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国会会議録

文教科学委員会

第217回 · 参議院 · 第8号 · 2025-05-22

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-10-11 09:17 JST 記録 #1875 ↗

発言 242

会議録情報

令和七年五月二十二日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  五月十九日     辞任         補欠選任      赤池 誠章君     藤川 政人君      臼井 正一君     宮崎 雅夫君  五月二十日     辞任         補欠選任      藤川 政人君     赤池 誠章君      宮崎 雅夫君     臼井 正一君  五月二十一日     辞任         補欠選任      斎藤 嘉隆君     古賀 千景君  五月二十二日     辞任         補欠選任      赤池 誠章君     藤木 眞也君      金子 道仁君     松野 明美君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         堂故  茂君     理 事                 石井 正弘君                 清水 真人君                 本田 顕子君                 水野 素子君                 伊藤 孝恵君     委 員                 赤池 誠章君                 赤松  健君                 上野 通子君                 臼井 正一君                 末松 信介君                 橋本 聖子君                 藤木 眞也君                 古賀 千景君                 水岡 俊一君                 下野 六太君                 平木 大作君                 金子 道仁君                 中条きよし君                 松野 明美君                 吉良よし子君                 舩後 靖彦君                 宮口 治子君    衆議院議員        文部科学委員長  中村 裕之君        修正案提出者   津村 啓介君        修正案提出者   高橋 英明君    国務大臣        文部科学大臣   あべ 俊子君    副大臣        総務副大臣    冨樫 博之君        文部科学副大臣  武部  新君        厚生労働副大臣  鰐淵 洋子君    事務局側        常任委員会専門        員        北脇 達也君    政府参考人        総務省大臣官房        審議官      新田 一郎君        総務省大臣官房        審議官      須藤 明裕君        総務省自治行政        局公務員部長   小池 信之君        財務省主計局次        長        中山 光輝君        文部科学省総合        教育政策局長   茂里  毅君        文部科学省初等        中等教育局長   望月  禎君        スポーツ庁次長  寺門 成真君        厚生労働省大臣        官房審議官    尾田  進君        厚生労働省大臣        官房審議官    大隈 俊弥君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案(閣法第九号)(衆議院送付) ○参考人の出席要求に関する件     ─────────────

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、斎藤嘉隆さんが委員を辞任され、その補欠として古賀千景さんが選任されました。     ─────────────

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省大臣官房審議官新田一郎さん外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。あべ文部科学大臣。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) この度、政府から提出いたしました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  学校教育の質を高め、全ての子供たちへのより良い教育を実現するためには、教師に優れた人材を確保することが極めて重要です。しかしながら、教員採用選考試験の倍率が過去最低を更新するなど、教師の人材確保に困難を生じている状況があることから、教職の魅力を高め、教師を取り巻く環境を整備することが必要です。  この法律案は、このような教師に優れた人材を確保する必要性に鑑み、学校における働き方改革の一層の推進、組織的な学校運営及び指導の促進並びに教師の処遇の改善を図るため、教育委員会に対する業務量管理・健康確保措置実施計画の策定及び公表等の義務付け、主務教諭の職の新設、教職調整額の基準となる額の引上げ、義務教育等教員特別手当の内容に関する規定の整備等の措置を講ずるものであります。  次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。  第一に、学校における働き方改革の一層の推進を図るため、教育委員会に対し、教師の業務量の適切な管理その他健康及び福祉を確保するための措置の実施に関する計画の策定、公表や、計画の実施状況の公表、総合教育会議への報告を義務付けるとともに、計画の策定及び実施に関して、都道府県教育委員会が市町村教育委員会に指導助言等を行うことを努力義務とすることとしております。また、公立学校に対し、学校評価の結果に基づき講ずる学校運営の改善を図るための措置が、さきに述べた計画に適合するものとなるよう義務付けるとともに、校長が学校運営協議会の承認を得ることとなっている学校運営の基本的な方針に、業務量管理・健康確保措置の実施に関する内容を含めることとしております。  第二に、組織的な学校運営及び指導の促進を図るため、児童の教育等をつかさどるとともに、学校の教育活動に関し教職員間の総合的な調整を行う主務教諭を置くことができることとしております。  第三に、高度専門職である教師にふさわしい処遇の実現を図るため、教職調整額の基準となる額を給料月額の四%から一〇%まで、毎年一%ずつ段階的に引き上げることとしております。また、義務教育等教員特別手当について、教師が分掌する校務類型に応じて支給することとし、その困難性等を考慮して条例で支給額を定めることとしております。  このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) この際、本案の衆議院における修正部分について、衆議院文部科学委員長中村裕之さんから説明を聴取いたします。中村裕之さん。

中村裕之 自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(中村裕之君) ただいま議題となりました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び概要を御説明いたします。  本修正は、令和六年十二月の財務大臣と文部科学大臣による教師を取り巻く環境整備に関する合意において掲げられた目標とその実現に向けて必要な措置等を法律上明らかにすることにより、本法律案の実効性を高め、教員の勤務環境をより計画的に改善するものであります。  次に、その内容の概要について御説明申し上げます。  第一に、政府は、公立の義務教育諸学校等の教員の一か月の時間外在校等時間について、令和十一年度までに平均三十時間程度に削減することを目標とし、教員一人当たりの担当授業時数の削減、教育課程の編成の在り方についての検討、教職員定数の標準の改定、教員以外の学校の教育活動を支援する人材の増員、不当な要求等を行う保護者等への対応支援、部活動の地域展開等を円滑に進めるための財政的な援助等の措置を講ずることとしております。  第二に、政府は、公立の中学校の学級編制の標準について、令和八年度から三十五人に引き下げるよう、法制上の措置等を講ずることとしております。  第三に、政府は、公立の義務教育諸学校等において、学校全体の教員の仕事と生活の調和を実現する上で、校長等の管理職員が重要な役割を果たすことに鑑み、管理職員及び教育委員会による教員の業務管理の実効性の向上のための措置について検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。  第四に、公立の義務教育諸学校等の教員の勤務条件の更なる改善のための措置に関する検討条項について、その教員の勤務の状況について調査を行う旨を規定することとしております。  以上であります。  何とぞ、御審議の上、御賛同をいただけますようお願い申し上げます。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 どうも、おはようございます。  この度、公立義務教育諸学校等の教育職員給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案が衆議院で可決をされました。衆議院で参考人質疑を含めまして二十五時間二十分行われたと聞いております。相当の質疑が交わされたわけです。ある点で議論も出尽くしたかもしれません。  今回、この法案に教育関係団体から厳しい御意見もいただきましたし、建設的な御意見も頂戴をいたしました。そういうこともありまして、実は、私の方でもこの法案について、教育現場の現状について、実はアンケートを取りました。三十人を超える方々からこれアンケート実は取ったわけなんです。決して偏ったものではございません。アンケートは匿名ですが、私が全く知らない先生方であります。  加えて、もう一つ、ある学校で二十一人の先生方に自発的に集まっていただきまして、時間外手当と教職調整手当の増額、いずれを是とするかということについても実は話し合っていただいたわけであります。そのような先生方の声も踏まえまして今日お話を申し上げたいと思います。長々ちょっと話をするんですけれども。  私は、教師の心と体というのは、ゆとりがないと落ち着いた日常の教育を施せないと思っております。というのは、私にとりましても、生涯大切なことを教えていただいて思い出を残してくださった教師の存在がございます。  私は小学校から四年間、担当の先生、同じ先生に受け持っていただきまして、横山一郎先生というんですけれども、もう厳しい先生でした。昨日、総理もちょっと話がありましたけれども、本当に厳しい先生でした。でも、ぬくもりはあったんです。人として生きていく常識を授業中の中や学校生活の中で教えていただきました。ですから、七十歳になった私のような者でも、あの先生だったら一体どういうように考えるだろうかと、今でも一瞬実は考えることがございます。  先生の教えのとおり今まで自分が成長したかどうか分かりませんし、実行できたかどうか自信はございません。亡くなられてから四十年余りなんですけれども、そういう人知れず一生懸命な教師の存在で我々が支えられたということは事実だと思うんです。  教育予算についてお話ししたいんですが、二、三年前ですね、年末、これ二年前と三年前、教育関係予算に陳情に財務省で、結構大人数で伺いました。端末の更新であるとか大学ファンドのこともありましたし、教員の定数のことについても要望に行ったことを覚えております。OECD三十六か国中三十四位ということは、もうよく答弁でも大臣されているとおりだと思います。教育投資がやっぱり必要だと思うんですね。厳しい財政状況の中でありますけれども、教育費を上げていこうということについては、どの会派も考え方は私は一致をしていると思っております。  そこで、教育・人材力調査会というのが自民党にありますが、教育国債のこういった提議もされて、実際に記入されている面もあります。それと、私は、企業に対して、ある面では人材育成という点で法人の超過課税などは課していってもいいんじゃないか、お願いしていってもいいんじゃないかと思っているんです、内部留保もたくさんありますので。  こういう点で、大臣は、これからの必要な教育投資を確保する意味で、大きな設計図を持って大きな御発言をされるべきではないかなということ、そういうことを思っておりますんですけれども、この教育予算の確保に立つ、先頭に立つ大臣としてお考えを申し述べていただきたいと思います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 末松委員にお答えさせていただきます。  本当に人材力の強化、これを図ることが我が国の成長の源泉であるというふうに私も考えておりまして、とりわけ産業を担うこの教育、人材育成に資する教育の投資の充実をしっかり図っていく必要があるんだと私自身も考えているところでございます。教育投資がもたらす効果には、例えば経済、産業、この国際競争力向上と所得の向上や税収の増加などが考えられることから、教育の投資、まさに未来への投資だと私も考えているところでございます。  また、御指摘のようなこの委員のいわゆる方策も含めまして、こうした教育投資の充実のための財源確保の具体的な手段につきましては、政府内で十分な検討を行う必要があると考えているところでございます。  文部科学省といたしましては、教育投資のこの効果につきましては、産業界、また国民の皆様の御理解も得ながら、教育予算の確保、しっかりと努めてまいりたいというふうに思います。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 例えば、昭和四十九年から、兵庫県はこの法人県民税の超過課税、標準税率一%に〇・八%乗せているんですよ。これ五年間、令和六年から令和十一年九月三十日までで、この五年間で百九十五億円をこれ収入として予定をしておるということで、実は昔、CSRと、Cはカルチャー、Sはスポーツ、Rはレクリエーション、このお金でそういった文化施設とかいろいろなスポーツ施設なんかを造ってきたということがあるんですね。  やっぱり努力をしていかなきゃいけないと。教育大学がお金を生むわけじゃないんですよ。なかなか難しいと思うんですよ。文科省がお金を生むのは大変難しいと思うんですけれども、やはり勇気を持って大臣はやっぱり発言していくべきであると。閣議の後でも教育国債というような話を一遍なさったらどうかと思うんですけれど、この辺り、大臣、どんなお考えですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) この超過課税を実施するかどうかにつきましてでございますが、地域の実情に応じて各地方自治体において適切に判断されるべきものだというふうに思っておりまして、また、この例えば、財源確保のための、この教育投資の充実のための財源確保の具体的な手段につきましては、今政府内で十分な検討を行う必要があるんだというふうに考えているところでございます。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 とにかく大臣の奮闘を御期待申し上げたいというふうに思います。  先ほど、私、恩師の話を申し上げたんですけれども、要は、幾つになっても生徒にとって教師というのは一対一の関係です。しかし、先生はやっぱり四十人、三十五人のその生徒の気持ちに応えてあげなきゃならないという仕事です。教育現場の教師にとって本当に大変な仕事だと思うんです。  そして、今日、そうした教師の姿勢とか熱意とか思いというものがあっても崩れつつあると。疲れた教師にはやはり良い教育は行えないと、私はそう思います。やはり、教師は元気で、希望のあるべき仕事だと思うんです。その環境を整えていくのが政治の大きな役割であると思うんです。  そこで、ある方の言葉を申し上げますけれども、御存じだったらお名前言ってください。これ、ちょっと通告昨日してなかったんですけれども。東大の教授は勲一等で、義務教育の先生たちが勲七等、八等というのは本来逆ではないか。子供は小さな猛獣だ、できれば先生方の月給を倍にしたい。これ、どなたの言葉か分かりますか、もし分かれば。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 申し訳ございません。存じ上げません。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 副大臣、いかがでしょうか。聞かせてください。

武部新 文部科学副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(武部新君) 申し訳ございません。承知しておりません。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 武部副大臣のお父様だったら、勤先生だったら御存じかもしれません。  これは田中角栄元総理の言葉なんです。高校時代、街頭で田中角栄氏の演説を実は聞いたことがございます。文部大臣だった砂田重民さんと宮崎辰雄さんとの神戸市長選挙だったんです。神戸空港の話が争点だったんですけれども、そんな話はなさいませんでした。神戸というのは、来てみてすばらしい住みよい町で、私の新潟県の長岡とはえらい違いであると、ふるさとを大事にしろと、そういった心のことや教育の話を実はなさったことを実は覚えております。  実は、田中角栄氏が、昭和四十九年、一九七四年に教職員人材確保法を成立をさせたと。これはもう大臣も望月局長もよく御存じだと、副大臣も御存じだと思うんですね。周囲の意見も当時反対があったそうですけれども、部活動手当、管理職手当、主任手当を含めて約二五%アップさせて、戦後二十年放置されていたこの教員の待遇問題に一つのけりを付けたと、解決に踏み出したということなんです。  今の給特法、昭和四十六年の五月二十四日の成立でありますから、佐藤栄作内閣の下であります。今、学校の現場とか、あるいは家庭環境、社会労働環境も随分変わってまいりました。そのことを念頭に置いて議論をしていくこれから必要があると思うんですけれども、教師の誠意と熱意だけにこれ頼っているだけではもう教師が潰れてしまいます。日本の学校教育は維持していけなくなると思うんですけれども、そういう御懸念があります。  そこでお尋ねしたいんですけれども、令和五年の五月に自民党の令和の教育人材確保に関する特命委員会が取りまとめた提言では、教師の処遇について、教師は崇高な使命を有する高度な専門性と裁量性を有する専門職であり、その教師の職務の特殊性に基づいた処遇とする必要があるとしました。また、仮に時間外勤務手当化をする場合、①、各学校で三六協定を結ぶ必要があり、管理コストが増大するということ、それと、②、教育の成果が必ずしも勤務時間の長さのみに基づくものではなく、外形的な時間外勤務の状況のみならず、真に頑張っている教師が報われる仕組みとする必要があること、三番目は、県費負担教職員制度の下で、自治体間の格差や業務の持ち帰りを誘発するおそれがあることから、時間外勤務手当化を取るべき選択肢とは言えないと実はしているわけなんですね。  この特別委員会の実は委員長、委員長が政調会長だったので代行を務めたんですけれども、私が聞くのもいささか恐縮ですが、最初の質問ですから、この教職調整額の仕組みを維持することとした理由を端的にお答えください。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 末松委員おっしゃるように、教師は人の人生を変えることができるくらいの職責があり、それぞれの教師にそれぞれの思い出があり、そしてその子供たちにも教師の思い出がある。そういう意味では、先ほど田中角栄先生のお言葉をいただきましたけれども、教師は自分の経験や価値観を踏まえて子供たちに当たると、その上で、日々の子供たちに当たるそうした当たり方については非常に裁量性がある、クリエーティブな仕事であるというふうに考えているところでございます。  今、教職調整額のことについて御質問をいただきました。教職調整額につきましては、まさにそうした教師の子供たちに対する指導あるいは支援といった裁量の在り方を踏まえて、教師としてのそうした職務の在り方を踏まえて創設をされたものであるというふうに認識をしているところでございます。  昭和四十六年の給特法制定以前は、そうした教師の職務の特殊性等を踏まえて、一般の行政職員に比べて約一割程度高い、一割高い俸給が設定される一方で、超過勤務手当は支給しないとされたところでございますけれども、その後、法的には労働基準法の適用があるために、超過勤務の事実をめぐる訴訟が全国各地で提起されるなどの混乱が生じたところでございます。  その中で、そうしたことを踏まえまして、四十六年、昭和四十六年二月に人事院の方から意見の申出がありまして、教育が特に教員の自主性、創造性に基づく勤務に期待する面が大きいということを考慮すると、その勤務の全てにわたって一般の行政事務に従事する職員と同様な時間管理を行うことは必ずしも適当ではなく、とりわけ超過勤務手当制度は教員になじまない旨の説明とともに、新たに教職調整額を支給する制度を設け、超過勤務手当制度は適用しないこととする等の必要があるの意見の申出があったわけでございます。  このような経緯を経まして、教師の職務の特殊性等に基づきまして、勤務時間の内外を包括的に評価する教職調整額というものを導入されたところでございます。  そして、現在、教師のそうした熱意と努力だけでは解決がなかなか難しい、そうした教育現場の状況になっている。教師の創意工夫をしっかり発揮をいただきながら、体制を整備して、逐一管理職の職務命令によるのではなく、教師が専門性を発揮して業務を遂行できる仕組み、この仕組みを維持する中で、学校が対応すべき課題が複雑化、多様化していることにもしっかり対応できるような、そうした今回の法改正の内容というものを入れて、そして、そうした教職の重要性、職責の重さにふさわしい処遇の改善を同時に図るという観点で改正法を提出したところでございます。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 なかなか端的にお答えするのは難しいなというのが本当のところでありまして、実はこの三十人のアンケートの中で、時間外手当がいいか教職調整手当の増額がいいかといったら、実は時間外手当の方が多かったんですよ、これ、中身はね。  ところが、その二十一人の先生方が集まってもらった小学校は、職員会議をやる前に、前さばきのために、水岡先生や金子先生、千景先生御存じですけど、推進会議というのを先にやってさばきます。そこでちょっと話し合っていただいたんです、自発的に。その場所では、個々はやっぱり時間外手当がいいという先生も多かったんですけど、しかし、これって結局は、残業代として認定して払う、して払ってもらうことに無理があるように思えると。やっぱり判断が難しいこと、で、管理職の管理能力が問われると。校長先生、そんなのできひんだろうという話になってきたんですね。結局、それが残業代として認定されないところに大きな負担が自分たちにまた掛かってくるから、まずは、それだったら教職調整手当の増額を求めて実行してもらった方がいいではないかという、そういう、個々の心、気持ちは別でも、総意は別の帰結になったということがあります。そんなことを思いながら、これからずっと答弁を続けていっていただきたいんですけれども。  私、教職と子供と、教職というのは、子供と一人の人間として向き合って、健やかな心の、あるいは心身の成長に寄り添うことであって、さっき言ったように、どこまでやったら終わりということではなくて、数字で表せない特殊な領域だと思うんです。  それで、冒頭もお話ししましたけれども、アンケートの回答を見ますと、若い先生が、中には、頑張る人と頑張らない人とが同じ待遇であっては不公平であり、時間外手当として働きに見合った給与にしてほしいという、そういう意見もあることも事実なんですね。  仮に給特法が廃止された場合に、教師が自らの判断で、正規の時間外に管理職の職務命令によらずに作業を行って時間外勤務の申請をした場合、必ず全てが時間外勤務の命令の対象と認められるのかどうか、回答の予測は付くんですけれども、大臣の御答弁をいただきます。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 時間外勤務手当におきましては、この労働基準法の第三十七条に基づきまして、正規の勤務時間外におきまして管理職の職務命令によりまして業務に従事したと認められる時間の長さに応じて支給されるものでございます。  仮に給特法が廃止をされて、この時間外勤務手当が支給されることになった場合でございますが、時間外在校等時間の中には管理職の職務命令によらず行っているものもあると考えられますので、この現在の時間外在校等時間の全てが時間外勤務手当の対象になるとは限らないというふうに考えております。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 それでは、指揮命令下に置かれているということが評価されない時間というようなこともあろうかと思うんですけれども、今回、教職調整手当の引上げとともに、頑張る人をではどのように評価していくのか、勤務評価に応じた処遇を実現するためにどのような制度改正を行うのかということを改めて御答弁願います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  今般の処遇改善では、教職調整額の引上げ、段階的な一〇%引上げという本給相当の引上げに加えまして、職務、職責、勤務状況に応じた処遇を実現するために新たな措置を講じることとしてございます。  具体的には、義務教育等教員特別手当につきまして、校務の困難性等を考慮して支給額を定めることとし、学級担任の手当の加算を行う、教育活動に関し教職員間の総合的な調整あるいは若手教師のサポートをメンター的な観点も含めて担っていただくような、そうした主務教諭の職を新たに設置をして、その職務と責任に見合った処遇をしたいと考えてございます。  頑張っている教師の業績につきましては、地方公務員法に基づく人事評価制度、各自治体で責任を持ってやっていただいてございますけれども、今、いわゆるボーナスとか勤勉手当あるいは昇給などにも適切に反映されるべきと考えてございまして、文部科学省としましては、そうした頑張る教師への応援ということも含めて、教育委員会に対して周知してまいりたいと考えているところでございます。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 今答弁で、この役職、主務教諭の話は答弁出たんですかね。ありましたね。今答弁でおっしゃっていただいた主務教諭の役割についてもう少し詳しい説明をしていただきたいんですけれども、アンケートの中身でも、この役職の中身がよく分からないという反対の声が実はありました。反対の声の中には、新たな役職ができることで、実は役職に就いていない教師の給料が下がるんではないかという、そういう不安も実は書かれているんですね。  東京都では、主任教諭が導入された後、教諭の基本給が下がるとして、現在の東京都の主任教諭は他県の教諭とほぼ同じ基本給であることから、反対する署名を集めるオンラインでの活動も行われたようであります。  実際は年齢差によるものもあるんですけれども、東京都の主任教諭に対する懸念や一部の誤解があるんだったら、主務教諭に、教諭がつながっている面もあるんだろうけれども、一部から誤解があるんだったら、教師の給料が上がるのであって、絶対下がらないということを現場の教師の不安を払拭するために大臣から明言をいただきたいと思います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 御懸念は私のところにも届いておりますが、公立学校の教師の給与でございますが、いわゆる職務給の原則等に基づきまして各地方公共団体において決められるところでございます。  文部科学省といたしましては、この主務教諭の職の新設に伴いまして教諭の職務、また責任について変更を加えることは想定をしておらず、この教諭の基本給を引き下げることは考えておりません。  また、主務教諭の創設に当たりましては、文部科学省におきまして定めております義務教育費国庫負担金の算定に用いる単価につきまして、主務教諭に対応したものを新たに設定する予定でございますが、その際、教諭に用いている単価を減額する予定もございません。このため、国庫負担上、教諭の給与単価におきましてはこれまでと同様に算定されることとなります。  文部科学省といたしましては、主務教諭の創設の趣旨、こうした考え方などを各地方公共団体に対し丁寧に説明をしてまいります。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 分かりました。じゃ、それでは、丁寧に御説明をいただきますように。  主幹、主任、主務とか、五等級が六等級になるわけですけれど、六級にですね、なかなか分かりづらいと思うんですね、これ。もう恐らく校務分掌の中の職、担当していくんだと思うんですけれども、我々ももう少し勉強させていただきたいと思っています。  次、役職について言えば、今、校長先生や教頭先生になりたい、管理職を目指す人が随分減ってきたと思うんですね。昇進意欲の低下が日本社会で見られます。これ、永田町とはえらい違いなんですよ。  ワーク・ライフ・バランスの重視といった価値観など、非常に理由は多岐に及ぶんですけれども、恐らく学校現場では管理職の負担が余りにも大きくなってきているんじゃないかなと。学校運営、保護者対応、地域連携、教育委員会との調整、また、いじめや不登校の問題にも取り組まなきゃならない、モンスターペアレントの問題もあると思うんですけれども、今の学校長が変われば私、学校は変わると思うんですけれども、やはり学校長を目指す前にまず教頭先生を目指す人が減ってしまっておると聞いているんですね。これってやっぱり問題だと思うんですよ。  やはり学校を変えたいためにはやはり管理職になってやっていこうという、この問題、大臣、どのようにお考えですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員がおっしゃる管理職になりたがらない教師が増えているというのも私ども聞いているところでございまして、特に校長、教頭などの管理職でございますが、学校組織のリーダーといたしまして、学校における働き方改革を推進し、また教職員が働きやすい職場環境を構築する、また学校全体に子供たちへのより良い教育が行われるように組織運営に当たるという大きなやりがいのある職でございます。  そうした職務と責務に鑑みまして、今般の教師の処遇改善に当たりましては、この教職調整額の引上げと併せまして、この教職調整額が支給されない管理職につきましては本給の改善を図ることとしております。  一方で、子供たちをめぐる課題が大変複雑化、多様化している中にございまして、地域や保護者からの学校に対する期待もある中にございまして、この管理職の負担は大変大きく、厳しい勤務実態であるということも私ども認識をしているところでございます。  このため、学校マネジメント等に係る業務を専門的に支援するために、副校長・教頭マネジメント支援員の設置の拡充なども取り組むこととしているところでございまして、文部科学省といたしましては、管理職の先生方がやりがいを持って学校組織のリーダーとして活躍していただけるよう、そういう環境を整えられるようにしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 生涯教壇に立って教師人生を終えたいという先生もおられるんですけれども、非常に管理職になることによって大きな負担というのを感じている先生方も多いようであります。  昔は、村の三役というのは、これは郵便局長と村長さんと校長先生がやっぱり一番立派だったと言われたので、それがもう全部後退していっていると。  教頭先生が一番大変だと言われているんですよ。朝一番最初に来て鍵を開けて、最後に閉めるのも教頭先生。私、おじが教頭やっていたんですよ、高等学校の。潰れてしまいまして辞めてしまいまして、それほど大変であると。でも、管理職は目指して、自分が学校を変えるという、そういう気持ちを無にしないように育ててやっていただきたいという、環境を整えてやっていただきたいと、そんなことを思います。  次、大分時間がたってしまって済みません。通告している、ひょっとしたら、部活、コベカツにつきまして、副大臣、答弁がいただけないかもしれませんけど、進んでいきたいと思います。  次は、その保護者対応への負担軽減についてなんです。アンケートを取った中で何が一番指摘が多かったといったら、これ、実は保護者対応に負担を感じるというのが一番多かったんですよ、大臣。保護者はほとんど働く方が多いですから、最近は、ですから十八時以降になってしまうと、保護者と話する場合には。当然、超過勤務になるわけなんですけれども、ところが、これは、一方的にクレームだけを付けて、保護者の思いどおりの答えあるいは対応が得られないと暴言を放つ、子供の思いを無視した要望も出てくるそうなんですけれども。  これ、今回、先ほど中村委員長来られましたけれども、衆議院で修正された附則の第三条五号に、政府が講じる措置として、不当な要求等を行う保護者への対応について支援を行うことがありますけれども、不当な要求とは一体何を想定しているのか。また、具体的に対応をどう考えているのか。SOSを出したいのは教師が出したいわけですからね。これ御答弁ください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 本当に保護者対応の負担が大きいという声は私どもも聞いておりまして、実は私自身も大学で八年ほど教鞭を執っておりました。そのときも、いわゆる試験の合格ラインなどはかなり明確に出してやったりしていたのですが、合格点が取れないと、本人よりも保護者の方から連絡が来るということが間々ございまして、大変いろいろ苦労も多かったところでございます。  議員の御地元でも声があったということでございますが、文部科学省の勤務実態調査におきましても、多くの教員にとって保護者、PTA対応、もう本当に重要なこの業務と考えられているところでございますが、負担が大きい業務であることはまさに明らかになっているところでございまして、保護者対応の内容、学校のみでは対応が難しいこの過剰な苦情、また不当な要求の対応ともなれば、その負担はより大きいと考えられます。特に若手の先生方には大変な御苦労だというふうに思っておりまして、行政による支援体制の構築が重要だというふうに私どもも考えているところでございます。  このため、文部科学省におきましては、昨年度よりモデル事業を実施させていただいておりまして、教育委員会が保護者から直接相談を受け付ける、また学校関係者がスクールロイヤーなどを始めとするこの様々な専門家に御相談するような、可能な体制の構築を支援させていただいているところでございます。  また、具体的に、令和六年度のモデル事業を実施した自治体におきましては、早期に専門家につなぐこと、この課題の早期解決につながっている、またコーディネーターの活用が職員の負担軽減につながっているという声を伺わせていただいているところでございまして、文部科学省といたしまして、こういう好事例の普及をまさに進めさせていただきながら、保護者対応に関する学校における学校運営の改善にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 傍聴席に子供たちがおられるんでなかなか質問しづらい話なんですけれども、大臣は今、行政対応の話、あるいはこのスクールロイヤーとかいう話、悩んでおられるのは、非常に大きな問題もあることは事実なんですけれども、大人の幼児化が進んでいるんじゃないかというふうな、そういうことでのこの保護者対応に教師が悩んでいるんですよね。  だから、例えば保護者同士のLINEのやり取りの中でけんかが起きますよね、そのけんかの仲裁を教師がしてくれという電話が入ってきたりすると。あるいは、夕方、友達のところへ遊びに行くと、遅くなったら帰るのは当たり前だけれども帰らなかったと。やっぱり、夜は遅くなったら人のおうちに行ったら帰りなさいということを先生が言ってくれというような、そういうことを頼む御家庭もあると。それがやっぱり今の教師が時間を取られる実態たくさんあるんですよね。  だから、私は、大きなことと、ささやかなことだけれども、ささやかなことでも随分時間が取られているということを申し上げているわけなんですよ。だから、不当な要求というのはそういう大きな問題でありますけれども、そうしたささやかな問題でもちゃんと、学校にやるんじゃなくて、家庭でやりなさいということをどこの場所でどういうようにこれを求めていきますか、学校の先生は。どういうように。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 大臣からも御答弁させていただきましたけれども、教職員にとって、教師にとって、保護者への対応というのは大事だけれどもやっぱり負担が重いというのが調査でも出てございます。日々の、教師と、それから児童生徒、保護者との対話、あるいはいろいろ進路相談とか学習相談ということでの日々のやり取りは大事だと思っていますけれども、ただ、それを、家庭間の問題であるとか、あるいは教師が必ずしも担わなくてもいいような、そうした相談やものについては、これはやはり行政が前に出る必要があるんだろうと思っています。いわゆるハラスメントに当たるようなものもこれはあるんではないかというふうに考えてございます。  ここは衆議院の方でもかなり議論がございまして、そして修正案も出されたものと承知してございますので、文部科学省としても、どういった形でそうしたメッセージを発することができるかということを大臣にも御相談しながらちょっと考えたいというふうに思います。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 時間がないので前へ進みます。  教員不足をどう解消していくかということについてお尋ねをします。  アンケートの中で、これはもうどこのアンケートであってもそうなんですけれども、教職調整手当を上げてほしいよりも教師の数を増やしてほしいという声が圧倒的に多いんですよ、まずは。  実は、令和七年度文科省の予算で、教職員の定数の改善として、昨年、百二十九億円、五千八百二十七人の定数改善があります。私、兵庫県にどれほど増えるのかということを確認したんですよ。五千八百二十七人の改善だと、兵庫県は二百八十七人なんですよ。ただ、実際は、生徒数の自然減によりまして条例定数減少で相殺すると、実質、小中学校では八十三人という程度なんです。もう水岡先生、御存じです。学校数は、県下小中学校でこの義務教育学校八百二校なんですね。ですから、単純に各校〇・一人増なんです。生徒一人に関わる先生がそれだけ増えているだけなんですね。  しかし、多様な生徒が増えている現在、ここに資料、今日渡しましたけれども、これだけ生徒さんからいろいろと問題が起きているわけなんですね。先生のこれ苦労というのは大変大きなものがございます。  定数が増加しましても、教員不足が百五十三人ですので、教師不足、教員不足百五十三人ですから、負担感が解消されたということが言えないんです。定員の椅子が用意されましても、そこに座る人材が足りないというのが現実でございます。  それで、兵庫県の採用倍率は、十年前は六倍、昨年は四倍弱となりました。悪くないように思えるんですけれども、受験者数は複数の試験を受けておりますので、千人新規採用が必要で、千百人合格を出しても百人程度は採用辞退があります。配属が決まりましても、新学期に入ってから退職したり休職したり、産休、育休なんかで取られるので不足をします。で、現在、兵庫県百五十三人と。  兵庫県教員の一か月以上の病気の休暇取得者は、令和三年〇・五二%、令和四年〇・五五%、令和五年一・〇五%と増加していて、定数逆になっているわけなんですけれども、不足するところは教頭が授業を受け持ったり、空いたこまのところを事務作業しようとしましても、休んだ教師の分を応援しなきゃならないということであるわけなんですけれども、こういうような中で大変苦労しておると。  しかも、思い切った先生を採用していった場合、今度はかなり、ある面で能力が少し低い先生でもやっぱり合格していかなきゃならないような、こういう時代に入ってきているということなんですけれども、こういう点を総合して、大臣から、この教員の人材を確保するということの在り方、これについて答弁を願います。これもう時間がないので、最後の質問です。副大臣、済みません、今日は。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 本当に委員がおっしゃるように、大変今厳しい状況の中、まずは人を増やしてくれという声も私どもも聞いているところでございまして、やっぱり、働く環境とともに、いわゆるその教員採用試験で、しっかりと教師になりたいと思う方々が、そういう現場をつくっていくことが、共にしていかなければいけないというふうに思っております。  そうした中で、やはり教育は人なりでございまして、学校教育の成否はまさに教師に懸かっているところでございまして、この教職の魅力をしっかり向上させ、教師に優れた人材を確保していくことがまさに委員がおっしゃるように喫緊の課題でございまして、また、この法案におきましては、本当に、先ほどおっしゃってくださった校長、副校長の大変な働き方の中の、働き方改革に向けた取組の実効性を高める仕組みをしっかりと定めていきながら、教師の処遇改善をしていき、また全体的な指導、運営体制を充実に取り組んでいき、全ての子供たちへのより良い教育、これを実現することができるよう、この先生方の、教師の働き方改革含めて総合的に文部科学大臣としても全力で取り組んでまいりたいというふうに思います。

