令和七年五月二十七日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 五月二十日 辞任 補欠選任 高橋 次郎君 西田 実仁君 五月二十一日 辞任 補欠選任 藤井 一博君 森 まさこ君 古賀 千景君 斎藤 嘉隆君 五月二十二日 辞任 補欠選任 森 まさこ君 衛藤 晟一君 斎藤 嘉隆君 古賀 千景君 五月二十三日 辞任 補欠選任 衛藤 晟一君 藤井 一博君 藤川 政人君 佐藤 啓君 五月二十六日 辞任 補欠選任 佐藤 啓君 藤川 政人君 五月二十七日 辞任 補欠選任 西田 実仁君 里見 隆治君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 宮崎 勝君 理 事 井上 義行君 岩本 剛人君 藤井 一博君 野田 国義君 山本 博司君 委 員 阿達 雅志君 中西 祐介君 長谷川英晴君 馬場 成志君 藤川 政人君 松下 新平君 山田 太郎君 山本 順三君 小沢 雅仁君 岸 真紀子君 古賀 千景君 吉川 沙織君 里見 隆治君 西田 実仁君 石井 苗子君 高木かおり君 芳賀 道也君 伊藤 岳君 齊藤健一郎君 浜田 聡君 国務大臣 総務大臣 村上誠一郎君 副大臣 内閣府副大臣 辻 清人君 総務副大臣 冨樫 博之君 大臣政務官 内閣府大臣政務 官 今井絵理子君 総務大臣政務官 川崎ひでと君 総務大臣政務官 長谷川英晴君 事務局側 常任委員会専門 員 荒井 透雅君 政府参考人 内閣官房新しい 地方経済・生活 環境創生本部事 務局審議官 岩間 浩君 内閣官房新しい 地方経済・生活 環境創生本部事 務局審議官 大森 一顕君 警察庁長官官房 審議官 大濱 健志君 こども家庭庁長 官官房審議官 竹林 悟史君 総務省大臣官房 長 出口 和宏君 総務省大臣官房 地域力創造審議 官 望月 明雄君 総務省行政評価 局長 菅原 希君 総務省自治行政 局長 阿部 知明君 総務省自治行政 局公務員部長 小池 信之君 総務省自治財政 局長 大沢 博君 総務省自治税務 局長 寺崎 秀俊君 総務省情報流通 行政局長 豊嶋 基暢君 総務省総合通信 基盤局長 湯本 博信君 総務省統計局長 岩佐 哲也君 消防庁次長 田辺 康彦君 法務省大臣官房 政策立案総括審 議官 上原 龍君 厚生労働省大臣 官房危機管理・ 医務技術総括審 議官 佐々木昌弘君 厚生労働省大臣 官房審議官 大隈 俊弥君 観光庁観光地域 振興部長 長崎 敏志君 参考人 日本放送協会会 長 稲葉 延雄君 日本放送協会専 務理事 小池 英夫君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査 (緊急消防援助隊の運用に関する件) (防災行政無線の整備に関する件) (山岳遭難救助費用の在り方に関する件) (国勢調査の実施に関する件) (地方における観光振興施策に関する件) (放送事業者のハラスメント問題に関する件) (地方公共団体情報システム標準化の進め方に関する件) (保育士の確保に向けた取組に関する件) (受信料制度の在り方に関する件) ─────────────
総務委員会
発言 186
○委員長(宮崎勝君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、高橋次郎君が委員を辞任され、その補欠として西田実仁君が選任されました。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎勝君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に藤井一博君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房新しい地方経済・生活環境創生本部事務局審議官岩間浩君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長稲葉延雄君外一名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎勝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) 行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本順三君 おはようございます。久々に質問に立たせていただきますけれども、その機会を与えていただいた理事の皆さん方に心から感謝を申し上げます。 実は、皆さん方にも御心配をお掛けしましたけれども、我が地元、大臣の地元でもあるのでありますけれども、今治で大きな山林火災がございました。大船渡の大きな災害もございましたけれども、日本国内だけにとどまらずに、いわゆる世界各地で大きな災害、特に林野火災等々が頻発をしているような状況、これは地球温暖化も含めた様々な要因があるんだろうというふうに思いますけれども、現にそういった火災が多く起こっているという現実を見据えた上で、今回、私どもも地元でいろんな皆さん方の御意見等々も聞かせていただきましたので、そのことについて何点かに絞って質問したいと思いますので、くれぐれもどうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。 実は、二月に大船渡で大きな災害がありましたけれども、その山林火災のような大規模ではなかったのでありますけれども、愛媛県においては過去最大の大きな火事でありまして、三月の二十三日に発災をして、そしてその後、二十五日の日に緊急消防援助隊の出動をいただいたということでありましたけれども、その間、大変な強風に襲われまして、私も驚いたのでありますけれども、皆さん方のお手元にお配りいたしましたが、こういうふうな今治林野火災における消防の対応というので焼失面積が出ている図があろうかと思いますけれども、どんどんどんどん広がって、十メーター、二十メーター、十メーターから二十メーターの風が吹いたということでありまして、その強風にあおられてということでありますけれども、特に驚いたのは、上の方の長沢地区というのが入っておりますけれども、山側から西風でどんどんどんどん火災が広がってきたと。それに対しての防御策を様々な対応をしておったわけでありますけれども、気が付いたら、後ろ側からまた火が襲ってきたと、いわゆる飛び火ですね。どのぐらいの飛び火があるんだというふうに確認をいたしましたけれども、大体五百メーターぐらいは火が飛ぶんだということでありまして、東からも攻められて、両方から攻められての大変厳しい状況であったということも聞かされました。地元の消防団も非常に全力を挙げて、そして自分たちが消し止めるんだという強い意志を持って対策を講じていただいたわけではありますけれども、いかんせん、そういった強風にあおられて、もうあちらこちらで大変厳しい状況になったというふうに聞き及びました。 ちょうど予算成立の前の大変忙しい時期でありましたから、なかなか地元に帰ることができなかったのでありますけれども、ニュースを見ておりまして、あるいはまた皆さん方からお声掛けをいただいて、これは本当に大変だということで、何とか合間を縫って地元に一回帰らせていただいて、いろんなところに激励の訪問したり現場を見たり、そういったことを短時間でありましたけれどもやってまいりました。 そこで一番大きな声を持って話しかけていただいた消防団の皆さん方、何が一番大変だったか、あるいは何が一番有り難かったかというところで、一つには、緊急消防援助隊、この皆さん方の訓練を重ねられた対応。山火事で、夜、大風が吹いたら、もうどういうふうに火が飛んでいくかも分からないという、そういう状況の中で援助隊の皆さん方が大いに活躍いただいたということを本当に心から感謝をしておりまして、本当によくよく鍛錬を重ねられ、訓練も重ねられて対応いただいたものと。今日は、だから、実はその御礼を申し上げたいという意味を込めてこの場に立たせていただいたわけでありますけれども。さはさりながら、様々な要望もありましたので、その一部だけでも今日は御紹介して、そして考え方を御披瀝いただければと思います。 一つは、まず最初にお伺いしておきたいのは、派遣要請から出動まで、この手順ですね、それがどういう形で進むのか、それを一回確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(田辺康彦君) 緊急消防援助隊は、大規模・特殊災害が発生し、被災都道府県内の消防力では対処が困難な場合に、他の都道府県から消防の応援を行う仕組みです。 その要請及び出動の手続については、消防組織法第四十四条の規定に基づき、被災した市町村の属する都道府県知事からの応援要請を受け、消防庁長官が他の都道府県知事に対し緊急消防援助隊の出動を求めるのが基本です。ただし、災害の規模等に照らして都道府県知事からの要請を待ついとまがないと認められるときは、当該要請を待たずに、消防庁長官がプッシュ型で緊急消防援助隊の出動を求めることも可能となってございます。
○山本順三君 それで、やはり、かなり訓練を重ねられた緊援隊の皆さん方の行動というものは地元の消防団にとっても非常に有り難いことであったと。 ただし、二十三日に発災して、二十五日の夕刻に出動要請があったというふうに伺っておるわけでありますけれども、もちろん、これは全体の流れが確認しづらいというところがありますから、いつどの時点で、どういうふうな要請をするかというのはその時々によっていろいろと考え方が違ってくるんだろうと思うんですけれども、まさに一刻一秒を争うような状況の中での決断でありますから、これについては、スムーズな決断、そしてまた、そのことによって、より積極的に緊援隊が活動できるような体制を整えていただきたいというふうに思いますけれども。 先ほどお話があったように、まずは県から消防庁の方に上がっていく、消防庁の方でも、必要とあらば、プッシュ型といいましょうかね、こちらからやっていくということでありますけれども、その辺りの仕分というのがどういうふうになっているのかな、明確ないわゆる対応というのができているのかな、どうなのかというのが若干疑問点がありますので、その辺りについてはどういうふうにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田辺康彦君) 大規模災害に迅速に対処するため、被災地から適時適切に応援要請を行っていただくことが大変重要と考えております。 このため、消防庁では、消防本部の受援計画において応援を要請する目安をあらかじめ定めておくよう、受援計画の策定例をお示ししながら基準の明確化を促しております。 また、実際に災害が発生した場合には、今治市の林野火災のときもそうでありましたが、消防庁の幹部職員が被災都道府県や被災消防本部の幹部と連絡を取り合い、必要な場合に緊急消防援助隊に要請を促すとともに、並行して応援部隊の出動準備を行い、迅速に出動する体制を確保しているところでございます。
○山本順三君 その辺りがスムーズにいけばよろしいのでありますけれども、何はともあれ、混乱している状況の中での対応ということでありますから、ある意味では、夜の山林火災の状況というのは判断しづらいんですよね。映像があるわけではないですし、もちろんドローン飛ばしてというのもありますけれども、いわゆる自衛隊それから消防関係のヘリがどんどん飛んでいく中でドローンを飛ばすというのは、これなかなか難しい状況でもありますから、その現場の状況をしっかり把握して、そして、もうこれは早速にプッシュ型で緊援隊を送らなければならないというような判断がよりスムーズにできるような体制を少し考えていただきたいと。これ、ある意味ではファジーなところがありますから、それを少しでも解決するような流れをつくっていただければというふうに思います。 それともう一点ですね、あちらこちらから来ていただいたんですよ。もう本当に緊援隊の皆さん方、近隣だけではなくて他の地域からも大勢の皆さんが来ていただいて活動していただいて、大変有り難いことではあったんですけれども。これ、この地域は、御案内のとおり、南海トラフの大地震が将来、それもそう遠くない将来に発災する危険性があるということが言われている。そういったときに、緊援隊頼んでも、いやいや、そんなところまで行くことはできないですよと、我々としては全力を挙げてそれぞれが地元の対応していかなければならない。そういったときに何が必要になってくるかというと、恐らくや、やはり自前の消防団の皆さん方のレベルアップ、それをしっかりしていくことが極めて重要だというふうに思うんですね。 ですから、よしんば大地震が起こったときも、最低限のことは自分たちでやる、それも緊援隊がやっているようなレベルの高い対応ができるような、訓練を五年に一回やるとかいろんなことがあろうかと思いますけれども、全力を挙げて、その地域の消防力の強化、レベルアップ、これをしっかりやっていくということがまさに国土強靱化にもつながるし、大きな災害に対しての対策にもつながっていくと思いますが、その点はいかがでございますか。
○政府参考人(田辺康彦君) おっしゃるとおり、大規模災害になればなるほど地域に密着した消防団の力が重要になると考えておりまして、消防団、今全国的に見ると減少傾向にありますが、何とか消防団の充実強化を図るべく努力してまいりたいと考えてございます。 また、南海トラフ地震等の大規模地震においては、アクションプランというのを作っておりまして、被害が想定されていない地域の緊急消防援助隊を事前に定めた応援先に迅速投入すること、さらには、被害が想定される地域の近隣県においても、自県の被害を確認後、可能な範囲で応援出動すること、被害状況に応じて柔軟に応援先を変更することなどを定めて、全国の緊急消防援助隊が迅速、的確に活動できるよう準備もしているところでございます。
○山本順三君 是非そのことをしっかりと煮詰めていただければ有り難いというふうに思っております。 それから、先ほどドローンの話をいたしましたけれども、夜間に状況をしっかり把握していくという意味においては、やはり消火活動に当たるヘリの皆さん方、それからドローンで確認した映像というものを調整しながら、今どういうふうな動きになっているのか、風向きも勘案しながらということになろうかと思いますけれども、そのときに、映像というものがよしんば出るとするならば、これは、それをいかに調整をしながら情報共有していくかということ非常に大事なんですよね。それがなかなかできにくい場面が多々あったということであります。 それはもう非常に難しい状況でありますから、私どももそれについては理解をするところでありますけれども、今後、例えば、ヘリが飛んでいる相中をドローンが飛ぶというのは非常に危険な状態にもなりますから、そうなったときの状況はどうなんだろうかな、あるいはまた、そういった映像なりを共有できるような体制が整っているのかどうか、そこらは非常に重要なところだろうと思いますので、その点をお聞きいたしたいのと、もう一つ、自衛隊の方から、いわゆる近くに池があり、ダムがあったので海水を利用することは必要なかったのでありますけれども、ただし、消火剤を入れて使っていいかどうかという問合せがあったという。その消火剤が安全であるということであるならば、それはもう当然のごとくそれやったらいいんですけれども、どうもそうでもない可能性もあるということで、どうしますかという問合せがあったというんですけれども、その辺りについての一つの方向付けというのはどうなっているのか、お聞かせいただきたい。
○政府参考人(田辺康彦君) 現在、消防庁では、林野庁と共同で大船渡市林野火災を踏まえた消防防災体制の在り方に関する検討会を開催しており、今治市林野火災も念頭に置きながら、今後取り組むべき火災予防、消防活動、装備、技術等の充実強化の在り方について検討を行っております。 この検討会で先般示された中間的な取りまとめにおいては、夜間も含めて災害情報を的確に把握する必要があるとされ、夜間監視や熱源探査ができるドローンの整備に取り組むべきことなどが指摘されたところでございます。 消防庁といたしましては、本検討会の議論を踏まえて必要な資機材の整備等を進め、夜間監視体制の強化に努めてまいります。 次に、消火剤の使用についてでございますが、国内の林野火災に対する消火活動においては消火薬剤ではなく水の使用が一般的でございますが、少ない水で消火効果を得るため消火薬剤を使用することもあり、例えば大船渡市や今治市の林野火災においては、残火処理のため、スポット的にくすぶっている箇所や熱源に消火薬剤が使用されたところでございます。 ただいま申し上げた林野火災の検討会の中間的な取りまとめにおいては、個別の消火薬剤の健康、環境への影響に関する評価方法について検討が必要とされたところでありまして、消防庁といたしましては、今後、消火薬剤の効果的な使用方法の検討に当たって、健康、環境への影響にも十分留意し、適切に対応することとしております。
○山本順三君 時間が参りました。 もう一つ、野焼きがありますね。こういった野焼きをやるときに、この今治でも、あの大きな火事があった後に二回消防車が出動するという場面がありました。これは農家の皆さんにとっては非常に大事なことなんでしょうけれども、かといって、あのような大きな災害が起こったということでありますから、これについて今後調整もしていかなければならないというふうに思っておりますけれども、大臣、地元でありますから、この大規模林野火災について中間的な総括というものがございましたら、一言お話を聞かせてもらいたいと思います。
○委員長(宮崎勝君) 時間が来ておりますので、短めに。
○国務大臣(村上誠一郎君) 今年に入りまして、大船渡市において最大な林野火災が起こりました。このような大規模林野火災の発生を受けまして、総務省消防庁としては、林野庁と共同で有識者を交えた検討会を開催しております。この検討会では、消防活動等の検証を行い、今後取り組むべき消防防災の在り方について検討を行っております。 中間的な取りまとめとしましては、予防、警報の在り方、海水を消火に利用できるスーパーポンパーや大型水槽付きの放水車、水利確保等に有用な車両の整備など緊急消防援助隊の充実強化や、住家等への延焼拡大リスクを評価するための延焼シミュレーションの技術等新技術の開発、そしてまた研究の推進を、これまでの議論を踏まえた上、取組の方向が示されたところであります。 今後とも、本検討会で議論、検討を重ねて、本年夏頃を目途に取りまとめ、より効果的な林野火災対策を努めてまいりたいと、そのように考えております。 以上であります。
○山本順三君 終わります。 ─────────────
○委員長(宮崎勝君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、西田実仁君が委員を辞任され、その補欠として里見隆治君が選任されました。 ─────────────
○吉川沙織君 立憲民主党の吉川沙織でございます。 私は十八年間、正しい数値、統計の実態把握の先に政策や法律があるとの思いで、継続的に様々な分野についてお伺いしてまいりました。その一つが消防防災分野についてです。 例えば、防災行政無線の整備率につきましては、十七年前から、公表されている数値と実質の数値についてこれは違いがあるのではないか、なぜならば、市町村合併が進んだ場合、A町とB町にそれぞれ防災行政無線、A町にはあるけどB町にはない、ただ、それが合併されてC市になった場合、C市は整備済団体として計上されるわけですけれども、片方にはないということがございますので、公表値と実質値についてこの間、十七年間伺ってまいりました。 それぞれの整備率、定期的に答弁をいただいてきたところですが、ピックアップして今から申し上げる公表分と市町村合併の効果を抜いた実質の整備率についてお伺いいたします。 平成二十年、平成二十二年、平成二十五年、平成二十九年、平成三十一年の公表分と市町村合併効果を抜いた実質の整備率についてお伺いいたします。
