令和七年六月五日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 六月三日 辞任 補欠選任 里見 隆治君 新妻 秀規君 高橋 次郎君 塩田 博昭君 六月五日 辞任 補欠選任 田村 まみ君 浜口 誠君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 柘植 芳文君 理 事 神谷 政幸君 羽生田 俊君 三浦 靖君 森本 真治君 秋野 公造君 委 員 石田 昌宏君 衛藤 晟一君 こやり隆史君 自見はなこ君 比嘉奈津美君 星 北斗君 山田 宏君 石橋 通宏君 大椿ゆうこ君 高木 真理君 塩田 博昭君 新妻 秀規君 猪瀬 直樹君 山口 和之君 浜口 誠君 倉林 明子君 天畠 大輔君 衆議院議員 修正案提出者 上野賢一郎君 修正案提出者 長坂 康正君 修正案提出者 井坂 信彦君 修正案提出者 長妻 昭君 修正案提出者 山井 和則君 修正案提出者 浜地 雅一君 国務大臣 厚生労働大臣 福岡 資麿君 副大臣 内閣府副大臣 辻 清人君 財務副大臣 横山 信一君 大臣政務官 内閣府大臣政務 官 西野 太亮君 事務局側 常任委員会専門 員 佐伯 道子君 政府参考人 厚生労働省大臣 官房年金管理審 議官 巽 慎一君 厚生労働省雇用 環境・均等局長 田中佐智子君 厚生労働省保険 局長 鹿沼 均君 厚生労働省年金 局長 間 隆一郎君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案(閣法第五九号)(衆議院送付) ○参考人の出席要求に関する件 ─────────────
厚生労働委員会
発言 218
○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、里見隆治君及び高橋次郎君が委員を辞任され、その補欠として新妻秀規君及び塩田博昭君が選任されました。 また、本日、田村まみさんが委員を辞任され、その補欠として浜口誠君が選任されました。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長間隆一郎君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。福岡厚生労働大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) ただいま議題となりました社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 我が国においては、健康寿命が延伸し、単身世帯や共働き世帯が増加するとともに、高齢者や女性の就業の更なる進展や持続的な賃上げの継続が見込まれます。こうした社会経済の変化を踏まえ、年金制度において、ライフスタイル等の多様化を反映し、働き方に中立的な制度を構築するとともに、高齢者の生活の基盤の強化のための所得保障及び再分配機能の強化を行うため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、被用者保険の適用範囲を拡大するため、短時間労働者を適用すべき事業所の企業規模要件を段階的に引き下げ、撤廃するとともに、賃金要件についても、最低賃金の動向を見ながら撤廃します。また、既存の事業所に配慮しつつ、常時従業員を五人以上使用する個人事業所に係る非適用業種を解消します。 第二に、在職老齢年金制度について、支給停止が開始される賃金と老齢厚生年金の合計額の基準を六十二万円に引き上げ、支給停止とならない範囲を拡大します。 第三に、子のない二十代から五十代までの者に係る遺族厚生年金制度について、受給要件等の男女差を解消し、併せて、所得等に応じた給付の継続等の配慮措置を設けます。 第四に、厚生年金保険の標準報酬月額の上限について、七十五万円に段階的に引き上げます。 第五に、個人型確定拠出年金の加入可能年齢を七十歳未満に引き上げます。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和八年四月一日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございますが、この法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願い申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員井坂信彦君から説明を聴取いたします。井坂信彦君。
○衆議院議員(井坂信彦君) ただいま議題となりました社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。 昨年の財政検証によれば、過去三十年の状況を投影した経済前提では、マクロ経済スライドによる給付調整は、報酬比例部分は二〇二六年度に終了する一方、基礎年金は二〇五七年度まで継続する見込みとされています。現行の仕組みのままでは、基礎年金のみ給付調整が続くことになり、基礎年金の給付水準が長期にわたって低下してしまいます。 基礎年金の給付水準の低下は、中低所得層ほど影響が大きく、今後、低年金により生活に困窮する者の増加が懸念されるだけでなく、就職氷河期世代を含む現役世代や若者の将来の基礎年金部分を含めた厚生年金の受給額の低下を招くものであります。 このため、二〇二九年に予定される次期財政検証において、将来の基礎年金の給付水準が低下すると見込まれる場合には、将来世代の基礎年金の給付水準の向上を図るため、報酬比例部分のマクロ経済スライドを継続し、基礎年金と報酬比例部分の調整期間を一致させ、公的年金全体として給付調整を早期に終了させる必要があります。 また、報酬比例部分の給付調整を二〇三〇年度以降も続けることで、この期間中に老齢厚生年金を受給する者の年金水準が低下することになるため、この影響を緩和するための措置を講ずる必要があります。 こうした認識の下、基礎年金の底上げを図るため、修正を行うこととした次第であります。 次に、修正の内容について御説明申し上げます。 第一に、政府は、今後の社会経済情勢の変化を見極め、この法律の公布の日以降初めて作成される財政の現況及び見通しにおいて、国民年金法に規定する調整期間の見通しと厚生年金保険法に規定する調整期間の見通しとの間に著しい差異があり、公的年金制度の所得再分配機能の低下により老齢基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、老齢基礎年金又は老齢厚生年金の受給権者の将来における老齢基礎年金の給付水準の向上を図るため、国民年金法第十六条の二第一項の調整と厚生年金保険法第三十四条第一項の調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずるものとし、この場合において、給付と負担の均衡が取れた持続可能な公的年金制度の確立について検討を行うものとする規定を追加すること。 第二に、政府は、この調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずる場合において、老齢基礎年金の額及び老齢厚生年金の額の合計額が、当該措置を講じなかったとしたならば支給されることとなる老齢基礎年金の額及び老齢厚生年金の額の合計額を下回るときは、その影響を緩和するために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする規定を追加すること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(柘植芳文君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○衛藤晟一君 自民党の衛藤晟一でございます。 まず、今回の年金法の改正について質問させていただきたいと思います。 まずは、被用者保険の適用拡大についてでございますが、とりわけ事業主負担に関わるところについての質問を厚生労働省にいたします。 今回の法案には、主要な改正事項として、短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大が盛り込まれています。厚生年金や健康保険における短時間労働者の加入条件を分かりやすくシンプルにし、働く方は自分のライフスタイルに合わせて働き方を選びやすくした上で、働くことで手厚い保障を受けられる方を増やすという方向性は良いと思いますが、加入に伴い新たに発生する保険料は労使折半で支払うものであり、事業主の負担にも十分に配慮しなければ、適用拡大を進めていくことに対する事業主の理解は得られません。また、これに加入される方にとっても同様でございます。 そうした中で、適用拡大に伴う経過措置として、対象となる比較的小規模な企業で働く短時間労働者が新たな保険料負担による手取り収入の減少を意識して働き控えをすることを減らすために、保険料調整の仕組みが設けられます。 具体的には、労使の保険料の負担割合を変更することで短時間労働者の保険料負担を軽減できるものとするもので、例えば、標準報酬月額八・八万円の労働者であれば最初の二年間の負担割合が二五%に軽減されるものでございますが、その分、事業主の負担割合が七五%とされる制度設計と当初はなっておりました。しかしながら、このように労働者の負担割合を下げる代わりに事業主の負担割合を引き上げるという考え方は一般の方々には理解し難いと思います。 そこで、最初の質問です。 被用者保険の適用拡大に伴う保険料の負担割合を変更することで労働者の保険料負担を軽減できる経過措置を設けるとのことですが、労働者の保険負担割合を軽減された分は事業主が労使折半を超えて負担することになるという設計を当初した仕組みはどうするのでしょうか。考え方を聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今回設ける保険料調整制度におきましては、労働者の保険料負担割合を軽減する分、一旦事業主の負担割合を増やし、総額としては同じ保険料額を納付していただくということで、御本人の将来の年金額を減らすことなく労働者の手取り収入の減少を緩和することが可能となる仕組みというものを構想したものでございます。 その上で、保険料調整制度は、事業主が労使折半よりも多く保険料を負担した場合に、労使折半を超えて負担した保険料相当額を、その分全額を還付することによって制度的に支援する仕組みとしております。この点につきましては、法案作成過程で委員からも御指導いただきまして、そのようにさせていただいたものでございます。 これは、適用拡大の対象となる比較的小規模な企業で働く短時間労働者に対して、社会保険料による手取り収入の減少を緩和することで、就業調整を抑制し、被用者保険の加入が促進され、ひいては制度全体の持続可能性の向上につながることを踏まえて、特例的、時限的に実施したいと、このように考えてございます。
○衛藤晟一君 当初、厚生省が出した案がそういうことでした。私どもは何度もこれおかしいんじゃないかということをやって、やっと事業主負担は五〇%に下げましたけど、しかし、それであれば、働く方もそれから事業主方にしても、新たに払う保険料ですから、しかも小規模なところですから大変なんで、それであれば、労働者も二五%にするんであれば事業主側も二五%にするとかいう形でインセンティブを設ける、さらに、お互いにこの制度が入りやすいような形のインセンティブの方向を取らなければいけないという具合に思っております。 事業主の理解を得ることが不可欠でありますから、これにつきまして、短時間労働者の方々が今言いましたように手厚い保障を受けられるようにする方向性自身はよいとしても、新たな保険料負担や事務負担が生じる中で、実際に厚生年金や健康保険の加入条件を満たす形で短時間労働者を雇用するのは事業主ですから、労働者が働き控えをする場合に労働者を説得するのも事業主です。約十年間を掛けて、段階的とはいえ適用拡大を着実に進めていきたいのであれば、対象となる比較的小規模な事業主をしっかりと支援して、円滑に実施できるような環境整備を行う必要があります。 そこのところに当初案では全く配慮していない厚生省案が出てきましたから、私はこれは厚生省の姿勢として極めて問題じゃないのかという具合に思っています。妥協案として今のような形になりましたが、それでもやっぱり事業主に対する配慮は足りないと思います。 再度になりますが、保険料調整制度において労働者の保険料負担を二五%にするのであれば、事業主の負担割合も二五%にするなど、保険財政の中で負担割合を調整するのではなく、外からちゃんと公費を投入するなどして事業主の負担も軽減するということは考えられないのかということを質問いたします。
○政府参考人(間隆一郎君) 委員御指摘のように、事業主の方々、これから今後適用拡大になっていく事業主の方々を支援していくということ自体、大変重要なことだと思っています。 その上で、今委員から社会保険料の事業主負担を例えば外から持ってきてという御指摘がございました。このこと自体については、社会保険料が医療や年金の給付に充てられ、労働者を支えるための事業主の責任であり、働く人の健康保持や労働生産性の増進を通じ事業主の利益にも資するものであることから、慎重な検討が必要であると考えています。 他方で、今回の適用拡大に際しましては、キャリアアップ助成金について労働者一人当たり最大七十五万円を拡充を予定しているなど、事業主への支援を講ずることとしたいと思っています。 さらに、被用者保険の適用拡大に際しましては、従来から経営や事務に関する事業主の支援も行ってございます。こうした取組に加えまして継続的な支援が必要だと思います、継続的なサポート必要だと思いますので、生産性の向上や価格転嫁の促進等を通じた賃上げの強力な支援も進めておりまして、関係省庁とも連携し、中小企業を始めとした事業主の稼ぐ力の向上に係る支援に取り組んでいきたいと、このように考えております。
○衛藤晟一君 これから案を作るときに、是非、事業主負担が二五パーが、働く人と同じで取れないというのであれば、やっぱり幾らか、五〇パーというのは三〇でも四〇にでもするとか、パーにするとか、その上でまたその会社に対してそういう制度を導入するためのインセンティブを与えるためのいろんな施策を講じるという、やっぱり両方でいかないと、小さいところは非常に大変ですから、今よく出ています、保険料負担に耐えられないという話が出ていますけど、そこに対する配慮を常に忘れないでやってもらいたいという具合に思っております。 個人事業主の適用業種の拡大につきまして、事業主の保険料負担を直接軽減することは難しいということでございますが、事業主の経済的な負担、事務的な負担が新たに生じることをよく認識して、今のような形での、先ほど申し上げましたような形での事業主への支援にしっかりと取り組んでいただきたいという具合に思っております。 この時間労働の二十時間以上という拡大は、大きな目標である、できるだけ非正規から正規雇用に切り替えたいという中で、社会保障制度を安定させたいという一環としてこれは進めていることでありますから、それはいい制度だから有り難いだろうという形ではなくて、やっぱりちゃんとしてそれに協力してくださいよという形での、そういう姿勢が常に年金については必要だと思いますので、配慮をよろしくお願いいたします。 この年金制度改正で、常時五人以上を使用する個人事業所の適用業種に十七番目の業種として弁護士、税理士等のいわゆる士業が追加となりました。これも短時間労働者に限らず、フルタイムで働く方々も含めた適用拡大でございました。 今回の法案では、個人事業所に対してどのような適用拡大を行うのでしょうか。また、その場合も短時間労働者の働き控えを減らすための保険料調整制度を利用することはできるのでしょうか。質問いたします。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 今回の法案では、五人以上の従業員を使用する個人事業所について非適用業種の解消を行うこととしたいと考えております。該当する事業所で働く正社員の方や短時間労働者の方も被用者保険の対象とする方向、見直しを盛り込んでございます。この点、委員御指摘のとおりでございます。 その際に、施行日時点で既に開業しておられる個人事業所については、新規事業所と比較し、開業時点で予期していなかった適用拡大に伴う事務負担や経営への影響が生じることから、経過措置として、当分の間適用対象とはしないこととしております。 また、保険料調整制度につきましては、本法案による適用拡大の対象となる個人事業所においても御利用いただけるということでございます。対象になる従業員の方々について御利用いただけます。 加えまして、人材確保に積極的な既存の個人事業所が任意で包括適用しますと、うちの事業所は社会保険に加入しますというふうになさる場合も保険料調整制度を利用可能としたいというふうに考えております。
○衛藤晟一君 次に、基礎年金水準の底上げの必要性について質問いたします。 基礎年金をめぐる課題についてお伺いします。 衆議院において、自民党、公明党、立憲民主党の三党の提案により、将来の基礎年金の給付水準の底上げに関する修正が行われました。 修正の内容としては、政府は、今後の社会経済情勢の変化を見極め、二〇二九年の実施を予定する次期財政検証において、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライドの調整期間の見通しとに著しい差異があり、公的年金制度の所得再配分機能の低下により老齢基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、将来の老齢基礎年金の給付水準の向上を図るために、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライドを同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずるとすることとされています。 そこで質問ですが、そもそも基礎年金についてこうした将来の給付水準の底上げが必要とされる理由をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 政府として移行を目指します成長型経済では、現行制度を前提としても将来の年金の給付水準がおおむね維持される見通しとなっております。加えて、昨年の財政検証で新たに実施した個人単位の推計では、若い世代ほど、労働参加が進展して厚生年金の加入期間が延びることで、将来の年金の給付水準が充実する傾向が確認をされております。その一方で、今後経済が好調に推移しない場合には、基礎年金のマクロ経済スライドの調整期間が今後三十年余り続き、給付水準の低下が、低下するおそれがあるというふうに考えてございます。 こうした中で、今般、衆議院におきまして、今後の社会経済情勢を見極めた上で、基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合に、基礎年金のマクロ経済スライドを早期に終了させる措置を講じる旨の修正が行われたものというふうに承知をしてございます。 御案内のように、基礎年金は、自営業者の方などが加入される国民年金のみならず、サラリーマンなどが加入される厚生年金の受給者を含む全ての方に共通する給付でございます。厚生労働省としても、基礎年金の位置付けに加え、基礎年金の給付水準の確保の重要性や意義について丁寧に説明する必要があると、このように再認識をしているところでございます。
○衛藤晟一君 お話しのように、基礎年金が大きく調整される、マイナスに調整される可能性があるということですね。ですから、ちょうどその頃というのは就職氷河期世代が年金をもらう年ぐらいになるわけですから、これは何らかの形でやらなければいけないという具合に思います。 しかし、今現在の所得代替率は六一・二%ですね。二十年前、年金法改正したときは、このマクロ経済スライドは、将来的には六〇%から五〇%まで下げるということを了承してもらいたいと、しかし、保険料は、若い方々の負担は一定程度上げさせてくださいよと、それから、国の持分は三分の一から二分の一にしますと、基礎年金の持分をしますという具合にして変えたものですけど、現在は、二十年たった現在は、いろんな形の工夫をしながら、この所得代替率が六一・二%という、当初やったときよりもいい代替率になっているんですね。それで二十年たちました。そこのところでの今の基礎年金をどうするかということを考えなければいけない状況になっていると。 この基礎年金は、国民年金の方ですね、基礎年金と国民年金は金額一緒ですから、その国民年金の第一号被保険者にとってみると、当初はもっと自営業の方が多いという具合に予想していましたよね。今は、家族従業者を含む自営業は占める割合は二五%となっておりまして、被用者が占める割合は約三八%となっています。自営業の方々は七十歳を過ぎても働ける方が多いだろうし、持家もある方が多いだろうと、だから基礎年金の水準はこれぐらいで十分だろうというように考えられたわけですけれども、今はその状況ではない。そして、非正規雇用などで厚生年金に加入できなかった、極めて加入できなかった時間が、期間が長かった方がいらっしゃることを考えると、被用者保険の拡大適用進めていくことと併せて基礎年金の給付水準を確保するための方策を講じることは大変重要になっていると思います。今の基礎年金の六万九千円では、これは明らかに不足してくると、いろんな諸情勢から考えてそういう具合に思っています。 他方で、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライドによる調整を同時に終了させる方法については、厚生年金の積立金や、基礎年金部分に重点活用することは流用ではないかといった指摘や、当面の厚生年金受給者の年金が一時的に下がるのではないかといった指摘があるのも事実です。 そうした指摘や国民年金第一号被保険者の実態等を踏まえて、誰にも不利益を生じさせずに基礎年金の給付水準の底上げを図るために、基礎年金への国庫負担を二分の一以上に引き上げることは難しいのでしょうか。ちゃんとした議論をもう始める時期が来るという具合に思っております。 年金局の考え方を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 基礎年金の国庫負担は、被保険者の保険料負担の軽減や一定の給付水準の確保、財政の安定などの観点から、給付に係る費用の二分の一が原則となっております。そして、今回、衆議院で修正をいただきましたような基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了の措置を講じた場合にも、こういう形で国庫負担をしっかり確保していく必要があるというふうに考えているところでございます。 この負担割合を更に引き上げるということについての御提案でございますけれども、今申し上げたようなまさに二〇〇四年の財政フレームをつくっていただいたときの考え方との関係をどう考えるか、そして、更にここから国庫負担を上げていくということだと、負担割合を上げていくということだとしますと、安定した財源をどう確保するのかといった点も含めまして慎重な検討をしっかりやらなきゃいけないと、このように考えております。
○衛藤晟一君 平成十六年の年金改正、我々も必死で臨みました。二十年たちました。そろそろいろいろな構造的な変化が生じてきておりますので、本気で年金をどうするかということについて再度設計をし直さなければいけない時期が来ているのは明らかです。 その中で、今度の修正案は、厚生年金基金、今三百兆弱たまっていますけど、それから持ってくればいいというだけで済むのか済まないのかという議論をして、これは一種の流用と言われる側面もないわけではないですけれども、基本的には厚生年金基金は下の基礎年金のところに入っていますから、流用だといってもそれは違いますよということは言えるかもしれませんが、国民年金者にしますと、国民年金基金の中ではそういう手当てはできないわけですから、そうしますと、やはり、これを本気でやるときには、私はもう辞めるから言いますけど、基礎年金は一万ぐらい、はっきりして上げなきゃいかぬという具合に思っているんですね。今六万九千ですけど、七万八千か九千か、八万ぐらいまで上げて安定させる必要がどうしてもあるという具合に思っているんですが、そのときに向けて、大きな改正の中で、基礎年金からだけの流用で済むとは到底思えない、もう一回枠組みを入れて本気でやらなきゃいけないと思っていますので、それは重々肝に銘じていただければという具合に思っております。もう返答は求めませんのでですね。 それから、今度はマクロ経済スライドについて、物価高対策とマクロ経済スライドについて、現在の年金財政の枠組みは、急速に進行する少子高齢化を見据えて将来にわたって制度を持続的に安心できるものとするために、二〇〇四年、平成十六年の年金制度改革により導入をされました。私どもは一緒に、皆様方と一体となって導入をさせていただいたわけであります。 厚生年金保険料や国民年金保険料の上限を固定して、基礎年金国庫分を二分の一に引き上げ、積立金も活用することとした上で、財源の範囲内で給付水準を自動調整するものとしてマクロ経済スライドの仕組みが導入されました。 これ、マクロ経済スライドは、将来世代の年金給付水準を確保するため、毎年度の年金額改定において物価、賃金の伸びよりも年金額の伸びを抑える仕組みですが、現在、国民は物価高に苦しんでおり、実質賃金もマイナスになっています。将来世代の給付水準を確保するためではあるものの、こうした状況でマクロ経済スライドによる年金額の調整を行うということの是非についてよく考えなければなりません。 そこで質問です。 このマクロ経済スライドの調整率は、平成十六年当時は平均して〇・九%になるという見通しでしたが、実際には、昨年度や今年度の調整は〇・四%という具合に考えておられるようであります。その理由をお聞かせください。 そしてまた、この数年、平成十六年当時の見込みより低い調整率になっているとはいえ、政府として物価高対策に取り組んでいくということであれば、実質賃金がプラスになるまでの当面の間、マクロ経済スライドに、年金額の調整を行わないということは考えられないんでしょうか。 現に、令和六年の名目賃金のアップはプラス二・三%、しかし実質賃金はマイナス〇・四です。それから、物価高は二・七%。それで、マクロ経済調整を〇・四入れて、実質は一・九しか上げませんよという形になっていますが、これは、物価高対策をこれだけやろうというのに、今年はマクロ経済スライドを一回止めて、〇・四マイナスするということをやめて、ちゃんと、まあ物価高に完全に追い付いてはいけませんけど、それだけの措置はとって、そして次の議論を始めるという必要が最低あると思うんですね。 それについて厚生労働大臣の見解を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(福岡資麿君) マクロ経済スライドの調整率は、平均余命の延伸であったり、また公的年金被保険者の減少を勘案して決定されるものでございます。今年度の調整率につきましては、平均余命の伸び率、この〇・三%に公的年金被保険者数の減少率であります〇・一%を加えまして、〇・四%となっております。 先生から御指摘ありましたように、平成十六年の制度改正当時の見込みより低い調整率となっております要因につきましては、高齢者の方々の労働参加の進展によりまして厚生年金被保険者数が当時よりも増加しているということが要因として考えられます。 もう一点、足下のこのマクロ経済スライドによる年金額の調整について言及がありました。 衛藤先生、これまでの年金のいろいろな議論の推移ずっと見てこられた上でおっしゃっているというふうに思いますが、この公的年金制度については、世代間の支え合いの仕組みでございます。当然、足下のその調整を止めれば、その分、将来世代の年金給付水準が下がるということになりますから、そういう意味でいうと、その将来世代の年金の給付水準を確保する観点からも、今後とも、このマクロ経済スライドも含めた現行の仕組みの下で、制度の持続性を維持しながら着実に給付を行っていきたいという政府の考え方について是非御理解を賜りたいと思います。
