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国会会議録

災害対策特別委員会

第217回 · 参議院 · 第6号 · 2025-05-23

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-10-11 04:25 JST 記録 #1295 ↗

発言 122

会議録情報

令和七年五月二十三日(金曜日)    午後一時三分開会     ─────────────    委員の異動  五月九日     辞任         補欠選任      進藤金日子君     堀井  巌君  五月十二日     辞任         補欠選任      清水 真人君     宮本 周司君  五月二十二日     辞任         補欠選任      古庄 玄知君     吉井  章君  五月二十三日     辞任         補欠選任      加田 裕之君     長谷川英晴君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         塩田 博昭君     理 事                 梶原 大介君                 藤木 眞也君                 鬼木  誠君                 平木 大作君     委 員                 阿達 雅志君                 小川 克巳君                 加田 裕之君                 加藤 明良君                 佐藤  啓君                 長谷川英晴君                 堀井  巌君                 宮本 周司君                 吉井  章君                 木戸口英司君                 野田 国義君                 広田  一君                 嘉田由紀子君                 松野 明美君                 舟山 康江君                 仁比 聡平君    国務大臣        国務大臣        (内閣府特命担        当大臣(防災)        )        坂井  学君    副大臣        内閣府副大臣   瀬戸 隆一君        内閣府副大臣   鳩山 二郎君        厚生労働副大臣  仁木 博文君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        今井絵理子君        国土交通大臣政        務官       国定 勇人君    事務局側        常任委員会専門        員        清野 和彦君    政府参考人        内閣官房防災庁        設置準備室次長        兼内閣府政策統        括官       高橋 謙司君        総務省大臣官房        審議官      新田 一郎君        厚生労働省大臣        官房審議官    森  真弘君        厚生労働省大臣        官房審議官    田中 仁志君        厚生労働省大臣        官房審議官    吉田  修君        厚生労働省社会        ・援護局障害保        健福祉部長    野村 知司君        国土交通省大臣        官房上下水道審        議官       松原  誠君        国土交通省大臣        官房審議官    宿本 尚吾君        国土交通省大臣        官房技術審議官  服部 卓也君        国土交通省水管        理・国土保全局        長        藤巻 浩之君        国土交通省道路        局長       山本  巧君        観光庁審議官   鈴木 貴典君        防衛省人事教育        局長       青木 健至君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○災害対策基本法等の一部を改正する法律案(閣法第一七号)(衆議院送付)     ─────────────

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、進藤金日子君、清水真人君及び古庄玄知君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君、宮本周司君及び吉井章君が選任されました。     ─────────────

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  災害対策基本法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官高橋謙司君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 災害対策基本法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 自由民主党の加田裕之でございます。  通告に従い、質問させていただきます。  まず、災害対策基本法改正案に対する質疑の前に、百年前の今日なんですけど、一九二五年五月二十三日午前十一時十分頃に発生しました北但大震災では、マグニチュード六・八、震度六・〇の、豊岡市や城崎温泉のある城崎町などを襲いました。町の九割が倒壊、焼失し、四百三十名にも及ぶ多数の尊い命が奪われるなど、壊滅的な被害を及ぼしました。  旧城崎町の地域防災計画の記録集とかによりますと、建物の倒壊で道が塞がり消防活動ができず、建物の下敷きになったまま焼死する者、逃げた山林で延焼した火にのまれて焼死する者が多く、さながら生き地獄を呈し、湯島地区はほとんど全焼いたしました。また、豊岡市においては、昼食時の火が原因で、町の北部の小田井地区を残して町の中心部に延焼、現生田通り以北を焼き尽くしました。港地区は震源に近く、津居山は二百五十戸のうち百四十五戸は焼失し、残る百五戸は全半壊となっております。  その後、先人たちは、共存共栄の精神の下に一丸となり、町の未来を見据えた復興を成し遂げました。まさにビルド・バック・ベターの軌跡であります。  ちょうど今のこの十三時から、城崎温泉まちづくりシンポジウム、町の過去、未来をつなぐを開催しております。発災から百年を迎える震災のこの日に、教育、医療と福祉、交通をテーマとしまして、次の百年に向けた新たなビジョンを発信しております。  是非、防災大臣におかれましては、教訓を語り継ぐ語り部としての継承と、それを基に新たな次なる百年に向けてのビジョンということについての取組についての御意見をお伺いしたいと思います。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 本日は、今委員がお話しされたように、北但大地震からちょうど百年、ホームページに載っております写真なんかを見ましても、この焼失し全壊をされたという町の風景は本当にすさまじいものだなというのを感じるところでございますが、百年掛けてビルド・バック・ベターということで復興されたということは、そこに多くの方々の御努力があったものと思います。  本日、豊岡市において、町の過去、未来をつなぐ、城崎温泉まちづくりシンポジウムが開催されているとのことでもあり、次の百年に向けて、この北但大地震の教訓を次の世代へ継承、共有していくことは大変意義深く重要な取組であり、災害に強く、安心で魅力的な地域づくりにつながっていくものと確信をいたしております。  災害が発生しやすい我が国においては、防災は国家の極めて重要な責務であり、地域における様々な取組と連携を図りながら、引き続き我々も全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 坂井大臣、ありがとうございます。  やはりこのビルド・バック・ベターという精神というものは、しっかりと、国にとりましての重要な私は任務だとも思っておりますので、また是非引き続きお願いしたいと思います。  日本では、台風や豪雨、土砂災害、地震、津波、火山噴火など、様々な自然災害が発生します。特に、平成三十年は過去最多の土砂災害が三千四百五十九件発生し、二〇一九年も千九百九十六件と多くの土砂災害が発生しています。国土の面積は世界の〇・二五という大きさながら、地震の発生回数は世界の一八・五%と極めて高い比率を占めております。特に、世界で発生するマグニチュード六以上の地震の約二〇・八%が日本で発生しており、火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置しているために、活火山数も世界の約七・〇%が日本に集中していることから分かるように、災害から免れない国土であることから、災害は忘れなくてもやってくるのです。  そうした中で、損害リスクを軽減するために重要な役割を果たすのが損害保険ですが、自然災害の増大によって保険等もかなり上がってきておりまして、特に大規模旅館等においては負担も厳しくなってきております。  先ほどの城崎温泉で大規模に分類されるある旅館の方と話しておりまして、歴史のある建物であり、災害が起こったからといってただ再建すればよいということではありませんので、自己防衛策としてスプリンクラーを設置されたそうですが、それだけで約四千万円近く掛かったということをおっしゃっていました。例えば東京都のように財源が豊かな自治体では、スプリンクラーの設置補助メニューがあったり、消防法の施行令の改正によりスプリンクラーの設置が義務付けられた施設等のうち市町村交付金の対象としていないものについてスプリンクラーの設置に要する費用を助成するメニュー等もありますが、実際問題としてはなかなか厳しいところでございます。  スプリンクラーはその一例ですけれども、旅館やホテルは災害時に避難所や復旧復興に従事する方々の宿舎にもなります。DCPやBCPの策定や地元自治体との災害協定の締結など、諸条件を付けながら様々な補助や支援をするべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

鈴木貴典 観光庁審議官

○政府参考人(鈴木貴典君) お答え申し上げます。  旅館やホテル等の宿泊施設は、災害発生時の避難所や、復旧時に作業従事者の宿舎としても活用されているなど、災害対応に当たって重要な役割を果たしていると認識しております。  観光庁では、宿泊施設が今後の災害時にもこのような役割を果たすことができるよう、宿泊施設における自家発電機等の災害対応に資する設備の導入を支援しており、特に、自治体と防災協定を締結している宿泊施設に対する補助上限の引上げを行っているところであります。また、地方自治体が宿泊事業者を含めた地域の関係者と連携しつつ、外国人旅行者等の一時的な避難場所の確保や避難誘導の方策を含む対応についてあらかじめ定める観光危機管理計画の策定に要する費用を支援しているところでございます。  観光庁といたしましては、引き続き、これらの取組を進めながら、災害に対する宿泊施設の対応力の強化や安心、安全な旅行環境の整備に努めてまいります。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 是非とも、地元の声もありますので、柔軟な形、それからまた現状に合ったような形、様々な場合も想定されますので、是非ともその点についてもきめ細かくお願いしたいと思います。  それで、次に移りまして、先日、五月九日のこの本委員会の参考人質疑においてなんですけれども、日本障害フォーラムの塩田千恵子参考人から、被災者援護協力団体の登録に関しまして、役員の障害に関する欠格事由について問題提起がありました。仮に心身に障害があることをもって障害者を一律に登録から排除されるのであれば、これは本当に問題だと思いますが、今回の規定はそのようなことを意図しているものではないということでございます。  これはやはり、改めて、今回の欠格事由の趣旨とか内容について政府側からもう一度しっかりと分かりやすい説明を求めたいと思います。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  被災者援護協力団体は、被災現場で厳しい環境に置かれている被災者の支援に当たっていただくということでございますので、一定の要件を設けているところでございます。  役員の欠格事由の一つといたしまして、心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものとしておりますけれども、これは、役員が被災者援護協力団体の活動方針を決めるものであることを踏まえ、規定しているものでございます。内閣府令におきましては、被災者援護協力業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通が適切に行うことができない者と規定することを検討しておりまして、障害のある方であっても登録は可能でございます。  能登半島地震におきましても、障害者の当事者の方々あるいは障害団体の皆様が被災者支援に御活躍いただいたものと承知をしております。被災地の支援に当たる障害者の方々を排除するということは全く考えておりません。心身に障害があることをもって一律に排除されることのないよう、障害者団体の御意見を伺いながら、適切な制度運用を検討してまいりたいと考えております。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 先ほど統括官から答弁ありましたように、まさにそういう、いろいろ、障害者団体、そして障害者の方も実際に被災地に赴いてボランティア活動とかもしたりとかしております。是非、その当団体、そしてまたそういう方々の生の声というものもまた是非聞いていただいて進めていただきたいと思っております。あらゆる場合を想定してやっていただきたい、それは本当に心からのお願いでございます。  そして、この度の法改正の方において、次へ移るんですけれども、法改正の案文の中に、国は、広報活動、啓発活動等を通じて、ボランティアによる防災活動に対する事業者及び国民の関心と理解を深めるとともに、休暇の取得の促進その他ボランティアによる防災活動への国民の参加を促進するため必要な措置を講ずるよう努めなければならないとしております。  三十年前の発災いたしました阪神・淡路大震災の一九九五年はボランティア元年と呼ばれ、多くの方々が被災地で活動をしました。その道のりを考えたときに、法案の文言にボランティアを明記していることは高く評価いたします。  ただ、その後に相次いだ災害では、ボランティアに行きたくても交通費や宿泊費がネックになる現状もある中で、兵庫県では、二〇一九年度、ひょうごボランタリープラザの高橋守雄所長が旗振り役となりまして、災害ボランティアに交通費などを補助する全国初の制度を創設したものの、残念ながら全国的な広がりは見られませんでした。  ただ、内閣府におきまして、本年一月に、能登半島地震支援を中心に、交通費のみ上限五十万円を補助する被災者支援団体への交通費補助事業をスタートさせました。しかし、十年以上全国的に署名活動を行い、三十五万人の賛同を得た補助制度は、交通費だけじゃなくて宿泊費もセットの対応でございます。  例えば、神戸からバスで珠洲市のボランティアセンターに規定の九時に入るには、前泊かその後泊まるかが必要で、数万円の宿泊費が必要で、チャーターバス代は五十万円では到底足りません。近年の交通費の高騰で、バスのチャーター代だけでも八十万円も掛かってしまいます。  遠隔地のボランティアが被災地に長期に活動するには宿泊費が必須です。東日本大震災以降にボランティアが減少した要因調査を内閣府が実施した中でも、交通費、宿泊費がかさんで行きたい気持ちがあるが行けないと四〇%以上の方々が回答しています。これは内閣府も承知の事実ではないでしょうか。  この度の法改正によって真にボランティア活動の定着を目指すために、交通費や宿泊費などのセットでの支援について行うべきと考えますが、これは坂井大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 今御指摘のように、災害時に被災地に駆け付けるNPO、ボランティア団体等への交通費補助を本年一月より開始をしております。  このNPOやボランティア等に対する国費による支援につきましては、様々な御意見がございます。例えば、そもそもボランティア活動は個人の自主性に基づく活動であること、民間の補助制度を含め様々な支援があり得る中で国費による支援という手段が適当なのかというようなものでございますが、中央共同募金会等、他の民間団体の補助の仕組みで宿泊費等が支援されていること等を踏まえ、今般の被災者支援団体への交通費補助事業では補助対象を交通費に限定をしたところでございます。  被災地の復興に向けては、多くのNPOやボランティアによる長期にわたる支援は不可欠であり、交通費補助事業により、今回、NPO、ボランティアによる活動を支援をしてまいります。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 もちろん、交通費の補助というのも有り難いです。そしてまた、ボランティアという考え方というのについて、やっぱり自己完結ということの意見もあるということも承知しております。  ただ、やはり被災地においてのマンパワーとか、そういう部分についてのボランティアというのについては、やはりその部分の戦力としての織り込み済みという形で皆さん思われている。そしてまた、是非、私はそういうふうに定着させていただきたいと思っております。また、これも不断の努力という形で、また制度の充実等にも努めていただきたいと思いますし、またメニューをいろいろつくっていくという形も、一言で災害と言いましてもいろんなタイプの災害がありますので、是非そういうことにつきましても検討をいただきたいと思います。  その中で、災害時のそこの人材不足についてお話ししたいんですけれども、民間連携の重要性を鑑みた災害復興支援隊といいました新たな提案について質問したいと思うんですが、現在、自衛隊は総勢約二十三万人で、国防任務に加えて、自然災害や、コロナ等のときのもそうですが、感染症、そして家畜伝染病への対応など広範な任務を担っております。  しかしながら、有事と災害が複合的に発生した場合には、現在の人員では根本的に不足するという現実があります。特に、言われております南海トラフ巨大地震の場合においては、警察、消防と合わせて十五万人以上の要員が必要との推計もありまして、同時期に台湾有事等が重なると極めて深刻な人員危機が予想されます。  そこで提唱されるのが、民間スキルを活用した災害復興支援隊制度であります。これは一般社団法人の国土強靱化推進全国連合会が提唱しているんですが、希望者による登録制や、自衛隊、消防施設での年間十日間の訓練体験、災害時に一斉通知、適材適所に即時招集、建設、医療、物流、飲食、宿泊等、民間後方支援領域での活動等々が取り上げられております。いざというとき職業スキルを持つ一般市民が協力体制を築けることが真の国土強靱化で、有事に民間の協力体制が整っていない現状こそが私は最大の不安要因であると痛感いたしております。  現在、官民問わず、それぞれの分野で復旧復興支援の専門家集団等の団体もあることは承知しておりますが、この官民の垣根を越えて日本全体のレジリエンスを底上げするために、災害復興支援隊の創設を研究やそしてまた検討すべきだと考えますが、坂井大臣の御見解をお聞かせください。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 大規模災害が発生した場合に備えまして、救助部隊の活動規模や防災拠点をあらかじめ明確にし、人命救助のために重要な七十二時間を意識したタイムラインを明示した具体的な応急対策活動に関する計画を定めているところでございまして、委員御指摘のように、最大十五万人規模の広域応援部隊を活用することとなっております。これが警察、消防、自衛隊、あとは国交省のテックフォースなどでございます。  また、今回の法改正では、専門ボランティア団体やNPO等の被災者援護協力団体の登録制度を創設し、災害発生時により円滑かつ効果的な官民連携が行われるよう、平時からの連携体制の構築に向けた後押しを進めていくこととしております。  今委員より災害復興支援隊について御指摘をいただきました。まさしく委員御指摘のように、民間の力をということを考えても、こういったコンセプトの下、頼りになるグループというか方々がおられるということは大変有り難いことだと思っております。  実際に、有識者の方々からはイタリアというところも同じような仕組みを持っているということで参考にすべしとアドバイスいただいているところでございますが、こういった在り方についても不断の見直しを進めて、万全の体制確保に努めてまいりたいと思っております。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  まさに大臣が先ほど答弁されたように、復旧復興支援の専門家集団、縦割り的なものではなく、そういう形でのユニットといいますかチームを組んでいく、そういう形が大切だと思います。また、不断の研究、検討ということも言っていただきました。また是非引き続きお願いしたいと思います。  次に、令和六年四月一日の現在で、全国の地方公共団体の防災関係部局に六百八十七名の退職自衛官が在職しておられます。都道府県庁では一都一道二府四十三県で百十六名、市役所、区役所、町村役場では三百二十六市十三区百四十二町十村で五百七十一名となっております。  退職自衛官の防災・危機管理部門での雇用は、自衛隊で培った知識や経験を社会に還元するだけでなく、地域の防災基盤の強化にもつながるものです。防災・危機管理部門において退職自衛官を雇用している地方公共団体からは、自衛隊勤務で培った経験を生かし、防災対策の推進や防災訓練の実施など、日頃から災害対応力の強化に貢献していると高い評価をいただいており、新たに退職自衛官の雇用を希望する地方公共団体も増えております。  ただ、今段階、地方公共団体での雇用は、もちろんこれ地方公共団体で決めますが、今年三月に内閣府の政策統括官、消防庁次長、防衛省人事教育局長の連名で、全国の各都道府県知事、各市区町村長に、地方公共団体の防災・危機管理部門における退職自衛官の活用についての依頼等を通知していますが、現状と今後の課題についてお伺いしたいと思います。