○政府参考人(田辺康彦君) 防災行政無線等に関して公表している整備率については、平成二十年三月末時点で七五・五%、平成二十二年三月末時点で七六・一%、平成二十五年三月末時点で七八・三%、平成二十九年三月末時点で八三・八%、平成三十一年三月末時点で八六・六%となってございます。 また、市町村合併前の市町村数に基づく整備率については、平成二十年三月末時点で七〇・九%、平成二十二年三月末時点で七一・五%、平成二十五年三月末時点で七四・四%、平成二十九年三月末時点で七九・九%、平成三十一年三月末時点で八四・六%となってございます。
○吉川沙織君 今、それぞれ公表値と市町村合併前の市町村数に置き換えた分をこの間伺ってまいりまして、それぞれで公表されている分と実質の整備率、四%程度の開きがあったということが明らかになっています。ただ、市町村防災行政無線、同報系のみで数値を取っているのがここまででございまして、最近はコミュニティーFM等が防災行政無線と同等の機能を有するとしてこれに計上していると承知をしております。 計上方法を変更して以降、すなわち令和三年末時点の公表整備率と実質の整備率についてまずお伺いいたします。
○政府参考人(田辺康彦君) 防災行政無線等に関して、令和三年三月末時点における公表している整備率は八七・五%、市町村合併前の市町村数に基づく令和三年三月末時点の整備率については八五・四%となってございます。また、公表している直近の整備率については令和六年三月末時点で九六・一%となってございます。
○吉川沙織君 令和三年末で、それまでよりも公表されている分も一気に数値が上がり、それから、実質は、それまで大体平均して四%から五%ぐらい公表値と実質値で差があったんですが、コミュニティーFM等の代替手段を同等の機能を有するとして防災行政無線の整備率に溶け込んだ形で公表するようになってから、実質と公表の値は二%ぐらいに近接し、また整備率も上がったように見えるような形になっています。 ただ、私、この問い立てた理由というのは、平成十六年に国民保護法が成立し、都道府県や市町村の国民保護計画の策定が進められる中、住民の避難を的確かつ迅速に行うためにも、ミサイル等の武力攻撃を直ちに住民に伝達する必要があるとしてJアラートの実証実験が行われたのが平成十七年、ですから、私、平成十九年に当選して、Jアラートの整備が一〇〇パーになるまではずっと、この委員会か別の委員会でずっと質疑をしてきたわけです。 Jアラートにおいて重要な役割を果たすと期待されたのが市町村の同報系の防災行政無線であり、この情報伝達の手段として整備を促進しようとしている流れが当時ございました。ただ、そのときの整備率は大体のところで七〇%、一方で、平成の大合併が行われていて、市町村の数が激変して以降、公表の整備率がこれ実態に合っていないんじゃないかという思いで、平成十九年、二十年からずっと質問を続けてきました。 災害情報においても有事情報においてもこれ大事なのは、強制的に受信できる環境です。同時一斉というのが情報伝達での重要なポイントであり、それを強制的に受信させなければ意味がありません。コミュニティーFMを始めとする、同報系防災行政無線の手段について活用すること自体、地域の地形や財政の諸事情からその選択をすることもあり得るのかもしれません。ただし、強制的に受信させることができなければ同時一斉とはならず、これが担保できるかどうかが常に問題になると思います。 つまり、何が言いたいかと申し上げますと、コミュニティーFMは電池が入っていなかったり切れていたりすれば同時一斉で受信ができません。消防白書によれば、令和四年より携帯電話網を活用した情報伝達システム、ケーブルテレビ網を活用した情報伝達システム及びIP告知システムについても、断線やふくそうの対策等その特徴に留意することにより、市町村防災行政無線と同様に主たる手段として位置付けるものとされていますが、同報系と同等と評価してのことでしょうか。
○政府参考人(田辺康彦君) 令和三年度の消防庁の検討会におきまして、携帯電話網を活用した情報伝達システム、ケーブルテレビ網を活用した情報伝達システム及びIP告知システムについて有識者に評価いただきましたが、市町村防災行政無線の代わりとして導入する場合においては主たる災害情報伝達手段の一つとして位置付けられるとの評価をいただいたところでございます。 これを踏まえ、消防庁では、これらの伝達手段を市町村防災行政無線と同等と評価し、令和四年度より主たる災害情報伝達手段として位置付けているところでございます。
○吉川沙織君 主たる手段として位置付けること自体は、先ほども申し上げましたとおり、地形や財政状況もありますので、それはあると思うんです。 ただ、ここで大事なのは、さっきも申し上げましたとおり、同時一斉ということだと思いますが、この新たな手段に位置付けられたコミュニティーFM等については同時一斉送信性を確保できているとお考えでしょうか。
○政府参考人(田辺康彦君) 主たる災害情報伝達手段として追加された手段につきましては、一斉に同報できること、耐災害性を有することなど消防庁が求めている要件を満たすことから、市町村防災行政無線と同等と位置付けているところです。 一方で、追加された手段については、例えば、携帯電話網を活用した情報伝達システムについては、ふくそう、断線及び停電時において情報伝達を行えない可能性があるものの、市町村防災行政無線と比較して著しく耐災害性に劣る手段であるとは言えないとされるなど、停電耐性等のリスクの特性を理解した上で活用することが重要と評価されたところでもございます。 また、他者のシステムを利用し維持管理等を委任することとなるため、契約等において設備の維持管理が適正に行われることを確認しておくことなどに留意するよう自治体に助言するなど、それぞれの手段の特性に応じた留意事項について自治体にお示しし、各システムが適正に活用されるよう取り組んでいるところでございます。
○吉川沙織君 今お伺いしました同時一斉は確保できますかというところであって、恐らくそうは書いていないんです。 令和七年三月に消防庁防災情報室が公表している災害情報伝達手段の整備等に関する手引きの四ページ拝見いたしますと、これ、防災行政無線等、主たる災害情報伝達手段の中で、市町村防災行政無線のみが地域住民に一斉伝達可能という表記がございますので、それ以外はあくまで補うものであって、ただ、もうそれを講じていかなければいけないというところで、そこはやっぱり強制的に受信させる意味合いが防災行政無線にあって、そこは総務省消防庁としてもこれまでそこにこだわって整備をしてきたはずですし、同じ報告書の六ページには、地域における災害情報の入手手段の調査結果、令和五年度実施で、断トツ一位はやっぱり防災行政無線となっていますので、この辺は様々な手段を講じてやっていく必要はあると思いますが、同時一斉はやっぱりこだわるべきだと思います。 市町村においては、各地域の状況に応じ、様々な手段も活用しながら体制の強化に取り組んでいただいているところですが、規模の小さな自治体も多く、人員体制も限られ、平時から防災担当職員を配置できていないところもあります。 市町村の防災担当職員の配置状況につきましてはこれまで何度もお伺いしてまいりました。最初は答弁いただけませんでしたが、直近では、令和元年十一月二十日の災害対策特別委員会で答弁をいただき、当時は、一人から四人の自治体が四割、ゼロの団体が三割、五人以上が三割というデータでしたが、現状について公務員部長にお伺いいたします。
○政府参考人(小池信之君) 市町村における防災部門の職員の配置状況につきましては、令和六年地方公共団体定員管理調査では、ゼロ人の自治体が全体の約二六%、一人から四人の自治体が約三八%、五人以上の自治体が約三六%となっております。
○吉川沙織君 当時と余り数値の傾向としては変わらないということになります。 国においては、自治体の現状を把握した上で防災体制の強化を進めるべきと思いますが、この防災体制の強化充実を図るにしても、その職員の増員が難しい中で、自治体の現状や課題を十分に把握した上で政策を進めていく必要がございます。 このような中で、総務省行政評価局は、地域の行政課題の現場を抱える地方公共団体等から地域の行政課題を把握し、そのうち、国に関する事案については解決に結び付ける取組を全国的に展開するとしています。例えば、令和六年七月には、近畿管区行政評価局が気象災害等における帰宅困難者対策の推進に関する調査を公表しており、今後の消防防災行政に資する大事な調査結果と思います。 今後、国及び地方の行政評価局において、自治体の防災体制の実態把握、それから、機動的にこれらを行うことによって有効な政策立案につながり得るのではないかと思いますが、行政評価局の見解を端的にお伺いいたします。
○政府参考人(菅原希君) お答えいたします。 防災を始めといたしました国民の安全、安心の確保は重要な行政課題と認識をいたしております。このため、近年では、委員御指摘の調査のほか、災害時の道路啓開やため池の防災・減災対策など、防災分野について行政運営改善調査を実施したところでございます。 総務省といたしましては、引き続き、防災分野の行政の改善に資する情報を関係府省に提供できるよう、政策評価審議会の意見などを踏まえつつ、必要な調査に取り組んでまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 国から地方自治体、それから、まあ様々国民に対する情報も含みますが、情報提供の観点から言えば、防災行政無線の整備状況については、消防白書、実は書きぶりも途中で改善をしていただきました。同報系の防災行政無線とそれ以外の手段を分けて集計して掲載するよう、令和二年から変更いただいたところです。 ただ、先ほど指摘申し上げましたとおり、市町村の防災行政無線と仮に同等の機能を有しているとしても、同等とは言い難いものが含まれる中、例えば、さっき引用した災害情報伝達手段の整備等に関する手引きでも、それぞれのページに、MCA無線、これ計上されているけれども、二〇二九年、令和十一年五月三十一日をもって終了とか、コミュニティーFMはサービスエリアが限定されることから聴取者が少なく放送局としての運営は厳しいケースが多いとか、様々、本当に同等となり得るかどうかという意味では言い難いものが含まれている中で、整備率に注目いたしますと、コミュニティーFM等新たな手段を含めると一気に整備率が上がっています。それまでは八〇%台だったのが、九五%まで上がっているんです。 それ自体は悪いことではありませんけれども、やはり、これをこれまでと同じように整備済みと計上してしまうことは、数値を、背景に何があるかというのを見誤ってしまうことにつながります。定期的に集計し公開するデータについては、過去との比較ができるよう、継続性に留意し、誤認を生じさせることがないよう工夫が必要と考えますが、大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 消防白書におきましては、防災行政無線等の整備率のみならず、過去との比較という点にも留意しまして、防災行政無線とその他の情報伝達手段の内訳についても公表しているところでございます。 消防白書における掲載の仕方につきましては、吉川委員の御指摘を踏まえ、工夫していきたいと、そのように考えております。
○吉川沙織君 大臣、ありがとうございます。 市町村防災行政無線も、やっぱり老朽化したり故障率が高くなったりということもありますので、多分減っていくことになると思う。でも、それは同時一斉の機能を果たす。代替手段はそうではない。だから、自治体に電池替えてねとか、障害をお持ちの方とかに注意喚起を促すというこのきっかけにもなると思いますので、是非お願いしたいと思います。 これまで消防白書を頼りに立法府の側からチェックをしてまいりました。また、市町村合併前の実質の整備率の問題点も十七年以上前から質問を重ねてきたところです。白書や年次報告書の存在は、行政の継続性や統計の連続性を国民の前に明らかにする意味でも重要な役割を果たしています。 そこで、総務省所管の白書についてお伺いいたします。
○政府参考人(出口和宏君) お答えいたします。 総務省が白書として取りまとめ公表しているものは、地方財政白書、情報通信白書、消防白書及び公害紛争処理白書の四つでございます。
○吉川沙織君 それぞれ答弁いただきましたが、法定白書と非法定白書について教えてください。
○政府参考人(出口和宏君) 総務省が取りまとめている白書のうち、国会に提出することが法律で定められている法定白書には、地方財政法第三十条の二第一項の規定に基づく地方財政白書と、公害等調整委員会設置法第十七条の規定に基づく公害紛争処理白書がございます。 また、法律の規定はないものの、閣議に報告又は配付し公表している非法定白書には、情報通信白書と消防白書がございます。
○吉川沙織君 非法定白書である消防白書は最近スリム化をしているところでございますが、その理由について端的に教えていただけると幸いです。
○政府参考人(田辺康彦君) 消防白書は法定白書ではありませんが、消防防災に対する国民の理解を深めることを目的として消防庁において毎年作成しているものです。 令和五年版以降の白書については、デジタル化の進展などを踏まえ、その年に特に国民に周知したい消防防災に関する最新情報をまとめた特集やトピックスなどに限って紙の冊子として作成することとし、他方、消防防災の施策一般に関する部分についてはホームページにおいて公表することとしたところでございます。
○吉川沙織君 法定白書である地方財政白書もスリム化しているようでございますが、局長、教えてください。
○政府参考人(大沢博君) お答えいたします。 地方財政白書は、地方財政法の規定に基づきまして、内閣が毎年度地方財政の状況を明らかにして国会に報告するものでございます。 令和四年度版以降の地方財政白書につきましては、デジタル化の進展などを踏まえまして、詳細な計数等を収録をいたしました関連資料集をホームページにおいて公表するなどによりまして、記載を簡略化、簡素化してきたところでございます。
○吉川沙織君 法定白書も簡素化したということでございますが、問題になるのは、仮に誤りがあったとき、簡素化して資料はウェブに載っている、ただ、誤りがあったときに、それを明示して、どこが変わったか分かるようにすることも、これ国民に対する情報提供の一つであり、仮に研究者が論文を書くときに、引用した当時間違ったデータで、後でしれっと直されたら分からないというようなことがあってはいけませんので、誤った場合、それを直した箇所とそれは明示を必ずされるということでよろしゅうございますか。財政局長。
○政府参考人(大沢博君) 記載誤りがないよう、現在複層的なチェックを実施するなどチェック体制の徹底を図っているところでございますが、仮に記載誤りが発生した場合は、速やかに修正の上、適切に公表してまいりたいと考えております。
○吉川沙織君 それはもう業務量の増加に対応して人員が不足している状況ですので、誤りは仕方ないと思います。ただ、それはちゃんと公表されて形跡が残るようにしてくださいということですので、仮にあった場合はよろしくお願いします。 白書は、政府が政策分野の現状や課題、課題に対する施策と取組状況などをまとめ、国民に知らせるための重要な情報提供手段です。確かに、業務負担軽減やペーパーレス化という大きな流れがある中で、ウェブ上で確認できるのであれば構わないという考え方はありますが、掲載期間が過ぎると見られなくなり、また、国会図書館のWARPに、これ三月の予算委員会で指摘して、こども家庭庁と内閣府で改善をいただきましたけれども、検索に引っかからないということもありますので、その時点での状況を後世にも分かりやすい形できちんと残す、それが説明責任や行政監視に資することになるのではないかと思っています。 この今日お伺いした課題は、初当選のときからずっと十七年ぐらい継続的にお伺いしてきた課題でございます。これは、任期が安定している、参議院、六年任期預かりますので、参議院ならではの良さかなという思いで、今日は消防防災の観点から質問させていただきました。 ありがとうございました。
○小沢雅仁君 立憲民主党の小沢雅仁でございます。 今日は私は、地元山梨県、また隣の静岡県で、それぞれ富士山の麓の首長さんから、遭難ですね、山岳遭難の救助について、防災ヘリが救助に向かったり警察のヘリが救助に向かったりして、やっぱり莫大な費用が掛かっていると。それも非常に無謀な登山によって救助要請がされて、その費用を救助された方に請求するべきだというか、有料化するべきだという議論が今巻き起こっております。先日、山梨県知事もこの救助の費用有料化に向けて県庁内に指示を出しましたし、静岡県知事も同じように山梨県と歩調を合わせて県庁内に有料化の検討を指示を出しました。 今日はそういったことを含めて質問したいというふうに思いますが、今皆さんのお手元に令和五年の資料をお配りをして、これは警察庁の資料でありますけれど、まず、山岳遭難救助の現状について、警察庁にまずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。 令和五年中の山岳遭難救助の現状につきましては、発生件数が三千百二十六件、遭難者数が三千五百六十八人となり、いずれも統計の残る昭和三十六年以降最多となっております。都道府県別で最も多いのが長野県で三百二件、次いで東京都二百十四件、北海道二百十二件となり、目的別では、登山が約七七%と最も多く、次いで山菜、キノコ取りが約九%となっております。また、態様別に見ますと、道迷いが約三四%と最も多く、次いで滑落が約一七%、転倒が約一七%となっております。