○衛藤晟一君 平成十二、十三、十四では、デフレ下の中で下げないということで、マイナスにはしないということで調整をしてきました。そのときには我々も、党内、それから厚生労働省側と相当激しい議論をしてきまして、やっとそれができました。 しかし、今、物価高がこれだけ言われて、この対策を講じなければいけないというときに、先ほどからお話ししましたように、マクロ経済スライドでマイナス〇・四をするということで、物価高が二・七ですから、そうすると、名目賃金が二・三で、〇・四を引くと、プラスを一・九パーにしますと、この物価高に相当する二・七とすると、また〇・八の差が開くわけですね、更にですね。これは、この議論の中で考えられなかったんだろうかと。 だから、私は、党内議論のときに、この修正案みたいなことをやるということであれば、先にこれを処理していかないと大変な問題になりますよということを指摘したんですけど、だから、今回の修正について賛同はいたしますが、当然、前提としてここのところを、この物価高対策としてはっきり講じるということだけははっきりやるべきではないかと思いますので、大臣、これは是非、今からでもいろんな意味で間に合わないことはないと思いますので、よろしくお願いをしたいと思っております。 そして、最後に、今後の年金制度の在り方について、ずっとお話を申し上げましたように、平成十六年の年金制度改革によりまして現在の年金財政のフレームワークが導入されてから二十年以上がたちました。一定の目標は達成してきた一方で、公的年金を取り巻く状況は大きく変わってきました。また、被用者保険の適用拡大について、事業主をどのように支援しながら円滑に進めていくのか、国民年金第一号被保険者の就業状況等も踏まえて基礎年金の給付水準をどのように確保していくのか、実質賃金がマイナスとなる中でマクロ経済スライドの仕組みをどのように考えていくのかなど、これまで触れてきたものだけでも様々な視点があります。 こうしたことを踏まえると、今後の年金制度の在り方について本気で考え、本気で見直していく時期に来ていると思いますが、いかがでしょうか。厚生労働大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 平成十六年のあの年金制度改正のとき、そのときの党内の議論でも、衛藤先生その中心におられたというふうに承知をしております。 そのときの改正におきましては、保険料の上限を固定した上でその収入の範囲内で給付を行うマクロ経済スライドを導入をしたわけでございます。これによって長期的な給付と負担のバランスを確保し、持続可能なものとなってございます。 年金の給付水準は、今おっしゃいましたように、今後の経済状況によっても大きく変わり得るものでございます。そういった意味でも、五年に一度の財政検証を踏まえ、給付と負担のバランスを保ちながら、老後の生活の安定と経済成長に資するよう、年金制度について不断の見直しに取り組んでいくことが重要であるというのは御指摘のとおりだというふうに認識をしております。その際、働き方であったりライフスタイルなどの多様化といった社会情勢の変化も踏まえ、時代に合った制度の見直しに取り組んでまいりたいと思います。
○衛藤晟一君 あの平成十六年改正から二十年たちました。明らかに、この年金制度も、そのときの骨格は骨格として大事にしながらも、本気で見直していかないと取り残されてしまうという具合に思います。ちょうどそのときが来たようでございますので、勇気を持って見直しに本気で手を着けていただきますことを希望して、終わります。 以上です。
○石橋通宏君 立憲民主・社民・無所属の石橋通宏です。 ようやく参議院でこの極めて重要な年金法案の審議をさせていただけるタイミングになりました。もう何度も、厚労大臣には、なぜ重要広範たるこの年金法案が二か月も提出が遅れてきたのかという問題追及はさせていただきました。今回、衆議院で、今日発議者の皆さんにも来ていただいておりますが、極めて短時間の中で修正も御努力をいただいた。そもそもの責任は政府・与党にあるわけでありまして、本来であればもっと時間を掛けた丁寧な審議が必要だったにもかかわらず、二か月も提出が遅れた結果、こうして参議院の審議入りがこのタイミングになってしまったことについては、改めて猛省を促したいというふうに思います。 その上で、今、衛藤委員の質疑を聞いておりまして、改革の必要性の方向性など、共通する部分は多いなということを感じました。がしかし、我々、実はもう十六年前に年金制度の改革の必要性は訴えていました。当時の厚生労働大臣、政務官がここにお見えでありますけれども、私たちは、二〇〇四年のあの改革を受けて、でも、これでは将来、基礎年金部分が極めて弱体化してしまうことは既に訴えていたんです。だから、最低保障機能の強化を税財源で達成することも含めてあのとき既に提案をさせていただいて、議論しようと。僕は極めて残念なんです。結局、あのとき我々が訴えた課題認識が今こうして現実のものとなってしまっていないのかということ、まずその大前提をしっかりと我々確認、認識すべきだと思います。 大臣、今、高齢者世帯の中で多くの皆さんが貧困にあえいでおられます。生活保護受給世帯の過半数はもう高齢者世帯になって、もう何年も前からそういう状況になってしまっています。とりわけ高齢単身女性の貧困率が跳ね上がっている問題は、ここで何度もやらせていただきました。 まず、大臣、なぜこんな状況になってしまっているのか、なぜこれだけ高齢者の皆さんの貧困が拡大してしまったのか、高齢単身女性の貧困率が跳ね上がっているのか。このことについて、大臣、どのような問題認識をお持ちなのか、その原因について、何が間違っていたのか、大臣、まず所見をお願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、高齢期の方々の生活様態様々でございますが、これまで様々な事情によって保険料を納付できなかったことによって、低所得、低年金、場合によっては無年金でお過ごしになられている方々がおられることについては承知をしてございます。 そこにつきましては、政府も、従来より、無年金、低年金の方々に対して生活が困窮するリスクを減らす仕組みは重要だと考えて、社会保障と税一体改革におきましては、納付した年金保険料を極力給付に結び付ける観点から、受給資格期間を二十五年から十年に短縮したり、また被用者保険の適用拡大も進めてきたところでございます。
○石橋通宏君 大臣、ちょっと答弁になっていないんじゃないですかね。 これは政治家同士のやり取りでもありますので、重ねて、大臣、もうこれまで長年厚生労働行政関わってこられた議員の立場でも、そして政府でも今大臣として頑張っておられる。なので、しっかりと政治家として問題把握はしていただきたいと思います。 今大臣、適用拡大を進めてきたと言われたけど、進めてきたんですか。なぜ今、さっき衛藤委員も触れられた、なぜ今これだけ多くの労働者が国民年金一号に加入をされているのか。本来、労働者、全ての被用者、労働者が厚生年金に加入すべきではなかったのですか。 一九九〇年代以降、とりわけ二〇〇〇年以降の小泉・竹中改革から、これだけ歴代自公政権が非正規雇用の拡大をしてしまったわけです。にもかかわらず、厚生年金の適用拡大をしなかったのは歴代政権の不作為ではないですか。結果的に、厚生年金に加入できず、国民年金一号に加入をされ、そして大臣おっしゃった定額の保険料、でも払えないんですよ。だから、未納が続き、低年金にあえぎ、そして生活が苦しい。 大臣、その問題、どう反省されているんですか、自民党は。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、被用者保険の適用拡大を進めるということは、被用者にふさわしい保障を実現する観点から極めて重要だという認識については共有をさせていただいています。 一方で、これまで順次適用を拡大してきたその背景につきましては、企業規模要件については中小事業所の負担を考慮して段階的な適用を進めてきたところでございます。 厚生労働省としては、被用者にふさわしい保障の実現と事業所への配慮、この双方に配慮しながら、可能な限り速やかに適用拡大を進めてきたところでございます。
○石橋通宏君 何をおっしゃっているんだかよく分かりません。 今回の法案は後ほど触れますけれども、今回だって、じゃ、企業要件撤廃だ、十年掛けてやる、その間労働者はどうするんですか。 これだけ長年にわたって多くの労働者の皆さんが厚生年金に加入できなかった、その事実を、だから今これだけ多くの皆さんが、そういった皆さんが退職期を迎えられてくる、いざ年金を受給される、でも残念ながら低い年金しか受け取れない、だから貧困にあえいでおられる。それは多くは女性ですよ。 この問題直視してくださいよ、大臣。いや、適用拡大してきたんだと、そんなこと言ったら責任放棄ですよ、大臣。ちゃんと、これまでの、なぜもっと早くやらなかったのか。私、十六年前に議員に当選させていただいたそのときから、ずっと一緒に訴えてきました、適用拡大すべきだと、全ての労働者が加入できるべきだと。それを放置してきたその責任は極めて重いし、だから、今必要なのは、適用拡大をもっと速やかに迅速に進めていくことというふうに昨年も出ているじゃないですか。それをまた十年先送りにするわけだけど、その点はまた後ほど触れたいというふうに思います。 今日、資料でも、一で、やっぱり多くの御高齢の皆さんは公的年金で生活を維持しておられるわけです。今、残念ながら年金だけでは生活できない方々が増えておられるので、六十五歳超えても就業率が上がっています。それで、かつては五割以上の高齢者の皆さんが実は年金でお暮らしだったのですが、今四割。これは喜ばしいことかといえば、多くの皆さんが働かざるを得なくて、今は六十五超えても七十超えても懸命に働いておられる。これ諸外国でも、日本は極めて高齢者の就業率が高いというのは大臣も御存じのとおりだと思います。 その中で、資料の四、高齢女性の貧困が極めて跳ね上がって悪化をしているという現実。これちょっと古いデータですけれども、直近の厚労省のデータ、政府のデータでも、もっと、実は三〇%以上の高齢女性が貧困という状況がデータとして出ています。 資料の五。これだけ男性、女性を比較すると、厚生年金受給者も、そして基礎年金のみ受給者も男女格差が極めて大きい。基礎年金は定額ですので格差は小さいですが、やっぱり女性は先ほど言った低年金の方々が多いがために女性の受給額は低くなっているという、こういう実態もあるわけです。 大臣、重ねて、これを長年、残念ながら政治の不作為ですよ。こういった、女性が厳しい状況に置かれてきた、非正規雇用の拡大、さらには三号の問題、こういった問題をずっと先送りにしてきたその政治の責任極めて大きいということをまず認識しないと、正しい年金改革の議論はできません。だから、大臣、改めてこの問題を訴えているわけであります。 大臣に先ほど来、二〇〇四年の年金制度改革、今の年金制度の骨格をつくられた改革ですが、マクロ経済スライドの導入などなど大きな改革がありました。あのとき、百年安心って言いましたよね。百年安心、どこ行ったんですかね。でも、あのときだけじゃないんですよ。これ、資料の三にもある。これまだ、直近の話、令和元年ですから割と最近の話で、当時の安倍元総理が百年安心だから大丈夫ですって言っておられるんですね。 大臣、百年安心、どこ行っちゃったんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今資料でもお示しいただいていますが、そのやり取りの中で触れたことはあることについては承知をしておりますが、正式にその百年安心という言葉を用いたことはございません。 その上で、およそ百年間の長期的な給付と負担のバランスを確保し、将来にわたって持続可能な仕組みとするこの平成十六年改正、この基本的な考えについて示した言葉だというふうに承知しています。
○石橋通宏君 いや、それは詭弁ですね。当時の総理大臣が百年安心だと言って、年金制度改革を訴えている野党議員の質問に対して、いや、百年安心だ、マクロ経済スライドがちゃんと順調に効いているからって、いや、それが失敗したんじゃなかったんですか。そういうことをごまかしをしているから、問題がずっと先送りになって、今回、こういう議論を早くやらなければいけないということになってきたことに、大臣、反省された方がいいですよ。過去の失敗はきちんと認めた方がいいですよ。重ねて、そうしないと前に進みませんからね。 大臣、今ちょっと気になることをおっしゃった。じゃ、やっぱり安心じゃないんですか、年金制度は。もはや安心じゃないということですかね。そんなこと言ったらますます信頼失いますけど、安心なんですか、安心じゃないんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申しましたように、およそ百年間の長期的な給付と負担のバランスを確保し、将来にわたって持続可能な仕組みとなっているということでございます。
○石橋通宏君 じゃ、百年安心なんですか。 僕、我々は、やっぱりこれまでの、二〇〇四年以降ずっと、五年ごとの財政検証、そのたびごとに、余りに経済全体が楽観過ぎると、全てにおいて、出生率も賃上げも成長率ももう全部楽観過ぎて、バラ色の未来を、百年安心にこだわってそれをつくるようなことを言ってきた。我々、経済の実態に合わせて考えればこんなバラ色にはならないと常に言ってきたのに、常に自公政権は、いや、大丈夫ですと言い続けてきたんじゃなかったですか。 二〇一六年、あのときに一緒に質疑をさせていただいた衆議院の発議者もおられます。我々は、あの二〇一六年改悪のときも、これは年金カット法案だと強く訴えさせていただきました。マクロ経済スライドの強制適用、さらには物スラ、賃スラの改革、これによって間違いなく年金はカットされると、大丈夫なのかと。でも、あのときの政府答弁、何でした。福岡大臣も当時お聞きになったでしょう。いえいえいえ、これは発動されることがないから大丈夫だと、絶対に年金カットにはならないと。その後すぐに年金カットになったんですよ。あのときの、二〇一六年改革のあの欺瞞的な答弁、その責任は、大臣、感じておられますか。
○国務大臣(福岡資麿君) 済みません、当時のその……(発言する者あり)はい、そのときの国会での議論については、私はその場に立ち会っておりませんでしたので、どういう答弁がなされていたか承知をしてございませんので、今ここでお答えすることは差し控えさせていただきます。
○石橋通宏君 いや、今回の法案提出されるに当たって、過去の累次の年金制度改革、改悪、大臣、分析されたでしょう。なぜこういう状況になってしまったのか、なぜ昨年の財政検証の結果になってしまったのか。それは、その前の財政検証の結果の年金制度改革がうまくいかなかったからでしょう。ということも含めて、ちゃんと分析されて今回の法案出されてきたんじゃないんですか、ということを強く申し上げたいと思います。 だから、昨年の財政検証の結果、三十年の、これまでのやつを踏まえた見込みでいけば、基礎年金が大きく切り下がっていく、重ねてそれは我々がずっと指摘してきたことなんですよ、そうなるって。だから、もっと早く改革をしなければいけないという訴えをさせていただいたのに、ずっと先送りになって、今回も、三十年投影ケースでいったら、これだけ年金が切り下がるという結果になった。 大臣、もうやらなければいけないことは、かねてから指摘したとおり明確なんです。さっきも申し上げた、適用拡大をもっと速やかにスピーディーに進めていかなければいけないということ、それに加えて、今回、衆議院で修正がされた、元々政府が、昨年の財政検証の結果として法案に含めようとされたマクロ経済スライド、基礎年金に対する調整期間を早期に終了させて、それによって将来世代の年金を底上げする。これ大事な話ですよね、大臣。 でも、何で自民党はそれ削ったんですか。なぜ、その法案が、その大事な骨格が削られた、その経緯は何だったんですか。何でそれを、大臣、許して、そのままこの法案を、削られた法案を国会に出してきたんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) この基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了の措置につきましては、社会保障審議会年金部会においても賛成と慎重の両方の御意見がありました。その後、与党における法案審議の中でも、厚生年金の積立金の活用の在り方について様々な意見があったと承知をしています。 そうした中で、今回の法案は、五年に一度の財政検証の結果踏まえて被用者保険の適用拡大など重要な改正事項を盛り込んでおりまして、また、国会からも再三、早期に提出するようにという御要請いただいたこともございまして、できる限り早期に法案を提出し、御審議いただくという点を重視し、早期終了の措置については政府の法案には規定しないということになったものでございます。
○石橋通宏君 おかしいですよね。厚労省が作った最初の案にはちゃんと入っていたわけですよ。昨年のいろいろな議論があった。いや、でも、それを踏まえて政府は、この大事な基礎年金に対するマクロ経済スライドの早期終了、それを含めた法案を自民党に出したんでしょう。それ、削られたじゃないですか。で、それを許した。 大臣、じゃ、もし、大臣が責任持って出してきたこの閣法が、そのまま修正されずに成立してしまったら、将来、特に就職氷河期世代以降の将来世代の年金がこれだけ切り下がる。大臣、それは放置するんですか。それは自民党が責任持って放置していいという判断をされたんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、昨年の財政検証の結果を基に、今回の制度改正案を織り込んだ試算における所得代替率申し上げますと、実質一%成長を見込みました成長型経済移行・継続ケースでは、二〇二四年度の六一・二%から、基礎年金のマクロ経済スライドが終了いたします二〇三四年度以降に五八・九%に、実質ゼロ成長を見込みました過去三十年投影ケースにおきましては、二〇二四年度の六一・二%から、基礎年金のマクロ経済スライドが終了する二〇五二年度以降五一・八%になると見込まれてございます。 その上で、この議論におきましては、就職氷河期世代が年金の受給を迎えるのは二〇三〇年代以降でございまして、衆議院の修正案が提案される前の政府案におきましても、給付水準は今後の経済状況によって変わることから、次の財政検証の結果を踏まえ、適切に検討し、必要な措置を講ずるとしていたところでございます。
○石橋通宏君 だから、結局これまでの先送りの反省が全くないと言わざるを得ない。大臣、それで本当に未来に責任ある、大臣、厚生労働行政できるんですか。むしろ、今これは何としてもやらなければいけないという大臣の政治家としてのリーダーシップが必要だったんじゃないですか。それを放置しておいて、何か、ちょっとごめんなさいね、言い訳めいたような答弁されると、極めて未来世代に対して僕らは不誠実だと言わざるを得ないと思います。 改めて、今日は衆議院の発議者の皆さんに御出席をいただいております。今まで大臣とやり取りさせていただきました。かねてから、今の制度のままでは、特に基礎年金の切下げが極めて深刻な状況になる。基礎年金のみの受給者の皆さん中心に、低年金にあえぐ本当に多くの皆さんがこれから更に退職期を迎えられてくる。これ、多くは女性の方々です。何としてもそういう将来世代、就職氷河期世代以降の未来、そして女性の方々含めて生活を守っていかなければいけないと、そういう趣旨で、今回、衆議院での修正を協議をいただいて参議院に送ってきていただいたというふうに理解をしておりますが、改めて発議者にお聞きします。 今回、衆議院で修正をいただいた、これは誰のため、何のための修正だったのか、そのことを端的に国民の皆さんにも御説明をいただけないでしょうか。
○衆議院議員(山井和則君) 御質問ありがとうございます。 以前、消えた年金問題というのがございましたけれど、一言で言いますと、今回の修正案の趣旨は、今後消える年金問題への対応ということであります。 今日の石橋委員の配付資料の十四に、衆議院修正の効果は絶大と書いてありますが、一目瞭然なんですけれど、これぱっと見ていただきましたら、現役世代が男性で二百万前後、女性で三百万前後、今回の自民党、公明党、立憲民主党の共同修正により底上げをされます。配付資料の十四ページであります。これは、今、石橋議員からお話がありましたように、増えるというよりは、この資料十四と上に書いてありますけど、逆にほっておいたらこれが逆さまになって、これだけ数百万単位で年金が、基礎年金が三割カットされて減ってしまうということなんです。その意味で、私たちは、今回の修正のことを年金底上げ法案とか現役厚生年金カット防止法案と呼んでおります。 具体的には、過去三十年投影ケースでは、将来三割低下する見込みだった基礎年金の水準を今回の修正によって二割程度引き上げられると試算しております。そして、あえて平均余命まで生きるというふうに機械的に計算いたしますと、過去三十年投影ケースにおきまして、基礎年金のマクロ経済スライドを早期終了させる措置を実施した場合、最終的には、最終的にはということは、現在三十八歳以下の方の場合は、石破総理も国会で答弁されましたけれど、最終的には九九・九%を超える、ごく一部の高所得者を除いてほぼ全ての厚生年金受給者の方の給付水準が上昇する、年金が増えると見込まれており、また、五十歳以下にしますと九五%以上の厚生年金の受給者等の年金が増えます。よく厚生年金流用という批判がありますけれど、今申し上げましたように、五十歳以下ですと九五%以上の厚生年金受給者の年金が増えるということは強調させていただきたいと思います。 更に加えまして、今回の措置を実施した場合には、老齢基礎年金だけではなく障害基礎年金や遺族基礎年金の給付水準も二〇五二年度に向けて二割以上アップをいたしますので、こういう弱い立場の方々にも恩恵が及ぶ修正案になってございます。
○石橋通宏君 御説明ありがとうございます。 今日ちょっと皆さんにも多数の資料を配付をさせていただいておりますが、今発議者から御説明いただいた内容、十四を見ていただければ、これだけ多くのメリットが将来世代の皆さんに享受をいただけるということ。さらには、今御説明いただいた基礎年金等を含めて底上げ、これ、資料の十五に配分はこういう形になっているということで御説明を裏付ける形になっておりますし、細かいところは資料の十六、十七、十八、もう具体的に試算を出させていただいて、これだけのプラスが、メリットが生じるのだということ、これ是非是非正しくみんなで理解をしていただくことが必要だということで資料をお付けしておりますので、こういった資料を是非基にした質疑を今後させていただければなというふうに強く思います。 一方で、今、山井発議者から御説明をいただきました。例えば資料の十四でいっても、さはさりながら、一部ではやっぱり受給額が減少してしまう方々が生じるということも指摘を受けておりますが、これはやっぱりどれぐらいの方、どういった方がこの受給額が減少するのか。さらには、衆議院の修正にも含まれていると思いますが、こういった方々に対する手当てはどういったことになっているのかについても改めてここで御説明いただけないでしょうか。
