令和七年三月十三日(木曜日) 午前十時開会 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 柘植 芳文君 理 事 神谷 政幸君 三浦 靖君 森本 真治君 秋野 公造君 委 員 石田 昌宏君 衛藤 晟一君 こやり隆史君 比嘉奈津美君 星 北斗君 山田 宏君 石橋 通宏君 大椿ゆうこ君 高木 真理君 新妻 秀規君 猪瀬 直樹君 山口 和之君 田村 まみ君 倉林 明子君 天畠 大輔君 国務大臣 厚生労働大臣 福岡 資麿君 副大臣 内閣府副大臣 辻 清人君 外務副大臣 宮路 拓馬君 厚生労働副大臣 仁木 博文君 大臣政務官 文部科学大臣政 務官 金城 泰邦君 事務局側 常任委員会専門 員 佐伯 道子君 政府参考人 内閣官房新しい 資本主義実現本 部事務局次長 馬場 健君 こども家庭庁長 官官房審議官 源河真規子君 文部科学省大臣 官房学習基盤審 議官 日向 信和君 厚生労働省大臣 官房長 村山 誠君 厚生労働省大臣 官房危機管理・ 医務技術総括審 議官 佐々木昌弘君 厚生労働省大臣 官房医薬産業振 興・医療情報審 議官 内山 博之君 厚生労働省大臣 官房審議官 岡本 利久君 厚生労働省医政 局長 森光 敬子君 厚生労働省健康 ・生活衛生局長 大坪 寛子君 厚生労働省健康 ・生活衛生局感 染症対策部長 鷲見 学君 厚生労働省医薬 局長 城 克文君 厚生労働省労働 基準局長 岸本 武史君 厚生労働省雇用 環境・均等局長 田中佐智子君 厚生労働省社会 ・援護局長 日原 知己君 厚生労働省社会 ・援護局障害保 健福祉部長 野村 知司君 厚生労働省老健 局長 黒田 秀郎君 厚生労働省保険 局長 鹿沼 均君 厚生労働省年金 局長 間 隆一郎君 厚生労働省人材 開発統括官 堀井奈津子君 厚生労働省政策 統括官 森川 善樹君 経済産業省大臣 官房審議官 殿木 文明君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○社会保障及び労働問題等に関する調査 (厚生労働行政の基本施策に関する件) ─────────────
厚生労働委員会
発言 262
○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省大臣官房長村山誠君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(柘植芳文君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○三浦靖君 おはようございます。自由民主党の三浦靖でございます。 先般、おとといでございます、一昨日でございますけれども、大臣所信をお聞きする前にこの議場で、本当に、皆さん方とともに、十四年たった東日本大震災、その御霊に哀悼の誠をささげ、黙祷をささげたところでございますけれども、同じくまた東北で先月二十六日、岩手県大船渡市で発生しました大規模林野火災では、避難所や親類、知人のおうちに避難された方は一時最大で四千人にも、四千人以上に上ったという報道がなされております。 市としましては、九日夕方に、火の勢いが収まって鎮圧ということで宣言をされ、発生から十二日となった十日に、出されていた避難指示が全て解除されたということでございます。 しかし、自宅を焼失された方々など、今も避難生活を強いられている住民が多数いらっしゃいます。亡くなられた方にお悔やみを、また被災をされた皆さんへお見舞いを申し上げ、一日も早い大船渡の復興を祈りたいと思います。 それでは、今回のこの大規模火災に対しての厚労省としての支援状況をお伺いしたいと思います。お願いいたします。
○政府参考人(佐々木昌弘君) お答えします。 初めに、この度の林野火災によりお亡くなりになられた方に心から哀悼の意を表するとともに、被災された方々、避難を余儀なくされた方々に対し心からお見舞い申し上げます。 その上で、今回の林野火災で、厚生労働省では、三浦委員が政務官でいらしたときに随分御指導いただいたことを踏まえて、例えば自治体や関係団体と緊密に連携して情報を取る、そのための対応をどういうふうにするのかというのを綿密に組み立てる。例えば、具体的には、避難所ですと、保健師や日赤救護班、感染症の専門家等による様々な対策を行いましたし、加えて、今回特徴的なのは、福祉的、福祉支援的な対応についてDWATを速やかに派遣をする等の対応を行ってきたところでございます。 残念ながら、最大、高齢者施設では三施設、障害者施設では一施設が避難を余儀なくされたところでございますが、現在、帰所、施設に戻ることが順次進んでおりまして、現在のところ明日までには帰所も完了する見込みとなっております。
○三浦靖君 御答弁にもございました、私も、昨年、元日の夕刻でございますけれども、発生いたしました能登半島地震、ちょうど在京当番ということで、すぐに厚労省の方から連絡がありまして、待機していてくださいということ、さらには翌日、二日から、朝、本当に、厚労省に設置された災害対策本部会議の一員として参画しまして、職員の皆さんがお正月休みを返上されて、そして昼夜を分かたず情報収集、それから災害対応、さらには被災者支援に全力で当たっておられたのを目の当たりにしたところでございます。 大変心強く感じ、また、全国各地から医療、福祉、介護、また当時は上水道もまだ所管しておりましたので水道関係の皆様、本当に多くの関係者の方々から御支援をいただき、御協力をいただいたところでございました。 これから本当に息の長い支援というものが必要になってくるかと思いますけれども、今回の大規模火災におきましても、医療、福祉、介護、そして雇用だとかなりわい再建に向けた今後の対応につきましてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(佐々木昌弘君) 簡潔に二点お答えいたします。 今回、厚生労働省では、避難所情報をD24Hも活用して集約いたしました。まず、避難所対応においても、こうしたものを活用して避難所の環境改善などの取組を支援してまいります。 二点目ですが、今委員から御指摘いただいた今回の林野火災では、例えば林業、例えば水産業、漁業関係者ですね、の方が影響が出ていると承知しております。このため、被災者の方々のなりわい再建の一環として、大船渡市への災害救助法適用を受けて、雇用保険給付の特例措置を講じているところでございます。 今後も、先ほど御指導いただいたことを踏まえて申し上げた緊密な連携を取ることによってきめ細かに対応してまいりたいと考えております。
○三浦靖君 ありがとうございます。 大臣、所信で、災害への対応という点で、一日も早く安全、安心な生活を取り戻すことができるよう、雇用対策や必要な医療・福祉サービスの提供、特に被災者の見守り、心のケアというものを全力で取り組むというふうにおっしゃっておられます。是非、福祉、まあDWATだとか、DPAT、いわゆる精神的な、メンタルのことに関しても、こういったことに関しても心掛けて、息の長い支援をお願いしたいと思います。 それでは、続きまして、持続的な賃上げについてお伺いしたいと思います。 先般、日曜日でございますけれども、自民党大会が都内で開催されたところでございます。会場には、党総裁である石破総理はもちろんでございますけれども、財界トップ、経団連の十倉会長、そして、何と二十年ぶりに連合の芳野会長も御出席いただきまして、まさにその場で政労使の代表が顔をそろえた、そんな党大会になりました。 その会場での発言でございますけれども、総理は、全労働者の流した汗が報われるような日本を目指し、物価上昇を上回る賃上げを実現する。 それから、芳野会長は、会社の規模によらず、全国の労働者が、給料が上がり、生活が楽になったと感じれるようにしなければならない。政府には、政労使会議の開催や適切な価格転嫁のための環境整備等に取り組んでいただいていることに改めて感謝を申し上げる。御党には国民や企業が今よりも豊かさを感じられるよう力を貸してほしい。芳野会長でございました。 十倉会長からは、デフレからの完全脱却と力強い成長の実現に向け、確かな手応えを感じています。春季労使交渉でも、今年を賃上げが定着する年にすべく経済界の総力を挙げますというふうに来賓の御挨拶で頂戴いたしたところでございます。 それぞれ賃上げに向けた強い意思は表明されたわけでございますけれども、ただ、残念ながら、お二人は大手の企業に関わる代表者でございまして、皆様御承知のとおり、日本の九九・七%は中小・小規模事業者でございます。そして、従業者数も約七割の方がそちらで働いている、この現状でございますが、中小・小規模事業者の賃上げが図られなければ、本当の意味での賃上げは実現されないものと私は考えております。 そこで、中小・小規模事業者の賃上げに向けた対策についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 賃上げにつきましては、中小企業等が賃上げしやすい環境整備を図るため、適切な価格転嫁や生産性向上支援を進めていくことが重要と考えております。 このため、厚生労働省といたしましては、令和七年度予算案におきまして、労働市場全体の賃上げを支援する賃上げ支援助成金パッケージとして、設備投資や人への投資を通じた生産性の向上、正規、非正規雇用の格差是正、より高い処遇への労働移動の支援といった取組を盛り込み、着実に進めることとしております。 また、政府全体で価格転嫁対策の徹底に取り組んでおりますとともに、関係省庁と連携して賃上げ支援策に関するリーフレット等を作成するなど、政府横断的な施策の周知にも取り組んでいるところでございます。 こういった施策を通じまして、中小企業も含めた賃上げを支援してまいりたいと考えております。
○三浦靖君 地方はそのほとんどが中小・小規模事業者でございます。本当に地方にまでも賃上げのこの機運を醸成させるということが大変必要なわけでございますけれども、そのことについてお伺いしたいと思います。 国民一人一人が、実際の賃金、所得の増加という形で手取りが増え豊かさが実感できるように、また、賃上げ、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現し、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものにするためには、労働市場全体の賃上げ支援を強力に推進する、そういったこととともに、全国津々浦々に賃上げの機運を行き渡らせることが大変重要と考えております。 そこで、地方において賃上げをしやすい状況を整えるため、厚生労働省ではどのように取り組まれるか、お考えをお聞かせください。お願いいたします。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 御指摘のとおり、中央においてだけでなく地方においてもこの賃上げの機運醸成を図っていくことは極めて重要であると考えております。 こうしたことから、厚生労働省としましては、地方版政労使会議というものを全国四十七都道府県において開催をいたしまして、知事及び労使団体のトップ等の皆様に御出席をいただき、価格転嫁対策等の政府の取組を周知いたしますとともに、地元自治体の賃上げ支援に係る施策の説明を行うなど、各地域における賃上げの機運醸成に取り組んでいるところでございます。 今年度につきましては、本日までに四十七都道府県のうち四十四か所で開催が完了しております。会議の構成員の皆様から御出席の要望をいただいた四か所については、厚労省から鰐淵厚生労働副大臣ないし安藤厚生労働大臣政務官に御出席をいただいておりまして、こうした取組を通じて、引き続き地方における賃上げの機運醸成、図ってまいりたいと考えております。
○三浦靖君 御答弁いただきました地方版政労使会議でございますけれども、昨年も宮崎副大臣が非常に精力的に全国を回られて、その成果が上がったのか、ああやって全国的にも賃上げが実現してきたということでございますので、引き続き、厚労省としてもお取り組みいただきたいと思っております。 それでは、続きまして、持続的な介護保険制度について御質問させていただければと思います。 まずは、第九期の介護事業計画における全国の保険料基準額の最高と最低、また平均値と中央値についてお知らせいただければと思います。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 令和六年度から八年度までの第九期介護保険事業計画期間における全国の保険料につきまして、最高額は月額九千二百四十九円、最低額は月額三千三百七十四円、全国加重平均した平均額は月額六千二百二十五円、保険者中の中央値となる保険料額は月額六千円となってございます。
○三浦靖君 このことにつきましては、厚労省でも様々な分析をされていることと思いますが、当然、それぞれの保険者さん、自分ところの自治体の高齢化率であったり、また介護認定率、介護度の分布、そのほか自治体の財政状況や基金の状況、さらには近隣の自治体との比較、どこが高いんだどこが低いんだ、こういったことも懸念されて基準額の上昇抑制を自治体の首長さん、長として判断されているところもあるのではないかなと推察するところでございます。 今後は、先ほど平均値の話もありましたが、中央値というものもいろいろと考えていただき、分析をしていただきながら、介護保険、この制度の基準額がどうなっているのかというものをお考えいただきたいと思いますし、むしろAIに全て読み込ませて、あなたの自治体はこれぐらいが適当ですよというようなことも考えていく時代が来るのかなというふうに考えております。 私も、政務官在任中に、できる限りの地元の医療、福祉、介護の事業所を訪問させていただきました。価格転嫁ができる業種、先ほど地方版政労使会議の話をなされましたけれども、価格転嫁ができる業種であればまだしもですけれども、残念ながら、医療、福祉、介護など、公定価格に当然縛られている、そういった業種は、食品、エネルギーなどの物価高騰対策がなかなかできず、経営的には厳しいと切実な声をいろんなところで聞かせていただきました。特に、中山間地など条件不利又は不採算地域で営業されている、事業を営んでいらっしゃる訪問介護事業者さんからは、昨年の報酬改定に関して本当に多くの苦言を頂戴したところでございます。私も、厳しい思いをしながら皆さんの声に耳を傾けたところでございます。 この条件不利地域の訪問介護事業所に対しての支援策についてお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、訪問介護につきましては、人手不足、燃料代の高騰などで厳しい状況にございますが、その中でも中山間地域等におきましては、地域資源の状況などによりまして移動距離が長くなったりといったことがあるので、立地等の条件によりまして事業運営自身が非効率、あるいはその平均的な提供コストが高めになるということがあるというふうに承知をしております。 こうしたことを踏まえまして、訪問介護の報酬につきましては、中山間地域等に事業所が所在している場合の加算の制度が設けられておりますほか、令和六年度の介護報酬改定におきましても、利用者へ継続的にサービスを提供していることを新たに評価の対象にするなどの中山間地域等への配慮の措置が制度の中に設けられてございます。 さらに、先般の補正予算におきましても、中山間地域等の自治体でも事業に取り組めるような柔軟な取組等が盛り込まれているところでございます。 こうした支援措置、最大限活用されるように、周知等には鋭意取り組んでまいりたいと存じます。
○三浦靖君 厚労省として補正予算も含めて、様々な御対応をいただいていることは私も理解しておりますけれども、そういった中で、確かに処遇改善だとか人材確保対策、こういったことも重要ですけれども、資料の一の方を御覧いただければと思いますけれども、先般、地元の新聞に掲載されました。事業所の皆さん方が県の方へ要望に、陳情に行かれたというその様子を報道されておるところでございます。本当に、次期改定を待っていられないんだと、地域からサービスがなくなることを危惧している、支援は待ったなし、運営費などの直接的に支援しなければならない、そんな切迫した状況です。 私は、この本年、二〇二五年、地域包括ケアシステムなんですけれども、これが、こういった状況が続いてしまうと、地域包括じゃなくて地域崩壊ケアシステム、こんなことになってはしまわないだろうかと、それぐらいの危惧をしているところでございます。 訪れた保険者では、自治体の中には、保険者機能強化推進交付金だとか努力支援交付金などを活用して、ガソリン代などの運営費に補助する制度を自主的に設けている、そういった自治体も、努力している自治体もございますし、また、あるところでは、特別地域加算、これを、本来であれば最大一五%の加算になるわけですけれども、それを、先ほど保険料の話をさせて、基準額の話をさせていただきましたけれども、その基準額が上がらないようにするためにこの加算を地域全体に対象にできなかったという、それをためらった地域もあったというふうに話を聞かせていただいたというところでございます。 昨年の報酬改定におきまして、訪問介護サービスの収支差率、これを見ての判断、これが適当だったのか、特別地域加算、また同一建物減算、こういったものの在り方が適切だったのか、見直すお考えがあるのかないのか、お聞きしたいと思います。お願いいたします。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 委員御指摘の令和六年度介護報酬改定の効果といいますか、その影響といいますか、につきましては、先生方からの御要請もいただいておりますので、きめ細かく中山間地域あるいは小規模の事業者の状況等も含めて丁寧に把握するということをさせていただく予定にしておりまして、その作業は現在も続けさせていただいているところでございます。 あわせまして、先生御指摘のように、その中山間地域、人口密度が低くて一軒一軒戸別に訪問をすると、このサービスを続けようとした場合に、都市部の地域とは提供の形態、それから一回の訪問に掛かる必要なコスト等々について一定の差があるという、そういった構造的な課題もあるのかなというふうには存じます。 こういった点につきましては、その中山間地域のサービスの維持は重要なテーマでございますので、そのテーマを先に置いたときにどのようなことができるのかという話につきましては前広に検討させていただきたいと存じます。
○三浦靖君 先ほどの御紹介いたしました新聞記事、これは事業者さんから県の方への要請、陳情だったわけでございますけれども、地元の保険者である基礎自治体の皆さん方にも当然いろんなことを伝えておられますし、県としても何かしら支援をしていきたいというそのまず気持ちがないわけではないんですが、やはり地方は財政的にも非常に厳しい、こういった厳しい財政状況もやっぱり考えながら支援を考えていかなければならないわけでありますけれども、運営費に充てられない、使途目的が限られているという地域医療介護総合確保基金のこの介護分をうまく使って、そういった何か支援に充てられることができないのか。また、九期計画中にいろんなものの考え方を見直すことも必要と。そういったことも前例にとらわれず何とか支援をしていただきたいというふうに要望させていただきたいと思います。 それでは、続きまして、包括的な支援の取組について質問をさせていただきます。 これまでも委員の皆様方から多く質問がございましたけれども、就労継続支援A型事業所の閉鎖や倒産が増加しておって、利用者さんや従業員の皆さんに、そして事業所運営者にとって深刻な問題になっているということ。 ここのところの最賃の上昇が及ぼす影響はそこにあるのかどうなのか、また、事業所を何とか継続していくと、そういった支援策というものについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(野村知司君) お答え申し上げます。 最低賃金の引上げなどに伴いますこの賃金上昇局面、こういった中で価格転嫁をどのようにやっていくのかというのは、このA型の事業所に限らずという話かもしれませんけど、やはり経済活動の循環ということの中では一つの課題になってくるというふうに考えております。 で、この就労継続支援A型の事業所におきましても、この最低賃金の引上げなどに伴いましてその賃金の原資となる生産活動をより一層効率化をしていくとか底上げをしていく、こうした取組が重要だというふうに考えております。 そのため、さきの六年度の補正予算では、このA型事業所における生産活動の強化や安定化を支援するために、経営改善に向けたノウハウの習得であるとか、あるいはICT機器の導入などによる作業や業務の効率化などの支援策を盛り込んだところでございます。 さらに、これはA型の事業所に特化したものではございませんが、事業所内で最も低い時間給を一定額以上引き上げて生産性向上に資するような設備投資などの取組を行った事業所を支援する助成金、業務改善助成金でございますけど、こういった取組も活用できる場合もございます。 こうした取組などもひっくるめまして、引き続き就労継続支援A型の経営状況、こちらも注視しながら、安定した運営ができるように必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
○三浦靖君 ありがとうございました。 さて、私は、厚労省の政務官に就任が決まったときに、ある方から、日本が迎えた、またそして、ますます進むであろう超高齢化社会に向けて、様々な、また新たな問題が浮き彫りとなっていく中で、その課題解決に向けて、成年後見制度と人生会議、ACPの普及が鍵を握るというふうにアドバイスをいただきました。 機会を見付けて少しずつイベントやセミナーに参加し、自分なりに理解を深めようと努力をしたところでございますけれども、まずは成年後見制度の利用促進に向けた取組についてお伺いしたいと思います。お願いいたします。
○政府参考人(日原知己君) お答え申し上げます。 成年後見制度でございますが、認知症や知的障害などによりまして財産の管理又は日常生活などに支障がある方を支える重要な手段であるというふうに考えてございます。 このため、令和四年の三月に閣議決定をされました第二期の成年後見制度利用促進基本計画に基づきまして、関係省庁などと連携をしてこの制度の利用促進に関する施策の推進に取り組んでございます。 具体的には、権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりの推進、それから市民後見人などの担い手の育成、また総合的な権利擁護支援策の充実などを進めているところでございまして、全国どの地域におきましてもこの制度の利用を必要とされる方が尊厳のある御本人らしい生活を継続することができますように、引き続きこの制度の利用促進に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○三浦靖君 広く制度を理解してもらいまして、利用促進に努めることは大変重要であると考えます。 一方で、その受皿となる受任者の確保といったことも大変重要になってくるわけでございますけれども、都市部であれば、専門職である弁護士さんであったり、司法書士さんであったり、行政書士さんであったり、そういった方が多数いらっしゃる地域はいいんですけれども、人口減少、過疎化が進む地域、地方ではその確保すらままならない。 こうした専門職の人材が乏しい地方においての人材確保について、その確保に向けた取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(日原知己君) ただいま委員から御指摘をいただきましたとおり、その後見人などの担い手の確保、これは重要な課題でございまして、先ほど申し上げました基本計画におきましても優先して取り組む事項の一つとなってございます。 具体的には、専門職後見人だけではなくて、市民後見人、法人後見、親族後見人といった多様な担い手の確保、育成を進めますとともに、やはりこの担い手の確保、育成、市町村だけでは取り組みにくい広域的な課題でございますので、都道府県におきましても担い手の育成方針の策定や養成研修の実施などに取り組んでいくということとされてございます。 厚生労働省におきましては、市民後見人や法人後見の担い手育成のための研修カリキュラムをお示しする、また、地方公共団体が実施する研修に対する支援を行ったりするという取組をしてございまして、この基本計画に基づきまして、引き続き担い手の確保、育成等の推進にも取り組んでまいりたいと考えてございます。
○三浦靖君 資料二の方にも用意させていただきました、私のふるさと大田市の事例が紹介された、その手があったか、中核機関ということで、厚生労働省で紹介されている好事例集の中にも盛り込んでいただいたところでございます。こうやって地元でも市民後見人の確保、育成に力を入れている、こういった自治体がますます増えていくことを私も望んでいるところでございます。 ACPにつきましても、まだまだ先の話である、年老いてから考えればいいんだということだとか、そういったことではなくて、やはり、年齢に関係なく、人はいつ何どき自らの意思決定ができなくなるか分からない。こちらにいらっしゃる皆さん方、非常に財産もたくさんお持ちの方がたくさんいらっしゃると思いますので、本当にこういったことに備えておかなければならないのではないかなと思っております。 年齢にかかわらず、また健康、不健康を問わず、本人が当事者であるのか、親の立場であるのか、子の立場であるのか、また、より身近で実践的に広くこのACPを普及させる、そういった取組が必要と考えますけれども、いかがでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(森光敬子君) お答え申し上げます。 人生の最終段階の医療、ケアにつきまして本人が前もって家族や医療・ケア関係者と繰り返し話し合うプロセスであるいわゆる人生会議については、広く国民の理解を促進していくということが大変重要だと考えております。 このため、厚生労働省では、関係団体と連携をしまして、毎年度、医療・ケア関係者を対象としまして意思決定支援に関する研修を実施しているほか、御指摘のように、広く一般の方々の理解を得るため、その方々を対象といたしまして、ポスターや動画などの普及啓発資材の作成と周知、また、人生会議に実践的に取り組むための国民向けのイベントの開催などの取組を進めてきたところでございます。 人生の最終段階において本人が望む医療、ケアが実現されますよう、引き続き医療・ケア関係者への研修と広く国民の皆様への普及をしっかりと推進してまいりたいと考えております。
○委員長(柘植芳文君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○三浦靖君 はい。 意思決定の重要性というものをしっかりとお考えいただいて制度が根付いていくことを望みまして、私の質問を終わらさせていただきます。準備いただきました皆さん、申し訳ございませんでした。
○石橋通宏君 立憲民主・社民・無所属の石橋通宏です。 昨年十二月の大臣所信に続いて今日も大臣所信質疑ということで、前回もお願いしましたが、できるだけ、大臣所信に対する質疑なので、大臣からおととい所信述べていただきました、その中身も含めて、大臣御自身の決意なり問題意識なりをしっかりここでやり取りをさせていただいて、今後の建設的な議論につなげさせていただければというふうに思います。 昨日、レクやりましたが、できるだけ答弁書、書いてくれるなとお願いをさせていただきました。前回も残念ながらかみ合わない議論が続いてしまったなというちょっと残念な思いがありましたので、少し大きなところで是非大臣とやり取りをさせていただきたい、重ねてお願いしておきたいと思います。 ですので、今日、事前に通告をさせていただいた中身も、冒頭三点ぐらいは前回と同じです。ただ、もう少し大臣の言葉で大臣の思いを、もう御就任から半年がたとうとしておりますので、この間、既に様々な取組も大臣御自身もイニシアチブを取ってされてきたと思いますので、そのことを含めてお聞きしたいと思います。 まず、先ほど三浦理事からもありましたが、改めて賃上げの問題なのですけれども、今回所信を述べていただいて、イの一番に賃上げを言われたのは余りこれまでの大臣所信でなかったのではないかなと。それだけ現下の状況の中で賃上げについての決意をいただいたことは評価をしたいと思います。 ただ、その後に出てくる、じゃ、何をするのかということが、やっぱり相変わらず三位一体の改革。で、これでは駄目だということを昨年の所信質疑のときにさんざんやらせていただいたのですが、結局相変わらず三位一体の改革を進めていきますということにとどめられていたので、ちょっと分かんないんです、大臣の問題意識。 一体、じゃ、三位一体の改革やったら実質賃金上がるんですか、持続的に。大臣、教えてください。リスキリングによって実質賃金がみんな上がっていく、そのメカニズムをちょっと教えていただけませんか。