○小沢雅仁君 今説明がありまして、委員の皆さんにも資料をお配りをしておりますけれど、非常に今、この遭難の発生件数、遭難者数、また亡くなられる方も三百人を超えているということで、非常に、そういった意味でいえば、消防、警察のこの救助隊の皆さんが本当にこの救助要請に対して懸命に努力をしなければならないような実態にもなっているところであります。 この資料の三枚目、御覧ください、皆さん。主な山岳別遭難状況ですけれど、富士山、九〇%増ですが、その右側、実は東京の高尾山も、あの五百九十九メートルの山で遭難される方、非常に多いんですね。登っていくときはアスファルトの道路等を登っていけるんですけれど、下りには登山道の下山道があるんですね。そこは急峻なやっぱり下山道になっていて、そこで遭難する人が、安易な気持ちでやっぱり考えて、この低い山だから大丈夫だろうというふうに先入観で遭難される方が多いということで、やはり低い山でも、富士山のような高い山でも、山登りというのは十分な準備がやっぱり必要だというふうに思っています。 実は私も、二十代は山登りをしておりました。ちょうどこの表一の昭和六十年頃から平成元年ぐらいの間ですね、登山、縦走をずっとしておりました。当時、もう三十五年前というのは、今みたいに携帯電話もないですし、連絡の取りようがありません。まして、遭難をすると、登った山の地元の山岳会の皆さん、また消防団の皆さんや民間の救助隊の皆さんがやっぱり救助に入るんですね。そうすると、物すごい莫大な費用が掛かるんですね。ヘリコプターも一回飛ぶとすぐ百万円ぐらいに当時なるというふうに言われていて、ですから、私たち仲間は、必ず登山保険というものに加入して、そしてもう入念に登山計画を練って、練って、練って、万全の態勢、準備をしていつも登っておりました。それでもやっぱり遭難というのは起きるわけであります。 表二を見ていただいたとおり、一番やっぱり遭難発生件数が多いのは長野県ですよね。北アルプス等や八ケ岳もそうであります。その次が東京、発生件数でいうと、東京都、北海道、神奈川県というようなデータになっております。是非、委員の先生方の御出身の県の状況なども見ていただけたら有り難いと思います。 しかし、皆さん、この今皆さんにお配りした資料はあくまでも警察の資料なんですね。ところが、これには消防は入っておりません。消防は全く別なんです。なぜかというと、ファーストコンタクト、遭難した場合に、一一〇番に通報するか一一九番に通報するかで初期対応が変わってくるそうです。変わってくるそうです。当然、ヘリの出動が必要になれば、消防に連絡を入れれば県の防災ヘリが救助に当たる。だけど、例えば整備中で防災ヘリが使えなかったら県警のヘリが飛んでいく。又は、近隣の県と防災協定を締結していますので、どっちも駄目ならば防災協定を締結している近隣の県の防災ヘリ、また県警のヘリが救助に当たるということで、ですので、消防の件数は消防庁が把握しているんですが、皆さんにはお配りしていませんけれど、残念ながら、残念ながらというか、山岳遭難件数というのが分からないんです。項目別に火災とか交通事故、水難事故とか分かれているんですけれど、その他という項目があって、ここに山岳救助、遭難の件数が入っちゃっているということで、具体的な消防における山岳救助件数というのはちょっと把握できていないということも今回やり取りして分かったところであります。 さて、そんな中で、この山岳救助ですね、警察の方も遭難防止対策を行っているというふうに承知していますが、具体的にどのような防止対策を行っているのか、説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。 警察庁では、警察庁ウェブサイトにおきまして、知識、体力、経験に見合った無理のない登山計画、万全な装備品の準備、登山計画書、登山届の提出、地図やコンパスを活用した道迷いの防止などについて広報、啓発しております。 また、都道府県警察では、管内の山岳遭難の発生状況を踏まえまして、登山届の提出や登山届アプリの活用、十分な事前準備につきまして都道府県警察のウェブサイトやSNS等を活用した呼びかけを行っているほか、登山道の点検、パトロールなどの遭難防止対策を実施しているところでございます。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 そこで、今、山梨県、静岡県の方でこの救助費用の負担について検討が始まっているわけでありますけれど、現状は消防庁も警察庁もこの救助費用というのは遭難された、救助した方に求めていないわけでありますけど、その費用の在り方について、法的根拠を含めて、警察庁、消防庁、それぞれ御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。 警察における遭難救助においては要救助者への費用請求は行っておりません。これは警察法二条に基づいて警察が行う活動であるからでございます。
○政府参考人(田辺康彦君) 消防組織法第八条において、市町村の消防に要する費用については当該市町村がこれを負担しなければならない旨を規定しています。これは、消火や救助など、消防の任務として市町村の活動に要した費用について経費負担の原則を規定したものでございます。 また、都道府県の防災ヘリコプターの活動につきましては、都道府県固有の事務であるとともに、消防組織法第三十条において、市町村の消防を支援するために行うものと位置付けられております。
○小沢雅仁君 今御説明いただいたとおり、それぞれ、警察の場合は費用負担は求めないし、消防の場合は救助費用は市町村、また防災ヘリは県の方でというような御説明があったわけであります。 四月も富士山でこんなことが起きました。四月の二十二日に中国籍の二十代の大学生が体調不良で救助要請があったと。それで、山梨県の防災ヘリが発見をして救助されましたけれど、この四日後に同じ中国籍の大学生が再び富士山で遭難したんですね。四日後にですよ。富士宮ルート八合目付近で体調不良となっているのを別の登山者が通報したということで、このときは天候が悪くて、ヘリ飛べなかったんですね。結局、静岡県の山岳救助隊が出動して、約七時間掛けて遭難現場に到着をして、大学生を担架に乗せて八合目から五合目まで徒歩で搬送したということで、隊員が到着した時点、遭難現場の八合目は氷点下十度であったと。なぜ四日後にこの大学生がまた富士山に登ったかというと、一回目の救助のときに携帯電話をその場に置き忘れたからということだそうです。 これに対して、地元の首長さんも、やっぱり、ヘリが出動すると一時間当たり燃料代だけで四十万から五十万円、救助隊の費用を含めるとやっぱり七、八十万円掛かるんですね。これを地元のその市町村が負担をするということがやっぱり県民の皆さんの理解が得られるかどうかということで、今回、県に、それぞれの県に対して有料化を検討してくれということを要望をしているというのが経過でございます。 私も、同じ登山をしていた者として、やっぱり今訪日観光客も非常に増えていて、いわゆる弾丸登山、夏山の弾丸登山であったり、とても日本最高の標高の山に夏山でもちゃんとした装備をしないで登るなんというのは本当に無謀の一言としか言いようがありません。夏山の富士山でも、山頂近くで、天候が急変すれば真夏でももう零度近く又は氷点下近くなって、すぐに低体温症で危険な状況にさらされることが間々あるわけで、ベテランのクライマーでさえも夏山の富士山に登るときには本当にしっかりとした装備をして登るというのが当たり前の話だと私も思っているところでございます。 そこで今回、山梨県、静岡県が県防災ヘリ救助の有料化を検討を始めたということでありますけれど、このことについて警察庁と消防庁はどのように受け止められているのか、それぞれ考え方を聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。 お尋ねのように、一部の県におきまして遭難救助費用の有償化を検討している旨の報道があることは承知しております。 警察では、山岳遭難に、遭難した者などから救助の要請を受けた場合、警察法第二条第一項の規定に基づきまして、警察の責務、つまり個人の生命、身体及び財産の保護という警察の責務を果たすため、公務として救助活動を行っております。そのため、救助活動に要した費用を遭難者等に求めることはなじまないと考えているところでございます。 なお、警察が山岳遭難の際の救助活動に要した費用を遭難者等に求めることとすることにつきましては、例えば水難救助活動といった同様の警察活動との違いをどう整理するかなど、検討すべき課題があるものと考えております。
○政府参考人(田辺康彦君) 山岳遭難に係る都道府県の防災ヘリコプターによる救助費用の有料化につきましては、山岳遭難以外の救助活動の場合との均衡、ただいま説明がありましたが、警察など救助活動を行う他の機関との関係、有料か無料かの線引きをどうするか、実際に救助をしようとする方が救助要請をちゅうちょしてしまう可能性があることなどの課題があると認識しております。
○小沢雅仁君 今御答弁いただいたような形で、警察と消防、それぞれそういった考え方であるということは、それはもうそれで十分私は理解はできるところであります。 そんな中で、皆さんも記憶にあるというふうに思いますが、二〇一〇年、埼玉県秩父市で遭難者の救助に当たっていた埼玉県の防災ヘリが墜落をいたしまして、隊員五人が亡くなるという痛ましい事故が発生をいたしました。その事故を踏まえて、埼玉県は埼玉県防災航空隊の緊急運航業務に関する条例というものを二〇一八年一月から施行をしております。要は、埼玉県の山岳地帯で、地域を、きちんと、山とその周辺の地域を幾つか指定をして、そこで遭難をして防災ヘリで救助された場合に救助された方に対して手数料を求めるというものを条例として制定をしました。 制定時は、防災ヘリコプターが救助のために飛行した時間、五分ごとに五千円でありましたけれど、昨年の四月一日から五千円から八千円にしました。五分で八千円ということは、大体救助に掛かっている平均時間が一時間ということでありますので、五分八千円ですので、一時間で約九万六千円、救助された方に求めるということであります。 こういったことを山梨県も静岡県もこの埼玉県のこの条例を参考にして有料化に向けた検討を始めているというふうに聞いているところであります。 そこで、静岡県知事も、是非この防災ヘリの費用負担については国として何らかルールを作ってほしいという、そういったことを記者会見でコメントをされておりますし、全国知事会を通じて国に要望を出したいというふうに知事は記者会見で言及をされているわけでありますけど、このことについて、防災ヘリですから、消防庁としては、もしそういうような防災ヘリの有料化というような要望があったときに、消防庁としてはどのような受け止めをされるんでしょうか。
○政府参考人(田辺康彦君) 山岳遭難に係る救助費用の有料化につきましては、先ほど申し上げた様々な課題があるほか、そもそもの山の状況ですとか、消防ヘリの救助体制、さらには、地域における救助案件の態様等、地域の実情も様々でありますので、国において一定のルールを設けることは難しいものと考えてございます。 このため、山岳遭難に係る救助費用の有料化につきましては、住民や登山者、消防本部などの関係者の理解を得ながら、各都道府県において、さきに述べた課題について十分整理、議論し、判断されるべきものと考えております。
○小沢雅仁君 ありがとうございます。 その上で、例えば登山計画書、登山届の義務化や閉山中における富士山の登山規制、こういったことをやる必要が一定あるんではないのかなというふうに思うんですが、この点について警察庁の考え方を伺いたいと思います。
○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。 登山計画書、登山届の義務化や閉山中における登山規制につきましては、例えば群馬県では群馬県谷川岳遭難防止条例が施行されているものと承知しております。 お尋ねの登山計画書、登山届の義務化や閉山中における富士山の登山規制については、富士山や各山域登山道を管理する関係機関、団体において検討していただくべきものであると考えております。 なお、警察といたしましては、山岳遭難の救助活動を行うに当たりまして、登山者に登山計画書、登山届を提出していただくことは重要であると認識しており、これまでも、関係機関と連携し、様々な機会を利用して登山者に対し登山計画書、登山届の提出の重要性を広報してきたところでございます。
○小沢雅仁君 時間が参りましたのでもう終わりたいと思いますが、今御紹介、警察庁から御紹介がありました群馬県谷川岳遭難防止条例、拝見させていただきました。これには、罰則規定が設けていて、言うなれば、登山禁止区域に登山した場合は罰金を徴収するという罰則が設けられていたりしております。 いずれにしても、国の方で防災ヘリの費用負担、求めても、非常になかなか検討も難しいという今日答弁でありましたので、是非この谷川岳の遭難防止条例なども県の方も参考にしていただけるように私の方もまた働きかけてまいりたいということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○岸真紀子君 立憲民主・社民・無所属会派の岸真紀子です。 今年は五年に一度の国勢調査が行われます。私も、二十年前の国勢調査を自治体の職員として担当していたことがあるので、国勢調査はすごく大事だと、吉川議員ではありませんが、統計の大切さを知っているところでございます。 国勢調査は、人口センサスとして国内の詳細な人口や世帯の実態を把握する国の最も基本的で重要な統計調査で、国勢調査を基にして地方交付税の算定式にも入りますし、国だけではなく自治体としても様々な施策の基礎情報にもなります。私たち議員としても、この国勢調査のデータを見て施策を考えることがあるのではないでしょうか。 今年十月の実施に向けて、幾つか質問をしたいと思います。 二十年前でも統計調査員及び指導員を確保することはとても困難でした。今年についても自治体では相当苦戦していると聞いています。現在の調査員及び指導員の状況と、総務省として調査員の確保に向けてどのような対策を講じているのか、まずお伺いします。
○政府参考人(岩佐哲也君) 国勢調査は、お話ございましたように、五年に一度実施する最も重要な統計調査でございます。その実施に当たりましては、地方公共団体や多くの調査員及び指導員の皆様に御協力いただいているところでございます。 現在、地方自治体では、調査員の高齢化、なり手不足という厳しい状況の中、調査員の確保に向けて懸命に取り組んでいるところというふうに認識してございます。 総務省といたしましても、地方自治体を支援するため、昨年十一月からキャンペーンサイトを通じた調査員募集の広報展開や、郵便局員の調査員への参加を促すための日本郵便への協力依頼など、調査員確保対策の充実強化を進めてきたところでございます。 今後も、引き続き、地方自治体とも十分に連携をいたしながら、円滑かつ確実な調査が実施できるよう取り組んでまいりたいと思います。
○岸真紀子君 調査員の報酬額も引上げをしているとかいろんな努力はしていただいているんですが、先日、町村職場で働いている方から聞くと、やっぱり相当自治会に頼んでも調査員を受けてくれないということで、結局職員がやらざるを得ないというような状況にあって、仕事をしながら仕事の業務外でやらなきゃいけないので、どうしても何度もお宅を訪問しなきゃいけないから相当負担であるというようなお話も受けました。 鉛筆でマークシートを黒く塗り潰すというのは面倒くさいと思われがちなので、やはり私は、いかに皆さんに答えていただくかということが重要なので、インターネットでの入力が分かりやすく、負担感を減らせるかが重要ではないかと考えているところです。 ただし、私も十年前の調査のときにちょっと失敗した経験があるのですが、ポストに事前に入れられていたインターネット調査によるチラシを見落として、まあ見なかったというか、そのチラシを捨ててしまったみたいですね。なので、気付いたときには紙でしか提出することができなかったので、紙で提出を行ったことがあります。 仕事などでどうしても調査員と接見できないケースというのは多いはずなんですね。で、インターネット調査への誘導に、どうしたら誘導できるかということが課題です。ネットの回収率が上がれば調査員が何度も自宅を訪問しなくてもよくなりますし、負担感を減らすということもできます。ネット調査への取組、周知方法への工夫などございましたら、教えてください。
○政府参考人(岩佐哲也君) ありがとうございます。 令和七年国勢調査におきましては、簡単便利なインターネット回答を積極的に促進をしまして、調査書類のデザイン、それから記載内容の工夫によるインターネット回答への誘導、QRコード読み取りによるログイン情報の自動入力、テレビCMのみならず、インターネットを通じたデジタル広告、それからSNSなどを活用した広報の強化、こういった中でもインターネット回答の重要性を告知してまいりたいと思います。 こういった取組によりまして、もちろんインターネットで回答できない方もいらっしゃいますけれども、令和二年調査で四割弱でございましたインターネット回答率について、五割を目標として推進していきたいというふうに考えております。
○岸真紀子君 デザインとかも工夫していただいているということで、更にもっともっと工夫をしていっていただけたらなというふうに考えています。できれば、若者だけではございませんが、項目を読むということもなかなか読んでいただけないということもあるので、なるべく簡潔にしていただきたいというところと、調査項目はこれまでも大分絞って、でも必要なものは調査しなきゃいけないので限界もあるかもしれませんが、そういった不断の見直しというのは引き続きお願いをしたいところです。 それと、質問には入れておりませんが、やっぱりこのインターネットというのは一方で特殊詐欺の懸念もあるので、国勢調査を悪用した特殊詐欺が絶対に起きないように、これは警察庁とも連携を取っていただきたいということも要請をしておきます。 次に、国勢調査に関することで私が懸念している、むしろ今日の質問をなぜしたかというのは、先日、五月十四日に地方創生デジタル特別委員会の中である議員が、国勢調査にマイナンバー制度を使うべきではないかといった質問を総務省にされていました。総務省としては、住民票の記載の住所と異なる場合もあること、活用できる情報が限られてくることなど、制度上、実務上、様々な課題がございますと答弁していました。これで終われば私も今日質問しなかったんですが、続いて、ですが、関連する法整備の状況、様々な分野の情報連携の進展などを踏まえつつ、丁寧に検討していきたいと考えてございますと答弁されていたんです。 これで私はちょっとぎくりとしまして、私は、答えを言ってしまうと、マイナンバー制度を使うのは反対です、国勢調査に対して。なぜかというと、前段に総務省が自分でお答えいただいているとおり、マイナンバーはあくまでも基本四情報であって、またこれからデータ連携がしたとしても、基本はこの四情報であります。国勢調査が必要とする調査項目とは全く異なっているというところです。 また、調査拒否が多いのも実態で、これも調査員のなり手不足に拍車を掛けている状況です。なので、調査拒否をされることが一番国勢調査にとってマイナスであるということを考えたら、残念ながら、マイナンバーを使うことによって個人が特定されるのではないかとか情報が連携されてしまうのではないかという懸念に応えることができなくなってしまうのではないかという心配があります。 国勢調査というのは、個人を特定されたくない方は世帯員欄に名前を書かなくても、AでもBでも過去はよかったというふうに私は記憶しています。どの地域にどんな構成で居住しているのか、昼間人口や夜間人口、さらには産業構造などの基礎的な人口統計が重要であって、むしろこれしかないんですよ、産業構造がしっかりと分かるものというのは、なので、これがすごい大事であって、個人を特定するものではありません。それなのに、既に行政が把握しているマイナンバーを活用すると、国勢調査の本質から外れるし、正確な調査とはなりません。 なお、現在も居住されているのは明確だけれども、調査拒否をされた場合には、自治体が住民基本台帳に基づいて年齢と性別のみ把握をし、調査をしていると、カウントしているというふうに承知しています。逆に、マイナンバー制度の活用をすることがかえって国勢調査への不信を招くといった弊害の方が大きいと私は考えます。 総務省としてはこういったマイナスなことの検討はやめていただきたいと考えますが、見解はいかがでしょうか。またあわせて、国の最も重要である国勢調査の実施に当たっては、自治体の担当者の声を十分に聞いて対応するように要請いたします。 以上二点、お答えお願いします。
○政府参考人(岩佐哲也君) お答えいたします。 国勢調査、人口センサスでございますが、これは国連の勧告に基づいて世界のほとんどの国で実施されている非常に重要な統計調査でございます。 国勢調査のマイナンバーの活用に当たりましては、先生からお話ございましたように、国連の勧告でも常住地で調査を行う必要があるというふうになっておりまして、住民票の記載の住所と異なる場合もあること、それから、これもお話ございましたけれども、活用できる情報は四情報中心であるということでございまして、住民の御負担も含めて、制度上、実務上、様々な課題があるものというふうに認識しているというところでございます。 それから、自治体の方々との意見交換でございますが、国勢調査の円滑かつ確実な実施に向けまして、地方自治体の担当者の方との御意見、御要望、これは非常に重要でございます。令和七年国勢調査では、早い段階から、会議や個別の意見交換などを通じて自治体担当者の御意見を把握しながら、自治体と協力して数回の試験調査を実施するなど、調査の実施の準備を進めてきたところでございます。 引き続き、地方自治体とも十分に連携しながら、円滑かつ確実な調査が実施できるよう、丁寧に対応してまいります。