青木健至 防衛省人事教育局長

○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。  退職自衛官が自衛隊で培った知識、技能、経験を生かして地方公共団体の防災監等として再就職することは、防衛省・自衛隊と地方公共団体との連携を強化する上で極めて効果的であると考えております。防衛省は、これを推進するため、防衛大臣名による都道府県知事及び市区町村長に対する退職自衛官活用の依頼、また防災・危機管理教育の実施などを行っております。  委員御指摘のとおり、七百名の退職自衛官が地域防災に貢献し、各地の防災力向上に重要な役割を担っております。他方、全国の約七割の地方公共団体には退職自衛官が在職しておらず、また、在職している地方公共団体におきましても複数配置されているケースは少ないという現状がございます。これらの要因といたしまして、地方公共団体の雇用形態、採用条件、勤務場所等について退職自衛官の考えと見合っていないということが考えられます。  これらも踏まえ、昨年末に関係閣僚会議で取りまとめられた基本方針に基づき、本年三月、委員御指摘のとおり、防衛省、内閣府、消防庁が連携をいたしまして、防災・危機管理部門における退職自衛官の活用、安定的な雇用や職務等にふさわしい処遇確保について地方公共団体へ依頼したところです。  今後、防衛省といたしましては、地方公共団体が退職自衛官を雇用しやすくするため、地域防災マネージャー制度について、財政措置を含めてその在り方について検討を進める等、関係省庁と連携をし、自衛官として培った知識、技能、経験を地域防災に一層活用してまいります。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 先ほど答弁いただきましたように、本当にいろんな、私、雇用形態の問題とかもちろんですけど、ポストといいましても、そういう担当局長とか部長とかというものから参与という形、アドバイザー的な形とかもありますし、また、それぞれが都道府県が持っておりますシンクタンク的なものでの研究員的な雇用とかという形もあると思います。  もちろん、それぞれがそれぞれの持っている特異性とか、それからまた特技とか、そういうものもしっかりと勘案した中で、それからまたその各自治体にとっても本当にどういう災害とか危機管理という部分についての需要があるかとか、是非そういう部分についても、類型とかそういうものを整理した上で、私は、まだ積極的にしていない、まだ雇用とか任命とかしていない自治体についても、こういうメニューがありますよ的な形を、事例集みたいな形を是非そういう形で進めていただきたいと思っております。  良かったという声、高い評価というものはあるというのは事実ですので、そういうところはまた積極的に広げていただきますようお願いしたいと思います。  以上をもちまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

広田一 立憲民主・社民・無所属

○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。  まず、南海トラフ巨大地震対策に関連してお伺いをいたします。  先般、南海トラフ巨大地震の被害想定の見直し、これが公表されたところでございます。それによると、想定最大規模の被害想定といたしまして、死者は冬の深夜で最大約二十九万八千人。ちなみに、東日本大震災のときの死者数はどうだったのか。一万九千七百四十七人でございます。ですので、実に死者数は約十五倍となります。  私は、東日本大震災のときに防衛省の方で働かさせていただきました。そのときに、悲劇の小学校と言われる大川小学校の現場に行ったんです。そのとき、その現場、先ほど加田先生の方からもお話ございましたけれども、本当に自衛隊の皆さんが一生懸命捜索活動をしてくれておりました。その自衛隊が、自民党の梶原理事の御地元の第五〇普通科連隊の皆さん始め、一四旅団の方々でございます。必死になって捜索をしてくださいました。  ですけれども、全校生徒百八名のうち七十四名が亡くなる、そして学校の教師の方も十名が亡くなられました。現場に行ったときも、これぐらいの大きなコンクリートの柱が折れ曲がっており、本当に津波のすさまじさ、感じたところでございます。  こういった中で、自衛隊の皆さんが子供たちの遺留品、一生懸命捜して、その土を落として保管をしてくれておりました。そして、それを保護者の方、遺族の方が、我が子のランドセルはないか、靴はないか、一生懸命捜している姿を見たときに、掛ける言葉もなかったところでございます。  よって、南海トラフ巨大地震ではあのような悲劇を繰り返してはならない、これは私たちの共通の思いだというふうに思うところでございます。そういった観点から見ても、死者数が本当に十五倍になることが想定されているということは、私は極めて深刻だなというふうに改めて感じているところでございます。  経済被害も資産等の被害が約二百二十四兆九千億円、二百二十四兆円ですね。ちなみに、東日本大震災、これ単純比較はできませんけれども、約十六兆九千億円、被害額でも十三倍というふうになっているところでございます。  そして、それだけでなくて、切迫性も高まっているんですよね。令和六年八月発生の日向灘を震源とする地震では、気象庁が南海トラフ地震臨時情報、これ初めて発表をいたしました。令和七年一月には、政府の地震調査委員会が南海トラフ地震の三十年以内の発生確率を八〇%程度に引き上げているところでございます。このように、南海トラフ地震は実は今日起きてもおかしくないわけでございます。  そこで、坂井大臣にお伺いしたいと思いますが、この平成二十六年度以降十年間、南海トラフ地震対策、本当に皆さんの御努力、御尽力等あって進捗いたしております。住宅の耐震化もおかげさまで進んできました。そういったことも含めた御評価と、またこの間、社会情勢も大きく変わっております。対象地域、人口減少、過疎、高齢化が進展をいたしております。こういったことを踏まえて、大臣自身、今回の被害想定、どう分析をされ、評価をしているのか、そして今後実施すべき主な対策についての大臣の御所見、まずお伺いしたいと思います。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 三月末に公表いたしましたこのワーキンググループの報告書では、この十年間における防災対策の進捗や人口減少、高齢化の進展といった社会状況の変化、そして、何より最新の科学的知見が以前と変わっておりますので、この知見を活用し、被害想定の見直しがなされるとともに、今後実施すべき対策について幅広く取りまとめいただいたところでございますが、御指摘いただきましたように、死者数は最大で二十九・八万人、建物の全壊焼失棟数は最大で二百三十五万棟に上るなど、もちろん被害総額も委員御指摘のようにもう巨大になるものでございまして、この南海トラフ地震の影響は広域かつ甚大であることが改めて確認されたところであるかと思います。  これらの被害の軽減に向け、今後の取組でございますが、建物の耐震化、そして津波避難タワーなどの防災施設を整備をしていくと同時に、やはりこれ、二〇%の方しか避難ができないと、このいろんな条件も重なると最大二十九・八万人という死者数でございますが、東日本大震災のときも、一番逃げられたところで約七割の方が逃げたというような実績を聞いておりまして、それを想定すると十万人以上亡くなる方が減るということでございますから、訓練等を通じた国民一人一人による避難場所や避難経路の確認や意識の向上、そして、あと発災後、被災者の生活環境の確保や保健、医療、福祉支援の充実などにまずは取り組んでいくことが重要だと考えております。  それと、東日本大震災と比較をいたしましても被災地域が幅広く、そこをカバーしていくためには、東日本大震災のときに応援に来ていただいた数のより多くの方の数がやはり応援においでいただくことが必要になるだろうと想定をされますので、被災が広範囲に及ぶことを踏まえた広域応援体制や、これを含めて事前の備え、これを強化をして、関係省庁と連携しながらこういった計画をしっかり作りながら対策を進めていかなければならないと思っております。

広田一 立憲民主・社民・無所属

○広田一君 大臣の方から本当に総括的な対策等についてのお話もございました。誠にありがとうございます。  その対策の最初に言われた住宅の耐震化、これはもう防災・減災対策の一丁目一番地でございますので、更に取り組んでいただきたいなというふうに思います。  熊本地震のときに益城町行ったんですけれども、あのとき、本当に晴天、視察に行ったときは晴天でした。しかし、道路挟んで右側の家は耐震化せずに全壊、左側の家は耐震化をしていて奥さんが二階のベランダで洗濯物を干していた。つまり、住宅の耐震化やっているのとやっていないとではまさしく天と地であります。おかげさまで耐震化非常に進んでおりますけれども、この点についてはより一層推進をしていただければなというふうに思います。  その上で、対策について今度具体的にお伺いをしていきたいなと思います。  先ほど申し上げたとおり、被害想定極めて甚大、深刻であります。だからこそ、私は身近なできる対策、これしっかりやっていくことが極めて大切じゃないかな、このようにも思うわけでございます。  その上で、南海トラフ地震対策の具体的に実施すべき主な対策として、被災者の生活環境の整備が掲げられているところでございます。その基本的な考え方というのは、場所の支援から人の支援へ、場所の支援から人の支援へ、こういうふうに考え方を転換していこうということでございます。そして、それに加えて、保健、医療、福祉、この支援の充実、こういった考え方が示されているわけでございます。  これに関連して、日常生活用具給付等事業についてお伺いをいたします。  この日常生活用具給付等事業とは、障害者、難病患者の皆さんなどの日常生活がより円滑に行われるための用具を給付又は貸与することなどにより福祉の増進に資することを目的とした事業でございます。具体的な用具としては、人工呼吸器であったり、喀たんの吸引器であったりします。  一方、これらの電気器具というのは、災害に伴って停電など電気の供給が止まると、当然のことながら作動が不能となり、命の危険にさらされる事態となります。確かに、避難所に移動すればいいんじゃないか、こういうふうな御意見もありますけれども、しかしながら、災害時、機器のバッテリー残量が尽きる前に本当に確実に避難所まで移動できる、そういう保証があるのでしょうか。  こういうふうなことを考えたとき、そして実際、東日本大震災のときには、山形県の尾花沢市の六十三歳の女性が、常用していた酸素吸入器が地震による停電で停止したことが原因と見られる呼吸不全で亡くなられております。こういった東日本大震災の教訓も踏まえて、非常時、医療機器を動かし続け、命を守るために、自宅への非常電源の購入、こういったものがこれから必要になってくるというふうに思います。この事業に対して非常用電源を追加する動きというのが、例えば高知県の高知市や土佐清水市、また愛媛県の東温市など、南海トラフ地震で本当に被害が想定される自治体を中心に広がっているところでございます。  そこでお伺いしますけれども、国としても、この災害時に人工呼吸器などを動かすために必要不可欠なこの非常用電源、これについて、日常生活用具給付等事業の対象になるように国としても後押しをしていただければなと、このように考えますが、御所見をお伺いをいたします。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) お答えを申し上げます。  御指摘の日常生活用具給付等事業でございますけれども、こちらは市町村を実施主体といたしまして、日常生活がより円滑に行われるための用具を必要とされる障害のあるお子さんあるいは障害のある方々を、あるいは更に言うと難病の患者の方々、こういった方を対象に実施する事業として、それぞれの地域の実情や利用者の状況に応じながら各市町村で柔軟な形態で取り組んでいただいている事業でございます。  こういった事業の立て付けでございます関係もあって、具体的な品目、種目でございますとかその基準額などの具体的な運用方法について、国で一律に定めているものではちょっとございませんで、各市町村の方で決定をしていただくということになっております。  そうした中で、非常用電源についても、この障害のある方々の日常生活上の困難を改善するための用具の稼働を維持し続けるために不可欠なものであるという場合にはこの事業の対象となり得るものと考えてございます。  各市町村に対しましては、定期的なニーズの把握でございますとか基準額の設定状況の調査などを通じて、地域の実情に応じた適切な種目であるとか基準額の設定、こうしたことをやってくださいということで定期的な検証を求めているところでございます。  引き続き、各地方公共団体を対象に開催いたします関係課長会議等において、こういった意識喚起、周知を図ってまいりたいと考えております。

広田一 立憲民主・社民・無所属

○広田一君 その上でお伺いをしたいんですけれども、先ほど御紹介をした事例を踏まえて、実は平成二十三年の四月八日、厚生労働省の方が停電に係る在宅医療患者への対応についてという事務連絡を出しているんです。こういったことも含めて、確認で質問をしたいというふうに思いますが、こういった人工呼吸器などが災害時に作動しなくなるのを防ぐために、非常用電源、この必要性について厚労省としてどのような認識を持たれているのか、重ねてお伺いします。

野村知司 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(野村知司君) そうした医療機器全般となると、ちょっと若干私の守備範囲を超えるところもありますけれども、やはり先ほど申し上げましたように、何か日常生活上の困難を改善するためにこういった用具を支給するという事業もやっております。それがやはり非常時においてもしっかり稼働し続けるということが大事だと思いますので、そういった意識、観点というのは持つように市町村にもいろいろ周知を図ってまいりたいと考えております。

広田一 立憲民主・社民・無所属

○広田一君 是非ともよろしくお願いを申し上げます。  次に、具体的に実施すべき主な対策に掲げておりますインフラの強靱化に関連してお伺いをいたします。  東日本大震災のときに、自衛隊は一週間で十万人態勢、これしくことができました。そして、自衛隊だけで一万九千二百八十六名、この人命を救助することができたわけであります。それがなぜ可能だったのか。その一つの大きな要因として、道路を利用することができ、いわゆるくしの歯作戦、これを展開をできたからでございます。  一方で、能登半島地震においては、残念ながら昨年の年末に亡くなられました足立敏之先生、改めて御冥福をお祈りをするところでございますが、その先生が昨年十二月の二十三日、当委員会の質問で指摘をされました。  能登半島地震では、国道二百四十九号とか本当に沿岸部の道路を中心に土石流や斜面崩壊などによって随所で通行止めが発生をしたところでございます。それに伴って孤立集落が本当に多く発生をしました。これによって、本来助けることができる命、助けることができなかったということは痛恨の極みであります。以上のようなことを踏まえると、足立先生が御指摘になったように、この信頼性の高いネットワークの整備の必要性、これ改めて痛感をするところでございます。  そこでお伺いをいたしますけれども、いつ発生してもおかしくないこの南海トラフ地震に備えるためにも、四国8の字ネットワークのようなミッシングリンクの解消、そして能登半島地震を教訓として、半島や離島など条件不利益地域での道路整備の推進、これ喫緊の課題だというふうに考えますけれども、今後どのように整備を推進していくのか、国土交通省にお伺いをします。

山本巧 国土交通省道路局長

○政府参考人(山本巧君) お答え申し上げます。  切迫をします南海トラフ巨大地震などの自然災害から国民の生命、財産を守るとともに、災害によります社会経済活動への影響を最小化するためには、高規格道路のミッシングリンクの解消など、災害に強い道路ネットワークの構築が重要であると考えております。  能登半島地震におきましても、委員御指摘のとおり、道路が土砂災害により寸断をされ、多くの孤立集落が発生をしたほか、緊急救命活動あるいは復旧活動にも支障が生じたというところでございます。改めて、災害時にこの緊急支援のアクセスルートとして機能する強靱性の高い道路ネットワークの重要性が認識をされたところでございます。  災害に脆弱な国土を有する我が国では、今後、同様の災害、全国どこでも起こる可能性があるというふうに考えております。今回の教訓も踏まえまして、四国8の字ネットワークを始め、いまだネットワークがつながっていないミッシングリンクの早期解消を図ること、重要であると考えております。引き続き、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策の予算も活用しつつ、高規格道路のミッシングリンクの早期解消に努めまして、災害に強い道路ネットワークの構築を進めてまいりたいと考えております。

広田一 立憲民主・社民・無所属

○広田一君 これ、時間との勝負だというふうに考えるところでございます。特に、能登半島地震を考えたときに、四国もそうなんですけれども、紀伊半島含めて、本当に同様な地形あるわけでございまして、そういったことを考えると、住民の皆さんからのこの思いというのは大変大きなものがございますので、引き続き、この取組、更にスピードアップをしていただきますようにお願いを申し上げます。  そういった意味では、国土強靱化の対策について本当に、恐らくこの六月にこれからの総枠示されることになろうかというふうに思いますけれども、こういったことについてはやはり党派を超えて取り組んでいかないといけないなというふうに改めて思っているところでございます。今後とも引き続きよろしくお願いを申し上げます。  それでは次に、事前復興の取組強化に関連してお伺いをいたします。  東日本大震災の被災市町村、被災後の混乱した状況もあり、復興まちづくり計画の策定に長期間要したわけであります。つまり、災害が起こってからの話合いといったものはうまく進まないということがこれは証明をされたわけです。復興見通しがなく、復興に時間を要すると、避難先での新しい生活、これが定着してそのまま定住することになり、被災自治体における人口減少、過疎化に歯止めが掛からなくなる。十年で人口が約四〇%以上減ったという地域もあるわけでございます。  高知市の下知地区で事前復興計画作りに中心的に携わっている坂本茂雄高知県会議員が指摘をしているんですけれども、被災後に復興の町づくりをしなければならないのであれば、混乱した大変な状況の中で議論を行うことの困難さを考えると、平時から住民参加の下、議論しておくことで復興にできるだけ早期に着手することができること、そして可能なものから平時から前倒しで実践できれば備えの強化にもなる、そして日頃からの地域の共助力の向上にもつながる旨指摘をされております。  その一方で、この計画策定の必要性は非常に認識はされているんですけれども、これ各県、各市町村で取組がばらつきが見受けられるわけであります。  そこで、市町村の事前復興計画の策定状況についてどのような認識を持たれているのか、また、策定がなかなか進んでいない市町村に対して国としてどのような支援をされているのか、お伺いをいたします。

服部卓也 国土交通省大臣官房技術審議官

○政府参考人(服部卓也君) 事前復興まちづくりについてお答えをいたします。  被災後に迅速な復興を実現するための市街地整備を的確に行うには、平時から災害が発生した際のことを想定し、事前に体制と手順の検討、建物や土地利用状況などの必要なデータの整理、復興まちづくりの目標の検討などを行う復興事前準備に取り組むことや、復興まちづくりの目標や実施方針等を取りまとめた事前復興まちづくり計画を策定することが極めて重要だというふうに認識をしております。  しかしながら、高知県など南海トラフ地震による津波被害が想定される地域等においては事前復興まちづくり計画の策定に向けた取組が進んではおりますが、全国で見ますと計画を策定した市町村はいまだ三十三にとどまっているという状況でございます。  こうしたことから、国土交通省では、事前復興まちづくり計画策定を推進するため、計画検討の具体的な進め方などについて示した事前復興まちづくり計画検討のためのガイドライン及び事例集を作成をするとともに、事前復興まちづくり計画策定に対して防災・安全交付金による支援や、事前復興まちづくり計画策定を検討、実施する自治体に対する技術的助言などの支援を行ってございます。  国土交通省としては、引き続き、自治体に寄り添いながら、事前復興まちづくり計画の策定を推進をしてまいりたいというふうに考えてございます。

広田一 立憲民主・社民・無所属

○広田一君 是非、まだ、必要性はどの自治体も理解されているというふうに思うんです、ですけれどもなかなかそれが進まない。ですから、御答弁あったように、是非、市町村、自治体に寄り添った取組、これからも進めていってもらいたいな、このように要請をしたいと思います。  その上でお伺いしたいと思うんですけれども、やはりこの計画を策定するためのインセンティブ、これインセンティブが必要ではないかなと、このようにも思うところでございます。国土交通省のいろんな計画とか法律等もあるんですけれども、この計画作ったら、例えば財政上、税制上の優遇措置とか、それに関連する事業採択について優先度を上げる、こういったことなども今後検討してはどうかというふうに思うんですけれども、この点についての御所見お伺いします。