○国務大臣(福岡資麿君) それぞれの方がその働きの中で当然その技能の向上等を図っていただく、そういう中において、それによって生産性が上がり、それによって賃金が上昇していく、そういうことだというふうに解釈しています。
○石橋通宏君 十二月に問題指摘をさせていただきましたが、みんな努力しているんですよ。労働者の皆さんは本当にみんな努力をされている。とりわけ非正規雇用の方々、派遣労働で頑張っていただいている方々、何とか資格を取りたいと。会社が非正規の方々は対象にしてくれないから、自ら身を削って、自分で夜中眠る時間も削って、一生懸命資格取得、努力をいただく。でも、資格が評価されないんです。十年たって二十年たって、資格三つも四つも取っても評価されないんですよ。それどうするんですか、大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) 様々な方、その資格も含めまして、それぞれの方がその技能の向上を図っていただく、そういうことによって生産性が上がり、企業の業績も上がり、それが賃金の向上につながっていく、そういうことが望ましいというふうに思っています。
○石橋通宏君 なので、それが賃金の上昇につながってこなかったこの二十年をしっかり分析をされていますかと。今も同じなんです。非正規雇用の方々は努力されているんですよ。でも、評価をされない。一向に昇進、昇給、昇格がない。何年たっても所得が上がらない。 大臣、努力はされているんです。でも、それをどう本当に評価につなげていくのかということが構造的な問題でしょうと指摘をさせていただいている。大臣、そこにはどう切り込むんですかとお聞きしている。
○国務大臣(福岡資麿君) そういった意味では、評価の仕組みということについてしっかりつくっていくことで、そういった評価をしていただける、そういった環境整備に努めてまいりたいと思います。
○石橋通宏君 でも、それは所信では触れられていないのです。だから違うでしょうと申し上げている。 じゃ、これまでずっとジョブ型人事、ジョブ型人事と言われる。ジョブ型人事推進して実質賃金が上がるメカニズムを教えてください。
○委員長(柘植芳文君) 時計を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(柘植芳文君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(福岡資麿君) その仕事と賃金の関係がより明確化される、そういったことがひいては賃金アップにつながっていくと、そういうことだというふうに解釈しています。
○石橋通宏君 ジョブ型の導入で賃金が下落する場合もあるんじゃないですか。結局、それは日本型の雇用の否定ですから。日本型のこれまでの雇用慣行ではないヨーロッパ型、欧米型のジョブ型を入れる。ということは、ジョブと個人がリンクをされる。ということは、これまで例えば経験や実績がずっと、それがシニオリティーシステムも含めて日本型雇用であった、それを壊していくジョブ型です。上がる人もいるかもしれない。でも、下がる人もいるんです。それ、実質賃金の上昇につながるんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) それぞれその会社によっても違うと思いますが、当然、今おっしゃったように、これまでどちらかというと年功的な賃金体系を取られていた方々がそのジョブ型に移行することによって、中には賃金が上がらない方がいらっしゃる、そういう可能性については否定するものではありません。 ただ、今回、いろいろ賃上げも含めて経済状況を良くしていきながら、企業の業績も上がり、その収益が上がっていくことによって、全体的なその従業員の方々に得られるそういった所得を上げていく、そういった中で皆さんの所得が上がっていく環境をつくっていきたいというふうに思っています。
○石橋通宏君 これも昨年指摘しましたし、これまでも何度も指摘し続けてきました。大臣、企業の業績は悪くないんですよ。昨年も三年連続で大企業は過去最高益を更新し続けています。十年以上前のアベノミクス云々言われている。企業の業績は上がっています。でも、労働者に分配されないんです、構造的に。そこが問題なんですよ。でも、何となく皆さん、いや、労働者が悪いんだ的なことを言われるような気がしてしようがないんだけれども、そして、企業が悪いんだ、いや、そうじゃないでしょう。構造的にそういうメカニズムにしちゃった、それが問題なのだということをずっと指摘をさせていただいている。 じゃ、もう一つ、三位一体、成長分野での労働移動の円滑化は、これアベノミクス下でずっとこの十年政府は言い続けて、厚生労働省やり続けています。僕らはずっと批判をしてきました。いや、労働者の皆さんは自ら、チャンスがあれば、それは向上しますよ。でも、皆さんは政策的に誘導しようとしている。でも、これって結局、人材ビジネス会社のもうけのネタ提供されているだけじゃないかという批判もさせていただいた。 成長分野の労働移動って、じゃ、みんなが成長分野に労働移動するんですか。それによって実質賃金上げるということですか。これのメカニズムもちょっともう一回教えてください。
○委員長(柘植芳文君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(柘植芳文君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(福岡資麿君) リスキリング等を通じまして、より収益力の高い成長分野、そういったところに人が移動していただく、そういったことによって全体の収益が上がっていく、そういう構造をつくっていきたいということでございます。
○石橋通宏君 重ねて、三位一体の改革なるもので、実質賃金の持続的、継続的な上昇、さらには、多くのこの三十年、失われた三十年によって、労働の低賃金化、非正規化、不安定化が進んでしまっているんですよ。今、既に決定的な格差があるんです。そこに三位一体の改革で切り込んでいけるのか、駄目でしょうということを問題提起をさせていただいてきたんです。 残念ながら、大臣の今日の御答弁聞いても、大臣御自身がそこのところに強く問題意識を持っておられるかというと、少し、いや、かなり疑問です。もう一回きちんと大臣、この三十年、構造的な変化、残念ながら政策の失敗によって非正規雇用、不安定雇用、低賃金雇用がこれだけ拡大をして、今もう既に決定的な格差が生まれている。これだけの、最賃で一生懸命頑張って働いている方々、いや、数パーセント賃金上がったって苦しいんですよ。そこに切り込んでいかなきゃいけないということをずっと申し上げているので、改めて大臣、そこの認識は共有いただいて、切り込んでください、そこに。 なので、これも前回、やっぱり最大の問題はこの雇用の非正規化なのであると、非常勤化であるだろう。公務・公共現場でも非常勤化がこれだけ進んでしまっていると。命を守る現場でこれだけ多くの皆さんが、一年ごとに雇用が継続するかも分からない、三年たったら雇用が切られる、民間も雇い止めに遭う、そんなことやっておいて、雇用の安定、暮らしの安定、あるわけないじゃないですか。でも、そこには一切切り込まない。大臣所信でも非正規の問題、一行半ですよ、大臣。何ですか、これは。 大臣、改めて聞きます。非正規雇用の問題、公務・公共現場の非常勤雇用の問題、ここに切り込んでいくためには法制度の改革が必要不可欠です。法制度改革やりませんか、大臣のイニシアチブで。もう、こんな一生懸命頑張っている人たちが報われないような雇用制度、それをつくってきた雇用の不安定化、それは政策の失敗なんです。労働法制の規制緩和なんです。それをもう一回立て直していかなきゃいけない。大臣、やりませんか。
○国務大臣(福岡資麿君) ちょっと、その委員がおっしゃっているその切り込むという意味ということについてのいろいろな見方というのはあると思いますが、厚生労働省としては、労働者の方々の多様な雇用機会を確保しながら、労働者保護を図る観点から、例えば派遣労働者の雇用安定のための措置、有期契約労働者の無期転換ルールや同一労働同一賃金の導入など必要な制度整備を行っているところでございますし、また希望する方の正社員への転換支援、短時間正社員制度などの多様な正社員制度の普及促進にも取り組んできたところでございます。 引き続き、その希望する働き方を実現し、待遇に納得して働いていただけるように、必要な対応について検討を進めていきたいと思っています。
○石橋通宏君 いや、切り込んでいくというのは、今おっしゃったようなことでは全然足らないから、だから抜本的な労働法制改革をやっていかなければいけないという、そういう趣旨で言ったんだけれども、今の大臣の御答弁でいうと、いや、これまでもやってきたんだからこれからもそれでいいんだとおっしゃっているので、だったら変わりませんよ。五年たっても変わりませんよ、大臣。そういう御認識を聞いているんですよ。 非正規雇用についていえば、やっぱり、もはや入口規制掛けるべきです。入口規制を掛けないと駄目です。結局、出口規制は、残念ながら労契法で、十八条、当時導入させていただいた五年で無期転換権発生すると。労働者の雇用の安定、安定と言った。しかし、残念ながら、結局何が起こっているかというと、雇い止めで多くの皆さんが不安定なまま、低賃金なまま、それで頑張っていただいている。だから、もう入口規制掛けて、非正規雇用というのはあくまで臨時的、一時的であれば、もう非正規雇用で、有期雇用含めて、きちんと条件付けて、例外的に入口規制を掛けて、出口規制はもっと厳しくして、基本的に労働者の立場に立った労働法制に切り替えていく、それが切り込むということですよ、大臣。もう一回答弁お願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、先ほど申し上げたことは、今現行のこういったルールを通じながら、まずはその定着を図っていく、その上で不断に検討を進めながら、あるべき姿について模索していきたいということを申し上げたものでございます。 そして、入口規制の導入についても御意見がございました。 無期転換ルールの創設を盛り込んだ労働契約法改正の内容を平成二十三年、労政審で検討した際に議論されましたが、有期労働契約を利用できる合理的な理由への該当性をめぐる紛争を招きやすいことであったり、雇用機会を減少させる懸念もあることから導入すべきとの結論には至らず、公労使の三者で丁寧に議論を行った結果、現行の無期転換ルールにより有期労働契約者の雇用の安定を図ることになったというふうに承知をしております。 そういった意味では、この無期転換ルール、こういったことを着実に運用していくことによって有期契約労働者の方々の雇用の安定を図っていきたいと思っています。
○石橋通宏君 今大臣が挙げられた理由は、経営側の大反対に遭ったんですよ、当時議論の中で。それも御存じですよね、誰か答弁書差し入れたけど。そういったこともちゃんと理解してください。政労使のちゃんとした議論って、いや、違いますよ、当時大激論になったんです。そのことは御存じですよね。労働者の立場に立ってくださいと申し上げているのは、果たしてそれが誰のため、誰の意見であって、誰の利益だったのかということをやっぱり大臣はきちんと理解をいただきたいからこういう議論をさせていただいているんです。 大臣、重ねて、同一労働同一賃金のことを昨年の所信でもおっしゃった。同一労働同一賃金、あのときに大臣に、ILO百号条約御存じですよねと、同一価値労働同一賃金と同一労働同一賃金の違い御存じですよねと。余りよく御存じなかったようなので、その後きちんとレクを受けて理解をしていただきたいというお願いをしておりましたが、大臣、同一価値労働同一賃金、なぜILOの場で、まさに政労使集まって、同一労働同一賃金では駄目だから、同一価値労働同一賃金で国際条約が、中核条約が作られ、実践されてきたのか。大臣、御理解いただけたでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 同一労働同一賃金については、職務内容が同一又は類似の労働であれば同一の賃金を支払うということ。また、同一価値労働同一賃金ということは、職務内容が異なっても、職務遂行に必要とされる知識、経験、能力、責任、肉体的、精神的負担等の要素から同一価値かどうかを判断し、同一価値労働であれば同一の賃金を支払うというような内容だというふうに承知しています。
○石橋通宏君 ですから、なぜILOの場で、国際的な場で政労使が集まって同一価値労働同一賃金でなければならないとしたのか、そのことについて御理解いただけましたかと聞いています。
○国務大臣(福岡資麿君) 申し訳ないですけれども、そのILOの議論のその推移等については細かく承知をしておりません。
○石橋通宏君 いや、十二月の質疑でやりましたよね、大臣。是非、これちゃんと御理解いただかないと相変わらず同一労働同一賃金を推進していけばいいんだという議論になるから、それでは駄目だから、ちゃんと同一価値労働同一賃金のまずは理解をしてくださいとお願いしたのに、今のような大臣の答弁だと結局進みませんよ、大臣。 資料の三にちょっと一部抜粋してILO百号条約、そして同一価値労働同一賃金について、これお付けをしております。これ、事務方、ちゃんとレクしてくださいよ、去年あれだけお願いしたのに。大臣には御理解いただかなきゃいけないわけですね。 まさに、日本はいまだに男女間の賃金格差が決定的に大きい。大臣、問題意識持っておられますよね。結局、この構造的な問題が解決されないのですよ。解決されない理由は、相変わらず厚生労働省が同一労働同一賃金でいいんだと言っておられるから。いや、そもそも同一価値労働同一賃金でなければ男女間賃金格差は埋められない、解消できない、だから同一価値労働同一賃金にするんだと、それがILO百号条約なんです。 大臣、同一労働同一賃金のままでは、男女間賃金格差は埋められません。非正規雇用の圧倒的多数は女性です。大臣が本気で、女性活躍、女性頑張っていただきたい、だったら同一価値労働同一賃金ちゃんと御理解をいただいて、やはり同一価値労働同一賃金にバージョンアップさせていかなければ日本のこういった慣行がなくならないということを理解いただけませんかね。
○国務大臣(福岡資麿君) 同一価値労働同一賃金の考え方の導入につきましては、長期雇用の中で配置転換しながら幅広い職務遂行能力の向上を促し、それと対応した賃金とするといった我が国の既存の雇用慣行やそれを基礎とした労働市場の在り方を踏まえる必要があること、また、複数の労働の価値の評価方法の確立など、実現するに当たってはいまだ難しい課題があるというふうに考えております。 また、非正規雇用として働く女性の割合は男性と比べて高いことから、同一労働同一賃金の実現に向けて正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の理由のない待遇差を埋めることは男女間の賃金差異解消につながる側面もあるというふうに考えております。 引き続き、男女間の賃金差異是正に向けた取組を総合的に進めてまいりたいと思います。
○石橋通宏君 いや、だから答弁書読んでくれるなと言ったんですよ、後ろから差し入れたけど。それ十二月の答弁書と同じですよ、大臣。同じこと答弁されている、同じ答弁書来るから。議論が深まらないじゃないですか。そのことを指摘をして今日改めてお聞きをしているのに、去年の十二月と同じ答弁書じゃ議論が深まらないですよ、大臣。 今のような話、去年十二月やりましたよね。さっきジョブ型の話したけど、ジョブ型のときには、いや、日本型のジョブ型に変えていくんだと言いながら、今、相変わらず日本の雇用慣行だから難しいとおっしゃる。この矛盾は何ですか、大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) それは、今後検討していくに当たっては、なお乗り越えなきゃならない様々な課題があるということで、今申し上げたということでございます。
○石橋通宏君 日本がILO百号条約批准したのはいつですか。ILOから、この間、百号条約の履行が不十分だという勧告、指摘、何度受けてきましたか。 大臣、そのことも、せっかくこうして所信質疑で繰り返し取り上げているわけですから、ちゃんと、事務方今更メモ入れているけど、もういいです。そこはちゃんと理解していただいて、今のような大臣答弁、もうこれまでずうっとその営みはやってきたんです、ILOと。でも、相変わらず厚生労働省は同じ説明をILOに対して繰り返している。それじゃ駄目ですよ、大臣。何十年もやっているんですよ、もう。だから、もう前に進みましょうよ。 我々は、これILOも職務評価制度、同一価値労働、価値の評価、この評価基準、職務評価の在り方、全部ガイドライン出して指針に出しています。日本でも研究者の皆さんが具体的な提案されているんです。大臣、そのことも是非御理解をいただいて、これをもう日本で実践していくんだと、そういう決意をやっぱり大臣が示してくださいよ。でも、そのためにはまず基本的な理解を是非いただきたいということを重ねてお願いしておきたいというふうに思います。 もう一点、残念ながら、なかなか労働者全体の実質賃金が上がっていかない、雇用の安定なり生活の安定が図られない理由の一つに、これも長年この厚生労働委員会でも指摘してきましたけれども、偽装請負、偽装フリーランス、要は、本来労働者であるにもかかわらず、使用者が責任逃れも含めて偽装的に個人事業主だといって請負契約にする、若しくは今やフリーランスだといってフリーランス契約にする。 本来労働者なんですよ。使用者はちゃんと使用者責任を果たしていただいて、そして労働者として守られなければならないのに、今や労働法制に守られない労働者がどんどんどんどん増えてしまっている。非正規雇用の方々しかり、フリーランスの方々しかり、請負の方々しかり。ここにメス入れていかないといけないというふうにずっと言ってきました。 大臣、この点に関しての問題認識、フリーランスは昨年フリーランス新法ができたからじゃないんです。やっぱり労働法制の適用拡大をして、労働者としてしっかりと守らなければいけないのです。大臣、その決意をここで述べてください。
○国務大臣(福岡資麿君) 契約の名称であったり内容にかかわらず、働き方の実態が労働者に該当する方が労働基準法等による保護を適切に受けられるようにすることは大変重要だというふうに思っています。 全国の労働基準監督署では、フリーランス等の方から実態として労働者の働き方をしているが労働基準法等に違反した扱いを受けている旨の申告がなされた場合には、相談者の方から丁寧に話を聞くなど事実確認を行い、調査の結果労働者に該当し、法違反が認められた場合には、事業者に対して違法状態の是正を指導しておるところでございます。 また、昨年十一月のフリーランス・事業者間取引適正化等法の施行に合わせて、全国の労働基準監督署に相談窓口を設置し、その周知を図っているところでございまして、これらの取組を通じて、引き続き、業務委託やフリーランスとして契約しながら実態は労働者として働いている方々の保護を図ってまいりたいというふうに思います。 さらに、本年一月に取りまとめられました労働基準関係法制研究会の報告書におきまして、現在の労働者性の判断基準についての働き方の変化、多様化に対応できていない部分があると指摘されたことを踏まえまして、今後、学識経験者による研究会を立ち上げて、裁判例や国際動向の把握、分析を行い、労働者性の判断基準の在り方について検討を深めていきたいと考えています。
○石橋通宏君 大臣、これまた御存じのとおり、既に雇用類似の労働者に対する労働法制の適用はもうずっと議論しているんです、何年も。でも、一向に進まないんです、具体的なところが。 もうプラットフォームワーカーの労働者性については、もう一定、判決出ているんですよ、認めるべきという。だから、厚生労働省がこの判決も受けてきちんと、もう一律、一々裁判に行かないと、行って闘わなかったら勝てないとか、そんな皆さん日々頑張っていただいているのに、誰が裁判行って闘えるんですか。だから、もうきちんとそういった方々の保護をやらなきゃ駄目だと言っているのに、相変わらず今のような話になる。大臣、これまた是非、問題意識持ってください。 今日は時間もないので、問題提起改めてさせていただくことにとどめますが、今後、またこの委員会でもこの問題更に深掘りしていきたいと思いますので、そのときには是非、更に突っ込んだ御答弁いただけるようによろしくお願いします。 もう一点、生活保護に絡んで、結局、実質賃金が上がらない、これだけ物価高騰が続いていて、本当に多くの国民苦しい状況に置かれてしまっている。年金も実質的には切下げが続いているので、年金生活の方々もう本当に苦しいという声を上げられている。生活保護の申請数が二〇一三年の現行の統計以降最多を記録してしまっていると。やっぱりこれだけ現実的に苦しい方々が増えてしまっていると。 大臣、この状況をどう受け止められますか。この間、まあ援護局長も来ていただいているけれども、困窮者支援制度、第二のセーフティーネット、これもずっと現場の皆さんも御努力いただいて、生活保護に至る前に、もっと早い段階で困窮者の方々いろんな支援をして、相談して支援につなげて、それでもなおやっぱりこれだけ生活保護の申請数が増えてしまっている。 一方で、資料の四にも配っておりますけれども、相変わらず多くの皆さんが相談に来られる。でも、実際に申請につながっている申請率、さらには実際に受給につながっている受給率、どんどん下がるんですね。これがいわゆる、かねてから批判してきた水際作戦ではないか。相変わらずなくなっていないのではないか。あってはいけないことです。 大臣、この点についての問題認識、これからどうイニシアティブを取っていかれるか、そこだけ簡潔にお願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、現下の物価高騰などによりまして生活が大変苦しくなっていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるということは御指摘のとおりだと思います。 生活保護の申請件数につきましては、これは世帯単位ですから、社会全体の世帯数が増加傾向にあることなどを背景といたしまして、二〇二〇年以降増加している状況でございます。 生活に困窮される方は、課題がより複雑化、深刻化する前に自立に向けた支援を実施することであったり、最後のセーフティーネットとして生活保護制度がその役割を適切に果たしていくことは大変重要だと考えています。 いわゆる申請率が低いとの御指摘がございました。生活保護の相談窓口に来られる方の状況は様々でございますから、申請率だけをもって一概に判断することは難しいと考えています。他方、生活保護の申請権の侵害があってはならないものでございまして、生活保護の申請意思が確認された方への速やかな申請書の交付等、これまでも自治体に対し、全国会議や監査等において繰り返し周知徹底を図っております。 また、生活保護法においては、利用し得る資産、能力その他あらゆるものを活用することが保護の要件であること、扶養義務者の扶養が保護に優先して行われることが基本原則として定められており、扶養照会や資産調査は生活保護の適正な実施のために必要な手続とは考えていますが、扶養照会について、扶養義務者本人に対する直接の照会を省略できる場合の明確化を図り、自治体に対して周知を徹底しております。 必要とされる方に確実かつ速やかに保護を利用していただくことが重要だと考えてございまして、今後とも、生活困窮者自立支援制度と連携し、生活保護が必要な場合には福祉事務所につなげるなど、最後のセーフティーネットとして適切に機能していくように努めてまいりたいと思います。
○石橋通宏君 今、大臣そういう御答弁いただいたけれども、やっぱり現場からは、相変わらず、窓口で相談に行ったんだけれどもつなげていただけなかった、誰か第三者が一緒に、専門家が一緒に行っていただいてようやく前に進んだ、そういう事例はやっぱり残念ながらごまんとあるんです。昨年も桐生市の問題も取り上げさせていただきました。ああいったことが起こっているんですよ。 だから、単に、適正に指導しています、そうじゃなくて、実態ちゃんと見てください。そして、大臣としての断固たる、厚生労働省、対応いただきたい、そのことは重ねてお願いをしておきます。 これもまた今後機会があれば取り上げて、更に深掘りした、生活扶助水準、裁判も続いておりますけれども、そもそもの生活扶助の現在の基準自体がやっぱり不当にゆがめられ、低められているという問題認識も重ねてまた取り上げていきたいと思いますので、そこで次の質問に行きたいと思います。 時間が限られておりますのでちょっと飛ばして、私も訪問介護の問題について質疑をさせていただきたいと思います。 先ほど三浦さん取り上げました、同じ島根県でございますので、島根の本当に介護事業者の皆さんの極めて厳しい状況。だったら、三浦さん政務官時代にもっと頑張ってほしかったなと、もうそれを言わざるを得ないのは大変申し訳ないんだけれども、やっぱり与党の中、自民党さんの中でも、これ本当に現場大変だという声が上がっているなら、昨年もっと一緒に闘ってほしかったなというのは痛切に思うわけですけれども。 大臣、僕ら、前武見大臣のときにここで何度も議論しました。これ絶対介護事業者、訪問介護事業者、倒れるよと、立ち行かなくなるよと、地方の訪問介護事業者、もう、もう駄目だと、これがラストメッセージになってしまうよという話をしたんです。大臣、筆頭だったから聞いておられたと思います。今どうですか、実際に、残念ながらそうなっていませんか。 今日、一部また資料もお付けをさせていただきました。介護事業者の倒産過去最多、訪問介護急増。で、予算委員会の答弁で大臣、いやいや、プラスマイナスはプラスなんですよと、そんな答弁でいいんですかね。詳しく実態見ていただいていますか。島根の全自治体でどうなっているか見ていただいていますか。自治体で、訪問介護事業者ゼロの自治体が増えている実態見ておられるんですか。全国並べてみて、いや増えているから大丈夫です、そんな答弁でいいんですか。違いますよね。やっぱり、現状において、昨年の訪問介護、引下げによってこれだけの事業者が、本当に厳しかったところがもう駄目だといって倒産、廃業余儀なくされている。そこには新たな事業者が出てこなければ、どうするんですか、サービスを受ける方々。 大臣、改めて、昨年の引下げ、失敗だったと、失政だったと思われませんか。だったら、今、先ほど三浦さんからもありました、期中改定してすぐにでももう一回引き上げる、大臣、決断いただけませんかね。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、さっきおっしゃられましたように、昨年はこの委員会で私もメンバーでありましたし、この国会でも様々なこの訪問介護に対しての御指摘、御意見はいただいてきているところでございます。 令和六年度の報酬改定の影響につきましては、昨年九月から、社会資源の乏しい地域を中心に、地域の特性や事業所の規模等を踏まえたサービス提供の実態に関する調査を今実施しております。この調査のうち、自治体に対する調査は昨年十二月の審議会で速報として公表をさせていただきましたが、これによれば、先ほど御指摘ありましたように、休廃止は前年同期比でおおむね一割弱の増加となっている一方で、新規開業や再開も同程度あり、事業所の総数としてはやや増加している。ただ、これ事実を言っただけであって、それで問題ないと言ったことは一度もございません。 その上で、地域の訪問介護の提供状況につきましては、厚生労働省のオープンデータによりますと、訪問介護事業所のない自治体は全国に約百町村程度存在いたします。このうち、この半年間、直近の半年間で事業所が確認できなくなった十町村につきましては、その全てでその訪問介護やそれに相当するサービスの利用が継続されているということを確認をしてございます。 訪問介護の運営が安定的に行われることは非常に重要でございますから、今後とも、その事業所が確認できなかった市町村については、個別にしっかり、そこで利用されている方が次のサービスにつながったか状況を確認するなど、丁寧な把握に努めてまいりたいと思います。