○岸真紀子君 国勢調査は住居を持たない方も調査員の努力で調査をしているような実態もありますし、本当に住民基本台帳とは切り離して考えていかなきゃいけないというところなので、是非とも気を付けていただきたいというところです。 なおかつ、デジタルを活用するなら、むしろ、高齢者が増えている中で、調査員が聞き取りながら例えば御自身のスマホ等で入力をしながら、マークシートに記載しなくても簡単に入力できるような、そういった工夫をすることの方がかえって手間暇を掛けないのではないかというのと、その後の統計のまとめにも迅速にできるし、正確性を期すのではないかと考えるので、そういったデジタル化を進めるべきだというふうに考えています。 国勢調査、まだまだ本当は性別の問題とか調査項目もやりたいんですが、今日は限られているので、次の質問、公立病院の経営問題について質問します。 今、全国の自治体設置病院が経営難に陥っています。皆さんも御承知のとおり、公立病院が担う役割は、民間病院が参入しにくい不採算地域であったり診療科目というものを主に担っています。また、都市部では、総合病院として各種高度な機械を購入し、検査時の技術を構築していることから、民間のクリニックなどからも公立病院が倒れてしまっては困るといったような声もあります。しかし、物価や燃料費の高騰に診療報酬が追い付いていないこと、さらには輸入による医療資材が円安によって高負担となっていることなど、かなりの財政的な負担となっているというところです。 救急を懸命に受け入れている病院や医療圏で中核を担っている病院こそ、赤字額が本当に多くて経営が困難になっています。昨日もある県に行ったら、県立病院四十億円の単年度赤字というふうに言っていました。総務省としても、昨年から、特別交付税措置や交付税単価の引上げ、病院特例債の新設など対策を行っていることは承知しつつも、止血にもなっていないというのが実態です。 最初に、公立・公的医療機関の経営悪化に対する総務省の受け止め、現状認識を村上総務大臣に伺います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 岸委員の御指摘どおり、公立病院の経営状況は悪化しております。令和五年度の経常収支の決算は、約七割の公立病院で赤字となっております。また、公立病院の経営状況につきましては、令和六年度以降においても厳しい状況にあると公立病院関係者から聞いております。これは物価高騰や人件費の増加などを要因とするものと認識しておりまして、民間病院や公的病院等を含め、一般的に病院の経営は厳しい状況にあると承知しております。 こうしたことから、総務省におきましては、令和七年度に公立病院の資金繰りを支援するための新たな地方債を創設するなど、必要な地方財政措置を講じているところであります。
○岸真紀子君 本当に深刻な医療危機状況にあることから、厚生労働省としても、病床数適正化支援事業というものを予算措置をし、全国の公立だけではなくて民間も併せて医療機関に申請を募集したところ、当初予定したよりも大幅に多い約五万四千床の病床数の削減の意向があり、結果として、四月十一日に出された厚生労働省の第一次内示では公立病院は対象外とされました。 公立病院の赤字は自治体そのものへの財政にも影響を及ぼしており、各自治体は病院の赤字解消に向けて相当苦労し、少しでも赤字幅を解消するために病床数適正化支援事業に全国から申請病床数で約八千床あったと聞いています。実際に北海道でも赤字の公立病院が多くありまして、一病床当たり四百万円の助成金を当てにしていたのに、はしごを外された状態で非常に困っている状況です。 この方針転換について、総務省は事前に厚生労働省とやり取りがあったのかと聞こうと思ったんですが、五月二十二日の衆議院の総務委員会で我が党の吉川元議員の質問に対して、村上大臣からは、事前協議を受けておりませんでしたと答弁をいただいているので、これを踏まえまして、ちょっと、それだとやっぱりちょっと残念だなというふうに感じているところです。 是非とも大臣にお願いしたいんですが、総務省としても積極的に厚生労働省と連携強化を行っていただきたいのですが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 委員のおっしゃるとおり、総務省としましては、地域医療を確保する上で、公立病院が必要な機能を発揮できるようにするためには厚生労働省との連携が不可欠であると、そのように考えております。 例えば、令和七年度におきましては、病院経営に携わるトップ層の経営マネジメント力を向上させるための医療経営人養成研修を総務省と厚生労働省の共同事業として創設することとしております。 今後とも、厚生労働省と連携し、持続可能な地域医療提供体制を確保するために取組を進めてまいりたいと、そのように考えております。
○岸真紀子君 厚生労働省が本当は診療報酬を速やかに足りない部分を補っていただきたいというのは、私たち立憲民主党としても別途申入れに行きたいというふうに考えております。ただ、これを待っているいとまもないぐらい大変だというところなんです。 地域医療は地域住民にとって最後のとりでと言っても過言ではなく、新型コロナウイルス感染症のときも、公立病院があったからこそ救うことができた命がありました。現場で働く医療従事者等は、自らも感染するかもしれないといったリスクを抱えながらも、今も必死に患者の命を救済しています。 国民皆保険制度は受けられる医療機関があるからこそ成り立つものであり、医療を提供するには医療従事者は絶対に必要なんです。しかし、現在、公立病院の赤字を理由に、昨年の人事院勧告による引上げの凍結であったり一時金の据置き、それだけではなく、病院職員に対して独自の賃金削減の提案がされている公立病院もあります。繰り返しますが、医療は医療従事者がいなければ成り立ちません。しかし、実際には看護師が離職を選びたくなるような病院の経営状況に追い込まれています。厚生労働省にも診療報酬の改訂も含めて地域医療を守るための支援を求めていきますが、自治体としては待っていられない状況です。 地域医療を安定的に守るために、公立・公的医療機関に対する財政支援や交付税の見直しを総務省が積極的に対応願いたいのですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 総務省としましては、公立病院や公的病院等が不採算性医療や特殊医療などの地域医療にとって重要な役割を担っていることを踏まえまして、これまでも必要な地方財政措置を講じてまいりました。 令和七年度におきましては、不採算地域における医療提供体制を確保するために、不採算性地区病院等への特別交付税措置の基準額の三〇%引上げを継続しております。また、令和七年度においては、さらに、公的病院等がへき地医療拠点病院等である場合には、訪問看護や遠隔医療に要する助成経費を新たに特別交付税措置の対象に追加しております。また、公立病院が厳しい経営環境に直面していることを踏まえ、先ほど申し上げましたように、公立病院の資金繰りを支援するために令和七年度に新たな地方債を創設したところであります。 今後とも、公立病院や公的病院等の状況も踏まえつつ、持続可能な地域医療提供の体制を確保するために必要な措置を講じてまいりたいと、そのように考えております。
○岸真紀子君 公立病院だけに限りませんが、上下水道とか公営交通事業も同様の課題としてあるんですが、企業会計が独立採算制を求められているため、人事院勧告で大幅な引上げがあったとき、会計年度任用職員も含めて非常に経営を逼迫している状況にあります。非常に、企業会計なので独立採算制というのは分かるんですが、今年も恐らく人事院勧告の引上げが予想される中では、厳しい経営状況を踏まえた病院が人離れというのが進むおそれもあります。 厳しい、交付税とは違うんだというふうな回答も想像できるんですけど、是非とも人件費の財政措置の検討を企業会計もお願いしたいということを申し述べまして、質問を終わります。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は一般質疑ということで、地方における観光振興施策に関しまして質問をさせていただきます。 少子高齢、人口減少で過疎化が進む中、地方創生や地域活性化の切り札として観光振興は欠かせないものとなっております。地方創生の実現には地域産業の稼ぐ力を強化することが重要であり、観光振興は裾野が広く、大きな波及効果が期待をされております。観光施策の推進は観光庁を中心に取り組んでいただいておりますけれども、総務省においても地域おこし協力隊や地域活性化起業人などの制度を活用して観光施策を推し進めており、大きな効果を発揮している事例も少なくありません。 そこで、まず大臣に伺いますけれども、地方創生、地域活性化における観光振興の位置付け、また総務省の地域力を創造する施策の中で観光分野に関連する主な取組について御紹介いただければと思います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 山本委員にお答え申し上げます。 委員おっしゃられるように、観光は成長戦略の柱であり、地方創生の切り札の一つであります。総務省におきましても、観光分野で活用できる様々な施策を講じております。 地域おこし協力隊は、地域住民や企業と連携した温泉エリアの、ブランディングというのはブランド化ということらしいんですけど、ブランディングなど、自治体の観光戦略と連携した取組も行っております。 また、地域活性化起業人についても、観光振興分野の企業の方が多くの自治体で活躍されております。例えば地域の観光物産協会と連携した町内を歩いて巡る観光コースの作成など取り組んでいらっしゃいます。 総務省におきましては、地域おこし協力隊と自治体や地域が足並みそろえて取り組むことによりまして、個人の取組にとどまらず、より大きな効果が上がるよう、地域力創造施策の活用、促進により、地方創生に向けた取組を推進してまいりたいと、そのように考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。是非とも総務省としてもこれまで以上に推進をお願いしたいと思います。 先日、地元四国におきましても関係団体の皆様と意見交換を行ってまいりました。愛媛県松山市にある道後温泉の旅館組合の方々からは、コロナ禍が一段落をして、観光客、特に海外からの旅行者が大幅に増えており、物価高への対策とともに、オーバーツーリズムによる人手不足の解消に向けましての要望をお受けした次第でございます。 また、香川県の観光協会の方々は、今、大阪・関西万博が開催をされておりますけれども、関西圏からもう一歩足を踏み出していただき、瀬戸内海、四国まで来ていただけるコンテンツの磨き上げが必要であるというお話も伺いました。瀬戸内国際芸術祭の春会期がおとといまで行われておりまして、また夏会期が八月から始まりますが、是非、瀬戸内海にも足を運んでいただきたいと思います。 こうした様々なお話を伺い、この観光施策に向けた更なる取組が必要であることを実感した次第でございます。地方においても、こうした観光施策に活用できる財源の確保、これが急務となっております。 そうした中、全国の自治体においては宿泊税を新設する動きが盛んになっております。本年四月の時点で十二の自治体が導入しており、財源の確保に向けて検討している自治体も相当数あると言われております。また、京都市では、既に宿泊税を導入しておりますが、最近税額の引上げが行われ、最大で一泊一万円の宿泊税を課すことになりました。 地方自治体にはこうした幅広い課税自主権が求められており、この宿泊税は法定外目的税として地方自治体ごとに独自の判断で導入されております。各自治体での条例可決後に総務大臣に対して協議を行い、総務大臣の同意を得ることが必要とされておりまして、総務大臣の同意に際しましては、三つの要件に該当すると認める場合を除いて同意しなければならないというふうに法定されております。 そこで、この三つの要件について御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(寺崎秀俊君) お答え申し上げます。 御指摘の総務大臣の同意、法定外税の新設、変更に関する総務大臣の同意でございますが、地方税法におきましては、三つの要件に該当すると認める場合を除き同意しなければならないとされているところでございまして、委員御指摘のとおりでございます。 この三つの要件、一つ目が、国税又は他の地方税と課税標準を同じくし、かつ住民の負担が著しく過重となること、二つ目、地方団体間における物の流通に重大な障害を与えること、三つ目、国の経済施策に照らして適当でないこと、これらに該当しない限り、総務大臣は同意しなければならないという仕組みになっているところでございます。
○山本博司君 この三つの要件に該当すると認める場合除いて、必ず同意しなければならないということでございます。 この宿泊税は目的税でございます。目的税とは特定の目的のために課される税でございまして、その使い道はあらかじめ定められており、この宿泊税の場合は観光目的に活用されるということになると思います。 そこで、この目的税の使途がどのようなものなのか。目的にかなった活用がされているのかを事後に検証する仕組み、チェック体制というのはあるのでしょうか。例えば、この宿泊税が目的とは違う活用がされた場合、それを指摘するような仕組みはあるのか、伺いたいと思います。
○副大臣(冨樫博之君) 目的税は特定の経費に充てる目的を持って課税される税であることから、法定外目的税の使途につきましては、それぞれの自治体の条例において具体的に定めているものと承知をしております。 また、目的にかなった活用をされているかどうかにつきましては、各自治体がその判断によって議会やホームページなどを通じて広く住民などに説明されるべきものであります。万一目的と異なる活用がなされた場合には、こうしたプロセスにおいてチェックが働くものと考えております。 以上です。
○山本博司君 観光というのは今間口が広いために、関連の薄い分野などに使われていないのか、観光目的でも効果の薄い事業などに使われないのかということを懸念する声もございます。各地方自治体の地方議会での検証がこれは大変重要になると思います。 また、一般的にオーバーツーリズムにより発生する課題といたしまして、ごみ処理の問題、道路の混雑緩和、上下水道の整備などが挙げられておりますけれども、こうした課題のどこまでが観光由来のものなのか、一般の行政経費として賄うものなのかを判断することはなかなか困難であると思います。 もしこうした課題を解決するために宿泊税で賄おうとするならば、相当な額の税収を確保しなくてはならないと思います。宿泊客や宿泊事業者、住民など、それぞれの立場の方からしっかりと理解が得られるように、使途の一層の公表など一定のルールを規定してほしいとの要望も伺っているところでございます。地域活性化に向けた観光施策を推進するのであれば、総務省としても、国の立場から議論を深めていただければと思いますので、この点はよろしくお願いしたいと思います。 この宿泊税に関しまして、経済同友会から昨年三月、ホテルなどの宿泊料金に上乗せする宿泊税につきまして、政府に拡大と活用を求める提言を発表しております。現在は地方自治体の独自の法定外目的税でありますが、これを地方税法上の法定目的税として、一部の地域だけではなくて、全国に広く適用される税として法整備し、観光産業を活性化させるための安定財源にすべきという提言でございます。 今後の見通しからいけば、観光に関する財源の確保、これはとても重要であると思いますけれども、こうした法定目的税化することの提言に関しての総務省の見解を伺います。
○政府参考人(寺崎秀俊君) お答え申し上げます。 近年、観光客の増加等に伴い、多くの自治体において御指摘のような宿泊税の導入が検討されているものと承知しております。こうしたことも背景に、令和六年三月に経済同友会から宿泊税を法定目的税としてはどうかとの提言をいただいたことも承知しております。 法定外税は、各自治体において、地域の実情に応じて、納税者の理解を得つつ、課税団体自らの判断と責任において条例の規定に基づき課税されるものでございます。仮に宿泊税を法定税化する場合には、例えば、全国の関係者や国民の理解を十分に得られるものであるかどうか、既に法定外目的税として宿泊税を導入しておられる自治体の理解を得られるかどうかなどの課題があるものと見込まれるところでございます。また、宿泊税につきまして、個々の自治体のニーズに合わせて課税が行われておりまして、現時点におきまして制度を統一する強い必要性があるわけではございませんことから、現時点においては直ちに法定税化することは考えていないところでございます。 いずれにいたしましても、総務省としては、必要に応じてこうした団体からの御意見もよく伺ってまいりたいと考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。 また、この観光に関する財源に関しましては国際観光旅客税がございます。この国際観光旅客税は、平成三十一年一月に観光基盤の拡充強化を図るための恒久的な財源確保を目的として導入されました国税でございまして、地方公共団体の自主財源ではありません。この使途に関する基本方針では、一つには、ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備、また二つ目には、我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化、三つには、地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上の三点が掲げられているところでもございます。 そこで、観光庁に伺いますけれども、この国際観光旅客税のこれまでの税収額の推移と現在の主な使途について確認させてください。
○政府参考人(長崎敏志君) 国際観光旅客税の税収額につきましては、令和五年度決算額で三百九十九億円、令和六年度補正後の予算額で四百四十億円、令和七年度予算額で四百九十億円となっており、出国者数の増加に応じて近年増加傾向にございます。 また、国際観光旅客税の使途につきましては、国際観光振興法や関係閣僚会議で決定された基本方針に基づき、委員も御指摘の三つの分野に充当するというふうにされております。 具体的には、ストレスフリーで快適に旅行できる環境整備といたしまして、入管、税関における共同キオスクの導入、我が国の多様な魅力に関する情報入手の容易化として、戦略的な訪日プロモーション、三点目、地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足向上として、国立公園の磨き上げや文化財を活用した文化観光の推進に使っております。
○山本博司君 この国際観光旅客税は、現在、出国一回につきまして千円を徴収する仕組みとなっております。 五月十九日の参議院予算委員会におきまして、石破総理は、この国際観光旅客税について引上げも視野に課税額の見直しを政府内で検討すると述べておられました。他国と比べても比較的低い税額であり、オーバーツーリズム対策にも活用するために税額を引き上げて財源を確保することは必要なことであると考えます。 この引上げに関しまして、観光庁の認識を伺います。