○衆議院議員(長妻昭君) お答えをいたします。 今おっしゃっていただいた質問については、厚生年金のこの基礎年金のマクロ経済スライドを早期終了した場合の年金受給額総額への影響を試算した結果によると、過去三十年投影ケースを基にした試算では、モデル年金を受給する場合、男性は現在六十四歳以上、女性は六十八歳以上の厚生年金受給者の方で、年金受給総額、これは一生涯にもらう年金の総額でいいますと七万円から二十三万円の、約ですね、減少になる見込みが言われております。 ただ、御存じのように、マクロ経済スライドが、全てが二〇三七年に終了しますので、二〇三八年から順次増えていくと、それ以降はですね。ですから、トータルではいろいろな考え方があるとは思いますが。そして、基礎年金のみの方については一切減りません。これはもう、今何歳の方であっても一切減らないということでございます。 いずれにしましても、その減る方についてはその影響を緩和するために必要な法制上の措置その他の措置を講ずることをこの条文に明記しました。検討条項じゃなくて、やるということで政府に義務付けておりますので、現在の受給者世代にも配慮しながら、将来の年金受給者の基礎年金の給付水準を確保するということを目指してまいります。
○石橋通宏君 今御説明いただいたことも極めて重要なポイントだと思います。修正の中で条文でしっかりと明記をいただいて、その影響を受ける方、マイナス影響が出る方についてもきちんと手当てをしなさいということ、明記をいただいていると。 〔委員長退席、理事三浦靖君着席〕 やっぱり先ほど来ずっと大臣とも議論させていただいた基礎年金のみの皆さんについては、マイナスになることは絶対にない、むしろプラスなのだということも含めて、これ大事なところだと思いますので、改めて確認をしていただければと思います。 先ほど山井発議者も触れていただきました、結局、もしこの修正をしなかったら、本当に、資料の十九にもありますけれども、もう本当にこれから先々、基礎年金のマクロ経済スライド、カットが続いていったときに、将来世代がこれだけ、これだけ減額になりかねなかった。これ就職氷河期世代の方々、今政府もいろいろ施策、対策打っておられるけど、やっぱり一番老後の御不安をお持ちの方々がまさに直撃を受ける結果になっていたかもしれないでしょう。そうなっていたら、やはりもう生活保護受給に行かざるを得ない方々が今後更に増えていきかねなかったと思うので、そうすると、今度は社会保障費全体を考えたときには、やっぱり国の財政という意味でも社会全体に対する影響も大きかったと思うのですが。 発議者に重ねて、もしこの修正がなければ、本当に将来世代で更なる貧困世帯、更なる生活保護受給世帯、そういった方々が残念ながら増大してしまう懸念が強くあったのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○衆議院議員(井坂信彦君) ありがとうございます。 生活保護の将来の受給状況につきましては、経済情勢等の様々な要因が影響して、政府は数字の予測を持っていないということであります。しかし、NIRA総研などの予測では、就職氷河期世代がこのまま老後の貧困になると、累計で二十兆円の生活保護費が必要になるというような推計もございます。 総理も、それから厚生労働大臣も既に答弁されているとおり、やはり年金が減ってしまうと生活保護が増えるというのは、これは間違いないことだと思います。今回の修正で厚生年金も含めた全ての方の基礎年金を底上げをしなければ、生活保護受給世帯が増える可能性は極めて高いと考えております。
○石橋通宏君 ここも極めて重要なポイントだと思います。今二十兆円という推計も答弁いただきましたけれども、やはり日本の将来を考えたときに、年金、とりわけ基礎年金、底上げ、いかに重要かということをやっぱりこれきちんと認識をする必要があろうかというふうに思います。 それで、今日冒頭で、結局これだけ政府・与党がこの極めて大事な法案の提出が二か月も遅れてしまった、結果的に衆議院でももう本当に修正協議も含めて日程が極めて限られている中で御尽力いただいたわけですけれども、一方で、今回修正しなければならなかったのかと。五年後の財政検証で、大臣もさっき何か、五年後でもよかったんじゃないかみたいな答弁されているけれども、いや、今回やらなければならなかったその理由も改めて皆さんに御理解をいただく必要があるかと思うのですけれども、なぜ今回の法案でこの修正を盛り込んでこれを成立させる必要があるのか、そのことについても分かりやすく御説明いただけないでしょうか。
○衆議院議員(山井和則君) 御質問ありがとうございます。 資料十八にもございますように、例えば就職氷河期ど真ん中、五十歳の方については、女性の場合、国民年金、基礎年金だけの方ですと、この底上げが行われますと、女性の場合三百二十万円底上げ、そして、生涯でですが、男性の場合は二百五十三万円底上げとなって、これ御夫妻でありましたら何と五百七十三万円。就職氷河期ど真ん中の低年金の人が五百七十三万円底上げになるということは、一言で言いますと、この底上げがあるのとないのとで、もう生活保護に陥るかどうかを超えて、その方々の人生が大きく変わるから、何としてもこの底上げはせねばと私たちは思っております。 〔理事三浦靖君退席、委員長着席〕 そういう中で、確かに今の議論のように、政府・与党の議論の中でこの底上げは除かれたわけですけれど、例えば長妻議員やあるいは自民党の田村元厚労大臣、こういう方々も、かねてからこの底上げの調整期間の一致が必要だということをおっしゃっておられました。そういう中で、幸いにも今回、選挙前でありますけれど、自民、公明、立憲が対立することなく、与党と野党第一党が年金において合意できた。やはり、これはある意味で、私は、まれというか、本当にラッキーなことだと思います。 こういうチャンスを除いて、参議院選挙が終わって、臨時国会が終わったときに与野党で合意できるのか、あるいは五年後に与野党で合意できるのか。残念ながら、年金法案というのはどうしても対立の歴史が過去あるわけです。ただ、対立していて、結果的には一番重要な将来世代の年金の底上げが後回しになって、最終的には底上げできなくなったということになれば、将来世代が大変な苦しみを負われます。 そういう意味では、五年後に単に検証するということになれば、仮にゼロからの議論のスタート五年後にすることになって、著しい差異や給付水準の低下が見込まれても早期終了措置が講じられるとは限りませんし、また、こうした中、自民党、公明党、立憲民主党の合意による政治判断として、今後の経済情勢を見極め、次期財政検証後に基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には早期終了措置を講ずる、つまり、今と同様に基礎年金が下がるというときには、今回のこの修正案であれば、ゼロからの検討ではなくて、底上げ措置を実施するんだということを明確に附則に法制上の措置を講ずる、検討規定じゃなくて法制上の措置を講ずるということで書かせていただきました。 その修正案を、これについて今国会で成立を期すことにより、政府にはできる限り早期に具体的な仕組みの検討や国民への丁寧な説明に取り組んでもらうことが年金制度の信頼を向上させるために重要と考えております。
○石橋通宏君 これも大事な御説明だったというふうに思います。今回、ここで合意ができて、法文にきちんと書き込んでいただいたこと、極めて大事なところだというふうに思います。 その上で、一方で、財源についての御指摘をよく我々もいただきます。これなかなか、やっぱり多くの皆さんが、基礎年金に国庫の半分が入っている、基礎年金が切り下がっていけば、イコール国庫も実はどんどんどんどん負担が減っていくという、こういうメカニズムをなかなかやっぱり多くの皆さんシステムとして御存じなかったりするので、財源どうするんだという議論があると思うんですけれども。 これ、将来的にそれは、さはさりながら、一定の財源が必要になってくるというのは、これは資料の二十一に、衆議院でも御議論いただいてきた国庫負担額の、ただ実は、絶対、額でいうと変わらないんだというグラフを出していただいておりますが、改めてこの財源についての考え方、負担、これについても発議者から御説明をいただけないでしょうか。
○衆議院議員(長妻昭君) ありがとうございます。 一般的に二兆円の新規財源が必要だというふうに一部言われておりますけれども、少しこれ、普通の新規財源とは今おっしゃっていただいたように趣旨が異なります。厚労省の資料でも、ピーク時に、現在価値に割り戻すと二〇五二年に国庫負担が十三・四兆円必要になるという、ここに表がありますが、現在も実は十三・四兆円投入されています。あれ、金額増えていないじゃないかと、そうなんですね。 基本的に、今おっしゃっていただいたように、基礎年金が今後三割減ります。ルール上、基礎年金の半額が国庫負担なので、国庫負担も自然に減っていくんですね。ところが、これを減らさないようにするというのが今回の底上げの改革なので、ほっとくと減るところをほっとかないから減らない、その差額を新規財源と呼ぶ人もいるんですが、私は、普通、新しい事業をして新規財源とはちょっとニュアンスが違うので、とはいえ、やっぱりそういう財源がこの制度改革をしたときに必要になるということを真摯に受け止めていくと、そしてきちっとした手当てをするということと同時に、これ、二〇五二年までにまだ三十年近く時間があります。その間、五年置きの健康診断である財政検証ありますので、その時代、一体どういう経済財政になっているのか、財政規模がどうなのか、その都度確認をして、財源の確保策というのを確定をしていくということです。 そして、三点目、ちょっと申し上げますと、さっきも質問していただいたように、生活保護とやっぱり年金を一体で見ないといけないと。年金の底上げをしないと生活保護が増加する、そこで財源が掛かるわけですね。そうすると、トータルで見て一体どういうふうに財源を考えるのかというようなこれらの点を勘案した上で、財源が必要となる将来時点の経済財政状況を見極めて、必要に応じた規模の安定した財源について責任を持って手当てをするというふうに我々は確認をしております。赤字国債でやるということは年金ではもうあり得ませんので、きちっとした財源を確保するということでございます。
○石橋通宏君 ここも大事な御説明だと思います。やっぱり広く国民の皆さんに今の御説明、理解をいただくことが重要だと思います。 先ほど衛藤委員が、基礎年金、国庫負担もっと増やせないのかという議論をされました。いや、だからこれなんですよ。黙っていたら、今のままの制度でいったら基礎年金が目減りしていく、国庫負担減っちゃうんですよ。でも、それを減らさないように維持していく。これ、まさに、さっきの自民党さんの国庫負担もっと増やせという御議論、いや、維持していきましょうよということ、それによって将来の世代の年金受給額を底上げしていきましょうよということなので、これ、まさに今回の修正の趣旨を重々踏まえていけば十分に将来に資する修正だというふうに思いますし、生活保護のところもそのとおりです。 ただでさえ今現在の生活保護の受給の額自体が、恣意的な生活扶助の額の引下げ、今裁判が続いておりますけれども、それ自体が、我々、もっときちんと正しい生活扶助基準をやっぱり提供すべきだと、保障すべきだというふうに思っておりますので、ただ、それがどんどんどんどん今後まさに受給額が減る、生活保護受給者が増えていってしまえば、当然、それに対する社会保障費、扶助費増えていくわけですから、そういったことも勘案した総合的な対応というのが必要だということを改めて確認しておきたいと思います。 時間の関係で最後になってしまいますが、資料の例えば十三にも年金制度の財政構造も書かせていただいておりますけれども、今回、やっぱり今の年金制度の理解をもっともっといただかないといけないなと。賦課方式であるということも含めて、さらには基礎年金の財政、これ基礎年金というのは全ての年金受給者に、一階部分とよく言われますけれども、基礎年金、これは土台として支えていただいているわけで、それには、今の制度でもずっと、ずっとこの間の制度でも、厚生年金、国民年金、ここから基礎年金部分への財政に支出をしていただいているわけで、みんなで支え合うまさに賦課制度を維持してきたわけです。 今回、衆議院で修正をいただきました。今日、るるその趣旨について説明をいただきましたけれども、結局、この基礎の部分を支えていく、底上げしていく、これは、重ねて将来の全ての世代、とりわけ就職氷河期世代以降のその先々も含めて、将来世代の皆さんの将来の年金の安心をつくっていく、安心を支えていく、そのための今回の修正案なのだということでよろしいでしょうか。最後に御答弁お願いいたします。
○衆議院議員(長妻昭君) 今おっしゃっていただいたとおりでございまして、要は、一言で今回の修正案を言いますと、マクロ経済スライドを早く終わらせると、この一言に尽きるんですね。つまり、日本の年金を物価スライドにすると、早めに。つまり、物価が二%上がれば年金額がトータルで二パー上がる、物価が三パー上がれば年金額がトータルで三パー上がる。 これ、この修正案がないと、これ実は三十二年後までマクロ経済スライドが掛かって、物価が上がっても賃金が上がっても年金が上がらないのが三十二年間続くんですよ。で、直撃するんですね、氷河期世代以降の現役世代を。 これを二十年前倒しして終わらせる期間を早めるということで、二〇三七年に終わらせる。これは全ての方に恩恵があるわけでありまして、二〇三八年からはこれ物価スライドになりますから、こういうような形で、年金が物価あるいは賃金に応じて上がっていくような世界が二〇三八年から実現できるというようなことなので、この現実的な案しか私たちはないと確信をしておりますので、全ての将来的に年金受給者が恩恵を受けるということは強調しておきたいというふうに思います。
○石橋通宏君 これで質疑、今日のところは終わりにさせていただいて、大椿委員にバトンタッチをさせていただきます。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民・無所属、社民党の大椿ゆうこです。 今回の法案審議に関わる問題でもありますが、大臣と今日のニュースを一つ共有しておきたいと思います。 朝日新聞、今日の、今朝のニュースですけど、非正規公務員、待遇改善へ、常勤化や給与見直し、会計年度任用職員と題した記事が出ています。任期が一年以内かつ低賃金で働く非正規の地方公務員の待遇改善に政府が今回本格的に乗り出すということが書かれた記事でした。 また、会計年度任用職員という制度そのものは総務省の所管ではありますけれども、やはりこれ、労働問題の代表的なものだと思っています。つまり、これ二〇二〇年度、総務省が会計年度任用職員制度というものを導入し、国が積極的に非正規労働者増やしてきたわけですよ。 先ほど衛藤議員の方から、この二十年間の構造の変化というようなことを言われましたけれども、これって、自然現象として構造が変化してきたんじゃなくて、政治によって非正規労働者を増やし、格差、貧困を拡大させてきた。そのことを、やっぱり自然現象としてこうなっているんじゃなくて、政治がつくり出したものなんだということを私たちはしっかり捉えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに改めて思います。 大臣の方からも、年金制度の維持のためにもということを言われました、今日。だけれども、なぜそれが維持できなくなってきたのかという背景にあるのは、やっぱり非正規雇用の問題では、非正規雇用を拡大してきたということに原因があるのではないかなと思っています。 今回の年金改革法案の中でも一つ大きなテーマが、大臣と私、同い年ですけれども、いわゆる就職氷河期世代の低年金の問題をどうしていくか、この目減りする部分をどう対応するかということが大きなテーマの一つだったと思います。やっぱりその背景にあるのは、この三十年間、非正規雇用を拡大し、就職氷河期問題が度々テーマになりながらも放置してきた、そのツケが今この年金問題にも表れている。もう今待ったなしの状況になってきているんじゃないかなと思うんです。 大臣には、せっかく、私たち割を食った世代じゃないですか、就職氷河期で。私のように非正規労働者で首を切られた人間と大臣とは、同じ時代を生きていても違うかもしれません。でも、大臣も五十一歳。この状況の中で私たちの世代がどういう状況を生きてきたかというのは、同じ空気を感じていたと思うんですね。この就職氷河期世代の大臣が今厚生労働大臣を務めているんですから、割を食ってきた世代として、もう私たちの世代も次の世代もこの年金制度のことで苦しまないように、将来が、年を取ったときにも私たちが希望を持てるような制度に変えていくというリーダーシップを是非取っていただきたいということをまずお伝えして、今日の質問に入りたいと思っています。 私は先ほど言いましたように就職氷河期世代ですから、この年金のことに関しても、若いときから、自分は将来、年金を納めていてももらえないんじゃないだろうかと、払う意味があるんだろうか、そういうことを感じてきました。実際、この年金の問題というのは非常に分かりにくいです。複雑です。ですので、もらえないんじゃないかと、将来期待が持てない中でより無関心が広がってしまっていっているんじゃないかなというふうにも思うんですね。 まず、大臣にお尋ねします。国民年金法第一条、目的規定を大臣から御紹介いただけますでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 国民年金法第一条には、「国民年金制度の目的」として、「国民年金制度は、日本国憲法第二十五条第二項に規定する理念に基き、老齢、障害又は死亡によつて国民生活の安定がそこなわれることを国民の共同連帯によつて防止し、もつて健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とする。」と規定されてございます。
○大椿ゆうこ君 大臣が御紹介ありましたけれども、国民の共同連帯というのがこの民間の保険と公的年金の違いだというふうに受け止めました。 年金が幾らもらえて損か得かとか、保険料を払った分だけ取り返したいといったような議論もありますけれども、公的年金については、憲法二十五条に基づき、日本国内にいる全ての人に生存権を保障し、そのために人々が助け合う再分配と格差の是正が大切で、老齢リスクが高い人の生活を底上げするために高所得者には一定の負担を求めるというのが社会保険の趣旨にかなうという考えでよいでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 世代間の支え合いの仕組みである我が国の公的年金制度は、定額の基礎年金と報酬比例の厚生年金を組み合わせることで、現役時代に所得が低かった方の年金を手厚くする所得再分配の機能を有しております。この点、委員の御指摘のとおりだというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 それでは、国民年金を満額もらえない人、そして低年金高齢者への対応、この点について幾つか質問をしていきたいと思います。 今回の財政検証において、成長型経済移行・継続のケース、過去三十年投影ケースそれぞれにつき、私と同世代の一九七四年生まれの女性の中で月の金額が七万円以下になる割合をお答えください。労働参加が進んでも、私の同世代の中には基礎年金の満額に満たない年金しかもらえない人が一定数いるというわけですが、その理由はなぜか、お答えください。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 令和六年財政検証におきまして初めて実施いたしました年金額の分布推計では、委員御指摘の一九七四年度生まれの女性の場合で、六十五歳時点の老齢年金額が月額七万円未満となる方の割合は、現行制度を前提とした場合でございますが、実質一%成長を見込んだ成長型経済移行・継続ケースでは一四・九%、実質ゼロ成長を見込んだ過去三十年投影ケースでは二五・二%と見込まれております。 その上で、理由ということでございますけれども、これについて、労働参加が進んでも基礎年金の満額に満たない年金額の方が一定数存在する見通しである理由について詳細な分析は行っておりませんけれども、一般論として申し上げますと、我が国の公的年金は、働いている方はもちろんですけれども、無業の方も含めてカバーする国民皆年金制度となっております。こうした中で、厚生年金の加入期間が短い方や国民年金保険料の免除を受けている方、あるいは未納の方が一定数存在するためにこのようなことになるというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 そういった免除を受けている方など、こういった対象者の人がどういう背景にあったのかというのは、やはり調査をするところから年金制度をどうするべきかということが見えてくるんではないかなと思っています。 生活保護制度における最低生活費の計算式を使い、一級地の一で暮らす六十五歳から六十九歳の単身者の生活扶助基準を計算してみると、第一類四万六千四百六十円足す第二類二万七千七百九十円、合計して七万四千二百五十円となり、基礎年金の満額を上回ります。厚生年金保険・国民年金事業の概況によれば、基礎年金受給者の平均月額は五万七千七百円ということで、生活保護費における最低生活費を下回っている状況です。 厚生労働省のホームページでは、基礎年金は老後生活の基礎部分を賄うものと説明されていますが、生活保護受給者に占める六十歳以上の人の割合は六割、六十歳以上の保護率は三割に迫ろうとしています。基礎年金が本来の役割を果たしていないというのがここから読み取れるのではないかと思います。 最初に確認したように、国民年金は憲法二十五条が定める、憲法二十五条に結び付いた制度だと捉えています。基礎年金だけでは最低生活費を賄えないというのであれば、憲法二十五条が定める生存権の保障、これを果たせていないのではないかと思いますけれども、厚生労働大臣の見解をお尋ねします。
○国務大臣(福岡資麿君) この生活保護費と年金の関係につきましては度々御指摘をいただいているところですが、生活保護は、年金を含めた収入や資産、働く能力など、あらゆるものを活用した上でもなお生活に困窮する方を対象に、最低限度の生活を保障する最後のセーフティーネットであります一方、老齢基礎年金は、現役時代に構築した生活基盤であったり貯蓄等と合わせて老後に一定の水準の生活を可能にするという考え方で設計をされておりまして、また、収入であったり資産にかかわらず、保険料の納付実績に応じた給付が権利として保障されているものでございまして、それぞれ役割や仕組みが異なっていると考えております。 その上で、御指摘ありました日本国憲法第二十五条第一項ではいわゆる生存権について規定し、この第二項では生存権に関する国の努力義務が規定されているところ、その実現は生活保護その他の施策が相まって実現されるべきものと考えておりまして、老齢基礎年金の考え方に照らしても、基礎年金の水準をもって憲法の規定に抵触するものではないというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 でも、実際に、先ほども石橋議員からありましたけれども、女性の高齢者が非常に貧困率が高いということ、こういったことを考えたときに、やはり今の年金では暮らしていけない、高齢者になっても働けと言うけれども、働けるところが、働き続けられる健康があるとも限らないし、働ける場所があるかどうかも分からない。つまり、やっぱりこの年金ではまともに暮らしていけないというのが実態ではないかなというふうに思っています。 国民年金の納付率は二〇二三年度に八三・一%になったということで、納付率が上がっているということをアピールされています。それはそれで歓迎すべきことだというふうには思っていますけれども、納付率の計算からは、法定免除、申請全額免除、学生納付特例、そして納付猶予及び産前産後免除に関わる月数が除かれています。国民年金については、四割以上が全額免除、猶予者ですが、彼らが追納しなければ、それに応じて基礎年金の給付は減らされ、低年金になってしまいます。納付率が上がれば低年金者が減るというわけではありません。 低年金の問題を可視化するためには、例えば年齢階層別の保険料納付済期間の長さが分かるデータがあればよいかと思いますけれども、そのようなデータというものは取られているでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 御指摘の年齢階層別の保険料納付済期間の長さというのだけを取り出して集計したものはございませんけれども、先ほどもちょっと御紹介しました令和六年財政検証におきましては年金額の分布推計を初めて実施しております。これは、個人の年金記録を名寄せいたしまして、これは抽出率五分の一で行っておりますけれども、その上で各世代の六十五歳時点における老齢年金の平均額や分布の見通しを作成したものでございます。 これで御説明しますと、この分布推計によれば、女性や高齢者の労働参加の進展により、若い世代ほど厚生年金の被保険者期間が延び、年金の給付水準が充実する傾向にあるということが確認されたところでございます。こうしたものを政策的にも後押ししていくことが重要だと考えております。
○大椿ゆうこ君 二〇二三年度の国民年金被保険者実態調査に基づいて議論を進めます。 就業状況別の保険料の納付状況ですが、完納者と一部納付者を合わせた納付者の割合は、自営七一%、常時雇用が六四・三%、パートについては、労働時間が週三十時間以上なら五〇・六%、二十時間以上三十時間未満なら四七・八%、そして二十時間未満なら三七・九%となっています。また、保険料納付状況別の世帯人数を見ると、納付者に占める単身世帯の割合は一八・四%ですが、一号期間滞納者、申請全額免除者については、順に三九・九%、三八・八%となっています。 労働時間が短いパート労働者、特に単身者が保険料を納付できないほど経済的に苦しいということが読み取れると思いますが、政府も同じ認識でしょうか。
○政府参考人(巽慎一君) お答えいたします。 令和五年の国民年金被保険者実態調査の結果によりますと、保険料を納めない理由としましては、御指摘のとおり、保険料が高く支払うのが困難が大部分を占めておりまして、このほか、年金制度の将来が不安、信用できない、あるいは保険料に比べて十分な年金額が受け取れないと思うといったものがございます。 また、本調査では、国民年金保険料を滞納している者の割合を見ますと、単身者につきましては二〇・二%となっており、これは全体の一一・九%よりも高くなっております。