○石橋通宏君 もし、大臣、そういった実態、今認識をされているような、であれば、さっき三浦さんが資料として配付をされた、島根県の現場の皆さんからこれだけ苦しい陳情出ないでしょう。これだけ苦しい陳情、何とかしてほしいという陳情が出る、多分島根だけじゃないと思いますよ。とりわけ、中山間地、過疎地、抱えておられる自治体、本当苦しいですよ。 今、何とかサービスが、何とか維持していただいているんでしょう、現場の御努力で。でも、だからいいということではないでしょうね、大臣。だから、もっとこれやっぱり現実に即してちゃんと見ていただかないと。現場の頑張り頑張りでずっと、もう頑張れないというこの記事あることを見てくださいよ、大臣。 で、大臣は、前武見大臣は重ねて、我々のそういう指摘に対して、いや、今回は事業者報酬は引き下げたけども、加算の、拡充して加算付けたから大丈夫なんだと言い続けてこられました。加算どうなっていますか。みんな、じゃ、加算取っていただいて、資料も付けておりますけれども、結局、中小零細の地方の訪問介護事業者の皆さんは、取りたくても加算取れないと。加算取る手間考えたら、目の前の事業何とか支えていくんだとやっておられたわけです。 じゃ、今回取りやすくします、加算拡充します、じゃ全部加算取れていますか。大事なのは、加算取っていただいたのがちゃんと本当に処遇改善につながっているのか。その処遇改善が、これ何度もお願いをしていますが、全産業平均と比較してやっぱり著しく極めて低位にとどまっている介護従事者の方々、訪問介護、とりわけヘルパーの皆さんの処遇が、全産業平均と比較して、見てください、縮まっていますよと、だから希望持ってくださいと、必ず全産業平均追い付きます、追い越します。大臣、そういうふうになっていますか。なっているのであればなっていると全国にメッセージ出してください。なっていないのなら正直に認めてください。いかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、その加算の取得の状況等については、今、民間業者等にて調査を今しているところでございまして、それを今取りまとめに向けて鋭意努力をしています。 その上で、その加算が十分に取れていないんじゃないかという御指摘も踏まえましたので、加算を取るその要件の弾力化を図って、これが今年の二月からその申請が適用されるということでございますから、幅広く、より取得しやすい環境整備、それを行うことによって、よりその加算を取りやすくしていただくということでございます。また、昨年の年末に成立いたしました補正予算におきまして、まさにこれからそのそれぞれの事業所に対しましてお金が振り込まれていく、そういったこれからまさに時期になってきます。 そういうことを踏まえまして、加算がどれだけ取れたか、そして今回の補正の効果がどうだったか、それによって経営がどうなったか、しっかりその実態を見ながら、また更に必要な対応を考えていきたいと思います。
○石橋通宏君 今のような悠長なことを言っておられる間に更に介護事業者倒れますよ。更に介護サービスを受けられない、とりわけ地方の、とりわけ中山間地の、そういった方々増えたらどうするんですか。もう地方住めないですよ。 そのことも、さきの予算委員会で我が会派、徳永エリ理事が取り上げて、大臣、やり取りをさせていただいたはずです。島根のような中山間地、大変厳しい状況で、もう住めないという方々をどうするんですか、そんな悠長なお話で。もう既にこういった陳情が上がっているわけですよ、大臣。耳に届いているでしょう。届いていたら、調査結果を待つじゃなくて、すぐに動くべきではないですか。 じゃ、大臣、私が今聞いているようなことに対する回答はいついただけるんですか。どれだけの加算をしっかりと付けていただいて、それがどれだけの処遇改善につながって、どれだけ全産業平均と比して介護従事者、ヘルパーの方々、その格差が埋まっていますというのは、大臣、いつ報告いただけるんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、昨年の六月に報酬改定を行って、それが、先ほどおっしゃったその処遇改善加算の取得の状況も踏まえて、皆さん方のその処遇にどうつながったか、そういった結果については、なるべく早くお出しすべく、今鋭意集計をさせていただいているということです。 それに加えて、今回、昨年末のその補正予算、これによって措置されたこと、これが経営にどう反映されるかについては、今後またそこについてはしっかりその現場がどうなっているか実態を見ていく、それによって、その足下の状況を見ながら、更に対応が必要であればそこについては検討していきたいということでございます。
○石橋通宏君 いつ出していただけますか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 まず、最初に委員から御指摘のありました、今回のその処遇改善加算に伴う効果、令和六年度の措置に関する効果につきましては、先ほど大臣から申し上げましたように、今取りまとめに向けた作業をしているところですので、できるだけ早期にお出しをしたいと存じます。 その上で、大臣がもう一つ申しました昨年の年末の補正予算に伴う措置等々がございます。それから、これから今年の春闘に関することもあろうかと思います。こうしたものにつきましては、令和七年度に入りまして調査を別に組みまして、その六年度の決算の状況、それから今回の一連の令和七年にかけて行われる措置の効果については、もう一つの調査で把握をして御覧いただけるようにと存じます。これは令和七年度に入ってからスタートいたしますので、それの取りまとめにつきましては、通常ですと秋ぐらいということになろうかと存じますが、できるだけ早期にとは存じます。今、あくまでも今のところの見込みということで申し上げております。
○石橋通宏君 重ねて、そうやって厚労省が、まあ、済みませんね、言い方悪くて、遅い遅い対応をしている中で、本当に現場、ますます疲弊して、倒れる事業者が出てしまうのではないか、そのことをみんなが心配しているわけです。 で、調査掛けたって、まあ、自治体への調査、事業者への調査は掛けられました。労働者への調査は掛けられていますか。実際に労働者に、実際に本当に皆さんの処遇が改善されたのか、働き方がどうなっているのか、そういう従事者に対する調査は掛けられないのでしょうか。 昨日、レクのときにもお伝えしましたが、私も、現場で多くの皆さん、従事者の皆さんからできるだけ意見を聞きたいということでヒアリングをさせていただいています。たまたま、私の親戚のもう八十前の女性の方ですが、もう何十年もヘルパーを島根で、地元でやっておりまして、三年ぐらい前に、ようやく退職しましたと。三年ぐらい前ですよ、七十六歳ぐらいで退職をされた。それまで本当に頑張って、ようやく退職したと言って。去年、現場に戻ったそうです、七十九歳にして。人がいない、足りない、戻ってほしいと請われて、まあ、お元気だったのでね、戻ったそうです。七十九歳です。これ、実態なんです、大臣。 こういう実態を残念ながら放置し続けてきたのではないか。問題先送り続けてこういうことになっているのではないか。こうやって頑張っていただいている御高齢のヘルパーの皆さん、どうしますか、五年後、十年後。そういう問題なんですね、大臣。だから、我々はすぐにでも対応してほしいというお願いをしているわけです。 大臣、改めて現場見てください、ちゃんと。現実、もう知っているはずです。聞こえているはずです。だから、早急に、秋まで待つ、そんな話じゃないと思います。一日も早い対応を重ねてお願いしたいし、今後もこの問題は継続的に確認していきますので、そのことは改めてこの場でお願いしておきたいと思います。 時間なくなりましたので、最後に、ちょっとここでももう一度、年金法案について、大臣、方針なり決意なりをお聞きしたいのですが、予算委員会の場でも繰り返し我が会派始め野党から年金法案どうするのかという話はさせていただいた。大臣、努力を続けていますという話しかされないんだけれども、ちょっと大臣の答弁で気になるので、一点確認するんです。 月曜日の、先ほどの、徳永エリ理事からの質問に対しても、関係者の方々の御理解をいただくべく鋭意努力をしているという答弁を繰り返しておられます。関係者って誰ですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 当然法案の提出に向けていろんな関係者の方がいらっしゃいますが、現時点においては与党である自民党及び公明党の方々と調整をさせていただいているということでございます。
○石橋通宏君 公明党も反対されているんですかね、分からないんですけどね。まあ、これは新聞でもう出ていますのでね。 何か予算委員会では関係者の方々、関係者の方々と言われるけど、自民党の党内手続でしょう。そこで異論が出されているわけでしょう。それはちゃんと、大臣、責任持って言わなきゃいけないんじゃないんですか。関係者、いや、自民党議員の皆さんの理解をいただけないので滞っておりますと。そういうことですよね、大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) これまでも、自民党及び公明党、その党内で様々御議論いただいてきているというふうに承知をしておりますが、現時点においては、自民党及び公明党両党でその党内の手続が完了したというふうには承っておりません。
○石橋通宏君 いや、まあ、あした閣議決定の締切りだった、もう間に合わないというのを我々議運にもそんなお話がありました。 これ、重要広範議案です、まあ、もう重々御存じのとおり。与野党で一致して合意して、いや、そりゃそうですよね、昨年の財政検証の結果、このまま放置したら基礎年金、就職氷河期世代の方々以降三割目減りする。ただでさえこれまでも低年金問題、無年金問題、とりわけ長い間非正規雇用で頑張っておられた女性の方々が退職期迎える、なかなか年金、厚生年金にも入れていなかったり、国民年金、基礎年金でも満額支給されなかったり、だから低年金の高齢女性の方が増えている。決定的に貧困率が跳ね上がるんですよ。だから基礎年金の底上げやんなきゃいけない。そのための法案ですよね。先送りするんですか、大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど御指摘ありましたように、三月十四日の閣議に法案を付託することは難しい状況であるということは御指摘のとおりでありますが、できる限り早期に法案を提出できるように、早く各方面に御理解をいただけるように努力を重ねてまいりたいと思います。
○石橋通宏君 大椿さんにちょっと一問だけお許しをいただいて。 できるだけ早くとおっしゃった。これ重要広範議案ですから、国会出てくれば衆議院も参議院も当然それなりの時間を使って審議を、本会議から委員会から、総理にも来ていただいてやる、これが重要広範、重々お分かりだと思います。 とすれば、それだけの期間が必要です。いつがデッドラインですか。いつまでに出さなければ国会で充実した審議、当然、大臣、充実した審議を求められるわけですよね、政府としては。であれば、責任持って十分な審議時間が確保できる日程で閣議決定して国会に出さなければいけない。デッドラインいつなんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) その審議のスケジュール感については国会でお決めいただくことですが、当然その十分な審議時間を確保していただけるべく、私たちとしては早く提出できるように環境整備に努めたいというふうに考えています。
○石橋通宏君 それは明確に言われた方がいいと思います。我々、重要広範、これもし出せないようなことがあれば極めて重大な大臣の責任もあるというふうに思っておりますので、そのことを申し上げて、私の質問を終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民・無所属会派、社民党の大椿ゆうこです。 大臣も所信表明演説の中で触れておられましたが、今年は戦後八十年の節目の年です。戦時下、日本政府の国策である石炭の増産によって違法採掘が行われた結果、水没事故が起き、いまだ百八十三名の方の御遺骨が海の中に眠っている長生炭鉱のことについて、今日も冒頭質問させていただきたいと思います。 昨年も質問をさせていただきました。現在、長生炭鉱に関わる交渉の窓口は厚生労働省の人道調査室となっています。人道調査室の来年度の予算について教えてください。
○政府参考人(岡本利久君) お答え申し上げます。 旧朝鮮半島出身労働者等の御遺骨につきましては、日韓双方は、人道主義、現実主義及び未来志向の三つの原則に基づいて取り組んでいくことで合意をしており、政府として、当該合意に基づく取組を総合的に検討して御遺骨の実地調査等を行っております。 人道調査室におきましては、日本国内で既に寺院等に保管されている御遺骨について、返還することができるようになったときの一時保管費や交通費などの諸経費といたしまして、令和七年度予算案に一千二百三十六万円余りを計上しているところでございます。
○大椿ゆうこ君 ありがとうございます。 二〇一九年、令和元年から予算を見てみますと、端数はちょっと省きますけれども、二〇一九年九百万、二〇二〇年九百万、二〇二一年一千四百万、二〇二二年一千四百万、二〇二三年一千二百万、二〇二四年一千二百万、で、そして来年度もまあ大体一千二百万の予算が付くということです。 じゃ、実際に執行されている額を見てみますと、二〇一九年、九百万付いていて十一万九千円、そして二〇二〇年に至ってはゼロ、そして二〇二一年に関しては、一千四百万付いていますけれども五万八千円、こういったふうにほとんど執行されていないということを確認をしておきたいと思っています。 大臣にお尋ねします。去る二月二十八日に長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の皆さんが東京に来られ、厚労大臣とそして外務大臣宛てに出した要請書を受け取られたでしょうか。いつ受け取り、どのような説明を受けたか、要請の中身も含めて教えてください。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、改めて、一九四二年に長生炭鉱において発生した事故においては、大変痛ましい事故であったと認識しておりまして、犠牲になられた全ての方々にお悔やみを申し上げさせていただきます。 二月二十八日の要請書につきましては、ここにその文書もありますが、事務方から報告を受け、現状については把握させていただいております。
○大椿ゆうこ君 内容についての答弁がありませんでしたけれども。 そこに、皆さんのお手元にもお配りしておりますけれども、大臣、どのような要請だったか、大臣の口からお聞かせください。
○国務大臣(福岡資麿君) 主な御要望につきましては、長生炭鉱の遺骨収容のため、坑口の補強工事、ピーヤ内の障害物の除去、坑道内の透明度の悪さの解消、遺骨が見付かった場合の潜水調査の継続に対する予算面、技術面の支援、また現地の状況を把握するための政務三役の現地視察、厚生労働大臣と刻む会との懇談の場の設定というふうに承知をしています。
○大椿ゆうこ君 今日は皆さんのお手元に、資料一、二、見ていただければ、当日大臣に出した要請文の内容も書かれています。 それで、大臣はこの要請文への対応をどうなさるんでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、引き続き関係する議員の方々であったり団体の方々のお話をよく伺いながら丁寧に状況を把握していくように指示をさせていただいたところでございます。
○大椿ゆうこ君 要請文に対して何らかの回答を市民団体、刻む会の方に回答するというおつもりはありませんか。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、こういった御要望を受けておりますから、丁寧に状況をまず把握することが大事だというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 状況を把握するんだったら是非現地に来てほしいんですよ、大臣。要請書の中に書いてありますよね、現地の状況を把握するためにも政務三役の現地視察を行っていただきたいと、そして、厚労大臣と刻む会との懇談の場を設定してほしいと、そして坑内の状況を唯一把握するダイバーとも面談、会ってほしいという要望があります。 この間、こちらから何度か要請をしておりますけれども、まず私、実現できることとして、この二点、要請の最後の二点に関しては、大臣、実現可能なんじゃないかなと思っています。なぜなら、昨年の答弁でも、大臣が市民の皆さんと対話しながらというか、お話を聞きながらということを御答弁されていると思うんです、昨年の十二月の私の質問の場でですね。ですので、やはり要請を受けてできること、また予算のことに関してはいろいろとあるかもしれませんけれども、まずできること、現場を知るということであれば、どうでしょうか、大臣、できませんか、現場に行ってみませんか。
○国務大臣(福岡資麿君) 済みません。まず、去年の議事録が手元にないのであれですが、私の記憶でいえば、対話をしながらとは申してございませんで、そういった方々の御意見も承りながら、今回もこの御要請書いただいているわけですから、そういった御意見も踏まえながらという趣旨で申し上げたものというふうに承知をしております。 その上で、この長生炭鉱の御遺骨については、海底の坑道に埋没していると考えられるものでありますが、その御遺骨の位置、深度等が明らかでなく、また八十年以上も前に落盤事故が発生した海底の坑道に潜水して調査、発掘することについて、安全性に懸念もあることから、実地調査という実務に照らして対応可能な範囲を超えているというふうに考えておりまして、こういったことから現時点で現地を訪問することは考えておらず、引き続き丁寧に状況を把握してまいりたいというふうに思います。 懇談等につきましても、まずはその事務方を通じて丁寧に状況を把握していきたいと考えています。
○大椿ゆうこ君 政務三役が無理だったら人道調査室の人を派遣するということだってできると思うんですよね。現場を見ずに安全性に不安があるということを繰り返し言われていることに、やっぱり市民団体の皆さんは疑問を持っているんですよ。一度も見に来たことないでしょうと。見に来たことなくて安全性云々って言うんですかというところに大変不満を持たれていると思います。 この間、政府は、今の大臣の答弁にもあったように、対応可能な範囲を超えているとして、御遺骨収容に向けた調査に消極的な態度を示していらっしゃいます。繰り返しになりますけれども、昨年も言いましたけれども、政府が対応可能な範囲を超えているということを、市民が今二千万円以上お金を集めて、自分たち、多くの方々ですよ、日本の多くの方々がお金を出してこの調査を行っているということを、是非いま一度受け止めていただきたいんですよ。政府が対応可能な範囲を超えているということを市民がそれでもやっている、そのことの重みを是非大臣には感じていただきたいと思っています。 それで、改めて安全性を理由にするならば、まずは現地を訪れ、現地を御自身の目で確認していただく。ここは林官房長官の御地元でもあります。是非、林官房長官も一度視察をということを御検討されたということを地元の刻む会の皆さんから私はお聞きしておりますので、是非政府としても、安全性を理由にして調査にも乗り出さない、現地にも行かないというのであれば、これでは全く話が進みませんから、まずは現地へ訪れる、政務三役が無理なら人道調査室の方を送る、そういう対応を是非検討をしていただきたいと思っています。 また、ほとんど予算執行されていませんよね。一千万円以上の予算が毎年付いているけれども、それが執行されていない。これを是非、この工事、そして調査に充ててほしいということに関しても、流用できないの一点張りです。 予算の使途が法律で限定されているわけではなく、あくまでも概算要求時の要求項目に長生炭鉱を入れていないというだけなので、政治判断で長生炭鉱の予算を確保することは可能ではないかと考えますが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 人道調査室の予算につきましては、日本国内で既に寺院等に保管されている御遺骨につきまして、返還することができるようになったときの一時保管費や交通費等の諸経費であるということでございますので、長生炭鉱の安全性向上のための工事費等の経費に使うということは困難だというふうに考えております。
○大椿ゆうこ君 答弁が全く変わりませんね。政府の姿勢が変わらない中で、市民の皆さんは一歩一歩、御遺骨を見付けるために、収容するために頑張っていらっしゃるわけです。政府よりも市民団体の方が先を行っているという状況です。 こういう中で、大臣に改めてお伝えしたいんですけれども、御遺骨が見付かっても、そして、もしかしてここで調査中に事故が起きても、その責任を問われるのは私政府だと思うんですね。今、水に埋まっていた坑口が空気に触れて急激に劣化が進んでいます。だから、この調査、もう放っておいて何年先でも大丈夫という状況じゃないんですね。早期に対応をしなければいけないということを考えて、そしてなおかつ、何か起きたときでもやはり国の責任が問われるということは改めて大臣にはお伝えし、引き続きこの長生炭鉱の問題については大臣に御報告をさせていただき、そして、どうぞ大臣、刻む会の皆さんと、そしてダイバーの皆さんと面談をする機会、是非とも御検討いただくように再度お願いして、次の質問に移りたいと思います。 最低賃金のことについて質問します。 大臣は、所信の中で、最低賃金について、二〇二〇年代に全国平均千五百円という高い目標に向かってたゆまぬ努力を続けますと発言されています。 石破総理大臣は、三月十日に経済財政諮問会議を開き、五月末をめどに対応策を公表する方針を明らかにされました。対応策の検討はどこが担当し、どのように進めるのか、教えてください。これ、内閣官房の参考人の方、お願いします。
○政府参考人(馬場健君) 内閣官房の新しい資本主義実現会議事務局でございます。 石破政権におきましては、最低賃金につきまして、今日よりもあしたは良くなると一人一人の国民の皆様方に実感していただけますよう、岸田政権の取組を加速し、二〇三〇年代半ばに千五百円という目標を半分程度の期間である二〇二〇年代に実現するという高い目標を掲げているところでございます。 そのため、昨年十一月二十六日の政労使の意見交換におきまして、総理から、最低賃金引上げのための対応策を本年春までに取りまとめるよう指示があったところでございます。さらに、昨日、三月十二日の政労使の意見交換におきましても、総理から、意見交換における議論も踏まえまして、赤澤大臣を中心に、最低賃金引上げのための効果的な施策を具体化いたしまして、五月を目途に取りまとめるよう、改めて総理から御指示があったところでございます。 対応策はどのような中身なのかということでございますが、一つに、適切な価格転嫁の推進、二つに、生産性向上に向けた省力化、デジタル化投資の促進、三つに、人材、経営基盤を強化する事業承継やMアンドAの後押しなどにつきまして、さらに、私ども赤澤大臣を支える新しい資本主義事務局におきまして、厚労省、経産省とも連携いたしまして更に具体化していくこととしておるところでございます。
○大椿ゆうこ君 二〇三〇年代半ばといったところが短縮されたこと、そして具体的に対応策を五月末までに出すということを発表されたことは一つ前進かと思いますけれども。 先日、秋田に行ってまいりました。秋田の最低賃金は九百五十一円で、全国最下位という状況です。例えばこれ、二〇二〇年代の間に秋田県で最低賃金千五百円を実現しようと思ったら、年間百円以上の賃上げが必要な状態になります。二〇二〇年代に全国平均千五百円を実現するには相当な政府の準備が必要だと思うんです。 政府は、そのロードマップを作っていますか。作る予定がありますか。具体的に何年までに幾ら上げてどうやって実現するか、そのロードマップがなければこれ実現できないかと思うんですが、これも参考人に御意見聞かせてください。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 最低賃金につきましては、先ほどもありましたとおり、政府として、二〇二〇年代に全国平均千五百円という高い目標の達成に向けたゆまぬ努力を継続するということにしております。 このため、今後のまず中期的な引上げ方針につきまして、政労使の意見交換において議論を行い、本年五月を目途に、今委員御指摘ございました、最低賃金の引上げに向けた対応策を取りまとめることとされているところでございまして、まずはこの検討を進めてまいりたいと考えております。
○大椿ゆうこ君 具体的にこの最低賃金千五百円を実現していくためには、私は年二回の最低賃金の改定、今、年一回ですけれども、それが必要ではないかというふうに考えています。また、この最低賃金の問題に長年取り組んでいらっしゃる労働組合の方々を中心に、この物価高に対応するためにも年二回の最低賃金の引上げを検討してほしいというふうに厚生労働省にも申入れが行われています。 また、先ほどの秋田では、地元の人に聞いてみますと、何が一番問題ですかというと、人口流出、これが非常に深刻だということをお話しされていました。秋田だけでなく、私のふるさとの岡山もこの人口流出の問題というのは抱えています。全国各地が抱えている問題だと思いますけれども、石破総理が掲げる、若者、女性に選ばれる楽しい日本、楽しい地方、これを実現するためには全国一律の最低賃金というものも考える必要があると私は強く思っているんですが、この二点、大臣からお話を聞きたいと思います。大臣でお願いします。大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、最低賃金の決定に当たりましては、労働者の方々の生計費のほか、春季労使交渉の結果などを踏まえた労働者の賃上げ状況を速やかに反映させるという観点も踏まえ、毎年夏頃に議論し、当該年度の秋以降に引上げを行っているものでございます。近年の消費者物価等の上昇が続く中において、最低賃金法に定める労働者の生活の安定を図る趣旨から、最低賃金審議会において労働者の生計費等を重視した審議、答申をしていただいてまいりました。 最低賃金法は、全ての使用者に適用されるものでございまして、一年に複数回の改定を行うことについては実務面への影響もよく考慮する必要がございます。改定額や改定頻度については、公労使の御意見を伺いながら検討していくべき課題だというふうに思います。 そして、全国一律の最低賃金のお話がありました。私も地元佐賀県でありますから、どちらかというと福岡とか大都市部に人が出ていく、そういった県の状況として、委員がおっしゃられた秋田であったり岡山だったりと共通する部分あるというふうに思います。 先ほども申しましたように、最低賃金の決定に当たっては毎年夏頃に議論し、当該年度の秋以降に引上げを行っていくわけでありますが、その最賃法の定める労働者の生活の安定を図る趣旨から、最低賃金審議会において労働者の方々の生計費等を重視した審議、答申をしていただいてきております。全てのこれ使用者に適用されるものでございまして、一年に複数、あっ、これ違うな、ごめんなさい。 近年は地域間格差の是正に配慮いたしました最低賃金の引上げを行っておりまして、十年連続で最高額に対する最低額の比率は改善しております。ですから、一律ということではなくて、その差を縮めていくような努力をしていきたいと思います。
○大椿ゆうこ君 最低賃金、これだけの目標を掲げていらっしゃいます。それでも私たちは、やっぱりこの物価高の中で最低賃金千五百円が実現したとしても、現段階でも生活が取り立てて豊かになるというわけではない、少ししんどさが和らぐという程度のものだというふうに思っています。是非この目標を絵に描いた餅にしないでいただきたいんです。切実な生活苦の声、私たちの下にも届いておりますので、是非、五月末のこの対応策、出されるということですので、これを見て、改めてどういう、本当にそれが実行性、可能なものなのかどうか、私たちもしっかりとこの委員会の中で議論をしていきたいと思っています。 そして、三番目の質問に行きます。 今、春闘も大詰めの時期です。昨日のニュースでは大企業で六%の賃上げが実現するという話もありました。 まず、大臣にストライキについての認識をお尋ねします。 先日、三月十日の予算委員会で、立憲民主党の森屋隆議員が国鉄分割・民営化について問われたとき、議員から国鉄分割・民営化について問われた石破総理は、国鉄について、職員の態度も悪く、サービスも良くなく、しょっちゅうストが起こっていたという趣旨の発言をされました。また、今は、全くストは、全くとは言いませんが、それはございませんと、それはそれで非常にいいことだというふうに考えておりますと発言され、国鉄職員並びにストに対して否定的な印象を与える発言を繰り返されました。実際、森屋議員からも、総理は、ストは悪ではありませんよというふうに発言された場面もありました。 福岡大臣もこの日、隣でこの発言をお聞きになられていたと思います。総理大臣のこの発言をどのように厚生労働大臣として受け止めたか、大臣の認識をお尋ねします。
○国務大臣(福岡資麿君) 今おっしゃられましたように、当時の議論につきましては、その審議を横で聞かせていただいておりました。総理は、その当時の時代認識等について御本人の思いを言われた一方で、憲法で保障された権利であるということもはっきりおっしゃっていただいております。 その上で、労働組合には、集団として労働者の意見をまとめ、使用者と交渉し、労働者の方々が働きやすい環境をつくる重要な役割があるというふうに私自身は認識しております。ストライキを含む争議行為は労働者の地位の向上を目的として行われるものでございまして、憲法第二十八条及び労働組合法等の関係法令により保障されている団体行動権によるものとして重要なものであると認識しております。