末松信介 自由民主党

○末松信介君 質問を積み残ししました。武部副大臣とスポーツ庁の皆さんにおわびを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 立憲民主党の水岡俊一です。  今ほどは、元文部科学大臣の末松信介委員からの御質問を聞かせていただきました。大臣経験者としての教育観とか、また末松さんのお人柄を感じながら、感銘を受けながら聞いておりました。ありがとうございました。  大臣に早速質問をしたいと思います。  今、末松委員からのお話にもありましたが、教職員不足、大変なことだよねと、こういうお話でありました。私は予算委員会でも、もう危機的な状況ですよというお話をいたしました。総理からは何とかしなきゃいけないですねというお答えはありましたが、大臣からは何とかしなきゃいけないというお言葉がなかった。どうですか、今、何とかしなきゃいけないと思われていますか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  何とかしないといけません。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 大臣、それで、どうしますか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 現在のこの教師の不足でございます。その要因を私ども文部科学省としても何度も調査をさせていただきながら、分析もさせていただきましたところでございます。  やはり、その要因でございますが、産休取得者、産育休の取得者、特別支援学級の見込み以上の増加などにおきまして、やはり臨時講師のなり手の不足、またそういう背景の構造が非常に大きいというふうに認識しているところでございますが、また、それと同時に、教師を志す学生の声、その中に、教師の勤務環境に対する不安が大変大きいと承知をしているところでございます。  この教師の厳しい勤務実態の背景におきましては、教育課題がより複雑また困難化している課題がございまして、子供たち一人一人にはよりきめ細かな学習指導体制がまさに求められているところでございまして、私ども文部科学省といたしましては、今回の法改正をいわゆる契機といたしまして、国、都道府県、市町村、各学校でそれぞれの主体と権限の責任に基づいて取組を進めるなど、働き方改革の実効性を向上させることがまさに重要だと思っておりまして、教職の魅力の向上に向けた教師を取り巻く環境、環境整備、この充実をしっかり図ってまいりたいというふうに思います。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 今いろいろとおっしゃっていただきましたが、学校が危機的状況であるということを踏まえて今どうしなきゃいけないかということのお答えのようにはちょっと僕は思えないですね。学校がどんな状況か、大変だということはお聞きになっていて、大変だろうなと思っていらっしゃると思いますけど。  私、先日、一週間ほど前に九州のある県の教員とお話をいたしました。その教員の勤務する小学校の様子を次のように話していただきましたので、御紹介をしたいと思います。  二〇二四年度、昨年度ですね、昨年度当初、教頭が他校での休職から復職訓練を受けて赴任をされてきました。ところが、五月になり病気が再発し、休職をされました。管理職は新任の校長一人となり、校長が二人分の管理職の仕事をすることになる。そのことにより校長も精神的にストレスを抱えて、朝から出勤できない日が多くなり、休みがちになった。そのうち校長が不在の日がだんだん増えていき、二学期後半から不在の日が多く、校長の体調が悪くなるにつれ、ほぼ管理職不在の日となっていきました。十二月には休職中の教頭は退職をされました。教育委員会や教育事務所、県教委にもその実態を伝え続けたが、改善はされませんでした。結局、学校の管理、学校の解錠や施錠、電話対応、来客対応なども管理職以外の教職員で行い、自分たちの勤務の管理まで自分たちでせざるを得なくなりました。また、児童や保護者の対応など、相談をしたいことも相談できず、様々な判断を自分たちだけで行わざるを得なかった。そんな中、児童や保護者対応で難しい対応を一人で抱えざるを得なくなった教員、若い教員、まだ二十代の教員が三月末をもって退職をしましたという昨年一年間のお話をいただいたんですね。  これ、この学校が特異的なことかというと、私はそうではないと思います。もう教頭が担任の代わりに行っているというのはほぼ当たり前、校長が担任の代わりにどこかに入らなきゃいけないというようなことまで起きているということを、私は文科省の職員の方の御家庭でもそれを知っているというお話を聞きました。ですから、日本国中どこでももう起きているんですよ。  そこまで大変なのに、教員の魅力をどうのこうのとかって言ったり、今の給特法の取組、働き方改革を何とかしなきゃって言っている取組でこれはカバーできますかね。大臣、どうですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 全てをカバーしていくことは非常に困難であると思いますが、一つ一つ私どもは、教師、この働く環境を魅力のあるものにしていくために取り組んでいかなければいけないとは思っているところでございます。  本当に保護者対応が大変、管理職の方々も大変、本当に今教師がやらなきゃいけない仕事が本当に複雑化、また非常に困難なものになっていく中、子供たち一人一人に向き合う時間ができなくなってきている、少なくなってきていることも私は聞かせていただいているところでございます。  そうした中で、本当にやはり学校担任が配置ができず、管理職、ほかの教員が代替しているために、きめの細かい、質の高い教育が十分にできないケースも本当にできている中にございまして、私どもは、今、やはりこの一つ一つ学校における働き方改革を、先生方の処遇改善も含め、管理職の体制も含め、国と地方自治体とが一緒になって一歩一歩解決していくために今回法案を出させていただいております。  この法案が全てを解決するとは私どもも考えておりませんが、まず、この法案とともに、教師の働く環境をまずは着実に、確実に進めていきながら、子供たち一人一人が人生において大きな影響を受けるこの学校教育、一人一人にしっかりと向き合っていくような時間が教員が取れていく、そういう環境を共につくっていけたらというふうに考えているところでございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 法案を基にどのように施策を行っていくかというのは非常に重要だというふうには、それはもう自明の理だと思いますけれども、私は、やっぱり文科省がそこに責任を感じているかどうかですね。  私は、これまでの大臣の御答弁を聞いておりますと、構造的な要因だと思っているとか、あるいは特定の主体に原因、責任を帰着させるのはできませんがと、こういうふうにおっしゃっている答弁あるんですね。それは、ややもすると、文科省は責任ありませんというふうに言っているように聞こえるんですよ。文科省が何とかしなきゃいけないというふうに思っていただかないと日本の学校教育救えませんよ。  私は、文科省がどういうふうにその教員不足だとか教員の採用を考えているのか、あるいは教員をどう見ているのかと考えたときに、教師の処遇改善の在り方に関する関連資料、これ中央教育審議会に出された資料ですね、その資料の中にこういうことが書いてあるんですよ。  教職員の姿として文科省が提示をされている資料の中に一つあります。働き方改革の実現や教職の魅力発信、新時代の学びを支える環境整備により教師が創造的で魅力ある仕事であることが再認識され、志望者が増加し、教師自身も士気を高め、誇りを持って働くことができていると書いてあるんです。  これが文科省の認識ですか。認識ですよね。そうでなかったら、そんな資料出ない。皆さん方が答えていることと違うじゃないですか。中央教育審議会で、もう学校は大変なことになっているという資料を何で出さないんですか。志望者が減って減ってもう欠員になっている。もう全国の県でも、地方の県では倍率一を割るところいっぱい出てくるんですよ。何ですか、これ。  私は、文科省の認識が間違っていたら文科省の対応も間違ってくる、だからそこを何とかしなきゃいけないと思っているわけですよ。それをお願いしているんです。だから、特定の者の責任に負わすことはできないという前に文科省も責任を感じてくださいよ。大臣、どうですか。

茂里毅 文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(茂里毅君) お答え申し上げます。  教師を含めて、学校現場の様々な御苦労についてはあらゆるところから文科省としても聞いているところでございます。そういった意味では、今、委員からお話あった点についてはまさに同じ認識に立ってございます。  その上で、教師不足の話がございました。国、都道府県、市町村あるいは学校、こういったところが協力して、協力しながら行っているその教育行政、そういう構造上の問題は確かにあるわけでございます。それぞれの立場でそれぞれのマネジメントという観点も大事になってございます。  したがいまして、文部科学省としても、国全体を見ながら、制度改正も含めてですね、文科省、国の視点としてのマネジメント、これについてしっかりとその認識を新たにしながら、様々な取組を重ね合わせながら、先生のその魅力化を図ってまいりたいと思います。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 国としてのマネジメントって、とても大事なところだというふうに思います。  給特法で教職調整額を段階的に上げていくということで、多少の処遇改善は私はあると思います。ただ、今、学校現場で人がいないという問題を一挙に片付けることはできないし、その事態をどう打開していくかとみんな考えています。そんな中で、学校現場で、産休入りました、育休入りました、代替教員がいない、代替教職員がいないわけですよ。  そこで、まあ今のこの近年の大きな政策として、臨時採用者、本務定員を充てるんじゃなくて臨採者を充てるということで対応してきたでしょう。でも、臨採者がいないですよ、今、学校現場。どこ行っても臨採者がいない。再任用者も、資格を持っている人はたくさんいるけど、誰も来ない。だから人がいない。なぜ来ないかはっきりしていますよ。給料安いんですよ。給料が安過ぎるんですよ。それだったらほかに行って働いた方がましだと思うからほかに行くんですよ、生活があるから。年金も大してもらえないわけだし、年金が先送りになるからね。  ということからすると、臨採者とか再任用者の給料を上げるということは、国としてのマネジメントとして、これ、できるんじゃないですか。そういう、何というか、基準を作る。これって、実は、我々の日本の社会は、それ本当はできているはずなんですよね。これできているはずなんですよ。なぜか。要するに、均等待遇ということはこれ言われてきているわけですよ。  日本の社会は、二〇一八年から、働き方改革関連法で均等待遇というのがその法律の中心にあったわけですよ。つまり、同一労働同一賃金なんですよ。同じ仕事をしているのに給料が安いというのは不合理だということを法律も決めているし、働く側もそう思っているわけ。ところが、学校社会は余りにも、不合理にも給料が安いから来れないという人がいる。これ、なぜですかね。なぜそういうことをいつまでもやっていますか。  これ、厚生労働省から今日は来ていただいておりますけれども、ちょっとできたら御答弁願いたいんですが、私は、雇用形態に関わらない公正な待遇の確保ということが重要な観点として僕はあると思うんですけれども、私は、今学校現場で行われている再任用とか臨時採用の教職員の賃金が著しく低いという、格差がひどいということが実際があることについて厚労省としてのお考えを聞きたいと思います。

鰐淵洋子 厚生労働副大臣 公明党

○副大臣(鰐淵洋子君) お答え申し上げます。  非正規雇用労働者の方が自らの待遇に納得して働くことができるようにすることは重要と考えておりまして、学校教職員についても同様と考えております。  その上で、公立学校を除きまして、民間の運営する学校において非正規雇用で勤務する教職員については、パートタイム・有期雇用労働法に基づく同一労働同一賃金の適用対象となることから、厚生労働省としては、こうした方々の不合理な待遇差の解消のため、法の履行確保に取り組んでまいります。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 文部科学省、どうですか。文部科学省が所管をされている公立学校の方ではそうではないですよね。  これ、どうします。もう国の施策として、ばんと行きませんか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 臨時的任用職員についても、まあ今回臨時講師が不足しているというお話はございましたけれども、臨時講師、確かに各自治体、臨時講師が不足してきているということが一つの構造的、今回の教師不足の要因であるということをこれまでも御説明をこちらもさせていただきました。  今回の教職調整額につきましては、これは臨時講師についても適用が一つあるということだけはちょっとお話し申し上げた上で、その臨時的任用職員の給与については、常勤職員と同等の職務の内容や責任を有する場合には、下位の級に格付を行ったり、各級の最高号給未満の水準を上限として設定したりする取扱いを改める必要があるということに留意をすべきということを、文部科学省の方からもその同様の趣旨を教育委員会に対してこれは周知をしているところでございます。こうしたその流れの中で、これまで一級の格付だった者が二級というものに上がってきたというような自治体もこれは増えてきているというところでございます。  政府全体としての観点がございますので、文部科学省のみ、それも新たな基準を設けるということはなかなか難しいかとは存じますけれども、先ほど、今ほど御説明をしたような趣旨というのも改めまして教育委員会には周知をしたいというふうに考えているところでございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 本当にこの働き方改革関連法で様々な法律、例えばパートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法、そういったものも全部見直されていますよね。そういった中で、やはり同一企業内における正規雇用労働者との不合理な待遇の禁止ということが非常に明確に打ち出されているわけですよ。  学校の現場の中において、同じ学校の中において同じ仕事をしている。むしろ、再任用の方々は、経験があるから若い人のカバーもしてねと言われて、仕事は一〇〇%よりも一一〇%、責任は一〇〇%というよりは一二〇%負わされるような仕事をさせられているにもかかわらず、給料は七〇%。これ、おかしいでしょう、やっぱり。こんなことを文科省が地方自治体を指導して改善できないとしたら、学校教育は救えませんよ。文科省、大臣、どうですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) このことに関しましては、総務省の方から、常勤職員と同等の職務の内容、責任、有する場合には、下位の級に格付を行う、また各級の最高号給未満の水準を上限として設定したりする取扱いは改める必要があることに留意すべきというふうに総務省の方から示されているところでございまして、文科省といたしましても、これまでも教育委員会担当者向けの会議などの場で同様の趣旨を周知をしてきたところでございまして、今後ともしっかりと周知徹底を行ってまいります。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 周知をしたということは、周知をしてそれがどういう対応になったかということを把握をしていらっしゃるんですよね、もちろん。どうですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 先ほども少し御答弁させていただきましたけれども、臨時的任用教員を教諭発令、二級の格付を行っている自治体について、令和六年度の当方の調べでは二十四の自治体が二級の格付を今行っているという状況でございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 もうそれではとにかく変わらないと思うので、周知をして、徹底をしてその状況を把握をしていただきたい、こんなふうに思います。  総務省に来ていただきました。  私が総務省にお伺いしたいのは、今、先ほど説明をしました働き方改革関連法によって、労働基準法の罰則規定もそうだし、パートタイム労働法や労働契約法、派遣法などの中に均等待遇ということをきちっと徹底させましょうということが法的にも整備をされていて、学校現場でそれに、何というか、たがうその状況があるとしたら、これはやっぱり問題だと思うんですね。  それで、やはり学校で働く方々の労働基準監督権を持っている人事委員会であるとか、あるいは市町の首長部局ですね、そういったところに対して、総務省としては、不合理な待遇差を解消するための規定の整備をしなさいよ、労働者に対する待遇に関する説明をちゃんとやりなさいよというようなことを指導するということが私は総務省としてやっていただきたいと思うことがあるんですけれども、そういったことについて総務省は何かお考えがございますか。