○大椿ゆうこ君 なぜ年金を納めないか、その認識、一、二、三と挙げていただきましたけれども、かつて私が思っていた認識そのものだと、一緒だなというふうに思いました。それだけ今の年金制度に対して不信感というか期待ができない、そういった思いを抱いている方、特にそれが非正規労働者、まあ短時間労働の方々になりますね、こういった方々に広がっているのではないかと思います。 未納や納付免除は、実は年金財政を揺るがす問題ではありません、基礎年金は保険料が免除されたり未納のままだったりする分に応じて給付を減らすわけですから、減らすわけですからね。何より問題は、納付免除のまま追納をしないでおくとその人の低年金につながっていくということです。 先日の実態調査によれば、納付免除制度については七割以上の人が知っているものの、追納制度の認知度は半分しかありませんでした。私もかつて非正規労働者として働いて、お金がなくて年金払えないといったときに、この免除制度を人生のうち二回は使ったことがあります。そういうふうに知られてはいるんですけれども、追納できるということは余り知られていないという実態が表れています。 あなたの年金を下げないために是非追納してほしいというメッセージをもっと厚労省としては発信する必要があると考えます。追納のインセンティブを高め、将来の低年金を減らすことができる、その周知をもっとすべきではないかと考えますが、お考えをお尋ねします。
○政府参考人(巽慎一君) 御指摘のとおり、将来の無年金、低年金を防止するために、国民年金保険料の納付猶予等を受けられた方に対しまして追納制度の周知を行い、保険料の追納をしていただくことは重要と認識しております。 これまで日本年金機構におきましては、追納が促進されるよう、学生納付特例や納付猶予が承認された際に追納制度の案内、猶予の承認後二年目、九年目の者に対しまして追納勧奨状の送付の周知を行ってきたところでもございます。 さらに、今年度からの取組としましては、追納ができる最終年である猶予承認後十年目の方に対しましても追納勧奨状の送付、あるいは追納勧奨状につきましても、追納額と年金額の増加の関係を分かりやすくする図で示すとともに、追納の申込書につながる二次元コードを付与した案内の実施等の対策を講じているところでございます。 日本年金機構と連携して、引き続き追納が促進されるよう周知してまいります。
○大椿ゆうこ君 私が免除制度とか追納制度とかについて知ったのも、やっぱり役所に行ってそこで直接教えてもらったということで、やっぱり現場の方々の発信というものも非常に重要になるかと思います。 追納も過去十年分の保険料についてしかできませんから、なかなか仕事が安定しないということであれば、追納できずにいる、保険料納付期間が減って年金給付額も減ることになります。 年金が少ないときの頼みの綱である年金生活者支援給付制度ですが、二〇二四年三月時点の給付平均月額を教えていただけますか。
○政府参考人(巽慎一君) お答えいたします。 二〇二四年三月における老齢年金生活者支援給付金の平均月額につきましては、四千十四円となっております。
○大椿ゆうこ君 月額四千十四円というのは本当にスズメの涙、微々たるものではないかなというふうに思いますが、物価高の中、生活に苦しむ年金受給者にとっては命綱になるとは言えない水準の金額だと思います。 給付金は、保険料納付済期間が四百八十月であれば五千四百五十円、保険料納付済期間が二百四十月プラス保険料免除期間二百四十月であれば約八千五百円になりますが、実際の支給実績はこれよりはるかに低くなっています。結局、給付金額の算出式が未納期間が長いほど給付金額が減るように作られているので、低年金対策にはなり得ません。 年金生活者支援給付金は一般財源から拠出されています。したがって、保険原理に厳格に従って納付済期間と給付を対応させる必要がないと考えます。ここは、年金受給者の困窮している状況を緩和するために、福祉政策として給付金額の大幅な拡充と、そして未納者に対する支援も考えるべきではないかと思いますけれども、お考えをお尋ねします。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 ただいま御指摘のありました年金生活者支援給付金につきましては、これが提案された当初、年金制度として定額の加算を設ける案でございました。平成二十四年の社会保障と税の一体改革におきまして、当時の三党合意の結果、年金制度の枠外で実施、保険料の納付意欲に悪影響を与えないよう保険料納付済期間に比例した給付とされたと承知をしております。 こうした経緯を考えますと、保険料納付実績を問うことなく給付を行うことはなかなか難しいと考えておりまして、拡充といった御指摘につきましても、その安定的な財源の確保といった課題はあるというふうに考えています。 また、無年金を含めた低所得の高齢者の方々には医療、介護の保険料軽減等も実施してきているところでございまして、今後とも社会保障全体で総合的に支援するという考え方をしっかり取っていきたいというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 一つ質問を飛ばして次のに行きたいと思いますけれども、今、この間いろいろ質問してきましたけれども、基礎年金の問題は、満額もらっても水準が低いということ、それに加えて、満額もらえない人が一定数いるということです。衆議院の修正では基礎年金の底上げが盛り込まれましたが、そもそも満額もらえない人にとってのその恩恵は微々たるものだというふうに感じるところがあります。 やはり、基礎年金を満額もらえない低年金者に特化した政策、これは年金保険の枠内を飛び越えなければいけないかもしれませんけれども、今から真剣に検討すべきではないでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 これまで様々な事情によって保険料を納付できなかったなどにより低所得、低年金で生活を送られている方々がおられることは承知しておりまして、老後の生活の柱である年金の給付水準の確保は重要な課題だと、このように認識をしております。 このため、今回の法案では、百六万円の壁を撤廃し、より手厚い年金を受けられるようにする被用者保険の適用拡大、それから、就労収入を得ながら年金をより多く受け取れるようにする在職老齢年金制度の見直し、iDeCoの加入可能年齢の上限を七十歳未満に引き上げる措置などに加えまして、今回の三党による修正案により、経済が好調に推移せず基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合に、その水準を確保する措置も盛り込まれております。 その上で、先ほど委員から御指摘のありました、例えば年金生活者支援給付金をどうするかということについては、安定財源も含めて課題あるというふうに考えていたところでございまして、この低所得者、低所得の高齢者の皆様方に対しては、社会保障制度全体で総合的に支援していくことが重要であり、年金生活者支援給付金の支給等により経済的な支援もしっかり行っていきたいと、このように考えております。
○大椿ゆうこ君 大臣は御存じかどうか分かりませんけど、最近、本屋に行くと、高齢女性たちが年金五万円でこんなにすてきな生活をしているというライフスタイルをまとめた本が結構出ているんですよ。御存じですか。 その方々は、持家があるとか退職前に家を買ったということで家賃などに支払うものがないので何とかやっていけているかもしれませんが、それを見て、私は、ああ、こういう非常に工夫を凝らした生活をされているんだなと思う一方、それでいいのかって思うんですよ。そういう本が売れる世の中でいいのかと。五万円って少ないですよ。心もとない、そんなので生活できない。だけれども、そうやって私たちは老後の生活を生きていますというようなことが持ち上げられるような状況では私はおかしいと思っている、この年金はやっぱり少ないという問題をしっかりと真正面から捉えていかなければいけないと思っています。 適用拡大と第三号被保険者の部分を取りあえず後に回させていただきます。 修正案のことについて発議者の皆さんにお尋ねしたいと思います。 国民年金と厚生年金の調整期間を一致させることで基礎年金を底上げするというのが今回の修正案の中身だと思います。この修正案では、就職氷河期のみならず、一部の高年金者以外全て現役世代の年金額が増えるというふうにされています。 福岡大臣も衆議院本会議で、令和六年財政検証に基づいて、モデル年金で平均余命まで受給するとして機械的に試算すると、実質一%成長を見込んだケースは年金受給総額がマイナスとなる方はおらず、実質ゼロ成長を見込んだケースでは、男性では現在六十二歳以下、女性では六十六歳以下の方は年金受給総額は増加するという見込みになっています、また、実質ゼロ成長を見込んだケースで、年代別の夫婦の年金受給総額を同じく機械的に試算すると、現在六十歳の方は九十九万円、五十歳の方は三百八十九万円、四十歳の方は五百四十一万円、三十歳の方は五百四十六万円、二十歳の方は五百四十六万円増加する見込みとなっておりますと答弁されました。 ここで確認ですが、この修正案は、国民年金勘定、厚生年金勘定の積立金を一体のものとして、基礎部分そして比例部分に配分する比率を変更するという仕組みであって、積立金の取崩しのスピードを速めるということではありませんよね。その点を確認したいと思います。この積立て全体は向こう百年にわたって安定的に給付に充てられ、今回の修正案のために積立金が枯渇するということが早められることはないということで間違いないか、お答えいただけますでしょうか。
○衆議院議員(井坂信彦君) ありがとうございます。 本修正案に基づき基礎年金と報酬比例部分のマクロ経済スライドの調整を同時に終了すると、厚生年金勘定の積立金は当初はむしろ現行と比べて増えることになります。この増加した積立金を活用してスライド調整終了後の厚生年金等の給付水準の底上げを図るものでありますので、御懸念の厚生年金の積立金の取崩しが速まるとか枯渇が早まるといったことはございません。
○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。 今回の修正案は厚生年金の積立金の流用という言説が広がり、批判的な声も出ています。積立金とは何かということも確認をしておこうと思っています。そもそも、還付方式の年金制度において、今の年金の積立金は、現役世代が自分で積み立てたものではなく、過去の被保険者が拠出した保険料のうち給付に充てられなかったものが積み上がったもので、現在はそれを少しずつ取り崩して保険料で賄い切れない部分を補っているのだと承知しています。 現役の二号被保険者が自分たちが積み立てた積立金が流用されるというのは、そもそも積立金の性質上当たらない指摘ではないかなと思うのですけれども、発議者の認識を教えてください。
○衆議院議員(長妻昭君) これは流用には当たらないというふうに考えております。 これ、現在も厚生年金の保険料は基礎年金分も含まれております、今も。それが一体のものとして厚生年金積立金に積み立てられているということでございます。 そして、今おっしゃっていただいたように、今積み立てた積立金というのは、例えば、今直近で国民年金におられる方も、かつてはサラリーマンで厚生年金を積み立てておられたという方もおられます。国会でも石破首相に私が尋ねたところ、基礎年金の人数ベースで、受給者のうち九五%の上には厚生年金も乗っかっていると、合わせてもらっているというようなことでございましたので、ある意味では、この基礎部分、厚生年金の基礎部分を充実させるということもあります。 そしてもう一点、世間には誤解がありますのは、何か追加で増やすんじゃないかと、厚生年金から拠出するようなものをですね。そうではありませんで、これ現在、この基礎年金に対して一定程度拠出金が厚生年金から出ております。今も出ております。その水準が、基礎年金が将来三割下がることでその拠出金も減っていくのですね。その減らないようにそれを維持すると、つまり三割下げるのを一定程度止めるわけでありますので、その低下を防ぐに伴って今の厚生年金からの拠出金の水準が維持されるということで、その部分が何か差額というふうには言われる方もおられるんですけれども、いずれにいたしましても、基礎部分を充実させるということは、多くの厚生年金の方にとってもメリットがあると同時に、税の投入もそれで維持されますので、税と相まってダブルの効果で一定程度の底上げが実現できると、こういうことでございます。
○大椿ゆうこ君 四番目の質問を飛ばしまして、次に行かせてもらいたいと思います。 修正案にある国民年金と厚生年金の調整期間の間に著しい差異、そして、所得再分配機能の低下による老齢基礎年金の水準の低下とは、それぞれ具体的にどれぐらいを指しているのでしょうか。例えば、今回の財政検証における出生中位そして死亡高位、外国人の入国超過数十六・四万人のケースは、国民年金の調整終了は二〇四九年、調整終了後の所得代替率は基礎二八・一%プラス比例二五・五%で五三%です。しかし、五年後の財政検証でもこのような結果になった場合、調整期間の一致は行われるのでしょうか。
○衆議院議員(井坂信彦君) ありがとうございます。 年数とか水準に関する具体的な基準を申し上げることは困難であり、条文に規定されているとおり、今後の社会経済情勢を見極めつつ、次回の財政検証を踏まえて総合的に判断するものと考えております。 ただ、その上で申し上げますと、本修正の目的は、基礎年金が三割目減りすることを防ぐのが目的であるため、令和六年財政検証の過去三十年投影ケースで示されたような厚生年金と基礎年金の調整期間に約三十年も差があり、その結果、調整後の基礎年金の給付水準が約三割も低下をするような場合には、これは著しい差異や老齢基礎年金の水準の低下という要件に当てはまり、当然措置を講ずることになると考えております。 以上です。
○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。 井坂発議者は、お答えいただきましたので、どうぞ退席をしていただければと思います。
○委員長(柘植芳文君) 井坂衆議院議員は御退席いただいて結構でございます。御苦労さまでございました。
○大椿ゆうこ君 冒頭に、私が就職氷河期世代の一人であること、大臣もそうですけど、そのお話をさせていただきましたが、今回の修正案は、とりわけ私たちのような非正規労働者、そして就職氷河期世代で低年金の不安を持って生きている人たちの老後の安心にとって極めて重要な内容だと考えていますが、発議者のその部分、特にその部分に関しての見解をお答えください。
○衆議院議員(山井和則君) 大椿委員にお答えをいたします。 全くそのとおりでありまして、先ほどの石橋議員の資料、この十八にもありますように、例えば、四十歳で女性で非正規で基礎年金だけの方の場合は、生涯で三百九十八万円底上げになります。三百九十八万円。一方で、例えば一番高年金の方、比例部分も含めて二十万円ぐらいある方にとっては底上げ効果は百二十九万円なんですね。ここ重要なのは、厚生年金の方々も底上げにはなるんです。別に減らないんです。現役の厚生年金の方も年金は増えますけれど、より拡大効果が大きいのは低年金の方の方が、今申し上げましたように百二十九万と三百九十八万を比較しますと三倍以上低年金の方が多く上がります。 例えば、さらに、四十歳の方で男性としますと三百三十一万円プラス、女性が三百九十八万円プラス、つまり正社員よりも低年金の非正規の人が底上げにより大きくなる。男性よりも女性の方が平均余命は四歳長いからより上がる。さらに、例えば三十歳の女性の低年金の六万八千円の方をいいますと四百一万円、つまり、かつ、若くなればなるほど年金が上がっていくということなんですね。そういう意味では、今回の底上げというのは、正社員よりも非正規の方、男性よりも女性、高齢の方よりも若者というふうな、ある意味で格差是正効果のある修正案だということを申し上げたいと思います。
○大椿ゆうこ君 当事者、今言ってくださった、まさに低年金になるだろうと、私たち就職氷河期世代、特に私は非正規で働いてきた女性でしたから、自分の将来に待ち受けているのは、低年金だろうな、そして貧困だろうな、長生きしていいのかな、そんなふうなことを思ってきました。今は国会議員をしていますけれども、ずっとその漠然とした不安を抱えながらこの何十年間生きてきたかなと思うんですが、とりわけ、ちょっとこの通告とは違うんですけれども、山井発議者が今回やっぱりこの修正案を通して年金改革を行わなければいけない、特にやはりこの低年金、非正規、女性たち、ここをしっかりと手厚くしていかなければいけないと思ったその、何というの、熱意というか、それはなぜなのか、そこを語っていただけますでしょうか。
○衆議院議員(山井和則君) 一言で言いますと、先ほど大椿委員がおっしゃいましたように、非正規の問題、また女性が大変低賃金で苦しんでいるという問題は、自らの責任だけではなく、やはりこれは政治の責任というものも大きくあると思うんですね。やはり政治の無策、不作為によって、やはり安定雇用に就きたくても就けなかった、安定的な賃金を得たくても、非正規で、低賃金で、なかなかそこから安定雇用、正社員にもなれなかったという方々が、私も多く仲間がいますけれど、頑張っておられるんですよ、めちゃくちゃ頑張っておられる。それでも、そういう低年金、低賃金から抜け出せないことをやはり支援する責任は、政治の貧困、政治の無策が一因であった以上は、これは政治家の責任で底上げをせねばならないんです、これは。 そういう意味では、今回、そういう低年金、非正規の方ほどこれから基礎年金が減っていくという残酷な現状があるわけですから、今回のこの国会で、せめて、今までこういう非正規の低賃金の方を増やしてしまったという反省も私たちも込めて、今回、低賃金、非正規の方々の年金を大幅に底上げするこの修正案というのは、私たち政治家の責任として成立させる責任があるんではないかと考えております。
○大椿ゆうこ君 どうもありがとうございます。 ほかにも質問を用意しておりましたけれども、今回取り上げることができなくて申し訳ありませんでした。 大臣、割を食ってきた世代として、今回の年金改革法案、一緒に頑張りましょう。 終わります。
○委員長(柘植芳文君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 先ほど、午前中から年金制度のことについてはるる様々な御指摘、またしっかり将来にわたって安心また安定をさせていかなければならない、こういう議論もあったわけでございますが、私の方からは、昨日の本会議でも石破総理に質問させていただきましたが、最近の報道で国民が不安に思うような遺族厚生年金の見直しについての様々な指摘もありますので、今日はそのことについて更に深掘りをして質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、本法案に盛り込まれた遺族厚生年金の見直しについてなんですけれども、そもそもなぜ今回見直しを行うのか、その背景と目的について、できれば厚労大臣から丁寧に分かりやすく説明していただきたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 現在の遺族厚生年金は、夫と死別した妻が就労して生計を立てることが困難であった社会経済情勢を前提とした制度となっておりまして、支給要件に男女差が存在しています。 一方、近年、男女間の就業率であったり賃金の格差が縮小していることであったり、また共働き世帯の増加という社会経済情勢の変化を踏まえまして、今回の法案では制度上の男女差を段階的に解消し、男女問わず受給しやすい制度とすることを目的として見直しを行うものでございます。
○塩田博昭君 今大臣からもお話ございましたけれども、男女差の解消を基本としながら、しっかり新たな加算の創設等も今後なされていくというふうにも聞いておりますので、しっかりそういうところも踏まえて安心できる形にしていかないといけないなというふうには思っています。 そこで、更に深掘りをさせて確認させていただきたいわけでございますけれども、遺族厚生年金について、昨日の本会議でも総理に伺いましたけれども、一部報道で出ているのは、今もらっている年金額が大幅にカットされるとか、子育て中や働くことが困難な人の年金が五年で打切りになるとか、夫の厚生年金の四分の三に減額されるなど、誤解に基づく報道に対して不安の声が私の事務所にも届いているわけでございます。 今回の遺族厚生年金で見直されるのは二十代から五十代で子のない夫婦の遺族厚生年金ということですから、六十歳以降に遺族厚生年金の受給権が発生する方や子供のいる方は見直しの対象外ですよね。すなわち、五年で打切りにはならないということでよろしいんですよね。そして、具体的に見直しの対象となる方はどのような方なのか、改めて大臣から分かりやすく御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 今委員からも御説明いただきましたが、今回の遺族厚生年金の見直しでは、施行直後に五年間の有期給付の対象となる方は二〇二八年度末時点で四十歳未満の女性の方であり、その後二十年掛けて段階的に実施するなど十分な配慮を行うこととしております。 加えまして、施行時点で既に遺族年金を受給されている方、また六十歳以降に遺族厚生年金の受給権が発生する方、また子供が十八歳の年度末までにある方、また二〇二八年度に四十歳以上である女性の方につきましては現行の給付を維持し、制度改正による影響は生じないということでございます。 したがいまして、お尋ねがありました六十歳以降に遺族厚生年金の受給権が発生する方であったり、十八歳までのお子様のいる方については見直しの対象外となります。さらに、十八歳未満のお子さんのいない六十歳未満の夫については、施行直後から新たに遺族厚生年金を受給することが可能となるものでございます。
○塩田博昭君 今大臣から御答弁いただいたように、今回の制度改正の影響を受けない方がほぼはっきりしたということであろうというふうに思います。 そういう意味では、要するに、施行時点で既に遺族厚生年金を受給している方は対象外になると、また子育て中の御家庭には影響がないと、そして高齢世帯の遺族厚生年金についても変更がないということだというふうに、今厚労大臣の答弁をお聞きしてそのように思うわけでございますが、その上で厚生労働省に確認したいと思います。 報道などで遺族厚生年金が減ると言われている制度変更の対象者は二十代から五十代のお子さんのいない女性の方で、年齢についても二〇二八年度末で四十歳未満の方との理解でいいでしょうか。もしそうだとすると、その対象となる方の規模はどれくらいいると見込んでいるのか、厚生労働省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 基本的に委員御指摘のとおりだというふうに思っています。 今回の遺族年金の見直しでは、施行後直ちに対象となる方は二〇二八年度末時点で四十歳未満の女性の方でございまして、粗い推計では年間約二百五十人と見込んでおります。その後二十年掛けてその対象年齢が六十歳未満で引き上がってまいりますので、徐々に増加していくわけでございますが、令和三年度末時点の遺族厚生年金の受給者数が約五百八十万人であることに鑑みますと、見直しの対象となる方は限定的と考えております。 一方で、施行直後から新たに遺族厚生年金を受給することが可能となる十八歳未満の子のない六十歳未満の夫につきましては、粗い推計で年間約一万六千人と見込んでいるところでございます。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 今局長からも丁寧に数を含めてお答えいただいたわけでございます。要するに、今回の遺族年金の制度改正で見直しの対象となるのは、令和三年度末時点の遺族厚生年金の受給者数約五百八十万人のうち約二百五十人と限定的であるということでいいということですよね。そういう答弁だったというふうに思います。 そして、次に確認をしておきたいのは、公明党が求めてきた配慮規定によって、遺族厚生年金の五年間の支給期間終了後においても継続して受給できる人がいるというふうに理解をしているわけでございます。こうした制度を含めて、今回の見直しに伴ってどのような配慮規定を設けておられるのか、どのような方々が改正の影響を受けずに継続して受給できるのか、これ、大臣から具体的に御説明いただきたいと思います
○国務大臣(福岡資麿君) まず、この遺族厚生年金の見直しに当たりましては、前提として、今既に受給されている方についてはもう見直しの対象外でございます。 その上で、制度改正の施行直後に有期給付となる方は二〇二八年度末時点で四十歳未満の女性の方でありまして、その後二十年掛けて段階的に実施するなど十分な配慮を行っているところです。 加えまして、有期給付の遺族厚生年金の受給権者に有期給付加算を創設いたしまして、現在の年金額の約一・三倍に引き上げますことや、まさに先ほどおっしゃいました御党の御提案も踏まえまして、五年間の有期給付終了後も、低所得者や障害を有するなど配慮が必要な方には、所得等に応じて最長六十五歳まで給付を継続すること、さらに、死別した配偶者との婚姻期間の厚生年金記録を分割し、遺族の将来の老齢厚生年金を増額できる制度を創設するなど、様々な配慮措置を講じているところでございます。