○大椿ゆうこ君 また、総理大臣は、石破総理大臣は促されて、この争議権、そういうものはきちんと理解しているというふうに言われたことは押さえておきたいと思います。大臣の答弁としては、認識が同じであるというふうに受け止めました。 ただ、一九八七年の国鉄分割・民営化は、八一年に四十万人だった職員を六年間で二十万人まで減らすという過酷なものでした。私はそのとき子供でしたから、記憶は少ないです。多分、私たちの先輩の皆さんの方が当時のことをよく御存じだとは思います。組合活動家を人活センターと称する隔離場所に配転し、広域配転と非人道的な首切りを強行するなど、多くの労働者とその家族の生活と人生を翻弄し、二百人以上とも言われる自殺者が出たということは皆さんもよく知っていらっしゃることと思います。労働委員会で百件以上の救済命令が出され、千四十七名の大争議団が結成され、二十三年間にわたって闘うことが余儀なくされた。これは、国家的な不当労働行為であるというふうに受け止めています。 国鉄分割・民営化の賛否については、皆さん評価が分かれるところはあると思います。けれども、巻き込まれた労働者のことを考えれば、手放しで評価できるものではないと思うんですね。二百人もの自殺者が出ている労働争議ですから。また、これ一旦、政治的な解決を見ていますよね、この労働争議に関しては。それに関して、やっぱり総理大臣が労働者及び労働組合を否定するような、そういう印象を与える発言をすることは、大変私は問題だと思っています。慎重に発言すべき点ではなかったかなという点を今日は指摘をして、本題に入りたいと思います。 資料三、四を御覧ください。 二月二十六日に、労働組合のストライキ活動などが刑事事件とされた京都事件で被告人とされた労働組合の委員長たち二名に対し、京都地方裁判所が無罪判決を出しました。地元の京都新聞を始め、朝日新聞、NHKなど大手メディアがこれを報道しました。大臣はこの事件について御存じでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘の判決については報道で承知をしております。
○大椿ゆうこ君 本日は、この関西生コン支部への弾圧事件について質問したいと思います。 京都事件は、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、以下、関生支部と呼びます、組合員が多数逮捕され、起訴された事件です。関生支部は近畿二府四県の生コン労働者を組織する産業別労働組合ですが、二〇一八年の七月から翌年の二〇一九年十一月にかけてストライキやビラ配りなどをしたこと、そういう労働組合活動を理由に、十八回に分けて延べ八十一人もの組合員が繰り返し逮捕され、起訴されました。 京都事件の特徴は、関生支部と対立関係にある大阪広域生コンクリート協同組合という事業者団体が、人種差別、排外主義活動で悪名をはせてきた人物たちに金銭を払って関生支部へのイメージダウンを図るフェイク動画をがんがんがんがん流しまくった、そしてデマ街宣を行うということで大量にこの件を拡散させてきたというところに特徴があります。 中心人物である方は、昨年放送されましたMBSのドキュメンタリー番組「労組と弾圧~関西生コン事件を考える~」の中で、理事長に頼まれてやったと、毎月七十万円の報酬を受け取っていたということを認めています。これが地上波で流れたわけです。 この大量に拡散されたフェイク動画などで、関生支部は労働組合の仮面をかぶった反社会勢力だと、極左暴力集団だと信じ込まされた人たちがたくさんいます。また、これに乗っかって、国会議員が国会の中で質問をしたり、それに基づいて事実と異なるデマの情報を発信した。こういった意味でも、彼、彼女らもやはりこの弾圧にお墨付きを与える、そういう役割をした、言わばこの弾圧事件に加担した存在だと思っています。 そこで、大臣に質問です。日本は企業別労働組合が中心ですが、関生支部のような産業別労働組合も存在しています。そこで大臣、産業別労働組合であっても憲法二十八条の保護は及びますか。その点について御回答お願いします。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 労働者の団結権、団体交渉権及び団体行動権のいわゆる労働三権につきましては、憲法第二十八条及び労働組合法等の関係法令により保障されております。 これらの権利につきましては、いわゆる産業別労働組合についても同様に保障が及ぶものと認識しております。
○大椿ゆうこ君 済みません、これ、レクのときに、ここは絶対大臣に言ってくださいと言ったはずです。大臣からもお願いします。
○国務大臣(福岡資麿君) 済みません、重ねてで恐縮です。 労働者の団結権、団体交渉権及び団体行動権のいわゆる労働三権は、憲法第二十八条及び労働組合法等の関係法令により保障されております。 産業別労働組合は、一般的に言えば同一産業に従事する労働者が直接加入する大規模な横断的労働組合であり、団体交渉により産業横断的な賃金、労働条件の基準を設定するものというふうに承知しています。 このように、労働者の団結権に基づいて結成された産業別労働組合についても、憲法第二十八条や労働組合法の保障は及ぶものと考えられます。
○大椿ゆうこ君 どうもありがとうございます。 京都事件は、一言で言えば労働争議の解決金が恐喝と扱われた事件です。 資料六を御覧ください。 最近は大きな労働争議も少なくなったので、労働争議の解決金と聞いてもぴんとこない方がいらっしゃるかと思います。本件の、この京都事件に関する組合側弁護団が裁判に提出した証拠を見ると、皆さんお手元の資料見てください。 かつての国鉄分割・民営化で国が組合員らに支払った解決金は約二百億円だったほか、労働争議の解決のために裁判所や労働委員会が関与した和解などで使用者側が労働組合に支払った解決金の事例は無数にあります。 私自身もかつての仕事は労働組合の専従職員でしたので、不当解雇された人たちの解決金についての交渉をやってきました。未払賃金や雇い止め解雇された人たちの解決金を取る交渉をしてきた立場です。 資料七も御覧ください。 厚生労働省所管の中央労働委員会や東京都労働委員会で不当労働行為事件の審査や労働争議解決の実務を担当した方々が編集、執筆に当たった「現代実務法律講座 不当労働行為審査手続」という専門書において、次のように記載されています。資料の下線部を読み上げます。 労働争議で和解が成立した場合、ほとんど例外なく解決金の項目を設け、被申立人、つまり会社側です、から申立人側、組合側に金銭が支払われている。小は数万円から大は数億円の例まで、金額そのもの千差万別であると。解決金の内容は、被解雇者のバックペイ、そして、紛争に関する損失補償的なもの、例えば、弁護士費用や労働委員会そして裁判所に出頭、支援のための参加の際の賃金カット分、そのほかいわゆる立ち上がり資金的なもの、様々なものを含むが、一括して解決金という名目にする例が多いというふうにこれに記されています。つまり、労働紛争解決のための実務として、解決金という方法は定着しているということだと思います。 そこで、大臣にお尋ねします。いわゆる労働争議の解決金というものについて、一般論で結構でございます。厚労省の認識も先ほど読み上げた部分と同じであるか、同じ認識であるか、お答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 労働争議の解決に当たりまして、労働組合が使用者に解決金を求めることにつきましては、それが労働組合の活動として正当なものであれば民事上及び刑事上の免責が認められますが、司法等において正当でないと判断された場合には民事上及び刑事上の責任を負うものであると考えています。 また、免責が認められる労働組合の活動として正当なものに当たるかどうかは、一般に争議行為の主体、目的、手続、様態の観点から個々の事案ごとに判断されるものと承知しています。
○大椿ゆうこ君 大臣、改めて確認ですけれども、労働争議を解決する一つの方法として解決金というものがあるということは認識されているということでよろしいですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御指摘いただいたその一つの方法として解決金というものがあるということは御指摘のとおりでございます。
○大椿ゆうこ君 私も同じ認識です。 解決金の交渉などをやってきた立場として、自分がやってきたことが恐喝、共謀と言われるものだとは一度も思ってきていません。不当な解雇、そして未払賃金などの交渉に当たり、解決金という形でお金を得るということは、これは労働争議の、労働運動の中で、また労働争議の中で認められた解決方法の一つであるということを改めてここで確認をしておきたいと思います。 ところで、本件は、企業閉鎖に伴う雇用保障と解決金の支払を約束した労使協定を守れと要求したことやそのためのストライキ活動を、労働争議の解決から五年も経過した後に警察と検察が企業恐喝に見立てて刑事化したものだと弁護団から聞いています。 しかし、京都地裁では、判決で、ストライキは事業者側が協定内容を履行しなかったことに応じてされたものであって、労働問題を解決するためという目的以外の目的で行ったものであるとか、あるいは労務の不提供又は平和的な協力要請を超えるような態度での脅迫的な言動があったとまでは立証されていないと、したがって、脅迫に該当するような評価はできないとして検察側の主張を今回は退け、無罪を言い渡しています。 関西生コン事件では、本件の無罪判決以外にもビラまき活動を威力業務妨害だとして逮捕、起訴した事件など次々に無罪判決が出ています。組合関係者によると、既に三件、延べ十一名の無罪判決が確定をしています。御承知のとおり、日本の刑事事件の有罪率は九九・九%だと言われています。大臣もお聞きになられたことがあると思います。その中でこれだけ無罪判決が出されているのは異例であり、検察や警察の捜査には、憲法二十八条、労働基本権の保障、正当な組合活動についての刑事罰対象としないと明記した労働組合法一条二項を侵害する重大な誤りがあったのではないかと言わざるを得ません。 労働問題を所管する厚生労働省として、重大な関心を持ってこの組合弾圧、関西生コン支部への弾圧事件について調査そして検証をすべきときに来ているのではないかと思いますが、大臣の見解をお尋ねします。
○国務大臣(福岡資麿君) 今訴訟が行われている最中ですから、その訴訟に係る個別案件でありますことから、厚生労働省として調査を行うことについては考えておりません。
○大椿ゆうこ君 昨日、十二日に、京都事件、本件に関して検察は控訴しました。判決文、私も読ませてもらったんですけど、詳細な事実認定に基づき、検察の主張を丁寧に吟味した上で出された公正な判断を真摯に受け止めない、そういう姿勢には、検察の姿勢には強い憤りを覚えます。 昨日、狭山事件の石川一雄さんがお亡くなりになられましたが、自分たちこそが正義だと、自分たちは決して間違っていない、間違っていてもそれは後から認めることはしないという検察のおごりがこういう冤罪事件の温床になっているのではないかと思います。大臣には、これ、戦後最大の労働組合弾圧と言われているこの関西生コン支部への弾圧事件について引き続き関心を持っていただくとともに、そこにやっぱり警察、検察がどのように関わってきたのか、そこは注視をしていただきたいと思っています。 そして最後、時間が足りなくなりましたが、先ほど石橋議員の方からも、非正規雇用の入口規制のことについて御質問がありました。それで、大臣、非正規労働者を減らすために一番効果的な方法は何だと思いますか。
○国務大臣(福岡資麿君) それは、待遇の改善であったりとかいろいろな方法があると思います。
○大椿ゆうこ君 待遇の改善ってどこの段階から待遇の改善するんですか。一旦非正規労働者になった人の待遇改善ですか。どこからですか。
○国務大臣(福岡資麿君) その正社員の方のその職場環境を良くして、そこの受皿を広げていくということで、そちらの方により多くの方に行っていただけるようにするということでございます。
○大椿ゆうこ君 ちょっとよく分からないですけど、そもそも非正規労働者を増やさなかったら増えなくないですか。非正規労働者として雇わなかったら非正規労働者増えないと思いません。大臣、どうですか。大臣に聞いています。大臣です。
○委員長(柘植芳文君) 先に田中さんに発言していただいてから、大臣に回答させます。
○政府参考人(田中佐智子君) いわゆる非正規労働ですけれども、様々な理由で非正規雇用を選ばれている方がいらっしゃいます。正規の雇用の職がなかったからというふうなパターンもあれば、先生の資料の中にもありますように、育児、介護等々の理由、様々な理由で選ばれております。 政府としましては、やはり正社員になりたいという人についてしっかり正社員になっていただくということを進めております。例えば、正規社員への転換に取り組む事業主への助成金による支援ですとか、在職中の非正規雇用労働者に対するリスキリング、またハローワークにおいての担当者制によるきめ細かな就職支援、こういったようなことを進めてもいるほか、従来型のいわゆる正社員ということでは働きにくいというような方について、多様な正社員というような制度についても普及促進に取り組んでいるところです。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、政府としては、多様な働き方があるということの中で、非正規の方々については、その中での処遇の改善であったり職場環境の改善、そういったものをしっかり図っていくということだと思います。
○大椿ゆうこ君 思うんですけど、非正規労働者を増やさないためには、先ほど石橋議員が言われたように、最初の就職段階、採用段階で限りなく非正規雇用にしていい仕事を限定的なものにしていく、その入口規制が必要だと。 今の政府、厚労大臣も言っているように、非正規から正規に転換していくと、これが非常に難しいということは、私は当事者として経験をしてきたんですね。だからこそ、まず、非正規雇用にしていい仕事というのを限りなく限定的にしていかなければいけないと。そうすることが一番非正規労働者を減らしていくことができる方法だと思って今の質問をしたんです。とっても簡単な話だと思うんですね。そもそも増やさなかったら非正規労働者増えないでしょうということなんですよ。 そこについて一切議論をしていないということが問題だ、議論をやめているということが問題だということが石橋議員からの指摘だったというふうに思います。ですので、先ほど石橋議員の質問の中で既に答弁された部分もあるので幾つか飛ばそうと思っていますけれども、もう最後に、時間がありませんので最後の質問に行きます。 日本労働弁護団が二〇一六年十月七日に出した「非正規雇用の「入口規制」と「不利益取扱い禁止」に関する立法提言骨子案」に対する政府の受け止めをお尋ねします。というか、大臣の受け止めをお尋ねします。ここで主に三つ、これだったらば非正規雇用とか有期雇用にしてもいいと、これ以外のものは認めないということが記されています。それについて大臣のお考えお聞かせください。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、その入口規制につきましては、先ほど石橋議員とのやり取りの中でお話をさせていただきましたように、政府としては導入すべきとの考えには立っておらず、現行の無期転換ルールにより有期契約労働者の方々の雇用の安定を図るということを目指していきたいというふうに思っております。ですから、引き続き、無期転換ルールの適切な運用を通じて有期契約労働者の方々の雇用の安定を図っていきたいと考えています。
○委員長(柘植芳文君) 申合せ時間が来ておりますので、質疑をまとめてください。
○大椿ゆうこ君 十二時一分までとなっていますけど、駄目ですか。十二時一分までと言われているので、それまでやりますね。
○委員長(柘植芳文君) はい、いいですよ。どうぞ。
○大椿ゆうこ君 済みません。 大臣、無期雇用転換ルール、これを更に活用してほしいということですけれども、今日質問に入れていましたが、今時間がありませんので、今日は飛ばしました。でも、昨年、私がパタゴニアの労働争議のこと、大臣のときじゃなかったかもしれませんが、委員の一人としていらっしゃったと思います。パタゴニアや理研、こういうところがこの無期雇用転換ルールを守らず雇い止めするということは実際に起きています。また、無期雇用転換というものは、期限の定めがなくなるというだけの話で、正規雇用になるという話じゃないんですよ。労働条件が良くなるという話でもない。これ、根本的な解決にはならないというふうに思うんですけれども、最後に大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、先ほど、不適正な運用がされていることについては、現行のルールがしっかり運用されていくというようなことをしっかり行っていくということだというふうに考えています。
○大椿ゆうこ君 ちょっと不十分な回答だったと思います。 今日は時間がありませんでしたが、私が国会議員になって一番やりたいことは、この入口規制の議論をもう一度復活させて、そもそも非正規労働者を増やさない、この法制度を皆さんと議論をしていきたいというふうに思っています。今日は石橋議員からも、私と同じ意見で、この入口議論、入口規制の議論をすべきだという声が上がりました。是非、福岡大臣、同じ同世代として、そして就職氷河期世代の一人として、やはりこの非正規雇用の問題、私たちの世代にとってはとても深刻な問題ですから、この非正規雇用の拡大に歯止めを掛けるために一緒に議論をしていきたいと思っております。 それでは、今日の質問を終わります。
○委員長(柘植芳文君) それでは、午後一時三十分に再開することとし、休憩をいたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を再開をいたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 大臣、今日は私、厚生労働行政において例えば研究を推進していくということの重要性について、ちょっと一貫してお話をすることができればと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 まず、資料一の一、御覧いただきますと、厚生労働省、大変すばらしい対応をされました。それは、子宮頸がんの原因でありますHPVを検査単独法ということを導入したということでありまして、改正後のところを見ていただきますと、これまで細胞診、がん細胞があるかないかを探していたところから、HPV、すなわち子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスに感染しているかどうかで絞るといったような形で検診の質を上げる。細胞診は二年で一回求められていたものが、感染しているかどうかで絞ると五年に一回でいいということでありまして、非常に画期的な導入をしていただきました。 これはちょっと伏線もありまして、感染症を原因とするがん、例えばB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスを原因とするがん、これ肝臓がんを起こします。先ほど申し上げたヒトパピローマウイルスも子宮頸がんを起こします。ピロリ菌は胃がんを起こします。こういった形で、非常に長期的な慢性炎症が持続をすることによってがん化を起こすということでありまして、武見大臣のときには、こういった感染症が、例えば急性感染症や慢性感染症の概念を超えて、超慢性感染症とか持続性慢性感染症とか、こういった考え方も必要なのではないか、胃がんであれば感染してから五十年ぐらいたってがんを起こすということでありますので、そういった考え方も必要ではないかと、こういった議論もさせていただいたところであります。 そして、二〇一九年六月の三日の参議院の決算委員会で、私、当時の宇都宮健康局長に対してこういったがん検診の在り方について質疑をし、当時の宇都宮局長もリスクに応じた検診といったものの重要性といったものも答弁をいただいた。そこがずうっと引き継がれて、こういう形で大きな成果を上げられたということを非常に高く評価をいたします。 まず、子宮頸がん検診におけるHPV検査単独法が検診指針導入に至った経緯とその科学的根拠についてお伺いをいたします。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 自治体が行うがん検診でありますが、新たな検診を導入するに当たりましては、精度管理を含めた運用方法について十分に検討する必要があると思っております。 その上で、令和元年六月、先生から御質疑がありまして、当時の宇都宮健康局長が、先ほど先生御披露いただいたとおり、好発年齢や喫煙の有無など、がんの特徴を踏まえた個人のリスクに応じた検診が適切に提供されることが重要であると考えており、死亡率減少という利益が検査の偽陽性や過剰診断等の不利益を上回ることが明らかとなった検診方法を指針においてお示しをさせていただいているところであります。 先生御指摘のパピローマ、HPV検査の単独法につきましては、国際的なコンセンサスが得られていることを踏まえまして、死亡率減少の代わりに浸潤がんの罹患率の減少、これを評価指標として評価を行った結果が、令和二年の三月に国立がん研究センターのガイドラインにおいて情報が更新されておりまして、従来法の細胞診と並んで検診による利益が不利益を明らかに上回るので、対策型の検診、任意型の検診の実施を推奨するとされたところでございます。 その上で、当該ガイドラインを踏まえまして、令和三年から令和六年にかけ、がん検診のあり方に関する検討会において、受診間隔が異なる複数の検診方法を導入することによって生じる自治体の運用上の課題等につきまして検討を行った上で、令和六年二月十四日に指針を一部改正し、子宮頸がん検診の検診項目にHPV検査単独法を追加させていただきました。 以上でございます。
○秋野公造君 大変すばらしいことだと本当に重ねて申し上げたいと思いますけど、改めてでありますけど、この単独法を導入することで受診者、市町村の関係者にどんなメリットがあると想定をされているか、御答弁をお願いします。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 子宮頸がんにつきましては、これまで全ての対象者について一律細胞診による検診を二年に一回提供することとしておりました。 他方、今回導入されましたHPVの検査単独法におきましては、検診間隔が五年に一回となりまして、検診を受ける方並びに検査を提供する側の双方にとりまして負担が軽減することが期待をされます。ちなみに、検査の結果が陽性であった場合には、毎年検査の受診機会を提供することとなっております。
○秋野公造君 今、大坪局長御答弁いただいたとおり、原因となる感染症に罹患をしているかどうかということで、リスクを層別化して対応するということで、大変すばらしいことでありますけれども、これ、市町村がこのHPV検査単独法を導入するに当たり具体的にどのような整備を行う必要があるか、また実際に整備できている市町村でどんな工夫をしているか、御紹介をお願いしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 HPVの検査単独法では、先ほど申し上げましたように、検査結果が陰性であった場合には検診の間隔が五年に一回となる一方で、検査の結果が陽性であった場合には毎年検査をしていただく必要があり、検査結果によって次回の検査時期と内容が異なるやや複雑性を持っております。そのため、自治体においては、体制整備を確実に行った上で導入をしていただく必要があると考えております。 国といたしましては、自治体が準備すべき要件を指針でお示しをしておりまして、具体的には、HPV検査単独法検診マニュアルを活用していただくこと、また、検診に携わる方が研修を受講していただくこと、また、個別の受診状況について長期の追跡が可能であること、地方医師会及び検診の実施機関等関係者の理解と協力が十分得られていること、加えまして、住民や対象者への普及啓発を行うことを自治体にお願いをしているところでございます。 既にHPV検査の単独法が導入されている自治体の取組を伺っておりますと、精度管理のための長期追跡が可能なデータベースの構築ですとか、リーフレットを活用した住民の皆様への受診間隔の周知、自治体のホームページ上での対象者が受診しやすい医療機関を探すための検索ツールの公開といった取組がなされていると承知をしております。
○秋野公造君 すばらしい取組でありますから全国にどんどん広がってほしいと願いますが、ちょっとそこが進んでいないように思われます。 大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、この市町村がHPV検査単独法を導入するための支援に係る取組、これからどう進めていくのか、決意を含めてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、委員におかれては、専門家のお立場で様々な具体的な御提言をいただいていること、感謝申し上げます。 HPV検査単独法につきましては、自治体の導入を推進するため、厚生労働省といたしましては、検診の精度管理に係る自治体向けの研修の実施でございましたり、検診の受診記録を管理するシステムのHPV検査導入に伴う改修費への補助などの支援を行ってございまして、令和七年度予算案において必要な経費を計上しております。 より多くの自治体においてこのHPV検査単独法による子宮頸がん検診が適切に実施されるように自治体支援をしてまいりたいと考えています。
○秋野公造君 大臣、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 リスクに応じた検診を推進するということ、新しい取組であります。是非全国に広がってほしいと願うわけでありますけれども、そうなってきますと、いよいよ感染症を原因とするがん、先ほど冒頭申し上げましたけれども、B型肝炎、C型肝炎ウイルスを原因とする肝臓がん、これリスクに応じた検診、既に実現をしているところであります。子宮頸がんについても、こうやってHPVのリスク、感染をしているというリスクに応じた検診が導入されていると。そうなりますと、いよいよ胃がんの原因でありますピロリ菌のこの感染の有無でリスクを層別化をして、早く胃がんを見付けて、そして死亡率減少につなげていくということが私重要ではないかと考えております。 資料一の二を御覧をいただきますと、資料一の二は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン、非常に高名な雑誌で、実はもう二十五年前のデータでありまして、ピロリに感染している人と感染していない人を八年間追跡をしたならば、感染している人は三%胃がんを発症したけれども、感染していない人から胃がんが一人も出なかったという極めて画期的なデータであります。もう、今こんな研究はもうできない。二十五年前だからこんな研究も行い得たと思いますけど、非常に重たいデータだろうと思います。 資料一の二の②を見ていただきますと、これは厚労白書からの引用でありますけれども、リスク要因別の関連死亡者数ということで、先ほど、大坪局長、高血圧や喫煙等のリスクについて御言及されましたが、恐らくこれ、上から順番におっしゃったんだと思いますが、六番目にピロリがありまして、そして全てがんを起こすということであります。 実は、その下にC型肝炎ウイルス感染があり、一番下にB型肝炎ウイルスがありということでありまして、このインパクトを考える上でも、胃がん予防のためのこのピロリ菌の除菌を行ってきたということ、そしてそこにきちんと検診を、リスクに応じた検診を導入するということは、三つ目を見ていただきますと、私自身、国会議員となって一番最初の仕事は、やっぱり胃がんの原因を厚労省にピロリと認めていただいて、そして、二〇一三年の二月二十一日に、ピロリに感染する、即ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対する除菌、これを可能にしたときに、四十年にわたり胃がんで亡くなる方の数が五万人からどんなしても減らすことができなかった我が国が、こうして直線的に死亡者数は減っていき、十一年が経過をして、今二二%の減少効果、これをどう考えるかということであります。 外科医の先生方には、もう今若い外科医の先生方は胃がんの手術の経験を積むこともできないというぐらいに、非常に手遅れになるということも減ってきた状況でありまして、本来検診で行うべき事項を、当時、保険局の方で、除菌に当たり胃カメラを飲まないと保険適用にならないとしていただいたことで、検診的な要素も加味していただいたことで、こうして大きな成果を上げているということになろうかと思います。 そういった意味では、改めて、いよいよ、胃がんの原因であるピロリ菌、リスクではありません、原因であるピロリ菌の、そこでリスクを層別化した検診の導入に踏み込むべきではないか、大坪局長にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、ピロリ菌の感染と胃がんの発生につきましては、資料でもお配りをいただきましたように、ニューイングランド・ジャーナルにおきましては、ピロリ菌非感染者二百八十例、これが平均八年間の観察期間で胃がんの発生者がいなかったということ。また、胃がんの死亡者数につきましては、二〇一三年が約四万九千人であったところ、二〇二三年は三万九千人まで減少しているということにつきましては、先生が今御言及いただいたとおりでございます。 子宮頸がんにつきまして先ほど申し上げましたが、国際的なコンセンサスが得られていることを踏まえて、死亡率減少の代わりに浸潤がんの罹患率の減少、これをエンドポイントとして評価を行わせていただきました。検診の利益が不利益を明らかに上回ると評価をされ検診項目に追加をしたところでございますが、今、ただいま胃がんとピロリ菌に関しましても少し大規模な臨床研究を行っているところでございます。 HPV単独法の導入経緯を踏まえまして、胃がんにつきましても、リスクに応じた検診の手法について国立がん研究センターを始め有識者の先生方の御意見を聞きながら検討してまいりたいと思います。