冨樫博之 総務副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(冨樫博之君) 地方公務員法においては、自治体の教員の勤務条件に関する労働基準監督は人事委員会又は自治体の長が行うこととされております。人事委員会に対して御指摘のような勤務条件に関する相談があった場合には、一般的には、苦情処理として相談者である職員への助言や自治体への指導などの必要な措置を講ずるほか、勤務条件に関する措置要求に対して必要に応じて是正勧告を行うこととなります。  人事委員会においてこれらの権限が適切に行使されるよう、総務省としても引き続き必要な助言を行ってまいります。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 大臣ね、今総務省はそういった形で御相談があった場合にどう対応するかというようなことについておっしゃっていただいているんですけど、全国の自治体の教育委員会と人事委員会、あるいは首長部局等との連携というのが余りにも少ないですよねと前のときに申し上げたんですけれども、それについて、文科省としてはその連携を密にするという方向性とか施策を今考えていらっしゃるんだったらお話をいただきたいと思います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 文部科学省におきましては、この給特法に基づきまして、指針において、教育委員会に対しまして、この上限方針の策定に当たりましては人事委員会と連携を図ることを示すなど、人事委員会との連携も促しているところでございます。現在も、人事委員会からの報告の中におきましては、教育委員会に対しまして、学校における働き方改革、また業務の削減に関して指摘がなされている例も実はございます。  今般、今回提出させていただきました給特法の改正案におきましては、各教育委員会が指針に則して計画を策定し、その取組状況を公表することで、その取組などを通じまして教育委員会と人事委員会等との連携の促進も私ども期待しているところでございまして、こうして取り組んで、今取り組んでいる教師を取り巻く環境整備推進、全力で取り組んでまいりたいというふうに思います。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 それは何か、私のお尋ねしたこととは違う何か内容の答弁書だったように私は思いますね。教育委員会と人事委員会等との連携ということでは、今のお話に一部重なるところはありますけれども、私は今、均等待遇というお話をしているんですよね。お分かりいただけますか。  だから、再任用だとか、あるいは臨時採用教職員の格差が余りにもあることが学校の教職員不足を招いている大きな原因じゃないですか。お分かりいただけますかね、大臣、私の言っていること。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 御意見をしっかり受け止めさせていただきます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 それでは、この附則、今日示されましたけれども、平均在校等時間を三十時間に縮減をしていく、令和十一年度までに目標を達成するということで進んでいくはずなんですけれども、その御決意はいかほどに。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 昨年十二月の財務大臣の間の合意におきましては、全国のこの教師の平均時間外在校等時間につきまして、まずは今後五年間で月三十時間程度とすることを目標としておりまして、衆議院におきましてその目標を明記する法案の修正がされたところでございます。  文科省といたしましては、この学校、教師が担う業務に係る三分類の徹底と、また、標準を大きく上回る授業時数の見直し、部活動の地域展開、教職員定数の改善、支援スタッフの充実など、様々な施策を総動員させていただきながら、時間外在校等時間の縮減目標達成に向けまして全力で取り組んでまいります。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 様々な方法ということですから、様々な中身を盛り込んだ工程表ができるんですよね。工程表、いつ作りますか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 工程表でございますが、この学校における働き方改革を進めるためには、国と教育委員会と学校が一体となって取り組むことがまさに重要でございまして、今回の法案におきましては、全ての教育委員会が、文部科学大臣が定める指針に則しまして働き方改革の計画を策定することとしているところでございまして、この法案をお認めいただきました後、その後に教育委員会におきまして、国における財政措置も踏まえた必要ないわゆる体制整備、改正後の給特法に基づき計画の策定を速やかに進めていただくことが重要でございまして、文部科学省といたしましては、今後、国における制度の改正、また予算措置の全体像につきまして各教育委員会に対して分かりやすくお示しできるように、速やかに検討してまいります。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 これ局長にお聞きをしたいんですが、今大臣から分かりやすくとおっしゃったんで、ちょっとお聞きをします。  工程表のイメージってどんなのかなと考えたときに、私は、文科省がこれまでに、今皆さん資料を御覧になってください、一枚目の資料ですが、学校のICT環境整備三か年計画、二〇二五から二〇二七年度という、こういう一枚のペーパーが文科省から出ています。私は、こういうイメージでいいんですかねとお聞きをしたいんですよ。もう、要するにメニューをたくさん、幾つか挙げて、それを具体的に何か目標を立て、そしてそれに対する予算措置もどれぐらいするのかという、そういう工程表、イメージはこんなんじゃないのかなと思いますが、どちらか、局長、お答えできますか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今、私どももかっちりとそうした工程表をどういう形にするかというのは決めていないんですけれども、各自治体のそれぞれのやり方やあるいはその進捗なども余り縛るような形のものは、それは良くない実情がある。  ただ一方で、こういう予算措置によってこういうことが計画的に進むという部分をはっきりお示しできるところはお示ししたいと思ってございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 縛ることはって、そんなに文科省がその辺りで縛るようなことをやってくれるなら、まだ僕はいいんじゃないかなと思うぐらいですよ。働き方改革を進めるには本当に大きな力を持ってしないと、あるいは予算立て、あるいはちゃんとしたメニューを持ってやらないと、私はできないと思いますよ。  本当はここで、要するに、十一年度までに、じゃ、三十時間に縮減できなかったら、大臣、責任取れますかとこれは言いたいところなんですけど、そのたらればの話をしても仕方がないので、最後の時間をいただいて、勤務時間管理のことについて少しお話を進めたいというふうに思っています。  端的に申し上げます。  学校で働いている現場を見ると、休憩時間というのが明記されていなかったり実質的にないという状態に私はあると思うんですけど、これは文科省としてはそういう認識ありますか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 教師の子供たちとの関わりということとかいろいろございますので、一人一人違うと思いますけれども、労働基準法に基づいて休憩時間というものはしっかりと自由な時間を確保しなきゃいけないというところございます。  だから、そこが、具体的に我々としては一人一人がどの程度取れているかということはつまびらかには分からないところでございますけれども、勤務実態調査でも、七時間四十五分の中で三十分程度、弱しか取れていないということが把握しているところでございます。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 文科省は多少なりとも取れているという認識なんですね。そういうことですよね、今のお話は、三十分程度とおっしゃった、今。でも、三十分も労基法違反ですよ。最低四十五分は要るんですよ。その認識って、僕、これは重要なポイントだと思いますが、今日、資料を用意しました。  もういきなり三枚目に行きます。二枚目はそういう調査をしたという中身ですから、三枚目へ行きます。  これ、総括表みたいなのは皆さん速報値でよく見られたと思いますが、細かい在校等時間を記したこのペーパーを見ると、教諭の一日当たりの在校等時間の内訳、平日、小学校、朝の業務から始まって、その他の校務まで含めて総計で十時間四十五分という数字が出ていますね。これは文科省の調査ですからね。  それで、十時間四十五分ということで、その在校等時間の集計の一覧表もずっと見ると、この年の調査の小学校の場合は十時間四十五分ということになっております。在校等時間が十時間四十五分、ここに書いてある業務は十時間四十五分、ちょっと若干少数点以下の誤差はありますけど、私、計算してみると十時間三十三分でしたから十分ほどの誤差はあるんですよ、少数点以下の問題でと思うんですが。  私が言いたいのは、どこに休憩がありますか。どこに休憩があるんですか、これ。つまり、文科省の集計でいう、在校等時間十時間四十五分が平均だと言っているその中身を見たら、みんな働いている時間なんですよ。だから、休憩時間なんか取れているわけがないじゃないですか。  私は、文科省のそういう認識がやっぱり今の学校現場のその労基法違反を平然とやってのけているということにつながっていると思いますよ。違いますか。なぜこんな労基法違反を許すんですか。大臣、答えてください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 御指摘の点につきましてでございますが、この地方公務員である公立学校の教師につきましては、この労働基準法の関係規定は適用されていることから、仮に公立学校の例えば校長先生が所定の休憩時間をこの当該の学校の教員に与えていないという場合などが認められる場合には労働基準法に反することとなり得るものも考えられまして、こうした点につきましても今後指導等をしっかり徹底してまいりたいというふうに思いますが、その上で申し上げれば、教師の皆さんが確実に休憩時間を取れるためにも、学校における働き方改革の更なる推進をまさにこれからしていかなければいけないと思っておりますし、教職員定数の改善も、学校の指導、運営体制の更なる充実が欠かせないというふうに考えておりますので、総合的な取組をしっかりと進めてまいります。

水岡俊一 立憲民主・社民・無所属

○水岡俊一君 最後にします。  あのね、総合的にとか働き方改革をやるとかといったって、学校で休憩なんか取れないんですよ。その理由は何かといったら、お昼に取れない理由は分かりますよね。給食があるからですよ。だから、給食があるときに給食のために出てきてくれる職員さんがいらっしゃったら休憩取れますよ。あるいは、交代で時間割を替えて、半分は休めるとか、半分は給食してるとか、そんなこと学校でできますか。できないでしょう。だから、やっぱりここは人員を入れなきゃできないんですよ。だから、そういうもう基本的な労働基準法すら守れていないという学校現場のことをもっともっと厚労省の皆さんや総務省の皆さんと連携を取りながらやってもらわないと。学校は危機なんですから。お願いします。  終わります。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 立憲民主・社民・無所属の古賀千景です。  皆さん、お久しぶりです。一年ぶりになります。よろしくお願いします。  まず、修正案提案者の津村さんに、津村議員の方にお聞きします。  今回の給特法改正案について、なぜ修正案を提出しようと思われたか、その意図、狙いを聞かせてください。

津村啓介 立憲民主党・無所属

○衆議院議員(津村啓介君) 御答弁いたします。  教職員の働き方改革につきましては、おおむね三つのアプローチがあるかと思っております。一つには教職員の処遇の改善、給与の見直し、そして二つ目は少人数学級等の定数の改善、そして三つ目としては業務量そのものの削減、この三つのアプローチをバランスよく進めていくことが学校現場の子供たちの学びの場を健全なものに取り戻していく大切なアプローチと思っておりますが、今回の給特法本則につきましては、このうちの処遇改善のところに重きが置かれておりまして、私どもといたしましては、できれば附帯決議等ではなく、附則という法的拘束力のある形でこの定数の改善、それから業務量の削減、この二つのアプローチを法制化しようということを狙いとしたものでございます。  この前段には、昨年の十二月二十四日に、石破政権のあべ俊子文部科学大臣とそれから加藤勝信財務大臣のいわゆる大臣合意というものが念頭にございますけれども、一政権内における大臣合意ということであれば、政権が崩壊すれば大臣合意がほごにされるおそれもありますので、そうした意味で、政権内部での公約あるいは政治的メッセージにとどまらせることなく、立法府において与野党双方が超党派の合意をして、確かな法的な拘束力を付与するということが今回の附則という形での修正案の主眼でございました。  最後に一つだけ御紹介すべきことがあるかと思っております。  私たち立憲民主党は、令和五年六月二日に、公立学校働き方改革の推進に関する法律案というものを衆議院に提出しております。この狙いは、給特法につきまして廃止を含む抜本的な見直しを行うことによって、私たちの同僚の言葉を使わせていただきますと、残業代のある世界線を実現していくという私たちの理想をうたったものでございます。  しかしながら、私たち政治家の仕事は、理想をしっかりと見据えつつ、しかし、現実から一歩ずつ着実に前進をしていかなければならない、そう考えております。  私、立憲民主党のNC文科大臣という文部科学部門長の役割を拝命しておりますけれども、この働き方改革、教職員の働き方改革、火急の課題でございますので、水岡俊一先生から多くのヒントをいただき、また、古賀千景先生からも様々なアドバイスをいただきながら、なるべくこの与野党を超えて多くの会派の皆さんが賛同いただける内容として御提案をさせていただきました。  幸い、衆議院におきましては多くの会派から御賛同いただきまして、学校現場におきまして、野党提案の修正案としては想定を超える充実した内容と御評価いただいているものと自負しております。  一言だけ申し上げたいと思いますけれども、一部の会派の方々から、これは定額働かせ放題の給特法を温存する修正ではないかという御批判がありますが、これは附則の法的拘束力、そして時間外在校等時間の削減目標を明記した数値目標を法制化したというところを見落とした全く当を得ない批判であるということを申し添えて、答弁といたします。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 ありがとうございました。  先ほど末松議員の方から言われましたように、学校現場の方は残業手当の方がいいというアンケート結果があったということも伺いました。やっぱり給特法ということは廃止ということを含めてしっかり見直していかなければいけないと私も思っています。  委員長、ここまでで津村議員は大丈夫ですので。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 御退席いただいて結構です。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 では、今回の法案で、一か月時間外在校等時間を平均三十時間程度に削減することが目標と述べられています。  修正案の一では、七つの措置を講ずると入りました。そのことについて、文科省のこれからのことをお伺いしたいと思います。文科省はこの七つの措置をどのように受け止めているのか、教えてください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 古賀委員にお答えいたします。  国会で行われました法案の修正につきましてでございますが、政府の立場からその受け止めについてお答えすることは控えさせていただきますことを御理解いただければというふうに思います。  その上で、文部科学省といたしましては、教師の時間外在校等時間を縮減するため、この学校、教師が担う業務に係る三分類に基づきます業務の役割分担の見直し、また精選、効率化の徹底のほか、標準を大きく上回る授業時間、授業時間数のこの見直し、教職員定数の改善、さらには支援スタッフの配置充実、保護者対応に関わる行政によるこの支援体制の構築、部活動の地域展開など、様々な施策を総動員する必要があるのだというふうに私ども考えているところでございまして、いずれにいたしましても、文部科学省といたしましては、各教育委員会におきまして働き方改革を更に更に進めるために総合的な取組が実施されますよう、修正案も踏まえまして必要な取組をしっかり進めてまいります。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 いつも三分類と言われますが、もう御存じのとおり、三分類はもうできないことが現場の中ではっきりしていると思います。できていないことがたくさんある。それは人がいないから、お金がないから。三分類では解決しないということはよく知っていただきたいと思っています。  それと、労働者の視点で考えたときに、三十時間を目標と言われますが、基本はゼロでしょう。三十時間は、お金も出ないのに三十時間働けと言われているのとある意味一緒だと思います。労働は、労働者としては、最終目標ゼロではないかと思いますが、そこは文科省、いかがでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えいたします。  時間外在校等時間におきましては、教師が時間外勤務命令によらず業務を行う時間なども含まれているところでございまして、このような時間が含まれる時間外在校等時間は、必ずしもゼロ時間となるものではないと私ども考えております。  いわゆる令和四年度の勤務実態調査におきましては、時間外在校等時間が減少するという状況も見られる一方にございまして、依然として時間外在校等時間が長い教師も多い状況にあることでございまして、昨年十二月の財務大臣との間の合意におきましては、全国の教師の平均の時間外在校等時間につきましては、まずは今後五年間で月三十時間程度に縮減することを目標としたところでございます。  文部科学省といたしましては、この法案の修正案も踏まえまして、学校における働き方改革と学校の指導、運営体制の充実を一体的に推進していきながら時間外在校等時間の縮減に、進めてまいります。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 在校等時間が長いというのを教員のせいにしないでください。一生懸命働いて業務が終わらないからやっていることであって、教職員の能率がどうのとかいう問題ではありません。  続けて聞きます。  五月十四日の衆議院文科委員会で、加重平均から目標は全て教師が月四十五時間以内という答弁がありました。目標は三十時間ですよね。お願いします。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 衆議院の方で私の方から、月平均三十時間を目標にするということについて、具体的になぜそうなのかということを答弁させていただきましたので説明させていただきますけれども、教師の時間外在校等時間の縮減目標につきましては、五年、今後五年間でまさに平均の時間外在校等時間を月三十時間程度に縮減すると、これを踏まえたものでございます。  そして、その指針において一か月の時間外在校等時間を、今上限を四十五時間というふうに定め、それを各教育委員会の規則でもその上限の一つの目安として定めていただいている。これを、実際、勤務実態調査を見ますと、月八十時間以上あるいは四十五時間以上となっている者が一定数、まだかなりいるという状況でございます。  まず、やはりこうした教師の職務のそうした在り方も踏まえて試算を考えたところ、やはり月四十五時間以内となることを皆が目指していく、そういう学校の体制を組んでいくことが必要ではないかという観点を踏まえて試算をして、約、おおむね月三十時間程度に縮減するということがまずの目標としては妥当であろうということで財務大臣との合意をした、至ったところでございます。  まさに、これはもう国も教育委員会も学校も、皆がその同じ一つの目標を持ちながら、地域の状況はそれぞれ違いますけれども、しっかりその目標に向かって進めていくということが大事であるというふうに考えているところでございます。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 加重平均だから年間でということですか、年間で平均が三十になるということですか。例えば、忙しい月と忙しくない月がある、そのような考え方でいいですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 御指摘のとおり、年間の平均の時間外在校等時間という考えでございます。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 もう、今五月ですけど、もうたくさん辞めていますよ、教員。いっぱい病休になっていますよ。多分、そのお考えでいけば、七月、八月は子供たちが学校に来ないからちょっとゆっくりやるかな、ここで平均を挽回すればいい、それは無理ですから。七月までにいっぱい教職員辞めています。病休になっています。そこをしっかり考えていただきたい。月できちんと把握をしていただきたい。  続けて行きます。  修正案一の一の一で、教職員一人当たりの担当する授業時数の削減というところがあります。まだこれは法が通っておりませんが、多分、文科省、見通しを持ってやってくださっていると思いますので、大体何時間ぐらいを、この時間になるかな、お願いします。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  教師の持ち授業時数に関しましては、特に持ち授業時数が多い小学校について、その軽減を図る必要があるというふうに私ども考えております。  このため、文部科学省におきましては、小学校における教科担任制の拡充に関わるこの定数改善を計画的に推進をしているところでございまして、令和七年予算におきましては、小学校高学年に加えまして、四年生へのこの教科担任制の拡充などのための九百九十人の定数改善を計上するなど、今後四年間で三千九百六十人の改善総数を予定しているところでございます。  これによりまして、既存の加配定数の活用も併せますと、委員の御質問によりますところの時間の削減でございますが、週三・五こま程度の持ち授業時数の減少を見込んでいるところでございまして、文部科学省といたしましては、引き続きこの学校の指導体制の充実強化に努めてまいりたいというふうに思います。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 九百九十人、小学校は全国で二万校あるんです。九百九十人ってどれぐらいの数か、そこもしっかり、もっともっと、四年間、早めにどんどん増やしてもらうとか、そういったことが必要だということを申し述べます。  続けて、教職員一人当たりの担当する授業時数をそうやって削減していくには、今も言われました九百九十人、微増であっても増員が必要です。一の一の三で、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律に規定する教職員定数の標準を改定することが関連すると考えます。  教職員定数改善について文科省のお考えを伺います。  教職員定数の標準の改定について、今言われました小学校の教科担任制、また中学校の生徒指導担当、また初任者の補助など、微々たる増加は知っています。これ以外に、昨日、斎藤議員が言われたような乗ずる数の見直しとか、その辺のことまで視野に入れていらっしゃるのかどうか、お願いします。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今、古賀委員から御指摘があったことに加えまして、財源確保を通して、小学校に続き、令和八年度から中学校三十五人学級への定数改善の準備を進めているところでございます。  今、乗ずる数のお話もございましたけれども、今の学校の置かれているその困難度、あるいは一人一人のそうした多様な子供たちに対してしっかり教育を行っていく体制を整備していくという観点から、教職員定数につきましては、国会でのこうした御議論も踏まえて文科省として検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 加配などで一年間とかいう方は入れていただいておりますが、是非それを定数としてきちんと入れていただきたい。加配は一年なので、来年いないかもしれないから、それでは子供たちに影響が出ます。定数としてきちんと入れていただきたいと思います。  次の質問に行きます。  一の一の七で、一から六のほか、教員の業務量削減のために必要な措置も書かれています。文科省としては、一から六のほか、具体的にはどのような措置が必要だとお考えか、教えてください。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 議員修正でございますので、余りその附則三条一項七号の業務を我々が具体的に、ことを推し量るのは難しいんですが、その他として例えば考えられることとしましては校務DX。校務支援システムが令和元年の給特法の改正のときにまさにまだ四十数%ぐらいしか行っていなかったと。それが今ようやく、ほぼ、三つの市町村を除いては校務支援システムがようやくそれが整備された。今度はそれが、校務系と要は指導系といったもの、全てを統合するのは、次世代の校務支援システムでも、これはいろいろ委託事業も含めて模索しているところですけれども、いずれにしても、そうした校務DXによる業務の効率化ということは一つあろうかと思います。  また、三分類というものが、それではできないというお話もありましたが、でもこれも令和元年のときからかなりこの意識を持って進んできているところもあるのは事実でございます。学校におけるそのやっぱり業務の、当たり前のように続けてきたというのは、学校もやっぱりそういう意味では、古くからある、あるいは地域が望むからということだけで続けていたり、あるいは慣習、慣例によって続けている、そういうだけのものを、やっぱり若手のいろんな発想も取り入れながら、学校の業務の精選、見直しなどのそうした取組も必要じゃないかというふうに考えているところでございます。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 校務のDXの話がありました。今、先ほど水岡先生が非常勤、再任用の話とかされましたが、教職員、点数を付けて授業をしていてもパソコンがもらえていない教職員がいっぱいいるんですよ全国に、校務DXと言われますが。成績も付けられない、授業の準備もできない、徹底されて、一〇〇%、ないということも文科省は知っていただきたいと思います。  次の質問に移ります。  一の一の二、教育課程の編成の在り方についての検討ということが書いてあります。御存じだと思いますが、学校では子供たちが帰宅するのは大体四時ぐらいです。私たちの勤務終了は大体五時。この六十分間で、その日の授業の評価、お便りなどの作成、事務処理、そしてあしたの授業の六時間分又は一時間減っても五時間です、準備をしています。六十分であしたの授業の六十分、できると思いますか。そこをお伺いします。大臣。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 現場の先生方、本当に限られた時間の中で子供たちのために様々な業務を行っていただいているところでございまして、本当に日々御苦労をお掛けしているものと私どもも思っているところでございます。  そうした上でございますが、教師の時間外在校等時間の縮減のために何をしなければいけないかということになりますと、やはり教師の持ち授業時数の見直し、さらには、授業準備の負担軽減も私ども必要だというふうに考えておりまして、教師が教師でなければできないことに専念できる環境を整備することがまさに重要だというふうに私ども考えております。  そのためには、まずはこの学校、教師が担うべき業務の係る三分類に基づきまして業務の精選と見直しの更なる徹底をしなければいけないと思っておりまして、給特法に基づく指針におきまして三分類を位置付けさせていただいて、一層の取組を推進していかなければいけないというふうに思っております。  また、学校の指導、運営体制の充実も重要でございまして、例えば小学校の教科担任制の拡充と中学校の生徒指導担当教師の配置を拡充するために、必要な教職員定数の改善、四年間で計画的に実施することに加えまして、この教員業務の支援員なども、支援スタッフの配置充実もしっかり取り組んでいきたいと思っておりまして、文部科学省としては、こうした取組を通じまして、学校における働き方改革と指導、運営体制の充実を一層推進しながら、教師の時間外在校等時間の縮減に取り組んでまいります。  本当に、今、現場の先生方には、限られた時間の中で子供たちのために様々な業務を行っていただいているところで、本当に日々御苦労をお掛けしているところでございます。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 私が言いたいのは教職員のことだけではないんです。授業は子供にするんだから。子供が困るんです。六十分もない、その評価とか事務処理をして、ほんの二十分ぐらいの間の教材研究で子供が授業が分かるかということです。  子供は一生懸命学びたい、今日は理解したいと思って来ていても、そうやってたかが二十分しか六時間の授業の準備ができなかったら、子供たちに十分分からせる授業ができないんです。だから言っているんです。子供を大事にしてください。  今いっぱい、子供が飽きないように、四十五分って子供もたせるの結構大変なんですよ。書かせたりせな、パワポも今は作らな、外の活動があったらバケツも準備せな、そんなことまで全部を、たった六十分、それも教材研究では二十分ほどです、できますかということです。子供を中心に考えてください。私はそう思っています。  そして、皆さん方は授業時数と子供の学力が比例していると思っていると思いますが、そんなことはありません。子供は、充実した、子供が自ら学びたいような授業をしていけば、目をきらきらさせて自分から調べていきます。そんな授業をしたいんです、私たちは。  この前の世界の、全国のPISAのテストのとき、学力落ちなかったじゃないですか、日本。あれは時数減りましたよね、感染症で。それでも落ちなかった。これが証明しているでしょう。子供を大事にしたその上での教職員の処遇改善なんです。それを、そのことをしっかりと考えていただきたいと思います。  給特法の中にもう一つ気になっていることがあるので、ちょっと飛ばさせていただきます。  少数職種の、学校には事務職員の皆さん、栄養教諭、栄養職員、又は養護教員、又は、そちらは実習助手と言いますが、私は実習教員と思っておりますのでその言葉を使わせていただきます、ほか司書。学校には複数、会計年度の方とかもたくさんいらっしゃって、この方の中には労基法適用の方もいらっしゃいます。  しかし、働き方、教職員の働き方改革の改善と言われている今回の法律、この少数職種の人たちの働き方はどのように考えていらっしゃるのか、お願いします。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  教職員の服務を監督する教育委員会や校長、どのような職種であっても、個々の職員の勤務状況をしっかり適切に把握した上でこの業務全体の見直し、また校務DXの推進なども通じまして学校全体として業務が縮減されることが、ように取り組む必要があるというふうに私ども考えておりまして、文部科学省としては、こうした全校的な業務の縮減等につきまして各教育委員会に周知を行っていきながら、あわせて、事務職員、養護教諭、栄養教諭等の加配措置など指導、運営体制の充実に取り組んでいるところでございまして、また、退職養護教諭、この栄養教諭等を繁忙期、また大規模な学校に追加的に派遣し、業務体制の強化、研修機会の確保を図る事業も実は今実施をしているところでございまして、引き続き、職種を問わず学校全体としての働き方改革がより一層進むように必要な取組を行ってまいります。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 この少数職種の方たちの働き方、とても薄いと思いますので、真剣に考えていただきたいです。  再任用の働き方も選べないんです、学校に一人しかいないから。週に三日とか来て、じゃ、あと二人どうするって、あと、月水金と言われたら、火木来ないと言ったら、自分で探してこいと言われていますよ、今、教育委員会から。こんな状況なんですから、この少数職種の皆さんのこともきちんと考えてこれからやっていって政策を練っていっていただきたいと思っております。  それと、先ほど水岡先生から臨時採用教職員のことがありました。処遇のことについて詳しく言っていただきましたが、私はどうしても気になっていることが一つありまして、国会でよく出てくる言葉の中に、正規教職員が足りなくて非正規職員が増えている、よって教育の質が低下するとよく言われます。教員採用試験もそうです。三倍を切ったら下がっていくとか。  非正規教職員が増えると教育の質が下がる、このことは文科省はどう思われていますか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えいたします。  学校教育活動を行っていく上におきまして、どういった任用形態の者をどのような業務に配置するかを含めまして、この教員の任用につきましては、任命権者である教育委員会の権限と責任の下に適切に判断されているというふうに認識をしております。  しかし、いわゆる非正規の教員の方であっても、必要な教員免許を取得していて、また教師として共通的に必要となるこの教職に関する素養と、さらには指導する教科等に関する専門性が担保されていることには変わりはありません。また、例えば、習熟度別の指導、さらには特定教科等の指導に当たっていただくために、非常勤講師等としてその方ならではの専門性に着目して学校に配置されるケースもあり得るものと私ども考えております。  いずれにいたしましても、非正規の教員の方々は、正規の方と何ら変わらず、各学校におきまして子供たちに教育活動を行う上で欠かすことのできない有為な人材であるというふうに私どもも考えているところでございます。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 そのことを是非アピールしていただきたいと思います。たくさん出てきています、言葉が。  私も臨時採用教職員で長い間やっておりましたが、学校の中には、会計年度、時間講師、たくさんそのような方がいらっしゃいます。私も臨時採用のとき高学年ばかりでした。実は、小学校は高学年は忙しいから、余り正規職員の方は、ごめんなさいと言われる方が多いんです。そこを非正規が嫌と言えないから受け持っています。私は、五年、六年、五年、六年、五年、五年、五年、六年でした。そうやってやっていっているんですよ。  そんな非正規がやっていっているのに、私も自信はなかった。新しい学校でいきなり五年持てって、学校を動かさないかぬですね、上級生は。でもね、頑張りましたよ。みんな頑張っています。そんなふうに一生懸命やっているのに質が下がると言われたときの悔しさ、これは是非分かっていただきたい。  そして、都合が良かったら、一回転勤させて、またその講師を呼び戻すんですよ。君の持っていたクラスの子がちょっと荒れているからもう一回君が戻ってきてくれないかな、研究指定校で君は体育が得意だから是非戻ってきてくれないかな、駒のように扱われながらやっている臨時採用教職員がたくさんいるんです。  高校もそうです。音楽とか家庭科とか、週に一時間、二時間、ここでは正規として雇ってもらえません。その人たちは、音楽とか特に芸術系は何校も掛け持ちして、処遇も悪いですよ、時給だから。社会保障も十分ではない。でもね、そこには待っている子供たちがいるんです、生徒がいるんです。  そうやって非正規雇用が精いっぱい頑張っているということをきちんと知っていただき、そこの技術系だったり少ない教科の、週に少ない教科のところもちゃんと正規教員を雇う、定数を増やして、そういう方、いろいろ動く人たちも正規で動く、そのような制度が必要だと思いますが、その辺、文科大臣、いかがでしょう。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 任用形態の、どういう任用形態の者を採用するかということについては、まさに教育委員会の権限と責任の判断でと思いますけれども、計画的に正規教職員の任用が進むことは大事であると思っています。  学校は、子供たちに当たるそうしたいろいろな役割の大人が皆関わりながら、それぞれの役割と、それから、一人一人の子供の状況というのは担任だけでは気付かない部分があったり、それをしっかり学校の中で共有したり、これはもう正規であろうが非正規であろうが、一人一人がそうした有為な人材として子供たちのために働いていると、これはもう間違いないところでございまして、そうしたまさにチームとしての学校のそうした機能を高めていくために、一人一人の教員のそうした働き方というのをしっかり、先ほど少数職種というお言葉もありましたけれども、これは我々別に、決して軽視しているとかそんなことは全くございません。しっかり考えていかなきゃいけないと思っています。それはもうチーム学校の一員です。  その上で、繰り返しになりますけれども、そうした任用形態についての、教育委員会の権限と責任の下でしっかり正規教員の任用も進ませていくということが重要であるというふうに考えております。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 質疑時間は終了しておりますので、簡潔に。