服部卓也 国土交通省大臣官房技術審議官

○政府参考人(服部卓也君) いまだ計画策定がこのような状況にちょっとあるので、今議員から御提案があった、例えば採択の優先順位を上げるとかいう議論は今後出てこようかと思いますけれども、いかにその計画をまずは作っていただくかと、その重要性を各市町村に認識をしていただくかということがまずは当面我々がやらなければいけないことだというふうに認識をしておりますので、まずは計画策定が進むようしっかり取り組んでまいりたいと思います。

広田一 立憲民主・社民・無所属

○広田一君 是非その策定状況等が進むように、そのためのインセンティブの必要性、また是非とも検討をしていただくようにまた要請をしていきたいというふうに思います。  今日は、そのほか備蓄のことであるとか医療関係についての質問をしたいというふうに思いましたけれども、時間が参りました。これにて鬼木理事の前座とさせていただきます。  ありがとうございました。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 立憲民主・社民・無所属の鬼木誠でございます。  本会議においても質問をさせていただきました。基本的に今回の法改正については賛同する中身多いというふうに捉えているところでございます。ただ、なお今の段階で懸念が残る点、あるいは一層の強化をお願いをしたい点ございますので、その点を中心に幾つか御質問させていただきたいというふうに思います。  まずは、災害派遣福祉チーム、DWATの体制確保という点について御質問をいたします。  DWATにつきましては、東日本大震災を契機に一部の県で独自の取組が始まる、そして二〇一八年の災害時の福祉支援体制の整備に向けたガイドライン、このガイドラインの発出により、国による体制整備が図られ、全都道府県での設置に至る、そして能登半島地震で初めて全都道府県のDWATが応援や派遣を行ったというふうに承知をしているところでございます。  今回の改正案につきましては、災害救助法の救助の種類に福祉サービスの提供を加えるもので、本会議でも申し上げましたとおり、その点については、能登半島地震での経験そして課題を踏まえたものだというふうに捉えているところであり、評価をさせていただいているところでもございます。  これまで以上に、被災された高齢者そして障害者などの皆さんに、より充実した相談支援、あるいは見守り、あるいは生活支援などの福祉的な支援につなげていく、あるいはそのつなげた上で強化をしていく、そのようなことが必要だというふうに考えているところでございますけれども、そのためには、DWATの課題の一つというふうに言われておりますチーム員の確保というのが重要ではないかというふうに思っています。このチーム員の確保について現段階どのようなお考えをお持ちなのか、まずはお聞かせをいただきたいというふうに思います。

吉田修 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(吉田修君) お答え申し上げます。  災害時に福祉的支援を円滑に行うためには平時からの体制整備が重要であると認識をしております。  このため、厚生労働省では、災害福祉支援ネットワーク中央センターにおきましてDWATで中心的な役割を担う方向けの研修を実施しているほか、都道府県における関係者間のネットワークの構築やDWATの訓練等の実施について支援を進めてまいりました。  今般の災害救助法の改正によりまして在宅や車中で避難生活を送る方々もDWATによる支援の対象となることを踏まえまして、令和七年度予算におきましては、初動対応や在宅避難者等への支援を想定した研修教材の作成やプログラムの開発、災害福祉支援コーディネーターの配置など、支援の充実を図るための予算を盛り込んでいるところでございます。  関係省庁や都道府県、関係団体と連携をしながら、引き続き、人材育成を含めまして、DWATの活動を推進してまいりたいと考えております。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございました。  DWATとして参加をいただく方々の能力を向上していくということも大変重要な課題だというふうに思っていますけれども、私はやっぱり、DWATに参加できる裾野を広げるといいますか、そのこともまた重要ではないかというふうに思っています。  DWATとして活動されている方の多くは、平時は福祉施設あるいは事業所等で働いていらっしゃる。多くの関連する委員会においても与野党問わず指摘をされているというふうに思いますけれども、介護を始めとする福祉分野の人材不足というのがやっぱり極めて深刻だというふうに思っています。  厚労省の調査を拝見をいたしました。二〇二三年の介護職員数、約二百十三万人というふうになっています。二〇〇〇年から調査を開始をして、初めて減少に転じたというようなことになっているというふうに思っています。他方で、別の資料、厚労省の別の資料を拝見をすると、今後の高齢化の進行に伴い、介護人材については、二〇二六年度には約二百四十万人、二〇四〇年度には約二百七十二万人が必要だというふうなことが見込まれているというふうに記載をされております。有効求人倍率拝見すると、介護サービス従業者では三・九五になっている。全産業は一・九五だと思いますので、大きく上回っている。やっぱり、福祉人材、福祉分野での人材不足というのは極めて厳しいということになっているのではないかというふうに思っています。  そういう中で、各都道府県が連携をして被災地にDWATを送り込む、しかも安定的に継続的に派遣する、そのような状況をつくるためには、やっぱり福祉施設あるいは事業所で人的な余力がないと困難ではないかというふうに考えています。本法の実効性を担保する、そして高めていくためには、平時における人材不足をまずは解決をする、あるいは同時に解決をすることが前提になっていく。そのためには、私はやっぱり処遇改善が必要だというふうに思います。  賃金については、これも統計の資料を見ると、全産業の月平均が三十六・九万円、しかし、介護職員については三十・〇、三十万円。まだまだ大きな格差があるのが実態でございます。  公定価格、賃上げには公定価格である介護報酬等の影響が大きいと。二〇二四年の介護報酬改定などにおいて、直近の物価高騰あるいは春闘等の結果を踏まえて賃上げの原資となる加算は行われているというふうに承知をしているところでございますけれども、まだ必要な処遇改善には不十分と言わざるを得ない。  今回の法改正を実効性あるものとしていくためにも、福祉人材の確保に向けて更なる処遇改善進めるべきだというふうに考えておりますが、この点、是非御見解をお聞かせをいただきたいと思います。

吉田修 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(吉田修君) 介護、障害福祉サービスは、サービスが必要な方の生活を支える基盤であり、災害時も含めて必要なサービスが確保できるようにしていくことが重要であると考えております。一方で、委員御指摘のとおり、それを支える人手不足は厳しい状況でございまして、処遇改善は引き続き喫緊の課題であると認識をしております。  介護職員の平均給与は、令和六年度処遇状況等調査では前年比で四・三%増と、各種取組の効果は反映されているものと考えておりますけれども、更なる賃上げに向けまして、本年二月の申請受付から処遇改善加算の要件の弾力化を行うとともに、先般の補正予算で賃上げに向けた支援を講じているところでございます。  介護、障害福祉分野におきましては、人手不足が非常に厳しい状況であるという認識の下、更なる賃上げに向けて、今般講じている施策の効果も把握しつつ、財源と併せて必要な対応を検討してまいりたいと考えております。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございます。  私も効果は出ているというふうに思っています。ただ、元々が低過ぎたんですよね。ですから、四・三%という効果あるけれども、やっぱり相変わらずといいますか、引き続いて、御答弁あったように喫緊の課題であることは間違いないというふうに思いますので、継続した御努力について是非ともお願いをしたいというふうに思います。  それから、もう一点、九日の参考人質疑の中で鍵屋参考人が指摘をされました、支援に送り出した職場、いわゆる派遣元の施設への対応の必要性という点についてお尋ねをしたいというふうに思います。  繰り返しになりますけれども、総体的に人材が厳しい、人材不足に苦しんでいる介護事業所においては、被災地支援に人を送り出す余裕がないという現状にあるというふうに思います。派遣期間中の配置基準の在り方などについても検討が必要ではないかというふうに鍵屋参考人は意見の中で申し述べられていたところでございますけれども、送り出す職場の余裕のなさというのは、実は私も現地や現場に聞くとよくお聞きをするんですよね。支えたいけれども、あるいは現地に送り出して全国的な支援の輪に加わりたいけれども、うちにも余裕がないんだ、だから送り出すことができないというような話は、現場職員の方からもよく聞くお話でございます。  今は、それでも何とか仲間を送り出して、被災地の助けになろう、支援に加わろうということで、いわゆる残った職員の方が努力をされて、残った職員の方が踏ん張って、その期間職場を支えるから行っておいでということで送り出していただいている。このような状況が多くの職場で見られるんではないかというふうに思います。  そうなると、やっぱり何か考え方、措置が必要ではないかなというふうに私も思っています。DWATの体制を整備をする、強化をするという観点から、この機を捉えて、申し上げましたような課題に対しても何かできないかというような御検討を是非いただきたいというふうに思いますが、この点につきましての問題意識、あるいは検討の方向性等あれば、是非お聞かせをいただきたいと思います。

吉田修 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(吉田修君) 令和六年能登半島地震への対応におきましては、福祉関係団体の皆様の御尽力により、DWATや介護職員等の派遣が行われたところです。  その際、被災地への職員派遣に御協力いただいた施設におきましては、一時的に職員が不足し、人員配置基準を満たすことができなくなる場合がありますけれども、そのような場合でも介護報酬等を減額しない取扱いとする特例を設けるなど、報酬や人員配置基準等について柔軟な取扱いを可能とする事務連絡を発出したところでございます。  今後、災害が発生した場合には、災害の状況に応じまして特例等の支援策を検討していくことになりますけれども、これまでの取組も踏まえつつ柔軟な対応を行うことで、被災地への応援体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございます。これも是非お願いしたいと思います。  事務連絡の発出、大変重要だと思うんですけれども、これなかなか現場に行き渡らなかったりするんですよね。重要な文書が出ても、それが現場、現地で正しく理解をされて読み取らなければ、発効、発効といいますか、その効果が現れないというようなこともございますので、その点についても御承知いただいた上で丁寧な対応をいただければというふうに思います。是非よろしくお願い申し上げます。  次に、福祉避難所についてお尋ねをしたいというふうに思います。  これ、本会議でも少しお話をさせていただきましたけれども、能登半島地震においては、施設が地震による被害を受けた、あるいは、職員の皆さんが、そこで働く職員の皆さんが被災をされたということで、福祉避難所の開設が一部にとどまる、全ての福祉避難所が開設できなかったというようなことが生じていました。  この教訓を次の災害に生かすためには、災害時、次の災害時にも速やかな開設をいかに図るかということの検討が必要ではないかというふうに思っています。その一つが社会福祉施設の耐震化という課題ではないかというふうに思います。  この福祉施設の耐震化ということにつきまして、現状の問題意識等々ございましたら、是非見解をお聞かせをいただきたいと思います。

吉田修 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(吉田修君) 昨年の能登半島地震におきましては、平時から福祉避難所として指定をされ、又は協定を締結していた社会福祉施設等が施設の損傷などによってその機能が損失したため福祉避難所として開設できなかったケースがあったと承知しております。  厚生労働省といたしましても社会福祉施設等における耐震化の必要性は認識しておりまして、これまでも、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策に基づきまして、耐震化整備に係る費用に対して財政支援を実施しているところでございます。  今後とも、都道府県等に対しまして計画的に耐震化整備を進めるよう働きかけを行うなど、耐震化対策の推進に努めてまいりたいと考えております。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 これも是非よろしくお願い申し上げます。  もう一点、福祉施設の関係、続けさせていただきます。  福祉施設、立地についてなんですけれども、これ恐らく用地を取得しやすいというようなこともあってだと思いますけれども、福祉施設の立地については、例えば河川の付近であるとか山の中であるとか、そういうところに建っているところが結構多いんですよね。河川付近であるとか山の中ということになると、やっぱり被災をしやすい、あるいは被災したときの被害が大きくなりやすいと、そのようなことが十分想定されるのではないかというふうに思っています。  仮に、建物自身はおっしゃっていただいたように耐震化は進んでいるので、建物の被害は少なかったという場合にあっても、周囲の河川が氾濫をしているとか、道路がやっぱり陥没したりとか、そこになかなかたどり着けないという状況もまた起こり得るのではないかというふうにも思っています。  そういう観点是非捉えていただいて、まずは、施設の指定に当たっての適切な指定の在り方であるとか、協定の締結の在り方ということが必要だというふうに思いますけれども、物資がなかなか送り届けられないとかいうような状況等も勘案をして、備蓄あるいは機材の確保ということを事前に行っておく、そのための財政支援等も必要ではないかというふうに考えているところでございますけれども、この点、政府としてのお考え、見解についてお聞かせいただきたいと思います。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  福祉避難所を含めまして、指定避難所につきましては、災害対策基本法施行令におきまして、想定される災害による影響が比較的少ない場所にあるものであることというふうに規定をされているところでございます。  また、内閣府におきましては、避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針におきまして、指定避難所として指定する施設につきましては、浸水想定区域、土砂災害警戒区域など、災害が発生するおそれがある区域内に立地している施設を極力避けて指定することが望ましい旨について規定をしており、都道府県等の防災担当者を集めた全国会議などを通じて各自治体に対して周知をしているところですし、また引き続き行ってまいりたいと考えております。  また、御指摘をいただきました避難所等における備蓄の関係でございますけれども、これ福祉避難所も含めまして避難所一般というふうなことでございますが、内閣府におきましては、新しい地方創生交付金、これを活用いたしまして、そうした地方自治体等における避難所などで使う物資の備蓄とか資機材、こうしたものについての支援を行っているところでございます。  また、加えまして、関係各省庁の支援措置の中で、例えば非常用自家発電設備の整備とか、そうしたものについて支援ができるようなもの、そうしたものの活用も可能でありますし、また、災害発生時に民間事業者の御協力で物資とか資機材を迅速に確保できるような協定なりを結んで、そうしたことを可能とするような体制を構築すると、そうしたことも重要と考えておるところでございます。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございます。  是非、実際に災害が起こったときにああしておけばよかったというようなことにならないように、事前の段階での準備でございますとか必要な助言について継続して行っていただければというふうに思います。  次に、避難確保計画、そして避難訓練についてお尋ねをしたいと思います。  水防法、そして土砂災害防止法、あるいは津波法、被災のおそれのある地域においては、市町村地域防災計画に定められた要配慮者利用施設等の所有者又は管理者に、避難確保計画を作成をし、避難訓練を実施することが義務付けられている。  この計画の策定の状況、そして避難訓練の実施状況についてまず教えていただきたいと思います。

藤巻浩之 国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(藤巻浩之君) お答えをいたします。  委員御指摘の浸水想定区域や土砂災害警戒区域内にありまして市町村の地域防災計画に定められた要配慮者利用施設では、避難確保計画を作成し、避難訓練を実施することとしております。  洪水に対する避難確保計画につきましては、昨年の九月末時点で、対象となる約十二万六千施設のうち約八八%に当たります約十一万一千施設で作成されております。また、避難訓練につきましては、昨年三月末時点でございますが、約三九%に当たる約四万九千施設で実施されているところでございます。  土砂災害に対する避難確保計画につきましては、昨年九月末時点で、対象となる約二万三千施設のうち約八九%に当たる約二万施設で作成されておりまして、避難訓練につきましては、昨年三月末時点で、約四三%に当たります約一万施設で実施されているところでございます。  以上です。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございました。  計画の策定は大体徐々に進んでいっているのかな、一〇〇に近づいているなというふうに思います。ただ、まだ一〇〇ではないというところは是非御助言いただきたいと思いますけれども。  訓練がやっぱり厳しいですね。なかなか訓練実施ということになると人手も要るし、時間も要るというようなこともあるのだろうというふうに思いますけれども、福祉施設の立地が災害時に厳しい状況となることが想定をされるところも少なくないということを考えると、やっぱりその地域事情や施設の状況を踏まえた実際の避難訓練というのは極めて重要ではないかというふうに私は思っています。  また、実際に避難を行う、あるいは避難訓練を行う際にも、要配慮者に寄り添い、誘導する人員というのも必要になってくる。いわゆる通常の施設運営だけではやっぱり人が足りないというようなことが訓練によって明らかになるということもあるのではないかというふうに思っています。そういう意味では、体制の整備についても欠かせない課題ではないかというふうに思います。施設はそういう問題意識をお持ちだというふうに思いますけれども、なかなか施設だけでは解決できない課題も多いんではないかというふうに考えています。  この計画の作成、そして避難訓練の実施について、より強化をする、強めていく、そのために施設が抱える課題に対する支援等もお願いをしたいというふうに思いますが、この点について是非御見解いただきたいと思います。