○秋野公造君 そういう答弁がずっと続いておりまして、もう十数年ということであります。 大臣御地元の佐賀県、本来がん検診は市町村長の権限ではありますものの、大臣御地元の佐賀県では、市長さんたちのピロリ菌の検診を早くから導入したところもある一方で、ここは佐賀県全体で中学校三年生全員にピロリ菌の検診を導入をして、そして除菌まで県の方で責任を取っていただいて対応していると。保険適用の際に大きな貢献をされた浅香正博先生を佐賀県に招いて議論を行っております。中学校三年生の方々の除菌をしたこの成果、死亡率減少の成果が出るのは三十年とか四十年とか五十年先、こんなところまで待たなきゃ結果が出ないのか。 国が指針の中に定めなくても、もう今や市町村の三分の一を超える自治体で既に導入がなされているような状況で、これ非常に対応が遅いと言わざるを得ず、私は研究班等を設置をしてきちんとエビデンスを集めていただくといったような対応に踏み込んでいただきたいと思いますが、改めて御答弁お願いをしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) ありがとうございます。 先ほど少し触れましたけれど、ただいま胃のエックス線検査又は胃内視鏡検査とピロリ菌検査を組み合わせた胃がん検診につきまして、死亡率、累積胃がん罹患率などをアウトカムといたしました大規模臨床研究を行っているところであります。臨床対象者は五十から六十九歳の胃がん検診受診者で、レントゲンを行っている方が一・五万人、内視鏡を行っている方が一・五万人とやや大規模なスタディーを行っているところで、これ二〇一六年から始めておりますので、少し成果を確認をしながら、専門家の先生方とも御意見したいと思っております。
○秋野公造君 もう一問させていただきますが、五十歳、六十歳を対象にすると、胃がん好発年齢を対象としたときの差というものと、今大臣の御地元の佐賀県は中学校三年生で検診を行っている。当然のことながら、慢性炎症でありますから、早く介入をして、早く見付けて早く介入するということが非常に重要であるということは、これ子宮頸がんでもこれ同様のことでありまして、五十歳や六十歳を対象とするスタディーが不十分ではないかとの問題意識があることから、その意味では、エビデンスを集めるために研究班の設置を検討をお願いをしております。 もう一回答弁をお願いします。
○政府参考人(大坪寛子君) 御指摘ありがとうございます。 がんの好発年齢などを踏まえて、がん検診の対象者、そういったリスクを踏まえて構築をしているところでございます。先生からも御指摘がありました報告については承知をしておりますが、がんセンターを始め様々専門家の先生方の御意見を踏まえながら検討を進めてまいりたいと思います。 ありがとうございます。
○秋野公造君 もう少しがんの質問をしたいと思いますが、資料の二の一、御覧をいただきたいと思います。 私は、二〇一三年十二月に成立いたしました全国がん登録推進法の発議者でもあります。資料二の一は、がんセンターが出しているものでありまして、ちょっと細かい話をしますけれども、五ポツ、病期分類と進展度の下に、UICCTNM分類ということでありまして、下の図に胃がんがどこまで深達、どこまで深く進行していくかということで病期の分類を行っているわけでありますけれども、一番左側に粘膜固有層と書いてあって、一番左側が上皮内がん、二つ目のT1aと書いているのが粘膜内がんということでありますけれども、UICCTNM分類の第八版のところを見ていただきますと、先ほど申し上げた上皮内がんの記載がまず抜けているという事実があります。 よく読んでみると、黄色で私、線を引っ張っておりますけれども、上皮内がんは用いずに上皮内がんと確認できればT1a、つまり右側の粘膜固有層がより進んだところで登録をするということになって、上皮内がんを統計上取っていないということがある一方で、資料二の二を御覧いただきますと、公表資料を見ると上皮内がんを除くと書いていまして、上皮内がんは含まれているのに、上皮内がんは除くと、こういう記載があるというのは発議者として大変不本意でございまして、しっかり運用していただきたいと願いますが、ちょっとこれは確かに分かりにくいので見直しをお願いしたいと思いますが、御答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(大坪寛子君) お答え申し上げます。 もう先生御案内のとおりでありますが、臨床現場では胃がんの取扱い規約、これに基づいて準拠して動かしております。全国がんの登録もそれに倣って当時構築したという経緯があると思っております。全国がん登録では、全ての病院等から届出を求めるに当たりまして、がんの罹患等の状況をできる限り正確に把握する観点から、胃がんにおきましては医療現場での運用を尊重したという経緯がございまして、胃癌取扱い規約と同様に上皮内がんが含まれる形で進展度の区分として報告をさせていただいております。 一方で、上皮内がんの取扱いに関する先生の御指摘は重要なことでありまして、全国がん登録、罹患率、率の報告等におきましては、国民の皆様にとって分かりやすいものとなるよう、適切な注釈を付けるなど、周知をしっかり行ってまいりたいと思います。
○秋野公造君 ありがとうございます。注釈付けていただくということを感謝申し上げたいと思います。 もう一点は、全国がん登録の報告、ちょっと付けておりませんけれども、先ほどの深達度の図を見ていただきますと、Tis、T1aのところとT1bのところで分けるということが、胃カメラを使って胃がんを切れるかどうか、すなわち早期で命を救うことができるかどうかということが分かる指標になっておりまして、残念ながら全国がん登録がそれで集めるようになっていないことも不本意であります。 このT1aで取るとしたこと、了といたしますけれども、その数を出していくということは、早期発見が進んでいるかということの大切な指標になりますので、そこが何らか分かる形に、ヘリコバクター学会等もそういったデータを求めておりますので、そういった数字が分かるようにしていただけないか御提案を申し上げますが、御答弁お願いいたします。
○政府参考人(大坪寛子君) ありがとうございます。 先ほどの繰り返しではありますけど、胃癌学会の取扱い規約に準じて全国がんの登録が構築されたという経緯もありまして、日本胃癌学会の取扱い、UICCのTNM分類並びに院内がん登録では、先生御指摘のとおり、治療法や選択の評価、こういったことに有用であるように、T1aとT1b、区別しているわけであります。 一方で、この全国がん登録といいますのは、全ての病院等から全部位の新たに診断されたがんの報告を行うに当たり、極めて単純な分類である進展度、これを用いて登録をお願いしているところでありまして、T1aとT1bにつきましても、今区別をせずに進展度の限局という形で届出をお願いをしているところであります。 T1aとbの区分のデータ、これは治療法の選択において極めて重要であるということは先生の御指摘のとおりでありまして、こういった情報につきましては、院内がん登録においては活用することが可能となっております。必要に応じてこういったデータを活用していただきたいということを学会へ改めて周知しますとともに、T1aとそこを区別する必要があるかどうかにつきましては、国立がん研究センターともちょっと相談をしたいと思っております。
○秋野公造君 院内がん登録使うと七割ぐらい分かるかと思いますから、大きな方向性が見えるかと思います。がんセンターとの御協議も何とぞよろしくお願いをしたいと思います。 資料三の一、三の二を御覧いただきたいと存じますが、二〇一八年の診療報酬改定では、透析導入期加算ということで、透析を導入、名前のとおり、かつては透析を導入するときの加算であったものを、このときに、生命倫理の課題もしっかり踏まえながら血液透析、腹膜透析、腎移植をきちんと説明をすると、こういった方向性が示されて、今日は、腎臓病協議会の皆様、御地元の皆様方が委員の先生方のお部屋をもう回られていると思いますが、患者さんたちの希望を入れる形で、まずは腎代替療法を説明をして、そして、それでも受けていただけないときには初めてそれを選択しないという選択肢を説明をすると、こういった配慮がなされた診療報酬改定が、患者さんの希望を入れる形で生命倫理に配慮した極めて質の高い診療報酬改定が行われたところであります。 ちょっと私が気にしているのは、その後に専門家の先生方の中には、AMEDの研究などで全部説明をするんだとかいったような、そういった患者さんのお気持ちに、要望に配慮しないような報告書などもちょっと散見をされるような状況で、そういったものに引きずられないように、きちんと厚労省が定めた診療報酬の要件を私確認をしておきたいと思うんですけれども、下側には令和二年度診療報酬改定で実現をしております、下側ですが、腎代替療法指導管理料、このとき新設をいただきました。 確認をしておきますが、二〇一八年に制度としてつくっていただいた、生命倫理にきちんと配慮をした形での医療者と患者さんとのシェアード・ディシジョン・メーキングの方向性というのは、この令和二年改定、この腎代替療法指導管理料においてもきちんと維持をされているかということ、そして、そのときに参考とすべき文書とは一体何なのかということを鹿沼保険局長にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(鹿沼均君) お答えします。 御指摘の参考とすべき資料、まさにその関連学会の作成した資料となってございますが、これはまさに先生の今御提示いただきました資料三の一の右側のところに書かれておりますが、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本移植学会、日本臨床腎移植学会、日本腹膜透析医学会により作成されました「腎不全 治療選択とその実際」を指すということを事務連絡でお示ししております。この冊子は、まさに血液透析、腹膜透析、腎移植についての情報提供、こういったものが行われているものと承知しています。 いずれにいたしましても、先生御指摘のように、生命倫理の観点、こういったものもございますけれども、そういったことも踏まえながら、腎代替療法を必要とされる患者さんにとってより良い治療法の選択を資するような適切な情報提供、こういったものが大切だというふうに思っております。
○秋野公造君 確認ができてよかったです。ありがとうございました。 資料四、御覧をいただきたいと思います。 独法の方も非常に大切な仕事をしていただいておりまして、国立医薬品食品衛生研究所、これ国衛研でありますけれども、そして、独立行政法人製品評価技術基盤機構、NITEも大変大事な仕事をしてくれています。それは、例えば、上側の、国衛研の資料でありますけど、茶のしずく石鹸が、原因物質をきちんと見付け出して、そしてそれが食物依存性、運動誘発性のアレルギーを起こすといったようなもう極めて微量のものを探し出して、そんな命を守る、被害が広がらないようにする仕組みを取り組んでいただいております。美白の化粧品などを使って、あのときもきちんと原因物質を究明をいたしました。 例えば、国衛研が原因を究明すると、パッチテストみたいに、結局それが本当に原因だったのかその患者さんで試してみるという、そういった試験を作り込むということが非常に重要でありまして、かつては厚労研究できちんと行われていたものが、AMEDができたときに、医薬品の開発みたいな側面もありますから、そういった方に移管してしまって、まだそのデマケが生きているときには、そういった先生方の対する公募なども行われ、きちんとパッチテストを作るといったような仕事はなされていたんですけど、時間がたつと、別に薬事承認を取るわけでもなく、急いで原因究明をしなくてはいけない関係上、AMEDの理念には何か合わなかったりして、もう今や公募さえ行われていない状態で、非常にそこが不安定な状況になっている次第であります。 きちんと、私は、こういった仕組みは国衛研の方で、AMEDの予算ではなく、しっかりそちらの方に予算を振り分けて対応することが重要ではないかと考えますが、御見解お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。 レギュラトリーサイエンスの関係の御指摘でございます。 最新の科学的知見を薬事規制に生かしていくということは、医薬品等の品質、有効性、安全性の確保にとって重要でございますことから、レギュラトリーサイエンスに関する研究事業を毎年実施をしているところでございます。 薬事行政における規制、取締り等の見直しや制度設計、政策の立案、実行等に資する研究は厚生労働科学研究費を用いて実施をし、革新的医薬品等の品質、有効性及び安全性に係る試験方法等の開発やデータ収集システム等の環境整備に関する研究についてはAMEDの予算を用いて実施をしているところでございます。 医薬品等の品質、有効性及び安全性の確保に向けまして、厚生労働省といたしましても、国立医薬品食品衛生研究所で実施をされるレギュラトリーサイエンスに関する調査研究を始めといたしまして、パッチテストの開発などの調査研究が適時適切に実施できるよう、必要な研究費を確保してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 パッチテストも触れていただいて、ありがとうございます。 下側が、経産省所管のNITEが行っている、ここも、本当に微量の物質を見付けて、医薬品以外のものに対してのきちんと原因物質を究明しているんですが、ちょっと、ここも何かパッチテスト等の検査を縮小するといったようなお話をちょっと聞いたものでありますから、そこは、経産省、大変なことになるのではないかとお話をさせていただいたところであります。 検討をいただいていると思いますが、進捗についてお伺いをいたします。
○政府参考人(殿木文明君) 独立行政法人製品評価技術基盤機構、いわゆるNITEの業務につきまして、大切な視座の一つを頂戴いたしました。 御指摘のとおり、NITEにおきましては、アレルギー性接触皮膚炎の原因物質を探索するための調査分析事業を実施しているところでございます。本事業は、NITEに通知された製品事故のうち、化学物質が人体に悪影響を及ぼしたのではないかと疑われる案件につきまして、医療機関からの分析依頼を受けて、製品中に含まれるアレルギー性接触皮膚炎の原因物質の検出や同定を行ってきたものでございます。 また、本分析結果を踏まえまして、医療機関が患者に対してパッチテストを行うことにより、患者の皆様がアレルギー性接触皮膚炎の疑いがある際の原因物質の特定に貢献しているところでございます。 この事業につきましては、ここ数年のアレルギー性接触皮膚炎に係る製品状況等も踏まえ、NITEにおきまして、令和七年度は体制を縮小することも検討の俎上にのせられていたところではございますが、その後の検討や、以前いただいた委員からの御指摘なども踏まえまして、次年度以降の本事業の実施について、目下NITEにおいて精査、再検討を行っているところでございます。 もとより、本事業の重要性については認識しているところでございまして、いただいた委員の御指摘や周辺状況なども踏まえ、令和七年度の事故原因分析事業につきまして、引き続きNITEと検討を深め、しっかりと真摯に対応してまいりたい、このように考えているところでございます。
○秋野公造君 ありがとうございます。是非、引き続きよろしくお願いをしたいと思います。 国土交通省所管の建設現場で働く経産省所管の例えば製造業、こういった方々、なかなか建設業法の範疇に入らなかったりして、処遇が上がらないということであります。先ほど、石橋委員からも資格といったような御言及もありましたけれども、例えば私たちであれば、内視鏡やレントゲンや磁気などを使って体の中に何があっているかというのを検査いたしますけれども、それをインフラに対して適用する非破壊検査技術の業界の皆様方、製造業として建設現場で頑張っているところであります。 なかなか処遇も上がらないということでありまして、配筋探査、コンクリートの中にいわゆる鉄筋がちゃんときちんとあるのかといったような質の高い検査を行っておりますけれども、こういったことを技能検定の中に位置付けていくということは極めて重要だと考えておりまして、質が上がり処遇も高まりと、そういった意味で、そこが技能検定に資するのかといったような御相談というのをかねてからしてきたところでありますけれども、そこが資するのかといったような点ということについてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(堀井奈津子君) まず、技能検定につきましてでございますけれども、職業能力開発促進法におきまして実技試験及び学科試験によって行うことが規定されているほか、職種の新設及び指定試験機関の指定に当たりましては、高度な技能や専門的知識を要する等検定に値する職業能力が要求され、かつそれらの技能等を客観的に評価をできること、そして、検定すべき技能等が企業横断的、業界標準的な普遍性を有するものであること、対象労働者が地域に限定されることなく全国的に相当数存在すること、職業能力を評価をする試験を全国的に毎年千人以上の規模で適切に行ってきた実績を有すること、これらの要件を定めているところでございます。そして、職業能力開発専門調査員会における検討等を経て決定をするという、こういう流れになっております。 それで、申し上げたとおり、技能検定の要件幾つかあるわけでございますけれども、学科試験及び実技試験の実施が求められるという点に関しましては、秋野委員から御指摘がございましたコンクリート構造物の配筋探査技術者、この資格につきましては両方の試験を実施をしているということは承知をしておるところでございます。 今後は、関係する業界団体の方々から技能検定化に関する御要望がある場合、その要件に合致するか等を具体的に検討しまして、それで必要に応じて助言、指導を行うなど、適切に対応してまいりたいと存じます。
○秋野公造君 是非よろしくお願いをしたいと思います。 昨年、大麻取締法改正をされました。立法事実として、難治てんかんの方々に対する医薬品、そして食品として生活の質を担保しなくてはならない方をどうするかということが大切な課題でありました。 施行後に難治てんかんの患者さんがそういった大麻由来の食品を服用できるようにということで、当時の武見大臣、城局長には特定臨床研究を設置して対応していただくということも決断いただいたわけでありますけれども、その後の状況、患者さんはきちんと摂取できる状況にあるかということと、長期的に、継続的に、安定的に命を守っていただかなくてはならず、そこについて、方針について御答弁をお願いします。
○政府参考人(城克文君) 厚生労働省といたしましては、委員からの御指摘等を踏まえまして、対象となる患者さんたちが引き続きカンナビノイド製品にアクセスできるようにすることを目的といたしまして臨床研究を実施することとして、必要な研究費を交付をしているところでございます。 また、当該臨床研究による投与を開始するまでの間に難治てんかんの患者様たちが手持ちのカンナビノイド製品を引き続き使用できるようにするために必要な書類の提出等の手続について周知をいたしまして、現在までに三十二名の患者様たちが手続を行っており、大きな支障は生じていないというふうに承知をしております。 今後でございますが、標準的な治療によっても発作が抑制できない難治性てんかんの患者さんたちが今後もカンナビノイド製品を長期的に継続して使用できるようにしていくこと、そのためには医薬品としての研究開発につなげていくことが重要と考えております。 厚労省といたしましても、医薬品開発に係る研究費の活用などを含めまして、必要な患者様たちが長期的かつ継続的にカンナビノイド製品にアクセスできるよう、引き続き尽力してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 最後に鷲見部長、お伺いしたいと思いますが、入国前結核スクリーニング、十年にわたり質疑を続けてきました。近年は武見大臣、当時の、上川当時の大臣、小泉大臣、ずうっと質疑を重ねて、いよいよ実現をしていただいたところであります。感謝を申し上げたいと思いますが、スクリーニング導入されて、直近までの進捗について御答弁をお願いするとともに、IGRAの検査の導入について、担当の皆様とはもうかねてより質の高い検査の導入ということで議論をしてまいりました。あわせて、この質の高い検査の導入状況につきまして御答弁をお願いします。
○政府参考人(鷲見学君) これまでも議員に導入につきまして御指摘いただいておりました入国前結核スクリーニングにつきましては、今年度中の制度開始に向けまして検討を進めてまいったところでございます。 今般、フィリピン、ネパール、ベトナムの三か国につきまして、準備が整ったことを踏まえ、順次制度を開始することが昨年十二月の厚生科学審議会結核部会におきまして了承され、厚労省のホームページにおきまして対象国等を公表したところでございます。 フィリピン及びネパールにつきましては、本年三月二十四日から健診受付を開始し、六月二十三日から在留資格認定証明書交付申請時又は査証申請時に結核非発病証明書の提出義務付けを開始する予定でございます。また、ベトナムにつきましては、この三か国の中で対象者が最も多いため、問合せ、手続に時間を要することも考慮いたしまして、円滑な手続を確保するために健診受付の開始をほかの二か国よりも後の五月二十六日とし、九月一日から在留資格認定証明書交付申請時又は査証申請時に結核非発病証明書の提出義務付けを開始する予定でございます。 こうした制度の内容及びスケジュールに加えまして、指定の健診医療機関の一覧やQアンドAをまとめた特設サイトも公開したところでございます。引き続き、円滑な制度実施に向けて周知を進めてまいります。 また、先生が今御指摘のIGRAという重要な検査でございますけれども、御意見はそのとおりでございまして、先生の資料の中にもございますが、島尾先生からもそのような指摘を以前から受けていると。 こうしたような意見も踏まえまして、今般の入国前結核スクリーニング制度では、五歳未満の小児の検査におきましてIGRAを一部導入しているところでございます。具体的なIGRAを行う場面につきましては、日本入国前結核健診の手引きにおきまして、健診医による問診、身体検査で有意な活動性結核の所見がないと判断された場合にIGRAを実施することとしております。
○秋野公造君 時間になりました。 仁木副大臣、宮路副大臣、申し訳ありませんでした。終わります。
○猪瀬直樹君 日本維新の会、参議院幹事長の猪瀬直樹です。 先週の三月六日に予算委員会で石破総理に質問をしましたが、時間は限られていたので福岡大臣に余り質問できなかったんですね、ちょっと。 そこで、今日は、まず、OTC類似薬について、改めて幾つかの追加質問をいたします。 〔委員長退席、理事三浦靖君着席〕 前提をちょっと申し上げますね。日本の自動車産業というのは五十五兆円から六十兆円の産業規模で、五百万人から六百万人の雇用者がいます。医療、介護産業もやっぱり五十五兆円から六十兆円規模で、同じような雇用の規模があります。日本の二大産業ですね、GDPの一割ずつ。こういう巨大産業で、しかし、日産のようにイノベーションを怠っていると市場からの退場を迫られると、これが自動車産業の現状ですね、民間ですから当たり前ですけれども。 ところが、医療、介護産業というのは公金市場ですから、市場からのチェックを受けにくい。という中で、医療費がどんどんどんどん高騰し、医療費の規模が増えていく。もちろん、質の高い医療は必要ですが、無駄な保険料負担は要らないわけで、無駄な部分は削っていかなければいけない。こういう前提をはっきりさせていって、更に申し上げると、僕が前に「日本国・不安の研究」って五年前に書いたときに、医療費は四十三兆円だったんですよ。今四十七兆円です。一年に一兆円ずつ増えている。これ、どう考えても異常で、あと二、三年で五十兆を超えますよ。誰が負担するのかという問題が起きてきます。実際起きている。例えば、三百五十万円の単身世帯で所得税は七万円です。しかし、社会保険料負担は五十万円です。そこに、同じく経営者が五十万円負担しますから、百万円の負担になります。この五十万円のうち、半分は年金で、半分は医療費ですね。 ですから、現役世代は、この重い負担、よく五公五民と言うけど、所得税はそれほどでもないんです。この医療費が、つまり保険料というのは、何か税金じゃないように思われているけれども、強制徴収ですから実質税金なんですね。だから、そこの部分をどうやって削って若い人の負担を減らすかと。これ、計算上、ちょっと今問題提起しているのは、自公と維新で協議体をつくって、できたら四兆円ぐらい減らしましょうという提案をしているわけですけれども、そうすると現役世代に六万円の負担減になるわけですね。そこは話し合ってできるだけやっていきたいんだけれども。 そこで、今、最初に取り上げておきたいのは、一番分かりやすい例からいこうと思っていて、それでOTC類似薬と、こういうことでまずは取り上げた、この間、石破総理のところで、予算委員会で。そのときに、厚労大臣、時間なくて余り聞けなかったんですけど、まずこのペーパー見ていただきたいんですけれども、(資料提示)OTC類似薬とは何ぞやということになりますが、この表の中で、一番外側のくくりがOTC医薬品ということで、OTCというのはオーバー・ザ・カウンターということで、要するにドラッグストアで買えますよという風邪薬とか湿布薬の話ですね。それから、このグレーのゾーンですね。これは、お医者さんで処方箋を書いてもらって調剤薬局で薬をもらうと。問題はこの真ん中の緑の部分ですね。これがOTC類似薬です。このOTC類似薬というのは、処方箋医薬品、書いてあるの見て、読みますけどね、処方箋医薬品以外の医療用医薬品と。非常にこれ曖昧な表現ですが、処方箋がなくても買えますよということなんですね。 そうすると、その処方箋のコストが削減できると同時に、ちょっと、一番この端っこの方に書いてある、薬剤師さんがこんなに余っている、余っているって言ったら失礼ですけれども、たくさんいる。この薬剤師さんを、セルフメディケーションできちんと患者さんと薬剤師さんが話し合って、そして医療用、処方箋ない医薬品でも買える、そういう状態をつくり上げていくことがタスクシフティングになると思うんですね。 要するに、お医者さんの領域、看護師さんの領域、薬剤師さんの領域と縦割りにしないで、それぞれでやれる役割をきちんとやっていただくと。これ、ちょっとタスクシフティングということについて一言言うと、薬剤師さん、注射もできないんですよね。アメリカはできますよ、だから、こんな縦割りで、それぞれリレーのバトンの領域が、渡せる領域があるわけで、そういうところをもう少し有効にやっていかないと無駄な経費が掛かるわけですね。まあ大臣、重々承知ですけれども、あえて言っています。 それで、この真ん中の零売薬局というのがあって、ここにちょっと点々々と看板に打ってあるけれども、「処方せんがなくても病院のお薬が買えます」と、これが薬剤師さんの役割ですね。これが零売薬局というのかな、後で説明しますけどね。この零売薬局の部分ですね、この医者の処方箋がなくても医療用医薬品が買えると、このグレーゾーンですね。 これ、質問になりますが、このOTC類似薬の定義について先日聞きました。では、なぜ禁止されていないかということですね。まずその理由を説明、つまり、何でここのグレーゾーンが存在するのか、まずその理由を説明いただけますかと。これ、歴史的な経緯もあると思うので、その辺も含めてお願いいたします、大臣。