古賀千景 立憲民主・社民・無所属

○古賀千景君 はい。  簡単に駒のように非正規職員を扱わず大事にしていく、教育の質は下げていない、処遇を改善していく、是非お願いいたします。  終わります。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩      ─────・─────    午後一時開会

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、金子道仁さん及び赤池誠章さんが委員を辞任され、その補欠として松野明美さん及び藤木眞也さんが選任されました。     ─────────────

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 休憩前に引き続き、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

下野六太 公明党

○下野六太君 公明党の下野六太でございます。  午前中の質疑の様子をお伺いしながら、大いに過去を振り返りながら反省をしているところであります。私は体育の教師を中学校で三十年間務めてきましたが、昼休みをほとんど十分に休まなかったなということで反省をしているところであります。  子供たちの中にはマット運動でバク転ができるようになりたいという子がおりまして、そういう子をマット運動の正規の授業の時間で教えると、やはり先生は得意な、マット運動が好きな子に寄り添うんだというような感じの雰囲気が流れていきまして、それで、何をやってもいいというような昼休みの時間においでということで、昼休みにバク転ができるようになりたい子を教えていくというような時間をつくっておりました。  結局、そういう子が毎日少しずつ練習を積み重ねていって、やがてバク転ができるようになったときに非常に大きな達成感に包まれていく喜びを共にできたことが、非常に私としても喜びの時間でありました。  教師の働き方改革の中で、勤務時間の中できちんと休むということも私は非常に重要だというふうに思っておりますが、その一方で、若い先生たちによっては、いろいろな子供たちのために何かをしたいというようなことを考えている教師も中にはいるということも理解をいただきたいというふうに思います。  まず、今回の改正案の提出に至る背景について伺いたいと思います。  学校における働き方改革を進めるため、令和元年に給特法が改正されまして、翌年には、時間外在校等時間を原則として一か月で四十五時間以内、一年間で三百六十時間以内などとする上限指針が策定をされました。  その後、令和四年度に行われた教員勤務実態調査に基づく推計によりますと、教諭の月当たりの時間外在校等時間は小学校で約四十一時間、中学校で約五十八時間となり、前回調査となる平成二十八年度に基づく推計と比べ、改善が図られました。ただし、上限指針を超える教諭も一定程度存在するなど、課題も見られます。  こうしたことから、令和五年に中央教育審議会に諮問され、昨年八月に答申がまとめられました。その後、昨年末には、文部科学大臣と財務大臣との教師を取り巻く環境整備に関する合意が交わされ、今回の改正案提出に至ったと承知をしています。  そこでお伺いしたいと思いますが、令和元年の給特法改正から約五年を経て今回の改正案の提出に至ったわけですが、文部科学省として、令和元年の給特法改正の成果をどのように捉えておりますでしょうか。また、どのような点を残された課題として認識し、その課題の解決のために今回の改正案でどのような内容を盛り込むこととしたのでしょうか。政府の見解を伺いたいと思います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  まさに五年半前、この当委員会におきまして給特法を改正いただきまして、社会全体の働き方改革のそうした流れの中で、平成二十八年度の教員勤務実態調査も踏まえて文部科学大臣が指針を策定し、教師の時間外在校等時間の上限を定め、客観的な時間管理の徹底を求める仕組みを導入したところでございます。これによりまして、学校現場あるいは教育委員会、そして多くの方のこれに対する問題意識もかなり高まってきたものだというふうに考えてございます。  働き方改革は一定程度進んできているとはいえ、令和四年の勤務実態調査の結果も見て、見えてきた課題がございます。依然として時間外在校等時間が長い教師、そして平均として時間外在校等時間が短くなった学校においても一部の教師に非常に偏り、業務の偏りがあるような状況、あるいは教育委員会、学校の状況、取組でも、かなりここは意識の差もあるかもしれません。取組状況にも差が見られてしまっている、そして事後的な検証が十分できていないという自治体もあるような課題も見えてきたというふうに考えてございます。  今回の改正におきましては、この令和元年の改正を、その課題も含めまして、まさに働き方改革の更なる加速化第二弾ということになりますが、これを更に一層進めるために、全ての教育委員会において、多くの首長部局や地域の方も巻き込んで、当事者意識を持って自分事としてこの問題に当たっていただくということが何よりも大事だと思ってございます。  そのために、全ての教育委員会が、地域の状況も踏まえまして、指針、文科大臣の指針を踏まえて、業務量管理・健康確保措置実施計画の策定、そしてそれを見える化をすると、そこからまた課題が生じたところについて、そのPDCAサイクルを回しながら足りないところは何なのかということ、あるいはもっとこういうところも協力をいただけるものがあるのか、そういうことを検討することが必要かと思ってございます。  学校の組織運営体制の充実、これも大事でございます。教職員定数の改善も文科省としては何とか、徐々に精いっぱいやってきたところがございますけれども、新しい学校のありようの中では、主務教諭の職の創設によって若手の教師のサポート、あるいは学級担任といった、そうした、全国半分ぐらいの教師が学級担任になる中で、そうした困難度を踏まえた義務教育等教員特別手当を教員全体の教職調整額の上昇とともに創設をするということでございます。  全て、大臣の方からも総合的な取組が大事だということを答弁させていただきましたけれども、まさにこの問題はもう待ったなしの状況でございまして、今回の法案も通じて、こうした御審議もいただくのを通じて、学校の成否が教師に懸かって、この教師の魅力をしっかり向上させていく、そして教師に優れた人材を確保する、これが持続的なものになるようなことを、我々としてもそういう仕組みとその実装を取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

下野六太 公明党

○下野六太君 教師の魅力を、青年たちにとって本当に魅力ある仕事として映ることができるような体制をもうしっかり総力を挙げて取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いします。  次に、改正案の概要についてお伺いしたいと思います。  前回の令和元年の給特法改正は学校における働き方改革を推進することが主な目的でしたが、今回の改正案では、一つ目に働き方改革の一層の推進、次に組織的な学校運営及び指導の促進、最後に教員の処遇の改善を一体的に進めることとされているかと思います。  今回、働き方改革のみに焦点を当てるのではなく、三つの項目を一体的に進めることとした理由は何か、その狙いを文部科学省にお伺いしたいと思います。

武部新 文部科学副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(武部新君) 教師の働く環境を改善し、働きやすさと働きがいを両立するためには、働き方改革のみならず、様々な支援策を総動員して推進する必要があります。  そのため、学校の指導、運営体制の充実に係る教職員定数等の予算措置に加えまして、今回の改正案におきましては、教育委員会による業務量管理・健康確保措置実施計画の策定及び実施状況の公表等による学校における働き方改革の更なる加速化に加えまして、主務教諭の職の新設等を通じ、多様化、複雑化する教育課題への対応に向けた組織的な学校運営や指導の促進、高度専門職である教師の職務の重要性にふさわしい処遇改善として教職調整額の基準となる額の引上げ等を行うこととしております。  これらを一体的、総合的に推進することによって、教師の長時間勤務を解消するとともに、教職の魅力を向上し、教師に優れた人材を確保することを通じて学校教育の質の向上を実現してまいりたいと考えております。

下野六太 公明党

○下野六太君 今の御答弁いただいたとおりだと思っています。しかし、働き方改革に少し焦点が当たり過ぎているかもしれませんので、この三点をバランスよくやはりやっているんだということを周知していただければ有り難いと思っています。  次に、処遇の改善について伺いたいと思います。  教職調整額の率が現行の四%から一〇%へと引き上げられることとなりました。引上げは約五十年ぶりとのことであり、画期的なものですが、是非確実に実施していただきたいと思います。  その上で、一〇%への引上げに関して、その財源を確保するためにほかの教育予算を削るということはあってはならないと考えております。この点に関する文科省及び財務省の見解をそれぞれお伺いしたいと思います。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 教員調整額の引上げにつきましては、骨太方針二〇二四におきまして、財源確保と併せて、二〇二五年通常国会へ給特法改正案を提出することとされております。  今回の給特法改正におきましては、教職調整額を令和十二年度までに一〇%へ段階的に引き上げること等が規定されておりますが、その財源につきましても、各年の予算編成過程において確保し、教員の処遇改善を含めた必要な教育予算を確保して進めてまいります。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  今般の教職調整額の引上げを含む教師の処遇改善に当たりましては、少子化の影響なども踏まえながら、必要な財源を財務省とも協議して確保してございます。  不登校児童生徒の増加、あるいは体験活動の充実等教育課題が複雑化、多様化する中できめ細かな子供たちに対する教育を行うためには、御理解もいただきながら、またお力添えも、先生方のお力添えもいただきながら、教育予算の確保にしっかり努めていく必要があるというふうに考えているところでございます。  本法案におきまして教職調整額の一〇%への確実な引上げが規定されたところでございまして、法案をお認めいただけましたら、その実現にしっかり取り組んでまいります。

下野六太 公明党

○下野六太君 済みません、ちょっと私、今よく財務省の答弁が理解できなかったんですが、もう一回確認なんですけれども、この財源確保ですね、教職調整額を一〇%に向けて上げていくというこの財源確保によってほかの教育予算が削られるということはないというようなことでよろしいでしょうか。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 御指摘の財源につきましては、骨太方針等に基づきまして、各年の予算編成過程でしっかり文科省とも調整を進めて必要な教育予算を確保しつつ取り組んでまいりたいと考えてございます。

下野六太 公明党

○下野六太君 済みません、ちょっと皆さん、理解できますかね。ちょっと私よく、だから、つまりはほかの教育予算は削ることはないと、だから、いうことと捉えていいということでしょうか。いや、これ大事なことなんですよ、これ。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 各年、これから文部科学省ともしっかり調整して進めてまいりたいと思います。その中で、あらかじめ予断を持って今お答えすることは難しいかなと思っております。

下野六太 公明党

○下野六太君 私たちは、この文科省の総枠の中で、こっちを減らしてこっちを増やすとかということを、そういうふうな形で今回の処遇改善が図られるということだけは避けないといけないというふうに思っているんですね。  だから、もうそれは、もう絶対それは私たちはできないということは、財務省の代表として今日お越しいただいていますので、私たちはみんな同じ思いだと思います。国の宝は子供たちです。国の宝の子供たちを教える教師も宝であるという認識でいくならば、やはり、その先生方がやっぱり働きやすい環境を整えるのに、こちらの予算が削られて自分たちの処遇のために回されたとかいうふうになったら、先生たちは要らないって言う人も、結構じゃない、いっぱいいると思いますよ。  だから、そこは絶対、ほかの教育予算は削って、そしてここに、教員の処遇改善のために回すというようなことはあってはならないというような形でしっかり捉えていただきたいというふうに思います。  次に行きます。  次に、手当の更なる見直しについて伺いたいと思います。  公明党は、昨年十二月、あべ文科大臣に、教員の働き方改革と処遇改善に向けた緊急提言をお渡しさせていただきました。この中では、働き方に応じためり張りのある給与体系の構築も提唱しております。今回の改正案に基づき、義務教育等教員特別手当が見直され、令和八年から学級担任に月額三千円の加算が行われる見込みとなっています。めり張りのある給与体系の構築に向けた一歩として高く評価をします。  その上で、公明党の緊急提言では、やむを得ず勤務時間外に行う業務、例えばPTA行事や登校時の見守りなどについて新たな手当を創設することも提案させていただきました。この点に関し、衆議院の質疑において、我が党の浮島智子議員が、より一層のめり張りのある給与体系の構築に向けて更なる検討を求めたのに対し、あべ文科大臣は、法案をお認めいただければ、今回の改善の措置を着実に実施するとともに、学校現場の状況等も踏まえつつ、めり張りのある給与体系について更なる検討を進めてまいりますと答弁いただきました。  そこで、新たな手当を創設する必要性を文科大臣がどのように認識されていらっしゃるか、また新たな手当の創設に向けて今後具体的にどのように検討を進めていくのか、お考えをお伺いしたいと思います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。  今般の処遇改善におきましては、御党からの御提言も踏まえまして、この教職調整額の引上げに加えまして、職務、勤務状況に応じました処遇を実現するために、今回の改正案において新たな措置を講ずることになります。  具体的には、義務教育等教員特別手当につきまして、学級担任の困難性などを考慮して手当を加算することにしております。また、主務教諭の職を新たに設置をいたしまして、その職務と責任に見合った処遇とするために新たな級を設けまして、本給の改善により処遇することとしているところでございます。  その上で、法案をお認めいただけますれば、まずは今回の改善の措置を着実に実施をしていきながら、その実施状況、効果、学校現場の状況等も踏まえつつ、御党の御意見を拝聴させていただきながら、校務の類型の基準を始め、めり張りのある給与体系について更なる検討を進めてまいりたいというふうに思っております。

下野六太 公明党

○下野六太君 次に、学校における働き方改革について伺いたいと思います。  まず、改正案に盛り込まれている業務量管理・健康確保措置実施計画について伺いたいと思います。  改正案では、教育委員会に対し、業務量管理・健康確保措置実施計画の策定、公表が義務付けられることとなりました。計画の策定を契機として、働き方改革に関するPDCAサイクルが構築され、実効性のある取組が進められることを期待します。一方で、全ての教育委員会に策定、公表が義務付けられることとなったため、特に小規模な市町村教育委員会の中には負担感を覚えるところもあるかと存じます。  小規模な市町村教育委員会が計画の策定、公表や働き方改革に関するPDCAサイクルを構築していくためには、文科省や都道府県教委が市町村教委の困り事に対して親身に相談に乗るという伴走支援の体制を構築する必要があると考えますが、文部科学省の認識をお伺いしたいと思います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 先般も、教育長協議会、都道府県の教育長協議会に私もちょっと行ってきたんですけれども、都道府県レベルでは、もう今オンゴーイングで働き方改革、令和元年、その前からもう進めてきて一定程度進んでいる。ところが、やっぱり市町村、小さな市町村教育委員会、自治体においてはなかなか進んでいないという状況もあると。  今回、指針、いろいろ、国会、衆議院も通じて御議論いただいた内容も含めまして指針の改定を行うことを考えてございますけれども、そうした全ての教育委員会が指針に則して計画を作成をなるべく早くしていただけるように、その指針の改定を、本案の可決していただいた後、お認めいただけましたら、できる限り早めに教育委員会の参考になるように計画のひな形みたいなのをお示ししたいと考えてございます。  また、先ほども申しました市町村教育委員会では、なかなかそういうのを作成するにも苦労するということがありますので、学校における働き方改革のそうした好事例なども説明におこなったり、具体的な相談を受ける機会を設けるなど、教育委員会に対する伴走型の支援をしっかり行ってまいりたいと思います。

下野六太 公明党

○下野六太君 ちょっと、次の質問一つ飛ばしたいと思います。  次に、学校運営協議会、コミュニティ・スクールに関して伺いたいと思います。  平成十六年に制度化された学校運営協議会については、我が党も長年にわたりその普及を推進してきました。私も春日市でこのコミュニティ・スクールの学校の責任者として取り組んできました。各学校において働き方改革を進めていくためには、保護者や地域の代表から成る学校運営協議会の場を活用し、理解を得ていくことも重要となります。  今般の改正案では、保護者や地域住民が改革をサポートしていく体制の構築が期待されます。全国の学校運営協議会の委員を始め、保護者や地域住民が学校の働き方改革に対する理解を深め、働き方改革の応援団となっていただけるようにするために、文科省としてどのような取組を行っていくのかを、考えをお伺いしたいと思います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 平成十六年の地教行法の改正以降、まさに学校運営に保護者や地域住民が参画することを通じて特色ある学校づくりや課題解決に必要な支援を得ることを目的とした学校運営協議会の導入が進んできてございます。この制度を活用して、まさに下野委員おっしゃるとおり、学校においては、保護者、地域の理解と協力を得ながら働き方改革の取組を実行に移していくということが何よりも不可欠だと思ってございます。  働き方改革の実施の方針について、今般の改正では、保護者や地域住民が参画する学校運営協議会の承認を得るという仕組みを導入してございますけれども、この改正の趣旨について、文部科学省では、コミュニティ・スクールの役割をしっかり周知をしていくとともに、広く地域の方々にもこうした今の学校の状況が伝わるように、その認識の共有に努めるよう教育委員会ともいろいろ話しながらその必要な支援に取り組んでまいりたいと思ってございます。

下野六太 公明党

○下野六太君 是非、コミュニティ・スクールの中で様々な形で地域の力を学校に貸してもらえるような体制が取れるんではないかというふうに思っていまして、例えば、午前中にもお話のあった昼の学校給食のサポート等もしていただけるんじゃないかというふうにも思っております。そうすることによって、先生方が省力化、少人数で仕事が担当できる可能性等も出てきますし、これ一つのこれからの働き方改革にも大きな鍵を握ってくるのではないかと思っておりますので、どうかよろしくお願いします。  改正案は、学校運営協議会が置かれる学校に対してのみ適用されます。しかしながら、平成二十九年の法改正により学校運営協議会の設置が努力義務化され、近年、学校運営協議会の設置率は急速に増加してきたものの、未設置の学校もいまだ四割あります。  文科省として今後どのように学校運営協議会の設置を一層促進していくのか、考えを伺いたいと思います。

茂里毅 文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(茂里毅君) お答えいたします。  公立学校におけるコミュニティ・スクールの導入率でございますが、現在約六割に達しており、その導入数も近年増加傾向にございます。が、導入率や取組の質については地域間、学校間の間で差があることを、そういった課題があることも認識してございます。また、御指摘ございましたとおり、まだ四割が未導入というのも事実でございます。  このような状況の中で、文科省といたしましては、コミュニティ・スクールの更なる導入を促進しつつ、これが形骸化することなく充実した取組につながるよう、豊富な知見を有する専門家を自治体へ派遣するとともに、活動の充実について助言を行うアドバイザー、これの配置であったりコーディネーターの配置、さらには全国フォーラムや説明会を通じた好事例の周知などに取り組んでいるところでございます。働き方改革の加速化の上でも、今ほど御指摘ありましたコミュニティ・スクールの促進は重要な視点となることもまさに御指摘のとおりかと思ってございます。  引き続き、これらの取組の一層の充実を図りまして、学校と地域の連携による働き方改革が進むよう取り組んでまいりたいと思います。

下野六太 公明党

○下野六太君 済みません。ちょっと時間の関係で少し飛ばさせていただいて、問いの十一の方に行きたいと思います。  次に、中学校の三十五人学級の実現に関して伺いたいと思います。  中学校三十五人学級に関しましては、衆議院では、我が党の浮島議員の質疑に対して、石破総理から速いテンポで取り組むとの答弁がありました。是非速いテンポでの実現をお願いしたいと思います。  その上で、私からは、中学校三十五人学級の実現に向けて、基礎定数を改善する一方で、加配定数を減らさないようお願いしたいと思います。今や加配定数は学校現場にとって不可欠なものとなっています。政府は、今年度から新たに中学校における生徒指導担当教師の配置拡充として千人分の加配定数を措置し、今後四年間で二千六百四十人分を計画的に改善するなど、加配定数の配置拡充に努めています。このように、政府として加配定数の拡充を進めている中で、中学校三十五人学級の実現のために加配定数を削減することとなれば、これまでの加配拡充の動きと逆行することとなり、学校現場も混乱してしまいかねないと思います。  中学校三十五人学級の実現に当たり、加配定数を減らさないようにしていただければと思いますが、この点に対する見解を文科省及び財務省に伺いたいと思います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 加配定数につきましては、学校が個々に抱える課題解決に向けた特定の配置目的のために、学級担任等の基本的な定数である基礎定数とは別に、都道府県等からの申請に基づき措置されるものでございます。どの学校にも共通で必要となる基礎的な教職員体制を整備するための基礎定数と併せまして、様々な課題に対応できる学校の指導、運営体制が構築されているものと考えてございまして、自治体からの要望も踏まえ、加配定数と基礎定数、いずれも財務省とも話しながら、しっかりと必要な数を確保することが必要と考えているところでございます。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 昨年末の財務大臣と文部科学大臣との合意におきまして、財源確保と併せて、令和八年度から中学校三十五人学級への定数改善を行うとされたところでございます。  こうした合意に基づきまして、令和八年度以降の予算編成過程において、必要な教職員定数を確保しつつ、中学校三十五人学級について文科省ともしっかり調整を進めて、所要の取組を行ってまいりたいと考えております。

下野六太 公明党

○下野六太君 是非、加配をしっかり、学校においてもこれまでと同様に拡充できるようにお願いしたいと思います。  次に、教師となった者に対する奨学金返還支援について伺いたいと思います。  今年度から大学院段階について返還免除が開始されましたが、私は、かねてから教員不足解消のためには学部段階においても返還免除を速やかに実施すべきと訴えてきました。学部段階での返還免除は既に一部の自治体が独自の取組として実施していますが、そうなりますと、財政力があり返還免除を行える自治体に教師の志願者が吸い寄せられ、近隣自治体ではますます教師不足が深刻化するといった負の影響も懸念をされます。また、官民問わず人手不足が続く中、奨学金の代理返還を行う民間企業も増加傾向にあります。何も手を打たなければ、教員志願者はますます民間企業に流れていってしまうと感じております。  そうならないようにするためには、国全体で学部段階における奨学金の返還免除を速やかに実施していく必要があると考えておりますが、文科省の見解を伺いたいと思います。

茂里毅 文部科学省総合教育政策局長

○政府参考人(茂里毅君) お答えいたします。  優れた教師人材を確保するために、文科省におきましては、今年度新たに教師になった者から、教職大学院等を修了し、翌年度から正規採用となる者を対象といたしまして奨学金の返還支援を行うこととしてございます。まずはこの制度を確実に、着実に実施してまいりたいというふうに考えております。  御指摘の学部段階も含めた奨学金返還支援につきましては、大学院段階でのこのような取組により得られた成果を活用しつつ、過去の返還免除制度の廃止の経緯であったり各教育委員会での教師人材の確保の状況であったり高等教育段階での修学支援の動向、こういったことなども踏まえながら検討してまいりたいと思います。