○塩田博昭君 大臣、ありがとうございます。 今大臣お答えいただいたことが非常に大事なことだというように思っておりますし、配慮規定によって本当に一つ一つ丁寧に対応ができるんではないかというふうにも考えておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。 厚労大臣、もう一つ重ねてお聞きしたいと思いますけれども、先ほどの年金局長の答弁によりますと、制度改正の対象となる方は、制度スタート時に粗い推計で二百五十人程度となるということでございますけれども、さらに、今大臣から具体的に御答弁いただいた配慮規定によって、五年間の支給期間の終了後においてもこの配慮規定によって給付を受けられる方がいるということは、支給が五年間で終了する方は更に二百五十人よりも少なくなる可能性があると理解をしていいのかどうかということでございます。 また、現在報道されている遺族厚生年金が五年で打切りになるという内容についても、この配慮規定があることによって五年経過後も支給が継続することがあると理解をいたしますが、厚生労働大臣の認識が同じ認識なのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 同様の認識でございまして、遺族厚生年金につきましては、新たな加算の創設など様々な配慮措置を講じつつ、男女とも原則五年間の有期給付とする見直しを行うこととするものですが、五年間の支給期間終了後も、様々な事情によって十分な生活再建に至らない方につきましては、先ほども申し上げましたように、御党の御提案も踏まえまして、最長で六十五歳まで給付を継続することといたしました。 また、年間約二百五十人といたしました推計については、その後二十年掛けて対象年齢が引き上げるため、徐々に対象者が増えていくことには留意が必要でございますが、継続給付が行われる方の数に応じて五年間で支給が終了する方は少なくなるというのは御指摘のとおりだと考えております。 今回の見直しの趣旨、目的であったり、今おっしゃっていただいた配慮措置などについては、厚生労働省のホームページに開設いたしました遺族年金の見直しに関するページなども活用しながら丁寧に周知を図ってまいりたいと思います。
○塩田博昭君 今大臣おっしゃられた最後のところの、やはり厚生労働省のホームページ含めてしっかり普及啓発図っていただくことが必要だなと思います。 やはり、年金についてはいろんな不安な要素があると、また、非常に分かりにくい、難しい、こういうことから、いろんなものを、かえって不安を惹起させてしまうようなことが起こりかねない。ただ、私もこのホームページ見ましたけれども、かなり丁寧に解説をしていただいておりますので、またこういうものを含めていろんなところで是非周知をしていただきたいというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。 それでは、テーマを変えまして、政府が第三号被保険者制度に関して、従来から縮小に向けて被用者保険の適用拡大を行ってきたとの立場であり、年金部会での報告書にもあるように、今後も適用拡大により年金の縮小を進めることが基本的な方針となるというふうに思っておりますけれども、その方針に倣えば、現三号被保険者の一定数は今後二号被保険者になっていくわけでありますけれども、その際、ただ機械的に適用拡大を進めるのではなく、各世代に応じた適切なキャリア支援が併せて必要になるのではないかというふうに思います。 女性の被保険者状況を年代別に見ると、三十五歳以上の女性の約三割が三号被保険者となっております。三号被保険者でいる背景を考えますと、出産などの理由からそれまでのキャリアを中断されてしまう方が一定程度いらっしゃるのではないかというふうに思われます。現に、第一子出産前後の女性の就業継続率を見ると、約三割の方が出産を機に退職をされております。近年は就業継続率が高まっており、出産を機に退職される方の割合は減少傾向にありますけれども、依然として三割の方がキャリアを中断されております。 一度仕事から離れた場合、ブランク期間が長くなればなるほど仕事に復帰しづらくなるとの調査もあり、働きたいとの意欲のある方が就業を継続できる環境の整備や退職後早い段階でキャリアを再び築けるような支援体制を整えることが求められると思いますけれども、厚生労働省の具体的な取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中佐智子君) お答えいたします。 出産前後の離職防止に向けた取組につきましては、育児休業を確実に取得できるように、都道府県労働局を通じた育児・介護休業法の遵守徹底、育休社員の業務をカバーする同僚の方に手当支給を行った中小企業に対する助成金の支給、令和六年に育児・介護休業法改正をしておりますが、この改正法に基づく、三歳以降小学校就学前の子を養育する労働者に対する柔軟な働き方を実現するための措置の導入、これらの措置などによりまして就業継続できる職場環境の整備を図っております。 また、出産等を機に退職をされた方の早期の再就職支援につきましては、全国に設置したマザーズハローワークなどにおいて、担当者制によるきめ細かな就職支援や、仕事と子育てが両立しやすい求人の確保、提供、再就職に向けた各種セミナーの開催などを実施をしております。 引き続き、育児期を通じた継続就業や早期の再就職支援などの取組強化を通じまして、希望に応じた働き方を実現できるように取り組んでまいります。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 本当に、一旦家庭に戻られてもまた新しく就業されたい、そういう方をしっかり支援できるような体制は当然必要だろうというふうに思いますし、仕事の復帰への支援体制の充実、是非引き続きお願いをしたいというふうに思います。 ここからは、年金制度を分かりやすく伝える必要性について話を移したいと思いますけれども、公的年金制度はとにかく複雑で分かりづらいと、それゆえに、誤解や事実に基づかない断定的な論調に左右される傾向がやっぱりあります。さすがに今では、年金は既に破綻しているなどと主張する学者やメディアは激減しているというふうに認識しておりますけれども、だからこそ公的年金制度の役割について正しい認識を厚生労働省から発信する必要性があるというふうに思っています。 内閣府が一昨年行いました生活設計と年金に関する世論調査の結果によりますと、老後の生活設計の中での公的年金の位置付けとして、全面的に公的年金に頼ると回答された方が全体の四分の一程度となっておりまして、高齢になるに従ってそのように回答される方の割合が大きくなる傾向が見て取れるんですね。 これは、年金に頼らざるを得ない方が一定程度いらっしゃる、こういうことが分かるわけでございますし、引き続き、年金の給付水準を確保する必要性が高いことも表れているのではないかというふうに思いますけれども、三十代以下の年金の受給まで時間のある方でも一割程度の方が全面的に頼ると、こういうふうに回答されている、こういうこともあるんですよね。 働きたい意欲があっても就労が難しい方もおられるでしょうけれども、更なる適用拡大や就労支援など、現役時代のうちに老後に向けて蓄えられるだけの環境を整えるとともに、公的年金制度は保険であり、まあ幾つまで生きるか分からない我々の人生でありますけれども、そういうことに対して備えであることから、備えであることをですね、国民にも分かりやすく説明していく必要があるのではないか、このようにも思うわけでございます。 厚生労働省から、公的年金制度とは何か、またその役割がどうあるべきかについて、明確なメッセージをお願いしたいと思います。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 公的年金制度は、今委員御指摘になられた、老齢、長生きということ、あるいは障害、あるいは配偶者との死別によって生活の安定が損なわれることを防ぐために、昨今の人口構造や就業構造などが変化する中にあっても、世代間の支え合いの仕組みにより、賃金や物価の動向に応じた給付を一生涯支給するものでございます。高齢者世帯の所得の約六割を公的年金が占めていることからも、国民生活を支える柱だというふうに深く認識しているところでございます。 このような役割、機能は、国が運営に責任を持つ公的年金だからこそ果たすことができるものでございます。午前中の御質疑にも所得再分配機能のお話がございました。将来にわたり社会保険方式による国民皆年金を堅持し、少子高齢化が進む中にあっても持続可能なものとして国民の皆様の信頼に応えていくことが大変重要だというふうに考えております。 今回の法案におきましても、こうした考え方の下、被用者保険の適用拡大などの必要な改正事項を盛り込んでいるところでございます。その意義について分かりにくいという御指摘もいただきました。国民の皆様に伝える努力を続けていきたいと、このように考えております。
○塩田博昭君 ありがとうございます。 そういう意味では、厚生労働省としてもしっかり様々な機会を通じて周知をしていただく、また普及啓発をしていただく必要があると思いますけれども、もう一つ、やはり子供たちに対するしっかりとした教育ということも必要だろうというふうに思っているわけでございます。 SNS上には年金については様々な情報があふれておりますけれども、ちゃんとためになる情報から、とんでもない誤解を生んでしまうような誤情報、いたずらに不安をあおるものまで、まさに玉石混交の状態であるというふうに思っています。特に若年層にとっては、年金を受給し始めるのは遠い将来の話であって、なかなか我が事として捉えるのは難しい面は否めないかもしれませんけれども、残念ながらネットにあふれる情報だけでは真贋を見極めることが難しいのが現実であろうというふうに思っているんですね。 様々な学校の教育現場において、こういう年金の教育をされたり、様々な病気、疾病の教育をされたり、いろんな機会を持っておられるような学校もありますけれども、特にこの年金制度というのは将来にわたって大きな安心につながるものでございますので、この学校教育の現場で、年金制度の加入者となる前に、基礎的な知識を学ぶ機会であったり疑問を解消する機会を設ける必要があるというふうに思いますけれども、現在行われている政府の具体的な取組とともに、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘ありましたように、若年層に対します周知、広報というのは大変重要な観点だというふうに認識しています。 公的年金制度は、長生きであったり、障害、また配偶者との死別といった予測が難しいリスクに対して社会全体で備える仕組みでございますが、それだけで老後の生活の全てを賄うものではなく、生活基盤や貯蓄等も組み合わせて生活を送るものでございます。若年層に対します年金制度の周知、広報に当たりましては、公的年金制度の内容や必要性にとどまらず、私的年金であったり資産形成の重要性についても併せて伝えていくことが重要であると考えています。 こうした点も踏まえまして、これまで厚生労働省や日本年金機構においては、若者に人気のユーチューバーと共同で作成した解説動画や、これを活用した中高生向け教育教材、また金融経済教育と連携した周知、広報、また高校、大学等におけるセミナーの開催など、多様な方法による広報の取組を進めているところでございます。 今後とも、制度への信頼性を確保するとともに、老後に向けた資産形成の重要性についての理解が深まるように、年金教育の充実により一層努めてまいりたいと考えています。
○塩田博昭君 ありがとうございます。もう本当に今大臣おっしゃっていただいたことが非常に大事な視点であるし、また今後お願いをしたいということであろうというふうに思っています。 最後に、年金法案に係る議論に対する姿勢について述べたいと思いますけれども、今回は、自民、公明、立憲の三党での合意の後、衆議院で修正案が提出をされたわけでございます。今回の修正について、三党で成案を得ることができたことは大変意義深いというふうに思っております。年金を政争の具とせず、党派を超えて誰もが安心できる年金制度の確立に向けた建設的な議論を進めることができると証明されたというふうに思います。 国民の将来の安心につなげるためにも、真摯に議論に取り組むことをお誓いを申し上げまして、少し早いですが、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○猪瀬直樹君 日本維新の会の猪瀬直樹です。 昨日、本会議で年金法改正案の質疑を行いまして、本改正案の様々な問題点についてただしましたが、残念ながら、石破総理そして福岡大臣からは納得のいく答弁が得られませんでした。本日と今後の委員会質疑において、それらの問題点を指摘するとともに、具体的な対策、解決策を示していきたいので、よろしくお願いいたします。 まず本日は、在職老齢年金制度から入ります。 この制度の問題点については以前も取り上げました。年金財政に少々の影響を与えることを理由に高齢者の就業意欲をそぎかねない仕組みがこれまで続いてきています。これ、これから、今資料一お見せしますが、非常に大事なことをちょっとお伝えします。この資料一です。(資料提示) 在職老齢年金のこれまでの経緯なんですけど、これ見ると、ブレーキを掛けたりアクセルを踏んだり、訳分からないことやってきているんです。まずは、政策が行ったり来たりしているということで、この左側の六十五歳以上のところを説明していきますけれども、そもそも昭和二十九年のスタート時には、在職中は年金を支給しないという制度だった、一番上ね。それが次の昭和四十年、一転して六十五歳以上に八割支給となり、その次の昭和六十年には全額支給と、こうなるんです。ところが、平成十二年、逆に六十代後半に支給停止をまた導入して、支給停止って書いてあるでしょう。今度、平成十六年、二〇〇四年ですけど、七十歳以上にもそれを導入すると。これ、行ったり来たり、行ったり来たりしているのね。 この平成十六年、二〇〇四年ですけど、マクロ経済スライドを導入したタイミングなんですね。現役世代の負担が過重なものとならないよう、年金財政の持続可能性を高めるためにマクロ経済スライドの方式を導入したわけですから、そのときに、元々同じ政策目的であったこの在職老齢年金制度は廃止してマクロスライドに一本化することもできたわけなんですね。 これだけころころ変わっているわけですから、マクロ経済スライドのときにやめちゃえばよかったんですよ。にもかかわらず、マクロ経済スライド導入後もこの制度を存続してきたという理由、参考人も、厚労省入る前からいろいろあって、こういう流れ、ちゃんとトレースして、それでお答えくださいね。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 委員御指摘のように、制度の変遷はあるわけでございますけれども、最初のときにはいわゆる老齢年金というよりは退職年金という性格だったものですから、在職中は支給しないと、こういうことから始まったんだろうというふうに思います。 こういう変遷の中で、今委員御指摘のように、その二〇〇四年の改正、平成十六年の改正等が現在につながっているわけでございます、ごめんなさい、失礼しました、平成十二年の改正と平成十六年の改正のことを御指摘いただきました。 六十五歳以降の老齢厚生年金の支給を全部又は一部を停止する制度につきましては、二〇〇〇年の制度改正におきまして、急速な少子高齢化の進行が見込まれるという社会状況の変化等を踏まえて、将来の現役世代の負担を過重なものとならないようにするための方策の一つとして導入をされました。 一方、マクロ経済スライドは、その後の二〇〇四年の、平成十六年の改正でございましたけれども、長命化を含む人口構造の変化に対応した年金制度の持続可能性を高めるために、この在職老齢年金の仕組みを前提として、なお必要となる給付調整を行うということであることから、両者が併存してきたという経緯がございます。 今回の法律案では、この両者につきまして、一方でまた、社会経済の変化という意味では、働き手不足というような社会課題に対応するために在職老齢年金を見直すとともに、衆議院での修正によりまして、基礎年金の給付水準を確保するために基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了という方向性が示された、その両者それぞれについて改革の方向を示したいと、こういうことでございます。
○猪瀬直樹君 おさらいをしただけですけど、今のはね。厚労省は本当に何を考えているのかということですよね。だから、政治がいろいろと厚労省がいろいろ考えることをゆがめてきたりもするから、そういうところをやっぱり厚労省としてはゆがめられては困るんだという感じをきちっと出していった方がいいと思うんだよね。 昨年十一月の年金部会で、この在職老齢年金制度の見直しについて三つの案が提示されています。これ、資料二を見てください。一つ目が制度の撤廃。一と書いてある、案一ね。制度の撤廃、こういう案も出しているんですよ。二つ目が基準額の七十一万円への引上げ。そして、三つ目が六十二万円への引上げと。この六十二万円のところ、赤丸付けてありますけどね。 普通なら、役所の資料って、三案出したら大体真ん中が本命なんですよ。今回はなぜか一番小幅の六十二万円にとどまっている。まあ本当は七十一万円ぐらいにしたかったんだね、厚労省は。そうでしょう。まあ言えないかもしれないけど。 だから、これ、政治がゆがめたんです。本当は撤廃が僕は正しいと思うが、厚労省もやっぱり七十一万円ぐらいにしなきゃいけないなと思って、こういう三つ案並べて、で、政治がゆがめて六十二万円にされちゃったと、こういうことなんですね。厚生労働省も長いことずっと検討を進めてきたんですよ。福岡大臣も、働き方に中立な制度を構築することが重要というふうに、僕が前この在職老齢年金制度についてお尋ねしたときにそういう答弁していますね。 なぜ今回の改正において制度の廃止に踏み切らなかったのかと、あるいは何で一番、二番、三番があったのに二番にしないで三番にしちゃったのかと、年金部会でどんな議論があってこういう小幅の見直しにとどまってしまったのかと。福岡大臣も公平中立な立場で政策を判断しなければいけないんだけれども、これ満足していますか。御答弁願います。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、その在職老齢年金、様々な変遷をたどってきたことにつきましては、先ほど局長が答弁をしたとおりでございます。 こうした経緯の下で、従来からこの在職老齢年金制度の在り方については議論を行っておりまして、今回の年金部会におきましても、高齢者の方々の就労促進の観点から制度の見直しを求める声がある一方で、廃止した場合には将来世代の厚生年金の給付水準の低下を懸念する声もあったところでございます。そうした意見も踏まえまして、今回の法案では、制度の廃止は行わないものの、高齢者の方が支給停止を意識せず、より働きやすくすることを目的に、支給停止の基準額を平均的な五十代の賃金に年金収入を足し上げた水準に引き上げることとしたものでございます。 働き方に中立的な制度を構築する観点からは、年金部会においても、将来的な廃止に向けて段階的に見直すべきという意見をいただいておりまして、国会での御議論であったり今回の見直しの影響等も踏まえながら、引き続き制度の在り方については検討してまいりたいと思います。
○猪瀬直樹君 まあちょっと面白くない答弁だね、はっきり言って。 次の資料三は、高齢者の就業に関する各業界の声をまとめたものなんですけれども、みんな本当に切実で、必死な状況が伝わってきます。この在職老齢年金制度による就業調整が現場で確かに存在していると。スーパー業界からは、ちょっと資料を見ていただきますけれども、赤で囲ってありますけれども、スーパー業界では、一番上の方ね、死活問題だと。タクシー業界では、次のところね、赤で、地域での公共交通の供給に支障が出ると。製造業の現場からは、熟練した高齢者の技能は重要だと。そのほかにも、自動車部品の製造業では、その調整に苦慮すると、こういうふうに書いてあるんですね。 昨日、おとといも出生率の低下についてニュースがありましたが、高齢者どんどん働いて、これから労働力不足がどんどんどんどん厳しくなるわけですよ。そしたら、やっぱり熟練労働者、いずれにしろ年金って少ないんですよ、だから働いた方がいいわけなんですよね、労働力市場がどんどんどんどん逼迫してきますから。 今僕が個人的に思っているのは、生産年齢人口って十五歳から六十四歳と書いてあるんだよね。そんなのあり得ないよ、全員、九九%高校行くんだから。十八歳から六十四歳じゃなくて、六十九歳とか七十四歳とか、生産年齢人口を考えなきゃいけないんですよ。じゃないと、日本はこれから経済成長なんかできるわけないんですよ。だからみんなで働きましょうという、そういう流れをつくっていくのが政治ですよ、そして政策ですよ。 ということを言いたいんだけれども、こういうのを見ると、本当に切実だなと思って。みんな必死なんですね。もう一回、この赤で囲ったところ見てくださいよ。そういうことで、在職老齢年金制度というのは働いたら損しちゃうと、こういう機運をつくっているわけですね。 この中途半端な改正で、本当に困っている各業界の現場を救えるというふうに思っているのかということを、これは、大臣、自分のお考えをきちんと、日本国はどうするんだという形でお答え願いたいんですよ。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、先ほどと重なりますけれども、委員御指摘のように、その在職老齢年金、高齢者の就労を促進する観点から見直すその方向性についての御意見もある一方で、単純な廃止は将来世代の給付水準を低下させる、そのことの懸念の御意見もあることを踏まえ、今回の法案では基準額の引上げを行うということをさせていただくわけでございます。 その上で、様々な声があることは十分承知をしております。制度の見直しを検討する一環で業界団体の声をお伺いしたところ、人材確保だったり技能継承等の観点から高齢者活躍の重要性がより一層高まっているが、在職老齢年金制度を意識した就業調整が存在しているといったお声があったことであったり、また、世論調査においては約三割が年金が減らないように就業時間を調整しながら会社などで働くと回答していることから、今回の見直しについては、企業側及び労働者双方のニーズに応えるものであるというふうに考えております。 支給停止となる基準額の設定におきましても、五十代と同じ働き方を選択できるように、平均的な五十代の賃金に一定の年金収入を足し上げた六十二万円としているものでございます。
○猪瀬直樹君 折衷案的な考え方ですね、それはね。政治というのは、やっぱりそういう折衷案はお役所が作ることであって、政治というのは方向性を示すことですから。先ほどから言いましたように、在職老齢年金制度撤廃、それから七十一万円、六十二万円、三案あって一番低い六十二万円で落ち着くというのは、政治の貧困ですね、はっきり言って。 今大臣が、働きたい人はいっぱいいると、だけど在職老齢年金制度でちょっとちゅうちょするというふうな例を言いましたが、これからそのことについて言います。 在職老齢年金制度を撤廃せよとさっきから言っているのは、本来は、高齢者の就労を促進して足下の深刻な人手不足の解消につなげると。また、経済成長を後押しして税収や保険料の増加につながると。さらには、仕事を続けることで健康も維持できて医療費も掛からない、削減できる、医療費が。一石二鳥、一石三鳥のメリットがあるんです。 それなのに、年金財政のみを切り出して取り上げて、若干悪化のおそれがあるとか、所得の多い高齢者優遇だという一部の批判に屈してこういう中途半端なやり方になると、せっかくの政策的効果が十分に発揮されなくなってしまうと。つまり、今回の改正に当たって、要するにこのような副次的な効果がどの程度のインパクトがあるか、具体的な試算は行ったのでしょうかと。 つまり、いろんな効果があって、その年金のところだけ切り出して、その年金のお金が一部掛かるとかいう、そういうことじゃないということで聞いているんですけど、そういう試算をやっているのか、もしやっていないんだったら、是非今後の撤廃に向けた議論に備えて、様々な政策的効果について数字を積み上げておくべきじゃないかと、そういういろんな試算やってみたらどうですかということを、大臣、いかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、委員おっしゃられましたように、一定程度の高齢者の方々は、在職老齢年金制度の存在を意識しながら働いておられるというのは、そういう現状があるというふうに認識しています。 一方で、今試算をというようなお話でありましたが、高齢者の方々の就業行動には御本人の健康状態であったり家族の状態等も影響しますから、在職老齢年金制度の見直しに伴う変化をあらかじめ見込むことは難しく、人手不足の解消であったり医療費抑制等の波及効果に関する具体的な試算を行うことは困難であるというふうに考えています。 その上で、多くの業界で人手不足が課題でございまして、高齢者も含めた人材確保の必要性が増す中で、各種業界の声として従業員の就業調整の存在が聞かれており、まずは今回の法案に盛り込んだ見直しにより、高齢者の活躍を後押しし、できるだけ就業を抑制しない制度としていくことが大切だと考えています。
○猪瀬直樹君 次に、資料四です。この資料四のところで、この赤く、これ、年金を受け取る年齢になったときの働き方の調査なんですけど、国民の意識を理解するにはとても有効な調査で、図の左側で赤で囲ってあるところ見てくださいね、赤で囲ってあるところ。これ、実は僕がやったんじゃなくて、加工したんじゃなくて、元々厚労省が赤で既に囲ってあった資料なんです。その赤で囲ってある、ちょっとこっちの左の上の方に何て書いてあるかというと、年金額が減らないよう時間を調整し会社等で働くって書いてある、これ赤で囲ったところね。 だから、いっぱい働くと年金減らされちゃうからということを心配しているという、そういうのがこんなにあるわけですよ、四十何%、一番多いわけ、五〇%近くあるわけですよ。これ、厚労省がわざわざ赤で囲っているのね、これね。だから、年金受給が近づいた六十から六十四歳の人のうち四九%が、実に約半分が、年金を受け取るようになったら、今ここに書いてあるように、年金額が減らないよう時間を調整して会社等で働くというふうな答え方ですよ、これ。こういうアンケートですね。 細かい金額の基準はよく分からないけど、とにかく働いたら損だと、そういう認識が広まっているということの証拠として、今厚労省自身が赤で囲って作っています。この人たちの認識は抜本的に変えてもらう必要がありますよね。四九%はゼロにしなければいけないんじゃないですか。年金が減らされることを恐れて働き方をセーブする。つまり、人手不足が深刻な状況の現在、そんなことなくさないといけないですよね。 繰り返しますけど、出生率最低になっているときに労働力が不足して経済成長ができないんじゃないかと、あるいは、もう日常的なエッセンシャルワーカーの人たちの仕事は就く人がいなくなってくる、どうするんだというふうな深刻な状況になってきているわけですよね。 もう一度、だから、福岡大臣に伺いますけれども、今回の改正で本当に国民の、高齢者は働くと損をすると、こういう認識を払拭できるとお考えでしょうか。この厚労省の資料、よく今御覧になりましたよね。