○政府参考人(長崎敏志君) 国際観光旅客税につきましては様々な御意見があるということは承知しております。 観光は我が国の成長の柱、地方創生の切り札でございまして、国土交通省といたしましては、持続可能な観光、消費額の拡大、地方誘客の促進を含め、観光立国の取組を強力に推進してきたところでございます。 現在、二〇三〇年に訪日客数六千万人、消費額十五兆円の高みを実現するための施策を盛り込んだ新たな観光立国推進計画を今年度末までに策定するというふうにされておりまして、現在必要な対策を検討しているところでございます。 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては引き続き観光立国の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○山本博司君 今お話ありましたとおり、この六千万人を目指して、やはり地方への誘客を本格的にすべきだと思っておりまして、この国際観光旅客税に関しましても、都市部だけでなく、地方への受入れ環境の整備にも積極的に活用していただきたいと思いますが、その点に関しまして最後にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(長崎敏志君) 直近の訪日市場におきましては、委員御指摘のとおり、宿泊者の七割が三大都市圏に偏在しており、地方部への誘客を進める観点からも、地方の受入れ環境整備が重要と考えております。 そのため、国土交通省といたしましては、先ほど来ございました国際観光旅客税も活用しながら、インバウンドの周遊促進、消費拡大に向け、まず一点目、看板の多言語化やキャッシュレスの決済導入、公衆無線、WiFiの設置等の基礎的な受入れ環境整備、二点目、景観向上に向けた廃屋撤去など観光地の面的整備、三点目、宿泊、交通、体験等のシームレスな予約、決済サイトの構築やデータに基づく観光地経営等を支援してきたところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、国際観光旅客税も有効に活用しながら、地方の受入れ環境整備の取組をしっかりと支援してまいります。
○山本博司君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。 以上で質問終わります。ありがとうございました。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。車椅子の御配慮ありがとうございます。 フジテレビ性加害問題について今回で三回目の質疑になりますが、その後の性加害防止対策、どうなったかについて伺います。 四月三十日にフジテレビ及びフジ・メディア・ホールディングスが総務省に対して、人権、コンプライアンスに関する対応の強化策の具体化について報告が上がってきています。私も読みましたが、総務大臣の評価を伺います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 石井委員のお尋ねの報告につきましては、人権やコンプライアンスに関して人権への取組を評価、監督する組織の新設、二つ目は、従来の相談窓口に加え外部弁護士に直接相談できる人権救済窓口の設置、ガバナンスに関しては、女性比率の向上と若手登用の推進、役員定年制の導入と在任期間の制限などが盛り込まれたと承知しております。報告された強化策につきましては、フジテレビ及びフジ・メディア・ホールディングスが信頼回復に向けて第一歩を踏み出したものと捉えております。 一方で、今般の事案は同社の企業体質が問われているものであり、信頼回復には国民・視聴者、スポンサー等の理解を得られるよう継続的な取組が必要であると、そのように考えております。そのため、総務省から両社に対しまして、具体化した強化策への国民・視聴者、スポンサー等への反応や評価を収集、分析し、その結果につきまして五月中に総務省に報告することを要請いたしました。報告がありましたら、その内容をよく確認したいと思っております。 同社におきましては、引き続き、国民・視聴者及びスポンサー等の関係者の信頼回復に社を挙げて取り組んでいただきたいと、そのように考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 フジテレビは五月二日に、今月の二日です、ハラスメント根絶宣言というのを作成しております。これを社内に向けて発表して、セクハラ、パワハラを含めて全てのハラスメントをしない、させない、見過ごさないという、こういうフレーズで約束する根絶宣言を全社員に配り、署名を求めていくとしております。バラエティ制作局等は解体、アナウンス室は独立させるなど具体的なハラスメント防止強化策を立てているということで、フジテレビの件は社会に大きな影響を与えました。 一タレントが起こした事案だけではなくて、大企業が巻き起こした組織的な失態であったということで、総務省が行政指導を出したというのは大きなことだったと思います。行政指導を行った四月の三日の時点で四月の三十日までに再発防止対策の報告を上げるように指導し、総務省は五月中にどのような対策が実行されたかについて報告を求めています。その中でスポンサーの反応も報告してもらうということになっていますが、その後も七月の三日までの間に状況報告をするということになっています。 四月三十日にいきなり発表したものを実行するまでには時間も掛かり、テレビ局はスポンサーは命ですから、スポンサーの評価というのは気になるでしょうが、問題の根幹は、気になるところではなく、私は、テレビ局が存続できるかどうかではなくて、今後、あらゆる業種の企業で女性に対するセクハラ問題が起きないようにしていくにはどうすればいいのかと、今回のフジテレビの防止策と実施報告が日本の社会に影響を与え続けていくということが大切だと思っております。 そこで伺いますが、フジテレビの問題を受け、十五年以上前の事案ではありますが、TBSがセクハラ事案というのを四件確認したと発表してきております。総務省として、TBSには何か指導をされたのでしょうか、伺います。
○政府参考人(豊嶋基暢君) まず、フジテレビの事案につきましては、放送事業者及び認定放送持ち株会社として本来有すべき放送の公共性や言論報道機関としての社会的責任に対する自覚を欠くものであり、放送に対する国民の信頼を失墜させたものでございます。これは、放送事業者による自主自律を基本とする放送法の枠組みを揺るがすものであり、放送法の目的に照らして極めて遺憾であることから厳重注意するに至ったものでございます。 その上で、本来、個社における事案はその会社自らが対応すべきであるということから、御指摘の事案につきましては、まずはTBSにおいて適切に対応されるべきものというふうに考えております。
○石井苗子君 つまり、フジテレビの事案と過去のTBSの話はレベルが異なるという、個別事案で判断すべきであるということで終わってしまいますと、根本的な問題解決にはなりません。こういった話は、そもそも省庁が介入しないで業者が自分たちでしっかりやることが本筋であるということですが、私は、ハラスメント対策として、リスクが発生しないようにという意味で、事前策が何かしら対応として日本社会に必要なのではないかと思っております。 前回の質疑で感じたことですが、フジテレビ問題はそもそも放送法や電波法に違反した事案ではなかったということが分かりました。フジテレビの性加害問題は総務省の所管を超える内容が多く含まれており、全ての対応を考えることは総務省の職員の負担になっている、このようにも思えました。 今回起きたフジテレビ問題に当たって、関係省庁とはどのような連携があったのか、ここを伺いたいと思います。総務省、参考人の方、お願いします。
○政府参考人(豊嶋基暢君) お答えいたします。 個別事案への対応は、各府省ごとに所掌事務等が異なっていることから、各府省庁におきまして適切に判断されているものと認識をしております。 その上で、本事案においては、フジテレビに対する広告出稿が停止されるなど、広告によって成り立つ民間放送事業者の存立基盤を失いかねないばかりか、放送に対する国民の信頼を失墜させたものでございます。 そのため、放送事業を所管する総務省として、フジテレビ等に対して厳重注意を行うとともに、再発防止に向けた取組の具体化や、その実施状況について報告を求めるといった行政指導を行ってきたところでございますが、今後、必要な場合には関係省庁と適切に連携を図ってまいりたいと考えております。
○石井苗子君 今回のフジテレビの性加害問題について、省庁間での連携があったのですかと質問したんですが、今のお答えだとなかったのだというふうに判断できます。 民放連や業界の団体が放送業界で今回のような事案が起こらないように取組をしてくれというふうに申入れをしたということなんですが、今回の、そのように伺っておりますが、今回の問題は放送業界に限った問題ではなく、どのような職種でも起き得る問題です。特に、女性が弱い立場にならないように、日本社会を変えていくきっかけをつくっていくのだということにちゅうちょがあってはいけないと思っております。 セクハラが起きたときにどうすればいいのか、これは総務省の管轄ではないと思います。本日は、セクハラや性加害の防止に関係するほかの省庁の方々に来てもらっておりますので、厚労省に伺います。 今回のフジテレビ事件、どのように受け止められましたか。あと、厚労省としては、これまで職場におけるセクハラ防止としてどのような取組をしてきたのか、この二つにお答えいただきます。
○政府参考人(大隈俊弥君) お答えいたします。 個別の事案についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として、職場におけるセクシュアルハラスメントは、働く方の尊厳や人格を傷つけ、職場環境を悪化させるものであり、許されない行為であると認識しております。厚生労働省といたしましては、セクシュアルハラスメントを防止し、労働者が安心して働くことができる職場環境を整備するため、男女雇用機会均等法に基づきまして、事業主に雇用管理上の措置を講ずることを義務付け、その遵守を図ってきているところでございます。 引き続き、法の適切な履行に努めてまいりたいと考えております。
○石井苗子君 どのように受け止めたのでしょうかという、厚労省はどのように受け止めたのでしょうかというのはお答えいただいておりますか。
○政府参考人(大隈俊弥君) 大変恐縮ですけれども、個別の事案についてはお答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として、職場におけるセクシュアルハラスメントは、働く方の尊厳や人格を傷つけ、職場環境を悪化させるものでありまして、許されない行為であると認識しております。
○石井苗子君 セクハラの相談窓口に都道府県労働局というのがあるんですが、そちらに相談してもらったセクハラ相談の件、一年で七千四百十四件ございます。全てが労働者ではなく、対応に困っているんだという企業からの相談もあります。小さいところだと、初めて相談を受けたけれども、セクハラ問題、ノウハウがないのでどうしていいか分からないという相談もあります。 私は、その人がいわゆる一つの行為を慎むときは、刑罰に処されるという恐れが存在しているからだと思います。例えば酔っ払って運転して人をあやめてしまったら、刑罰に処され、一生後悔にさいなまれるかもしれないという恐れの気持ちから酒を慎むというふうにつながるわけです。セクハラ問題を起こした場合も、刑罰、法令でしっかり罰せられてしかるべきではないかと私は考えています。でないと、ばれなければいい、ばれても刑罰には処されないと思ってしまう。 そこで、法務省の方に来ていただいております。法的には、積極的な性行為の勧誘、営業、いわゆる立ちんぼという俗語で呼ばれておりますような行為は売春防止法によって刑事罰が与えられることになっています。セクハラに対しても罰を与えられるという恐れをもっと認識してもらわないと、フジテレビ問題以降、社会が変わるのだろうかと私は疑問を持っておりますので、法務省に伺います。 売春防止法第二条で、売春とは不特定の相手方と性交することによりお金を受け取る約束を交わすこと、このように定義されております。第三条で売春行為を禁止しております。いわゆる俗語で枕営業とか性接待といった表現がされている行為は売春防止法で禁止することに当てはまらない理由は何なのか、法務省に伺います。
○政府参考人(上原龍君) お答えいたします。 特定の行為が売春防止法に規定する売春に該当するかどうかは、犯罪の成否に関わる事柄でございまして、捜査機関により収集された証拠に基づき個別に判断されるべきものでございまして、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。 なお、あくまで一般論として申し上げれば、対償を受け、又は受ける約束で不特定の相手方と性交したと認められれば、売春防止法に規定する売春に該当し得ると考えられるものと思います。 以上でございます。
○石井苗子君 つまり、たとえパワハラでその性接待を強要されたとしても刑罰の対象とはなっていない、法務省はそう言っていると判断しました。刑罰、法令で罰せられていかなくてはならないと私は思っております。ばれなければいいならば、何も企業体質は変わらない。 では、どういうものが社会を変えていったのかと申しますと、先週の五月二十日に悪質なホストクラブを規制する風営法改正案、成立しております。その背景に、恋愛に見せかけ、客を困惑させ、飲食を強制する色恋営業、これも俗語ですが、これが余りに悪質だということで風営法で取り締まっていくということになりました。 どうすれば女性を救えるかということを考えていくと、今回の問題は、決してテレビ業界に限ったものではなく、どの業界でも起こり得る重大な問題ですが、特に世論に大きな影響を持つマスメディアの業界であったから大きなニュースまでになったと。だからこそ、起こしてはいけないし、仮に起こってしまっても適切に判断して対応されるべきだと。私はこれは刑法も考えていくのではないかと思っておりますが、本日は総務委員会なのに、多少の場違いを承知の上で、私は、厚労省、法務省の方にもおいでいただいているのは、どうすればセクハラ事件をなくす方向に向けていっていけるだろうかということなのですね。 るる述べましたけれども、総務大臣は、フジテレビ事件について、そもそも法令遵守以前の話であって言語道断なんですとおっしゃっておりましたが、業務の延長線上で人権侵害が起きた事案だったとフジテレビの報告書には書かれてあります。こういう性暴力は繰り返されてはならないと思いますが、大臣はどうお考えでしょうか。もし可能であれば、関係省庁との連携もどうあるべきかというような御感想をいただきたいと思います。
○国務大臣(村上誠一郎君) まず、性暴力はあってはならないともちろん考えております。 私がこの法令遵守の前の話で言語道断と言ったのは、石井委員がおっしゃるように、どの企業でもこういう問題は起こり得るし、起こっていたんではないかと思います。ただ、私が申し上げたかったのは、普通の企業でもこういうことに関する倫理観や正義感がなきゃいけないのに、ましてや公共の電波を扱う会社がこういうことをやっていることは言語道断だと、そういう意味で申し上げたわけであります。 今回の事態は、フジテレビ等が放送事業者として本来有すべき放送の公共性や言論報道機関に関わる社会的責任に対する自覚を欠いたものであると、そのように考えております。その結果として、広告によって成り立つ民間放送事業者の存立基盤を失いかねないばかりか、放送に対する国民の信頼を失墜させたものであり、極めて遺憾であると考えております。 このため、放送事業を所管する総務省としましては、フジテレビ等に対しまして厳重注意を行うとともに、再発防止に向けた取組の具体化やその実施状況について報告を求めたところであります。なお、再発防止に向けた取組が十分でないと認められる場合には必要な措置を求めることがあると喚起しております。 総務省としましては、同社からの報告内容を確認しつつ、このような事態が二度と起こらないように、関係省庁とも連携して具体的な方策について速やかに検討してまいりたいと考えております。 ただ、今、法務省や厚労省の答弁聞いていて思うのは、これを法律としてどういうふうに具体化するということは、なかなか、何というか、時間を掛けてやる必要があるんじゃないかなと、そういうふうに個人的には感じております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 本件は総務省だけでは対応が難しいところあると思いますが、国民に影響の大きい言論報道機関が所管する省庁としてしっかり対応していただきたい。例えば枕営業とか性接待というのを禁止する立法事実も積み上がってきていると思います。今日はお呼びしておりませんが、警察なども含めて、関係省庁一体となってどういった対策ができるかということを今後真剣に考えていっていただきたいと思います。 残りの時間、話題を変えまして、参議院の行政監視委員会の視察で関東管区行政評価局を訪問させていただきました。行政相談委員という方々が社会に多大な貢献をされているという事例を御紹介していただきました。 先日も山本先生が御質問されていらっしゃいましたけれども、私からも総務省にお伺いさせていただきます。 総務省として、行政相談委員の方々をどのように評価していらっしゃるか。表彰するという形で評価している、つまり名誉職として評価しているということなんですね。なぜ行政相談委員はボランティア、無報酬という形でしか運営されていかれていないのかということを参考人の方に御説明をお願いできますか。
○政府参考人(菅原希君) お答えいたします。 行政相談委員は、社会的信望があり、行政運営の改善に理解と熱意を有する民間の有識者の方に、国民に身近な相談窓口としてお困り事のある方々の相談を受け付けていただいております。行政相談の受付は全国五十か所の行政相談センターでも行っておりますが、行政相談委員につきましては、地域の一員として住民にとって相談しやすい存在であり、住民と行政の間をつなぐ活動を通じて地域社会に貢献いただいているというふうに認識をいたしております。 こうした行政相談委員の活動は、単に相談の受付業務を受託しているというものではなく、言わば社会貢献活動というべき性質のものでございますので、労働の対価として報酬を支給するということにはなじまないという考え方の下、無報酬としているところでございます。なお、行政相談委員がその業務を遂行するために要する費用につきましては、行政相談委員法に基づきその実費を支給しているところでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 一件ですね、ワンケースです、受けると二百五十円だという、二百五十円、一件二百五十円だということを聞いて、それ、そのほかどうしているんですかと言ったら、必要に応じて交通費とか電話代とかをお支払いしておりますというような感じなんですが、非常に担い手が足りないということを聞いておりました。 私は、前の質問でフジテレビの性加害問題について追及してきましたけれども、今、令和の時代というのは、これまでの常識や秩序といった通念が当たり前でしょうというようなことでは通らなくなってきていると思うんですね。そういった意味で、より強いコンプライアンス、ガバナンス、これも両方とも英語なんですけれども、日本語にすると、法令遵守、倫理観、公序良俗って、こんな言葉、日本語が、今の教育されている子供たちに通用するかどうか分からないんですが、ボランティアということでもありますけれども、高いレベルのものが必要とされていくんですね。もし行政相談委員の担い手を今後確保しているんであれば、ボランティアという形では過重な負担ではないかと思うんです。 そういった意味で、担い手が足りないということが、本当にこの制度を維持していくならどうしていこうと考えているのか、それをお伺いします。