下野六太 公明党

○下野六太君 もう一刻の猶予もないような状況の教師不足に歯止めを掛けていかねばならないというふうに思っておりますので、全国の教員養成系学部、学科の学生たちにいち早く、教師になったときには奨学金返還が免除されると、そして、高校段階ぐらいにまでそのような事実が周知されていくような制度設計を早急に取らねばならないのではないかというふうに思っております。  教師不足はもう深刻の域をもう超えているような現状でありますので、もう早急に何とかしていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いします。  次に、教科担任制について伺いたいと思います。  教科担任制は、教員の教科に対する専門性の向上や質の高い授業の実施を可能とするものであり、更なる推進が必要と考えます。教科担任制については、文科省の概算要求でも小学校三、四年生における教科担任制の推進に係る予算が要求されましたが、結果的に、今年度は小学校四年生に教科担任制を拡大するための加配定数が九百九十人分措置されることとなったと伺っています。  より多くの学年で子供たちに質の高い授業を提供する観点から、小学校四年生に加え、三年生においても教科担任制を推進する必要もあるかと考えておりますが、文科省の見解を伺いたいと思います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 小学校の中学年につきましては、低学年、一年生、二年生とは違って、理科とか外国語活動といった新しい教科等が始まる時期でございます。各教科等の特質に応じた学びにつなげていく、中学校の学びにつながっていくその基盤的な教科も始まるところでございます。  今年度の予算では、特に四年生につきまして、年間の標準授業時数が高学年あるいは中学校と同じ千十五単位時間となっている、そうしたことも踏まえまして、子供たちの学びの質の向上、教師の持ち授業時数の軽減の観点から、計画的に四年間で教科担任制を拡充するための定数改善を行うこととしてございまして、改善総数は三千二百人としているところでございます。  そして、四年生への教科担任制の拡充をまずしっかり着実に進めるということが大事でございますけれども、学校現場の状況も踏まえながら、引き続き、三年生も含めまして教育環境や指導体制の在り方の検討については検討を進めてまいりたいと考えてございます。

下野六太 公明党

○下野六太君 よろしくお願いします。  最後に、主務教諭について伺いたいと思います。  現在、若手教員の病気休職が深刻化しておりまして、令和五年度の精神疾患による病気休職者数は過去最多の七千百十九人を記録しており、その中には二十代、三十代の若手も多く存在します。  志を持って教員となった若者が、周囲の誰にも困り事を相談できずに抱え込み、病気休職に至ることがあってはならないと思います。そうならないようにするためには、管理職による適切な支援に加えて、若手と比較的年齢が近い中堅層によるサポートも必要だと思います。  この点、改正案では、児童の教育等をつかさどるとともに、教職員間の総合的な調整を行う主務教諭が創設されることとなりました。主務教諭には若手教員へのサポートも期待されています。  そこで、改正案による主務教諭の創設が学校における若手教員への組織的なサポート体制の構築や若手教員による病気休職者数の減少にどのようにつながるとお考えか、文科省の見解を伺いたいと思います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 近年の教師の大量退職、大量採用に伴いまして、若手教師が増加していることは事実でございます。  そうした若手教師の時間外在校等時間が長くなる傾向にございまして、これは慣れとか経験ももちろんあると思いますけれども、やっぱり学校に配置されて、配属されて、そしていろんな子供たちと関わる中で、また教員実習とは違ったやっぱり中で、精神疾患による病気休職率も近年増加傾向にあるということは事実でございます。  今回の主務教諭につきましては、今現在でも若手の支援に当たったり、あるいは相談に乗っている、そうした三十代クラスの中堅の教員の方々に対して、校長等から命を受けて当該学校の教育活動において教職員間における総合的な調整を行う、そうした若手の支援にも当たれる、そしてその方々が今の業務が増えるのではなくて、今やっていることを適切に評価しながら、そしてそれを職として位置付けをしていくということも含めて主務教諭というのを創設しているところでございます。  主務教諭が、先ほど末松委員からも主務教諭の業務がどんなものかということを御指摘いただきましたけれども、そうした若手のサポートに加えまして、教育相談、あるいは情報教育や防災・安全教育といった学校横断的な課題のそうした核となっている場合もございます。教職員間の相談体制とか調整の方向性が、管理職のリーダーシップの下でもそうした、比較的年齢の近いそうした中堅層の方々がサポート役を担うことで、若手教師が課題を一人で抱え込むことがないような、そういう組織的な対応が進むのではないかというふうに期待しているところでございます。

下野六太 公明党

○下野六太君 終わらせていただきます。ありがとうございました。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 日本維新の会の中条きよしでございます。  本法案についてまず申し上げたいのは、一番大切なのは子供の成長ということです。その成長を支えるために今私たちが選ばなければならないのは、何より子供にとって最も良いとされる改正ではないでしょうか。  教師とは、本来、子供と正面から向き合って心を通わせ、時間を分かち合う存在です。子供が悩んでいるときに、つまずいたときにそっとそばにいてくれる大人、喜びを共に分かち合い、成長を見守ってくれる、そんな存在であるはずです。  ですが、今の教員というのはどうなんでしょうか。教員の皆さんの話を聞いていると、朝から晩まで、授業の準備だけではなくて、膨大な事務作業、部活動、保護者の対応に追われて、肝腎の子供と向き合う時間がどんどんどんどん奪われています。慌ただしく余裕のない毎日、そんな姿というのは子供が憧れる理想の先生ではないと思います。  これは教員自身の問題ではなくて制度の問題です。だからこそ、私たちが今制度を見直して、教師が再び子供と丁寧に向き合えるように環境を整える責任があるんです。今回の改正というのはその第一歩だと思います。教員がもう一度教室で、校庭で子供と笑顔を交わす時間を取り戻せるように、子供の目を真っすぐ見て、言葉を聞いて、成長に寄り添う、そういった本来の教師の姿を取り戻すために、どうかですね、どうかその全ての判断の軸というのを子供の未来に置いていただきたいんです。そして、子供たちが、先生がいてくれてよかったと、そう思える、そんな学校を私たちの手でつくってまいりましょう。  質問に入らせていただきます。  まず、多くの先生方が長時間働き過ぎていて子供と向き合う時間さえ十分に取れない現状があります。調査では、月の残業時間が国の定める上限四十五時間を大きく上回る数字を出しているようですが、その原因の一つが、本来やるべきでない仕事まで教員が担っていることです。例えば、テストの採点や書類作成といった事務作業などは、AIなどデジタルの力を使えばもっと効率化できると言われており、既に一部の学校ではそうしたデジタル化を試していると聞いています。  そこでお伺いをしたいんですが、デジタル化を進めた学校では本当に先生の負担が軽くなったのか、掛けた費用に見合った効果が出ているのか、文部科学省としてその結果をきちんと調べておられるんでしょうか。今後の展開に向けて費用対効果の検証は不可欠と考えますが、見解をお聞かせ願います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) まさに子供たちにとって、一日の半分以上の時間を学校で過ごす、その教育に当たる教師の存在というのは子供にとっては非常に大きい。子供たちと向き合える時間をしっかり教師が確保できるように、そのための今回の改革であり、そして働き方改革とともに処遇の改善によって魅力の向上をさせていく、これが今回の法案の大きな柱でございます。  今お尋ねの、そうした子供と向き合える時間を確保することができるようにするためにも、学校における校務のDXあるいはデジタル化ということを、どのように進めて、それが効果があるのかどうかを検証をしているのかというお尋ねかと存じます。  校務DXの加速化につきましては、統合型校務支援システムの導入を推進をしてまいりました。令和元年のときには四十数%ぐらいだったのが、今はほぼ全ての市町村において、三市町村除いては統合型校務支援システムが入りましたけれども、その校務DXの状況の中で、例えば、そのフォローアップ調査を行ったところでは、児童生徒の欠席等の連絡や、保護者への調査、アンケート等にクラウドサービスを用いて集計している学校の九八%が、教職員の働き方の改善に効果は、そこは実感をしているということは確認されているところでございます。  また、効果的な校務DXが一層進むように、取り組むことが望ましい項目を整理したチェックリストも作成してございまして、そういうのを参考にしていただきながら、教育委員会や学校がデジタル化をうまく活用していただけるということも進めているところでございます。  予算事業でないものも含まれますので、一対一の費用対効果というのを端的にお示しすることは難しい面もございますけれども、引き続き、教育委員会、学校に対して、そうした積極的な、効果など含めまして積極的な情報提供や助言などを行ってまいりたいと思ってございます。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。効果を検証しながら、子供と向き合う時間の回復につながる活用をお願いしたいと思います。  次に、教員が担っている業務の範囲について伺います。  清掃や部活動の指導というのは、学校によっては全て教員が担当しています。でも、これらは本当に教員がやるべき仕事なのでしょうか。取りあえず外部の専門人材や外部委託でも対応できる業務ではないかと思います。  文部科学省として、これらの指導は教員の本来業務だとお考えなのか、確認をさせてください。また、特に部活動は外部委託が進んでいると存じておりますけれども、その進捗について、全体の何%が外部委託できたか、効果をお教え願います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 御指摘の業務につきましては、学校において教育活動の一環として行われているものではございますけれども、いわゆる学校、教師が担う業務に係る三分類におきましては、校内清掃及び部活動をそれぞれ必ずしも教師が担う必要のない業務と整理しているところでございます。  校内清掃につきましては、清掃指導の教育的効果、これはあると思っています。教育的効果はあることは踏まえつつも、各学校において合理的に行うその回数や範囲を設定をする、あるいは地域ボランティアの方々にも御協力をいただくケース、民間委託を検討するなど、各地域で、それは全ての学校ではもちろんないんですけれども、そうした事例も出てきております。つまり、教師の負担を軽減する取組もそういうことで進んでいるところもございます。  部活動につきましては、子供たちのスポーツ、文化芸術活動、この活動を止めないということが大事でございます。スポーツ、文化芸術活動に親しむ機会の確保、充実を主目的として部活動改革にも取り組んでいるところでございますけれども、部活動指導員の配置充実や部活動の地域展開の全国的な実施を今後も推進してまいりたいと考えてございます。  どういうような今状況かということをお尋ねございました。  今、文部科学省が進めています実証事業におきましては、令和七年度、五二%の自治体、八百九十九自治体がスポーツの分野では、文化芸術では四百二自治体、二三%につきまして今実証地域が、そうした部活動の地域展開について、これは働き方改革の点だけではないんですけれども、地域との一体、連携の中でのそうしたスポーツ、文化芸術活動の充実ということもあると思います。  いずれにしましても、この部活動の改革ということについては、今後とも各自治体の状況もお聞きしながら進めてまいりたいと考えているところでございます。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 教員の本来の業務とは何かというのを問い直して、外部人材の活用を通じて教員の専門性が発揮できる体制を整えていただきたいと思います。  さて、これらの仕事を外部に任せるには当然お金が掛かります。ですが、今後、少子高齢化で人手不足が深刻になる中、人材を確保するにはきちんとお金を出して待遇も良くする必要があると思います。そのための予算をどう確保していくのか、文科省の方針をお聞かせください。

武部新 文部科学副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(武部新君) 部活動の改革に関しましては、今後、地域の様々な課題に対応しながら部活動の地域展開等の全国的な実施を推進してまいりますが、そのための財政措置については、本法案附則第三条におきまして、政府は、部活動の地域における展開等を円滑に進めるための財政的な援助を行うことと規定されていることを踏まえまして、適切に対応してまいります。  また、校内清掃を含む学校の運営に必要な経費につきましては、地方交付税措置されている財源を活用しながら学校設置者において負担することが原則となりますが、文部科学省としては、民間事業者への委託を進めている自治体の取組の事例の提供など、必要な支援に取り組んでまいります。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。持続可能な改革には財源確保の覚悟が欠かせませんので、よろしくお願いをいたします。  次に、現場で問題になっているサービス残業の実態に目を向けてみたいと思います。  教員のサービス残業が大きな問題になっています。中でも、病欠などで休んだ先生の代わりに授業を受け持つ補教と部活動指導がその典型と言われています。  法改正案では我が党の提案によって教員のライフ・ワーク・バランスが示されましたけれども、補教はどれだけ行われているのか、実態を把握しないと対策は立てられません。文部科学省は、教員一人当たりについてどの程度の補教の負担が掛かっているのか正確に把握をされているんでしょうか。また、把握されていなければ、今後、補教の実態をどう把握していくのか。そのお考えをお聞かせ願います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 教師の業務量につきましては、文部科学大臣が定めた指針におきまして、教師の在校等時間を客観的な方法で把握、管理するよう求めているところでございまして、こうした中で、校務をつかさどる校長等がそれぞれの教師の業務の状況を把握し、その改善につなげていくことが重要であると考えてございます。校長等は、校務が円滑に行われるように、欠員になってしまった、そうした状況も含めて把握し、教育委員会とも連携を図りながら必要な環境整備に取り組むことが必要でございます。  個別の業務ごとにその時間を把握をするということが、それ自体が教師にとって大きな負担になるということも考えられることから、教育委員会に直ちに求めるということは考えてございませんけれども、教育委員会にも、そうした状況について、我々もこの法案を通じて、いろいろと御審議がある中でお聞きをしたり、各教師が担当する授業こま数や代わりに授業を行った場合のその状況についても教育委員会等にお聞きをしてみたいというふうに考えてございます。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。補教の実態を正確に把握することが過剰な負担を防ぐ第一歩ですので、よろしくお願いします。  さて、衆議院での質疑では、補教の回数を人事評価する、反映するために、文部科学省は教育委員会に指導したいとの回答がありました。これは現場への大きな影響を持つ発言です。  指導とは具体的にどのような方法で行うのか。例えば、ガイドラインを作るのか、実際に現地まで赴いて監査をするのかなど、詳しく御説明を願います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 人事評価制度を通じまして頑張っている教師が適正に評価されていくということは、これは大事であると思ってございます。  地方公務員法第二十三条の二第二項におきまして、この人事評価の基準及び方法は任命権者が定めると、これは法定化されてございます。その上で、人事評価を実施するに当たりまして、頑張っている教師が適正に評価されるようにしていく、これは大事なことでございまして、各教育委員会において考えていただくことではあると思ってございますけれども、そうした人事評価制度がしっかり活用されることが進むよう、その趣旨を周知することも含めまして検討を行ってまいります。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 指導が単なる形式に終わらず、現場の支えになるものであるよう、丁寧な制度設計をお願いいたします。  次に、部活動に関する負担について伺います。  部活動指導も教員の大きな負担です。平日、休日を問わず、指導に時間が取られて休みが取れない教員も少なくありません。随分前になりますけれども、二〇〇八年の埼玉大学の調査では、中学校の教員のほぼ一〇〇%が何らかの部活動に関わっていたようです。  この部活動に対するその業務量についても、感覚ではなくて数字で見える化する必要があると思います。文部科学省として部活動の負担を具体的にどう把握していくのか、その方針をお聞かせ願います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今月十六日に取りまとめられました部活動改革に関する実行会議の最終まとめにおきましては、部活動改革に当たりまして、働き方改革の推進を図ることについても考慮することが必要であることが指摘されてございまして、今後、部活動の地域展開等の全国的な実施を予定してございます。  他方、教師の在校等時間を個別の業務ごとに把握することは、先ほども申し上げましたけれども、それ自体が教師にとって負担となることも考えられることから、教育委員会にそうした対応を求めることは考えてございませんけれども、教師の業務量につきましては、文部科学大臣が定めた指針において教師の在校等時間を客観的な方法で把握、管理するよう求めてございます。  教育委員会ともいろんな場面で我々もお聞きすることがございますので、状況をそうした場面も通じてお聞きしながら、校長等が各教師の業務の状況を把握し、その改善につなげていけるよう、この法案の仕組みを通じて業務量の削減を図ってまいります。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。部活動の負担を見える化することというのが前提、対策の前提ですので、よろしくお願いをいたします。  続いて、報酬の在り方について伺います。  今の制度では、部活動の指導手当は一日大体三時間程度を想定しているようで、日当で三千円程度が出るようですが、それ以上長く指導しても手当は増えないようです。最低賃金は今およそ千五十五円ですので、当然これでは働いた分に見合った報酬とは言えません。  部活動の地域移行も進んでいますが、まだまだ人手不足で、先生が指導せざるを得ないケースばかりです。副業のルールを見直し、先生が部活動の指導を行った際は副業として実際の労働時間に応じて正当な対価を払う仕組みが必要だと考えますが、御見解を伺います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 公立学校の教師につきましては、それぞれの都道府県、政令市におきまして、特殊業務手当の一つとして部活動指導に関する手当が支給されてございます。義務教育国庫負担金の算定上は、週休日などに三時間程度の部活動指導を行うことを想定しまして、今先生から御指摘ございましたように、日額で二千七百円を計上しているところでございます。  一方、公立学校の教師につきましては、地方公務員法又は地方公務員特例法の規定によりまして、教育委員会が認めた場合には報酬を受けながら兼職、兼業を行うことが可能でございます。部活動を地域展開した地域クラブ活動において指導に携わることを希望する教師につきましては、兼職、兼業によりまして別途報酬を得ながら地域クラブの指導者として従事することが可能でございます。先般取りまとめられました先ほどの実行会議の最終まとめにおきましても、そうした教職員の兼職、兼業について言及をされてございます。  文部科学省としましては、そうした会議の、有識者会議の提言も踏まえながら、地域の実情に応じました部活動の地域展開等に資するそうした兼業、兼職の促進なども全国的に進めてまいりたいと考えてございます。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。  次に、精神的負担への対応についてお聞きをいたします。  教員の離職の大きな原因に、精神的な負担というのがあります。その背景には長時間労働や保護者の対応がありまして、特に新卒教員がいきなりクラス担任を任されて、準備不足のまま現場に立たされているケースも多いと聞きます。  昨年、東京都の教育委員会が、そうした負担に耐えられずに、新卒の教職員のうち約五%が一年以内に離職したことを発表しました。さらに、若手教員に幅を広げると、小中学校で働く新卒三年から四年目までの教員の三人に一人が深刻なストレスによってうつ病の疑いがある又はその予備軍と言われる状態にあるようです。  こうした実態を文部科学省としてどの程度把握しているのか伺います。まず、新卒一年目でクラス担任を任されるケースというのは新卒全体の何割程度なんでしょうか。そして、教職員の三年以内の離職率は何%なんでしょうか。お聞かせを願います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) お答え申し上げます。  先ほどの答弁の中で、私が、教育公務員特例法と申し上げるところを地方公務員特例法と申し上げてしまったようでございます。済みません、大変失礼いたしました。  今の御質問でございますけれども、若手教師に関しましては、在校等時間が長くなる傾向にあるとともに、精神疾患による病気休職率も近年増加している傾向にあると承知してございます。  どのぐらいの若手、新任の教師が担任をいきなり持つかというデータは、我々の方ではこれは把握をしてございません。一方、離職率が、そうした二十代、三十代の者が、精神疾患によるものが、離職率がほかの年代よりも高くなってきているということについては承知をしてございます。  また、学級担任を受け持っている教師については、学級担任を受け持っていない教師と比較して在校等時間が長いことも明らかになっているところでございますので、特に若手であり、担任を持つ教師に対しては、その経験の短さももちろんございますけれども、在校等時間が長くなっているものと認識してございまして、そうした若手教師のサポート、先ほどから御答弁させていただいていますけれども、学校全体でのそうしたマネジメントと、そして若手へのそうしたサポートというものが必要ではないかというふうに考えているところでございます。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 若手教員の離職を防ぐには実態と把握と丁寧な支援が欠かせませんので、よろしくお願いをいたします。  さて、民間では、一人の社員を採用すると約三百万円掛かると言われています。さらに、戦力化するには時間とコストが掛かるわけですが、学校現場でも一人の教員を一人前にするには相応のコストが掛かります。それにもかかわらず、現場で疲弊して早期離職する数は少なくありません。せっかく育ててもすぐ辞められては教育現場にとっても大きな損失ですし、そのように教員が頻繁に入れ替わる状況では子供たちにも良い影響を与えるはずはありません。  入職したばかりの教員というのは、まずは副担任から始めて、ベテランの教員とのペアを組むことや、授業準備の時間を確保するためにも持ちこまを減らすなどして、石の上にも三年とも言いますので、特に三年目までの若手教員を守る制度が必要だと考えます。文科省の御見解を伺います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えいたします。  志を持った若手教師が、教師としてその資質、能力を向上させ、学びに関する高度専門職として成長していくことができるよう、組織としてしっかり支援していくことが必要でございます。  各教育委員会におきましても御指摘のような様々な方策が講じられているものと承知しておりますが、例えば、新卒の一年目は学級担任ではなくて教科担任として学級副担任をしていただいたり、また担任となる場合には持ち授業数の軽減を図ったりしている例もございますところでございます。  文部科学省におきましては、若手教師に対するこういう支援を全国で行うことができるように、教師の持ち授業の時間数のこの軽減に資する小学校の教科担任制のための定数改善につきまして、令和七年度予算含めまして、今後四年間で計画的に実施をしていくこととしているところでございます。また、本法案におきましては、教育活動に関しまして教職員間の総合的な調整を行います主務教諭の職を創設することとしております。  文部科学省といたしましては、こうした取組を通じまして、若手教師が一人で課題を抱え込まずに学校全体として組織的に対応できる、そういう体制づくりを推進してまいりたいというふうに思います。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。  こうした若手教員を守る施策を現場できちんと実施するには仕組みが必要だと思います。先ほどお話ししたようなペア制を導入するとして、文科省として制度の実効性をどう担保するのか、お教え願います。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 若手教師の支援につきまして大臣から説明をさせていただきましたけれども、例えば地方でも、山形県などでは、講師等として勤務経験のない新規採用教師の一部が学級副担任として勤務しながら学級経営や保護者対応などを学ぶ取組が行われていて、そのアンケートの結果からでも、大卒の新採教員の精神疾患による休暇の取得者がゼロであるとか、あるいは学校全体で初任者を守りながら育てる意識が高まっていると、そうしたお声もいただいています。  こうした取組を実施するに当たりましては、国の加配定数も活用いただきながら、今回の主務教諭の創設、あるいは組織的、機動的な学校運営体制の構築が進むよう、教育委員会に対して、教職員配置の仕方などを含めまして制度説明を丁寧に行ってまいりたいと思ってございます。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 制度が現場に根付くには、仕組みと運用、その両輪というのが必要ですので、よろしくお願いをいたします。  次に、保護者対応について伺います。  保護者対応は、教員にとって大きな精神的負担になっています。メールやLINEの返信や電話応対など、時間外にも対応が求められることがあり、クレームや過剰な要求に疲弊する教員もいます。現に、先日、立川市にて、子供同士のいさかいに保護者らが学校に乱入して被害が出たケースもありました。  こうした精神的負担を解消するために、保護者との対応を専門とするスタッフを学校に配置することで教員の負担を軽減するべきではないでしょうか。時には、若い人の言葉よりも年長者の言葉の方が心を動かすことがあるとも思います。また、元校長など教育現場に詳しいシニアの方々を保護者対応要員として活用することで、経験を生かしつつ、若手教員の支援にもつながると考えます。  こうした人材を確保するために必要な予算をどのように確保していくのか、文科省の考えをお聞かせください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えいたします。  教師のまさに負担となっている保護者からのこの過剰な苦情、また不当な要求などへの対応に関しましては、経験豊かな学校管理職OB、またスクールロイヤーなどの様々な専門人材と連携した行政による支援体制の構築がまさに必要でございます。  文部科学省におきましては、こうした事案に対しまして、教育委員会が保護者などから直接相談を受け付けたり、また学校関係者が専門家に相談ができる、そういう体制構築を支援するためのモデル事業をまさに今実施をしているところでございまして、また、スクールロイヤーの配置充実に向けまして、法務相談体制の構築に向けました手引も作成などに取り組んでいるところでございます。  文科省といたしましては、保護者対応に関する学校における業務運営の改善に関しましてしっかりと取組を進めてまいります。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。  学校の働き方改革を本気で進めていくには、教員の働きぶりや負担の状況を正しく把握して評価に反映させる仕組みというのが欠かせません。ところが、現状では、教員の人事評価が形式的になっていたり業務の実態と連動していなかったりと、改善の余地が多くあります。こうした中で、文部科学省というのは、業務量の管理や健康を守るための取組についてはそのガイドラインを策定して、各学校や教育委員会に実施を求める方針を示しました。  教員の働き方改革を進める上で、人事評価シートをきちんと活用することが重要です。そのためには、文部科学省は教育委員会任せにせず、全国共通のガイドラインを作り、人事評価シートにライフ・ワーク・バランス欄を作らせるべきだと考えます。  修正案を提出された高橋議員に伺います。  教員の働き方改革を進めるために、文部科学省が全国共通の人事評価ガイドラインを策定し、各教育委員会に通知すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