○国務大臣(福岡資麿君) ちょっと委員と私、この資料の読み方違うかもしれませんが、今、働くと損をするとおっしゃいましたが、多分ここで示されているのは、働くことによって年金支給額が減少しない範囲の中で働くように調整をされているというところの姿がここに示されているというふうに思います。 ですから、今回の見直しは、支給停止の基準額を平均的に今五十代の方が働いていらっしゃって得られるその賃金に年金収入を足し上げた水準に見直すことで一定の就業促進効果はあるものと考えておりまして、そういった見直しの意義や内容について丁寧に周知をしていきたいと考えています。
○猪瀬直樹君 何を言っているんだか分からない。だって、年金が減らないよう時間を調整し会社等で働くだから、働き過ぎたら年金減らされるから働く時間をセーブしましょうと言っているわけでしょう、これは、そういうことじゃない。だから、働くと損しちゃうからということでしょう。もう一回、ちょっと。
○国務大臣(福岡資麿君) ちょっと、文章の専門家に論理構成で勝負するつもりはありませんが、少なくとも私が読む限りでいうと、働くことによって一定額を超えれば当然その年金支給額が減少していくわけですから、そうならない範囲の中で就業をされているというような意識についてこの表は示されているものだというふうに認識をしております。
○猪瀬直樹君 だから、働いたら損するということじゃない、これは。働いて、余計に働いたら年金減らされちゃうから、だから余計に働けないと言っているわけで、長時間働くのやめようという、そういうことでしょう。まあいいでしょう。普通に考えればそうだから。分かりますよね、みんな、これ、普通に考えれば。 次、行きましょう。 所得代替率と年金受給開始年齢について質問しますけれども、我が国では、それまで六十歳であった男子の厚生年金の支給開始年齢を六十五歳に段階的に引き上げていくことを昭和六十年に決めました。それから実に四十年も掛けて、ようやく今年度で男性の報酬比例部分の六十五歳への引上げが完了することになりました。国民年金はもうちょっと早くやっている。別の話ですからね。 で、諸外国はどうかということですが、資料六ですね、資料五です、ごめんなさい、資料五です。これは年金制度の国際比較であります。これ見ると、アメリカ、イギリス、ドイツの三か国は六十七歳への引上げを既に予定済みであります。これら三か国とも平均寿命は日本より低いにもかかわらず、受給開始年齢は日本より高くなるわけです。 つまり、六十五歳から年金支給じゃなくて、六十七歳からしたらどうかと。我々、今、七十歳からにするというのは選択的にできますけどね。まず、とにかく六十五歳から必ずやらなきゃいけないというのは、先進国では六十七歳になっていますよという例を挙げています。 これ、もう平均寿命が全然違いますからね。漫画のサザエさんのお父さんの波平さんは五十四歳ですからね、あれ。五十五歳定年で、定年一年前ですから、波平さんは。それで六十八歳ぐらいで亡くなるんですよ。そういう時代のときに年金何歳からもらうかという話ですけど、それせいぜい、だから、波平さんは年金もらうのに十年余ぐらいしかないですよね。今はもう男も女も八十代ですからね、平均寿命は。 そういうことで、話は戻りますが、六十七歳からというのはアメリカ、イギリス、ドイツの話です。日本は、さきに触れた二〇〇四年のマクロ経済スライドの導入時に、支給開始年齢を上げない代わりに支給額を減らして制度を維持するやり方を取ることに決めたわけですが、そのやり方は、想定外にデフレが長引いたこともあり、狙いどおりに機能しませんでした。そのため、今回の改正案では、とうとう厚生年金の積立金を本格的に流用して、さらに、将来の国民負担となる公費も同額分投入して、基礎年金の支給水準を維持せざるを得ないことになりました。二〇〇四年当時に想定したとおりに現実は進まなかったということですが、当時の判断の是非は脇に置くとして、本当に大切なのは今後の戦略です。 通告から一問飛ばしますが、改めて、今後、欧米諸国に倣い、受給開始年齢を引き上げる代わりに支給額の水準を維持する方策を考えていくべきではないですか。なぜ今回の改正においてこういう検討が行われなかったのでしょうか。福岡大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御指摘ありましたように、今の公的年金制度については、平成十六年の年金制度改正によりまして、保険料の上限を固定し、その範囲内で給付水準を調整するマクロ経済スライドを導入した結果、六十五歳の支給開始年齢を維持した場合であっても年金財政の長期的なバランスが取れる仕組みとなっております。 また、高齢者自らが六十歳から七十五歳の間で受給を開始する時期を今自由に選べる仕組みになっておりまして、健康状況も含めて高齢期の方々の状況についてはかなり個人差がある中で、そうした選択肢があることは大変重要だと考えております。 こうした中で、支給開始年齢の引上げは考えておらず、現行制度の仕組みの下で着実に年金を支給していくことが重要だと考えております。
○猪瀬直樹君 次に、資料六ですけれども、改めて現状を確認しておきますが、年齢別の就業率の推移なんですけれども、これ前にも出しましたけれども、二〇二三年時点で、六十五歳から六十九歳は、男性で六二%、女性で四三%の人が就業しています。合わせて半分以上ですね。つまり、この年代は今や働いている方が普通なんです。ちなみに、二〇〇四年はまだ男性四四%、女性は二四%、合わせて三割ぐらいしか働いていませんでした。 この二十年間で高齢者の就業の状況は大きく変わって、仕事を持つ人がとても増えてきたことが分かります。六十五歳への引上げを決めた四十年前は恐らく、厚生年金の六十五歳への引上げを決めた四十年前は、恐らく就業率はもっと低かったでしょう。 次に、資料七に行きます。引退年齢と年金受給開始年齢の国際比較ですが、日本は六十五歳を過ぎても働く人が多いので、受給開始年齢よりも引退年齢が後なんですね。諸外国では引退して数年後に年金がもらえることになっていて、では、その間どうしているんだろうと思うんだが、そういう期間を設けてでも一定の給付水準を維持しようとしているのかもしれません。 この高齢者の就労状況は、当然ながら、年金受給年齢を考える上で重要なことなんじゃないかと。これまでの検討過程でちゃんと勘案されてきたんだろうかと。大臣にお伺いします。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、これまでの検討過程ということで申し上げますと、支給開始年齢につきましては、過去の改定で、定年の年齢の引上げと合わせ、六十五歳に引き上げる見直しを行い、段階的に進めてきたところでございます。 平成十六年の年金制度改正によりましてマクロ経済スライドを導入した結果、六十五歳の支給開始年齢を維持した場合であっても年金財政の長期的なバランスが取れる仕組みとなっておりまして、今回の改正では支給開始年齢の引上げを行うべきとの議論にはなっていないものでございます。 その上で、今委員の御提案がありました件について申し上げますと、長寿化に応じた支給開始年齢の引上げという御提案につきましては、今でも六十歳から七十五歳の間で受給開始時期を自由に選べる仕組みとなっておりますことや、健康状態など、高齢期の状況には大変個人差があることなども念頭に置く必要があると考えております。 また、高齢者雇用安定法におきましては、企業における六十五歳までの雇用確保を義務付け、雇用と年金との接続を図るとともに、働く意欲のある高齢者の労働参加を促進しておりまして、こうした高齢者の方々の雇用の在り方も踏まえ、年金制度の在り方を検討してまいります。
○猪瀬直樹君 これ、六十五歳まで払ってもらったら年金財政は安定するんだけどね。 今もう一つおっしゃられたのは、健康には個人差があるとおっしゃったけど、だったら外国だってみんな個人差あるよね、健康には。で、六十七歳になったりしているわけじゃない。外国人は個人差ないんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) そこは外国もそのような個人差はあることはおっしゃるとおりでありますが、そういう中で、先ほども申しました、その健康にも差がある中で、現在のようにその支給開始年齢をそれぞれ選択いただけるようなやり方を取った方がいいと私どもは考えているということでございます。
○猪瀬直樹君 ちょっとこれ、資料八を見ていただくと、平均寿命と健康寿命の推移ということなんですが、個人差を言っていたらこれは切りがないんで、平均というのは統計的に平均という数字を使うわけですから。で、一貫して伸びているわけですよね。 これは、だから、原資の額が同じなら給付水準が下がるのは当たり前ですよね、長生きしたら年金払う時間は長くなるわけだから。そうすると、払い込む時間も長くしてもらわないと釣り合わないわけで、そこのところをどういうふうにお考えなのか、もう一度改めてお伺いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申し上げましたように、これ、就業の在り方と、そこの、いつから支給開始をするかというのは、ある程度そこは一緒に考えていかなければいけない、そういう課題だというふうに思います。 その上で、今、現状申し上げましたように、支給開始年齢は御本人の様々なライフスタイルであったり健康状況も含めて今選択していただける、そういう幅の中で自らのお考えで選択していただけるような制度設計にさせていただいているというものでございます。
○猪瀬直樹君 国民年金の支払期間を六十五歳まで五年間延長する件について質問しますね。 資料九を御覧いただきたいんですが、基礎年金の拠出を現在の二十歳から六十歳までの四十年間から、その終わりを六十五歳にして五年延長するということなんですね、これね。確かにその五年間で合計百万円ほど支払額は増えますが、四十年が四十五年に延びる分、受け取る金額も一二%ほど増えることになります。今でも企業で働いている人は七十歳までは厚生年金の保険料を納めているんですよ。だから、国民年金の人も六十歳でやめちゃわないで、六十五歳まで支払してもらうことはそんなに無理筋とは思えないんですね。 この資料は、この件が結局見送りになってしまった昨年七月の財政検証の資料なんですが、具体的な試算が示されております。足下の所得代替率は六一・二%、これが過去三十年投影モデル、比較的コンサバなモデルでいくと将来五〇・四%に下がります。で、それを補うために基礎年金の拠出を五年延長して四十五年とした場合が右側の赤丸で囲ったところであります。五七・三%、かなり改善される見通しであったことが分かります。こういう試算やっているんですね。 これ、非常に大事なことを今から言いますけれども、次の資料十を見ていただくと、これは同じ試算のときの資料なんですけど、今回の改正案でやろうとしている、厚生年金の積立金を流用して公費を追加投入することによってマクロ経済スライドの調整期間を基礎年金と報酬比例部分で一致させた場合の試算です。赤丸で囲ったところですが、これを実施した場合の所得代替率は五六・二%にとどまります。 つまり、もう一回ちょっと資料九を見ていただきたいんですが、五七・三%。つまり、六十歳から六十五歳までちゃんと年金払っていただくと五七・三%。で、今回の厚生年金の積立金を流用して公費を投入してやるのが五六・二%。いいですね。だから、こんなややこしいことしなくたって、つまり支払期間五年間延長すりゃいいだけじゃないですか。そうしたら、こんなややこしい改正しなくても済んだんですよね。 多分、そういうことを言い出すと選挙で負けるんじゃないかとか、六十歳、もう六十五歳だと大変だと言われるんじゃないかとか、そういうことを考えるんじゃないかな。でも、それだと、やっぱり政治的決断って、ないと一緒だよね。 そういうことで、質問ですけど、これ参考人に聞きますよ。なぜこういう試算があって、六十から六十五歳時まで払った方がより効果は高いわけですよね。それが去年の七月に見送られてしまったと。どういう議論があって、どんな結論になってしまったのか、その理由をきちんと説明いただけますか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 基礎年金の拠出期間を六十五歳まで延長することにつきましては、今、ただいま委員御紹介いただきました令和六年財政検証及びオプション試算の結果を受けて、昨年の七月三日の社会保障審議会年金部会におきまして当時の年金局長からこういう発言をしております。被用者保険の更なる適用拡大等を通じた給付水準の改善が可能であることを踏まえると、今回の制度改正で国民に年金保険料の追加的な負担を求めてまで基礎年金の給付水準を改善する必要性が乏しいと考え、今回の年金制度改正における対応を見送ることを判断した旨を申し上げたと承知しております。 このときに、今委員が配付してくださったその資料にもございますが、所得代替率、確かにトータルは御指摘のとおりなんですが、基礎年金の部分を御覧いただくと、その改善効果は、実はマクロ経済スライドの調整期間の一致、基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了と後に言い直しておりますけれども、こちらの方が大きいということで、所得再分配機能を高めるという観点からはこちらの方が優先順位が今回については高いと当時判断をしたものでございます。
○猪瀬直樹君 時間少なくなってきましたので、福岡大臣に最後にお尋ねしますけど、この今の話はよく分からないんですよ、今の話聞いていても。一旦見送りになったこの支払期間の延長というのは、今厚生年金はもう七十まで払うわけですから、これって今後検討していきますか。やった方がいいと思いますよ。本当に長寿社会で、人生百年時代ですから、六十歳で払込みやめちゃうっておかしくないですか。もらう期間長過ぎますよ。 ということで、六十五歳までちゃんとやっていくという話をもう一回考えてみる、そういうお気持ちありますか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御提案いただきましたその基礎年金の拠出期間の四十五年化につきましては、今後も高齢者の就労の進展や健康寿命の延伸といった社会状況の変化が見込まれます中で、基礎年金の給付水準を確保する有効な手段の一つだというのは私どもも認識しております。そして、昨年末に取りまとめられました年金部会の議論の整理においても、引き続き議論を行うべきとされたところでございます。 こうした経緯もありまして、今回の法案にも検討規定として盛り込ませていただいております。引き続き適切に対応してまいりたいと思います。
○猪瀬直樹君 るる述べてきましたが、在職老齢年金制度も含め、高齢者がこの人手不足の時代に、より働いて健康で医療費も掛からない、そういう生き方を選んでくる、そういうことを積極的に政府が後押しをしていく、そういう社会をつくっていかないと日本は本当に滅びますよ。出生率がこれだけ低くなっているときに、今そういうニュースが出たばっかりのときに、大変なんだという意識が例えば答弁の中にもにじんでこなきゃ駄目ですよ。 ということで、できるだけ、皆さんが共生して生きていくわけですから、負担すべきものは負担し、そして無駄な医療費は削減し、健康で長寿な社会をつくっていくための年金制度を今後とも考えていただきたいと、こう思っております。 以上で終わります。どうもありがとうございました。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。 今日は修正案の発議者の先生方にも御出席、御対応いただきましてありがとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず最初に福岡大臣の御見解を聞きたいと思いますが、今回の年金法案、衆議院の方では、重要広範議案にもかかわらず非常に短い審議で衆議院を通過して、参議院に送られてきたと。まさに拙速な議論は、こういった年金、極めて国民の皆さんの生活に関わる重要法案だというふうに思いますので、丁寧な審議をしていく必要があるというふうに思っております。拙速な議論になっているということは極めて遺憾だと思います。 重要広範については参議院では二十日間やろうというのが国会の一つのこの申合せみたいになっているということも聞いております。そうした中で、今回のような拙速な議論になっているということに対してどう大臣として受け止めておられるのか。また、参議院の審議は衆議院の審議にかかわらずしっかり時間も取って丁寧な議論をしていくべきだというふうに思っておりますが、その点についても福岡大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 重要広範の扱いも含めまして、その法案の審議日程については国会でお決めいただくものでございますから、私から申し上げることは困難でございますが、厚生労働省といたしましては、今御指摘ありましたように、参議院における審議におきましても、お求めに応じて法案の意義や内容について丁寧に御説明をさせていただくとともに、誠実に対応してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 是非丁寧な議論をしながら、年金って非常に複雑ですし、分かりづらいところも多々あるので、国民の皆さんにやっぱり分かりやすく伝えていくということも非常に重要だというふうに思っております。また、これから将来にわたって国民の皆さんが安心できる年金制度にしていくためには、国民各層を巻き込んだやっぱり議論というのが非常に重要になってくるというふうに思います。そうした観点から、是非、これからの年金改革をどうしていくのかといった観点で、国民の皆さんを巻き込んだ国民会議のような場もつくっていく必要があるのではないかというふうに思っております。 また、国会のこれまでの歴史少し振り返ってみると、二〇〇五年当時、国会の中に年金制度をはじめとする社会保障制度に関する両院の合同会議といったものも設置されて、そこで年金の議論が行われてきたといった歴史もあるというふうにも聞いております。是非こうした両院合同会議といったものも参考にしながら、国会の中においても、年金始め社会保障制度、多岐にわたっていますし、大変重要なテーマだというふうに思っておりますので、是非厚生労働省としてもそういう場を設けていくということに対して取り組んでいただきたいなというふうに思いますが、こうした国民会議や国会の中での年金を始めとする社会保障制度を両院で議論していく、この点についての御見解を大臣の方からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御指摘いただきましたように、両院の合同会議が過去に設置されたということについては承知をしております。 これも御指摘ありましたように、年金制度、国民全体に関わる大変大きな仕組みでございまして、国会でも各党から様々な御意見をいただいているところでございますから、協議の在り方については国会において適切に御議論いただくのがよいというふうに考えています。これは総理もそういうふうに申し上げています。 与野党において広範な合意を形成すべく真摯に協議を行うことは、私どもとしても大変重要であるというふうに考えてございます。政府といたしましても、五年に一度の財政検証を踏まえ、年金制度について不断の見直しに取り組んでまいりたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、国会の中での議論もそうですし、国民の皆さんも巻き込んだような、そういう年金改革議論、そういうことを通じて将来にわたって国民の皆さんが安心できる年金制度にしていくこと、大変重要だというふうに思っておりますので、また財政検証も五年に一度やるということですから、そうしたデータに基づいてしっかりと今後も議論をしていく必要があるということは重ねて申し上げておきたいと思います。 続いて、基礎年金のマクロ経済スライドの件についてお伺いしたいと思います。 政府の原案にはこのマクロ経済スライドの早期終了というのが織り込まれていました、当初案はですね。それが、閣法として国会に提出されたのは、このマクロ経済スライド早期終了が削除された法案になっていたということです。 政府として、このマクロ経済スライド、基礎年金のですね、必要性をどのように考えているのかという点と、なぜ閣法の段階でこの部分が削除されたのか、その点について大臣としての御見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、政府といたしましても、経済が好調に推移しない場合の将来の基礎年金の給付水準の確保、これは大変重要な課題だというふうに考えております。 基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了の措置につきましては、これは社会保障審議会年金部会におきましても賛成、慎重、両方の御意見がありました。その後、与党における法案審議の中でも、厚生年金の積立金、この活用の在り方については様々な意見があって、なかなかその議論の収れんが図られなかったところでございます。 そうした中で、この法案は、五年に一度の財政検証の結果踏まえて、被用者保険の適用拡大など重要な改正事項を盛り込んでございまして、国会からもできる限り早期に法案を提出すべきだという御要請をずっといただいてまいりました。早期に提出するということを鑑みまして、今回のこの措置につきましては法案に規定しないということにしたものでございます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 与党の中で、参議院選挙も近いというのもあっていろんな議論があって、原案からこの基礎年金のマクロ経済スライドというのが削除されたんではないかなというふうには推察はいたします。 そんな中で、今日、発議者の先生方ありがとうございます。修正案が出されて、衆議院の方では通過をして、このマクロ経済スライドの早期終了が織り込まれました。このマクロ経済スライドを早期終了することによって、要は国庫負担金が二兆円、追加財源が必要だという指摘がございます。この追加財源をどういう形で確保していくのか、その中身ですね、増税で将来やるのか国債を活用するのか、そういったことも視野に入っているのかどうかも含めて、財源確保をどのように考えているのかという点をお伺いします。
○衆議院議員(浜地雅一君) お答えをいたします。 まず、今回の我々の修正案におきまして、二〇二九年の財政検証におきまして、仮に過去三十年投影ケースのような形で基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了が必要だとした場合に、一定の財源が必要であるということは当然我々も認識をさせていただいております。 この財源につきましては、現在、基礎年金部分に国庫負担十三・四兆入っております。これが、実際には、厚生労働省の試算ですと、ピークと言われるのが二〇五二年に約二兆円必要だということでありますが、財源が必要になってくるのは、二〇三〇年代の後半から徐々にこの財源の必要性が始まってくるということであります。 先ほど言いましたとおり、現在は十三・四兆円国庫負担、財源入っておりますが、実はこのピークと言われる二〇五二年におきましても、このときに必要な底上げをしたとしても必要な財源は十三・四兆ということであります。この金額が同じということをまずどう考えるのかというのが一点でございます。 それともう一つ、今回、基礎年金の底上げをしますと、ここは生活保護を受給される方の数が抑制されていくだろうと。ここについても財源として考えていいのではないかという議論もございます。 いずれにしましても、五年ごとの財政検証を経ながら、必要なこの財源ということが、金額が決まってまいりますし、今一つの考え方を示しましたけれども、ある意味、財政検証を積み重ねながら、具体的に必要な財源がまず確定をしていない段階において、今の我々の考えというのは、そういったことも考慮に入れながら考えているということであります。