○大臣政務官(長谷川英晴君) 私自身、行政相談委員と意見を交わす機会を通じまして、人口減少が進展する中、行政を共に担っていただくボランティアの担い手の確保が課題になっていると認識をしております。 行政相談委員については、委員の皆様がやりがいを持って長く活動を続けていただくことが重要だと考えており、研修などによる支援や、長年功労のあった委員に対する総務大臣表彰などの顕彰を行っているところです。また、若い世代にも委員になっていただくため、例えば地域おこし協力隊員や行政書士等の方々を委員に委嘱するほか、今年度から新たに大学生などの若手の方を行政相談委員の協力員として委嘱することなどについて取り組むこととしております。 今後とも、行政相談委員の皆様がやりがいを持って活動できるよう支援を行うとともに、担い手の確保に取り組んでまいります。 以上でございます。
○石井苗子君 仕事を終えた人たちがその指導員になっているということなんですが、例えばトー横キッズなどの対策を考えることができるだろうかと思うんですね。大学生などにお願いしているということなんですが、これからはITが当たり前の時代に生まれ育ってきた子供たちが育っているわけなんです。例えば、行政相談チャットボットの取組のようなものを進めていくというふうに聞いておりますけれども、人口減少も進んでおりますので、そもそも行政相談委員の制度が成り立たなくなるを前提に、ボランティア、全てボランティアだということのやり方も見直していただきたいなと思います。 最後になりましたけれども、これ、NTTの会社の完全子会社化について一つだけ質問します。 衆議院でNTT法の改正案が可決された当日に、NTTグループ会社の完全子会社化が行われました。同法にはグループ内の大規模な事業者との合併等を事後確認の対象とするということが含まれております。 日本維新の会は、小さな政府を目指してNTTも完全民営化を掲げており、反対ということになったんですが、公正的な、公正な競争の確保も当然重要と考えておりますが、この点について同業他社からも懸念の声が聞こえてきております。 総務省としてどのように受け止めていらっしゃいますか、最後にお聞きいたします。
○大臣政務官(川崎ひでと君) お答えいたします。 先日、NTTが海外での事業展開の加速などを目指して社名変更やNTTデータグループを完全子会社化する方針を発表したことは承知しております。 NTTデータグループの完全子会社化については、現在、株式公開買い付けの手続中であるため、その手続の状況を見守ることとし、具体的なコメントは差し控えさせていただきますが、公正競争の確保については必要に応じて総務省として適時適切に対応してまいります。
○石井苗子君 ありがとうございました。質問を終わります。
○委員長(宮崎勝君) 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(宮崎勝君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、行政制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。 最初に、三月二十四日の総務委員会でお尋ねした質問ですが、御回答がなかったので再度お尋ねをいたします。 外国人による日本の不動産取得が問題となっていますが、外国に住所がある個人が国内に事務所などを持たなかった場合、不動産業、駐車場業に対する事業税が課税できないという、これは明らかに法の不備で、早急な法改正が必要ではないかと考えます。より詳しくお聞きします。 地方税法第七十二条の二第六項では、外国法人又はこの法律の施行地に主たる事務所若しくは事業所を有しない個人が行う事業に対するこの節の規定の適用については、恒久施設をもって、その事務所又は事業所とすると規定されています。そして、地方税法第七十二条の二第七項では、事務所又は事業所を設けないで行う第一種事業、第二種事業及び第三種事業については、その事業を行う者の住所又は居所、居どころですね、その事業と最も関係の深いものをもって、その事務所又は事業所とみなして、事業税を課税するとしています。 不動産業や駐車場業は、事務所や事業所など恒久的施設を設けなくてもできる事業、最近は、海外に住む方が日本国内の不動産を購入する例が増えています。しかし、外国に住所、居所がある個人が日本国内に事務所や事業所、恒久的施設を置かずに不動産業や駐車場業を行っている場合には、地方税法第七十二条の二第六項、第七項により、全国どの都道府県庁もこの外国に住む個人に個人事業税を課税できないということになってしまいます。 国内に住所のある個人が不動産業や駐車場業を行うと当然個人事業税を課税されるのとは全く違い、不公平だと考えますが、総務省の御見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(寺崎秀俊君) お答え申し上げます。 非居住者や外国法人に対する課税につきましては、恒久的施設、いわゆるPEなければ課税なしが国際課税の大原則となっているところでございます。この原則を受けまして、ただいま議員からも御指摘ございました地方税法の規定におきましては、国内に事務所等を有しない個人の行う事業につきましては、ただいま申し上げましたPEをもって事務所等とすることとされています。したがいまして、非居住者が国内に事務所等や恒久的施設を置かずに不動産業や駐車場業を行う場合には、個人事業税は課税されないこととなるものでございます。
○芳賀道也君 これは、日本国内で事業を行う際に都道府県から便益を得ていることに着目して課税されるのが個人事業税だと聞いています。コンメンタールにはそう書いてあるということですね。 事業を通じて都道府県から便益を受けていても、外国に住所、居所、居どころがあって、日本国内に事務所、事業所又は恒久的な施設がない場合課税されない不公平について、総務省としてどうお考えなのか。 あるいは、税の世界では、課税する際に納税者となるべき方に担税力があるかどうかが決め手になる例が結構あります。都道府県によって基準は違いますが、日本国内ではおおむね戸建て住宅で五棟以上、アパートで十室以上の不動産を賃貸している方や、十台以上の駐車場の賃貸を経営している方には、日本に住まいがあれば個人事業税が掛かることになります。 こうしたこと等考えて、外国に住む方が課税されないこと、これをどう総務省がお考えになっているのか、お聞かせください。
○政府参考人(寺崎秀俊君) お答え申し上げます。 個人事業税は、個人が行う事業に対しまして、原則として事務所等の所在都道府県において課することとされている税でございます。この事業税は事業に対して課することとされておりますが、この事業が行われる事務所等につきましては、契約の締結、不動産の管理、経理事務などの事務に従事する人的設備も必要であると考えられているところでございます。 このため、国内に事務所等がない場合には、事業税の課税対象とすべき事業が行われているとまでは言い難い状況にあるものでございます。 一方で、事務所や住所を有しない場合でありましても、非居住者にありましては、事業を行う場所である恒久的施設、PEをもって事務所等とすることとされておりまして、国内に事業を行う場所を有する場合に課税が行われるという点では居住者も非居住者も同様であると考えておるところでございます。
○芳賀道也君 外国人の方が不動産を買って、事務所を置かなければ事業をしてもこの事業税は全く掛からないということになってしまうので、これはやっぱり不公平だとは思うんですね。 これは改善が必要なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(寺崎秀俊君) 再度のお答えになりますけれども、非居住者や外国法人に対する課税につきましては、恒久的施設、いわゆるPEがなければ課税なしが国際課税の大原則となっております。ただいま委員の御指摘のとおりでありますけれども、現行法上そのような規定となっており、このような原則に基づいて地方税法が運用されていることについて御理解いただければと考えております。
○芳賀道也君 例えば、外国の方が買えるだけの日本の土地を買って不動産業や駐車場業をやると事業税は全く掛からないというのは、ちょっと私は納得できない部分でありますが、このやり取りを聞いていて、総務大臣、何か御感想があればお願いしたいのですが、難しいですか。
○政府参考人(寺崎秀俊君) 重ねての答弁になりますが、ただいま御指摘のような大規模な不動産を有する場合には、何らかのPE、事業所に認定するような施設があるケースもあるのではないかと考えておりますので、一概にお答えすることは困難でございますが、現行法上、PEなければ課税なしというのが地方税法上の立て付けになっているということで御理解賜れればと考えております。
○芳賀道也君 私から再度、これは不公平であって、言わば外国人優遇になってしまうということで、改善が必要だと指摘させていただきます。よろしく御検討ください。 次に、新型コロナワクチンの接種の際には、市町村をまたいで引っ越した場合でも同一市町村での扱いと同じになるようになっていました。 ところが、厚労省で調整してもらった子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種についてはこれができていないと聞いています。 既に期限内の今年三月末までに一度接種を受けた女性が進学に伴って引っ越しました。一回目接種を受けたときに次回の問診票をもらっていた。問診票をもらっていましたから、その前に一回目を受けた病院で二回目接種を受けたと。すると、会計の段になったら、既に引っ越しているので、補助は市町村ごとだから受けられないということで、二回目は自費で払わざるを得なかったということです。 厚労省は、新型コロナの接種の際には、このような場合でも、元いた市町村で無料接種が受けられたのに、HPVワクチンの公費接種では同じことができないのでしょうか。また、この接種に当たって、別の市町村に引っ越したら、引っ越し先の医療機関で接種を受けなさいというような、そうした指示もなかったし、問診票にも記載がなかったと聞いております。問診票にも、本当にそういうことしかできないのであれば注意喚起を行う必要があったのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 簡潔に二点、お答えいたします。 まず、前提ですけれども、このキャッチアップ接種は住民票の所在地の市町村において接種することが原則です。 その上で、ポイントを厚生労働省、二つ取組していまして、周知と取扱いですけども、周知につきましては、今委員からは医療機関でというのがありましたが、厚生労働省、リーフレットを作成しておりまして、その中で、進学や就職などで引っ越しをされる方は原則引っ越し先が新しい住所になる、それでその新しい住所地で受けるということのその周知は行ってきています。 二点目の取扱いですけれども、事前に連絡がなくて、それで住民票所在地でない場所で接種を行った場合、まさにこのケースかと思いますけれども、最終的には、公費負担とするかどうかは、先ほど申し上げた実施責任者は市町村ですから、そこの市町村の判断になりますが、厚生労働省としては、住民票所在地ではない自治体で接種された方の費用負担について、対象者から事前に申請を受けていない場合においても、市町村の判断によって、当該定期接種の対象者が受けた予防接種を定期接種として取り扱うことは差し支えない旨をお示ししているところでございます。
○芳賀道也君 だと、後からでも公費の接種になったのに、このケースはなっていないという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 具体的な委員のこの御指摘のケースがどういうケースかは存じ上げておりませんけれども、少なくとも、そういう取扱いについて厚生労働省が、市町村間の間のやり取りの中で市町村が判断すれば差し支えないと、そういう立場でございます。
○芳賀道也君 やはり、問診票を渡すときの告知も現実的には足りていないようですし、それももっと進めていただくことと、こうした利用者が不利益を受けないように、引き続き努力をお願いをいたします。 厚労省に関する質問はこれで終わりですので、御退席いただくように御配慮をお願いいたします。
○委員長(宮崎勝君) 佐々木総括審議官は御退席いただいて結構でございます。
○芳賀道也君 次に、ガバメントクラウド、地方公共団体の情報システム標準化、これうまく進めるために、標準仕様書をより良いものにしていく努力は認めます。しかし、その標準仕様書に基づいて標準化を進める各自治体とITベンダーは、仕様書の変更、変更に本当に振り回されています。 例えば総務省が所管の住民記録システムは、最新のものが今年二〇二五年一月三十一日に公表された第六・〇版、最初の第一・〇版は二〇二〇年九月十一日に公表、第二・〇版が翌年二〇二一年八月三十一日、その次の年の二〇二二年八月三十一日には第三・〇版、二〇二三年三月三十一日に第四・〇版、そして二三年の八月三十一日に第四・一版、二四年一月三十一日に第五・〇版、第五・〇版の誤記修正が二四年の三月二十八日、第五・一版と誤記修正が昨年の二〇二四年九月十一日、そして第六・〇版が今年の一月三十一日、読むだけでも大変です。こんなにもたくさんの変更が行われている。 改善のために必要なことはやらなきゃいけないんですけれども、合わせて全部で二十ある標準化すべきシステム、それぞれのシステムで標準仕様書の変更があるため、各自治体とITベンダーは中央省庁による仕様書の変更に振り回され続けております。 総務省に伺いますが、二十あるシステム標準化業務の一つ、住民記録システムの標準仕様書が二〇二〇年一月の発表から今年一月までの誤記修正も含めて九回も変更になった理由を教えてください。
○政府参考人(阿部知明君) お答えいたします。 標準化法に基づきまして、各業務の標準仕様書は各制度所管省庁において作成されており、住民記録システム標準仕様書については、お話ございましたように、制度所管である総務省におきまして令和二年九月に第一・〇版を策定、公表してございます。 第一・〇版の改定以降、住民記録システムの標準仕様書は延べ七回の改定と二回の誤記修正を行っていますが、その主な改定の理由を御説明しますと、まず、各業務の標準仕様書やデジタル庁が定めるデータ要件、連携要件等との調整に伴うもの、また、振り仮名法制化など令和七年度末までの対応を要する制度改正に伴うもの、また、指定都市要件など自治体等からの要望に伴うものなど、必要に応じて改定が行われているというものでございます。 なお、標準仕様書の改定時期につきましては、地方公共団体情報システム標準化基本方針におきまして、システムの改修に余裕を持って対応するため、原則として制度改正の施行日の一年以上前とされるなど一定のルールを定めておりまして、これに基づいて決定しておりますけれども、引き続き、開発への影響を慎重に確認しながら進めるなど、標準仕様書の適切な運用に努めてまいりたいと考えてございます。
○芳賀道也君 一つ、二十あるうちの一つで九回も変更になっているということで、度重なる標準仕様書の変更が標準準拠システムの構築の遅れの原因の一つとなったことは否定できません。 これからも各自治体の標準準拠システム移行完了に係る費用をこれまでどおり一〇〇%国で面倒を見る必要があると考えますが、総務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(村上誠一郎君) 芳賀委員にお答えします。 実はこの問題、今朝、平大臣ともいろいろ議論しました。そういう中で、標準化の移行経費を支援する基金につきましては総額七千百八十二億円、補助率は上限額の範囲で十分の十としております。 標準準拠システムへの移行につきましては、現行システムが複雑なために、その移行の難易度が高いことや、事業者の人的資源が逼迫していることなどにより、令和七年度末までの移行が難しいと考えられるシステム数は全体の九%となっております。 こうした状況や自治体からの御意見も踏まえまして、令和七年度末としていた基金の設置年限につきましては、法改正を行いまして、令和十二年度末までに五年間延長いたしました。 今後必要となる額の確保につきましては、まずは令和七年度末に向けて総務省において各種経費の分析等を行い、自治体における効率的な執行に努めてまいりたいと考えております。その上で、なお必要となる経費につきましては、今後、効率的な執行を踏まえつつ、財政措置を含め総合的に検討してまいりたいと、そのように考えております。
○芳賀道也君 まあ一〇〇%の国のサポート、それから来年度も非常に各市町村、小さな市町村ほど不安がありますので、こうしたものをしっかり支えていっていただくようお願いを申し上げます。 次に、人口規模や財政規模の小さな自治体にとっては、デジタル化などの施策については国からの交付金など補助がないと踏み出しづらいのが実情です。 加えて、デジタル化関連の政策では具体的な効果が求められるものの、DX施策については、即効性があるものもあれば、そうではなく長期的な効果を考えるべきものもあります。住民に直接メリットが提供できないデジタル化であっても、職員の業務効率や内容の効率化で地域住民に効果が出る施策もあります。 さて、新しい地方経済・生活環境創生交付金のデジタル実装型では、現状では二分の一が国費となるものが多く、残り二分の一がその自治体負担となります。このため、各自治体が踏み出すにはそれなりの効果の確実性が担保できる必要があります。特に政令指定都市や中核都市以外の市町村について、効果が不確実なもの、長期的に見て効果があるものに対して、国の支援を手厚くして、またプロジェクトの期間を長く設定することをお願いしたいのですが、内閣府の御見解を伺います。
○大臣政務官(今井絵理子君) 新しい地方経済・生活環境創生交付金デジタル実装型は、意欲ある地域による自主的な取組を支援することを目的としております。自治体も当事者として主体的に取り組んでいただくため、一定の負担が発生いたしますが、新たなデジタル技術の共同利用に係る取組など高度な内容に取り組む自治体に対しては、通常に比べて高い補助率によって支援を行っているところです。 また、同交付金は、効果の確実性がある程度担保される取組に対する支援でもあり、迅速に効果を発揮させるために単年度に限り支援を行っております。しかし他方で、第二世代交付金では、デジタル実装に限らず、地方自治体の自主性と創意工夫に基づいて、多様な主体の参画を通じた独自の取組を計画から実施まで強力に後押しするもので、複数年度の支援が可能でございます。 引き続き、地域の声を丁寧に聞きながら、地域のデジタル実装に係る取組を後押ししてまいります。
○芳賀道也君 サポートを強めるという前向きな御答弁ありがとうございます。 さらに、地方の魅力を上げて活性化に資する政策としていくためには、そうした小規模の自治体が夢、希望、極端に言えば、そこまでできないのではないかという可能性があるものを含めて、願いでも、新しい地方経済・生活環境創生交付金のデジタル実装型に手を挙げられるようなバックアップがやはり必要だと思うんですね。 自治体予算の全体に占めるIT投資の割合が低い自治体には全額十割補助の施策を行う必要もあると思いますが、内閣府の御見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(大森一顕君) お答え申し上げます。 こちらの交付金、対象としておりますデジタルの部分ですけれども、必ずしもいついつまでにこれをやりなさいといった形のそのデジタルということではございませんので、そこは先ほど政務官から御答弁ありましたとおり、意欲ある地域による自主的な取組を支援することを目的としておりまして、自治体も当事者としてそこは主体的に取り組んでいただくために一定の負担が発生するものであるかなというふうに考えております。