高橋英明 日本維新の会

○衆議院議員(高橋英明君) ライフ・ワーク・バランス、これは非常に重要な御指摘です。  修正案改正法附則新第五条は、政府は、公立の義務教育諸学校等において、その学校全体の教育職員の仕事と生活の調和を実現する上で、公立学校の管理職員が重要な役割を果たすことに鑑み、教育職員の業務の管理の実効性の向上のための措置について検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする、以上が条文でございますが、これは、文言としては不明確な点がありますが、端的に言えば、教員一人一人及び学校全体のライフ・ワーク・バランスを実現するため、学校における労務管理の実効性の向上のため、必要な措置の一つの方法として人事評価シートを改善するという内容でございます。  この規定は、日本維新の会が教員の働き方改革を具体的に進めるための一つの方策として具体的に提案したもので、給特法改正による働き方改革に魂を入れることを目指すものです。  公立の義務教育諸学校等の教育職員を含む地方公務員については、地方公務員法を踏まえて人事評価制度が設けられているところ、各教育委員会において、委員御指摘の人事評価シートの中にライフ・ワーク・バランス欄を設けることは、一つ非常に有益な方法であると考えております。  今後、文部科学省において、人事評価のガイドラインを策定し、各教育委員会に通知する等の取組を大いに進めていただきたいと考えております。  以上でございます。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 ありがとうございます。全国共通のガイドラインというのは、地域間格差の是正にもつながりますので、よろしくお願いをいたします。  次に、制度間の連動について伺います。  学校単位、教育委員会単位で作られる業務量管理・健康確保措置実施計画というのは、教員の働き過ぎや健康管理を防ぐために必要な制度です。一方で、個々の教員に対して使う人事評価シートというのは、業務の実態を正しく記録し、その働きを公平に評価するための大切なツールです。  この二つはそれぞれ性質が違いますが、現場で実効性を持たせるためには制度としてきちんと連動させることが必要ではないでしょうか。つまり、業務量の管理と人事評価を別々に運用するのではなくて、一体的に機能する仕組みが求められると考えます。同時に、ガイドラインを出すなど、連動した運用が望ましいのではないでしょうか。  そこで、高橋議員に見解を伺います。  それぞれの役割を果たすために、制度として連動させて運用するために、人事評価ガイドラインを策定する際は業務量管理・健康確保措置実施計画と結び付けて作るべきだと思いますが、いかがでしょう。

高橋英明 日本維新の会

○衆議院議員(高橋英明君) こちらも大変重要な点です。  教育委員会が定める業務量管理・健康確保措置実施計画と人事評価が関連するものとして位置付けられることで教員の働き方改革の実効性が高まるのではないかと考えております。その一助となるよう、文部科学省において策定される人事評価ガイドラインなどにおいて、業務量管理・健康確保措置実施計画との関連が明確となることを期待しております。  今後、文部科学省において、人事評価ガイドラインを業務量管理・健康確保措置実施計画に結び付けて策定し、各教育委員会に通知する等の取組が進められるよう、日本維新の会としてしっかり対応を求めていきたいと考えております。  以上でございます。

中条きよし 日本維新の会

○中条きよし君 時間も残り少なくなってきていますので。  取りあえず、子供たちというのは教師の言葉や姿勢から多くを学びます。教員が誇りを持って働ける環境を整えることは、子供の学びと未来を守るために欠かせません。制度の見直しというのはその第一歩です。  御理解と御協力を申し上げて、質疑を終わります。ありがとうございました。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 底が抜けた学校現場、ちぎれそうな先生方の毎日をどうにかするには、人を増やすか仕事を減らすかしかありません。ただ、人を増やそうにも人が来てくれないんですよ。この時代錯誤な学校現場のブラックぶりというのはもう有名でして、教員採用倍率というのは過去最低です。そして、終わらない仕事、荒れるクラス、モンスター化する保護者、こういった中で精神疾患による病休は過去最多になっております。自分のことも自分の家族のことも大切にできないような、そんな職場で働きたいと思う人たちはいません。  そういう中で、魅力を発信って文科省おっしゃいますけれども、そんなファンシーなことを言っている場合じゃないんですよ。しかも、給料の話でもない。お金大事ですよ、大事だけれども、お金をもうけたいんだったら、先生たち、多分別の仕事しています。この魅力の発信は、魅力なんか十分先生たち分かっている。子供たちのしんをつくる、子供たちの人生に伴走する唯一無二の仕事だと分かっている人たちが先生になってくださっている。  今般議論すべきは、この仕事量を減らす具体策です。特に、今まで何もかも先生たちに求めてきた、そういった今までの当たり前というのをどう変えていくかという具体策を是非議論をさせていただきたいと思います。  先生たちは、でもきっと、子供たちのことですから、そんなに簡単に業務量なんて、そんなに簡単に仕事なんて削減することできませんって必ずおっしゃいます。いい先生であればあるほどそうおっしゃいます、子供たちのことなんだからって。でも、だからこそ、立法府がちゃんと物差しをつくって、その物差しを先生たちに当てて、先生たちの御努力、本当ありがとうございますと、でも、この決めた、私たちが決めたものに、ここ、はみ出ていますと。このはみ出たものは誰かに任せる、じゃ、それは誰なのか、誰かに任せる、そのお金はどこから持ってくるのか、そういった制度を整えるのが立法府のこれは仕事なんだというふうに思います。  そういう意味で、昨日の本会議で私が総理に、イギリスの例に倣って、我が国においても文科省が教師が請け負うべきでない仕事の具体例を明示して通知するということについてどう思いますかというふうに、当然、これらの業務を代わりに担う人材と予算を国の責任で確保していく必要があると思いますけど、どう思いますかと言ったのに対して、どスルーというか、イギリスのイの字もなくスルーされてしまったんですよ。  大臣、やっぱりイギリスの例、本当に参考になると思うんですよ。教師が担うべきではなくて、担うべきでない仕事をリスト化して、それを通知するということで、先生たちにまさにこのスケールの役割があると、物差しの役割になると思うんですよ。大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) イギリスの例は勉強させていただきたいというふうに思います。  今回の法案におきましては、やはり、まずはその働き方改革を、しっかり取組の実効性を高める仕組みを教育委員会等を含めて一緒にやっていかなければいけないと思いますし、そのための教職調整額を始めとした教師の処遇改善、これも定めていきながら指導、運営体制の充実にも、計画に取り組んでいきたいと思いますし、今回の給特法の改正法によりましては、この働き方改革を推進しながら、心身共に教師が充実した状態で、学びの専門職として働きやすさとこの働きがいと両立しながら、日々生き生きと児童生徒と接することができるように環境整備にしっかりと取り組んでまいります。  イギリスの件もまたしっかり勉強します。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 まさに、その働き方改革のトリガーとなるのがこのイギリスの例であり、いわゆるネガティブリスト。これをするべきだ、こういうことが必要だというのはよく発信しますけれども、こういうのはやらないものなんだ、これは別の人がやるものなんだというふうに明確に言うということが、今、先生たちはいろんな責任感から、本当にこの尊い責任感に私たちがずっと頼り切っていた、そこをやっぱり切り離すというのも必要な仕事なんだというふうに思います。  そして、もう一つポイントは、やっぱり公表していくということです。  昨日の本会議登壇でも、民間の人的資本情報開示義務を例に出して、今、民間では、例えば男女の賃金格差、女性管理職比率、それから男性育休の取得率というのを公表して、もちろん男女の賃金格差やめろって企業に言ったところで、それを縛ることはできません。ただ、それを横並びで公表することで労働者は選ぶことができるわけですよね。ここのところが守っていない、人を大切にしない仕事なんだったら別のところ行きますから。そういう部分で、この公表するということでこれをゲームチェンジしていくという、そういう意味合いで質問させていただきました。  ここについても、総理、どスルーでありましたけれども、今、先ほど水岡先生の質問を聞いていて、やっぱりその均等待遇というところ、例えば臨時的任用職員と再任用者との賃金格差というのを例えば公表していくですとかいろいろな策があるなと質問を聞いていて思いました。この公表していくというところ、これがこれから大切になってくると思います。  ちょっと望月局長、分かれば教えてほしいんですけれども、先ほど主計局のあの答弁を聞いていて、わあ、これはもう予算を増やす気とか全くないなという体温の答弁で、やっぱり人って見ていれば体温分かるじゃないですか、全然増やす気ないなと思って見ていたんですけれども、財務省は、市町村において交付税算定されている市町村費負担事務職員や用務員(主事)が十分に配置されていないと、いわく、お金付けてやっているのにそのお金使い切っていない、別のところに使っているんだろ、おまえら、というようなことをおっしゃっているわけです。  ただ一方で、文科省は、そんなことはないと、学校や地域の実情に応じて職員配置しているんだと、独自の配置基準でその教員とかその他の職員、例えば警備員とか支援スタッフの数は実際増加しているんだと、物件費を含めた市町村の教育費支出は交付税算定額の一・五倍から一・六倍程度で推移しているんだというふうにおっしゃっている。  これどっちが本当なのかなという中で、これも公表していったらいいと思うんですよ。この交付税算定において、どのようにお金を使っていったか。まさにこの教育関係予算は対外的に説明ができるようにしておいていただき、そしてそれを自治体ごとに公表して、そして横並びで見ていく。  なので、愛知県がもし人を大切にしていなかったら、お隣、岐阜県の大切にしているところに人は流れていきますから、そういうふうに可視化、公表することで、しっかりと働き方改革、待遇改善というのに取り組むトリガーにしていくという、公表ということについて御検討いただけないか。  そうじゃないと、財務省に、これ可視化することで予算折衝のこれは理由になると思うんですよね。これは証拠になると思うんです、エビデンスになると思うんです。いかがですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 公表、いろんな教育の体制の状況について公表ということ、お尋ねがございました。  国庫補助のある外部人材を拡充する一方で、地方交付税で、地方財源として措置されているいろんな学校業務に必要な人員の交付税措置がされていること、実際でございます。それが十分に積算どおりに活用されていないんじゃないかという、そういう御指摘でございますけれども、地方交付税は、御承知のとおり、使途が特定されない一般財源でございます。  各地域の状況、様々な状況ございます。市町村費の負担の事務職員の観点だけでいくと、積算どおりには配置をされていない。一方で、地域の状況によっては、市単の教員であったり、あるいはそうした警備員、御指摘の警備員等、そうした市町村費の負担の職員であったり、あるいはその他のそういう支援スタッフも含めた職員については、積算以上に自治体の方で措置をされている状況もございます。  そうしたことをすべからく自治体の方に我々として義務付けをする形で、どこにどういう形で地方財政を使っているかということを明確にするということをなかなか求めることは難しいとは思いますが、今回、指針に則して各自治体が計画を策定することになります。その計画には、どこにどういう形で業務がかさんでいてという、そういうPDCAサイクルを回すという、そういう取組が入っているというところでございまして、それをなるべく見える化することによって、自治体の方でも、何が弱いのか、どういうところにもっと補強の必要があるかというところを、人員配置も含めて自治体全体で考えていただくと、地域の協力ももちろんいただくわけですが、自治体全体で考えていただくと。  今回のケースは、どの自治体でも自分事としてそうした体制を整備していただくということがとても必要でございまして、これはもう他人事として逃げたり、あるいはもう放っておくということができない、そういうことのためにも今回の計画のその見える化ということが大事かと思ってございます。  あともう一つ、先ほどのイギリス、あっ、済みません、失礼しました。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 地方自治の壁ですよね。分かります。  ただ、その壁を乗り越えていかないと文科省の予算は増えないと思いますよ。例えば、じゃ、警備員を配置していると、通学路に、じゃ、熱中症対策で人を配置している、給食で配置している、外国人児童生徒のサポートスタッフで配置している、そういう自治体の努力も見える化することで、学校現場にはやっぱりこのぐらい人が要るんだ、このぐらい予算が要るんだということも可視化して、そして財務省にアタックしてほしいと思っているんですよ、大臣。そして、予算を増やしてほしい、そのために質問させていただきました。  とはいえ、お金もとっても大事ということで、お金について三点質問させていただきます。  まずは、教職調整額の引上げの見直しについてです。  本改正案では、施行後二年を目途として教職調整額の率の変更を含めて必要な措置を講ずる見直し規定が置かれました。見直しに当たっては、教職調整額の引上げの時期の前倒し、一〇%を超える水準への引上げ、こういうことが必要と考えますが、いかがでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 本法案におきましては、教職調整額につきましては令和十二年度までに段階的に一〇%とすることにしておりまして、この給特法の附則におきまして、毎年一%ずつ段階的に引き上げていくこととしているところでございます。  その上で、昨年十二月の財務大臣との合意事項を踏まえまして、本法案におきましては附則に検討規定を設けまして、施行後二年、令和十年の一月一日以降になりますが、これを目途といたしまして、教員の勤務の状況、また人材確保の動向、また教員の給与に要する経費についての財源の確保の状況などを勘案しながら、この教員の勤務条件の更なる改善のための措置について検討を行う旨規定をしているところでございます。  本法案におきましては、まずは令和十二年度までに教職調整額を一〇%までに確実に引き上げることを担保するとともに、当該規定に基づく検討も踏まえまして、必要があると認められる場合には、教職調整額の率の変更も含め、必要な措置を講じてまいりたいというふうに考えております。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 もう、一%ずつ引き上げるとか、一〇%に到達するのは六年後の令和十三年なんて言っている間に、本当に学校現場からは子供たちに伴走してくれる人いなくなっちゃいますから。そういう部分で早期の対応をお願いしたいと思います。  それから、処遇の改善については、教職調整額が引上げとなる一方で、学級担任以外の教員は義務教育等教員特別手当が引き下げられることとなり、また、複数学年を担当する教員の手当も廃止されることになりました。さらに、今後、特別支援教育を担当する教員に支給される給料の調整額が三%から一・五%に半減されることが報道を通じて明らかになりました。  とんでもないことだと思いますし、今申し上げた手当や給料の調整額以外にこれ引下げ、廃止するもの、もうほかにないですか。確認させてください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 今般の教師の処遇改善に当たりましては、教職調整額の改善を図るだけではなくて、教師の職責、業務負担に応じた給与とする観点から、給与全体の検討を行わせていただきました。  令和七年度予算に関しましては、教師に一律支給されている義務教育等教員特別手当を見直していきながら、この複式学級の担任に関する多学年学級担当手当は、今般設けられている学級担任に対する義務教育等教員特別手当の加算措置に統合をすることになっています。  また、令和六年度以降でございますが、令和八年以降でございますが、給与の調整額につきまして、近年、通常の学級にも特別支援教育の対象の児童生徒が増加しておりまして、この全ての教師が特別支援教育に関わることが必要となっていることから、一部見直しを行う予定でございます。  なお、こうした見直しを図りますが、教職調整額の引上げの改善と併せますと、毎年度教師個人の給与水準は上がることになっておりまして、例えば、今、さらに、答弁した今の手当以外の見直しに関してでございますが、今回の処遇改善に当たりましての手当の見直しは、先ほど、今答弁したもの以外は考えてはおりません。(発言する者あり)ええ。  それで、教師の処遇改善に当たりましては、引き続き、こうした見直しの内容を含めまして、内容や経緯についても丁寧に周知を図ってまいります。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 おりませんと言っていただきました。  ただ、こういった処遇改善についての情報発信は非常に盛んでありましたけれども、こういった一部引下げ、廃止についての説明が著しく足りません。当たり前ですけど人間ですから、今までいただいていた額というのは、それはまた、自分の業務、自分の努力を評価してもらっていただいていたものだと思っていたものが、やっぱり、これが引き下げられる、廃止されるというのは、これはお金の話ではなくてやっぱりこの尊厳の話、やっぱりやる気の話、そういうコミュニケーションがもう成り立っていないという、分かってもらっていないというような、そういう声もたくさん届いているんです。  そういう部分で、ほかにはないということですし、全体として底上げを図っていくということでしたから、全体として本当に底上げが図られているのか、厳しくチェックをさせていただきます。  続いて、主務教諭についても伺います。  この創設に際しての御説明と今日の質疑の中でもありましたけれども、この主務教諭の給料を上げる代わりに教諭の基本給が下げられるのではないかとの懸念が届いております。これに対して政府は、義務教育費国庫負担金の算定に用いる国の単価に主務教諭に対応したものを新たに設定するが、教諭の単価を減額する予定はないとしています。  しかし、幾ら国が単価を減額しなくても、実際に教諭や主務教諭の基本給を決めているのは自治体でございますから、この各自治体が教諭の単価を引き下げないということを政府としてこの後どのように担保していくのか、教えてください。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  先ほども申し上げたように、国庫負担上は、委員がおっしゃるように、教諭の給与単価はこれまでと同様に算定をさせていただきますが、文部科学省としては、この主務教諭の創設趣旨、この考え方を各地方公共団体に対して丁寧にしっかりと分かりやすく説明してまいります。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 丁寧にしっかりと分かりやすく説明をしていただいても、それが担保されているとはイコールになりません。これは担保していただかねばならないことです。どのように担保していくのか、その具体策を伺います。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  今回の主務教諭の創設、学校の指導、運営体制の充実と教師の処遇改善をまさに実現するものでございまして、本法案をお認めいただければ、文部科学省としても、この主務教諭の創設の趣旨、さらには予算措置の考え方を丁寧に説明するとともに、必要に応じては自治体に対して指導と助言を行ってまいります。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 指導、助言という前に、これは調査又は公表は考えていらっしゃるんですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 国として新しい職を創設するというのは、主幹教諭、平成十九年、まあ十五年ぶりということになるわけでございますけれども、この主幹教諭の新しい級をつくったときに、各自治体が、これは主幹教諭はもちろん任意ですので俸給表につくっていないところもございますけれども、それに主幹教諭をつくったところが、その主幹教諭をつくったことに伴っての、そうした、今回、今御心配いただいている主務教諭、その基本給が下げられるんじゃないかということで、連動してということはございませんでした。  我々としては、指導と助言をしっかり繰り返すしかないわけですけれども、主務教諭をどういう形でその自治体の方が俸給表に位置付けてそれを創設しているかどうかということに関しては、しっかりフォローをしていきたい、つまり調査もしたいと思ってございます。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 文科省が指導と助言、指導と助言と言う、そこから、じゃ、はみ出せないというその事情も十分分かった上で、だからこそ、これからは公表ですよ。公表をすることによって、横並びで、まあさらすわけではありませんけれども、よく見ていただく。そして、選ばれない自治体は、選ばれない職場は、それはやっぱり消えていきますから、そういう部分でも公表というものを積極的にやっていただきたいというふうに思います。  最後に、中学校三十五人学級について伺います。  衆議院における修正により、令和八年度から中学校三十五人学級が実現するよう、法制上の措置等を講ずるものとされました。今年度中の義務標準法改正が見込まれますけれども、都道府県教育委員会にとっては、来年度以降に必要となる中学校教員が増えるため、採用人数を増やす必要が出てきております。既に、一部の教育委員会では来年度に向けた教員採用試験が開始をされております。  教育委員会が見通しを持って中学校教員を採用できるよう、中学校三十五人学級を令和八年度に一度に実現をするのか、令和八年度の中学校一年生から学年進行により段階的に実現をするのか、又はそれ以外の方法により行うのか、政府としての方針を可及的速やかに示す必要があると思います。大臣、いかがでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 詳細な事実関係については後ほど政府参考人から補足をさせていただきますが、私ども、やはり多様化、困難化するこの教育課題の対応を図る上で、まずはきめ細かな指導を可能とする指導体制を整備していくことは重要だと考えておりまして、このため、令和七年度で三十五人学級が完成する小学校に続きまして、財源確保と併せて、令和八年度から中学校における三十五人学級への定数改善を行うこととしておりますが、具体的な進め方に関しては今後検討してまいりますが、文部科学省といたしましては、中学校の学級編制の標準を定めている義務標準法の改正案の提出に向けて準備をしっかりと進めてまいります。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 では、望月局長、採用試験、じゃ、どうしたらいいですか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 中学校が現在の四十人学級というふうになったときの経緯を見ますと、まさに伊藤委員がちょうど中学校のときに、ちょうどその手前ぐらいに四十人学級になったと思われるんですが、思われるという、ですが、その四十人学級のときも、学年進行によって、やっぱり計画的に、やはり自治体の方が採用して、もう教科、それぞれの専門性を持った教師をしっかり採用していく、そういう計画、見通しを持っていただかなきゃ。  今回の場合も、小学校の三十五人学級がもうあと翌年から始まるという、そこはやっぱり今現在でも自治体の方はいろいろ構想を練っていただいていると思います。  ですから、我々としては、これまでの四十人学級にしたときの経緯を含めて、やっぱり学年進行でしっかり計画的に採用できるような、そうした見通しを持った、自治体の方に周知をしたいと思ってございます。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 局長、でもね、私の時代は第二次ベビーブームで、子供が増えると同時に学校を増やして、そして、人も、働く人もたくさんいたから、その採用、その時代の状況、背景等も全然違います。  今、こんなに先生たち採れないといっている中に、教科担任制もある中で、どういうふうにして教育委員会は採用計画を作ろうか、採用試験を運用しようかと悩んでいる、それについて早く方針を出した方がいいんじゃないですかというか、出してという話なんです。もう一度。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 今、採用の在り方、やり方についてもいろいろと自治体の方では工夫を重ねている、御承知のとおりかと思います。  早めに教師のそうした人材を確保するために、三年生、大学三年生のときから大学と連携をして教育委員会で入職に促したり、あるいはそうした教科の見通しを持った採用につなげるような工夫もしたり、地域枠みたいなものを設けたりしていると。  自治体の方でいろいろなそうした工夫もしていることを我々としてもしっかりと把握しながら、自治体とはしっかりコミュニケーションを取っていくということかと思ってございます。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 最後に、委員長、この政府の見解というのをまとめていただいて、委員会に提出していただくことを求めます。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 後刻理事会で協議します。

伊藤孝恵 国民民主党・新緑風会

○伊藤孝恵君 終わります。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  まず、私たち日本共産党の給特法についての考え方についてですが、私たちは、この給特法三条の二項、公立学校の教員には残業代を支給しないという条文、また五条の公立学校の教員には労働基準法三十七条、残業代支給を適用除外にするという条文の廃止を求める立場であります。  この残業代制度についてはこの委員会で繰り返し質問もしてまいりましたけれども、残業に割高な賃金支給を義務付けるということで使用者のコスト意識に訴えて長時間労働を避けるという世界共通のルールなわけです。  これを自民党政府が、一九七一年の給特法の改定でこのルールを公立教員から適用除外にすると。そのときに、日本共産党始め全ての野党が、それでは労働時間が無定量になってしまうんだと反対をしたわけです。事実、政府がこの残業代制度を教員から外した結果、教育行政はコスト意識がゼロになって、教員増やさないまま次々と仕事を学校現場に下ろして、労働時間というのはまさに無定量となったというわけで、この残業代ゼロ制度を温存するままでは駄目だと、これを、そういう今回の法案は一から出し直すべきであるということをまず初めに申し上げておきたいと思うわけです。  しかも、文科省はこの間、単純にその労基法三十七条を適用除外にしたのみならず、この間、わざわざ在校等時間、そして時間外在校等時間という概念までつくり出してと。  今回、修正案によって附則にこれが明記されることになるわけですが、ここで大臣に確認をしていきたいと思うんですけれども、これ、在校等時間若しくは時間外在校等時間とする、そういう概念を持ってくるというのは、給特法における教員の労基法適用除外の対象をまさか更に拡大しようというものではないですよね。そうじゃなくて、基本的には、今もこれからも教員に労働基準法は適用されるということは大前提だと思いますが、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えいたします。  在校等時間又は時間外在校等時間として時間管理の対象にしているのは、時間外勤務命令を命じられて行うものでないとしても、こうした業務を行う時間も含めて時間を管理することが学校における働き方改革を進める上で必要不可欠であるためでございまして、御指摘のような労働基準法の適用除外を拡大するというものではありません。  また、御指摘の公立学校の教師における労働基準法の適用に関しましては、まずは、地方公務員には一部の規定を除きまして労働基準法が適用されています。その上で、公立学校の教師につきましては、給与その他の勤務条件の特例を定めた給特法の規定に基づきまして、必要な読替えが行われた上で、一部の規定を除きまして労働基準法が適用されています。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 一部を除いて労働基準法、基本的には適用されるということで、これは本当に重要なことだと思っているんです。  一方で、今日午前中の議論の中で、時間外在校等時間に関わって、その目標を三十時間とするという話に当たって、ゼロを目指すべきじゃないかという質問に対して大臣は、その時間外在校等時間は必ずしもゼロにはならないんだと御答弁されたと。しかも、それはなぜかというと、職務命令に基づかない、つまり自主的な残業もあるからゼロにならないという御答弁されたわけです。  私、驚くべき答弁だと思うんですね。いや、労働基準法には適用されるはずなんですよね。なのに、この自主的な残業もあるから時間外在校等時間はゼロにはならない、ならなくてもいいということは、つまりそれは、時間外在校等時間がどれだけあったとしても、まあ三十時間、それ以上あったとしても教員は一日八時間労働を守られているという認識なのか、若しくは、一日八時間労働、教員は守らなくてもいいという御認識なのか、いかがですか、どちらですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 先ほどの、必ずしもゼロ時間となるものではないということは、不断の見直しをしていくということでもございます。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 御答弁されていないですね。  時間外在校等時間ゼロにしなくてもいいということは、教員が一日八時間労働じゃなくていいということか、いや、時間外在校等時間がどれだけあったとしても一日八時間労働ですねと、教員はと言っているか、どちらかだと思うんですけど、どっちなんですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 先ほどのお話に戻ります。例えば、公立学校の教師の所定の勤務時間は条例で七時間四十五分と定められているというふうに私は承知をしておりますが、所定の時間外、勤務時間外に勤務するよう法令の根拠に基づいて校長が教師に対して時間外勤務命令を行った場合には、所定の勤務時間を超えて教師を勤務させることができます。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 まあ全然お答えになっていないんですけどね。  だから、問題なんです。時間外在校等時間なんという概念持ってくるから訳が分からない話になるんですよ。一日八時間労働を守るというのは労働基準法の原則なんですよ。その原則に立つならば、時間外の勤務というのはゼロにしていく、それを目指すのが原則であるはずなのに、これは時間外在校等時間で、命令がないから計らなくていい、労働時間じゃないなんということを言っているから訳の分からない答弁になっているんですね。それが問題だと言っているんです。  ここで厚労省に確認したいと思うんですけど、労働基準法の労働時間についてです。  先ほど来大臣は、超勤四項目の、以外は職務命令がないから労働時間じゃないということを言っていると思うんですけれども、この労働基準法上の労働時間というのは明示的な指示がなくても黙示的な指示があれば労働時間に該当するということでよろしいかということ、そして、その労働基準法上の労働時間の考えというのは基本的には公立学校の教員にも適用されるということでよろしいか、お答えください。