○浜口誠君 財源確保は非常に重要な部分だと思います。 我が党も修正案、衆議院で出させていただいたんですが、否決されましたけれども、この中には、カナダのクローバック制のような、年金の高い方から低年金の方に、国庫負担分の一部を国の方に戻していただいて財源に充てていく、こういった財源確保策も修正案の中には織り込まさせていただきましたが、今後、この財源確保をいろんな工夫もしながらやっていく必要があると思いますので、是非その点、今後の部分にはなると思いますけれども、しっかりとした対応を求めておきたいと思います。 続いて、今回のその基礎年金のマクロ経済スライドを実施する、早期終了を実施することによって、厚生年金受給者の方で減額になる方がいらっしゃるという点も課題として指摘をされております。 じゃ、具体的にどの程度の減額に厚生年金受給者の方はなるのか、その点は、まずは福岡大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 令和六年財政検証に基づきまして、モデル年金の半分の年金額の方が平均余命まで受給すると仮定して機械的に試算した結果によりますと、実質一%成長を見込んだ成長型経済移行・継続ケースにおいては年金受給総額がマイナスとなられる方はいらっしゃらず、実質ゼロ成長を見込みました過去三十年投影ケースにおきまして、仮に厚生年金の積立金と追加的な国庫負担を活用して基礎年金のマクロ経済スライド調整の早期終了を実施した場合、例えば現在七十歳の方の生涯の年金受給総額への影響は、男性でマイナス二十三万円、女性でマイナス十六万円と見込まれております。 こういったことは、この基礎年金の給付水準が引き上げることによる効果が十分に得られる前に平均余命に到達されることが見込まれることによるものだと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 こうした減額になる方への緩和措置が修正案には織り込まれておりますが、具体的にどういった緩和措置を講じていく計画なのか。要は、どの方を緩和措置の対象としていくのか、緩和措置の水準をどう考えるのか、さらに、緩和措置をするための財源、これをどう確保していくのか、それらの具体的な中身についてお伺いします。
○衆議院議員(上野賢一郎君) 基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了の措置を講ずる場合には、厚生年金のマクロ経済スライドによる調整を継続させることになりますので、この期間に厚生年金を受給される方は、この措置を講じなかったときと比べ、一時的に年金の給付水準が低下することになります。ただ、それは、今大臣の方からお話がありましたように、令和六年の財政検証の中の過去三十年投影ケース、これを前提にした場合の話であるということをまず付言させていただきたいと思います。 そこで、衆議院での修正につきましてはこのような方を念頭に緩和措置を講ずるということにしておりますが、これにつきましても、四年後の財政検証の結果、これを見て必要な措置を決めていくことになりますので、現時点で具体的な措置として想定をしているものではございません。 そのため、所要額のお話等もありましたけれども、その規模であるとか、こうしたことも現時点では未定と言わざるを得ませんし、実現可能性や必要となる財源等につきましても確たることは申し上げられませんが、今後具体的な措置を検討する際にそうしたことを十分検討していく必要があると考えています。
○浜口誠君 ありがとうございます。 制度設計これからだということだと思いますけれども、どういった状況になるのか、この点もしっかりと精査していただいて、減額になる方のしっかりとした支援策ということも、今後、制度設計、つくり込んでいただきたいなというふうに思います。 続きまして、先ほど塩田先生の方からあった遺族厚生年金についてお伺いしたいと思います。 本当、先ほども議論ありましたが、今まで三十代から五十代のお子さんのいない方についても無期の年金が給付されていたのが、今回の改正で五年の有期になるということについてのやっぱり不安な声というのが寄せられているというふうに思います。 先ほどの議論でかなりその辺は丁寧に大臣からも御答弁ありましたが、こうした不安の声に対してしっかり向き合って、丁寧な説明していく必要があるというふうに思っておりますが、今回の改正で減額になる方、どういったケースの方が減額になるのかという点と、あと、なぜ今回の改正をやろうと、その理由ですね、その点についてもしっかり国民の皆さんに、対象になる方には説明していく必要があるというふうに思っておりますので、その二点を確認させていただきます。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、様々な報道などによりまして不安に思っていらっしゃる方いらっしゃいますので、厚生労働省としてもしっかり情報発信していくことは大変大切なことだと思います。 まず、前提といたしまして、今既にもう遺族厚生年金を受給されている方は、見直しが行われても今の受給額が減額されるということはございません。その上で、この遺族厚生年金につきましては、女性の就業率の上昇であったり賃金の男女差が縮小している状況を踏まえまして、制度上の男女差を解消し、男女を問わず原則五年間の有期給付として受給しやすくする見直しを行うものでございます。 この見直し直後に五年間の有期給付となる方は二〇二八年度末時点で四十歳未満の女性の方でございますが、その後二十年掛けて段階的に実施するなど十分な配慮を行うこととしております。 加えまして、この有期給付につきましては、有期給付加算を創設し、現在の年金額の約一・三倍に引き上げることであったり、また、五年間の有期給付終了後も、低所得の方であったり障害を有する方など配慮が必要な方には、所得等に応じて最長六十五歳まで給付を継続すること、さらには、死別した配偶者との婚姻期間の厚生年金記録を分割し、遺族の将来の老齢厚生年金を増額できる制度を創設するなど、様々な配慮措置を講じているところでございます。 今回の見直しによります個々の受給額の変化につきましては、加算の創設等によります増額であったり、また受給期間の変更など様々な要因で異なりますから、一概にお示しすることは困難でございますが、先ほども申しましたように、この趣旨、目的、配慮措置などについて、厚生労働省のホームページに開設いたしました見直しに関するページも活用しながら、丁寧に周知を行ってまいりたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 ホームページの話も先ほど来議論でも出ていましたので、しっかり周知、広報図っていただきたいと思います。 あわせて、次のテーマとして、被保険者の適用拡大について質問させていただきたいと思います。 まず、短時間勤務者の方の企業規模要件、これについては撤廃すると。ただ、撤廃のタイミングが令和十七年ということで、十年後はやっぱり長過ぎると思います。昨日の本会議で我が党の田村まみ議員の方からも質問させていただきましたけれども、やはり十年ではなくて五年に短縮してこの企業規模要件の撤廃をやっていく必要があるんではないかというふうに思いますが、大臣の見解を改めて確認させていただきます。
○国務大臣(福岡資麿君) この点は、今おっしゃいましたように、田村委員からも再三にわたり御指摘をいただいている点でございます。この被用者保険の適用拡大に当たりましては、対象となる企業には新たに社会保険料を御負担いただくことになるため、従来から段階的に拡大を進めてきたところでございます。 今回の改正は、今まで以上に小規模の企業であったり個人事業所を対象といたしますことから、企業経営に与える影響であったり事務負担の増加なども踏まえ、段階的に適用拡大をすることなどの配慮が求められております。このため、企業規模要件の撤廃を現実的に進められるように企業規模に応じてきめ細かに適用を進めることとし、最長十年間の準備期間を設けることとしたものでございます。 その上で、人材確保であったり定着の観点から施行前に適用拡大を希望する企業もあるというふうに考えられますため、任意適用を可能としております。加えて、今回の法案に盛り込んでおります本人の保険料負担を軽減する措置についても、早期に施行することで適用を促進していきたいというふうに考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 企業規模要件撤廃するのは大事なことなので、でも、やはり早くやることで、財源も安定しますし、将来年金を受け取る方も増えていくということになりますから、働く皆さんの安心にもつながっていくというふうに思いますので、是非着実にこれは進めていただきたいと思います。 同時に、週の短時間勤務者の労働時間二十時間以上というのが維持されることになっています。ここも、やはりより多くの方にこの年金の受給者になっていただくという観点からは、やはり十時間以上まで下げていく、この週の、短時間勤務者の週の労働時間要件もやっぱり変えていく必要があるというふうに思っておりますが、なぜここが変えられないのか、その点について大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御提案いただいた内容につきましては、年金部会の議論の整理におきましても、雇用保険に合わせ十時間に引き下げるべきという御意見もあった一方で、保険料であったり事務負担も増加することや、雇用保険とは異なり、被用者保険が適用されずとも国民健康保険や国民年金というセーフティーネットがあることなどから、更に議論を深める必要があるとされたことを踏まえ、引き続き検討を行うことが必要だと考えているということです。 今回の法案には被用者保険の適用範囲についての検討規定も盛り込んでおりまして、他制度の在り方などにも留意しながら、国会での御議論も踏まえて更に議論を深めてまいりたいと思います。
○浜口誠君 先ほど大臣からも年金部会の話出ましたけれども、年金部会では十時間以上とすることに対しては賛成の方が多かったというふうにも聞いております。部会で賛成、十時間以上に下げようと、更に対象を広げようといった議論だったにもかかわらず、なぜそれが見送られたのか。今の御答弁だと、私が議事録なんかを見ると賛成が多かったという認識なんですけれども、そうではなかったということでしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 この辺り、どこまで、適用拡大をしていこうという方向性については異論はなかったんだろうと思いますが、じゃ、今回の改正で十時間までやるかどうかということに関して言うと、企業規模要件でありますとか賃金要件でありますとか、そういうものをまずやるということが優先されるということだったんだろうというふうに思います。 完全に、例えば企業側の委員も含めて、みんな十時間まで賛成できたかというと、先ほど大臣からお答えしましたように、保険料負担、事務負担、それからあと、国民年金や国民健康保険との関係をどう考えるのかと、そこのところが、被用者が抜けた後のその国民健康保険ってどうなるんだろうかとか、そういったような議論もあって、結論、意見の一致にまでは至らなかったと。しかし、これは引き続きの課題であると、このように認識しております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 次に、第三号被保険者制度の廃止に向けての質問をさせていただきたいと思います。 環境も第三号被保険者制度が導入された当時と今では大きく変わってきています。共働きの世帯も増えていますし、また配慮しなきゃいけない方もいらっしゃいます。子育てとか、あるいは介護とか、あるいは病気で働きたくても働けない、こういった皆さんへのきめ細かな配慮をしっかりとした上で、第三号被保険者制度の廃止の議論はやっぱり早急に進めていく必要があるというふうに思っておりますが、この点について政府の現時点での見解をお伺いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 第三号被保険者制度につきましては、昭和六十年の年金制度改正において、それまで任意加入となっていた被扶養配偶者についても自分名義の基礎年金を確保するために設けられたものでございまして、この中には、病気であったり、育児、介護などの理由で働けない方など、様々な方に対しても基礎年金を確保してございます。 その後、今おっしゃいましたように、共働き世帯の増加であったり家族形態の多様化もありまして、これまでも社会保障審議会年金部会を中心にこの三号については議論が行われてきました。今回の改正に向けた議論におきましても、第三号被保険者制度の将来的な見直しに言及する意見は多かったというのはそのとおりでございますが、様々な属性の方が混在する中で将来的な見直しの方向性については意見がまとまらなかったところでございます。 ただ、この点については今後とも丁寧な検討が必要だと考えておりまして、本法案に基づく被用者保険の適用拡大、これをまずは着実に進めながら、国会での御議論なども踏まえて必要な検討を行ってまいりたいと思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 この第三号被保険者制度の廃止の議論、いろいろ労働界でもこの議論はかなり進んできておりますので、いろいろ関係者の皆さんの意見もしっかり聞いていただいて、今後の制度の在り方、しっかり進めていただきたいなというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 二四年の財政検証におきまして初めて実施されたのが各世代の六十五歳時点における老齢基礎年金の平均額とか分布の将来見通しということで、モデル世帯にとどまらず、男女別で推計を示すということが行われました。これ、やった理由は何なのか、そしてそれによって明らかになったのは何か、簡潔にお願いします。
○政府参考人(間隆一郎君) お答えいたします。 ただいま委員から御指摘のありました財政検証で、従来のモデル年金の見通しに加えまして、新たに個人単位での年金額を推計する年金額推計を行いました。その際には、年金制度への加入状況等について男女では傾向が異なるというような、考えられたことから、男女別に結果を示しました。その結果、若い世代ほど、まず年代別、世代別という意味では、若い世代ほど労働参加が進展することにより厚生年金の被保険者期間が延び、年金が充実する傾向にあることが確認されましたけれども、特に女性の場合にはこの傾向が顕著であるということが確認されたということでございます。
○倉林明子君 ありがとうございます。 これ、検証の資料の概要から取ったものですけれども、資料三枚用意してございます。 今お話あったように、今後の労働参加によって加入期間が延びると、若い人ほどですね、女性が、そういう傾向が顕著に出ていると思うんですけれども、現行制度では、最も直近で給付を受けることになる六十五歳の場合で見れば、受給資格のない加入期間十年未満というのが四三・八%もあるんだということが、逆にやっぱり衝撃でした。今々の女性の低年金の実態、これは明らかだと思うわけです。 さらに、厚生年金の加入期間の延長が想定されているんだけれども、低賃金構造、低賃金構造、加入期間は延びるということ明らかなんだけれども、女性が低賃金に置かれているという構造が変わらないと、男女の年金格差そのものは変わっていかないと、埋まっていかないというふうに思っているわけです。 そこで、財政検証では、調整期間を一致させた場合の老齢基礎年金の変化、そして二百万人に適用拡大をした場合の女性の変化ということでも示されました。 二枚目は適用拡大を二百万人まで広げた場合、そして三枚目がこれ調整期間ということで、いわゆる底上げと言われる部分ですけれども、下がり過ぎるのを防ぐ、少し上げるということなので、実際下がるんですけどね。これ両方見てみますと、どういうことかというと、余り変わらないんですよ、はっきり言って、この点線と実線が適用拡大及び調整期間をやった場合の変化ということで見ますとね。 〔委員長退席、理事三浦靖君着席〕 いずれも増額の影響は僅かだということと、女性の低年金構造は変わっていないということではないかと思いますけれども、これいかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、昨年の財政検証では、適用拡大を行った場合には、新たに厚生年金適用される被保険者本人の年金が増えることに加え基礎年金の給付水準が上昇すること、また、マクロ経済スライドの早期終了を行った場合には、基礎年金の給付水準が上昇することにより一定程度年金が充実することが確認されたところでございます。 今おっしゃられました公的年金制度では、基本的に制度上の給付の男女差はなく、年金額は現役世代の収入に基づく保険料納付実績に応じて決まるものでございます。そのため、御指摘ありましたように、その男女間の賃金差異の是正を図るほか、希望する方の正社員への転換支援等に取り組んできておりまして、今回の法案でも、より手厚い年金が受けられるように、被用者保険の適用拡大に取り組んでまいりたいと思います。
○倉林明子君 修正された法案が調整期間の一致がされても大きな変化がないというのは、これ財政検証で出ている資料ですから、これを見ると明らかだと思うんです。 年金自動引下げ装置だと私はマクロ経済スライドを位置付けているんですけれども、このマクロ経済スライドを続ける限り給付水準は下がり続けるわけですよ。将来不安を拡大する年金の引下げということはまず止めると。修正されても、これ十年以上続くということになるわけですからね。 今々の年金の、とりわけ高齢女性の年金の実態からいえば本当に切実なんですよ。そういう意味で、マクロ経済スライドの速やかな廃止ということをやっぱり検討すべきだと思う。いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 年金制度につきましては、前年の物価等の変動に応じて年金額を改定することを基本としながら、将来世代の負担が過重にならないように、マクロ経済スライドによりまして長期的な給付と負担のバランスを確保することで、将来にわたって持続可能な仕組みとしております。 今御指摘ありましたように、仮にマクロ経済スライド調整、これ行わないこととした場合には、その分、将来世代の年金の給付水準の低下につながることになりますため、現行の仕組みの下で確実に給付を行っていくことが必要であるというふうに考えています。 また、年金の給付水準は今後の経済状況によって変わり得るものでありますから、まずは賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を目指しながら、今回の法案に盛り込んだ被用者保険の適用拡大などの改正事項を着実に実行していきたいと考えています。
○倉林明子君 持続可能な年金の制度の仕組みは残るかもしれない。しかし、今々の高齢女性の生活が持続しないと言っているんですよ。だからこそ現行の仕組みを抜本的に見直す必要がありますという指摘です。 物価高に負けない年金にする、いや、物価高に負けないということでの賃上げを掲げておられます。年金は物価高に負けています。ここをどうするのかといったときに、基礎年金の引上げということがどうしたって要るんですよ。 二百九十兆円の積立金については本会議でも指摘をしました。百年安心については政府としては言ったことがないというようなことも議論になりましたけれども、当時、二百兆円が積立金ということを言われていたわけですよ。株に投資する中で九十兆円上振れしているんですよ。 私は、こういう積立金の活用こそ検討すべきだと思うんですよ。検討したのかどうか、この年金法の改正に当たって。なので、今こそ活用すべきだという答弁を求めていますので、やっぱり大臣に答えてもらった方がいいんじゃないでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども申しましたように、我が国の年金制度は、将来世代の負担が過重なものとならないように、保険料水準の上限固定した上で、その範囲内で給付を行っております。 こうした仕組みの下で、年金の積立金は、将来の年金受給者の給付水準を確保するため、おおむね百年を掛けて活用していく想定となっております。今御指摘ありましたように、仮に現在の受給者に想定より多くの年金積立金を取り崩した場合には将来世代の年金水準に悪影響を与えることになりますので、慎重に検討する必要があると考えています。
○倉林明子君 じゃ、積立金については、活用、今回考えなかったという受け止めでよろしいでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 元々活用はしておりまして、その活用は織り込み済みです。今御指摘でいうと、更にその深掘りをするということについては検討を行っていないということです。
○倉林明子君 今々の年金生活者の生活実態からいって、ここを先送りしていいんですかということなんです。今、世界でも、世界を見ても、給付の五年分も積立金をため込んでいるというような国はありません。使うのは今だということを申し上げたい。 女性の年金受給者の実態ということで、改めて申し上げます。二三年では受給者が二千八十万人いらっしゃって、平均月額は七万円弱です。十万円を切る女性の受給者は約千七百七十二万人いらっしゃいます。全体の八五%が低年金に置かれているんですよ。国民年金だけという受給者も約四百二十七万人となります。高齢女性が年金だけでは到底暮らしていけないという水準に置かれているんです。 なぜ日本ではこんなに女性の年金が低いのかと。納めた分反映しているからという話では済まない原因があると思うんですけれど、いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 高齢者の方々の年金受給状況を見ますと、御指摘ありましたように、女性は男性に比べ平均年金額が低い傾向にございます。生活に困窮する理由は様々でありますから一概には言えませんが、年金は高齢者の方々の主な収入でありますことから、高齢の単身女性の中には生活に困窮しておられる方々もいらっしゃると考えています。 その上で、年金制度は基本的に制度上の給付の男女差はなく、現役期の保険料納付実績が給付に反映されることから、現役期の就労の有無や雇用形態、賃金水準などにより年金の給付額の差が生まれているものと考えています。
○倉林明子君 そこなんですよね。非正規が拡大されてきた。第三号被保険者制度、これによって、年収百三十万円以下と、こういう、以下で働くということへの誘導。多くが女性ですよね、これ。さらに、家族従業者を評価しない所得税法五十六条など、政治によって男女の賃金格差というのはやっぱり広がってきたと言わざるを得ない。これがあるから、低年金の、女性の低年金問題が起こっているんだということです。 そこで、一つ、第三号被保険者制度自体が、多様な女性のライフスタイルに中立的ではなく不公平な制度という指摘があります。配偶者の有無、夫の加入年金によって女性の年金の在り方が決まると。こういう点で差別的な制度となっている現状、やっぱり早急に見直していく必要があると思いますけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 第三号の被保険者制度につきましては、昨年末の年金部会の議論の整理では、引き続き被用者保険の適用拡大を進めることによって対象者を縮小していくことが基本とされた上で、将来的な見直しの方向性については、第三号被保険者の実態も精緻に分析しながら引き続き検討することが求められたところでございます。 このため、今回のこの法案に盛り込みました被用者保険の適用拡大を進めながらも、この法案の検討規定に基づき、まずはこの第三号被保険者の実態も精緻に分析しながら、その在り方の検討を進めてまいりたいと考えています。
○倉林明子君 この女性の働き方に壁をつくると、そして男性の補助的労働にとどめる。低賃金の固定化によってやっぱり女性の低賃金を生み出すという構造になっているわけですね。 被用者保険の加入拡大ということが大きな合意になって進められてきておりますけれども、最低保障年金制度、精緻に三号被保険者の実態を調べていくということなんだけれども、これは、本当にここ踏み出していこうと思ったら、現状で救済されない人があってはならないと思いますので、そういう意味でも最低保障年金制度というものとセットで解消を目指すべきだということを指摘しておきます。 昨年十月に女性差別撤廃委員会からの勧告を受けました。所得税法五十六条、これを改正し、家族経営における女性労働を認めるよう、初めて五十六条ということで明記がされる勧告となりました。所得税法五十六条の見直しに向けた財務省の検討状況、いかがでしょうか。 〔理事三浦靖君退席、委員長着席〕
○副大臣(横山信一君) 所得税法第五十六条につきましては、いわゆる個人事業主の方を念頭に置いた規定になりますが、親族間の恣意的な所得分割による租税回避を防止するため、所得税の計算上、親族への給与支払は必要経費に算入しないこととする規定となっております。 この点、正規の簿記の原則等により帳簿の作成、保存をしているいわゆる青色申告者については、給与支払の実態等が帳簿等により確認できることから、租税回避のおそれが低いものとして、所得税法五十七条により、家族従業者への給与について実額での経費算入を認めているところであります。 他方で、青色申告をしていない個人事業主、いわゆる白色申告者につきましては、青色申告者とは求められる記帳水準が異なり、給与支払の実態等の確認が困難であることなどを踏まえ、実額による経費算入を認めておりませんが、実際の給与支払の有無にかかわらず、定額の控除を認めるといった配慮を行っているところです。 このように、青色申告者と白色申告者の記帳水準の違いを勘案して経費算入の在り方に違いが設けられていることから、所得税法第五十六条を見直すべきとの御指摘については、白色申告者による記帳や帳簿等の保存の状況なども踏まえ、丁寧に検討してまいりたいと考えております。
○倉林明子君 今の答弁、十年前と余り変わってないんですよね。 そこまでの検討は既に進んでいたことは明らかで、今回、女性差別撤廃委員会から法の条文まで明記されて、それを改正するようにという求めなんです。私、白色での実態をよく見てもらえれば、実際にそういう不備があるのかと、そういう実態ないというのが現場から上がっている声なんですよ。そういう意味では、勧告も踏まえて、その自営業者で働く女性たちの権利の問題として、よく検討していただきたい、是正を強く求めたいと思います。 財務副大臣につきましては、ここまでの質問ですので、お取り計らいお願いします。
○委員長(柘植芳文君) 横山財務副大臣は御退席願って結構でございます。御苦労さまでした。