藤巻浩之 国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(藤巻浩之君) お答えをいたします。  御指摘のございました避難確保計画の策定でございますとか避難訓練の実施につきまして、要配慮者利用施設側が抱える課題としては、御指摘のありましたとおり、人手の問題、あるいは時間の問題、それに加えて、例えば避難確保計画の作成方法、そういったものとか避難訓練のやり方が分からないといったような課題があると承知しております。  こういった課題を解決いたしまして、より一層避難の実効性を確保するために、令和三年に水防法と土砂災害防止法を改正いたしました。市町村が要配慮者利用施設の管理者等に対して助言や勧告を行い、避難確保計画の改善などにつながるよう努めているところでございます。  また、それらの法改正を踏まえまして、特に訓練に関しましては、参加者の負担等を考慮した訓練、避難訓練も計画できるような手引を充実いたしましたり、要配慮者利用施設の職員の皆様のためのe―ラーニング教材を提供いたしましたり、あるいは都道府県や市町村向けの研修会、そういったものを開催するなどといった支援を行っているところでございます。  引き続き、避難確保計画の作成、避難訓練の実施が促進されるよう、国土交通省として要配慮者利用施設や自治体を支援してまいりたいと思います。  以上です。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 是非よろしくお願い申し上げます。  関連しまして、これも参考人質疑の中で塩田参考人が指摘をされた避難行動要支援者名簿についてお尋ねをしたいというふうに思います。  参考人質疑の中では、この要支援者名簿について、支援が必要な方が漏れている可能性があるんではないか、あるいは自ら支援を申し出ることができない人などが名簿に掲載をされていないケースがあるんではないかというような御趣旨の意見だったというふうに思います。  調べてみると、全ての自治体でこの名簿掲載、名簿の作成はされている。でも、どういう方がその範囲に含まれるのか、いわゆる名簿掲載の範囲に含まれるのかということについては市町村でばらばらになっている。僕は、実態を踏まえて各自治体が名簿掲載をどうするかということは決めていっていいと思うんです。ただ、にしても、本来この要支援者名簿に載るべき人が漏れてしまうという事態だけはあってはならないというふうに考えています。  政府としても、そのような事態を避けるために、詳細な資料を提出をされて、こういうことも行って漏れがないようにしましょうねということは申入れを自治体に対してしていただいているので、ここは本当に助かるなというふうには思うんですけれども、改めて、この要支援者の漏れがないようにするためには、自治体がこの名簿を、まずこういう名簿があるんですよという存在をしっかりと住民の皆さんに伝えていくこと、そして、名簿掲載の状況について精査を重ねながら、何というんでしょうね、更新を続けていく、そのようなことが必要ではないかというふうに思います。  その点について、改めて、政府として問題意識等あればお聞かせをいただきたいと思います。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 今御指摘の避難行動要支援者名簿の作成に当たりましては、内閣府の取組指針において、要介護状態区分等に加え、人工呼吸器を使用している方や医療的ケア児など、真に重点的、優先的支援が必要と認める者が支援対象から漏れないようにすることを求めているところでございます。  また、関係者や本人が手を挙げることができる仕組みだけではなくて、福祉専門職、かかりつけ医、町内会や自治会、民生委員などと連携して把握することや、戸別訪問などの機会を捉えて、本当に支援が必要な方が適切に把握されるように名簿を精査することとしております。  引き続き、自治体等と連携し、真に支援が必要な方の把握が図られ、避難行動要支援者名簿が適切に作成されるよう取組を進めてまいります。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 是非よろしくお願いしたいと思います。  最後になります。  総務省が地方財政審議会で行った今後の目指すべき地方財政の姿、令和七年度の地方財政への対応等についてという意見が出ています。この中で、人口減少を踏まえて、端的に言うと、複数の自治体で集約化、複合化をして、余分な分についてはもう除却しなさいというようなことが書かれている。  例えば、二市で一つの公民館を持つようにするとかいうようなことが仮に決定されていくと、避難所で使用している施設についても減っていくんではないかというようなことを懸念しているところでございます。  石破総理、スフィア基準を満たすというような避難所の在り方について改めて打ち出しをされているところでもございまして、そういう意味では、安易な避難所のあるいは施設の集約化については課題を残す問題があるんではないかというふうに思っておりまして、この点、総務省としてのお考え、そして坂井大臣の受け止めや見解についてまでお聞かせをいただければと思います。

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) もう時間過ぎておりますので、答弁、端的におまとめください。

新田一郎 総務省大臣官房審議官

○政府参考人(新田一郎君) はい。  お答えいたします。  今御指摘いただきましたように、総務省としては、施設やインフラの老朽化が進む中で財政状況が悪化してございますので、財政負担を将来にわたって軽減、平準化していくことは重要だということから、今年度、複数自治体による公共施設の集約化などの支援措置を拡充したところでございます。  今後も自治体のニーズに応じて支援に努めていきたいと考えております。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) そういった事情がある場所におきましては行政の建物が少なくなるということがあるかもしれませんけれども、学校であるとか、あと福祉施設であったり、あと民間の事業所、またいろんな、何というんですかね、モールのような商業施設等々も含めて、民間施設なども御協力をお願いをしながら、各自治体で知恵を出して避難所を確保していただきたいと思いますし、民間のホテルや旅館等を借り上げるなどといったことは既に行われているところでございますので、こういった知恵出しを求めてまいりたいと思います。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 ありがとうございます。終わります。     ─────────────

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、加田裕之君が委員を辞任され、その補欠として長谷川英晴君が選任されました。     ─────────────

平木大作 公明党

○平木大作君 公明党の平木大作でございます。  政府による現在の災害対応のある意味転機となったのが三十年前の阪神・淡路大震災であります。以来、十四年前の東日本大震災含め、本当に多くの災害を日本は経験してきた。しかし、昨年の元日にあったあの能登半島地震を見て、これ、よく対処できたところとか当然良かったところもあると思いますけれども、全般的に見ると、やはりこれまでの教訓というものが十分に生かし切れていないというのは一つの総括になるんだろうというふうに思っております。  その意味で、このタイミングで行うこの災害対策基本法の改正案というのは、しっかりと、少なくともこの後起こる災害については、これ、国民の皆さんの目から見てもやっぱり景色が変わったとおっしゃっていただけるような、そういうしっかりとした転機にしていかなければならないと思っておりますし、先般の参考人質疑、本当に充実をしていたなというふうに思っています。参考人の皆様、四者四様の、しかもすごく現場感にあふれた御指摘、御知見いただきましたので、そんなところも含めて今日いろいろお伺いをしていきたいというふうに思っております。  まず、坂井大臣にお伺いしていきたいんですけれども、本当に次の大きな災害がいつどこで起きてもおかしくない、こういう状況の中で、今、政府としては、令和八年度中のいわゆる防災庁の設置ということに向けて全力で取り組んでいただいているわけですが、その完成を待つとか発足を待つということではなくて、しっかりと今の組織の中に災害対応の司令塔としてこの防災監という新しいポストを今回つくられるわけです。  これはいわゆる防災担当大臣を補助する事務次官級のポストということでありまして、これ、しっかり、もしまた次の災害が来たときにしっかり機能していかなきゃいけない。ただ、大災害というときに、もう本当に何度も何度もこれ強調されるわけですけど、これ本当に省庁横断で政府一丸となって取り組んでいただかなきゃなりませんし、当然政府の中だけじゃなくて、例えば各都道府県との連携も非常に密に迅速にやっていただく必要がある。真の意味でのやっぱり司令塔の機能を果たしていただかなきゃいけないわけであります。  改めて、この災害、当然これからまず事前防災というのがあって、で、災害に対応して、そして起きた場合にはその後の復興ということで、三つのステージを経ていくわけですけれども、この各ステージで、この、じゃ、防災監というのは一体どういう役割を担っていくのか。そして、当然今回の法改正の中で法律に明記されるところもあると思いますし、その下のレベルで、法令レベルでいろいろ規定していくところもあると思いますけど、特にその省庁連携の中でどんな権限を持っていくのか、今の想定をまずは大臣にお聞かせいただきたいと思います。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 今、平木委員がおっしゃった、今回の法改正で言わば景色が変わったと思ってもらえるようなという御発言がございましたが、まさしく今回の法改正を一つの節目として、今までとは変わった、要は防災庁も設置に向けて動いておりますし、大きく変わったという、防災庁に向けての明らかな流れをつくっていきたいと思っております。  そういった意味で、この防災監というのは大変要になるポストだと私も思っておりまして、自然災害への対応を事務レベルで総括する職として設置するものでありまして、まさしく大臣職と、補佐をしていただく、本当にパートナーとしてやっていくという感じになるんだと思っております。大臣は大臣で、閣議でありましたりとか与党、野党さん等々とお話をするという仕事がありますが、当然のことながら、今度、防災監、事務次官級ということになりますと、各役所の次官と言わば対等というか、同じ立場でも話ができるということになってまいりますので、今まで以上に司令塔的な役割を果たすための大事な鍵のポストだと思います。  事前防災においては、南海トラフ地震などの大規模災害への備え、それから良好な避難所環境の確保などの推進、災害対応においては、政府の災害対策本部の構成員として総理そして防災担当大臣を補佐するとともに、今度、復旧復興の局面になれば、被災地のニーズを踏まえた支援策の取りまとめ、こういった全て一連の流れの中で関係省庁の幹部や自治体の首長等との高度な調整を行って、我が国の災害対応の強化につながる、こういう仕事ができるポストだと思っております。

平木大作 公明党

○平木大作君 ありがとうございます。  大臣の方から今、今まさに取り組んで検討を進めていただいているこの防災庁というもの、こういったものを見据えながら、ある意味防災庁の構想に比べれば今の内閣府防災というのは当然組織の規模も権限も限られたわけですけれども、この中で、じゃ、今国民の皆さんからの期待にしっかりと応えていけるような、そんないわゆる司令塔の機能、今一生懸命ある意味つくられているんだろうというふうに思っています。  これは、ある意味今後の、そういう意味でいくと、防災庁の議論の中に是非ともこれ走りながら生かしていただきたいと思うわけですけれども、司令塔機能というのは、やっぱりいろんな新設のポストをつくるたびによく言われてきているんですけど、なかなかその姿が見えなかったり、これで本当に司令塔なのかなと思うことがあるわけです。一つ、例えばこれまででいくと、省庁横断的に司令塔機能を発揮しなきゃいけない省庁として、いろんな権限として、例えばデジタル庁ってつくったり、あるいはこれまでの復興庁のときも、いわゆる勧告権って付けたわけですね、法律に明記して。これそのままやれば相当強力な権限なわけですけど、実際にはこれ何かどこかで発動されたりということが今までないわけです。  災害対応ということを考えると、なかなかその今までの勧告権というベースともスピード感も含めてちょっと違うのかなと思うわけですけれども、ある意味一刻一秒を争うような災害対応のさなかにあってもちゃんと司令塔としての機能を果たせる、ある意味勧告権とはまたちょっと違う当然ものになるとは思うんですけれども、何かそういう強力なやっぱり権限というものを今後の防災庁の議論の中には是非ともちょっと込めていただきたいなということをお願いだけしておきたいというふうに思っております。  もう一問大臣にお伺いしておきたいんですが、今回の法改正によりまして、各自治体が毎年一回物資の備蓄状況の公表ということが義務付けられていくわけですけれども、これいざ公表したときに、数値だけ、いわゆる何がどれだけありましたということを出しても、多分誰にも何も意味が分からないという状況になると思うんですね。  昨年も実はこの委員会でも少し御紹介させていただきましたが、公明党千葉県本部として千葉県内にある各基礎自治体に対して、能登半島地震を受けて、備蓄品がどれくらいどんな状況でいわゆる保管されているかというのを調査してみました。  調査掛けるときに、やっぱり、じゃ、何調べようかと、一から十まで全部調べるということではなくて、すごく、特徴がつかめればいいわけですけど、一緒に検討したメンバーからは、じゃ、紙おむつ何枚あるか調べたいとか、液体で取っておけるミルクってどのくらいあるのか調べたいとかあったんですけど、じゃ、それが、紙おむつ一万枚ありましたと言われて、それは果たして十分なのか、そうじゃないのかとか、判断の基準がないわけですよね。  やっぱりこれって、実は数量だけ出しても何の意味もなくて、多かったり少なかったりとか、隣の町と比べて競っても全く意味がないわけでありまして、やっぱりきちっとその説明とともに、住民の側からしてみても、ああ、うちの町はちゃんと十分に持っているんだなとか、こういう想定で避難所ってそもそも運営されているんだなみたいなことが伝わらないと、結局これ公表する意味がないということだと思っています。  私たちの調査のときも、実際には、本当にその、じゃ、基準は何ですかとかやっていくといろいろ切りがなかったので、一つの参照情報として、例えば市なら市、あるいは町なら町の中で、全ての例えば避難所、この避難所の全てのフルキャパシティー、何人分の避難所、そもそも全部開けたらつくれるんですかみたいなことと併せて、段ボールベッドの数とか聞いていったんですね。そうすると、ああ、大体避難所のキャパシティーとして想定しているものの五%ぐらいを何となくのめどとして例えば自分で持っているんだなみたいなことが見えてきたわけですけれども、やっぱり、そういうちょっと、参照情報なりその理屈付けみたいなところと併せてこれから出していただくことが重要なんだろうと思っています。  ちなみに、どこということは言いませんけれども、実は、我が町はそもそも避難所全部開けたときのいわゆるキャパシティー、定員は何人ということは公表しないようにしていますという返事をしてくれたところもありました。やっぱり、ある程度ちゃんとここまで示せということを言ってあげないと、これ出す意味がないと思っていますし、先ほどから申し上げていますように、まさに、そもそも物資とか資材というのはどのくらい備蓄をするとどういう意味を持ってくるのか、人口に比してとか、あるいは高齢者の方に比してとか、いろいろな例えば参照するものがあると思うんですけど、そこの理屈付けなり基準、指針、しっかり作っていただきたいというふうに思っております。  この点について、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 御指摘の点はよく理解をしたと思います。  今、とにかく何がどこにどれだけあるかということをまずは正確に把握をしたいということで、B―PLoというようなシステムなども取り入れて今把握に努力をしているところでございますが、今後、備蓄すべき品目でありますとか、今御指摘あった数量の目安をより具体的にお示しするなど、こういったことは考えて、必要な対応を講じてまいりたいと、お示しをしていきたいと思っておりますが、まさしくここが大変難しくて、これ災害の種類によっても変わってきますし、御指摘ありましたように、そこの地区にどのような方が多いのか、高齢者が多いのか、まだ若い人が多いのかといったことによっても変わってまいりますし、なかなか、どういうふうにお示しをしたらいいのかというのは我々も課題として考えているところでございますが、ただし、本当に有効にこの備蓄のシステムを国全体で機能させるというためには、適切な方法をまずは模索をしてお示しをするという努力をしていきたいと思います。

平木大作 公明党

○平木大作君 この論点、大臣と以前議論させていただいたときも、いわゆる備蓄品ってそもそもやっぱり自前で全部用意するというのは無理があるわけでありまして、そのときにお願いしたのが、この災害時応援協定というものをきちっと機能するようにして、しかもそれを徹底してほしいということで議論させていただいたわけであります。  やっぱり正解がないんですよね。こうすればもう絶対大丈夫ですという状況がないですし、災害のまさに規模ですとか、どこで起きたのかとか、そういったことでも変わってくるわけでありますけれども、一方で、やっぱりそういうある程度の目安なり、ああ、我が町は災害時というのは大体避難所ってこのくらいしかキャパがないのねと分かるだけで、じゃ、自宅にある意味避難していく上で、例えばいわゆる簡易トイレってどのくらい持っておこうかとか、そういうふうに今度自分で、じゃ、どういうふうに避難していこうかとかいうことを考え始めるわけですよね。  だから、すごく、そういう意味でいくと、さっき言った避難所のキャパシティー一つ公開をしっかりしていただくだけでも、全然やっぱり基本的には対応って変わってくるんだろうと思っています。  この間の参考人質疑の中でとてもやっぱり参考になったのが、加藤参考人の方からあった、体育館の様子を写真で示していただいて、これは要は小学校の運動会に参加したときのいわゆるその一部の父兄というか家族が入って、体育館ってこんなぱんぱんなんですよみたいなことを示していただいたんですけど、あれ見ると、ああ、この地域が本格的な災害にやられたら、自分にはあそこに居場所ないんだなみたいなことにやっぱり気付くわけですよね。  やっぱり、これ本当に重要なことだと思っていまして、また、そういうことの気付きがあると、じゃ、自治体としても、これキャパシティーをなかなかそのまま増やすって難しいわけですけど、じゃ、やっぱり、いざというときに、ある意味民間の施設みたいなものを借り上げるように今から動いておこうとか、あるいはそういう基準の下に、ある程度どの自治体も一つの基準を満たす形で備蓄品を持つことで、いざというときに広域で融通し合えるわけですよね。やっぱりその基礎をつくっていただく大事なこれ実は部分だと思っていますので、是非、実行の方をよろしくお願いしたいと思います。  次の質問に移りたいと思いますが、これ、今日、国交省に来ていただいております。宅地の耐震化ということでお伺いしたいと思います。  今回の法改正の中では実は液状化対策というところが主になっているわけでありますけれども、ただ、これ、この間、鍵屋参考人の方からは、やっぱり災害時も尊厳を守られる社会をつくっていこうとする上で、やっぱり自宅がちゃんと維持できるかどうか、今後も、いわゆる災害後も住み続けられるような状況にしっかりと保つことができるかというのは極めて重要だという御指摘がありました。鍵屋参考人から六項目、御要望を具体的にいただいたんですけど、その筆頭が住宅の耐震化ということでありまして、ここはやっぱりしっかりやっていただきたいと思うんですね。  国交省のこの推計によりますと、先ほども少しありましたけれども、耐震化が図られている住宅というのは二〇二三年時点で九割と、九〇%ということなので、これは割といい数字だなと思ったんですが、本当にそうかというところも実はあって、実は空き家が含まれていないとか、あるいは都市部の耐震化というのは進んでいるんだけど地方はどうも遅れているんじゃないかというような指摘もあったりとか、いろいろあるわけでありまして、まず、ちょっとこの御答弁の中で、耐震化措置の今実情って実際どうなのか。ざっくり九割なのかもしれませんけど、その中のいわゆる見えてきている課題みたいなものがあったら是非お示しいただきたいと思いますし、今後の耐震化をどう推進していくのか。もう鍵屋参考人から、これ住宅の耐震化は全額公費でいいんじゃないかぐらいな、ちょっと踏み込んだ提案もあったわけでありますけれども、その点について今後どう進めていくのか、お伺いしたいと思います。

宿本尚吾 国土交通省大臣官房審議官

○政府参考人(宿本尚吾君) お答えいたします。  いつどこで起きるとも分からない地震に対しまして、住宅の倒壊などから居住者の安全を確保するため住宅の耐震化を進めることは重要と認識をしております。  耐震化の取組の効果を把握するために、五年置きに実施をされます総務省の住宅・土地統計調査、これを基に、居住世帯のある住宅を対象として耐震化率を推計しているところであります。令和五年の住宅の耐震化率は、委員御指摘のとおり九〇%でございますが、耐震化率を市町村別に見ますと、地方部の市町村では六〇%から七〇%台にとどまるところも散見されるところであります。また、一般的に見て、耐震化率が低い市町村は高齢化率が高い傾向にございます。したがって、更なる耐震化率の向上には高齢者世帯が居住をする住宅の耐震化を進めることが重要と認識をしてございます。  国土交通省といたしましては、これまでも防災・安全交付金などによりまして耐震改修を支援してまいりましたが、更なる促進を図るために、昨年度、令和六年度の補正予算におきまして、住宅、建築物の耐震改修に係る補助限度額を引き上げるとともに、資金力がない高齢者の方々であっても耐震改修に取り組みやすくなるように、住宅金融支援機構のリ・バース60を活用して月々の支払をゼロなどにする、そういった措置を講じたところであります。  こうした措置を通じまして、引き続き、住宅の耐震化の確保をより一層進めてまいりたいと考えてございます。