尾田進 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。  労働基準法における労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであり、客観的に見て使用者の指揮命令下に置かれていると評価されるかどうかは個別具体的に判断されるものでございます。  すなわち、たとえ明示的な指示がなくとも、客観的に黙示的な、客観的に見て黙示的な指示に基づき業務を行ったものと判断されれば、労働基準法における労働時間に該当するものと評価されることとなります。  このような労働基準法における労働時間につきましては、公立学校の教育職員も含めて、労働基準法が適用される労働者には基本的に同じ考えで適用されるものと考えております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 そうなんです。つまり、明示的に職務命令がされたかどうかではなくて、客観的な状況において黙示的な指示があったと判断されれば、それは全て労働時間としてカウントされるべきなんです。  ところが、文科大臣は、先ほど来の答弁でも繰り返されているわけですけれども、衆議院の議論でも、例えば給特法の仕組みにおきましては、所定の時間外に行われる部活動の指導時間は労働基準法の労働時間とは言えないと答弁して、その理由として、いわゆる超勤四項目以外の業務を所定の勤務時間外に行った場合については時間外勤務命令に基づくものではないと整理をされると言っている。  私、これ理解ができないんですね。労働基準法上の労働時間の考え方は教職員にも適用されるんだと言いながら、その勤務時間外に行われる部活指導などの勤務の時間は労働時間にならないと。理解できないと思うんですよ。  ここで私、かつて最高裁で確定したいわゆる鳥居判例、教員の時間外勤務についての判決を紹介したいと思います。  この裁判というのは、当時、愛知県豊橋市の中学校教員だった鳥居建仁先生が、二〇〇二年の九月、四十二歳のときに、生徒とともにユニホックというユニバーサルホッケーの模範試合を行った後に脳出血で倒れて、精神症状、身体麻痺を発症して、入院含む治療とリハビリを余儀なくされたと。それについて公務災害と認めなかった愛知県の処分取消しを求めたという裁判で。  鳥居先生というのは、その模範試合で倒れた日は学園祭の初日で、夜警のため前夜から学校に泊まり込んでいたことに加え、日頃は、連日朝早くから放課後まで、もう土日もずっと陸上部の指導して、そのため、授業準備なども所定時間内で終わらなくて、膨大な残業を日常的にやっていたということなんです。しかし、愛知県はその働き方について、校長の職務命令は認められないと、今の文科大臣と同じようなことを言いながら、これを公務災害と認めないという処分をしたと。  しかし、最高裁で確定した判決では、そうじゃないんだと、教育職員がやむを得ずその職務を勤務時間外に遂行しなければならなかったときは、勤務時間外に勤務を命ずる旨の個別的な指揮命令がなかったとしても、包括的な職務命令に基づいた勤務時間外の職務遂行と認められると、つまり労働時間だと認める判決を下したわけです。  この判決に照らせば、大臣の先ほどの整理は間違っているんじゃないですか。大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 御指摘の裁判例に関して申し上げれば、公務災害の認定に当たりまして、原告の勤務時間外の職務遂行が校務分掌等による包括的な職務命令に基づいた職務遂行と言えるかという見地から公務該当性を判断したものであるというふうに承知をしているところでございます。  公立学校におきまして、教師が勤務時間外に校務に従事している時間がすべからく労働基準法の労働時間に該当するというものではなく、給特法は、こうした点も踏まえまして公立学校の教育職員の給与その他の勤務条件の特例を定めているものでございます。  その上で、御指摘の答弁に関しましては、公立学校の教師が、所定の時間外にいわゆる超勤四項目に該当する時間外勤務命令に基づき業務を行う時間は労働基準法の労働時間に該当いたしますが、時間外勤務命令によらず業務を行う時間は労働基準法上の労働時間には当たらないものと考えております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 いや、大臣、それはあり得ない答弁だと思うんですよ。  これは公務災害認定を問う確かに裁判ではありました。けれども、大臣はそれで、公務災害認定上の裁判だったから、この裁判の範囲内での判例だと、判決だとおっしゃったと思うんですけど、つまりは公務災害、病気や事故によるけが、最悪死に至る場合でなければ、時間外の労働を労働時間と認めないと言っているに等しいじゃないですか。そんな非人道的なことが認められるのかと。  この公務災害の認定というのは、そのときの勤務が公務だったかどうか、時間外でのその行為が職務命令下にあったかどうかの事実の争いであって、それは、判決においては職務命令下にあったと判断された。それは、一般的なふだんの学校の勤務においてもあり得る状況であるわけです。部活そして授業準備で時間外勤務が発生するなんというのは、世の中の先生方ずっと体験していることですよね、それは一般的なものなんですよ。それを公務災害のときだけしか適用できないなんということはあり得ない話だと思うんです。  より具体的に判決紹介したいと思います。  裁判は、勤務時間外の教材研究等についても具体的に職務命令があったかどうかということを争っていて、当時県側は、これも、勤務時間外の教材研究等、まあ授業準備ですね、について、校長の職務命令は認められずと、原告の自主的な活動であると主張していたわけですが、これに対して判決は、この教材研究、勤務時間外の教材研究等について、校長の包括的な指揮命令があったことは明らかと、教材研究についても、教員、教育職員が自らの職務を全うするためには必要不可欠なものだと、これらの職務を完遂することは黙示的な職務命令が及んでいるものと認められるとしているわけです。授業準備、教材研究は当然に包括的な指揮命令下にあったと、黙示的な職務命令が及んでいるというのが最高裁での結論なわけです。  とすれば、先ほどの大臣の、超勤四項目以外のものは労働時間と認められない、そう整理できないという答弁は間違いだし、撤回するべきではありませんか。大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 公立学校におきまして、教師が時間勤務、勤務時間外に校務に従事している時間がすべからく労働基準法の労働時間に該当するというものではなく、給特法におきましては、こうした点も含めて公立学校の教育職員の勤務条件の特例を認めているところでございまして、繰り返しになりますが、公立学校の教師が、所定の勤務時間外にいわゆる超勤四項目に該当する時間外勤務命令に基づき業務を行う時間は労働基準法の労働時間に該当いたしますが、時間外勤務命令によらず業務を行う時間は労働基準法上の労働時間には当たらないものと考えているところでございます。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 いやあ、大臣、本当、それじゃ最高裁の判例を無視していると言われても仕方がない答弁繰り返しているわけですよ。  事実、具体的な、明示的な職務命令がなくても、こなさなければならない業務というのは学校現場に大量にあるわけですよ。部活動の指導はもちろん、授業準備はもちろん、それをやらないで職務を遂行するということはあり得ない話であって、だからこそ、黙示的な、包括的な職務命令があったものだと最高裁も認めざるを得なかった、認めたということなわけで、それを命令がないから労働時間じゃないよねと整理するなんというのは、文科省、文科大臣、これはね、絶対に許されないことですよ。改めて撤回するべきですよ。もう一度、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 撤回することは考えておりません。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 この包括的な職務命令があるということを認めないというのは、行政としてあり得ない異常事態です。一方で、教員を労働基準法の適用されると言いながらこういう扱いをしているというのは、労働基準法の適用除外をどんどん広げていると言われても仕方がない行為をしているわけじゃないですか。こんなことは絶対に許されないんだということを厳しく追及させていただきます。  あわせて、休憩時間の問題についても午前中ありましたので聞かせていただきたいと思います。  昼休みも放課後も忙しく休憩する暇がない、毎日トイレに行く時間も取りづらい、文科省は休憩二十分取れているなどと言っていましたが自由に過ごせる時間なんてありませんと、日本共産党に寄せられた教員の働き方アンケートには、休憩がないという声、多数寄せられているわけです。  これも午前中議論があったので一回確認をしておきたいと思いますけれども、こういう休憩時間が実態として取れていない、取れない、取らせられないということは、労働基準法違反だということで、大臣、よろしいですね。午前中答弁ありましたね。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 地方公務員である公立学校の教師につきましても労働基準法は適用されていることから、仮にこの公立学校の校長が所定の休憩時間を当該学校の教員に与えていないと認められる場合におきましては労働基準法に反することとなるものと考えられるものでもあり、学校長において実態に応じて正確に休息時間を把握すべきであるというふうに考えております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 労基法違反だということでした。  先に実態把握ということをおっしゃいましたけど、そうなんです、この休憩時間が取れていないという状態というのは労基法違反なんですよね。じゃ、実際にその実態を把握できているのかという問題があるんです。  私が聞いたのは、学校現場では出勤時と退勤時にはタイムカードを押すわけですね。しかし、休憩時間については、実際に何分取れたかにかかわらず一律で四十五分引かれて、それが教育委員会に報告されて、教育委員会の取組状況調査の報告として数字として上げられていると。  これ、勝手に一律休憩時間四十五分差し引いているというのは実態把握とは程遠いと思うんですけれども、正確な教員の労働実態を把握する、労基法違反を防ぐためには、休憩時間を一律に四十五分差し引くという対応なんかではなくて、実態に応じて正確に休憩時間把握すべきと思いますが、もう一度、大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) やはり、その学校長におきましては、実態に応じて正確に休息時間を把握すべきものだと私ども考えておりまして、この点に関しましても今後指導等をしっかり徹底してまいりたいというふうに考えております。  その上で申し上げれば、教師の皆さんが確実に休息時間を取れるためにも、学校における働き方改革の更なる推進と、そして教職員定数の改善など学校の指導、運営体制の更なる充実が欠かせないと考えておりまして、総合的な取組を進めてまいります。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 休息を取ることが必要だという大臣の御答弁もありましたし、正確に把握をしていきたいということだと思うんですけれども、ここで厚労省にもう一点確認をしたいと思います。  この休憩時間についての定義なんですね。これは厚労省において労基法上どのように定義されているのか、御紹介ください。

尾田進 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。  労働基準法第三十四条では、使用者は、労働時間が六時間を超える場合は四十五分以上、八時間を超える場合は一時間以上の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならないとしており、休憩時間は原則として一斉に付与し、自由に利用させなければならないとしております。  また、この休憩時間の意義につきましては、単に作業に従事しない手待ち時間を含まず、労働者が権利として労働から離れることを保障されている時間をいうものと解釈しております。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 これ大事なんですね。単に作業に従事しない時間ではなくて、労働者が権利として労働から離れることができる時間なんです、離れることができる。  だから、一般的には昼休みなどに職場を離れてランチをするとかそういうところが休憩時間に当たるんですけど、そういう時間が果たして学校で取れているんですかというところでいえば、取れていないというのが多くの教員の皆さんの声だと思うんです。  これ実態把握が必要だということ先ほど来言っているんですけど、国の行った二〇二二年、令和四年の勤務実態調査では、一分単位の休憩時間というのを調査をされていると。これ、この調査する際の休憩時間、どのように定義をして調査されたんですか、初中局長。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 御指摘の令和四年の勤務実態調査における一分単位で把握した出勤時刻から退勤時刻等に取得した休憩時間につきましては、その定義は休憩、休息、校務と関係のない雑談などとしてございます。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 休憩、休息、校務と関係ない雑談。雑談が休憩時間なんですか、完全に仕事から離れる時間なんですかというのは疑問が残るんですね。  そんな雑談した時間を一分単位で計らせるというから、勤務実態調査だって負担が多いという話になるわけで、やっぱりこれも、勤務実態調査でもやはり正確に休憩時間把握できていないと思うんですよ。それでも二十三分ですよ。四十五分取れていないという話ですから、やっぱりこれじゃ話にならないんだと。  問題は休憩時間だけじゃないですよ。持ち帰り残業も深刻です。  文科省は、衆議院で、この持ち帰り時間の把握というのは各教育委員会やっていないんだと答弁しているわけですけど、国の勤務実態調査で見れば、令和四年、二〇二二年の調査で、小学校で平日で三十七分、その前の二〇一六年の調査時より増えているわけです。  実は私、お話聞いたのは、現場の教員の皆さんの話聞くと、今、クラウド化によってロケーションフリーの持ち帰りがもう可能になって、もうどんどん増えているんだという話も聞いていて、やっぱりこういう労働時間の実態、ちゃんと正確に、休憩は取れているのか、持ち帰り残業はどれだけあるのか、これを把握しなきゃいけないと思うんです。  そういう意味では、今よりもより精度を上げた勤務実態調査、この継続がどうしても必要だと思いますが、最後、大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  その前に、私、先ほど休息と申し上げたのは休憩の間違いでございました。失礼いたしました。  委員にお答えいたします。  教員の勤務実態調査につきましては、過去に実施した教員勤務実態調査が学校の現場にとって大変大きな負担であったことでございまして、近年、各教育委員会におきましては、客観的な方法で在校等時間の把握が徹底されてきたことを踏まえまして、今後は毎年度、教育委員会に対して実施する調査を通じまして全国の教師の時間外在校等時間の状況を把握してまいりたいというふうに考えております。  具体的な調査内容につきましては、従前の調査にも留意をしていきながら、教師一人当たりの時間外在校等時間を把握をしながら、その縮減に関わる目標の達成状況を確認することができるよう、適切な調査方法をしっかりと検討してまいりたいというふうに思います。

吉良よし子 日本共産党

○吉良よし子君 教育委員会の調査でという話だと思うんですけど、教育委員会の調査では休憩時間も持ち帰り残業も把握できていないのが実態で、それでは不十分であるわけで、だからこそ勤務実態調査の継続が必要ですし、確実に休憩時間を取っていく、そして持ち帰り残業をなくしていく、そのためには人員を抜本的に増やすしかないんだということ申し上げまして、質問を終わります。

舩後靖彦 れいわ新選組

○舩後靖彦君 れいわ新選組、舩後靖彦でございます。  本日は、公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案についてお伺いいたします。  まず、今回の法改正の経緯と目的をお伺いいたします。  二〇一九年の給特法改正では、教員の残業の上限を月四十五時間、年間三百六十時間以内とする指針に沿って、自治体が条例によって一年単位の変形労働制導入の判断をするとなりました。しかし、資料一にあるとおり、三年後の二〇二二年教員勤務実態調査では、教員の月当たり時間外在校等時間は、自宅での持ち帰り仕事を含め、小学校で八十四時間四十分、中学校で百七時間十分、二〇一六年度の調査時より改善されたとはいえ、依然過労死ラインの八十時間を上回っている実態が明らかとなりました。  このように、過労死ライン超過の長時間労働が長年放置され、二〇二三年度、教員の精神疾患による病気休職者が七千百十九人で過去最高になるなど、長時間労働が蔓延する現状に対して学校のブラック職場のイメージが定着して教員志望者が減少、今、教員の働き方改革と待遇改善を進めなければ教員不足によって学校教育が崩壊しかねない、そのような危機感の下で今回の法改正となったと認識していますが、大臣の御認識はいかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えさせていただきます。  まさに学校教育の成否、教師に懸かっておりまして、教職の魅力を向上させ、教師に優れた人材を確保することが不可欠だと私どもも考えております。  こうした公教育の要でございます教師を取り巻く環境でございますが、依然として大変厳しい状況となっておりまして、この現在の状況をまさに改善しなければ、委員御指摘のとおり、我が国の教育の質の低下、これを招きかねないという強い危機感を私どもも持っているところでございます。  このため、教職の魅力を向上させ、教師に優れた人材を確保するためにも、今回この学校における働き方改革を進め、教師が高い専門性を最大限に発揮して教育活動を行うことができるようにするとともに、教師の職責にふさわしい処遇改善等を図ることをその目的、内容とする今回の法案を提出しまして、教師を取り巻く環境の整備、着実に実行してまいりたいというふうに考えているところでございます。

舩後靖彦 れいわ新選組

○舩後靖彦君 質問を続けます。  指針で教員の残業の上限を月四十五時間、年間三百六十時間以内としたにもかかわらず、実態はその倍以上、そして一日の休憩時間は二十三分、恒常的な土日や自宅での持ち帰り仕事、こうした実態があるにもかかわらず、誰も責任を取っていません。  その原因は、給特法に規定された、教育職員の職務と勤務態様の特殊性に基づき時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給しない、その代わりに一律四%の教職調整額を支給するという、いわゆる定額働かせ放題の制度にあります。  衆議院での議論でも、教員の勤務実態について、労働基準法との関係から様々な質問が寄せられました。文科省は、変化の激しい子供たちに日々対応する教員の仕事は柔軟性と裁量性が大きく、教員は自らの専門性、自律性を発揮して仕事をするもので、管理職が一つ一つ職務命令を出して業務をするものではない、時間外勤務を命じることのできる超勤四項目以外は、管理職の指示なく行った場合は使用者の指揮命令下における労働時間に該当しない自発的勤務、要するに自己責任だというわけです。  一方で、教員の勤務実態を把握し、健康の維持管理をするために、超勤四項目以外の校務時間、自宅での持ち帰り時間も含めて時間管理の対象としていると説明されています。また、給特法三条では残業代を払わないと規定されていますが、文科省も、労基法で定められた最低基準である一週間の所定労働時間四十時間、一日の休憩時間一時間は教員にも適用されるとしています。  今回の法改正の目的が、多数の休職者や離職者を生み、教員志願者の減少によって教員不足を引き起こした教員の長時間労働を何とかしようというのであれば、まずは時間外勤務を減らすことが最重要課題です。  二〇一九年の給特法改正時に、参議院附帯決議では、三年後を目途に教員の勤務実態調査を行った上で、給特法の抜本的見直しに向けた検討を加えることとされています。  勤務実態調査でいまだに過労死ラインを超える長時間労働の実態が明らかになった以上、給特法の定額働かせ放題は撤廃し、超過勤務にはきちんと残業代を払う仕組みに変えるべきです。調整額を四%から毎年一%ずつ一〇%まで引き上げることは、多少の待遇改善にはつながっても、給特法の枠組みを六年間温存することになり、問題の解決にはつながりません。大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) まさに、教育活動におきましては、日々子供たちと接している教師の創意工夫が重要なところでございまして、今回の給特法に関しましては、労働基準法、また地方公務員法の特別法といたしまして、逐一管理職の職務命令によるのではなくて、教師が専門性を発揮していきながら業務を遂行し、教師の裁量を確保する仕組みといたしまして、この給与その他の勤務条件について特例を定めたものでございます。  給特法におきましては、こうした職務の特殊性を踏まえた上で、時間外勤務手当ではなくて、勤務時間の内外を包括的に評価するものとして教職調整額を支給することになっております。  今回、中央教育審議会におきましては、一年以上にわたりましてこの給特法の法制的な枠組みを含めまして総合的な議論を行いました結果を踏まえて、給特法を維持した上で、高度専門職としての教師の職務の重要性にふさわしい処遇を実現するために、この教職調整額を一〇%に引き上げるとともに働き方改革の更なる加速化のための仕組みを構築することも盛り込んだ改正案を提出することとしたものでございます。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 速記を起こしてください。

舩後靖彦 れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  教員が長時間労働するのは自己責任ですか。結果、病気になるのも自己責任ですか。  以下、事前に準備した原稿を代読します。  超勤四項目以外の時間外勤務を禁止しておきながら、超勤四項目以外の業務についても学校教育活動に関する業務として勤務時間管理の義務付けをしています。これは、自発的行為でなく労働時間だと文科省も認めているということではないでしょうか。好きこのんで残業する人はいません。やらなければならない業務だから、身を削っているのです。それなのに、残業代すら支払われないのです。  教職調整額と引換えに、ほぼ無制限に善意で時間外労働を強いられている教員の働き方、大臣は異常だと思われませんか。変えませんか。答弁をお願いします。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 令和元年の給特法改正以降、文部科学省におきましては、教師の在校等時間の上限を定めまして、客観的な勤務時間管理の徹底等を求める指針の策定、また学校、教師が担う業務に係る三分類に基づきましてこの業務の精選と見直し、また小学校三十五人学級などの教職員定数の改善など、学校における働き方改革を進めてまいりましたところでございます。  その結果、在校等時間の客観的把握が行われるようになり、勤務時間管理が進むとともに、令和四年度の勤務実態調査の結果におきましては、給特法の下におきまして、教師の時間外在校等時間を減少させることができたところでございます。  しかしながら、依然として在校等時間の長い教師も多く、教育委員会によっては取組状況に差があることから、取組を加速させていくことがまさに必要でございまして、今回の法案におきましては、給特法の仕組みを維持した上で、この教師の勤務時間管理の責任を有している全ての教育委員会に対しまして、教師の業務量の管理、また健康を確保するための計画の策定とその実施状況の公表等を義務付けるなど、働き方改革の更なる加速化のための仕組みを構築することとしているところでございます。

舩後靖彦 れいわ新選組

○舩後靖彦君 今回の改正案では、学校における働き方改革の一層の推進として、教育委員会に対し、教員の業務量管理・健康確保措置のための実施計画の策定、公表、計画の実施状況の公表を義務付けています。しかし、時間外在校等時間を減らすため、管理職による退勤の強要による持ち帰り残業の増加、出退勤記録の改ざんなどが懸念されます。    〔委員長退席、理事本田顕子君着席〕  名古屋大学の内田良先生ほかによる小中学校教員を対象とした学校の業務に関する調査によりますと、自治体の出退勤調査では、勤務時間の虚偽申告を求められたことがある人は一六・六%、六人に一人いるとのことです。また、自治体の調査では、休憩時間中の労働や持ち帰り仕事の時間が調査対象になっていません。  さらに、四月二十二日に行われた日本労働弁護団主催の院内集会で、岐阜県の現役高校教師である西村祐二先生は、給特法の枠組みの中では教員自身が出退勤時間の管理をおざなりにしてしまっていると報告されています。  岐阜県の小中高の教職員を対象とした調査によると、タイムカードの打刻を正確にしている人は六割、正確でないときがあるが二六%、ほとんど正確でないが一四%でした。正確に報告しない理由として当てはまるものとして、勤務改善につながらないが七一%、課される報告をしたくないが七五%、目的が明確でないが四一%、管理職からの暗黙の圧力が二六%でした。つまり、教員の業務量を把握しても、給特法の定額働かせ放題の枠組みの中では改善につながらないと教員は分かっているのです。  教員の業務量管理・健康確保措置実施のための計画策定、公表、実施状況の公表義務付けは、教員の長時間労働が改善されないことに対して、国も学校設置者も校長も誰も責任を取らない現状において一定の前進とは考えます。  であれば、なおさら、把握した教員の時間外勤務を自発的勤務として一律の教職調整額で丸めてしまうのではなく、時間外労働として扱い、残業代の支払を通じて労働時間規制を実効化させることが必要ではないでしょうか。大臣、いかがですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) まさに、教師が専門性を発揮いたしまして業務を遂行し、裁量を確保するため、給特法におきましては、勤務時間の内外を包括的に評価し、教職調整額を支給することにしているところでございます。    〔理事本田顕子君退席、委員長着席〕  この仕組みの下におきまして教師の業務量を把握、改善していくためには、令和元年の給特法の改正以来、タイムカード等を活用いたしました在校等時間の客観的な把握を求めてまいりましたところでございます。令和元年におきましては、その域内の学校におきまして客観的な方法で在校等時間を把握している教育委員会の割合が約半数程度であったものが、現在では、ほぼ全ての教育委員会において、所管する全ての小中学校等において客観的な把握が行われるようになっているところでございます。  また、在校等時間を目標の範囲内にすることのみにこだわり、虚偽の時間を記録することやさせることはあってはならないことでございまして、この旨は現在の指針におきましても明確にお示しをしているところでございまして、今回の法案におきましては、給特法の仕組みを維持した上で教師の健康、福祉の確保に向けて時間外在校等時間を縮減する仕組みを構築することとしております。  引き続き、指針で示します在校等時間の客観的な把握、また管理が教育委員会や学校の責務である点を徹底させていただきながら、在校等時間を適切に把握をした上で、教師が働く環境の改善が進むように取組を促してまいります。