○倉林明子君 高齢女性の貧困率について議論もありました。四四・一%と驚くほど高い水準となっております。六十五歳以上の母親と子供という世帯の貧困率も三一・五%ということで、上昇しております。 間もなく定年を迎える介護職の女性の方からお話を伺いました。手取りは二十万円を切っているというんです。長く勤めてこられた方です。もらえる年金では今働いている施設にとても入れないと、こういう訴えがあったんですね。 私、高齢女性の貧困、これどういうふうに大臣認識されているか、今々の高齢女性の貧困についての認識確認したい。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほども答弁しましたように、そういう生活に困窮されている方々がいらっしゃるという実態については承知をしております。 高齢の単身女性も含めまして、低所得により厳しい生活を送られている方々に対しましては、社会保障制度全体で総合的に支援をしていくという観点から、年金生活者支援給付金の支給であったり、介護保険における低所得者層の方を対象とした補足給付の支給、医療保険、介護保険における低所得者の方への保険料軽減措置や所得に応じた自己負担、利用者負担の上限の設定などによりまして経済的な支援を行っているところでございまして、引き続き必要な支援に取り組んでいきたいと考えています。
○倉林明子君 いや、今々本当に何とかしないと大変な状況だという危機感がちょっと感じられなかったのは極めて残念です。補足給付という説明ありました。補足給付使ったって施設に入所できないというのが手取り二十万を切るという介護職の現状なんですよ。そういうことをしっかり受け止めていただきたいと思います。 そこで、二〇一二年、税と社会保障の一体改革が行われまして、三年掛けて実施されたのが一律二・五%の年金の削減でした。これ、何でこういうことが行われたかというと、二〇〇〇年から三年間の物価が下がったときがあったんだけれども、このとき年金を下げなかったことを理由として、十年もたってから特例措置の解消ということで引き下げられたというものでした。これでがくんと年金の水準下がったんだけれども、以後、年金の引下げはほぼ毎年のように行われまして、今八%を超えて減額されているという状況です。当時、二〇一三年以降ですね、そういう状況にあります。その上、その間に消費税は二度も引き上げられているわけです。そして物価高なんですよ。実質的な年金の引下げをやってきた、私は極めて政治の責任が問われる問題だと思います。 こうした日本の実態に対して、二〇一三年に国連社会権規約委員会、受給資格基準に達していない高齢女性に与えている貧困の影響への懸念を述べています。そして、二〇一六年、二〇二四年の女性差別撤廃委員会からは、ジェンダーギャップがもたらす生活水準格差を懸念し、最低生活水準の保障が求められているわけです。国連の人権機関からの要請に正面から、私、今応えるべきだと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘の要請については承知をしておりまして、高齢期においても安心して暮らせる社会を構築していくことは大変重要だと考えています。 単身の御高齢者の女性の方々も含めて、無年金、低年金により厳しい生活を送られている方々に対しましては、先ほども申しましたように、社会保障全体で総合的に支援していく観点から、これまでも年金受給資格期間の二十五年から十年への短縮であったり、年金生活者支援給付金の支給などを実施してきました。 また、高齢となった際に生活困窮に陥らないように、高齢期の経済的不安に現役期から備えていく観点から、これまでも正規雇用に向けた就労や社会参加の支援、短時間労働者への被用者保険の適用拡大などに取り組んできたことに加えまして、今回の法案にも、女性も含めた将来の年金水準の充実にもつながる被用者保険の更なる適用拡大などを盛り込ませていただいたところでございます。 こうした対応を通じまして、引き続き高齢期の所得保障に努めてまいります。
○倉林明子君 大臣にも高齢女性の暮らしの悲鳴というのが届いているんだと思うんですよ。だから、本当にこのままでいいのか、今の物価高に負けない年金をどうやって国民に保障していくのかというところで、制度の抜本的な見直しが求められていると、自民党からも御提案があったところは、そういう国民の、とりわけ高齢、高齢の女性の実態がそういうことを求めているということですよ。 低過ぎる国民年金、三号被保険者の解消、所得税法五十六条の廃止と併せて最低保障年金制度、このセットでないと今の女性の低年金は解決しません。最低保障年金制度の実現に踏み出すということをしながら、抜本的な解決に向かっていくべきだと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) かねてから、この最低保障年金、提唱していらっしゃることについては承知をしております。 その上で、御指摘があったような最低保障年金として仮に全ての御高齢者の方々にそれまでの保険料納付実績とは無関係に一定額の年金を保障するとなれば、多額の税財源が必要になることであったり、また、これまで保険料を払ってきた方と払ってこなかった方々との間の公平性をどのように確保するのかといった課題があるというふうに考えております。 既に長期にわたりまして年金制度が安定的に運営をされている中で、まず、短時間労働者への被用者保険の適用拡大などを通じて、高齢期の所得保障に取り組んでまいりたいと思います。
○倉林明子君 いや、安定した年金制度、年金制度を持続可能にするという議論ですよね。なんだけど、今々の年金生活者の実態からどうなのかということが政治に求められていると思うんですよ。 今の物価高に負けない賃上げをケア労働者のところでも踏み出していくと言いながら、そこは乖離広がっていると。高齢の、とりわけ年金、女性のところでの格差というのは、男女間格差にとどまらず、本当に極めて低い年金に押しとどめられていて、もう生活していけないと。だから働かざるを得ないんですよ。働いても追い付かない、そして体を壊すと。こんな実態を放置していいんですかということを言いたい。 改めて、高齢女性の年金をどうやって今々上げていくかということと併せて、物価高に負けないと、年金を例外にしてはいけないと申し上げて、今日は終わります。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 日本の年金生活者には生存権が保障されていません。代読お願いします。 厚生年金の加入者である二号被保険者は、基礎年金の一階部分と労使折半で積み上げる報酬比例の二階部分を合わせて、男性が平均月額十六万七千二百十七円、年俸、年額で二百万六千六百四円、女性が平均月額十万九千百五十四円、年額で百三十万九千八百四十八円という水準です。女性は男性の三分の二にも満たない差別状態です。 厚労大臣、年金制度を改革するなら、まず第一に、この男女間格差の是正に向けて、数値目標と締切りを設定して取り組むべきではないですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 公的年金制度におきましては、基本的に制度上の給付の男女差はございません。年金額は現役時代の収入に基づく保険料の納付実績に応じて決まるものでございます。 これまでも、男女雇用機会均等法の遵守の徹底であったり男女間賃金差異の是正を図るほか、今回の法案にも被用者保険の適用拡大を盛り込んでいるところでございまして、女性の方々も含めまして、厚生年金の加入期間が延びることで年金額の増加にもつながると考えております。 その上で、所得であったり年金額の低い高齢者の方々には年金生活者支援給付金制度を設けておりまして、こういった施策などによりまして高齢者の方々の暮らしが安定するように、引き続き支援を行ってまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 先ほど倉林委員も指摘していましたが、まず男女間の賃金格差を解消してこそ公正な年金と言えるのではないですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 男女間の賃金差異は様々な背景が積み重なった結果指標という意味合いを持つものでございますが、我が国におけるその最も大きな要因は女性管理職比率の低さであったり男女間の勤続年数の差異であり、これらは、男女共同参画社会基本法に基づく男女共同参画基本計画におきまして、各役職段階に占める女性の割合、第一子出産前後の女性の継続就業率といった今成果目標を定め、政府全体として改善に向けた取組を進めているところでございます。
○天畠大輔君 代読します。 国民年金生活者が受ける満額は、月六万九千三百八円、年八十三万一千六百九十六円です。令和五年度末現在、六百七十一万人の人々がこの水準又はそれ以下で暮らしています。総務省がまとめた家計調査、家計収支編によると、単身世帯の一か月間の平均消費支出額は二〇二四年時点で十六万九千五百四十七円に上っています。国民年金生活者は満額受給でも一月十万円以上足りません。 日本の年金生活者は基本的人権たる生存権を踏みにじられながら暮らしています。厚労大臣、いかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 老齢基礎年金は老後の生活の柱でございますが、それだけで老後の生活の全てを賄うものではなく、現役世代に構築した生活基盤であったり貯蓄等と組み合わせて老後の生活を送るという考え方に立って給付の設計が行われています。 その上で、日本国憲法第二十五条第一項ではいわゆる生存権について規定し、第二項において国の努力義務が規定され、生活保護その他の施策が相まって実現されるべきものと解されているところ、今ほど申し上げました老齢基礎年金の考え方に照らしましても、年金の水準をもって憲法の規定に抵触するものではないと考えております。 その上で、様々な事情によりまして低所得であったり無年金、低年金となっておられる高齢者の方々に対しましては、公的年金のみならず社会保障制度全体で総合的に支援していくことが重要でございまして、年金生活者支援給付金の支給などによりまして経済的な支援を行ってまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。 〔委員長退席、理事三浦靖君着席〕
○天畠大輔君 年金生活者支援給付金はたった五千円レベル、全然足りませんよね。代読お願いします。 金融庁は、二〇一九年、夫六十五歳以上、妻六十歳以上の無職夫婦世帯が公的年金のみで生活する場合、老後三十年間で約二千万円の不足が生じると発表しました。 二〇二五年の現在、不足額は幾らですか。金融庁、お答えください。
○大臣政務官(西野太亮君) 委員に御指摘いただきました二〇一九年に金融審議会市場ワーキング・グループが取りまとめました報告書でございますけれども、この報告書では、貯蓄そして退職金などに触れることなく、高齢世帯の収入、支出の平均値を用いた単純計算で、あたかも、公的年金を受け取ったとしても、生活費として老後三十年間で二千万円不足するかのような表現をしたものでございまして、国民の皆様方の誤解を招く不適切な表現であったと考えております。 したがいまして、金融庁といたしまして、当時、国民の皆様におわびを申し上げた上で、この報告書を正式なものとして受け取らないことを決定したところでございます。 したがいまして、その後、類似の計算は行っておりませんので、委員の御質問、お尋ねの額についてお答えすることはできないということでございます。
○天畠大輔君 代読します。 金融庁、国民にどのような誤解を与えたのですか。また、どの部分が不適切だったのですか。お答えください。
○大臣政務官(西野太亮君) 今し方申し上げましたけれども、高齢世帯と一口で言いましても、高齢世帯のライフスタイルは多様でございます。また、貯蓄、退職金、私的年金などもあります。報告書では、こうしたことを全て無視した上で、高齢世帯の収入、支出の平均値を用いた単純計算をしております。その結果、あたかも、公的年金を受け取ったとしても、生活費として老後三十年間で二千万円不足するといった国民の皆様の誤解を招いてしまったものだと認識しております。 こうした平均値を用いた単純な計算には意味がなく、ミスリーディングであり、不適切であったというふうに考えているところです。
○天畠大輔君 退職金や貯蓄用、家や車のローンの頭金や月賦返還に充てるなどということはみんなやっています。日々の暮らしに回らないということも多いと思います。そんなことすら考慮せずに金融庁はいわゆる単純計算したのでしょうか。計算式をお示しください。
○大臣政務官(西野太亮君) 計算式について申し上げますと、当時の報告書におきましては、家計調査における高齢者世帯の平均的な一か月当たりの収入と支出の単純な差でございます五万五千円に三十年間分、三百六十か月を掛けるという単純な計算を行っていたものでございます。 繰り返しになりますけれども、不適切な計算であったというふうに考えております。
○天畠大輔君 代読いたします。 国民年金生活者が受け取る満額は月六万九千三百八円です。この金額で暮らしていけないのは明らかです。金融庁、現時点の計算で幾ら足りないのか、答えてください。
○大臣政務官(西野太亮君) 繰り返しで大変恐縮でございますけれども、先ほど来申し上げておりましたとおり、こうした単純計算で国民の皆様の誤解を与えるようなやり方というのは不適切だというふうに考えておりますので、こうした不足額について改めてお示しすることはできないということでございます。
○理事(三浦靖君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 政府の怠慢さにびっくりしました。代読お願いします。 厚労大臣、公的年金のみで生活する高齢夫妻の老後三十年間の不足額は幾らですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 高齢者の方が老後の生活に必要な収入や資産につきましては、年金の受給額、また現役時代に築いた貯蓄等の資産、また持家であったり賃貸などの居住形態、また高齢期における就労状況などによって必要な水準が様々でありますため、老後の生活に必要な所得であったり資産を一律にお示しすることは困難だと考えております。
○天畠大輔君 代読します。 公的年金だけで暮らす年金生活者が老後に必要となる額を試算して示すのは厚労省の責務ではないのですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほどとちょっと重なりますけれども、老後に必要な所得や資産については、高齢期の方々の生活は今多様でございまして、それぞれの方が望ましいと考える生活水準であったり、働き方の希望、収入、資産の状況は様々でありますことから、老後の生活に必要な所得であったり資産を一律にお示しすることは困難だと考えています。
○天畠大輔君 代読します。 金融庁がこの老後資金二千万円問題を発表した二〇一九年、国民、市民の大きな怒りが爆発しました。毎月五万円不足しているから、三十年間、三百六十か月で一千八百万円、これを四捨五入して二千万円必要だというのです。この国の年金政策が小学生の算数レベルで決められていることが明らかになりました。 〔理事三浦靖君退席、委員長着席〕 このような政府の下、大きな苦しみを味わうのが年金生活者です。具体的事例を三つ紹介します。 東京都内で夫婦合わせて十二万円の年金で暮らす七十四歳の女性は、介護保険料、国民健康保険料、医療費、デイサービスなどを引くと九万円しか残らない。もしどちらか一人が倒れればもう生きていけないと、強い不安を抱えながら生きています。 また、北海道に住む八十歳の年金生活者は月八万円の年金で暮らしています。持家に住んでいるため家賃は掛からないものの、築四十年にもかかわらず修繕もできない状態です。ここ七、八年は新しい服も買えず、食事は一日二回だそうです。 さらに、千葉在住の七十四歳の女性は、昨年夫を亡くし、自分の僅かな年金と遺族年金で細々と暮らしています。少し気を緩めると赤字になり、僅かな貯金から穴埋めしているそうです。彼女はこう言っています。健康で文化的な老後を送るのは今の日本ではぜいたくな願いなのでしょうか。 厚労大臣、このような方々に対してどんな言葉を掛けますか。
○国務大臣(福岡資麿君) 済みません、ちょっと今一回聞いただけで御質問の趣旨が理解できませんでしたので、もう一回端的にその最後の部分だけおっしゃっていただけますか。
○委員長(柘植芳文君) じゃ、天畠先生、もう一度質問お願いします。
○天畠大輔君 低年金で暮らす様々な方々が全国各地でいるということです。このような、今示されたお三方、三例紹介しましたけど、この方々に対して厚労大臣としてどのような声を掛けますかという質問です。
○国務大臣(福岡資麿君) 低年金で暮らしていらっしゃる方がいらっしゃるということは十分承知をしております。 その方々に対しましては、先ほど来申し上げましているように、公的年金のみならず、社会保障全体でお支えをしていくということが大変重要であるというふうに考えておりまして、年金生活者支援給付金の支給、これだけではなく、様々な医療保険、介護保険による保険料軽減とかも含めて、様々な施策を総合的に行いながら対応をしてまいりたいと考えています。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 制度の説明を聞いても腹は膨れません。代読お願いします。 厚労省年金局が七年前に出した資料ですが、諸外国の年金制度の動向についてによると、日本の義務的加入年金の所得代替率は三四・六%、全額公的年金です。同じように全額公的年金で賄っている国では、イタリア八三・一%、フランス六〇・五%、カナダ四一・〇%と、大きな差を付けられています。 このような国際比較から見ても、日本の年金レベルの低さは政府の無策と怠慢が大きな原因なのではないですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 諸外国の公的年金制度との比較に当たりましては、高齢化率であったり保険料水準といった前提条件が国ごとに異なりますから、単純に比較して評価することは適切ではないと考えております。 御指摘の所得代替率が高い国につきましては、先ほど例としてイタリアとかフランスを挙げていただきましたが、例えばそのイタリア、フランスでいうと、保険料率が三三・〇%とか二七・八%と、日本よりかなり高い水準に設定をされております。そういったところにも留意して考える必要があると考えております。 また、日本におきましては、平成十六年の改正におきまして、現役の世代の負担が過重なものとならないように保険料負担に上限を定めまして、その範囲で給付を行う仕組みを導入するなど、給付と負担のバランスを確保することに継続して取り組んでおりまして、この給付水準のみを比較して無策と評価をされることは適切ではないのではないかと考えています。
○天畠大輔君 代読します。 現役男性の平均手取り賃金をモデルにしていること自体、女性をないがしろにしています。男は仕事、女は家庭という性的役割分担の差別意識を政府自らが助長していませんか。厚労省、内閣府の順にお答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 年金のこの給付水準を示します所得代替率は、現役男性の平均的な手取り賃金に対するモデル年金の金額との比較としておりまして、これが将来にわたって五〇%を上回ることとしていることから、これまでのその継続性の観点からも、引き続きこの算出方法でお示しをしていく必要があると考えています。 他方で、ライフコースが多様化する中で、モデル年金を受給するような世帯だけではなく、様々な方の年金の給付水準をお示しすることは大変重要だと考えています。 こうした観点から、昨年の財政検証では新たに個人単位の推計も行ってございます。また、年金部会での御意見も踏まえ、本年四月の年金額の改定におきましては、モデル年金に加えまして、個人単位であったり、過去の働き方に応じた複数のパターンの年金額を公表しております。 今後も、様々な世帯であったりライフコースからイメージしやすい年金額の示し方を検討してまいりたいと思います。
○副大臣(辻清人君) お答えします。 ただいま厚労大臣から答弁がありましたとおり、年金の給付水準に係る考え方には一定の合理性があるものと考えていますが、一方で、委員も御懸念のとおり、専業主婦世帯の減少や共働き世帯、単独世帯の増加など、時代とともに家族の姿が変化し、個人のライフスタイルや働き方が多様化しているのもまた事実です。 公的年金制度を始めとする社会保障制度等については、こうした変化、多様化を踏まえ、固定的な性別役割分担意識や性差に関する偏見等を反映したものとなっていないか、不断の見直しを行うことが重要であると考えています。
○天畠大輔君 次に行きます。 純金融資産保有額一億円以上の富裕層並びに超富裕層は現在百六十五・三万世帯で、二〇二一年の百四十八・五万世帯から一一・三%も増加しました。その富の総額は四百六十九兆円で、一世帯当たり二・八億円に上ります。 また、所得額百億円を超える人の数は四十三人で、その総額は一兆五千四百二十九億五千七百万円です。この金額、一兆五千四百二十九億五千七百万円を、国民年金生活者の満額、年間八十三万一千六百九十六円になると、一体何人分になるでしょうか。百八十五万五千百九十三人分です。上位たった四十三人の総所得が、岡山県民全員と同じ数の国民年金生活者が一年間に受け取る年金支給額、しかも満額の場合です、これと同じなのです。 このような超格差社会を厚労省はどう受け止めていますか、また具体的な是正策は何ですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 格差であったり、貧困の拡大と固定化による社会の分断を回避するということは重要だと考えております。 我が国の社会保障制度は、疾病であったり老齢といった不確実性に対して社会全体で支え合う重要な社会インフラとして、こうした格差の是正であったり社会の安定をもたらすと認識をしております。 その上で、我が国のこの公的年金制度は、定額の基礎年金と報酬比例の厚生年金を組み合わせることで現役時代に所得が低かった方の年金を手厚くしておりまして、高齢期の所得を増やすことで貧困を防止する所得再配分の機能を有しております。 加えまして、今回の法案においては、厚生年金に加入し、より手厚い年金を受け取ることができる被用者保険の適用拡大であったり、所得再配分機能の強化にも資する標準報酬月額の上限引上げといった改正を盛り込んでいるところでございます。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 額に汗して納めた年金を株に流用して、金持ちが太っていませんか。代読お願いします。 日経平均株価は、二〇一五年末の終値が一万九千三十四円でしたが、二〇二四年末には三万九千八百九十五円でした。九年間で二・一倍です。平均的な個人投資家が九年間で株式資産を倍以上に増やしたということです。 GPIF、年金積立金管理運用独立行政法人は、保険料として人々から集めたお金を二百五十兆円も積み立てて、国内外の株式や債券に流用しています。二〇二三年度の収益率は資産全体で二二・六七%を記録しました。GPIFは世界最大の機関投資家です。株で大もうけする資本家、資産家を支えているのです。 このGPIFと日本銀行を合わせた公的マネーは、東京証券取引所一部上場企業一千九百七十社のうち実に四分の一に当たる四百七十四社で筆頭株主となっていると、二〇一六年八月二十九日付けの日本経済新聞は報じています。まさに官製相場そのものです。庶民から巻き上げた金で八百長相場を形成し、大金持ちを優遇しています。 日本の年金制度は、賦課方式といいながら、二百五十兆円もの積立金をプールして、GPIFという巨大な鯨を飼い、富裕層が更に金持ちになるための株価誘導に使っているというのが実態ではないですか。大臣、お答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 公的年金制度は、賦課方式を基本としながらも、一定の積立金を保有しておりまして、将来世代の負担が過重なものとならないように、保険料の上限を固定しつつも、積立金を長期的に年金給付に充てることで将来の給付水準の確保を図っております。 その上で、この年金積立金の運用については、厚生年金保険法等によりまして、専ら被保険者の利益のために、年金財政の安定に資することを目的として行うこととされていることから、御指摘のあった、株価誘導との御指摘というのは当たらないと考えております。 引き続きまして、GPIFにおいて、専ら被保険者の利益のために、長期的な観点から安全かつ効率的に年金積立金の運用を行うことが重要だと考えております。
○天畠大輔君 政府に年金を語る資格はありません。 質疑を終わります。
○委員長(柘植芳文君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、来る十一日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会をいたします。 午後四時散会
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S4RCIV が記録した内容から、改ざん検知用の値を お使いのブラウザで計算し直し、 記録済みの値と一致するか確かめます。計算は 下のボタンを押したときだけ、この端末で実行されます(暗号通貨の採掘や追跡ではありません)。 S4RCIV の「確認済み」表示を信じる必要はありません — 数字を再現するのはあなたの端末です。
- 記録 #528 観測 2026-06-06 05:48 JST改ざん検知用の値
37ab725a…52c87a(未計算)
チェックポイント
- 記録
- #1854 まで
- 署名
- 署名あり(s4rciv-checkpoint)
- まとめの値
- 57ef6754…cd6246
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。