○国務大臣(福岡資麿君) 処方箋医薬品以外の医療用医薬品の分類につきましては、医療用医薬品のうち特にリスクが高い医薬品につきまして医師の処方箋が必要となるものとして、平成十七年に処方箋医薬品の区分を設けたことに伴いまして生じたものでございます。この処方箋医薬品以外の医療用医薬品、委員はいわゆるOTC類似薬とおっしゃっている部分につきましては、あくまでこれ処方箋医薬品と同様、医療用の医薬品でございまして、適切な使用がなされなかった場合のリスクが高いため、医師等の専門家の判断の下で使用が求められているものでございますが、緊急時等のやむを得ない場合において、薬剤師との相談により、OTC医薬品による対応も考慮した上で、必要最小限の数量に限って薬局で購入できるものとしているものでございます。 そのような中で、個々の薬局において、いわゆるOTC類似薬を実際に販売されているか否かは、患者さんからの御相談を踏まえ、OTC医薬品による対応も含めて検討し、判断されるものであるというふうに承知しています。
○猪瀬直樹君 元々処方箋医薬品であったものをメーカーが一般医薬品として発売したいときに、いわゆるスイッチOTCといいますが、申請をして受理されると処方箋医薬品から外れてOTC類似薬になると、まあプロセスですね。 〔理事三浦靖君退席、委員長着席〕 今、この七千品目ある、この今、図で示しているけれども、その処方箋医薬品は一万三千品目、OTC医薬品は一万三千品目、その間が七千品目ってかなり多いですよね、これは。これ、このスイッチしていくプロセスですけれども、このメーカーが一般医薬品として発売したいというときには、その承認手続を行うのがPMDAという独立行政法人であって、正式名称は医薬品医療機器総合機構、医薬品医療機器総合機構といいます。これ、ちょっと質問通告にないんだけれども、参考人、これ簡単に説明してください。
○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。 医薬品、医療機器等も含めまして、薬事の承認申請に係ります審査の部分については、御指摘ありました独立行政法人医薬品医療機器総合機構、PMDAで行っているところでございます。これは、承認する際の事前の審査でありますとか、ほかにも、副作用救済、安全対策等を行う独立行政法人として設置されているものでございます。
○猪瀬直樹君 ごめんなさいね、突然で。 それで、ただ、これどこにあるの、これは。場所はどこにあるの。
○政府参考人(城克文君) 場所は、場所でございますが、虎ノ門といいますか、失礼しました、新霞が関ビルの中に設置されております。
○猪瀬直樹君 そういうのがあって、ここにメーカーが申請書類を出して、新霞が関ビルに書類を出して、そこで、そのPMDAというところに出して、で、そのスイッチできるかどうかということですね。 例えば、皆さん、花粉症の人が結構いますけれども、アレグラって使っていますよね。抗ヒスタミン薬、要するに抗アレルギー、花粉症の薬、花粉症じゃなくてもこのアレグラというのはポピュラーですけれども。これ、難しい名前なんですけれども、フェキソフェナジン塩酸塩という、こういう成分なんですね、フェキソフェナジン塩酸塩と。こういう成分が大事なんですけれども、これを医療用医薬品でアレグラ錠六十ミリグラムと、こういう名前付いている。これがスイッチOTCで医薬品になると、アレグラFXという商品名で我々は買うわけですね。これなんか、有効成分、添加物、内服方法は全て同じです。つまり、アレグラはアレグラなんですね。成分は同じ、名称が違っているだけで。だから、リスクも当然同じです、リスクも同じ。 ところが、三月六日の予算委員会で福岡大臣は、OTC類似薬にもわざわざ医師の判断を求めるのかと聞いたところ、適切な使用がなされなかった場合のリスクが高いと、こういうふうに答弁しています。OTC医薬品と全く同じアレグラのような薬でそんなリスクはないですよね、成分同じなんですから。大臣の答弁おかしいと思いますが、どうなんですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 私もこの時期、花粉症に悩まされておりますので、アレグラについては何度も服用したことがございます。 その上で申し上げますと、当然ここのOTC類似薬の中には、OTC類似薬で、かつスイッチOTC化したものがございます。そこは、その中の一部にそういうのは当然ございます。私が六日に答弁したのは、一般論といたしまして、いわゆるOTC類似薬は、処方箋医薬品と同様、医療用医薬品でございまして、原則として、適切な使用がなされなかった場合のリスクが高いため、医師等の専門家の判断の下での使用が求められるものとして申し上げたものでございまして、その中の一部に、委員がおっしゃったように、その両方に存在しているものは当然あるということでございます。 御指摘のとおり、このいわゆるOTC類似薬の中には、OTC医薬品と成分、効能、効果が共通している品目も一部にはございますが、医療用医薬品とOTC医薬品では、包装であったり、添付文書等の医薬品を適正に使用するための情報の記載の程度や方法等が異なるなどの違いがございます。こうした中で、使用方法や使用上の注意など必要な情報が提供されず医療用医薬品を使用すると、例えば、患者さんの自己判断で大量かつ長期に使用され、その結果、肝機能障害などの重大な副作用に遭遇するリスクがある旨を申し上げたものでございます。 厚生労働省としては、いわゆるOTC類似薬を適切な情報とともに一般の方が使用できるよう、医療用医薬品から一般用医薬品に移行するスイッチOTC化を今進めているところでございまして、個別の品目ごとに検討し、セルフメディケーションを進めていきたいと考えています。
○猪瀬直樹君 僕は、その保険料の負担をできるだけ減らしたいという気持ちで今お話ししていますけれども、この、だから、お医者さんの処方箋なくても買えるものは買えばいいわけですよね、我々ね。それで、このグレーゾーンの部分がなかなか買えるところがないというか、この零売薬局では買うことができるんです。零売というのは少しずつという意味なんですね。それが零売という言い方であるんですけれども。零売薬局、全国で百件ぐらいしかないんですね。 そういうその零売薬局、資料二枚目で、この処方箋以外の医療用医薬品の販売についてと、今度厚労省がこういうものを出したんですね。一番下の赤いところ、左から右へ、今度規制を強化するみたいな。時代に逆行しているものを出しているので。この、分かりにくいかな、背景、方策というところですね、この緑の線、この方策、ここのところね。背景、方策のところにこう書いてある。やむを得ない場合、医療用医薬品について、処方箋に基づく販売を基本とした上で、リスクの低い医療用医薬品の販売については、法令上、例外的にやむを得ない場合に薬局での販売を認めると、こう書いてあるのが、このピンクの点線から実線に移ってくる下のところで、規制を強化するということを書いてあるんですね。原則医師の処方に基づく販売とあえて書いている、ここのところね。 こうすると、だから今言ったように、お医者さんの処方箋を書いてやっている処方箋料とかそういったものが出てきてしまうんですが、とにかく医療費の削減につながらないんですね。 今、資料二の話で、今度の国会で審議される薬機法改正案の中に、この資料二ですね、零売薬局の営業を制限する内容が入っているわけです、こういうふうに。二〇一四年の三月十八日付けの局長通知で、OTC類似薬についても例外を除き医師の処方箋が必要であると明記してあると、これを今回の改正案で法制化することで更に制限を強化する。これってセルフメディケーションと明らかに矛盾するわけで、先ほども、薬剤師さん、日本は世界一多いんですね。その薬剤師さんがたくさんいて、六年間も大学で学んで、薬剤師の技能を無視したような内容になっちゃうんです、これ。これでお医者さんにかからなきゃいけなくて、更に医療費を増やすということですから。 なぜ、今回このような、逆行するというか、時代に逆行するというか矛盾した制限強化を行うんですかと。参考人、説明してください。
○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。 処方箋医薬品に指定されていない医療用医薬品につきましても、これまでも、緊急時等の医薬品アクセスを確保する上でやむを得ない場合につきましては、処方箋によらずとも薬剤師の判断の下、必要最小限の数量に限って販売することが認められてきたものでございます。他方、昨今、やむを得ない場合や必要最小限の数量等によらず、日常的に医療用医薬品が、量でありますとか、そういったものを含めまして不適正に販売される事例が見られたということがございます。 そういったことも踏まえまして、何といいますか、通常処方されるような数量を大きく超えるような数量で販売されていると、こういったこともございますので、今般の薬機法改正法案におきまして、これまで省令、通知等で行ってきたものにつきまして、やむを得ない場合を、範囲を、これを法律上明確化するということとしたものでございます。 したがって、これまで認められてきましたやむを得ない場合に適切に行われております零売医療用医薬品の販売の制限を強化するというものではなく、不適切なものについての範囲を明確化するというものでございます。私どもも、セルフメディケーションについてはスイッチOTC化等を通じてしっかりと推進していきたいと考えておりまして、そこは矛盾するものではないというものでございます。
○猪瀬直樹君 ちょっと今のお答えに対して一言だけ。事故が多かったと。具体例挙げてくださいよ。そんなにあるわけないでしょう。
○政府参考人(城克文君) 申し訳ありません。事故ではなくて、販売事例として不適切な販売事例が多く見られたという、あっ、多くとは言いませんが、見られたということでございます。
○猪瀬直樹君 だから、不適切な販売事例という言葉に換えますが、それがどういうふうに定量的にあったのか、説明してください。
○政府参考人(城克文君) 一例を申し上げるならば、例えば解熱鎮痛剤等で、普通に医師の診断、処方で調剤されるような数量を大きく超え、例えば百錠一箱といった販売がされて、これ、そのときに使われる分をはるかに超えておりまして、そういう意味では置いておいて使う場合にも相当リスクは高いであろうということもありまして、そういったことについての取扱いを明確化するというものでございます。
○猪瀬直樹君 そういう事例はあったとしても、それが頻繁に行われているということではないと思います。 それで、次の資料三ですが、これ新聞記事です。 今年の一月十六日の日経新聞ですけれども、これまでOTC類似薬を販売してきた零売薬局の経営者たちが、経営者の薬剤師さんたちね、この零売規制の通知は営業の自由に反して違憲だと、そして、ということで国を提訴した。 薬剤師が自分たちの技能を生かしてお客さんのニーズに合ったビジネスを行っているのに、何で厚労省はこういうことをやるのかと。この提訴についての厚労省の見解を大臣からお聞かせ願いたい。
○国務大臣(福岡資麿君) これは係争中の案件でございますために、コメントは差し控えさせていただきます。
○猪瀬直樹君 どうせそう言うと思いましたけれども、係争中であることは、当然そういうことで見解を控えるというのは分かるけれども、何でその零売薬局をこれほど敵視するのか。 これは、本当に消費者の側から考えて、ユーザーの側から考えて、我々がいつどこでもOTC、普通のドラッグストアよりも少し効き目がありそうなところで薬で買いたいと。そのときに、高齢者は割と時間が余っているからいいんですけど、ふだん九時から五時まで、ちょっと残業したりして、そうするとお医者さん行く時間ないんですよね。そのときに零売薬局があれば、そこで薬剤師さんと面接して用法も聞いて、そうしたらすごい便利なんですよね。 僕、ちょっとこの前、一回調べたら、神田の零売薬局さんは夜八時までやっているんですよ。土日もやっているんですよね。そうすると、行けるんですよ、お医者さんに行く手間が省けて。こんなアレグラ程度のもの、幾らでもあるんですよ。湿布薬もそうだしね。そんなのは普通に我々がもっと便利に買えるような状況をつくればいいんですね。休んで病院行った方がいいけど、休む暇ないときもあるからね、それは、程度によるんだよ。この程度だったら薬局で済むというふうな考え方でやればいいんでね。 そういうことで、基本的には、先ほど申し上げましたけれども、四十七兆円にもなっている医療費を、毎年一兆円ずつ増えていくときに、少しでも無駄な部分は削っていけばいいんで。悪いけど、開業医さんが処方箋やたらに出して、一分、二分の診療でそんなのやっていて、それははっきり言うと、これ医師会があるから言えないんですよ、厚労省、なかなかね。だから、ここをちゃんとやって、まずここから一兆円削れるとか、そういうことを皆さん真剣に考えていけばいいと思うんですね。厚労省だって、本当は四十七兆円になって困っているわけじゃない。だから、やれるところを考えてやっていくということですよね、まずね。 次の質問に移ります。 高額療養費問題ですね、これいろんな問題になっていますけれども、今回、石破総理は限度額値上げの案を撤回した。いいと思うんですね。患者の意見も大事だし、我々維新の会も言ってきたのは、ただ、現役世代に負担を強いる値上げの前にやることあったんじゃないかと。応能負担の徹底というか、無駄遣いを止めるということですね。 その外来特例について幾つか質問します。 資料四枚目です。 高額療養費制度も、実は現役世代と高齢者の世代との世代間格差が存在しています。自己負担限度額の所得階層別の表ですが、上半分は現役世代、下半分が高齢者です。この中で、赤枠で囲ったところ、七十歳以上の高齢者だけが外来受診の個人限度額が設定されていると。これは、年収約三百七十万円以下の一般世帯で月当たり一万八千円、住民税非課税世帯では八千円と。大体高齢者の七割ぐらいがこのどちらかの階層に入るので、これはまさに現役世代と高齢者世代を比べると、高齢者世代の特権なんですね。 高額療養費制度は、例えば、がんになって手術しなきゃならないと、で、医療費が高額になるような難病とかそういうケースに備えていく我が国の健康保険制度の要のセーフティーネットなんですよね。それが、例えば週に毎日、だけどそういう状態じゃなくて、週に何日も幾つかの病院にかかっている高齢者なんかが上限八千円で、あと、幾ら受診して、幾ら薬もらっても自己負担変わらないんですよね。これって、本当のセーフティーネットとは余り関係ないんじゃないですかということなんですけれども。 一九七三年に田中内閣で老人医療費を無料にして、そこからずっと、少しずつ自己負担を増やしてきたんだけど、そういう歴史的経緯を引きずっていて、この外来特例だけはこの全体の構造の中で異質なんですよね。だから、本当に我々はセーフティーネット必要なんですよ、必要なんだけど、この赤に囲った部分は必要ないんですよね、余りね。 で、これは本来の高額療養費制度の趣旨に反しているんじゃないかと。大臣、いかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど御紹介いただいた一九七三年、医療費が無償化されたときに、私は生まれた年であります。その後、昭和五十八年に定額負担が導入されまして、さらに、平成十三年には原則一割の定率負担が導入されるなど、段階的にこれまで見直しが行われてきたところでございます。 七十歳以上の方々の高額療養費の外来特例については、当然、年を経られるに伴いまして外来の受診頻度が若年者に比べて高くなること、また定率一割負担の導入に伴い、高齢者の方々の経済的負担等を考慮して設けられたものでございます。高額療養費は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないように所得に応じた限度額を設けているものでございまして、外来特例もその一環として設けられているものでございます。 高額療養費の見直しにつきましては、本年秋までに改めて方針を検討し決定することとしてございまして、高額療養費制度の持続可能性を確保しながら、患者さんの経済的負担が過度なものとならないようにする観点から、外来特例につきましても丁寧に検討してまいりたいと思います。
○猪瀬直樹君 この青いところ、赤いところ囲ってある横の青いところに、これ結構、世帯で二万四千円とか一万五千円とか、これはセーフティーネットなんですよ、完全に。それはちょうど七十歳未満の、ちょうどその辺りのところで五万七千六百円とか三万五千四百円とか、もう同じ年収規模で、大体ここは高齢者を非常に大切にしている、その部分ですよ。だけど、この赤い枠は要らないんですよ、これ。 で、資料の五枚目なんですけれども、実は厚労省も、外来特例廃止をしたらどのくらい保険料給付が減らせるかという、そういう試算をやっているんですね。今回の、間違いだったのは、一番大切なセーフティーネットの部分に手を付けてしまったことと、それと本来削れるべきところを削っていなかったということなんですね。 で、もう時間がないから簡単に言いますけれども、今回削ろうとした金額ですね、五千三百億円なんですよ。で、その五千三百億円で、で、余り触れてはならないところを触れちゃった。だけど、その部分、全部外して、当然がん患者さんたちのために残すべきところは全部残して、それでこの外来特例のところだけやったら三千四百億円の削減になるんですよ。ここだけやればよかった。そうしたら、三千四百億円削減できたんですよ。 そういうことで、もう時間がないから最後にその点について大臣に聞きたい。これだと現役世代から見て非常に不公平なセーフティーネットになってしまっているんじゃないですかということをお尋ねしたいんですね。
○国務大臣(福岡資麿君) 七十歳以上の方々の高齢者の外来特例については、高齢者の医療費の自己負担を段階的に見直す中で、若者、若年層に比べて将来的に稼得能力の向上が見込みにくい一方で外来の受診頻度が高いという高齢者の方々の特性に配慮して設けられたものでございます。 そういう意味でいいますと、これまでもこの入院の方々、多数回該当とありましたが、御高齢の方というのはかなり毎月のようにそういった慢性疾患とかで受診をされる方多いことから、そういった部分の観点もあるというふうに思います。 ただ、委員がおっしゃられますように、全世代型社会保障の構築というのは重要だというふうに考えておりまして、先ほども申し上げましたように、今後の見直しの作業に当たって、外来特例についても、高額療養費制度の持続可能性、患者さんの経済的な負担が過度とならないようにする観点からしっかり検討していきたいと思います。
○猪瀬直樹君 時間が参りましたので、リレーして替わります。どうもありがとうございました。
○山口和之君 日本維新の会の山口和之です。 必要な医療が受けられなくなるということはよろしくないと思っていますので、今のお話を延長してもいいですというふうに自分の方から言いました。必要な医療が受けられるためには、限られた資源ですから、どういうふうに活用するのかというのは検討すべきだと思います。大切なことだと思いましたので、今回はどうぞ長く話してくださいと伝えました。 で、自分の方ですけれども、今日は要介護認定について質問させていただきます。 お渡しした資料の裏のページ、四の方、資料の四見ていただくとなんですけれども、この要介護認定に掛かる費用なんですが、これ平成十五年の金額なんですね。随分古い話なんですが、自分が認定審査員をやっていた時代の事業費が六百十億円なんですね。これの、資料の一ページを見ていただくと、平成十五年から今までに約倍ぐらいの要介護認定の人が増えているわけです。六百十億円のところから今までに相当数の費用が増えているんじゃないかというふうに考えますけれども、進化とともに、その簡素化やあるいは効率化が図られて、要介護認定に掛かる費用というのは削減されてはいると思われます。 資料の二と三を見ていただくと、要介護認定には、申請されて、それから認定調査と医師の意見書で要介護認定が行われるんですけれども、そのことを次のページの資料の三を見ていただくと、コンピューターによる判定と二次判定、審査員による二次判定というのが行われるんですね。これを平成十五年のときには六百十億円というふうになっているんですけれども、資料の一から見ると倍になっているわけですから、平成十五年と比較して、これまで認定の制度、効率化の進化点というか、ですか、改善点について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 要介護認定は、委員御指摘のとおり、介護保険サービスの利用に当たって必須とされているものでございます。申請者の介護の手間を正確に評価をし、適切に介護サービスの必要度を判定することが重要でございまして、これまでも介護の手間をより正確に判定をするための調査項目の見直し、判定ロジックの見直しなどを行ってきております。 具体的に申しますと、平成十五年度につきましては、判定に用いているモデルの切替え、委員御案内のことかと思いますが、の切替えが行われました。あるいは、認知症の方々の判定をより正確に期すための見直しも行われてございます。平成十八年度には予防給付が導入されましたので、そのことに伴う所要の見直しが行われ、平成二十一年度には認定調査項目の変更、あわせて、運動能力の低下をしていない認知症高齢者の方々の手間を正確に評価するための見直し等々が行われているところでございます。あわせまして、要介護更新認定の有効期間の延長、認定審査会の簡素化等も併せて行ってきているところでございます。 以上でございます。
○山口和之君 具体的に、そうすると、これだけ倍に増えている要介護認定者なんですけれども、当時六百十億円でしたけれども、現在は幾らぐらいの認定に掛かるか、分かりますでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答えいたします。 委員御案内のとおり、この事務は、平成十五年度までは国の補助金、先ほど委員御紹介いただきました国の補助金を使って自治体において行っていただいているものでございます。 この事務は介護保険法に基づきます自治事務として位置付けられておりますが、平成十六年度に当該交付金が一般財源化をされておりまして、今、地方自治体の全額負担で行って、言わば地方財政の枠組みの中で行われておりまして、当方でその所要額について正確に把握することがなかなか難しい状況にあるということを申し上げさせていただきます。
○山口和之君 国の法律でこういうシステムで評価しましょうというふうになっているわけですから、このシステムの出し方によっては掛かる費用が変わってくるわけで、金額的なものを知った上で、もっと簡素化できるかとか、あるいは効率化で費用がどれだけ浮くかというのは把握すべきだというふうに思います。 資料の五を見ていただきたいんですけれども、要介護認定の変更率というんですけど、一次判定をコンピューターでやって二次判定に行って二次判定でも変わらなかった人がどれぐらいいるかというと、これが令和六年のものなんですが、約八六%。恐らく八十数%で推移しているんだと思いますけれども、これだけの一致率というか、合致率しているわけですから、かなり簡素化できるんじゃないかなというふうに思います。 そこで、自分のときは、いずれ二次判定なくなるんじゃないかと思うぐらい、思っていたんです。なぜかというと、夜遅くまで市の職員が残って認定審査会をやって、毎回開いて毎回開いて、これから高齢者がどんどんどんどん増えていくわけで、これはどうやってこなしていくんだろうと。いずれは、一次判定がうまく効率化できて、一次判定で、本当に必要な人だけその残りの二〇%で行けるんじゃないかと思うぐらいだと思っていたんですけれども、この残りの二〇%の方の、二〇%、十数%ですけど、何か先ほど認知症と出ましたけど、何かありますでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答えいたします。 一次判定の結果が二次判定で修正をされるケースに関するお尋ねだと承りました。 個別にはケース・バイ・ケースだということになってしまうんですが、典型的なケースで申しますと、一次判定では加味されていない特有の介護の手間が記載されている場合に、二次判定の中で、例えば排尿だとか食事介助とか、幾つかの場面がございまして、それにどの程度の介助が必要かということが一次判定の際にマークが付いて先生方の目の前にやってきます。それが、例えばその同じ選択肢であっても介助に必要な量が異なる場合、それから同じ選択肢であっても介助の頻度が異なる場合、こういった場合については二次判定で判断に修正が加わるケースが多いというふうに承っております。
○山口和之君 恐らく今の内容ですと一次判定の方に組み込んでいけそうな気はします。 自分が認定審査員をやっていたときにやはりちょっと困ったのは、認知症の件、それから、介護保険がそもそも家族ありき保険、社会で面倒を見ましょうと言っている割には家族ありき保険なんですよ。で、独居老人どうするんだ、それから老老介護どうするんだといったときに、どうしても要介護度が軽くなったら困るぞといって上げていったり、いろいろなことはしましたけれど、本来に必要な介護、療護は、これだけの年月たったわけですから、もっと精度を上げて簡素化できるんじゃないかなというふうに自分は思っていまして、もし簡素化できるとしたら、かなりの費用が、あの時代と大分変わっていますし、かなりの費用が削減できると思うんですね。恐らく国としても、簡素化している、チャレンジしているとは思うんですね。 そこで、大臣に質問なんですけれども、かなりの費用の削減を自分は見込めると思うんです。場合によっては二次判定要らないぐらいだという。なぜかというと、暫定ケアプランがあったり、あるいは、何というんですかね、不服申立てによって変更することも可能だったりします。でも、そうはいっても、やっぱりちゃんとした判定しないと生活に困ってしまいますので、大臣、もし、これかなりの費用が削減できると思うんですが、それが削減できて、それをもっと大事な、これも大事ですけれども、自立支援であったり要介護状態が悪化しないようにしたりと、そちらのケアプランの見直しとか、そちらの方に、今もやっていますけれども、十分とは思えません。そっちに回すことによって結果的にもっと費用が削減できると思いますので、大臣の所見をお伺いしたいんですが。
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘のとおり、要介護認定を受けられる高齢者の方々が増加する中で、要介護認定の効率的な実施を図るということは極めて重要でございます。 厚生労働省では、適正かつ迅速な認定の実施に資する観点から、紹介ありましたように、認定調査項目の見直しであったり、要介護更新認定等の有効期間の延長、認定審査会の簡素化などを行ってきております。 加えて、昨年六月に閣議決定されました規制改革実施計画におきましても、適正かつ迅速な認定の実施の観点から見直しが必要とされているところでございまして、今後必要な対応について検討してまいりたいと思っています。 今後も要介護認定制度の適正な、適切な運用に向けた取組を行っていきますとともに、あわせまして、高齢化であったり生産年齢人口の減少が進む中で、効果的かつ効率的な介護サービスの提供に向けまして、介護予防の一層の推進であったり、テクノロジーなどを活用した介護現場の生産性の向上、地域の実情に応じた介護の受皿整備など、総合的に取組を推進していきたいと考えています。
○委員長(柘植芳文君) 申合せ時間が来ておりますので。
○山口和之君 ありがとうございました。