舩後靖彦 れいわ新選組

○舩後靖彦君 質問を続けます。  衆議院の審議の中で、教員の一か月当たりの平均時間外在校等時間を三十時間まで削減すること、そのために、教員一人当たりの担当授業時数の削減、教育課程の編成の在り方の検討、教員定数を定める義務標準法の改正、教育活動を支援する人材の増員、部活動の地域移行に向けた財政支援などの措置を講ずることが附則新第三条に盛り込まれました。また、公立中学校の三十五人学級実現が附則新四条として新設されました。これらが実現すれば、時間外在校等時間は減ると思われます。しかし、講ずるべき措置のうち、一人当たりの担当授業時数削減、教員定数の改正で教員の数を増やす、中学校の三十五人学級実現のためには、教員のなり手を増やす必要があります。  しかるに、現状では、長時間労働が蔓延した学校のブラック職場のイメージが定着して、教員志望者は減少しています。  資料二を御覧ください。  二〇二三年度の小学校教員採用試験の倍率は全国平均二・三倍で過去最低、中学校は四・三倍で前年度の四・七倍から減少、高等学校は四・九倍で前年度の五・三倍から減少となっています。特に小学校では二倍を下回る自治体が二十一あり、秋田県では一・三倍と、教員の質を確保するどころか、最低限の人員確保すら危うい状況です。  全国公立学校教頭会の調査によると、二〇二四年の始業式時点で全国二割の学校で教員不足が生じていたとのことです。一九八〇年代に大量採用された教員が大量に退職し、また中途退職者も増えていることで採用者数が増える一方、受験者が減少している現実があります。日本全体で労働力不足が深刻化し、大企業を中心に初任給三十万円などと採用条件が引き上げられ、教員のなり手不足は更に深刻化しかねません。  もちろん、教員は子供たちの成長にじかに向き合うやりがいのある仕事であり、給料面だけで教員志望のインセンティブが向上するわけではないと思います。しかし、教員のやりがいを搾取するような現在の長時間労働を改善しないことには、教員定数だけ増やしても教員不足は解消されません。このままでは、時間外在校等時間三十時間以内を守らせるためのプレッシャー、時短ハラスメントが横行するだけのことになりかねません。  大臣、このような中途半端な改正で、本当に教員の長時間労働を解消できるとお考えですか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) まさに委員がおっしゃるように、なり手不足のところをいかにこの教員の魅力的な職場、働き方を改革していくかということが重要なところでございまして、教師の時間外在校等の時間を縮減するためには、学校におけるこの働き方改革を更なる加速化を進めていきながら、学校の指導、運営体制の充実を一体的に推進する必要が私どもあるというふうに考えています。  今回の法案におきましては、全ての教育委員会に対しまして、働き方改革の計画を策定する、また実施状況の公表など取り組んでいただくこととしておりまして、具体的には、学校、教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の役割分担の見直しや精選、効率化の徹底のほかに、標準を大きく上回る授業時数の見直し、校務DXの加速化、部活動指導員の配置、休日の部活動の地域展開などの取組を進めてまいります。  また、学校の指導、運営体制の充実に関しましては、小学校における教師の持ち授業時数の軽減、また中学校における生徒指導の体制強化のために、必要な教職員定数の改善を四年間で計画的に実施することに加えまして、教員の業務支援員などの支援体制の配置充実を図ることとしているところでございます。  今回の法改正を通じまして、この教師の時間外在校等時間の縮減を進めるとともに、教師の職責にふさわしい処遇改善を行うことによりまして、教師を取り巻く環境を総合的に整備をし、心ある、志ある有為な人材が教師を目指すことができるようにしっかり取組をしてまいりたいというふうに思っております。

舩後靖彦 れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  私の事務所には、全国の多くの現場の教員から悲痛な要望のファクスが届いています。一つを紹介します。  子供たちのための仕事をしたいと思っていますが、授業の準備も十分できずに子供たちの前に立つことが多く、子供たちの話もゆっくり聞けません。一日の担当授業数が多過ぎて、勤務時間中に授業の振り返り、準備、子供たちに向き合う時間が取れないからです。小手先の働き方改革では教員の長時間労働に歯止めを掛けることはできません。長時間勤務にブレーキを掛ける残業代を支給する制度がどうしても必要です。  この訴えにあるように、通常の職場や私立学校、国立学校と同様に、労働基準法にのっとり残業代を支払うことで、給与面と労働環境面で教育現場を魅力ある職場に変えていく必要があります。  一方で、教員の多忙化、長時間労働の根本原因にメスを入れないで、残業代を払えば、あるいは教職調整額を増やせばいいというものではないはずです。教員の多忙化、長時間労働の第一の原因は、学習指導要領で定められた学ぶべき内容の増加です。  資料三を御覧ください。  授業、学習指導は、部活動指導のように校外の人材に任せるということはできません。まずは、教員の本来業務である教える内容を精選し、授業のこま数を減らす必要があります。そのために、学習指導要領を改訂し、カリキュラムオーバーロード、教える内容の過積載の状態を改善する必要があります。  これは、教員の負担を減らすためだけではありません。外国語や道徳が教科化され、教科書がどんどん分厚くなって、学ぶ内容や時間数が増えている現在の状況は、子供たちにとっても容量オーバー状態であり、授業についていけない子供、不登校の子供の増加にもつながっています。  学習指導要領の詰め込み過ぎを解消し、教員が本来の業務である授業準備や子供に向き合う時間を確保することが教員の働き方改革、教員不足解消を進める本丸と考えます。大臣、いかがでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) まさに授業を始めとして教師が教師でなければできないことを専念できる環境を整えなければいけないと私ども考えておりまして、この総合的な勤務環境改善を通じまして時間外在校等時間を縮減することがまさに重要でございます。  その上で、御指摘の学習内容、また標準授業時数に関しましては、子供たちの学習状況や、これからの時代に必要な資質、魅力などを総合的に考慮した上で、全体として教育の質の向上につながるよう検討すべきだとまさに考えているところでございます。  この点につきましては、中教審に対して、標準授業時数の弾力化、これに加えまして、学習指導要領や解説、教科書、入試、教師用指導書の影響も含めました授業づくりの全体を捉えまして、また、過度な負担、負担感が生じにくい在り方の検討を今まさにお願いしているところでございまして、具体的には、引き続き中教審で検討していくところでございますが、教育課程の改善と働き方改革の両立を図っていきながら、全体として教育の質の向上につながるよう議論をしっかり進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。  済みません、魅力と言ってしまいましたが、能力でございました。読み違えで失礼しました。

舩後靖彦 れいわ新選組

○舩後靖彦君 代読いたします。  教員に定額働かせ放題で長時間労働を強いて、教員不足がますます教員の心身の健康を脅かしています。そうしたブラックな学校の状況が、教員を目指そうとする学生の意欲をそぎ、教員不足に拍車を掛けるという悪循環です。こうした状況は、何よりも教育を受ける子供たちの学びや育ちに悪影響を与えています。公立学校の危機的な状況は、小手先のびほう策では解決できません。  給特法による定額働かせ放題をなくし、長時間労働に法的規制を掛ける残業代支給に抜本的に変えるべきと申し上げ、質問を終わります。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 無所属、広島県の宮口治子でございます。よろしくお願いします。  朝から様々議論がされてまいりましたけれども、長時間労働が続く教育現場というのは間違いなく疲弊していると思います。厳しい労働環境が問題で深刻な教員不足というのが生じていて、教員の採用倍率も過去最低を記録し続けております。教員を確保するために、採用試験日の前倒しであったりとか試験の複数回実施、奨学金の返還免除の取組なども行われております。ですが、長時間労働に起因する休職者あるいは退職者も多く、過労死という痛ましい事態も後を絶っておりません。  今回の改正案は、教員が本来の仕事に集中して取り組めるようにすることで、子供たち一人一人にしっかりと向き合う時間を確保する、教職の魅力向上が図られなければならないとの思いで、以下、質問をさせていただきます。  まず、給特法の抜本的な見直しについてを質問いたします。  私、これまで給特法の廃止を含めて抜本的な見直しを求めてまいりました。しかし、昨年十一月の財政制度等審議会財政制度分科会、いわゆる財政審において、財務省が、労基法の原則どおり、やむを得ない所定外の勤務時間にはそれに見合う手当を支給することが教職の魅力向上につながるのではないかとの見解を示したものの、その後の財務省と文科省の協議を経て提出された改正案は、教職調整額の僅かな引上げにとどまりました。抜本的な見直しとは程遠い内容ではないかと思います。  改正案に対する衆議院での質疑において、あべ大臣は、給特法では、教師の職務等の特殊性を踏まえ、勤務時間の内外を問わず包括的に評価するものとして教職調整額を支給することとしており、こうした考え方は現在も合理性を有するものと考えておりますと答弁されています。  しかし、現行の給特法の枠組みの下では、超勤四項目以外は時間外勤務を命じないとされているものの、実態としては長時間勤務は続いている状態です。  令和四年度の教員勤務実態調査に基づく推計では、時間外在校等時間が上限指針で定められた月四十五時間を超える教諭の割合が、小学校で約六四・五%、中学校で約七七・一%に上ると報じられております。また、令和六年度に実施された学校の働き方改革のための取組状況調査でも、月四十五時間を超える教諭の割合が、小学校が二四・八%、中学校が約四二・五%に上っております。もはや給特法の理念と実態が大きくずれており、抜本的な見直し、これは不可欠ではないかと思います。  そこで、まず、財務省にお伺いします。  今回の改正案では、残念ながら給特法の枠組みが維持されることとなりましたけれども、財務省としては、現在も昨年十一月の財政審で示した見解をお持ちなんでしょうか。すなわち、今も、労基法の原則どおり、やむを得ない所定外の勤務時間にはそれに見合う手当を支給することが教職の魅力向上につながるのではないかという見解を撤回していないという理解でよろしいですか。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 今御指摘いただきました昨年十一月の財政制度等審議会の資料に基づいて御議論いただきまして、この審議会の建議といたしまして、読み上げますと、一定の集中改革期間、例えば五年間に学校業務の抜本的な縮減を進める仕組みを講じ、その上で、労働基準法の原則どおり、やむを得ない所定外の勤務時間にはそれに見合う手当を支給することが、教職の魅力向上につながると考えられるとされたところでございます。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  続いて、財務省の今の見解のように、給特法の枠組みを廃止して、一般の地方公務員と同様に、労基法の原則どおり時間外勤務手当を支給することとした場合について、地方公務員制度を所管する総務省と、労働者の権利を守る観点から厚労省にそれぞれお伺いします。  私は、時間外勤務手当を支給する仕組みに抜本的に見直すことで、労働者である教員の勤務時間管理が進み、長時間勤務の是正につながると肯定的に評価をしておりますけれども、それぞれの省の立場から、制度を導入した場合に何か不都合なことがあるのか、お尋ねします。

小池信之 総務省自治行政局公務員部長

○政府参考人(小池信之君) 教育職員に関しましては、給特法第三条第二項において時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給しないとされております。  仮に給特法が廃止をされ、この当該規定がなくなった場合においては、教育職員についても、地方自治法第二百四条第二項に基づき時間外勤務手当を支給することができることになるものと考えております。

尾田進 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。  公立学校の教育職員の勤務条件につきましては、所管省庁及び各地方公共団体において適切に判断し、運用されるべきものでございます。  その上で、一般論として申し上げれば、労働基準法は労働条件の最低基準を法定することにより労働者の保護を図るための法律でございますので、労働基準法を適用するということでございましたら、その遵守を徹底させていただきたいというふうに考えております。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 何か不都合があるんですかという質問だったんですけれども、お答えいただけないということで、今の文科省以外の各省の御意見も踏まえると、やはり給特法の抜本的な見直しというのは必要であると私は考えます。  しかし、昨年の十二月に財務大臣と文科大臣の間で結ばれた教師を取り巻く環境整備に関する合意では、将来の給特法及び教職調整額の在り方については、文部科学省において、時間外在校等時間が月二十時間程度に到達するまでに、幅広い観点から諸課題の整理を行うとの記載にとどまっております。  ここで一番問題だと感じる点は、両大臣の合意では、時間外在校等時間を今後五年間で月三十時間程度に減らす目標は明記されたものの、月二十時間を達成する目標の達成時期が明示されなかったということです。合意書をそのまま受け止めると、働き方改革が思うように進まず、月二十時間を達成できない状態が長く続けば続くほど、文科省は将来の給特法の在り方についての諸課題の整理を行わなくていいことになってしまいます。これ、矛盾していると言わざるを得ません。  いつまでにその諸課題の整理を行うのか、具体的な期限を定める必要があるのではないかと考えますが、文科省及び財務省の見解を伺いたいと思います。  それと併せて、文科省が幅広い観点から諸課題の整理を行うとされましたけれども、余りにもこれ漠然としていて、具体的なイメージというのが持てません。ここで言う諸課題の整理というのは、例えばどういうことを想定しているのかということを詳しく御説明お願いいたします。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 委員にお答えします。  昨年の財務大臣との合意におきましては、将来の給特法及びこの教職調整額の在り方につきまして、時間外在校等時間が月二十時間程度に達するまでに幅広い観点から諸課題の整理を行うこととしているところでございまして、この点、具体的にどのような課題が顕在化するかにつきましては、現時点ではあらかじめお答えすることは困難でございますが、いずれにいたしましても、まずは働き方改革の取組を徹底させていただいて推進していくことによりまして、教師の時間外在校等時間の縮減に努めてまいりたいというふうに思います。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 大臣から御答弁させていただきましたとおり、昨年末、財務大臣と文科大臣で合意いただきました。  その中で、諸課題の整理につきましては、例えば、これまで骨太方針二〇二四などで挙げられておりますような働き改革の進捗ですとか、あるいは職務の負担に応じためり張りある給与体系などが想定されるところでありますけれども、今後顕在化する課題も含め、文部科学省において、時間外在校等時間が月二十時間程度に達するまでに幅広い観点から行われるものと認識してございます。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  大臣からはちょっと困難ということでありましたけれども、しっかりと、その諸課題しっかり整理していただきたいと思っております。  もう一点、抜本的な見直しについてをお伺いします。  改正案の附則第六条において、法施行後約二年をめどとして、必要があると認めるときは、その結果に基づいて、教職調整額に係る率の変更を行うことを含め、必要な措置を講ずる見直しが規定が置かれております。  この点に関する衆議院の質疑に対し、あべ文科大臣は、当該規定に基づき講じられている必要な措置といたしましては、給特法を廃止し、時間外勤務手当化をすることは想定しておりませんというふうに答弁をされました。この答弁は、あくまでも、附則第六条に基づく二年後の見直しにおいては給特法の廃止や時間外勤務手当化を想定していないとのことであり、それ以降の見直しに関する検討において給特法の廃止や時間外勤務手当化する可能性は排除されていないとの理解でよいのでしょうか、文科大臣に伺います。  あわせて、財務省にも、将来的に給特法の廃止や時間外勤務手当化にする可能性は排除されていないとの理解でよろしいんでしょうか。

あべ俊子 文部科学大臣 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(あべ俊子君) 本法案の附則第六条におきましては、昨年十二月の財務大臣との合意事項を踏まえまして、施行後二年、令和十年の一月一日でございますが、以降でございますが、をめどとして、この教員の勤務状況、人材確保の動向、教員の給与に要する経費についての財源の確保の状況等を勘案しつつ、この教員の勤務条件の更なる改善のための措置について検討を行う旨規定をしているところでございまして、本法案におきましては、令和十二年度までに教職調整額を一〇%まで確実に引き上げることが担保されているところでございまして、当該規定に基づき講じられている必要な措置といたしまして、給特法を廃止し、時間外勤務手当化することは規定しておりません。  その後についてどのような検討を行うかについては、現時点であらかじめお答えすることは困難であることを御理解いただければと思います。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 今大臣からも御答弁させていただきましたとおり、私どもといたしましても、大臣合意に基づきどのような措置を講じていくかにつきましては現時点であらかじめお答えすることは困難でございますが、まずは文部科学省において諸課題の整理が行われるものと認識してございます。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 附則第六条にも、必要があると認めるときは、その結果に基づいて、教職調整額に係る率の変更を行うことを含めて必要な措置を講ずるものとされているというふうにされておりますので、将来的に抜本的な見直しを行っていただくことを強くお願いを申し上げ、次の質問に移りたいと思います。  今回の改正時期に当たって、現場の声を聞かせていただく機会がございました。  先日、地元の飲食店で、私、カウンターに座っておりましたら、隣、女性二人でございまして、話しかけてお話をさせていただいたところ、たまたま小学校の教員ということでした。そのうち一人は妊婦さんで、間もなく産休に入るとのことでした。そして、もう一人はその妊婦の先生の先輩ということで、お二人座っていらっしゃいました。  そのお二人に現場の声を御飯を食べながら聞いたんですけれども、四月に担任がいないことがあるなんてもはや当たり前、そして育休を取得される先生も安心して取ることができないと、子供たちが心配なんだよという声がございました。  先ほど水岡先生や吉良先生からもございました休み時間の問題ですけれども、トイレに行くこと、トイレに行く時間がないというのは、もうお二人とも教師あるあるのように、そんなのあるよね、しかも膀胱炎になっちゃう人も多いよねということを言われていましたけれども、それが当たり前になってはいけないんじゃないのかなというふうに思います。町で知り合った先生がもうそういう話を、ランダムに会った先生でもそういうことを言われるというのは、本当に当たり前のように休憩時間なんかないというのが現状なんだと思います。  私たちが、私だけだと思うんですけど、小学校の頃は、先生が来れない日とか時間というのにNHKの教育テレビを見たりしていたような記憶がございます。現在はそういうことはないよねということをその先生方はおっしゃられたんですけれども、その後独自で、私、県内外の知人のお子さん二十名ほどに尋ねたところ、見せていたり見せていなかったりというのがちょうど半分半分でございました。  教員が不在時の授業時間の教育テレビ番組などを視聴させるというのは、文科省の方針としては何か提示しているんでしょうか、それとも各教育委員会や学校の判断によるものなんでしょうか、お答えいただけますか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) 一般的に申し上げまして、教師が教育課程上必要な学習活動として学習内容に関連する映像や動画を児童生徒に視聴をさせまして、その間、一時的に教師が不在としている場合もあり得るんじゃないかというふうに考えてございます。  今御指摘いただいたケースは具体的に背景等ちょっと分かりかねるところがありますけれども、文部科学省として御指摘のような方針を示したものではございません。もちろん、いろんな副教材等も含めまして、具体の活用に当たりましては、学習活動としての必要性や効果、安全面等も考慮した上で適切に御判断いただきたいというふうに考えてございます。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 今回、その教員の方々からちょっと提案がございましたので、お尋ねいたします。  例えば、文科省として、学習指導要領に沿った単元ごとの授業番組とかいうものを作成できないんでしょうかということでした。それであれば、授業内容の番組を見ている間に教頭先生であったり養護教諭の方も子供たちを見守るということは可能であると思いますし、授業内容を理解できているかどうかは後日小テストなどを行って確認することができるんじゃないのかなという話でございました。  今は、DVDを配付するとかではなく、一人一台端末を持っているのであれば、データとして文科省から送って見ることができるということもできるのではないのかなと思いますが、そういうことは難しいんでしょうか。

望月禎 文部科学省初等中等教育局長

○政府参考人(望月禎君) コロナ禍を経て開設した学習支援ポータルサイト、御承知かもしれませんが、たくましく、たのしくまなび隊というものですね、ありました、済みません、失礼しました。公的機関や民間事業者が作成した動画教材を集めて掲載をしているものがございます。高等学校の情報科の授業で活用できる動画教材の作成、あるいは各省庁やNHKが作成する各教材の、動画教材の協力なども行ってはきております。ただ、全てのそうした授業に使う単元を文部科学省の方で作成するということはなかなか難しいものがあるかと思ってございます。  動画教材を含めまして、教科書以外の補助教材について、教育上有益かつ適切なものである限り、校長や設置者の判断で実際も使用していただいて、教師が子供たちの状況あるいはクラスの状況を見まして、創意工夫を発揮して授業を展開していただきたいというふうに考えているところでございます。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 教えなければいけない内容がたくさんあるのであれば、そういうふうにデータのものがあれば授業を進めていることも可能だよね、あったらいいねという切実な声でございました。  そういえば、先生は教室にいてもいなくても、そういった番組を私たち、私のときは見せていただいて、いらっしゃるときには、先生の机のところで、番組十五分ぐらいですよね、教育テレビの番組、そうすると、その間に、先生、机のところで採点されていたなということを思い出したりもしておりました。こういったところから具体的な働き方というのを改善していくというのもよいのではないかなと思って、次の質問に移ります。  次に、教員の処遇改善についてお伺いしたいと思います。  教職調整額の率については、令和六年の中教審答申に係るパブリックコメントにおいて、時間外在校等時間が月四十五時間以上の教員が半数近くいる中、今、二〇%以上としてほしいとの意見もありました。  しかし、文科大臣、財務大臣の合意を経て提出された改正案では、文科省が概算要求の一三%を下回る一〇%にとどまり、しかも今年度に一気に引き上げるのではなく、令和八年から一%ずつ段階に引き上げることというふうに先ほどもされておりました。  一%ずつ段階的に引き上げる理由について、政府は、衆議院での質疑で、教職調整額の引上げの年限につきましては、教職員定数の改善でありますとか、あるいは学校における働き方改革の加速化といったほかの施策と一体的に進める必要があるということ、それから、地方自治体の財政状況にも急激な変化を与えないようにするということなどを総合的に勘案しまして六年間で改善することとしてございますというふうに答弁をされています。  しかし、この答弁というのはちょっと納得できません。確かに、一度にたくさんの教員を確保できないので、教職員定数の改善を段階的に進めるというのは理解できます。働き方改革を段階的に加速させるということも理解できます。ですが、教職調整額の引上げを段階的に行わなければいけない理由というのは、これあるんでしょうか。地方自治体の財政状況に急激な変化を与えないものとの説明もございましたけれども、政府として一〇%に見合う地方交付税という形で確実に措置すればよいだけではないんですか。理由としてそれはちょっと弱いのではないかと思います。  一気に一〇%まで引き上げたとして何か問題が想定されるのであれば、その内容を具体的にお示しください。

武部新 文部科学副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(武部新君) 教師を魅力ある職業としまして、あと、優れた人材を確保するためには、教師の処遇改善とともに、繰り返しになりますけど、学校における働き方改革の更なる加速化と学校の指導、運営体制の充実を一体的、総合的に進める必要があります。  具体的には、教職調整額の引上げのみならず、学級担任への手当の加算等による処遇改善や教職員定数の改善、支援スタッフの充実、働き方改革の促進など、様々な施策を総動員して取組を進めてまいります。一体的に進めていくためにも十二年までに一〇%とすることにしております、毎年一%ずつ段階的に引き上げていきます。  また、もう一つは、やっぱり教師への、人材確保に当たっては、教師にとって良い影響、魅力的な影響を持続的に続けていくことも必要だというふうに考えております。地方自治体の財政状況ということも勘案しなければなりませんが、総合的に勘案しながら、勘案して、六年間で改善することとしております。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 改正案には施行後二年をめどとした見直し規定もございますので、速やかな引上げを求めたいというふうに思います。  引き続き、教職調整額の引上げについてお伺いします。  地方公務員である教員の給与は、人事委員会の勧告を踏まえて条例で定められることとなります。その際、教員は教職調整額が年一%ずつ引き上げられるからといって、教員のベースアップが教員以外の地方公務員に比べて低くされてしまうと、ほかの地方公務員に比べて教員を優遇するという人材確保法の趣旨と逆行することになるかと思います。こうしたことはあってはなりません。ほかの地方公務員と同程度のベースアップを行った上で、確実に教職調整額を年一%ずつ引き上げることが必要不可欠かと思いますが、この点に対する見解を地方公務員制度を所管する総務省にお伺いしたいと思います。  あわせて、地方分の財源確保も確実に実施する必要があると存じますが、この点に関する見解も総務省にお伺いしたいと思います。

須藤明裕 総務省大臣官房審議官

○政府参考人(須藤明裕君) お答えいたします。  教職調整額については、給特法改正法案において、令和十二年度までに段階的に一〇%に引き上げることとされております。こうした教職調整額の引上げや人事委員会勧告に伴う給与改定に要する経費も含めて、自治体の財政運営に支障が生じないよう、令和八年度以降の地方財政計画においても必要な一般財源総額の確保に向けてしっかりと対応してまいります。

中山光輝 財務省主計局次長

○政府参考人(中山光輝君) 済みません。  教職調整額の財源につきましては、骨太方針二〇二四におきまして、財源確保と併せて、二〇二五年通常国会へ給特法改正案を提出とされました。  今回の給特法改正案、改正におきましては、教職調整額を令和十二年度までに一〇%へ段階的に引き上げること等が規定されておりますが、その財源についても各年の予算編成過程においてしっかり確保し、教員の処遇改善を含めた必要な予算、教育予算を措置してまいりたいと考えてございます。

宮口治子 各派に属しない議員

○宮口治子君 ありがとうございます。  もう一点最後にお伺いしたいことがあったんですけれども、その引き上げられる教職調整額に係る予算、これを確保するためにほかの教育予算を削ることないんですかといった質問したかったんですけれども、もう下野先生も、伊藤先生からも質問がありましたけれども、多分同じような答弁しか戻ってこないんだろうなというふうに思いますので、私からも、大臣はないと言われたので、ないということを言われたので、もう私からは、そういった削ることがないように強く強くお願いを申し上げて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十七日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堂故茂 自由民主党

○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十六分散会

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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #1875 観測 2026-10-11 09:17 JST
    改ざん検知用の値 bff12e0d…833fdb (未計算)

チェックポイント

記録
#1958 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint-2026)
まとめの値
3302438f…e89a0c

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。