平木大作 公明党

○平木大作君 鍵屋参考人の方から、もうある意味耐震化、特に、今御指摘いただいたように、高齢世帯の耐震化どう進めていくのかって本当に鍵を握ると思っています。ここについては、もう耐震診断を飛ばしてブレースばんばん付けちゃうことで、一軒当たり五十万円でできるんじゃないかみたいな専門家の指摘もあるということでありました。  安くできるようにする、そのための技術開発とか、ある意味今まで通常にやってきた耐震化のプロセスをぐっとコンパクトにするみたいなのも一つのアイデアだと思いますので、是非そんな御検討も進めていただけたらと思っております。  次の質問に移りたいと思いますが、被災者援護協力団体の登録制度が創設をされます。これ、協力団体は自治体から被災者等の情報提供を受けることができるようになるわけですけれども、やはり一つの懸念としては、これやっぱり、登録される団体とそうでないところとの間で今までより連携が悪くなるようなことがあってしまうと、そもそもこれ何のためにやったんだということになるんだろうと思っております。  例えば、その協力団体というのは自治体から今後いわゆる被災者に関する情報を受けることができるわけですが、ここには当然、被災者の安否ですとか健康、避難先、福祉ニーズとか、センシティブな情報を含んでくるわけです。これ、そうすると、じゃ、登録されていない団体についてはそもそもこういった情報って提供できなくなってしまうのかということが一つ懸念としてありますし、また、登録団体としても、このやり取りするときに、そもそもこういった個人情報の管理ってどうなるのかという問題もあります。  もっと言うと、これもやっぱり鍵屋参考人からの御指摘ありましたけど、なまはげ台帳というのを御紹介いただいて、なまはげが行って、おばあさんが転んじゃって骨折して寝たきりになっているというまさに個人情報の塊をなまはげ同士でいわゆる共有していますと、これ、いわゆる共助の事例として御紹介いただいたんですね。やっぱり、登録団体とそうじゃない団体だから、ある意味これまでスムーズにやっていた情報連携ができなくなってしまうんだったら、やっぱり、これも何なんだということになるわけであります。  改めて、こういういわゆる情報のやり取り、そして個人情報の扱いの在り方について、政府の御見解をお伺いしておきたいと思います。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  登録被災者援護協力団体は、市町村長から被災者援護協力業務に必要な限度で、委員から御紹介いただきましたように、被災者台帳の提供を受け、被災自治体と個人情報を共有して被災者支援を行うことが可能であるようにしております。また、この被災者援護協力業務に関し知り得た個人情報を含む情報の取扱いにつきましては、登録団体の役員、また職員に対しまして秘密保持義務を設けているところでございます。  一方、登録されていない団体につきましてはこの被災者台帳は提供はされないということにはなりますけれども、災害発生時には、被災者支援を行うに当たって最低限必要な情報に関しましては本人の同意なく避難支援等の関係者で共有することが可能となっております。  内閣府におきましては、これまでも、この防災分野における個人情報の取扱いに関しまして、指針あるいは事例集を作成いたしまして自治体に対し周知をしてきたところでございますし、また、今後、この協力団体の関係では個人情報の保護等に関する研修も実施をしていきたいというふうに考えておるところでございます。  平常時から避難支援に必要な情報の関係者との共有を図るとともに、発災時に円滑な被災者支援が行われるように努めてまいりたいと考えております。

平木大作 公明党

○平木大作君 是非よろしくお願いします。  ちょっと時間が押してきてしまいました。次、厚生労働省に来ていただいていますので、一つ確認の問いであります。  今回、福祉サービスの提供ということが明記をされているわけですが、在宅避難、車中泊、そういった、されている、いわゆる避難所以外のところにいらっしゃる被災者の方にも支援の充実が図られることになります。  これも参考人の方から、被災自治体において被災者の福祉支援を総合的にコーディネートする拠点、災害福祉支援センターを全ての都道府県の社会福祉協議会に常設してほしいと、こんな御提案がありましたが、この提案についてちょっと今、政府の受け止めをお伺いしておきたいと思います。

吉田修 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(吉田修君) 災害時に福祉的支援を円滑に行えるよう、官民多様な主体と協力しながら、平時から広域的な連携体制の構築を進めることは重要であると認識をしております。  このため、各都道府県で要配慮者からの災害時の福祉ニーズに円滑に対応できるよう、都道府県や都道府県社会福祉協議会等が中心となりまして災害福祉支援ネットワークを構築し、平時から必要な支援体制を確保するとともにDWATの配置を進めており、厚生労働省ではこれらの取組に対する財政支援を行っているところです。  このほか、厚生労働省としましては、災害ボランティアセンターの設置、運営に関しまして、都道府県社会福祉協議会が市町村社会福祉協議会に対して行う研修指導や、自治体、社会福祉法人やNPO法人、民間企業等、県内の多様な関係機関との平時からの関係づくりに対して財政支援を行っております。  都道府県によりましては、都道府県社会福祉協議会が、今申し上げました災害福祉支援ネットワークと災害ボランティアセンターの双方の機能を集約いたしまして災害福祉支援センターとして組織をしているところもあると承知をしております。  この災害福祉支援センターにつきましては、地域の実情に応じた災害時の福祉的支援の在り方につきまして、都道府県や関係団体の意見も伺いながら、既に設置されているセンターの機能や取組の状況をまずはよく把握しつつ検討すべきものと考えておりますけれども、いずれにしましても、災害時の福祉的支援の充実に向けまして、都道府県や関係団体と密に連携をして取り組んでまいりたいと考えております。

平木大作 公明党

○平木大作君 地域によってはある意味もう既に形になっているところもあるというお話だったかと思います。  もう、ちょっと時間がなくなってきてしまいました。最後一問だけお伺いして、終わりたいと思います。  首都直下地震とか南海トラフ地震といった本当に大規模災害時、このときは当然広域避難ということをしなきゃいけないわけですが、この広域避難の在り方について、これ菅野参考人の方からは、東日本大震災のときの経験も引きながら、これいわゆる原発避難者特例法のことですけど、こういったものも参考にして、避難先でも住民サービス受けれるようにデータベースをしっかり整備した方がいいんじゃないかという御指摘がありました。  この点について最後お伺いして、終わりたいと思います。

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) はい。  委員御指摘いただきましたように、東日本大震災では、原発避難者特例法あるいは全国避難者情報システム、こうしたもので避難者に関する情報連携の把握に努めたというふうに承知をしております。  今回の法案の中におきましては、広域避難における避難元、避難先市町村間での情報連携の推進とか、市町村が作成する被災者台帳につきまして都道府県が支援できると、そうした規定を設けることとしておりまして、例えば、各自治体で導入が進められております既存の被災者支援システムを最大限活用しながらそのシステムの連携を図るとか、そうしたいろんな方法があるかと思いますので、委員の御指摘も踏まえて、今後、広域災害にも対応する新たな被災者支援DXの仕組みについて検討してまいりたいというふうに考えております。

平木大作 公明党

○平木大作君 終わります。ありがとうございました。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子でございます。  四月二十五日に本会議で提起いたしました質問に関連して、今日は展開させていただきたいと思います。  まず、質問一ですけど、既に広田議員が質問いただいていますけれども、巨大災害に伴う被害予測を基に被害の最小化を図る方法、その精緻化と、国民の皆さんに向けての実効性を担保するための呼びかけなどお伺いしたいと思います。  少し繰り返しになりますけれども、南海トラフの巨大地震、万一起きた場合には、想定死者数最大二十九万人、被害額は二百七十兆円、首都直下地震では想定死者二・三万人、被害総額九十五兆円。日本の財政の未来を考えますと、毎年百二十兆円の一般予算に対して二百七十兆円、気が遠くなるような被害が想定されております。あわせて、日本の政府の総債務は大変でございます。言わば、GDPに対する比率は二五〇%ということで、このような大災害が起きるともう国家として成り立たないんじゃないのかと多くの国民の皆さんも心配していると思います。  そこで、四月二十五日、坂井大臣は、津波による死者数は早期避難率が一〇〇%になれば七割減らすことができる、それから、住居の被害は耐震化率が一〇〇%になればここも七割減らせると答弁くださいました。ですから、これを具体的にどうするかということを是非、坂井大臣にお答えいただきたいんですけれども、国、自治体、コミュニティー、個人、それぞれにどのような意識を持って、どう行動したら早期避難率を一〇〇%にできるのか、その具体的方法を提案いただけるでしょうか。  あわせて、耐震化率を高めるためには、国、自治体、コミュニティー、個人、それぞれどのような意識でどういう行動をしたらよろしいのか、そのステップを御説明いただけるでしょうか。特に耐震化のためには、それこそ参考人質疑で鍵屋参考人が言っていらっしゃいましたように、もう財政支援一〇〇%国がやりましょうとまで言っていただいております。先ほど平木委員もコメントをくださいました。ここまで含めて、まとめての答弁をお願いできますか。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 南海トラフ巨大地震による被害を最小化するということに関しましては、今二点、主に二点、早期避難率を上げようということと、耐震化をしっかりせよということで御指摘をいただいたものと思います。  まさしく的を得たお話であろうかと思っておりますが、ただし、これ本当、実際やるとなるとなかなかやっぱり大変でありますし、意識を持ってもらうということは、常日頃から本当に多くの方に御努力いただかないと難しいと思っておりますが、津波からの早期避難、この意識を向上、維持させるために、まずはメディアやホームページ、SNS等による情報発信、それから、取るべき対応を分かりやすく解説したリーフレットや動画の活用、地震発生後の行動をあらかじめ定めておくマイ・タイムラインの作成の促進、過去の災害の教訓を伝承するNIPPON防災資産の認定、津波ハザードマップによる避難場所や避難経路の確認など、自らの命は自らが守るための日頃からの普及啓発を行っていくことが、これはもう今もやっておりますが、引き続きやっていくことが必要だと思っております。また、全国各地で住民が参加する津波避難訓練や、地域のリスクや避難計画に関するワークショップを開催をしているところでございまして、これも引き続き行っていきたいと思っております。  そして、後半の耐震化でございます。基本的には、先ほど御答弁されたように、国交省が施策を持っているわけではありますが、私どもも一緒にこれは周知に努めていきたいと思っておりますが、建物の耐震化を促進させるために、住宅の耐震改修工事については補助限度額を百万円から百十五万円等に引き上げました。リ・バース60を活用した耐震改修工事の促進、地域における耐震改修促進の好事例などをまとめた木造住宅の安全確保方策マニュアルの作成、それと何より安価で効果的な耐震補強の技術の開発といったようなことがあろうかと思います。  内閣府といたしましても、南海トラフ地震防災対策推進基本計画の見直しを進めており、今後も関係省庁が連携をしてこの大規模災害への備えを進めてまいりたいと思っておりまして、最後に、耐震改修の一〇〇%の財政支援ということでございます。これ、参考人の方が思い切った御提案をされたと思っておりますが、住宅が個人の財産であることであったり、一定の自己負担を伴って耐震改修を既に行った方や、耐震性のある住宅をちょっと割高でも新築をした人との公平性などもございますので、現実的には非常に難しいものと考えてはおります。  しかしながら、先ほど御説明申し上げましたが、いろんな今耐震改修を推進する制度が、支援制度がございますので、こういったものを活用していただいて耐震改修を進めていただけますように、地方公共団体などとも連携して普及啓発に取り組んでまいりたいと思っております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 まとめての質問でまとめての答弁だったんですけど、まず一点目のマイ・タイムラインまで含めて避難体制つくるということで、例えば、私は教育が大変大事だと思っておりまして、それこそ東日本大震災のときに片田さん、片田先生が群馬大学の教授をしていらっしゃるときに気仙沼に行って、群馬の山猿が何をするんだということで、十年間きっちりと子供たちに逃げるということを共にやってきたので、鵜住居小学校、一人も亡くならなかった。でも、逆に、もう名前申し上げませんが、先ほど広田さんが言っていらしたあの小学校はかなり、七十名以上亡くなった。本当に小学校、大事なんです。  そういう意味では、この南海トラフのところで、漫画まで作って、うちも今、全部プリントして、みんなで子供たちに広げましょうと言っているんですけど、ここは努力いただいていることは見えておりますが。  避難は個々人の意識ですけど、耐震化は行政でかなりできるんです。私、知事時代に一番これ力を入れました。そして、昭和五十六年の基準を見て、耐震診断は公費が一〇〇%入りました。それで、例えば滋賀県ですと六十万世帯ほどあるんですけど、耐震診断、昭和五十六年の基準に合っていないところが十万世帯、それをどうやって減らそうかということで、まずは住宅をということで初年度やったんですけど、本当に十万世帯のうち数十世帯しか行かない。というのは、家全体やるのには二百万、三百万掛かる。高齢者が多いです。ですから、到底出せない。  ということで、次の年度は部屋だけというのをやりました。これも、部屋だけで五十万、六十万に縮減できるんですけど、これでも数%しか行かない。最後は耐震ベッド、ベッドで二十万、三十万、これやっても進まない。いよいよリバースモーゲージですね。毎年毎年、次の手、次の手やったんですけど、済みません、最新のデータは今滋賀県の見ていないんですが、本当に進みません。  それで、個人財産だから一〇〇%出すのは無理だって言いますけど、これ平成ですね、鳥取県の知事がようやく風穴空けたわけですよ。個人財産でも、地域に人がいなくなったらまさにコミュニティーがなくなる、だから公費を入れようということになったわけですけど、ここは、次は防災庁の準備の段階で、個人財産ですけど、命を失ったらこれは社会的な問題です。  それから、先ほど来、避難所の体制がありますけど、家がきちんと耐震できて家にとどまれたら避難所に行かなくて済むんです。ですから、避難所に公費を入れる代わりにもう一〇〇%やりましょうよということ、是非これはこの災害対策の委員会で次も続けていただけたらと思います。  済みません、質問というよりはコメントでございます。  質問二ですけれども、そのために、防災庁、一気通貫の組織づくりをしましょうということで、事前防災、発災時対応、復旧復興ということをお願いをしました。  防災庁の設置準備アドバイザー会議、大変精力的になさっておられて、一月三十日から五月二十一日まで既に七回開催されておられます。議事要旨、今公開されているものは私全て見せていただきましたけれども、その中で、一気通貫の組織づくりに向けて、より深掘りしたアドバイスがあったかどうか、そこを教えていただきたいのと、あるいは、アドバイザー会議を超えたところで、この防災庁準備室としてどう今後展開していこうとなさっているか、お願いできますか。

瀬戸隆一 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(瀬戸隆一君) 御質問ありがとうございます。  先生おっしゃるように、復興の姿を見ながら復旧に取り組むこともまた非常に大切だというふうに思っております。事前防災、発災時対処、復旧復興の一連の災害対応につきまして、統一的な考え方の下で関係省庁が連携して対応していくことが重要と考えております。  現在開催しておりますアドバイザー会議におきましても、防災庁は、平時の事前防災の司令塔として各府省庁等の取組全体を俯瞰して推進すること、平時の備えを基に、発災時から復興期では被災地の要望をワンストップで受け止め、関係機関の対応をコーディネートすること、平時の仕組みや災害時にも活用するフェーズフリーの考え方や、平時からより良い復興のための対策を講じる事前復興が重要であることといった御意見をいただいているところでもあります。  防災庁は、平時、発災時の政府の災害対応の司令塔として専任の大臣を置き、十分な数の災害対応のエキスパートをそろえた組織とする予定であります。アドバイザー会議でいただいた御意見も踏まえつつ、設置に向けた準備を進めてまいります。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  今年も既に都道府県対応の人を採用してくださったということでございますけれども、ここに関連して次の質問をさせていただきたいんですが。  防災というのは、ふだんやっていなかったら、いざ発災のときにできないんです。日常的なつながり、特に人間関係など日常的なつながりが大切です。ですから、今回、防災監設置していただいていますけれども、都道府県のカウンターパートである地域防災力強化担当と日常的にどうつないでいくのかということで、現在、連携がどうなっているでしょうか。そして、この後、防災庁の方向は六月、七月にまとまるということですけれども、そのときに都道府県やあるいは市区町村とどうつないでいくかということ、具体的に教えていただけますか。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  地域防災力強化担当は、都道府県のカウンターパートとして、備蓄の推進や避難所環境の整備を進めるとともに、地域で活動するボランティア人材の育成や官民連携の促進など、事前防災の取組を幅広く推し進めることとしておりまして、御紹介いただきましたように、ふるさと防災職員として公募、採用した職員を中心に構成をしております。現在、各都道府県を職員が順次訪問するなど、事前防災に関する地方公共団体と連携した取組を開始をしたところでございます。  また、令和八年度中の防災庁の設置に向けまして、防災分野の専門家を集めた防災庁設置準備アドバイザー会議におきまして、六月をめどに大まかな方向性について取りまとめるべく議論をいただいているところでございますけれども、今後、御指摘賜りましたように、知事会始め関係の地方公共団体など様々な御意見、御提案をいただきながら、防災庁の設置に向けた準備を進めてまいりたいというふうに考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  今、新しい用語を出していただきました。ふるさと防災職員、今年から採用していただいたんですね。そして、応募していただいて、三年から五年の任期付職員ということなんですけれども、ここのところが今七名でしょうか。この後また増やしていただくということですけれども、任期付きで、人数ちょっと少ないなと思いますので、今準備段階ですけれども、それこそ来年の四月でしょうか、防災復興庁にしていただきたいんですが、一気通貫の。防災復興庁になるときには、これは要望ですけれども、四十七都道府県全ての対応をできるような、そして今まで採用した中に、全部男性ということです。防災の分野は女性の役割が大変大きいんです。コミュニケーション、それから生活感覚ということで、是非今後、ふるさと防災職員、女性の採用もお願いをしたいと思います。これはお願いです。  次に、質問四ですけれども、既に議論していただいているんですが、赤澤大臣が四月二十五日のところで、この防災復興庁のために必要な対策を事前に講じておいて、ビルド・バック・ベターが重要と答弁くださいました。  このビルド・バック・ベター、片仮名がいっぱいなんですね。これを地元の例えばおじいちゃん、おばあちゃんたちに話すときにどういうふうに説明をしてくださるのか。和語にしていただき、そしてその概念を説明していただけますか。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  このビルド・バック・ベターですけれども、日本語で直訳すると、より良い復興というような意味合いになるかというふうに思いますが、復興段階におきまして、災害から得た教訓を生かし、土地利用や構造的な対応など抜本的な対策を取ることで次の災害発生に備えて、より強靱な地域づくりを行うという考え方でございます。  この日本発の考え方でありますけれども、これは、平成二十七年に国連が採択した仙台防災枠組、これに盛り込まれた考え方で、ビルド・バック・ベターという、そういう言い方をしておるということでございます。  これ、例えば阪神・淡路大震災では、震災後に関係者の懸命なお取組により、建物の耐震化など震災に強い町づくりが行われたところでありますし、東日本大震災の被災地では、高台への集団移転や防潮堤のかさ上げ、また防潮堤の整備と併せて、内陸部の幹線道路にも堤防機能を付与する等の多重防御の取組が行われると。そうしたより良く復興していくと、そういった取組が行われているものと承知をしております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 二〇一五年の仙台防災会議で、私も資料も見せていただき、関心持っていましたからこの言葉は聞いていたんですけど、先ほど、ちょうど百年前の今日、北但地震のときに城崎、豊岡でも、加田議員が言っていらっしゃいましたね、より良い復興をやったと。それから、実は関東大震災の後、後藤新平が東京をどうやって復興するかということで日本に独自にあった概念を、何で仙台防災会議から言葉を借りるんですか。借りないでください、日本に独自にあったんですから。  ということで、より良い復興です。今まで町づくりやりにくかったんだけど、災害を一つの機会と捉えてやり直しができるということで、是非より良い復興と、普通の日本語で分かりやすく語っていただけたらと思います。これ、行政全体についてです。私たち政治家も気を付けないといけないと思っております。  次に、質問五ですけれども、公共事業の在り方、見直しですが、これも能登半島地震のときに上水道がなかなか復興しなかった。七尾市、現場を見に行きました。そのときに、七尾市はもう自己水源はあるんですけど、当時の事情は分かりませんが、私も知事をやっていたときに、ともかく大きな多目的ダムを造って遠くから水を運ぶ、そしてある意味で押し付けをするわけです。例えば、今首都圏が八ツ場ダムの水を買わされております、遠い遠い水を。  言わば高度経済成長期に大規模広域上下水道を造ってきたんですけど、いよいよ人口減少、そして財政難、それに施設の老朽化、この三大悪というか三大困難の中で公共事業の見直しをしなければいけないだろうということで、四月二十五日も質問させていただきました。  今日、国土交通省さん来ていただいておりますけれども、未然防災を埋め込むのが本来の国土強靱化です。という意味で、国土強靱化の中心におられる国土交通省さん、しかも今年度から、今まで上水道が厚労省だったのが、上下水道が一緒になったわけですから、ここは具体的に四月二十五日には、このもったいない公共事業と私名付けておりますけれども、二つ事例を出していただいたんですが、全体で五つあると言っていました。その五つの具体的な名前と、それから年度など含めて、国土交通省さん、お願いできますか。