○田村まみ君 国民民主党・新緑風会の田村まみです。よろしくお願いいたします。 今日は、最初に年金の話をしようと思ったんですけれども、先ほど来、OTC類似薬の話、薬機法の関係の話が出てきましたし、ちょっと実は今日、同時並行で予算委員会の公聴会行われておりまして、その公聴会の一つ目の枠が経済や社会保障に関するところで、公述人からお話を聞いて、私も質問を、済みません、委員会中座させていただいて、させていただきました。 そのときのお一人の公述人が薬機法の改正についてというピンポイントの公述をされまして、ちょっとどういうふうな御主張になるのかなというふうに思っていたんですが、類似薬のところの保険適用の見直しについてというところをるるお話しされ、また零売薬局に対する規制についても疑義を唱えられるような公述をされました。 そういう中で、私自身も、今、国会の中でこの問題は大きく取り上げられていて、もちろん、OTC類似薬ではなくOTCをしっかり活用してセルフメディケーションを進めていく、これは私大変重要なことだというふうに思いますし、コロナ禍の中で多くの国民がその重要性を認識したというふうに思っております。 一方で、薬局、薬剤師の機能強化、そして職能をどういうふうに考えていくかというふうな議論がされていたはずなんですけれども、今回の薬機法の中で余りそこの話が大きく出ることがなく、部分的に起きている課題だけを解決するような改正の案というところが私はこの問題を分かりにくくさせているというか、部分的な話だけで今捉えられて議論が進んじゃっているんじゃないかなというふうに思っております。 ですので、本来であれば、薬局、薬剤師の皆さんが、どう私たちの皆保険制度の中で健康を維持していただくために活用していただくか、そこの本筋をタスクシフトも含めて考えていった上で、じゃ、薬をどう使うかという話をしていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っています。とはいえ、私、このスイッチOTC活用したいと思っているんですが、このスイッチを進めるのが大変遅いというふうに思っています。 今日、済みません、質問の順番変えまして、政府参考人への質問なのでちょっと対応していただきたいんですけれども、二ポツの括弧三で、OTC類似薬の保険適用の見直しについて、単剤や成分ごとに丁寧なスイッチの議論を私は加速していくことが、現在の類似薬だから低リスクみたいな乱暴な議論よりも患者のためになるというふうに私は思っておりますし、これが国民全体の健康を守っていく大事な視点だというふうに思っています。 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議、これが要はスイッチOTC考えていく会議なんですけれども、この開催頻度を上げてもっと議論を進めていく、こういうことをしていくべきだというふうに思っているんですけれども、これの開催基準の、頻度とか、そういうものの基準というのはあるか教えてください。
○政府参考人(城克文君) お答え申し上げます。 医療用医薬品で使用されております有効成分を適切な注意喚起でありますとか薬剤師等の助言の下で薬局やドラッグストアで一般用医薬品として購入できるようにする、いわゆるスイッチOTC化につきまして、これは御指摘のようにセルフケア、セルフメディケーションの推進の観点からも重要でございます。御指摘の評価検討会議において、課題、検討、対応策等を議論をしているところでございます。 この会議でございますが、これ、開催頻度等につきまして、昨年、これは年四回の定期開催にするということといたしました。また、企業等の参加も可能とするというふうにするなど、円滑なスイッチ化のための体制整備を図ってきたところでございます。 スイッチOTC化のKPIとしましても、私ども、令和五年末時点で海外二か国以上でスイッチOTC化されている医薬品を原則令和八年末までにOTC化をするというKPIを掲げておるところでございます。 御指摘のように、成分や疾患を丁寧に今議論した上でスイッチOTC化を推進していくという御指摘を踏まえまして、専門家の御意見も聞きながら、必要に応じて開催頻度を増やすことも含めて、スイッチOTC化の推進を図ってまいりたいと考えております。
○田村まみ君 年四回の定期開催にということでの変更があったということですが、余り一般の国民は、セルフメディケーションを進めていくという視点の中でもそういう変更をしていただいたんですけれども、全く、申し訳ない、全くはちょっと言い過ぎかもしれませんが、ほとんど、そういうセルフメディケーションを進めていこうという姿勢が政府にある、国全体で考えているんだということが残念ながら伝わっていないということが私はこの問題一番課題だというふうに思っておりますし、今、そのOTCの類似薬と同成分のものもあるけれども、そうじゃないものも含まれているということを考えれば、現実的な私は回としては、やっぱりここの頻回、頻回で開催をしていくということ、これが私は大事だというふうに思っております。 厚生労働大臣、是非、これやっていくには、恐らく厚労省の皆さん、資料をそろえて準備するのも大変だと思うんですよね。恐らく体制整備も必要だというふうに思いますので、ちょっと乱暴な議論になる以前に、きちっとそのセルフメディケーションをスイッチOTC化も含めてやっているというところの部分を見せていくというところ、ここを是非進めていただきたいということを今日はお願い、質問していないんですけれども質問してもいいですか、めっちゃ見ていただいているんで、どうでしょうか。提案です。
○国務大臣(福岡資麿君) 委員の意識と同様、いわゆるOTC類似薬と言われるものをしっかりOTC化していく、そういったことが必要だというふうに思っていまして、その中で、当然そのスイッチが適切に進むように、先ほど御指摘ありましたように開催頻度も踏まえて、その体制整備を早く整えていくということは委員と問題意識共通をしておりますので、そういった観点も踏まえて作業を進めたいと思います。
○田村まみ君 思いを確認できましたので、是非その辺も進めていただくということをお願いして、元の順番に戻りたいというふうに思います。 今日、午前中も次期年金改正に向けての法案の提出について議論がありました。私、実は今回、勢い余って大臣所信を聞く前から、是非この年金制度改革の議論については、十分な質疑時間を取るはずなんですけれども、それでも足りないかもしれないと思って、もう質問準備していたんですね。閣議決定されている予定で。本当に私、これ提出をしないということは、今後の、特に私、今四十九歳なんですが、大臣とも同世代、この世代の老後のこの年金制度を支えていくという意味での重要な議論だったと思いますし、これ改正が遅れれば遅れるほどまた手当てをしていくのが難しくなっていく課題だというふうに私は考えています。 是非、大臣は、大臣の意思をもってこれ提出するということをしていただきたいんですけれども、ちょっと一問にまとめます。 この法案の閣議決定が遅れている理由、石橋委員も質問されましたけれども、もうこれ、私は、関係者というふうにありますけれども、審議委員の人たちがもう議論の整理を出されて、それが十二月の二十四で確定されたわけですよね。そこからすると、もう関係者のというところは、ちょっと私、言い訳にならないんじゃないかというふうに思います。 是非、出すということ、そこを大臣として明確に意思表示していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 当然、政府として法案提出するに当たりましては与党内での手続が必要なわけでございまして、今そういった手続を進めていただくに当たり、関係各位の御理解をいただくべく一生懸命今努力をさせていただいているということでございます。
○田村まみ君 これまでの慣例的なプロセスを私がとやかく言える立場ではありませんけれども、しかし、審議会のメンバーに対してのこれ問題は私あると思います。二年も掛けて議論をしてきた中で、これ私、審議会軽視だと言われて、今後審議委員になっていただく方も、本当に質の高い議論をしてもらおうと思ってこちらがお願いしたい人たちが受けてくれなくなるという可能性あると思うんですよね。 審議会軽視になるというふうな認識、もし出せなかったらそういうふうになるという御心配は、大臣、されませんか。
○国務大臣(福岡資麿君) 当然、委員御指摘のとおり、審議会でこれまで熱心に御議論いただいてきたところですし、御指摘がありましたように、被用者保険の裾野を広げていくという話であったり、また将来の基礎年金水準を上げる、そういった重要な内容が入っているわけでございます。そういったことも含めて、しっかり御理解をいただけるように調整を進めさせていただきたいと考えています。
○田村まみ君 今回の議論、大変難しい議論を審議委員の方たちはされていて、一部の方は審議委員というのは公人に準ずる形で氏名も公表されていますので、いろんな場面で報道やSNS等での誹謗中傷も受けながら議論を進めてきて、今ここに至っているわけです。そういうことも考えれば、今回、このタイミングで法案提出しないというのは、本当に審議委員の方たちに対しても大変私は失礼な、問題になると思っていますし、ほかの審議会の議論にも大きく影響する、そこを指摘しておきたいと思いますので、是非その点も踏まえて提出するというところを目指していただきたいというふうに思います。 その上で、先ほど少しありましたけれども、年金部会の議論の整理には、これまで継続的に議論をしてきた適用拡大の内容、ここが含まれておりました。 一月の報道を見て、私は本当にびっくり仰天、驚きました。一月二十九日に開かれた、報道によると、自民党の社会保障調査会に厚生労働省が示した次期年金改正法案では、事業規模要件の完全撤廃の法施行を十年後の二〇三五年十月からとする、こういうことを、中小企業の負担増を懸念するという声が上がり、その意見を反映したというような報道がされました。これは事実でしょうか。
○政府参考人(間隆一郎君) お答え申し上げます。 昨年末に取りまとめた社会保障審議会年金部会の議論の整理では、被用者保険の適用拡大に当たりまして、対象となる企業に新たな社会保険料を御負担いただくことになるため、円滑な施行を進める観点から十分な準備期間の確保が必要とされていたところでございます。あわせて、段階的に拡大すべきとの御意見もございました。 そして、与党の議論の中でも適用拡大に伴う中小企業の社会保険料負担を懸念する御意見をいただいており、こうした様々な御意見を踏まえて、企業規模要件については企業規模に応じて十分な準備期間を設けた上で撤廃するということを念頭に検討を進めているところでございます。 引き続き、丁寧な検討、調整を進めていきたいというふうに思います。
○田村まみ君 今、済みません、答弁、私、聞き漏らしていたら申し訳ないんですけど、十年後という具体的なことは出なかったんですか。
○政府参考人(間隆一郎君) この点、今、あくまで現在検討中でありまして、確定したものではございませんが、企業規模要件の撤廃を行う場合には最大で十年程度の準備期間を設けることを想定しています。企業規模によって段階的にやっていくということを検討中でございます。
○田村まみ君 審議委員の人たちはそんな先の話にまで議論があったんでしょうか。 思い出されるのが、昨年の通常国会のときの雇用保険法の改正です。このときも、結局、十分な準備期間と周知期間が必要だということで施行日を本当に先延ばしにすると、この議論をしているうちに、その周知だけではなくてシステム変更も必要で、それにお金と人も掛かるから、やはりどうしても五年掛かるということでの了承せざるを得ない状況になりましたけれども、この十年というところを聞いて私、驚いた理由は、中小企業の人たちが十年たったら準備して払えるようになるんですか。 厚生労働大臣、これ、時間を掛けて払えるというふうなものなのか、今の、私、局長の答弁聞いて驚いたんですよ、また。これ十年たって、周知して分かったら、中小企業の人たちが払えるようになって適用拡大が進められるということで十年延ばすんですかね。 これ私、これ以上厚生年金に入れるはずの人たちの状況を先延ばしにするということは大変問題だと思うので、入っていただく形にして、中小企業に、じゃ、どうやって支援をしていくかということを考える方が私は筋だというふうに思うんですけれども、本当に、今の御党の党内の話ですので、今政府におられますけれども、これ厚生労働大臣として、十年というのは、財政検証も五年後にあるわけですよね。おかしいというふうに思いませんか。
○国務大臣(福岡資麿君) 私自身、その党内の議論に参画していませんので、その議論の詳細についてはつまびらかにしていませんが、承知しておりませんが、大変、そういったその小規模事業者であったり、そういった方々の意見を受けた観点から御意見があったことについては承知をしています。 当然、今、中小・小規模事業者、大変厳しい経営環境に置かれていますから、やっぱりそういう意味では、少し猶予期間を置いて、そこについて、この期間から、までといったらその期間は当然それに向けて準備をしていただく、それに向けて経営改善していただく、様々なことをしていただく、そういった時間的な余裕も必要ではないかというような観点からの議論があったというふうに承知しています。
○田村まみ君 ここのポイントを私こんなに質問の時間に取るつもりじゃなかったんですが、もう一つ、所信を聞いて、これやっぱり大臣に聞かなきゃいけないというふうになりました。済みません、これも通告していないので、もし答えられなかったら答えなくて大丈夫です。 百三十万円の対策をしていくということが所信の中にありました。もしあれだったら、局長の答弁でも大丈夫です。百三十万円の、世の中の人たち、今、崖というふうに呼んでいますけれども、この対策。 私は、一番の対策は厚生年金の適用拡大で、早く入っていただいて、今回の改正の中でのいわゆる年収の壁をどうするのか、時間で要件を設けるのかじゃないですけれども、そうやってセーフティーネットを広げるということ、少なくとも今は百六万円、週二十時間以上で入る人たちと同等な形でセーフティーネットを広げていくというのは、これ百三十万円の人たちへの私、一番の対策だというふうに思っているのに、年金法案は出さないわ、ここの人たちにキャリアアップ助成金で支援する。 キャリアアップ助成金って、働いている雇用労働者の人たちのために、しかもパートタイマーの人たちのために事業者が保険料を納めてくれて、その人たちのキャリアアップのために使おうといって出してもらっているお金なわけなので、これを手取りが減る対策に使うという、百六万円対策のときも私、猛反対しましたけど、これ百三十万円のところに百六万円の適用拡大もしていないのにやるなんて、もってのほかだというふうに思います。 キャリアアップ助成金を全く違う運用するの、やめてほしいんです。これ、本当に大臣所信で書いていてやるんだったら年金法案出すのはセットだというふうに思いますけど、どう思われますか、これ。
○政府参考人(間隆一郎君) お答え申し上げます。 まさに、そういう年金法案の中で、その適用拡大、そして、それに伴う保険料負担についての支援措置、そして、それと併せてキャリアアップ助成金のことも、三号の方が例えば一号になるんじゃなくて二号になるようなことも応援していくようなもの、施策、さらに加えて、百三十万の被扶養認定基準の運用に関しましても現在検討中でございまして、そういうものをパッケージでしっかりお示しできるようにしたいと、そのように努力をしているところでございます。引き続き努力してまいりたいと思います。
○田村まみ君 まあ通告していないので。 考えていかなきゃいけないというのは私の今の訴えで若干は伝わったのかなというふうに思いますけれども、この年金の適用拡大しない中でこの百三十万円対策やるなんていうのはあり得ないということをもう一度こちらで申し上げておきますし、一個だけ大臣に是非、今、通告していないけど、考え聞きたいんですけど、また考えておきますでもいいです、答弁。 この百三十万円の人たちの崖対策は、適用拡大、これが手段の一つだというふうにお考えになりませんか、いかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど局長が申しましたように、これまで三号だった方が一号に行くんじゃなくて二号に行っていただく、そこに円滑に行っていただくためにどういう手だてが必要かという観点からの検討は当然必要だと思っています。
○田村まみ君 年金の話なのにキャリアアップ助成金を使う。広く言えば、労働時間を長くして、いろんな仕事を経験して覚えていただいてキャリアがアップしていくというふうに無理やり考えてお使いになるのは、今の政府の中で百六万円対策をやってしまっているので、全てを否定することはできませんけれども、本当にこの使い方、キャリアアップ助成金の使い方は、本当の意味で労働移動とかを進めていくという話をされているんだったら、本来の意味の使い方に戻していくというところもしっかり検討いただきたいと思います。 それでは、もう一点、閣議決定をされて出てはないんですけれども、年金部会の議論の整理の中で、三号被保険者制度を廃止するべきというような意見が多く出ておりました、審議会の中で。しかし、議論の整理では廃止の方向性についての記載が全くなく、見送られておりました。 参考人にお伺いしますが、議論の経過と見送り理由、これをお示しください。そして、今後の検討についてもお示しください。
○政府参考人(間隆一郎君) ただいま委員御指摘のありました社会保障審議会年金部会の議論では、三号被保険者の方々には、委員御案内のとおり、被用者として働いている方もいらっしゃいますし、病気や育児、介護などを理由に働きたくてもなかなか働けないという方、様々な属性の方がいらっしゃいます。こうした中で、将来的な見直しや制度の在り方に関する御意見が多くあった一方で、今般の年金制度改正で見直すことや将来的な見直しの方向性については意見がまとまらなかったところでございます。 しかし、その上で、昨年末の年金部会の議論の整理では、第三号被保険者制度につきまして、引き続き被用者保険の適用拡大を進めることによって対象者を縮小していくことが基本とされた上で、将来的な見直しの方向性については、三号被保険者の実態も精緻に分析しながら引き続き検討することが求められております。 こういう意味では、私どもとしても三号被保険者の置かれた実態を把握する必要があると考えておりまして、制度に関する様々な論点や今回の年金制度改正に関する今後の国会での御議論を踏まえつつ必要な検討をしっかり行ってまいりたいと、このように考えております。
○田村まみ君 短時間労働者の適用拡大では、企業要件と賃金要件が撤廃される方向性が示されています。しかしながら、引き続き時間要件は二十時間のままというような報道がされておりました。 次の質問に行っています。 厚生労働大臣、年金のセーフティーネットを広げる視点で適用拡大をしていくという方向性を鑑みて、また、現場で、労働時間要件については、先ほども引用しました雇用保険加入の制度が今度から十時間以上ということで施行予定になっています。現行の二十時間以上から十時間以上という加入要件に変えて雇用保険と要件をそろえていくこと。これは、私、今までも年収の壁の話をして、本当に制度が複雑で分からないと言っている中で、現場できちっと御自身たちも認識をしていただいて、そして活用していただく。しかも、三号の問題、どういう方たちがいらっしゃって、いきなりなくなったら困る人たちがいることも私存じ上げております。 なので、であれば、現実的に、私、十時間まで減らすことになったら、働く環境にある人たちがあえて就業環境を、辞めるというところを、もうぎりぎりのところまで来ていると思うので、三号なくさずとも、私、十時間まで減らせば、一気にここ進んでいくんじゃないかなというふうに思います。 皆さんへの分かりやすさと、現実的に三号の対応が簡単じゃない中で、この十時間に見直すというところ、これは厚生労働大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 昨年末の年金部会の議論の取りまとめにおきまして、委員が今御指摘いただきました、雇用保険の適用拡大に伴って引き下げるべきという御意見があった一方で、適用の対象が広がることで保険料であったり事務負担も増加するといった声であったり、また、医療、年金には、雇用保険と異なり、被用者保険が適用されなくても、国民健康保険、国民年金というセーフティーネットが既にあり、適用される被用者の範囲の線引きについて議論を深める必要があるというような御意見があったということを承知しています。 こうしたことを踏まえまして、雇用保険の適用拡大の施行状況等も見極めながら引き続き検討を行っていく必要があると考えています。
○田村まみ君 時間になりましたので、終わります。 済みません、今日は参考人の方たくさん来ていただいたのに、質問できなくて申し訳ありませんでした。 終わります。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 高額療養費の上限の引上げについて、やっぱり、これ患者に命諦めろと言うに等しいものだと思うんですよね。言語道断だと思います。これについては、来年度分も含めて実施見送りということについては当然だと思うんです。制度の在り方、今後の進め方、改めて予算委員会で議論を深めていきたいというふうに思っております。 今日は、ケア労働者の賃上げ、集中回答日、ストライキ等の報道も相次いでおります。実態含めて議論したいと思います。 岸田前総理は、医療、介護、障害福祉分野などで公的価格の引上げによる賃上げを掲げられた。そして、具体的に数値も示して、二四年度報酬改定によって、ベースアップとして二・五%、定昇込みで四%、二五年度は二・〇%、こういう、この引上げにつながる必要な改定率を決定したというふうに説明をされていました。 そこで、まず確認したいんですけれども、医療分野で二四年度の賃上げの結果はどうだったのか、二五年度見通しはどうか、御説明を。
○政府参考人(森川善樹君) お答えいたします。 令和六年賃金引上げ等の実態に関する調査の結果によりますと、医療、福祉という区分ではございますが、その一人平均賃金の改定額は六千八百七十六円、改定率は二・五%となってございます。 なお、見通しにつきましては、先生御指摘のとおり労使交渉のただ中にございますので、予断を持ってお答えできませんけれども、令和七年分の調査につきましては、本年七月に調査を実施する予定でございます。
○倉林明子君 今、医療、福祉でくくった分ということで、給与の構造調査ですか、あっ、実態調査、で、二・五パーという数は、これは定昇込みの分ではないかと思うんですよね。それを確認させてください。 その上で、その上で、後で結構です。日本医労連のところは、本日全国でストライキという実施を予定されております。規模がすごいんですよ。かつてない規模で、スト決議を上げた職場だけで見ますと、六百七十事業所、かつてない規模です。 背景に何があるかというと、二・五パー今上がっていますという説明だったんだけど、実質的な賃下げが二四年度起こっているんですよ。どういうことかといいますと、医労連によれば、二四年度の実績平均で見ますと、ベースアップ、これ一・四二、定昇込みでも三・一八%にとどまっていると。 これ、プラス改定を、ところがですよ、こうしたベースアップや定昇見込みでアップになったんだけれども、実は冬のボーナスが大幅な減額というところが相次いだんですね。つまり、ベース、定昇も上がったんだけれども、年収ベースでは減収ということが少なくなく起こっているんですよ。このマイナス規模というのはすさまじくて、前年比の比較で数万円というところがあれば、何と二十万円を超えると、こういう減額規模になっているというところも出てきているんですね。賃上げどころか年収ベースでの賃下げという実態が、今日ストライキ構えてというような交渉段階にあるということなんですよ。 私ね、公的価格の引上げで約束した賃上げ水準、明確に数字示して約束されたわけですよね、前総理が。ところが、これ何でできなかったのか、この要因は一体何か、大臣、これはお答えいただきたい。まず、確認をさせていただいた上で、大臣の回答をいただきたい。
○政府参考人(森川善樹君) 先ほどお答え申し上げました数字につきましては、定昇込みの数字でございます。込みです。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど御紹介いただいたその調査についてのコメントは差し控えさせていただきますが、調査によって様々ばらつきありまして、賃上げが行われているということを示すデータもございます。 その上で、そうはいっても、現場が大変厳しい状況というのは十分認識しておりまして、当然、先ほどおっしゃった当初の予定の報酬引上げがなされたとしても、今は他産業が更にそれよりも賃金アップ大きいわけでありますから、そういう意味におきますと、今回の報酬改定における賃上げの措置が最大限活用されるように取り組ませていただくことに加えまして、先般の補正予算においても更なる賃上げの支援策を盛り込ませていただいております。 こうした措置をしっかり行いながら、引き続き、経営状況等については実態を丁寧に把握してまいりたいと思います。
○倉林明子君 なぜかということをお聞きしたんですよ、実際に賃下げになっているじゃないかと。それはもちろん上がっているところもありますよ。ただし、かつてない規模で、医労連の調査によって、年収ベースでの大幅なマイナスということが起こっていると、この要因は何かということを聞いたことについては明確な答弁なかったと言わざるを得ないと思うんですよ。 私ね、はっきりしていると。それは、今回の二四年度の診療報酬改定でプラス〇・八八と。総額でプラス〇・八八ということは、賃上げしたらマイナスになるんですよ。こういう実質的なマイナスの報酬改定を行ったということが今の深刻な賃金の前年比マイナスというような事態を招いているということを指摘したいと思うんですよ。 で、大臣は所信で、医療、介護、障害福祉分野の物価、賃金対応等として、医療機関などの厳しい状況を踏まえ、報酬改定や補正予算の効果も含め、実態をよく把握し適切に対処していくと、こう表明されました。ここには、ずっと岸田前総理がおっしゃっていた公的価格の引上げによる賃上げの表現、これ、ないですよね。 その上で、具体的に聞きたいのは、適切に対処すると、実態をつかんだ上で、これ適切に対処するという中身について、具体的な説明を求めたいと思います。
○国務大臣(福岡資麿君) まず、先ほども申しましたように、昨年末に措置いたしました補正予算、これがその医療であったり、介護の現場というのはまさにこれから行く。で、それがどれだけ経営改善に資するものであるかということをしっかり実態を見ていく必要があるというふうに思います。 その上で、当然来年は診療報酬改定もございますし、介護等については今年度までの二%ということをやっていますが、来年はまた改めて予算編成上検討するとなっています。で、そこの対応にするか、それ以上また何か対応が必要なのかどうかも含めて、その実態をしっかり見ながら検討をしていくということを申し上げたものでございます。
○倉林明子君 日本病院会など五団体は、今年一月に政府に対して緊急要望を提出されています。これ、資料一で今日付けたものです。危機感あふれる緊急要望が出されています。 そして、昨日、この五団体に加えて、日本医師会、そして六団体の病院団体が声明を発表されております。公表された診療報酬改定での影響調査というものが既に出されております。実態をしっかり見てほしいと思うんですよ。極めて急いだ対応が要るからなんですよ。 これによりますと、報道もありました、利益率が悪化し、赤字病院が急速に増加していると。そのスピードとその規模が拡大しているということを、データも示しておられます。衝撃的な発言だったのは、このままではある日突然、病院がなくなると、こういう悲痛な声が上がっているんですよね。待ったなしになっていると思います。 一昨日は保団連が、期中改定、次の改定を待たずに改定をしてほしいという声も上がっておりますし、私、この政府の責任で急いで、全ての医療従事者を対象とした全額公費による賃上げ、賃上げが本当に必要なんですよ、上がっていないですから。ここへの賃上げに踏み出すべきだと。 物価高騰、人件費増に対する緊急的な医療機関に対する財政支援、あわせて、もうすぐ改定ですからということにとどめずに、やっぱり診療報酬の臨時改定、期中改定、踏み出すときだというふうに思うんですけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(福岡資麿君) 今御紹介いただきました様々な病院関係の方々からは、私も、様々な厳しい、今の経営の厳しさについてのお声は承っているところでございます。 その上で、今おっしゃいましたように、例えばその運転資金とかがショートしてその地域で病院が継続して運営できないようなことがあってはいけないわけですから、そういったことが起こらないようにしていくということ、必要性については十分認識をしております。 そこのアプローチとして、今おっしゃったように全額公費でその賃上げをするかどうかとかということについては、アプローチの仕方はいろいろあると思います。私たちは今おっしゃったような立場には立っていませんが。 いずれにしても、その地域で医療経営がしっかり今後も成り立っていくためにどういうやり方があるのかについては、しっかり検討してまいりたいと思います。