○芳賀道也君 地方創生二・〇の資料を読むと、好事例の普遍化はなぜ進まなかったのかと書かれています。好事例の実現や達成に向けた横展開が明らかに難しくなっているとITベンダーの方々も指摘しています。難しくなった背景に、好事例をほかの地域に適用しても効果が不透明、不明確になっていること、個人情報の扱いが分権化していて対応が簡単ではなくなっていること、そもそも課題が多様になっていることが挙げられるというのがITベンダーに勤める方々からの指摘です。 好事例の横展開の難しさの原因について、内閣府の御見解、最後に伺えますでしょうか。
○大臣政務官(今井絵理子君) 全国各地で様々な好事例が生まれたことは大きな成果だと考えておりますが、そうしたいい取組がほかの自治体にも十分に広がったとは考えておりません。 その要因と、ついては、地方自らが主体的に行動し、ステークホルダーを巻き込んだ取組が不足していたのではないかということで、こうした取組に対する国の後押しが不十分だったのではないかという反省があると考えております。 新地方創生交付金では、産官学金労言などの各主体の参画を義務付ける仕組みなど、また、ソフトと事業の、ハード事業の区分をなくして使い勝手のいいものにした取組もします。また、国の職員が自治体を伴走支援する地方創生伴走支援制度をこの四月から開始したところです。 この好事例の普遍化に向けて施策を具現化し、また、自治体の創意工夫に基づく取組を一層強力に後押ししてまいります。
○委員長(宮崎勝君) おまとめください。
○芳賀道也君 好事例が更に広がるように努力を求めて、私の質問を終わります。 御答弁も含めて、ありがとうございました。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 私はこの間、埼玉県内の民間保育園から声を聞いてきました。今日もたくさん傍聴に来られています。 令和六年度、二〇二四年度、保育士を新規採用できたのは僅か一園だけでした。どこでも人材不足が深刻です。 こども家庭庁は、一歳児について、六対一を五対一以上に改善した場合、公定価格上の加算措置を行う一歳児配置改善加算をスタートさせました。ところが、この加算には要件が付けられていて、どこの園からも、園独自に加配せざるを得ず、負担を強いられているのに、なぜ更に要件を付けるのかと不満の声が上がっています。 辻内閣府副大臣に聞きます。 こども家庭庁として、一歳児の職員の配置基準の改定を目標にしているのか、それとも、保育士確保のハードルが高いので一歳児の配置基準の改定は困難だ、無理だとしているのか、どちらですか。
○副大臣(辻清人君) 伊藤委員御関心のその配置基準そのものの見直しをこども家庭庁としては目指しております。御指摘のように、一歳児の配置改善、五十数年ぶりに、この加速化プランにおいて、プラン期間中に六対一から五対一への改善を進めるとしていることを踏まえて、できるだけ早期に改善すべく、令和七年度の予算において措置したところです。 一歳児の配置改善には三歳児や四、五歳児の配置改善より多くの保育人材を要するため、まずは、基準の見直しではなく、保育の質の向上や職場環境、処遇改善等の観点から、一定の要件を満たす事務所への加算措置より対応を進めてまいります。 まずはこの形で令和七年度から一歳児の配置改善加算を着実に実施し、保育現場における職員配置の改善を進めてまいりたいと考えております。
○伊藤岳君 一歳児の配置基準の改定目指していると、これはこれで重要な答弁です。しかし、では、一歳児配置改善加算の取組が配置基準の改定につながっていくことにふさわしいものになっているのかどうか聞いていきたいと思います。 こども家庭庁は、令和六年度から四、五歳児の職員配置基準を改善しました。現行基準でもよいという経過措置を置いていることから、配置改善加算を実施していますが、三十対一から二十五対一への改善による公定価格の差額分として百十八億円を措置したと聞きました。こども家庭庁から、一歳児の配置基準を六対一から五対一にした方が四、五歳児や三歳児の配置基準を見直した方より保育士の人数が必要となる試算を出していただきました。 これは利用児童数と配置基準から機械的に試算したものだということですが、それによりますと、四、五歳児で配置基準を三十対一から二十五対一にした場合の試算では、必要となる保育士は全国で七千二百三十九人、これに対して、一歳児の配置基準を六対一から五対一にした場合は必要な保育士は全国で一万四千七百十八人で、約倍の保育士が必要となるということになります。 したがって、単純に計算すれば、配置改善に必要な予算も少なくともその倍が必要となるということが想定されます。一歳児の配置改善を進めるということであれば、より積極的な取組が必要となります。ところが、一歳児配置改善加算の予算額は約百九億円とされています。 こども家庭庁、この積算根拠示してください。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 令和七年度の予算におきます一歳児配置改善加算につきましては、保育の質の向上や職場環境、処遇改善等の観点からの一定の要件を満たすことを求めております。 それぞれの要件に関する現状のデータにつきまして、三歳児配置改善加算を設けた際の初年度の取得率約七割を参考にしつつ、処遇改善等加算の取得率が約九割であること、ICTの活用率が約六割、それから職員の平均経験年数十年以上の割合が約七割であること等を勘案いたしまして、この予算では百九億円としているところでございます。
○伊藤岳君 四、五歳児の配置改善加算における公定価格の差額分の実績百十八億円を見ても、保育士確保の困難さがうかがえます。ですから、だからこそ、予算額百九億円、一歳児の加算のね、これはこども家庭庁の姿勢が問われると思うんですよ、この額では。 先ほど、もう先に答えていただいた、次の質問答えていただいたんだけれども、確認しますが、一歳児配置改善加算の加算措置を受けるには要件を付けていますね、要件を付けています。要件一、処遇改善等加算Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの全てを取得している、これ今お答えでは全国で九割の園。二つ目、業務においてICTの活用を進めている、これ全国で六割。施設、事業所の職員の平均経験年数が十年以上、これが約七割だということで間違いないですね。 全てを満たす施設、事業所は幾つありますか。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 令和七年四月一日の時点で、一歳児配置改善加算の各要件を満たす施設や事業所、それから、要件全てを満たす、今先生お尋ねのですね、施設、事業所が具体的にどれだけあるかにつきましては把握をしていないところでございます。予算積算上の見込みとして、先ほどそれぞれの割合をお答えさせていただいたところでございます。
○伊藤岳君 要件付ける、この三つの要件を全て満たさなきゃ加算措置されませんが、一体どれぐらいあるのかという数字は今ないということでした。 しかし、先ほどの九割、六割、七割という三つの要件のそれぞれの数を機械的に掛け足せば、掛け算すれば、全施設、事業所のうち約四割弱しか対象にならないと思うんですね。そもそもですよ、多くの施設、事業所が、三つの要件を満たさない事業所が多いと。最初から加算措置の対象から外れるということじゃないですか。 内閣府副大臣、こんなことでいいんですか。
○副大臣(辻清人君) 一歳児の配置改善、五十数年ぶりの取組でありまして、まずはこの三要件をこの令和七年度から加算、加速化プランの一環として着実に実施することで職員配置の改善を進めるとともに、今後の対応につきましては、今申し上げましたような様々な背景踏まえながら丁寧に検討してまいりたい考えでございます。
○伊藤岳君 要するに、一歳児配置改善には三歳児や四、五歳児よりもより多くの人材が必要となる、予算も掛かる、だから要件を付けて加算対象を絞ったということにならざるを得ないと、そういうことですね。
○副大臣(辻清人君) 伊藤委員のお考えのこの配置基準の改善、これ進めていくこと重要だと考えていますが、この保育人材の確保等の関連する施策との関係も踏まえる必要がありまして、保育士の配置基準、これ最低基準として仮に将来的に法令上定める、これを変えることになれば、仮に配置基準の見直しを実施した場合、基準を満たすことができない保育所は運営を継続することができなくなりますので、先ほど申し上げましたような様々な背景を踏まえながら、今年度から着実に現在の加速化プランの一環として職員配置の改善を進めるとともに、丁寧に検討してまいりたい考えでございます。
○伊藤岳君 だから、もちろん予算措置しなければ保育園は保育士確保できませんよ。だから、今予算がないから、出せないから加算対象絞ったということだと思うんですよ。 職員の平均経験年数が十年以上との要件について聞きます。 三原大臣は、保育事業所の平均経験年数がおおむね十一年であるからだとこの要件の理由について答弁されました。私がお話を聞いてきた民間保育園は、保育士の平均経験年数が十年なんてとてもいかないと、考えられないということでした。 内閣府副大臣に聞きます。 現場における保育士の平均経験年数がなぜこんなに低いんでしょうか。保育士を募集しても十分になぜ集まらないのか、保育士がなぜ離職してしまうのか、その理由はどこにあると認識していますか。
○副大臣(辻清人君) お答えします。 まず、保育士の平均勤続年数と平均年数、勤続年数はこれ令和六年において八年であり、三原大臣が以前答弁された十一年というのは平均経験年数でございまして、勤続年数というのはこれ一か所の保育所で何年働くかの平均でございまして、経験年数は何か所かも含めて一人の保育士が……(発言する者あり)済みません。 この要因を令和六年賃金構造基本統計調査の数値を基に検討すると、ほかの、保育士の平均年齢三十八・六歳と、ほかの職に比べて低いんですね。妊娠、出産、子育てによる離職が多いと考えられる女性の割合が九三・七%と、ほかの職と比べて高いことなどが考えられます。 保育所の離職理由について、例えば東京都の令和四年度東京都保育士実態調査では、過去に保育士として就業した方が退職した理由として、職場の人間関係に次いで、仕事量が多い、給料が安いなどが上位に挙がっていると承知しております。 こういった状況を踏まえて、業務負担の軽減を目的として、保育士の補助を行う保育補助者の配置、清掃や消毒、園外活動時の見守り等の保育の周辺業務を行う保育支援者の配置、登降園管理システムの導入などICT化の推進などに努めつつ、更なる処遇改善を行うなど、引き続き保育士の離職を防ぐ施策にもしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
○伊藤岳君 今、東京都の調査示されましたけど、余り都合のいいように言わないでほしいんですが、一番は給与が低いということですよ、二番が人員が足りないということですよ、保育士が辞めている理由は。 私、お話を聞いた中で、若い保育士さんから次のような話聞きました。人手が足りなくて、年休を取りたいなんてとても言い出せない雰囲気だと、また、給与が安くて何度も辞めようと思ったという声を聞きました。 現在の保育士をめぐる現状は、自民党政府が配置基準の改善を長年放置して、一人一人の保育士の負担が重くなって、非常勤職員や会計年度任用職員の導入などによる雇用の不安定化と低賃金をもたらしてきた、その結果ではないんですか。保育の現場を、保育士を大切にできてこなかったからではないんですか。 その政府がですよ、保育士配置改善の見直しを言うときに、なぜ施設、事業所の職員の平均経験年数が十年以上という要件を課すんですか。加算の対象となる施設、事業所を何で絞るんですか。職員の平均経験年数が十年以上という要件を付すのはやめるべきだと思います。 副大臣、どうですか。
○副大臣(辻清人君) 今回、加速化プランにおいて、この配置基準の変更の際の今回のいわゆる経験年数についての十年ということ、今回、職員配置の改善を令和七年度からスタートしまして、今後の対応につきましては、繰り返しになりますが、諸般の事情、背景を踏まえながら、丁寧に委員の御指摘も踏まえながら進めてまいりたい考えでございます。
○伊藤岳君 丁寧もいいんですけど、配置基準、配置改善加算を行うのが先だと私思いますよ。 辻内閣府副大臣、もう一問聞きます。 三原大臣は、本要件の在り方につきましては、加算の取得や実際の配置の状況等を踏まえてまた検討してまいりたいと、四月三日、衆議院の委員会で答弁しています。もう六月になりますよ。 この一歳児配置改善加算についての実施状況の把握を早急に行うべきではないかと思いますが、いかがですか。
○副大臣(辻清人君) 今年度、四月から開始した一歳児の配置改善の加算については、今後、加算の取得状況や実際の配置の状況等の確認を行うための調査を実施することとしています。 具体的な調査時期や項目については、昨年度行った三歳児と四、五歳児の配置改善の実態調査なども参考に検討を進めている状況でございますが、これについては、例えば四月時点では配置改善ができていなかったとしても、年度途中で改善がなされるケースも想定されるため、こうした現場の実態を適切に把握できるような形で調査時期や項目も含めて検討している状況でございます。
○伊藤岳君 調査は実施するということは分かりました。早急な対応が求められると思います。 ICTの活用率の要件について聞きます。 業務において登降園管理及び一機能以上のICT機器を導入、活用している施設、事業所は約六割という先ほど答弁でした。 ICT活用には、機器の導入と運用、そして財政負担が必要となります。お話を聞いてきた民間保育園によりますと、登降園の管理や安全を言うのならば、人手が足りずに目が行き届かない保育士の配置改善こそがまず先だと口をそろえておられました。 内閣府副大臣、こうした現場の声聞いていないんですか。
○副大臣(辻清人君) 平成二十七年度の子ども・子育て支援制度を創設以降、保育所等の公定価格においてICTの活用を要件とした加算は今般のこの改善加算が初めてでございますが、一歳児の配置改善には、これICTの活用を含めた三つの要件のうちの一つ、これ保育政策として重要性の高い、保育の質の向上や職場環境の改善を進める観点から設定したものでございます。 このICT活用については、保育所等におけるICT化推進等事業で補助対象としている四機能のうち、令和八年度から保育DXの一環として全国展開を進める保育業務施設管理プラットフォームとの接続を見据えて、園児の登園、降園の管理に関する機能を必須とした上で、残り三つの機能のうち一つ以上を導入し、活用することを要件として求めたものです。
○伊藤岳君 今副大臣言われましたけど、保育園の公定価格において、ICTの活用を要件とした加算はこれが初めてなんですよね。全くこれまで付けたことのないような要件を何で突然持ち出して現場の足を引っ張るんですか。 改めるべきですけど、どうですか。
○政府参考人(竹林悟史君) お答え申し上げます。 副大臣の答弁の繰り返しになるのでございますけれども、一歳児の配置改善には三歳児や四、五歳児の配置改善よりも多くの保育人材が必要となるということがございますので、あくまで保育の質の向上、あるいは人材不足の中で持続可能な改善を図る観点から、まずは職員の処遇改善や職場環境改善を進めている施設を対象にして、そこに限定して措置をすることとさせていただいたところでございます。
○伊藤岳君 人材が必要だから、予算が掛かるから、加算措置を、要件設けて加算を絞るというやり方ですよ。これ駄目ですよ。 自治体にとっても保育士の確保は重要な課題です。 村上大臣にお聞きします。 地域区分、地域手当の改定案が提示されました。その中で、例えば、東京都と隣接をしていて地域手当が一二%から八%へと格差が更に広がった朝霞市においては、配置基準一人当たり月一万円の独自加算を行ってきて、東京都への保育士の流出を食い止めようとしてきたそうですが、しかし、今回の改定案が実施に移されれば、これ以上はもう限界だと、手の打ちようがないと話しておられます。 地域区分、地域手当の改定案については、さいたま市を含む七政令市長は、現行の地域区分の水準を維持し、必要な財政措置をとしています。埼玉県を含む六県知事は、現在の水準を超える設定にすると提言をしています。 保育士の確保に逆行する地域手当の改定であってはならないと考えます。自治体にとって保育士の確保は重要な課題となっている中で、村上大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(村上誠一郎君) 伊藤委員にお答えします。 地方公務員の地域手当の支給地域については、従来、市町村単位とされておりましたけれども、近年、人材確保が大変厳しくなってきている中で、近隣市町村との人材確保の公平性の観点から問題があるなどの指摘もいただいております。 このため、総務省としましては、支給地域を広域化し、国における地域手当の見直しの後の指定基準と同様に、都道府県単位を基本とするとの助言を行いました。こうした公務員地域手当の見直し等も踏まえ、保育の公定価格の地域区分につきましても、現在、こども家庭庁におきまして見直し方法についての議論が進められているものと承知しております。 その上で、保育士を始めとする専門人材の確保は総務省としましても重要な課題であると、そのように認識しております。 このため、都道府県等が専門人材を確保し小規模市町村に派遣する取組に対しまして交付税措置を講ずることや育成方針の策定など、人材の育成、確保の取組の好事例集を作成し、自治体へ普及促進することとしております。保育士を含めた専門人材の確保に向けた取組を支援しているところであります。 各自治体の取組が着実に進むよう、引き続き必要な助言、情報提供をしっかり行ってまいりたいと、そのように考えております。
○委員長(宮崎勝君) 時間が参りましたので、おまとめください。
○伊藤岳君 はい。 保育園の存続に関わる大問題が起きていると指摘して、質問を終わります。
○齊藤健一郎君 NHKから国民を守る党、齊藤健一郎です。 会派名がNHK党からNHKから国民を守る党にまた戻りました。皆さん、御承知おきいただけたらなと思います。ちょっとややこしいので申し訳ないんですけれども。 まず最初に、会長、ちょっと大変ニュースに驚きました。ちょっと、がんが発覚されたということで、でも早期のがんということで、夏には完治をされるということでありますが、いずれにしても、体調が悪いようでしたら気兼ねなく中座していただいても大丈夫ですし、答弁厳しいようでしたら座ったままでも結構ですので、その辺はお気遣いなく、体調優先にしていただけたらなと思います。まだまだ活躍していただかないといけないし、期待もしておりますので、長生きもしてもらわないといけないので、是非よろしくお願いいたします。 本日は、二十五分間時間をいただいているんですけれども、総務大臣とNHK会長にのみ、本日は、NHK問題、受信料制度というものについて、それだけについて基本的なところをお話をさせていただきたいなというふうに思っております。 これはもう、皆さん、公平負担として、ここにいる議員の皆さん、そして国民の方々、皆様の生活に関係があることですので、受信料制度とは何なのかという本質的なお話をしますので、多分ここで、受信料制度とは何ぞやというお話、意外と理解されている方少ないと思います。やっぱり国会のこの総務委員会、このNHKを所管する総務委員会で、皆さんが正しい受信料制度の在り方というものをしっかり覚えて帰っていただきたいなというふうに思っております。 結論から申し上げますと、現状の受信料制度というものは、我々の立場としては、非常にすばらしいものだと、理念としてきっちりできているものだというような立場からではまずございます。 その中で我々が問題を指摘したいのは、受信料制度の理念自体は正しいんだけれども、結局、規約によってその運用が間違っているよねという部分を我々はずっと指摘をし続けているんですけれども、まず、会長、公共放送であり、そして受信料制度であるというところのその理念というところ、お伺いさせてください。