藤巻浩之 国土交通省水管理・国土保全局長

○政府参考人(藤巻浩之君) お答えいたします。  委員の御指摘ございました三つのダムでございますけれども、いずれも県が事業主体の補助ダムでございます。順に申し上げたいと存じます。  一つ目は、新潟県が実施しております鵜川ダム建設事業でございます。これは昭和五十年度に着手をいたしまして、洪水調節や流水の正常な機能の維持を目的として令和九年度完成を目指しているところでございます。  二つ目は、三重県の鳥羽河内ダム建設事業でございまして、昭和五十年度に着手をいたしまして、洪水調節を目的といたしまして令和十年度完成を目指しているところでございます。  三つ目は、山口県が実施しております大河内川ダム建設事業でございまして、昭和五十年度に着手をいたしまして、洪水調節、流水の正常な機能の維持、水道用水を目的として令和十一年度完成を目指しているところでございます。  以上です。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 申し訳ありません、思わず皆さん笑みがこぼれてしまったんですけど、昭和五十年、一九七五年ですね。昭和五十年に生まれたうちの長男も、もう五十歳過ぎました。  その当時は、まだこんなに人口減少とか、それから施設の老朽化とか国としての財政難、議論になっていなかったんです。こんなに大きな構造転換が起きているのに、なぜ見直しができないんですか、国土交通省さん。(発言する者あり)利権があるからじゃないと、これは私というよりは中から出た言葉ですけど。  今五つのうち、そうすると、国直轄は川辺川ダムだけですね。残り四つは言わば補助ダムですね。  補助ダムで県がといっても、それは国が事業認可をして、そしてお金も国の補助金が入っているんですよ。例えば石木ダムでしたら、長崎県の、あそこは多目的ですけれども、それこそ三百億くらいで始まったのが、今度四百超えて五百になる。しかも、石木ダムの場合には、地元の住民の反対をしている十三戸五十人の人たちがまだ居住をしているので、行政代執行を掛けているんです。行政代執行を掛けているダムって全国に一つしかありません。  これは長崎県知事が住民を、行政、まあ三里塚のようなものですね、強制的に動かして、それで、そのダムの目的といえば治水と利水なんですが、治水は専門家に言わせると逆に危険になると、石木ダムの場合には。なぜ危険になるかというと、本川の支流の上流にダムを造るんですが、自然の状態でその支流は先に大村湾に洪水を流す。これ、後から本川が入ってくるんですけど、支流にダムを造るとピークが重なるから余計危険になるということを専門家が言っております。そして、水は佐世保、四十キロも離れたところに、佐世保市ももう水余りです。  というようなことで、これ以上やっていると時間がなくなりますので、本当に国土交通省として、あるいは財務省とともに考えてください。こんなにもったいないダムを、しかも川辺川ダムはアユの宝庫である。それこそ松野議員の地元ですけれども、球磨川のアユを、どうなるか分からないというダムです。そういうダムを本当に造っていいんでしょうかということを改めて問題提起をさせていただきます。  質問六ですが、首都直下地震や富士山の大噴火が起きたときの首都機能でございます。これも先回お伺いしましたけれども、今日それこそ加田議員も、おられないですが、関西圏には阪神・淡路大震災の経験、人と未来防災センター、あるいはもう兵庫県には高等学校に防災科というのがあるんです。ですから、教育もきちんとやっていただいているので、関西はかなり防災の拠点になり得る。  もう一つ、関西広域連合というのがございます。関西広域連合は、私は実は知事時代にかなり、下流の橋下、山田知事、それから井戸知事と一緒になって、琵琶湖、淀川の上下流連携でダムの必要性などかなり上下流で確実に話合いをして、そして必要性の低いダムを止めるということをやりましたけれども、それをきっかけにしながら、関西広域連合、今八府県と四政令市、ですから、本当に確実に毎月トップが集まり、また職員も送り込んで予算も入れております。そこのところで防災や環境保全、町づくりができているんです。  ですから、この後、防災庁の設置に当たっては、特に首都圏に破壊的な大災害が起きたときバックアップ機能をどうするのかということで、四月二十五日の赤澤大臣の答弁では防災庁の設置はまだ決まっていないと、関西広域連合からの要望もいただいているけれども更なる検討をしていきたいということですが、最新の情報を教えていただけますか。

瀬戸隆一 内閣府副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(瀬戸隆一君) お答えさせていただきます。  関西広域連合では平時から、広域ブロックや民間事業者との連携推進や、あと広域応援訓練の実施等に取り組まれていることを非常に心強く思うところでもあります。  大規模災害に対応するためには、都道府県を越えた広域連携を始め、あらゆる主体が連携して総力戦で災害対応に当たる必要があるというふうに考えております。防災庁の設置に関しましては、関西広域連合を始めとして、各自治体からも様々な御意見が、御要望が寄せられております。しっかりと受け止めていきたいというふうに考えております。  どこで災害が発生しようと、またどのような規模であろうと、防災庁の機能が可能な限り発揮できなければならないというふうに思っております。  防災庁につきましては、拠点の場所、あとバックアップの体制、そしてまた地域防災力の強化等につきまして、各自治体の要望をしっかりと、そしてまた様々な御意見、御提案をしっかりと受けつつ、災害対策を最も効果的、効率的に実施できる体制はどのようなものかという観点から適切に検討を進めていきたいと考えております。

嘉田由紀子 日本維新の会

○嘉田由紀子君 ありがとうございます。  もちろん、北海道から九州、沖縄までそれぞれに拠点が必要だと思うんですが、関西広域連合は、今申し上げましたように日本で唯一の広域自治体です。しかも、十五年の実績があります。元々、実は大阪万博で大阪中心だったんですけど、広域連合がバックアップすることで大阪・関西万博になりまして、関西全体で盛り上げております。  ということで、これは最後のコメントですけれども、今、「いのち輝く未来社会のデザイン」、大阪夢洲で万博が始まっております。私どもは、やはり、七〇年に大阪万博をやり、あそこで大変見事な緑の森を造りました。五十年であれだけの森になるんだと。明治神宮も百年ちょっとです。ですから、この夢洲を緑の、グリーンインフラの島にしたいと。元々あそこは関西の廃棄物を埋めていたんです。ですから、言ったら宮崎駿さんのナウシカですね。腐海に生き物を取り戻すという、夢洲ナウシカというようなことを今皆で夢を描いておりますけれども。はい、時間ですね。  こういうことも含めまして、防災、環境保全、文化、そして言わばグリーンインフラも含めて、「いのち輝く未来社会のデザイン」ということ、関西として皆で力を合わせて今やっておりますので、是非国の方の皆さんからも御支援いただけたらと思います。  以上です。ありがとうございました。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 国民民主党の舟山康江でございます。  私からは、災害対策基本法に規定されております災害応急対策責任者についてまずお聞きいたします。  災害対策基本法八十六条六には、避難所の供与や避難所の安全性、住環境の整備、食糧等必要な物資の配布、保健医療サービスの提供等、被災者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるのは災害応急対策責任者とされておりますが、今回、今般の改正で、避難者数の把握や避難所の運営状況の把握、福祉サービスの提供、避難所に避難されていない方々の把握等、更に大きく役割が増大しています。ある意味、この災害応急対策責任者に懸かっていると言っても過言ではないと思いますけれども。  この災害応急対策責任者、五十一条では国や地方公共団体の長のことをいうようですけれども、この方をこれは事前に誰かが任命するものなのでしょうか。どのタイミングでこの人が責任者だという形を取るんでしょうか。教えてください。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  災害応急対策責任者でございますけれども、委員御紹介いただきましたように、災害対策基本法第五十一条の一項にその定義が規定されております。指定行政機関の長、指定地方行政機関の長、あとは地方公共団体の長その他の執行機関、指定公共機関及び指定地方公共機関、公共的団体並びに防災上重要な施設の管理者とされておりまして、任命するものではなく、例えば地方公共団体の長、市町村長さんとか知事さんであれば、それはもう自動的にこの災害応急対策責任者に該当されるということになるものでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 物すごい幅広い方がこの役割を担い得るということですけれども、例えば先ほど冒頭に紹介いたしました八十六条の六や七に規定する災害応急対策責任者というのは、どのような人がなるべきだと想定しているんでしょうか。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) 今御指摘いただきました八十六条の六とかでございますと、災害応急対策責任者は、災害が発生したときは、法令又は防災計画の定めるところにより、避難所を供与するとともに、生活関連物資の配布など、避難所に滞在する被災者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるよう努めなければならないというふうにされております。  これは、具体的には、例えばですけれども、避難所についてでありますと、市町村は、災害時に災害の状況に応じまして指定避難所を開設をしていただきますし、指定避難所における生活環境が良好なものであるよう努めるという役割を負っておられるかと思います。  また、保健医療サービスで考えますと、これは市町村に加えまして都道府県の方でも一緒になって保健師等による巡回健康相談等を実施していただくとか、あるいは都道府県の方は、大規模災害発生時には、保健、医療、福祉活動の総合調整を遅滞なく行うための本部の整備に努めて、医療資源とか福祉資源がしっかりと現場に行き届くようにしていただく。あるいは、物資の供給であれば、市町村とか県の方で元々備蓄をしていただいている上で、国の方も災害の規模によっては被災地からの要請がなくともプッシュ型で物資の供給を確保、輸送すると、そういった支援を開始することにしておりまして、こうしたことについて防災基本計画において各機関の役割を定めているところでございます。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 皆さん、分かるでしょうか。もしそれぞれが被災自治体の首長だったときに、さて、どういう人に何をお願いするべきなのか。私、自分が首長だったときに、首長として責任者になります、今おっしゃったような様々なことを誰がやるべきなのか、誰が取りまとめるべきなのか、余りにも幅広く漠然とし過ぎていて全く分からない。ここが私、今までの混乱につながっているんじゃないかと思います。  先ほど指摘したように、更に八十六条の六とか七で役割が増えているんですね。この役割を例えば首長が責任持ってやれと言われたときに、本当に担い切れるのか。私、ここの整理をきちっと国の方でも、まあ当然自治体ごとにいろんな事情が違いますから、それぞれの自治体の事情に応じて役割分担していくんだと思いますけれども、一定程度のこの支援とか、どういうふうにあるべきだということを示していかないと、非常に分かりにくいと思いませんでしょうか。  そして、五十八条には、市町村長はこうこうこういったような災害応急対策責任者に対して要請するということになっているんですね。市町村長は、あるときには自らも災害応急対策責任者であるし、ほかの災害応急対策責任者にまた何か要請するという、二重の、非常にここの役割分担も分かりにくいと思うんですけれども、何かもう少し明確にどういう役割をお願いすべきかということを、こんな漠然とした法律に書くんではなくて、ブレークダウンして指示するべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  御指摘をいただきましたように、市町村、避難所の開設を始めとして災害応急対策において大きな役割を担っているものと考えております。  今般の災対法の改正案におきましては、例えば平時から国において地方公共団体に対する応援組織体制を整備、強化するとともに、災害時には公共団体からの要請を待たずに先手で災害応急対策に取り組む、そういったような規定を設けているところでございます。  また、災害発生時に人員が必要となる業務につきましては、総務省の方で応援派遣制度というのを設けておりまして、自治体間で職員の応援派遣を行うということとしているところでございますし、一方で、自治体の方は、災害発生時にそうしたものがさっと受け入れられて円滑に動くように受援計画の策定をするというようなことともなっておるところでございます。  また、加えて、そうした災害時の対応を自治体の職員がしっかり行っていけるようにということで、平時から十分な防災知識を身に付けていただくために自治体職員を対象とした様々な研修なんかも実施をしておりまして、例えば内閣府におきましては、自治体職員等の防災スペシャリストを養成する通称有明の丘研修と言っておりますけれども、そうしたものも実施をしておるところでございまして、引き続き自治体の取組を支援していきたいというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 今回、国がプッシュ型で支援する仕組みもできましたけれども、国、県、いろんな皆さんが入ってくる。ただ、この最終的な情報は誰かがしっかりと確認しているというところも明確にしていかないと、誰の指示に従うべきなのかというところもかえって見えにくくなってしまうと思うんですね。そういったところは是非留意をして、今後の体制整備に当たっては、国がリードをして混乱のないような運用をお願いしたいと思います。  続きまして、いわゆる広域避難についてお伺いしたいと思います。  東日本大震災のときもそうだったんですけれども、昨年の能登半島地震の際にも、住民票のある地元から離れた県内外の市町村への広域避難をする事例が見られました。このような場合には双方、元々の住居地、それから避難先、その双方の情報連携、情報伝達が不可欠だと思います。  今回の改正案で、広域避難の円滑化を図るために、避難元及び避難先市町村間の情報連携の推進や広域避難者に対する情報提供の充実を進めるというその総論ですね、これは評価できると思っておりますけれども、災害の規模が大きくなるほど、先ほど来南海トラフの事例とかありましたけれども、そうなればなるほど広域避難は都道府県を越えて行われる傾向があって、東日本大震災では、復興庁公表の全国避難者数を見ると、ピーク時には七万二千八百九十二人の方が県外避難をされておられました。  お手元配付の資料を御覧ください。これ、私が四年前、令和三年四月九日の震災復興特で問題提起したこの資料なんですけれども、東日本大震災時は、避難者情報の把握が困難、若しくは一元化されていなかったことが重要な課題だと指摘をされておりました。  先ほども答弁の中でも少し触れられておりましたけれども、総務省には全国避難者情報システムというものがあります。これ東日本大震災の後に運用が開始されましたけれども、実はこれ自己申告なんですね。自己申告なので、現在の避難の状況がよく分からない。そのほかに移った人が把握できていないというのが、このオレンジの敦賀市の事例を書いておりますけれども、こういった情報と、あと避難先の自治体が独自の情報を加味して復興庁で全国の避難者数というものを出しています。  これ、この時点ですね、震災発災から八年後の平成三十一年の数字ですけれども、三万九千百五十七人となっております。一方で、会計検査院も随時報告の中でいろいろ独自の調査をしたんですけれども、その結果では六万五千二百二十二人、いわゆる他市町村に避難しているという数字が出ていました。大きく乖離しているということで、会計検査院からも指摘をされております。  つまり、このときしっかり、今回も先ほど平木議員からも指摘ちょっとありましたけれども、やっぱりこういった避難の情報をきちっと把握していかないと、必要な支援も行き渡らないし、そして今の現状も分からないということですので、こういった問題をしっかり解決して、まさに総務省ではこういったシステムをつくっているんですけど、このときにお聞きしたら、総務省はシステム構築のみで人数把握していないと言うんですよ。  こういう中で、是非、今回防災庁もできますし、今、防災担当大臣がいる中で、まさにこれから広域避難が増えてくると見込まれる中で、この辺の食い違いをしっかり解決して、しっかりとした一元管理するようにするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