○倉林明子君 あのね、そんな悠長にしている場合じゃないんですよ。本当に潰れるという、資金ショートのお話ありましたけれども、相当規模のところで間違いなく年内の資金ショート起こるだろうというような事態が広がっているというところで、考え方の違いはあるとおっしゃったけれども、直ちに手打たぬとあかんのですよ。そういうところに来ているということを強調したいと思います。 改めて、実態調査出ていますから、それ踏まえた緊急の支援策、公費による投入やっていただきたい、強く求めたい。 そこで、看護師の離職不補充、これが現場を相当に疲弊させております。これ、緩和ケアの現場で働いている看護師の声をお聞きしましたので、是非紹介したいと思うんですね。 これまで大切にしてきた患者家族に時間を掛けて向き合う緩和ケアが目の前で崩れていっています、死の迫る重症患者の入浴介助に今の業務量では時間が割けません、死を前に最後に絞り出される患者の言葉を遮り鳴り響くナースコールに出る状況です、人が死に行く最期の病棟にも医療崩壊が迫っているのを感じます、これ以上私たちで持ちこたえられません、とっくに限界は超えていますと。 こうした現場の声に直ちに私は賃上げで応えていくべきだと、重ねて申し上げたいと思います。 次に、介護、福祉の分野の状況どうかということなんですけれども、昨年、介護九団体が八千七百六十一事業所を調査いたしました。介護職のこれは二〇二三年の平均年収の調査ですが、三百九十六万一千円、全産業平均との差は百十万八千四百円と、大きなものとなっております。前年から六万六千七百円、これ格差は縮まっていないですよ、広がっているんですね。こういう状況が二四年、二五年と更に広がっているのではないかと。 改めて、二四年の介護、福祉、それぞれの賃上げ状況はどうなっているか、そして二五年、賃上げの見通しはどうでしょうか。
○政府参考人(黒田秀郎君) お答え申し上げます。 介護、障害福祉分野における人材確保、大変重要な課題でございます。処遇改善が喫緊の課題であることは申すまでもございません。 政府といたしましては、令和六年度改定において、令和六年度二・五%、令和七年度二%の賃上げにつながるような処遇改善加算の措置が行われてございます。 今回の改定の、先生お尋ねのありました介護職員等の処遇改善に与える効果につきましては、現在、介護従事者処遇状況等調査等を行っております。これは、介護の分野、障害福祉の分野、それぞれでございます。この結果について、ここの作業を進めておりまして、整いましたら早期に公表させていただきたいと存じます。 一方で、介護、障害福祉分野は、昨今の賃上げで先行する他産業との人材が引き合いになっている状況ではございますので、先ほど大臣が申し上げましたように、補正予算も活用しながらの措置は進めてまいります。 以上でございます。
○倉林明子君 九団体の調査では、二四年春闘、これは定昇込みで僅か二・五二%だということなんですよ。更に全産業平均との賃金格差が拡大していることは明らかなんですよ。 こういう補正も打たれたという事態も踏まえて、改めて強い要望が出されているんですね。もう医療もだけど、介護分野でも十二団体、かつてない団体が声をそろえて、このままでは来年度、二五年の賃上げ非常に苦しいと。で、三年に一度の改定サイクルでは人件費に対応し切れないと。悲鳴ですよ。最低賃金の引上げというのが、この業界は本当にこたえているんですね。こういう実態も踏まえて、介護団体が求める格差是正のための直接財政支援というのを、これ、調査いつまでやっているんだということですよ。いつまで結果出すという回答さえなかった。こんなことでは現場崩壊しますから。 そういう点で、改めて、その全産業平均並みの賃金を目指すというところに具体的に踏み出していくということについて、いかがですか。
○国務大臣(福岡資麿君) これまで累次の処遇改善等によりまして、全産業平均とのその賃金格差、これ縮小傾向にあった中で、また昨今のこの物価高騰の局面、しかもほかの産業が賃上げしている局面において、そこにまた再び縮まっている傾向が変わっているんじゃないかという御指摘についてはしっかり受け止めさせていただきたいと思います。しかも、その上で、足下の人材確保、大変厳しいですから、そういう中でやはり他産業の賃上げが先行しますと、人材確保にも支障を来している、そういう状況があるということは十分承知しています。 そういうことを踏まえまして、例えば、その処遇改善加算を取りやすくするように要件を緩和したりですとか、昨年の年末からのその補正予算等の措置、こういったものがまずしっかり現場に行き渡るようにしながら、その状況を見ながら更なる対策が必要であれば検討を進めたいと思います。
○倉林明子君 対策必要なんですよ。現場はそれで回らないと。予算打ってもらったけれども、それでも格差は広がって、どんどん現場、今度の二〇二三年度、介護保険制度が始まって以来初めて介護職員マイナスになったんですよ。そういう事態に余りにも危機感が不足しているんじゃないかと。提供体制は、地方、中山間地だけじゃないですよ、都市部であったって訪問介護の提供ができなくなると、こういう事態広がっていますから。基本報酬の引下げということが、本当にヘルパーの大量離職加速しているということを言いたい。 で、保険料負担は強制です、死ぬまでですよ。介護を受けられないと、こういう事態が拡大するというようなことは、この介護保険に対する国民の信頼、大きく失墜することになると強く警告したいと思うんです。 じゃ、障害福祉分野はどうかということですね。人手不足はより深刻です。障害者と家族の日常生活がもはや脅かされるというような事態になってきています。 障害者を支援する事業所千八百か所でつくっていますきょうされん、ここが行った生活実態調査があります。障害当事者から切実な声が寄せられております。お出かけができなくなったというんですね。これまで月一回、毎月行けていたのに、三か月に一回になってしまったと。ヘルパーさんが足りなくてお出かけできませんという声ですね。 障害を持つ娘の母親からは、スタッフ体制が厳しくなってショートステイが利用できない状況が続いていますと、元気なうちは娘と一緒にいたいと思うんだけれども、この先、娘の居場所はあるんでしょうかと、そういう不安が広がっているんですよ。 メニューはあります、確かに。メニューはあるんだけれども、サービスを提供できる事業所がない、事業所はあってもヘルパーさんがいなくて来てもらえないと。こんな状況を放置していいはずがないと思うんですよ。 私は、大臣の現状認識、今急速に人手不足に陥って、障害者の必要なサービスも提供できなくなりつつあるというような状況についての現状をどう認識されているかということを伺いたいし、やっぱり報酬を大幅に引き上げると、公費による処遇改善、これやるべきだと思います。どうですか。
○国務大臣(福岡資麿君) 先ほど来御指摘いただいていますように、医療そして介護分野と併せまして、この障害福祉分野における人材確保等が大変厳しい状況に置かれているということについては十分認識をしてございます。 その上で、重ねてになりますが、令和六年度の報酬改定であったり補正予算による措置が今後の処遇改善に与える効果について、しっかり実態を見極めながら必要な対応を検討してまいりたいと思います。
○倉林明子君 ヘルパーさんが、先ほど七十歳超えて、八十近い方ですか、再就職、請われて、請われて行っているという状況、紹介がありましたけれども、私は、八十超えて働かざるを得ないヘルパーさん、たくさん知っています。おむつはいて行っているという話さえ聞きましたよ。そのぐらいなり手がいないんですよ。何でかといったら、安いんですよ。 京都で伺った話ですけれども、ヘルパーさんの時給を千四百円、これは物すごい奮発しているんですよ。報酬を超えた額にして募集掛けているんだけれども、来てくれないと。何でかといったら、近所のスーパーは時給千二百円だけれども、三時間行ったらヘルパーより上回ると。何でかと、移動時間に報酬出ないからですよ、ヘルパーは。長時間拘束されても、スーパー行っているよりも安いという評価で働いているんですよ。それは若い人たちのなり手なくなるのは当たり前だと申し上げたいんですね。 そういう処遇の改善をやらないと、八十歳の人、七十歳の人に頼って提供するような介護保険でええのかと、障害福祉サービスにしておいていいのかということを本当に問いたいと思います。我が国の社会保障の提供体制というのは、本当に今危機に、崩壊の危機に直面していると、こういう認識持つべきだと思います。 さきに紹介しました日本病院会など五団体、この緊急要望の三つ目にあることに私大変、三つ目の要望項目に注目しました。それは、社会保障関係費の伸びを高齢化の伸びの範囲内に抑制する、こういう財政フレームの見直しを求めているんですね。この財政フレーム、抑制圧力、こういう枠をはめていることがもう破綻を、現場の破綻を生んでいるんだという指摘だと思いますよ。 担当大臣としてこの緊急要望についての受け止めを確認しておきたい。
○国務大臣(福岡資麿君) 社会保障関係費の伸びにつきましては、骨太の方針二〇二四におきまして、二〇二五年度から二〇二七年度までの三年間について、社会保障関係費の伸びを高齢化による増加分に収めるという、これまでの歳出改革努力を継続すると書いてあるものの、その具体的内容につきましては、日本経済が新たなステージに入りつつある中で、経済・物価動向等に配慮しながら各年度の予算編成過程において検討する、ただし、重要な政策の選択肢を狭めることがあってはならないとされておりまして、厚生労働省としても、これに基づき必要な対応を行ってきております。 令和七年度予算案につきましては、入院時の食費の引上げを行うこととするなど、経済・物価動向に配慮したことを行っております。 今後も、この経済・物価動向への配慮も含めまして、医療現場を始めとする関係者の御意見も丁寧に伺いながら検討を進めてまいります。
○倉林明子君 いや、大きく財政フレームの見直し要るんだということを言いたいと思うんですよ。 軍事費はどうかと言いたいんですよね。三年間で三・三兆円も増えているんですよ。物価の伸びを上回るような、予算で増えているのはここだけです。こういうところにこそメスを入れるべきだと、こう申し上げて、終わります。
○天畠大輔君 れいわ新選組の天畠大輔です。 医療費削減よりも大切なことは命を守ることです。代読お願いします。 高額療養費の自己負担上限引上げ問題に関する政府・与党の迷走ぶりには目を覆うばかりです。当事者そっちのけで一方的な引上げを決定した挙げ句、がんや難病と闘う患者団体の必死の訴えに押されて初めて凍結をするなど、ボタンの掛け違いを認識する能力すら失っているではありませんか。参院選後に凍結解除する気かと、患者団体は不信感でいっぱいです。もはや石破内閣に行政担当機関の資格はないと申し上げ、本日のテーマに参ります。 さて、令和三年に医療的ケア児支援法が施行され、医療的ケア児の状態像も多様化しました。その中で、重要な取組の一つに、医療的ケア看護職員配置事業があります。学校における医療的ケアの環境整備や保護者の負担軽減のために各自治体で実施され、事業に係る経費は国から助成されます。しかし、施行後三年がたった今でも、いまだにこの事業を利用することができない医療的ケア児がいるのを御存じでしょうか。 資料一を御覧ください。 医療的ケア児のニーズは、疾患や状態により多種多様、個人の人生の中でもステージにより変化します。 例えば、1型糖尿病の専門医によると、学齢期は思春期から移行期に当たるため、治療のテーマには成長と自立が入り交じります。つまり、成人するまでは、自分で管理できる部分とどうしても周囲の助けを借りなければいけない部分が混在し、医療的ケアのニーズは個人の年齢や成長具合によってグラデーションがあるということです。しかし、その理解が社会に足りていません。このずれが原因で教育現場では問題が起こっています。 昨年の年明け、政令指定都市に住む1型糖尿病を持つ小学四年生の親が、学校に、高学年の宿泊学習や修学旅行に向けて、通年又は校外学習だけでも看護師の利用をお願いできないかと申し出ました。この子は当時発症二年目で、注射は自分で行うことができました。学校から問い合わせた教育委員会は、自己注射できる場合は事業の対象外と答え、結局利用することができませんでした。 親御さんによると、特に校外学習は、食事や運動がふだんの学校生活とは大きく異なるため、血糖のコントロールが難しく、糖質まで明記された栄養表示を出してもらえないためインスリン量を間違える危険もあり、見守りが必要だそうです。また、運動した日の夜間低血糖には細心の注意が必要ですが、親がすぐに駆け付けられる状況ではありません。医療機器は不具合を起こす可能性もあり、その交換対応には看護師の協力が必要です。そのことも学校に伝え、わらにもすがる思いで看護師配置をお願いしました。しかし、制度はあり、医療的ケアが必要な切実なニーズがあるのに、現場では利用ができない、苦しい状況は変わっていないそうです。 なぜこのようなことが起きているのか。まずは法定義の確認です。 資料二を御覧ください。 医療的ケア児支援法第二条の二には恒常的に医療的ケアを受けるとありますが、ここには自己管理も含まれており、1型糖尿病のように自分で自分に医療的ケアを施す子供も対象に入ると考えて差し支えないでしょうか。こども家庭庁よりお答えください。
○副大臣(辻清人君) 天畠委員の御質問にお答えします。 委員御指摘のように、結論から申し上げますと、このような1型糖尿病患者である児童は医療的ケア児支援法の対象となります。 具体的に申し上げますと、医療的ケアは、医療的ケア児支援法第二条第一項、御指摘いただきましたとおり、人工呼吸器による呼吸管理、喀たん吸引そのほかの医療行為と規定されています。その実施主体としては、一般に保健師、助産師、看護師又は准看護師、介護福祉士又は認定特定行為業務従事者、医療的ケア児本人又は家族が想定されています。このため、1型糖尿病患者である児童本人が自分自身に医療的ケアを行うような場合も、当該児童は医療的ケア児に該当し、医療的ケア児支援法の対象となります。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 自己管理も医療的ケアに含まれるという重要な答弁をいただきました。代読お願いします。 しかし、医療的ケア看護職員配置事業は、自治体が個別ケースごとに判断をしているため、利用することができない医療的ケア児がいます。 資料三を御覧ください。 令和六年総務省報道資料には、ガイドラインで定める医療的ケアの範囲に含まれないことを理由として、医療的ケア児の転入に際し医療的ケア実施者の確保を検討することなく、保護者の付添い及び保護者による医療的ケアの実施を求めている事例があります。 同様に、1型糖尿病の患者団体より、事業未実施の自治体で市議に働きかけて実際に導入してもらうまでには時間が掛かり過ぎる、看護師が駐在していないことを理由に入園拒否や退園勧告をされた、私立幼稚園だから事業は使えないと門前払いされたという声を聞いています。冒頭の事例のように、自己注射ができることを理由に教育委員会から対象外とされたケースもあります。 そこで、文科省に伺います。 これらのことを理由として、医療的ケア看護職員配置事業の対象から外す自治体や、そもそも事業を導入しない自治体があるとすれば適切でしょうか。
○大臣政務官(金城泰邦君) お答えをいたします。 医療的ケア児への学校での対応に当たりましては、医療的ケアの種類や頻度のみに着目して画一的な対応を行うのではなく、医療的ケア児の状況に応じた看護師等の適切な配置を行うこと、また、学校で実施できる医療的ケア児の範囲については、個々の医療的ケア児の状態に応じて対応を検討できるようにする旨の規定をガイドライン等に加えること等について全国の教育委員会等に通知するとともに、都道府県教育委員会等の担当者が集まる会議においてその旨の周知徹底を行っているところでございます。
○天畠大輔君 代読いたします。 望ましくないならば、自治体任せにせず、状況を改善してください。 1型糖尿病を持つ医療的ケア児が本事業を利用できていない背景には、人工呼吸器や喀たん吸引などの医療行為とは異なり、自己管理が含まれる医療的ケア児へのニーズが理解されにくいという課題があります。さらに、本事業が年度途中でも申請が可能であることや、訪問看護ステーション等を利用してピンポイントで派遣できることを自治体や園、学校が理解していないことも問題です。 そこで、医療的ケア看護職員配置事業は、たとえ薬剤の自己投与ができていたとしても、見守りを含めて医療的ケアのニーズがあり対象になるということや、医療的ケア児の多様なニーズに対応するために通年ではなく数回対象でも使用可能であるということを、ニーズの具体例も示しながら周知をすべきではないでしょうか。
○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。 医療的ケア看護職員配置事業における補助対象の範囲などにつきましては、都道府県教育委員会等の担当者が集まる会議において周知徹底を図るとともに、本年度文部科学省が実施しております調査研究事業において、泊を伴う校外学習に訪問看護ステーションを活用する場合などの事例をお示しする資料を作成し、全国に周知することとしております。 御指摘のような補助を受けられていない事例につきましては、本年度の調査研究事業における事例把握は既に終了しておりますため、医療的ケア看護職員の配置活用事例等を周知することなど通して引き続き自治体の取組を促してまいります。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 好事例だけを聞いても本当の実態はつかめません。悪い事例も調査して、注意喚起すべきではないですか。文科省、いかがですか。
○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。 活用できていない事例の周知ということでございましたので、まずは教育委員会等に対する聞き取り等を通じて今の御指摘のような事例の把握に努めてまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 ありがとうございます。是非実施してください。代読お願いします。 次に行きます。 医療的ケア看護職員配置事業は、年度当初の申請のほかに追加募集を出しています。例えば、令和六年度のスケジュールでは、前年度の三月一日に申請を締め切ってしまうため、例えば四月に発症した人は九月の追加募集で申請をするしかありません。しかし、その場合、内定が出る十一月十五日までの看護師配置には補助が出ません。これでは、内定が出るまで半年以上、事実上看護師を配置できないことにもなってしまいます。 そこで、本事業の申請方法や内定前の期間は補助の対象とならないルール、立て付けを見直し、柔軟な運用を検討できないかと考えますが、文科省の見解はいかがでしょうか。
○大臣政務官(金城泰邦君) お答えいたします。 医療的ケア看護職員配置事業につきましては、年度途中に医療的ケア看護職員を配置した場合の自治体の財政的負担の軽減を図るため、年度当初の交付決定に加えまして追加募集を実施しております。令和七年度からは、自治体等からの要望を受けまして、この追加募集の回数を増やすこととしております。 医療的ケア児支援法の趣旨を踏まえた取組が各自治体等において適切に行われるよう、各自治体等の要望も踏まえながら、事務手続等の必要な見直しを含め、補助金適化法の範囲内で適切に対応してまいります。 以上でございます。
○天畠大輔君 代読いたします。 追加募集の回数増については、ありがとうございます。ですが、制度があっても、必要としている人に届かないならば、それはないものと同じです。回数を増やすのではなく、ニーズに応じて随時申請ができたり、遡って補助するなどの柔軟な運用の改善を切にお願いをしまして、次に行きます。 重度障害者の地域での暮らしを支える重度訪問介護について伺います。 私のように、重度の肢体不自由者は、食事やトイレ、入浴、移動、全てに介助が必要で、見守りを含めた長時間のヘルパー派遣を保障する重度訪問介護が命綱です。これは一般の方もその必要性が比較的イメージしやすいかと思います。 一方、身体障害のない知的障害者や精神障害者が施設や病院ではなく地域で暮らす場合にも、日常生活を送る上で必要な様々な他者とのコミュニケーションの支援、そして強度の行動障害に対して見守りを含めた適切な支援を行うヘルパーの存在が欠かせません。 民主党政権下の平成二十二年四月に立ち上げられた障がい者制度改革推進会議総合福祉部会では、知的障害のある子を持つ早稲田大学教授岡部耕典氏が、知的障害のある方の地域生活には重度訪問介護が必要不可欠だと訴えました。 そして、平成二十六年四月、障害者総合支援法の施行に合わせて、重度訪問介護の対象が肢体不自由者に加えて知的障害者と精神障害者にも拡大されました。 資料四を御覧ください。 知的障害と自閉症のある尾野一矢さんは、二〇一六年のやまゆり園殺傷事件で重傷を負った後、現在は施設を出て、重度訪問介護を利用しながら介助者とともに暮らしています。記事から一部引用して読み上げます。 意思疎通がしづらく、顔をかきむしる自傷行為をしたりすることもある、そんな一矢さんの自宅での暮らしを支えるのは、重度訪問介護という公的福祉サービスに基づき介護事業所から来る介助者だ、二十四時間、交代で調理や入浴介助、買物や通院などの付添い、夜間も含めた見守りをする、一矢さんは好きなときに好きなものを食べに外に行くこともできる、平日に通う事業所ではお弁当の配膳に励む。引用は以上です。 重度の知的障害があり、意思疎通が難しかったり強度の行動障害があったりすると、一緒に暮らしてはいけない、本人の希望は関係なく施設に隔離するしかない、そのような偏見を持っている方が多いのではないでしょうか。この記事を読めば分かりますが、重度訪問介護を利用しながらの暮らしは一筋縄ではいきません。しかし、二十四時間、専属のヘルパーが常時見守り、必要に応じて他者とのコミュニケーションの橋渡しをすれば、様々な壁にぶつかることはあっても、自分の望む生活を送ることができます。それは、重度の肢体不自由者の地域生活と何ら変わりありません。 しかし、重度訪問介護の利用を希望する知的障害のある方やその家族、支援者に対する行政の対応は、極めて差別的だと言わざるを得ません。実際に、知的障害のある方の地域生活を支援する団体の方から現状を伺いました。障害福祉サービスを受給するために、まずは家族や親しい支援者などが自治体の窓口に申請に行くケースが多いそうです。その際、窓口の担当者が、家族が面倒見れるでしょう、本人は自立生活したいんですか、入所施設やグループホームも楽しいですよ、重度訪問介護で暮らしを回そうとすると多額の税金が掛かるんですよといった差別的な対応、言動がなされるケースが後を絶たないといいます。 申請前の段階での行政のこうした対応、いわゆる水際対策に対して、厚労省はどのように考えているのでしょうか。先ほど述べた事例は最近発生したものです。今後、是正のために速やかに対策を講じていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 障害者総合支援法におきまして、市町村は、障害者などの福祉に関し、必要な情報の提供や相談に応じるなどの業務を行う責務を有するとともに、介護給付費等の支給決定を受けようとする障害者等から支給申請があった場合は支給の要否の決定を行うこととされております。 各自治体に対しましては、市町村の窓口において、障害者の方々から訪問系サービスを始め障害福祉サービスの利用相談があった場合には、差別的な言動であったりサービスの利用を拒むような対応をすることなく、サービスの利用について丁寧に説明を行うとともに、支給申請の手続についても必要な助言を行うなど、障害者の方々に寄り添った対応をしていただくよう要請しておりますが、明日また、三月十四日に関係課長会議がございますので、その場などを活用して周知をしてまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 対応が牧歌的過ぎます。障害者を萎縮させてサービスを使わせないのも虐待です。大臣、重く受け止めていますか。
○国務大臣(福岡資麿君) しっかり御意見は承った上で、適切な対応が行われるよう、先ほども申しましたが、明日、三月十四日、関係課長会議等ございますので、そういう場を通じて周知を図ってまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 発言の準備をいたしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 もっと重く受け止めてください。 次に行きます。代読お願いします。 また、知的障害のある方の中には、意思疎通が困難で、常時見守りを含めたコミュニケーション支援が必要な場合がある一方で、行動障害の有無は、その人の置かれた環境等にも左右をされます。例えば、障害支援区分の判定時には行動障害が現れなくても、安定したヘルパー派遣を確保できないなどの条件により行動障害が現れたり、強化されることもあります。 重度訪問介護は、食事作りや買物、就寝時の支援など、日常を支える制度であり、そもそも行動障害の有無によってその必要性が決められるものではありません。しかし、現行の制度では行動障害がなければ利用できない仕組みになっています。どのような基準になっているかといいますと、障害支援区分が四以上かつ障害支援区分の認定調査項目のうち十二項目の行動関連項目の合計点数が十点以上ある方が重度の知的障害、精神障害として重度訪問介護の利用を認められるとあります。 資料五を御覧ください。 行動関連項目の一覧を見ると、コミュニケーション、説明の理解だけでは最大でも四点にしかなりません。それ以下の行動に関わる支援の必要性が高くなければ、重度訪問介護は利用できない仕組みとなっています。行動障害の有無ではなく、コミュニケーション支援等の介助の必要性により着目をした判定の仕組みが必要と考えます。 まずは、知的障害のある方が独り暮らしをする際に必要な支援の内容について、厚労省が当事者や支援者に聞き取り調査を行うべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 障害福祉サービスにおきましては、障害者の方々の状態やニーズに応じた支援が提供できるように、居宅介護や重度訪問介護のほか、生活介護やグループホームなどのサービスにより障害者の方々の地域生活に必要な支援が提供できる体制を整備しているところでございます。 このうち重度訪問介護につきましては、重度の肢体不自由者、また重度の知的障害や精神障害により行動上著しい困難を有する障害者であって常時介護を要する者に対して、比較的長時間にわたり身体介助や家事援助等の支援を行うものでございます。この行動上著しい困難を有するかどうかについては、障害支援区分認定調査における行動障害に関係する十二項目の合計点数で判定することとしておりますが、この中には意思疎通に関連するコミュニケーションであったり説明の理解に関する項目も含まれております。 今後も、当事者の方だったり支援者の方から知的障害のある方が必要としている支援をお聞きしながら、引き続き地域生活において必要とする支援が提供されるように取り組んでまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 漠然とした答弁ですね。知的障害のある方が重度訪問介護でどのような支援を必要としているか、当事者や支援者に具体的に聞き取り調査をしてもらえますか。大臣、明確にお答えください。
○国務大臣(福岡資麿君) 障害福祉サービスに関する御要望につきましては、日頃から制度を所管する担当課において、当事者であったり支援者の方々から意見交換の場などにおきまして御意見を承っているところでございます。 今後も、当事者や支援者の方から知的障害のある方が必要としている支援をお聞きしながら、引き続き地域生活において必要とされる支援が提供できるように取り組んでまいりたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 天畠君が発言の準備をいたしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 引き続き注視します。代読お願いします。 さて、三月七日の予算委員会において、同会派の木村英子議員が政治活動中の重度訪問介護の利用について総理に問いただしました。総理は、参政権に関わる重大な問題なだけに、地域によって解釈にそごが生じることがないように対応すると答弁をしました。福岡大臣も同様にお考えでしょうか、確認です。
○国務大臣(福岡資麿君) 選挙の公正を確保しながら、障害者の方々の選挙運動を含め政治参加を進めることについては大変重要な課題であると認識しております。 重度訪問介護の利用については、障害者総合支援法上、各市町村において支給の要否が決定されるものでございますが、選挙運動や立候補予定者の政治活動のための外出であることのみをもって一律に社会通念上適当でない外出に当たるものではないというふうに考えてございまして、地域によって解釈にそごが生じないように、自治体に対しまして、これも明日、三月十四日の関係課長会議の場などを活用して周知をしたいと思います。
○委員長(柘植芳文君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○天畠大輔君 代読します。 明確化をするなら告示改正が必要です。質疑を終わります。
○委員長(柘植芳文君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。 午後四時十九分散会
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