○参考人(稲葉延雄君) 現在の放送法では、NHKの目的は、公共の福祉のため、あまねく日本全国において受信できるよう、豊かで、かつ、良い放送番組による国内基幹放送を行うということに加えて、放送及びその受信の進歩発達に必要な業務を行い、併せて国際放送及び協会国際衛星放送を行うということが定められてございます。 NHKに課せられておりますのは、視聴者・国民の皆様に確かなよりどころとなる情報を提供する役割、すなわち情報空間の参照点としての役割を果たすということで、情報空間の健全性を確保し、ひいては健全な民主主義の発達に貢献していくということだと考えてございます。 こうした使命、役割は、ラジオやテレビに加えてインターネットが情報の伝送路として加わった今日でもそうでありますように、今後も変わることがないというふうに思っています。そうした普遍的なものだというふうに考えてございます。 十月からNHKのインターネットサービスが必須業務化されますけれども、引き続き、視聴者・国民の皆様が知りたいと思っていることに真っ正面から向き合いまして、放送でもネットでも公平公正で確かな情報や豊かで良い番組、コンテンツを間断なく提供していくと、そういうことによりましてNHKの使命を果たしてまいりたいというふうに考えてございます。
○齊藤健一郎君 会長、正しくお答えいただきました。 ただ、求めているものはそういったものではなくて、それは全部NHKのホームページに書かれていることであり、その放送法の趣旨というところにも書かれているところであります。 本当に国民の方に届けようと思うと、やはり、ここの場で原稿を読み上げるだけではやはり国民の皆様になかなか納得いただけない、その結果が今の収入、受信料収入ですね、七七%にとどまってしまっているというところもありますので、是非、会長自身のお言葉で話されることができるのであれば、かみ砕いて、会長自身のお気持ちをお伝えいただくような形で答弁いただけたらうれしいと思っております。 続いての質問に行きます。 会長、こちらも会長なんですけれども、今現在、その放送受信料を支払っているというところは累進課税にはなっておりません。税金じゃないので累進課税という言い方は違うんですけれども、要するに、お金持ちからたくさん取って貧乏の方から取らないというような形は基本的になっていないと思います。これ、貧富の格差でその受信料というのを変えるということはないんでしょうか。お答えください。
○参考人(稲葉延雄君) 今御指摘がございましたように、受信料というものは必ずしも視聴の対価ということではございませんで、NHKが公共放送として業務を、業務全般を安定的に実施するための負担金というような意味合いのものでございまして、広く視聴者の皆様に公平に負担していただくということが望ましいと考えるべきではないかと思っております。 こうした受信料制度の趣旨を踏まえて、原則としては受信料額の差を設けないようにしているということでございます。
○齊藤健一郎君 そのとおりなんですね。 公平という言葉出していただきましたが、まさに皆さんに見る見ないにかかわらず公平に負担していただく制度、これが今の現在の受信料制度、これが根幹なんです。公平に負担するというところなんです。その負担というもの自体が、皆様で全て掛かった経費の中でそれを割ると、今現在、千百円、地上契約で千百円、衛星契約で千九百五十円という形の金額設定になっているんですね。 にもかかわらず、ここからちょっと矛盾の点が出ます。皆さん、覚えておいてください。一人当たり千百円ということですね、公平に負担をしていただくということなんです。今の、公平という言葉が出てきましたが、こちら、今の現行制度の明らかに矛盾する事例というのがこれ明確にあります。 続いて会長、お伺いします。 その国民がひとしく負担することを前提とした制度だというふうに今おっしゃっていただきましたが、実際には、生活保護の受給者、そして住民税の非課税世帯、障害者世帯、あと学生など、一部の国民からこの受信料が免除されているという事実があると思いますが、こちら、その公平にもらうというところの理念と整合性が取れているのかということをお伺いします。
○参考人(稲葉延雄君) 繰り返しになりますけれども、受信料といいますものは、視聴の対価ではなくて、公共放送としての業務を安定的に実施するための負担金というものでございまして、広く視聴者の皆様に公平に負担していただくということが望ましいというふうに思ってございます。 こうした受信料制度の趣旨を踏まえて、原則として受信料額の差を設けないというふうにしてございますが、なお、NHKでは、例えば公的扶助受給者や市町村民税非課税の障害者などを対象に、社会福祉的な見地等から受信料免除を実施しているということでございます。
○齊藤健一郎君 社会福祉的な目的で不公平が起きているという状態なんです。 実際に、皆さんが負担する分を、要するに、法律ではなく、これ規約なんですね、規約で皆様が支払う千百円という部分を免除する方の分を支払っている人が負担している状態ということです。 こちらは間違いないですよね。確認のため、お伺いします。
○参考人(稲葉延雄君) 繰り返しになりますけれども、まさに受信料は公共放送としてのNHKの業務を安定的に実施するために負担金ということでございまして、そのためには広く視聴者の皆様に公平に負担していただくということが大事なことではないかと考えております。
○齊藤健一郎君 引き続き公平というふうに来ましたけれども、続いて、年金のみで生活している方というのがいらっしゃいます。 先ほどの社会福祉的な意味でいうと、今、年金のみで暮らしている方も同じように生活が苦しい方たくさんいらっしゃいます。ましてや、昨今のインフレ下で、本当に生活が困窮しているような人というのが残念ながら非常に増えてきてしまっている状態です。収入が一定額しかないにもかかわらず、物の値段が上がってきた、その中で、生活が苦しいと言えば、これNHKの受信料支払わなくていいということになるのではないでしょうか。そこに矛盾が生じてきているんですね。社会的福祉の観点から受信料は支払わなくていいという、ここが公平性というところとのアンバランスが出てきております。 ちなみに、その整合性が取れていないというところ、じゃ、ここを整合性を取っていこうとするのであれば、まあ分かりやすいところで、先ほど申し上げたとおり、年金でのみ生活している方からも取らないというふうにした方が福祉の観点からいいのではないでしょうか。その辺、お答えください。
○参考人(稲葉延雄君) 年金受給者の経済的な状況というのはそれぞれ異なっておりまして、その年金受給者ということだけで一律に免除あるいは割引の対象とするというのは受信料の公平負担の考え方にはそぐわないのではないかというふうに思ってございます。 受信料の免除あるいは割引の拡大については、受信契約者間の負担の公平性と、あるいは免除制度の趣旨等に鑑みまして、慎重に検討していく必要があるんではないかというふうに思っております。
○齊藤健一郎君 続いて、ちょっと大臣にもお伺いします。 先ほど申し上げたとおり、要するに、その免除する規定というものは、これ総務大臣によって認可をされるということになります。先ほど申し上げたとおり、年金の方、のみで生活している生活に困窮している方には支払ってもらわないといけない。だけれども、現在、生活保護を受けている方は支払わなくていいというような、ここで矛盾が生じております。この点は総務大臣の認可によって決定されることなんですけれども、その辺りの見解をお願いいたします。
○国務大臣(村上誠一郎君) 受信料の制度につきましては、放送法の規定によりまして、NHKの放送を受信できる受信設備を設置した方に負担をお願いしているものであります。 平成二十九年の最高裁判決におきまして、NHKの放送を受信することのできる環境にある者に広く公平に負担を求めるものとの考え方が示されているものと承知しております。 こうした制度の下で、受信料の免除等につきましてはこれまでも限定的に運用されてきたと承知しております。これらを踏まえ、御指摘の点については、国民の視聴者に広く公平に負担していただくという受信料の制度の趣旨を踏まえて適切だと思います。まずは、NHKにおいて適切に判断していただきたいと考えております。 以上であります。
○齊藤健一郎君 その社会福祉という観点からということですね、先ほどお答えいただきましたし、また大臣の答弁も、NHKの方で考えてよという話です。 NHKが考えた上で総務省に出す形になるんですけれども、結局のところ、ここで不公平が生まれている。要するに、公共放送とは何ぞやというところに立ち返りたいと思うんですけれども、要するに、民間放送と何が違うかと。皆さん御存じのように、ここははっきり言って、スポンサーがいるかいないかなんですね。しかも、公共放送の意義としては、国営放送ではない、要するに、国の税金に頼らない、自主自律として、あくまでも国民の側に立って、国民に公平に報道ができるというところが公共放送の意義だと思います。もちろん、これは戦後の歴史の成り立ちから、国営放送であってはならない。 そして、総務省の官僚の方からもちょっと一言面白いこと言われたんですけれども、要するに、メディアの方に対して総務省はもう入らないんだと、もう極論、言い方雑いけれども、知ったこっちゃねえという立場が総務省の立場なんですと、ここだけの話ですがと言っておりましたが、確かにそのとおりなんです。 やっぱり、国が報道に対して介入をしてくるというところは、これは一つ問題であり、それは我々立法府の立場からしたら、そこは警戒をしないといけないところ、それこそが公共放送の役割であり、公共放送はあくまでも、貧富の格差なく、たくさんのお金支払っている人も支払っていない人も関係なく、皆さんに対して一律の公平負担をお願いしているというところなんですけれども、さあ、ここでもまた矛盾が発生しております。先ほどお金を支払わない人が出てきましたが、次です、事業者です。これ、事業者ね、ホテル、千室持っています、そのような人はたくさん払っているんですよ。要するに、そこでたくさん払っている人が出てきて、年金で、年金ではなく、生活保護を受けているような方々たちは支払っていないというところで、もうここも公平ではなくなっている。そのように、事業者からもたくさん取れるところからは取っているという現状があります。 こちらについて、見解をお伺いさせてください。会長、お願いします。
○参考人(稲葉延雄君) 受信料につきましては、NHKが公共放送としての役割を果たすために、受信機を設置された方に広く公平負担いただくものでございます。 NHKとしては、それが家計あるいは事業所であれ、そういう原則の下でいただくと、受信料を負担していただくという考え方で運営してございます。
○齊藤健一郎君 会長、ちょっとお答えになっていなかったんですけれども。 要するに、事業所がたくさんあればあるほどたくさん支払ってくれるという制度になっているというところ、ここが公平負担というところの原理から離れていってしまっているということなんです。じゃ、先ほど、民間の方はスポンサーがいるからスポンサーにどうしても忖度してしまうよね、それをしなくてもいいのが公共放送だというお話をしましたが、じゃ、例えば、ホテルが千室のホテルを建てますよとなったときに、NHKからしたら、たくさんお金が取れるからしめしめなんですよ。これ逆に、生活保護の人が増えれば増えるほど、受信料収入減りますよね。じゃ、国民の半分が生活保護になりましたといったら、結局そこからお金は取らないわけなんで、NHKとしては困るわけなんですよ。 ということは、ホテルが千室造るといったときには、ホテルの悪口は言えなくなります。たくさんホテル造って、たくさんお金をもらえる状態なんで。それに比べ、生活保護の方が増えれば増えるほど、収入が減るから、生活保護たくさん受けていいんですよ、生活保護というのはこの国のセーフティーネット、我が国が誇るセーフティーネット、すばらしいものなんですよというふうなことは、NHKとしたらポジショントーク的に言えないですよね。そういった観点から、公平性がないということなんです。 これが、一番最初に申し上げましたとおり、理念はすばらしいんだけれども、運用において矛盾が生じているというところなんです。その矛盾について、会長、お答えできますでしょうか。
○参考人(稲葉延雄君) これは、そもそも放送法第六十四条におきまして、協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会と受信契約を締結しなければならないということが規定されてございまして、家計、世帯であればその個人に、事業所であればその法人に受信契約の締結をお願いしていると、これは先ほどからお答えしているとおりでございます。 ただ、自治体を含む事業所というのは、世帯と異なりまして、部屋やあるいは自動車などの設置場所ごとに契約が必要になるという扱いにしてございまして、そういう意味では、テレビ放送が受信できる対象先が多ければ、その分受信契約が必要ということになってございます。ただ、ここのところ、この点につきましては、契約の面で複数の契約が必要な、例えば事業所でありますと、そこは事業所割引といったものを適用しながら公平性について留意を図っているということでございます。
○齊藤健一郎君 いや、会長、ここが矛盾が起きているんだということを腑に落ちてもらわないといけないんです。ルールと運営上は、会長がおっしゃったとおりになっているんです、放送法六十四条によってそうなっているんです。その規約によって、その運用上不公平が起きているから、公共放送としておかしいでしょうという話がそもそもの今日の話なんです。 先ほどの生活困窮者に対して免除をしているということなのであれば、これNHKの立場としては、皆さんに公平に負担してもらわないといけないから、これはその人たちに社会福祉の観点だという判断をしてはいけないんです。もしそれをするのであれば、国からお金取らないといけないんです。生活保護の人たちを守るの国の仕事ですよね。そういう観点からいくと、そこの分は国からしっかり取って、支払率一〇〇%にした上で、その上で、全て掛かる積算方式で全て掛かる経費の中から皆さんの頭数を割って受信料が幾らということを出していかないといけないんです。それにもかかわらず、その免除されている人からは、あっ、しようがないですね、これ免除、社会の福祉の観点から免除しないといけないですねって免除をしてしまいました、その負担が支払っている人の負担になっている、この判断を規約でできてしまっているというところに、受信料制度の運用がおかしいということなんです。 ここをしっかり理解していただきたいんです。これ大臣にもしっかり理解していただきたいんです。ここ、矛盾が起きているんです。別に僕はおかしなことを言っていないんです。公平に負担してもらわないといけないはずにもかかわらず、たくさん払っている人もいるし、払っていない人もいる。それを規約によってNHKが恣意的に判断してしまっている状態があるというところなんです。受信料制度自体は別におかしくないんです。最初も言いましたが、すばらしいものなんです。皆様に公平に負担していただくという。だから、この公平をしっかり担保をしていかなければ制度としておかしくなってきますという話なんですね。 そして、昨今話題に上がっておりますが、これ地方自治体の役所であるとか、消防車、パトカー、これカーナビから徴収し出しましたよね。これ、立花孝志からこのNHKのことに関してはよくレクを受けるんですけれども、これはもう昔から分かっていたことなんだと。要するに、地方自治体が持っているカーナビであるとか救急車であるとかパトカーから受信料取れることは分かっているんだけれども、もちろんこんなところ取ったらハレーションが起きるであろうと、だから手を付けなかったと。 しかし、今の受信料が一%下がるごとに六十億消えていくんです。その歯止めをしないといけないというところからそこの領域に手を出してきた状態が、今の行政に対して、パトカーであるとか救急車であるとかというものに対して支払を求めていくというような状況になっているんですね。そして、必死にその歯止めを止めようとしているからこそ、そういった領域に入ってきて、公平負担、これ分母もおかしいんです。これ分母の話をし出すとちょっとまた長くなるので、分母の話はしませんけれども。 これ大臣、ちょっとお伺いしたいんですけれども、先ほどの生活困窮者に対して免除をしているというところは、これはNHKが免除をするんじゃなくて、その分を国がNHKに支払うべきじゃないんですか。公平の観点からいったらそうなはずなんです、本質からいくと。大臣、お答えください。
○国務大臣(村上誠一郎君) 反論いっぱいあるんだけど、答えましょう。 受信料の額は、放送法の規定により、NHKが作成する収支予算を国会が承認することによって定められることとされております。 その上で、NHKは、教育的見地や社会福祉的見地等の観点から、放送法第六十四条第二項に基づいて受信料の免除基準に従って受信料の免除を行うことができるとされております。また、NHKは、放送法第六十四条三項に基づき定める受信契約について、複数の契約が必要となる場合の負担軽減や受信料の収納コストの効率化の還元のための各種割引の制度を規定し、受信料の割引を行っていると承知しています。 ですから、私は別に、その受信料の免除を行うことは別に平等性に反しているとは思いませんけれども。
○齊藤健一郎君 いや、大臣、そこがずれているんです。 公平に、公平に負担をしているからこそ、誰にも忖度をしないということができるのが公共放送なんです。お金を払っている人と払っていない人が存在しているということなんです。しかも、たくさん払っている人もたくさんいるんです。 大臣、お答えいただきましょう。
○国務大臣(村上誠一郎君) これはあくまで個人的見解ですけれども、先生も選挙やられているからよく分かると思います。私も選挙をやっていて、本当にいろんな方がいらっしゃると思います。 確かに、一般論として言えば委員の言うとおりかもしれませんが、現実は私は違うと思います。意図的に払っていない人もいれば、自分のあれで、条件、理由によって払っていない。それらを一律に規定してやるということは、論理的には私は難しいと思います。 私なんかは、もう本当に情けないんですけど、地元と東京と、事務所、全部で五か所払っています、一人で。それはもう規定がそうなっているから私も従うんであって。だけれども、その規定がありながら従わない人がいるということも現実なんで、それは、そこを一律割ってやるというのは論理の飛躍だと私は思います。
○委員長(宮崎勝君) 時間が参りましたので、おまとめください。
○齊藤健一郎君 はい。 時間が来ましたので終わりますが、ここから五分間しゃべりたいことがあったんですけれども、それはちょっと次に控えさせていただきたいと思います。 今、大臣が答弁がありました。五か所で払っている、それ総務大臣だから当然でしょう。これ皆さん、本気で払っていますか。皆さん、事務所の数、テレビがあるだけ支払わないといけないんです。払わなければNHKから裁判を受けるんです。 このような、本当にこれがちゃんと公平かというところ、ここが受信料制度に矛盾が生じているということを、再度皆さん、こちら総務委員会の方で考え直していただきたいなというふうに思っております。 私から以上になります。ありがとうございました。
○委員長(宮崎勝君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時九分散会
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