高橋謙司 内閣官房防災庁設置準備室次長兼内閣府政策統括官

○政府参考人(高橋謙司君) お答えをいたします。  大規模災害発生時に被災者が全国各地に避難されることが想定をされます。御指摘のとおり、その避難者数をしっかりと把握することは大変重要であるというふうに認識しております。  今回の能登半島地震におきましても、広域避難者の把握に当たりまして、被災市町、例えば六市町合同で全国の自治体に対して避難者情報の提供を呼びかけられるとか、そうした取組が行われたというふうに承知をしております。  そうした今回の経験、教訓も踏まえまして、今般の改正法案におきましては、広域での避難者に関する情報を自治体間で連携して把握するために、避難元市町村と避難先市町村との間で情報連携の推進をするといったことについて規定しております。  避難者のデータを共有することで、その後の被災者支援につなげていきたいというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 その際、台帳整理もするということですけれども、その際の国の役割は一体何なのか。自治体がしっかりやるのはもちろんですけれども、国が責任を持って全体像を把握する仕組みにはなっているんでしょうか。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 広域で避難者数等を把握することはもちろん重要であります。  これまでの災害におきましても、自治体の御協力により、全国での避難者数等について国がしっかり把握をしようと努めてきているところであります。ここは国が全体を把握すべしという認識を持って今取り組んでいるところであります。  改正法案においては市町村間の情報連携を規定しているほか、現在、能登半島地震での二次避難の状況を踏まえて、今後の災害に生かせるよう、二次避難のガイドラインを作成することとしており、その中でも広域に避難する者の情報共有やその手順等についてもお示しすることを検討しております。  避難者のデータを共有するに当たっても各自治体のデジタル化が必要であり、その点を推進するとともに、発災時には引き続き、国としても各自治体と連携し、被災者支援に努めてまいりたいと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 大変大事なところだと思うんですね。本当に、広域になればなるほど分かりにくいというところでやっぱり国の責任大だと思っておりますので、既存の今あるシステムをどのように使っていくのか、改善していくのか、その辺りも含めて御尽力をよろしくお願いいたします。  ちょっと問題を飛ばしまして、問い六に行きたいと思いますけれども、大規模災害発生時には、まず必要になるものの一つが水道インフラ、この復旧だと思っております。  今般、水道法を改正して、水道インフラ復旧に関しては下水道事業団の協力も得られるようになる見込みだと思いますけれども、現状、大規模災害発生後に必要な水道復旧に関しては、これ水道事業体、大体自治体が多いんですけれども、自治体から日本水道協会に工事の依頼があって、その際に、その後にその水道協会から水道協会各支部、そして水道事業者団体、管工事業組合等に派遣要請があって、その要請に基づいて各自治体、各企業から派遣をされると、こんな仕組みになっていると聞いております。  今回、能登半島の地震にも、私地元の山形県からも、水道協会から依頼を受けて、県の管工事業協同組合連合会が各水道事業者に派遣の依頼をして、まあ大体水道事業者って小さいところ多いんですよね。零細、小さいところ、そういったところから一名、二名ずつ現地に派遣をするということで復旧作業をお手伝いしたと、こんなことでありました。  その際に、応援派遣に行った事業者から幾つか声をお聞きしました。被災地での水道復旧作業は、業務の性質上、けがのリスクが低くないと、傷病への対応に苦慮しているということなんですね。どういうことかと申しますと、通常の業務より危険度の高い被災地での復旧作業におけるけがなど万が一の際に、個々の、いわゆる元々の会社ですね、元々の会社の労災で対応しなければならないのはちょっと抵抗があるという声がありました。通常、日常業務でもやはり危険がある中で、まあ労災保険には入っていますけれども、通常の業務でのけがのリスクよりも被災地でのけがのリスクが高い中で、応援要請を受けて現地に行ってけがしたときに自分の労災使って、この労災で、これ災害、こういった労災ですから、労災を使うと、いわゆる保険料率が上がるという。メリット制によって上がっていくというような、こういったことがあるんで、ちょっとそれは抵抗感があると、こんな声をお聞きいたしました。  その中で、特に、先ほど言いましたように、小規模零細企業にとってはこの労災の負担というのはばかになりません。もちろん、日頃の業務で事故を起こしたとき、けがをしたときにその保険を使うのは当然しようがないんですけれども、でも、現地で危険業務に携わった中でそれを使うというのは本当に、何かちょっといかがなものかなというような、そんな声もありました。  小さい会社の場合、ふだん自らの仕事もありますから、その被災地には社長とか役員自らが行くと。ふだん危険業務、現地の業務に携わっていない社長さん、役員自らが現地に入るケースも多くて、そういった場合には特に労災に入っているわけではないということもあります。確かに特別加入制度もあるんですけれども、もう朝要請を受けて午後には行くという、こういった短時間の時間的余裕がない中にこれが機能するかどうかも私疑問だと思っています。  そういう中で、やはり災害派遣は、今言ったように行政から依頼を受けるというような復旧活動ですから、通常の請負工事とは性質が異なるので、例えば災害時に特化した保険の創設とか、若しくは労災の特例ですね、そこで保険を使っても等級上がらないような、そういった特例扱いができないものなのかどうなのか。これについて、まず労災を担当する厚労省、そしてまたこの業を担当する国交省にお聞きしたいと思います。

仁木博文 厚生労働副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(仁木博文君) 舟山委員の御質問にお答えしたいと思います。  まず、御質問の中でありました、事業主による労働災害防止の努力を促進するとともに、事業間の負担の公平性を図るため、企業の労働災害が増減すればそれに応じて負担する保険料額も増減する仕組みであるメリット制についてでございますが、これ、指摘の、いわゆるその委員の御指摘は十分分かるんですが、また一方で、そういったいわゆる事業主が災害の復旧工事への参加を促進する観点からいいますと、その特例を設けることについては、災害防止の努力の動機付けを弱めたり、復旧工事では労働者の安全確保を図る必要性が低いといった誤ったメッセージに取られるという可能性もあるかもしれない、そしてまた保険料負担の公平性が図れないではないかというふうな懸念があり、この慎重な検討が必要であると今考えているところでございます。  また、もう一つのその現行の労災保険制度におきましては、特例加入的なこともありますけれども、実は早期に適用する観点が重要という認識は持っておりまして、加入申請がありました翌日から適用が可能となっています。ただ、事後的に加入できることとするとモラルハザード等を招く可能性があり適当ではないが、いずれにしましても、手続の簡素化、迅速化に今後とも努めたいというふうに考えております。

国定勇人 国土交通大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官 自由民主党・無所属の会

○大臣政務官(国定勇人君) お答え申し上げます。  大規模災害におきましては、今ほど委員御指摘いただいておりますとおり、日本水道協会の相互応援の枠組みの下、応援依頼を受けました水道事業者が管工事事業者等を帯同する形で復旧作業をしているというところでございます。このため、国土交通省といたしましても、災害時の水道の早期復旧のための対応を含めまして、日頃から管工事の団体の皆様方と意見交換を行っているところでございます。  今後、今ほど御指摘もいただきましたので、平時も含めまして、今、先ほど厚生労働副大臣の方から答弁ありましたこの労災保険の特別加入制度、これにつきまして活用していただきたいということを含めて、国土交通省といたしまして、管工事業者の方々が円滑かつ効率的に水道復旧作業を行えるよう、しっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ちょっと厚労副大臣の答弁ひどいですよね。保険のいわゆるメリット措置の例外措置になると、何、現地に行って、まあけがなんかしてもいいから、危険注意しなくていいよってなるんですかね。そういった、半ばですよ、ボランティアではないかもしれませんけれども、緊急要請を受けて現地に行って、ある意味壊れそうな家とか危ないところに行って工事をして、けがなんてしていいと思いますかね。そういうような答弁というのは全く現地が分かっていないと思わざるを得ませんよ。  そういう特別な業務、任務に就いていただく中で何か、いわゆる派遣元の負担を少ない形で工夫ができませんかという提案をしているわけですよね。そのぐらいの検討はしていただきたいと思いますよ。  そして今、国交省さんからもお話、政務官からも御答弁いただきましたけれども、特別加入ですよね。そういったものは、例えば従業員のふだんの労災じゃない特例で何か災害に特化したものを少し組んでいくとか、そうなると安心して送り出していける。別に何か労災のお金がもったいないからというわけじゃないけど、でも、そこはそういった善意の気持ちを何とか後押しするような仕組みというのを検討すべきじゃないかと思います。  是非そこは改めて検討いただきたいと思いますし、是非、防災担当大臣からもこの必要性、今お話を伺っていてどうお感じになったのか、また、こういったことの必要性についての御見解をお願いしたいと思います。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 災害復旧に当たる事業者が安心して活動を行うことができるようにすることは重要でございます。  内閣府といたしましては、被災地での支援活動に従事する者が円滑かつ効率的に、そして安心に活動を行うことができるように考えておりまして、特に円滑、効率的に活動を行うことができるように配慮する規定を盛り込んでいるところでございます。  いずれにせよ、災害復旧に当たる事業者の確保等の観点から、引き続き関係省庁とも連携してまいりたいと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 あわせて、厚労副大臣に来ていただいているんで、もう一つ問題提起をさせてください。  実は、派遣先でけがとか病気で診療が必要な場合に紹介状がないから診察できませんと、こんな事例が実際にありました。地元じゃないところに行って、紹介状どうやってもらうんでしょうか。そういった診療についての不条理というのも何とかなくしていただきたいと思います。  是非、災害派遣に際しての、多分これは、今回の水道事業者だけではなくてボランティアも同じようなことに直面する可能性あると思うんですよね。だって、地元じゃないところに行って紹介状なんてもらえませんよ、緊急なんですから。そういったときにしっかりと、診療拒否をしない、また、紹介状がないからプラスアルファの、そのお金を払わなきゃいけないとか、そういったことがないような措置も是非御検討いただきたい。これはお願いさせていただきます。  ちょっと時間がないので、最後に一問だけ質問をさせていただきます。  本会議でも取り上げましたけれども、やはりこの被災の現場においての女性の視点、大変大事だというところで、大臣からは、私、その法律の中に女性という言葉を入れてほしいと言いましたけれども、年齢、性別関わらないというところで入っているんだということがありました。  当然、復旧とか避難所での女性の視点もそうですけれども、その事前ですよね。今回、必要な、準備段階、これにおいても女性参画の必要性というものがあると思っておりますけれども、その意思決定の場、それから防災・危機管理部局への女性参画の強化、こういったところにも配慮をし、しっかりと国が進捗状況を把握したり、現場に徹底するようなことをしていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) まさしく今委員御指摘のように、女性の視点であり、そして女性の感覚であり、そして女性が関わって事前の準備をすることというのは大変重要だと思っております。  防災・危機管理部局などの現場への女性の参画促進に関し、男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドラインを定めるとともに、それに基づく取組を促進するよう地方公共団体に対して周知をいたしております。また、地方公共団体における取組状況について調査、公表するとともに、優良事例等の横展開を図っているところでもございます。  内閣府としては、今般の法改正も踏まえ、関係省庁とも連携をし、女性の視点に立った対策の推進に着実に取り組んでまいりたいと思います。

舟山康江 国民民主党・新緑風会

○舟山康江君 ありがとうございました。  この災害対応については、いろんな事例を踏まえて少しずつ改良が加えられているとは思いますけれども、現場がしっかり動けるような、そんな取組を更に進めていただきますことをお願い申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  今回の改正案が、災害対策に福祉、それから在宅支援の位置付けを明確にすると同時に、その担い手として被災者援護協力団体やその登録制度を創設するということはとても大切なことだと思っております。    〔委員長退席、理事藤木眞也君着席〕  そこで、仁木副大臣、お久しぶりですが、この当事者による被災当事者の支援の重要性について認識をお尋ねしたいと思うんですけれども、お配りしておる資料の一枚目に、昨年六月二十一日付けの北陸中日新聞の一面トップの記事を御紹介をしています。御覧のとおり、JDF、日本障害フォーラムの能登半島地震支援センターが主催された七尾市和倉での懇談の様子なんですね。和倉温泉の旅館でマッサージ師として働いてこられた視覚障害者の方々の懇談の場面なんですけれども、避難所にいられず、住まいを転々としたと、「日常生活に苦労、職探しも困難」という大きな見出しが付いています。  この懇談は、障害のある当事者、同じ視覚障害のある当事者がコーディネートをするという場面で、お話を伺いますと、そのことによって、被災以来ずっと心の中に抑え込んでいた、避難所にいられなかった事情だったり、仕事を失って、また行政の支援も受けられなかったりという、そうした実情が初めて語られて、お互いに語り合われて、それを通じてニーズが共有されるという取組で、そういう取組だからこそ、こうやって地元紙も大きく報道をしたという形で注目をされているわけです。  この下の方に、和倉温泉あんま組合長の方のお話があります。目が見えないと買物も風呂も一人では大変、新しい仕事も簡単に見付からないと。そのとおりなんですよね。あわせて、このJDFの支援センターの事務局長を務めていらっしゃる本田さんが、避難所が健常者のために開設されているように感じる、健常者優先であってはならないとおっしゃっています。  この二月に私もお訪ねして、そして今週月曜日ももう一度訪ねてきたんですけれども、そのとき、本田さんですね、一番困っている人たち、一番弱い人たちを基準に災害対策を考えてほしいと強くおっしゃっていて、私もそのとおりだと思うんですね。  具体的にどんなことに困っているのか、どんな思いでいるのかということは、やっぱり同じ当事者の目線でのこうした支援の活動があってこそ具体的に私たちも分かってくるわけで、こうした取組というのはとても重要だと思いますが、いかがでしょうか。

仁木博文 厚生労働副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(仁木博文君) 仁比委員にお答えします。  御指摘のように、そういった災害の対策というのは、一応、災害弱者という言葉がありますように、やはり災害が発災したときに一番困る方々等を対象に指定するということは重要でございます。  このことに関しまして、先生が御質問されていることがありますので、御指摘のピアサポートの活動に関しましては、障害者と同じ目線に立って相談、助言等を行う取組というものがあります。被災地においても障害者の不安の解消に資するものと考えています。  これまでも、ピアサポーターの活動について、地域生活支援事業における支援を行ってきたほか、令和六年度報酬改定においては、サービス事業等におけるピアサポートの体制に対する評価を拡充したところであります。引き続きこうした取組を推進してまいりたいと考えています。    〔理事藤木眞也君退席、委員長着席〕

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 そうした当事者団体の支援の中で、このJDFの支援センターの五月十七日付けのニュース、「やわやわと」というこのニュースですけれども、支援に入られた方が、困り事は様々でしたと、JDFの活動が今年の九月で終わった後どうしようかと悩んでおられる方々の姿にもお会いになったというお話がありまして、実際そういう心配を塩田参考人も語られたわけです。塩田さん、こんなふうにおっしゃっているんですね。JDFのボランタリーな支援はいつまでも続けられるものではない。しかし、地元の障害福祉の事業者に引き継いでいくめどが立たない。発災直後から必死に障害のある人や事業所を守り支えてきた人たちがこの間退職をされています。残った人たちは少ない職員で業務過多になりながら支援を続けており、JDFへの事業所支援への要請が増え続けていますと。職員さんたちのメンタル不調も見逃すことができません。  私は、これが実情だと思うんですね。現地の障害者福祉やあるいは介護、こういった分野における人手不足ということについて政府がどんな御認識か。  これまで応援派遣を全国的に行ってこられたと思いますが、福祉避難所が閉鎖されるということに伴って三月末でこれが終了したということなんですね。その下で、JDFを始めとした民間ボランティアによる人手を送り込むといいますか、派遣するといいますか、そういうスタッフを派遣するというニーズが増えていっている。そういうニーズをちゃんと把握して、支援を改めて検討すべきだと思いますが、厚労省ないし副大臣、いかがですか。

仁木博文 厚生労働副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(仁木博文君) お答えします。  令和六年一月に発災した能登半島地震以降、被災した障害者支援施設への人的な支援のため、被災により介護職員等が不足する施設や避難所を、受け入れる施設等への介護職員等の派遣、また、福祉・介護人材確保のための緊急対策としまして、割増し賃金や手当など事業の再開に伴う掛かり増し経費の支援等を行ってまいりました。  これからの取組につきましては、発災から一定の期間が経過したこと等を踏まえ、厚生労働省、石川県、施設で調整した上で令和七年三月末をもって終了していますが、委員も御指摘のように、シームレスなこういう被災された方に対するケアも重要でございますので、現在も、一部の施設のニーズを踏まえまして、自治体や関係団体の連携の下、職員の応援派遣等の支援が行われる場合があるものと承知いたしております。  今後とも、引き続き、石川県や関係団体とよく連携し、被災地の施設の状況や要望を踏まえまして、必要な対応を行ってまいりたいと思います。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 ニーズを今本当につかむことが必要だと思うんですよね。  珠洲市の介護のそうした拠点の施設が一体どうなっているかということを月曜日に訪ねてきて心配をしておりまして、ちょっとお尋ねをしますけれども、お手元に、四枚目に昨年四月二十六日の石川、珠洲の社会福祉協議会、デイサービスセンターオープンというニュースの記事があります。  この記事にあるように、災害前までは社会福祉協議会やそれから民間が運営するデイサービスセンターが七か所あったわけです。だが、地震の影響でこのうち五か所が被害を受けて営業停止を余儀なくされていると。これ、現在もというのは、去年の四月の記事ですけれども、改めて確認をいたしましたら、今日も営業を停止をせざるを得なくなっている。結果、現在運営を再開できているのは二か所だけなんです。社会福祉協議会が運営をしてきたデイサービスセンターは全部被災して、その再建がままならないということの中で、珠洲の市役所の近くにかつて民間医療機関が運営していた通所リハビリ施設を市が買い上げて運営をしておられる。このニュースはそのときの喜びを書かれたものなんですけれども、二枚目に事務局長さんのコメントが出ていますけれども、皆さんがこちらに来てお話ししている姿を見ると、地元に戻ってきてほっとしているのだと感じると、これからも珠洲市で暮らしていくお手伝いをしていきたいというお話ですよね。その後、利用者が増えて、今は週六日の運営ということになっているようなんですけれども、こうした努力をしている。  それから、民間事業者が運営する定員三十名のデイサービスセンターがあるというこの二か所だけになっているんですよ。珠洲市も広いですから、そして、かつての利用定員のこと考えたら、この施設を復旧して、ケアマネジャーさんだったり介護に携わるスタッフの皆さんにちゃんと戻ってきてもらって働いてもらうということがとっても大事なんだけれども、現実には、壊れてしまったデイサービスセンターのうち一か所は再建諦めなきゃいけないというか、めどが立たないと。二か所については、入札業者がいなくて修復ができないでいるということなんですね。ちょっと本当に大変な状況だと思うんですよね。  これまで働いてこられた方は地元の女性の方が多くて、お連れ合いに被災地では仕事がなくなってしまっているとか、あるいは子供さんが進学をするということで地元から離れて市外に出ざるを得ない、例えば金沢にとか県外にというふうに出ざるを得ないという状況があって、実際に頑張ろうとしている職員さんたちが辞めていっているというわけですよ。  施設が壊れたままで運営が再開できないと職員さんたちもいなくなってしまう、そうすると利用者の方々も帰ってこれなくなってという悪循環が起こるじゃないですか。そうした事態が能登で起こっているという声がこれだけあるわけだから、国が積極的にその実情をつかんで、どうすれば再開ができるのか、そうした検討をすぐにやるべきだと思いますが、副大臣、いかがですか。

仁木博文 厚生労働副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(仁木博文君) 今御指摘のような、仮設住宅に入居されている障害者や在宅におられる障害者の方々に対して、孤立防止のための見守り支援や日常生活等の相談を行った上で、必要に応じて専門相談機関へつなぐ取組を進めてきたところでございます。  この災害時に在宅におられる障害者の福祉的なニーズ等につきまして、この現実を、実態を把握するということは非常に重要だと考えております。そういう、厚生労働省としては、災害ボランティアのセンターにおいて、社会福祉法人やNPO法人等の様々な民間団体と平時から関係構築ができるよう支援を行っているところでございます。  さらに、今般の災害基本法等の改正法案では、被災者援護協力団体の登録制度を創設し、登録団体の活動内容、活動実績等を全国の自治体に広く共有できる仕組みの構築を進めるものと承知いたしておりまして、これによる連携体制づくりが更に後押しされるものと考えています。  引き続き、県や関係団体等と緊密に連携し、被災した障害者の状況やニーズを踏まえつつ、安心した生活できるような支援体制に取り組んでいきたいと思います。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 施設の問題について、政府、いかがですか。

吉田修 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(吉田修君) デイサービスセンターについての現状の事実関係についてお答えを申し上げます。  被災したデイサービスセンターの復旧状況につきましては、厚生労働省といたしましても石川県を通じて状況の把握に努めているところでございますが、現時点で被災をした七事業所のうち、委員から御指摘のありました二つの事業所に加えまして、この記事にありますように、別の場所で再開したということで、合計三の事業所が既に営業を再開しているものと承知をしております。  また、残る休止中の四つの事業所ということでございますが、このうちの一つの事業所については再開の見込みがないということでございますけれども、残りの三つの事業所ということになります。このうちの二つの事業所につきましては、同一法人の他の事業所で利用者の受入れを行っているということでございます。  残るのが一つでございますが、こちらの一つの事業所では、国の補助金を活用して、デイサービスに地域の高齢者への相談機能等も付加したサポート拠点として整備することとしていると承知をしております。このサポート拠点の整備に当たりましては、これまで二回入札を行ったんですけれども、建設業者の確保に課題を抱えておりまして不調だったということなんでございますが、石川県に確認をいたしましたら、本日の三回目の入札におきまして落札がございまして、工事業者が決定したというふうに聞いております。  引き続き、早期にサービス提供体制が整備されるよう、被災自治体とも連携しながら、地域の実情に応じた支援に取り組んでまいりたいと考えております。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 今日の質問に合わせたように落札されたなら良かったなと思うんですけれども、今御紹介いただいたような実情が一年半たって奥能登の実際なんだということだと思うんですよ。だから、様々なニーズが高齢者もそれから障害のある方々にもあるんだけれども、見守り支援、先ほど副大臣御答弁ありましたけれども、そこで支援のニーズをつかんで専門の相談機関につなぎはするんだけれども、受けた相談機関の方がそのニーズを解決してもらうための事業者がいないと。  そこで、JDFを始めとしたボランティアの民間団体のこの活動がとても頼りにされていると。だから、元々三月末までって計画されていたけれども九月まで延長しようと。その後、だけど、JDFがいなくなったら自分はどうするんだろうか、移動支援もできなくなる、引きこもらなきゃいけないのかというような実情が現にあるということ、そこをつかんで応えていけるような福祉の施策の拡充をするというのが私は国の責務だと思います。ガイドヘルパーの充実や、あるいはそうした民間支援団体の活動そのものに係る費用を、せめて一部でも補助や支援を検討すべきだと思います。  先ほど同様の御議論あって、なかなか厳しい御答弁になるだろうと思うので、ちょっと時間の関係で今日は要望にしておきたいと思いますけれども、先ほどの水道工事の問題でも、それから公費解体、私、円滑で速やかな進行をということで求めてきましたけれども、実際に他県からも含めた業者さんたちに入ってもらうために掛かり増し経費の補填、補助をしてきているじゃないですか。  つまり、能登地震の復旧復興という困難な事態を進めていくために、一般のときには行わない特例的な措置を政府はこれまでやってきているわけです。福祉、介護などの分野でも同じ事態が起こっているのに、なぜここだけ民間団体のボランティア任せにして、言わば自発性という言葉を掲げて全部手弁当でやってもらうと。それは道理が通らないんじゃないですか。  防災大臣に今の点で一問聞きたいと思いますけど、今回、災対法に福祉サービス、それから救助法にも位置付けると。これから起こっていく災害については、救助費の中で今申し上げているような経費が出ていくということになるわけですけれども、能登でそうした考え方が試されているんじゃないかと。それこそ司令塔として県などとも連携をしながら公的支援への引継ぎを進める。それまでの活動をボランティア任せにしないで、団体への支援を検討すると。いかがでしょうか。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) 改正法案の被災者援護協力団体の登録制度は、要配慮者への支援も含め、支援団体の活動内容や活動実績等の情報を広く共有し、官民の顔の見える連携体制づくりを後押しする趣旨でございます。この制度は、能登半島における災害の経緯を踏まえて検討したものであり、能登半島において今なお続く被災者への支援活動にも生かされるべきものと考えており、被災者のニーズを踏まえて適切な支援活動につなげることが期待をされているところでございます。  一方で、御指摘の障害者団体を含め、能登半島で行われてきた様々な被災者支援の活動がボランティア任せとならないよう、関係機関と連携をしてまいりたいと思います。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 連携してまいりたいと、大事な姿勢だと思うんですよ。国の予算も入れてもらって、県には基金もつくられているし、市町村もいろんな取組をされようと頑張っているわけですよね。だからこそ、その思いがちゃんと被災者の生活再建に届くように、是非とも大臣、頑張っていただきたいと思います。  最後、二問をちょっとまとめてお尋ねしたいと思います。  先ほど自民党の加田議員が質問をされました、心身の障害によりという文言で欠格条項が作られているという関係のことなんですけれども、この点で、日本障害センターの塩田参考人は、被災者援護協力団体に障害のある人が役員として加わることの意義は大きいとおっしゃっています。そのとおりだと思うんですよ。JDF自身が障害当事者団体で、だからこそ今日議論をしたような取組ができているわけですよね。恐らく、その点については大臣もそのとおりだとおっしゃるんだと思うんですよ。  ところが、条文は、障害者が役員を務める団体は被災者援護協力団体に登録できないかのように読めるんです。この条文のままだと全く矛盾するじゃないかと。そもそも、心身の障害という言葉を暴力団だとか薬物中毒だとかと並べて語ると、法に規定すると、これは差別、偏見を呼び起こすものではないかと、だから削除をと私求めるんですが、大臣の御見解いかがですか。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) まず、この塩田参考人の御発言には、当然ながら私どももそのとおりという思いでございます。  そこで、この一定の登録要件の話であります。心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものを規定することとしております。また、この内閣府令においては、被災者援護協力業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通が適切に行うことができない者と規定することを考えております。  この役員についての要件は被災者援護協力団体の活動方針を決めるものであることから設けるものであって、障害者であっても必要な認知、判断及び意思疎通が適切に行うことができない者に該当しなければ、この要件には当たりません。障害者が役員を務める団体が一律に登録できないということでは決してないということでございます。具体的な運用といたしましては、被災者援護協力団体への登録申請の際に、申請者から欠格要件に該当しない旨を申告いただくことを考えているところでございます。  被災者の支援に当たる障害者の方々を排除することは全く考えていないことから、そのような団体が排除されることのないよう運用してまいりたいと思います。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 やっぱり、そこまでして何でこの条項を置かなきゃいけないのかというのは私には理解ができない。どんな団体を排除しようとするのかというのが分からないですよね。  今日の議論の中で、被災現場で厳しい状況にあるからこういう条項を置くんだみたいな話もあったんですけれども、そういう厳しい状況だからこそ当事者による目線での支援が必要だし、支援に当たる障害当事者団体に対する合理的配慮が必要なんだと思うんですよ。(発言する者あり)大臣もそう思っていますって今お話しになっているんですけど、やっぱりそこを、条文上こういうふうな規定ぶりになってしまうというのはとても残念だと。  改めて、こうした議論を機会に、我が国の障害者権利条約にしっかりと見合う法制度を検討していくことを皆さんに呼びかけて、今日は質問を終わります。

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  本案の修正について仁比君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。仁比聡平君。

仁比聡平 日本共産党

○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表し、災害対策基本法等の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。  その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。  その趣旨及び概要について御説明申し上げます。  本改正案が、能登半島地震から得られた教訓を生かし、応急対策期の被災者支援と災害救助について、避難所及び避難所以外の在宅被災者に対する福祉サービスの提供を明確にするとともに、災害救助業務の担い手として新たに被災者援護協力団体やその登録制度を創設することは重要です。  能登半島地震では、被災した障害者への支援に当たって、同じ障害があるからこそ分かることや語り合えることがあり、障害当事者のコーディネートによってそれまで語られなかった思いや悩みが語られ、ニーズが共有される取組が社会的に注目されるなど、当事者による支援が、災害時、一層重要な意味を持つことが改めて確認されました。  障害者権利条約の批准以降、障害の有無によって分け隔てられることのないインクルーシブな取組や、合理的配慮の提供が各分野で進み、それは防災や被災者支援において極めて重要な観点です。  そこで、被災した障害者が、障害当事者、障害者団体による支援を受けられることの重要性に鑑み、当該支援に必要な合理的配慮が行われるべきことを明記すべきであると考えます。  一方で、政府案が被災者援護協力団体登録の欠格事由の一つとして定めようとしている、団体の役員のうちに、心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものに該当する者のあるものとの規定は、障害者権利条約や障害者基本法に照らして極めて不当と言わざるを得ません。  役員に障害者がいることで被災者援護協力団体の登録から排除されることは断じて認められません。また、心身の障害を暴力団や薬物中毒者などと並べること自体が偏見を生むことにつながりかねません。  特に、本委員会の参考人質疑において、日本障害フォーラムの塩田参考人から、この条文の削除を、被災者援護協力団体に障害のある人が役員として加わることの意義は大きいと強く意見が述べられ、当該条項の不当性について他の参考人も全く同じ意見と同意されました。  政府が昨年十二月に閣議決定した障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画においても、障害のある人への社会的障壁を取り除くのは社会の責務であるという障害の社会モデルの考え方を踏まえ、我が国は、特定の疾病や障害を有する者に対する優生上の見地からの偏見や差別を始め、障害のない人を基準とし障害のある人を劣っているとみなす態度や行動と決別しなければならないとしています。  このように、政府案の役員が障害者との欠格条項を削除することは、内外の動向や法制度に沿うものと考え、本修正案を提出する次第です。  次に、修正案の内容について御説明申し上げます。  第一に、国及び地方公共団体は、要配慮者に対する防災上必要な措置に関する事項を実施するに当たっては、被災した障害者がそれ以外の障害者による支援を受けられることの重要性に鑑み、当該支援に係る社会的障壁の除去の実施についての必要かつ合理的な配慮が行われるために必要な環境の整備に努めなければならないこととします。  第二に、被災者援護協力団体が登録を受けることができない事由のうち、役員のうちに心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものに該当する者のあることを削除することとします。  以上が本修正案の趣旨であります。  各会派におかれては、この間、真摯に御検討いただいてきたこと、心から感謝申し上げます。どうぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに災害対策基本法等の一部を改正する法律案について採決に入ります。  まず、仁比君提出の修正案の採決を行います。  本修正案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 少数と認めます。よって、仁比君提出の修正案は否決をされました。  それでは、次に原案全部の採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、鬼木君から発言を求められておりますので、これを許します。鬼木誠君。

鬼木誠 立憲民主・社民・無所属

○鬼木誠君 私は、ただいま可決されました災害対策基本法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     災害対策基本法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、令和六年能登半島地震の教訓を生かし、南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模地震や激甚化・頻発化する気象災害の発生に備え、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。  一 災害関連死を防ぐため、災害関連死に係る実態の把握に努め、事例の検証を行うとともに、被災者に対する充実した福祉的支援及びスフィア基準に沿った避難所運営が実施されるよう、地方公共団体に対し、適切な助言及び支援を行うこと。また、災害関連死の適正な認定に資する体制整備のため、地方公共団体に対し、災害関連死の認定に係る審査会等の設置を促すこと。  二 避難所に避難できず、自宅や車中で避難生活を送っている避難者に対しても、避難所で提供される物資や情報等が等しく提供され、適切に行きわたるよう、地方公共団体に周知徹底するとともに、適宜その運用状況を把握し、必要な対応を図ること。また、災害時に福祉避難所が速やかに開設できるよう、適切な施設の指定及び協定の締結を促進するとともに、福祉避難所を必要とする被災者の受入れに対応可能な物資の備蓄・機材の確保や施設の耐震化に向けた支援を行うこと。  三 災害時における福祉的支援の充実・円滑化を図り、高齢者、障害者、妊産婦、乳幼児を始めとした特に配慮を要する被災者に対して、それぞれの事情に応じた応急の福祉的支援が行きわたるよう努めること。  四 災害時における福祉サービスの提供に当たっては、必要とする者に適切なサービスが提供されるよう、ガイドライン等の整備を行うとともに、福祉施設や福祉サービスの機能が回復されるまでの間は、関係府省が連携し必要な支援を継続するよう努めること。また、施設やサービスの機能回復に向けた応援派遣や必要な物資・機材の調達等について、災害発生前から十分な準備ができるよう適切に支援すること。  五 災害時に適切な福祉サービスが提供されるよう、DWAT(災害派遣福祉チーム)への情報提供及びDWAT間の情報連携のために必要な環境整備を図ること。  六 福祉関係者に対する従事命令の発出及び罰則の適用については、福祉の範囲が広範にわたることに鑑み、緊急性や必要性等を十分に検討し、慎重な運用がなされるよう、都道府県知事等に適切な助言を行うこと。  七 被災者援護協力団体の登録制度については、登録基準を明確化するとともに、評価方法の公平性及び透明性の確保を図ること。また、登録を受けた団体以外の協力団体や個人ボランティアの活動促進に向けた施策について検討し、必要な措置を講ずること。  八 被災者援護協力団体の登録に当たっては、当該団体の役職員が、被災者及び支援者に対して暴力、ハラスメントその他不適切な行為を行うことのないよう、教育・訓練の実施状況を考慮するとともに、登録被災者援護協力団体の業務状況を把握し、必要に応じ改善を求めること。また、役職員に暴力、ハラスメントその他不適切な行為があったことを把握した場合や、役職員又はこれらの職にあった者が秘密保持義務に違反した場合には、当該団体に対し、速やかに改善命令・登録取消等の対応を行うこと。  九 被災者援護協力団体が登録を受けることができない事由のうち、「心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの」については、東日本大震災等で障害者団体が被災障害者の支援活動に大きな役割を果たしてきたことに鑑み、障害者差別解消法との整合性を確保し、心身に障害があることをもって一律に排除することのないよう十分留意するとともに、内閣府令を定める過程において、障害者団体の意見を積極的に聴取すること。また、障害者団体を共生社会の構成員として連携に努めること。  十 災害の発生により施設又は設備に被害が生じ、かつ、市町村長又は都道府県知事による応急措置の実施が困難となる事態を想定し、平時から、地方公共団体等と連携するとともに、実際にこのような事態が生じた場合には、直ちに被災地の状況を把握し、躊躇せず応急措置を実施すること。  十一 障害者、高齢者等への実効性の高い避難支援に向けて、各市町村における避難行動要支援者に対する個別避難計画の策定が進むよう、防災・災害対応に係る人材の確保、財政措置、先進・優良事例に関する情報提供等、必要な支援の強化を図ること。また、災害時に要配慮者利用施設の利用者が速やかに避難できるよう、各市町村に対し、避難先や福祉人材の確保を促すとともに、避難確保計画の作成及び避難訓練の実施等に係る優良事例の情報を提供するなど適切な支援を行うこと。  十二 インフラ及びライフラインの復旧に当たっては、民間事業者を含めた作業員の安全衛生確保の強化及び周囲の理解促進を図ること。  十三 液状化による宅地被害を軽減するため、液状化対策の周知・啓発を更に推進するとともに、市町村による液状化ハザードマップの作成の加速化や必要に応じた更新の実施に向け、助言及び支援を行うこと。  十四 埼玉県八潮市における道路陥没事故により、インフラの老朽化問題が改めて顕在化し、老朽化対策が喫緊の課題となっている。自然災害が激甚化する中、インフラ老朽化の進行により、被害規模が拡大することのないよう、抜本的対策を講ずるとともに、インフラの維持管理を行う地方公共団体に対し、人的・財政的等の支援を強化すること。  十五 地方公共団体における物資の備蓄状況については、その公表結果を踏まえ、地域間格差の是正を図ること。また、物資の備蓄に当たっては、女性や高齢者、アレルギー疾患を有する者などの多様なニーズに対応可能な物資の確保に努めるとともに、地方公共団体においても、同様の取組がなされるよう促すこと。  十六 防災、復旧・復興に関する意思決定の場及び防災・危機管理部局等の防災現場への女性参画の強化など、「男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン」や「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」に沿った取組を全ての地方公共団体に徹底するとともに、取組の進捗状況を把握・公表し、必要な改善に努めること。  十七 気候変動に伴い激甚化・頻発化する大雨・大雪等の気象災害や、岩手県大船渡市を始めとする各地で相次ぐ林野火災に適切に対処するため、災害救助や消防活動、避難所環境などに関し、地方公共団体間の格差是正や連携・協力の在り方について、国として必要な検討を進めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) ただいま鬼木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 全会一致と認めます。よって、鬼木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、坂井内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂井内閣府特命担当大臣。

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 自由民主党・無所属の会

○国務大臣(坂井学君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重して、適切な措置の実施に努めてまいります。

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

塩田博昭 公明党

○委員長(塩田博昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十四分散会

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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。

  1. 記録 #1295 観測 2026-10-11 04:25 JST
    改ざん検知用の値 36aa5482…581cde (未計算)

チェックポイント

記録
#1363 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint-2026)
まとめの値
393aca74…440243

仕組み

  1. 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
  3. 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。

いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。