令和七年四月二十一日(月曜日) 午後一時開会 ───────────── 委員の異動 四月十四日 辞任 補欠選任 加田 裕之君 西田 昌司君 石川 大我君 大椿ゆうこ君 横山 信一君 杉 久武君 青島 健太君 石井 章君 藤巻 健史君 山口 和之君 大門実紀史君 仁比 聡平君 四月十五日 辞任 補欠選任 石田 昌宏君 酒井 庸行君 藤井 一博君 岩本 剛人君 堀井 巌君 豊田 俊郎君 四月十八日 辞任 補欠選任 岩本 剛人君 江島 潔君 高橋はるみ君 青山 繁晴君 羽田 次郎君 三上 えり君 新妻 秀規君 横山 信一君 石井 章君 柴田 巧君 柳ヶ瀬裕文君 串田 誠一君 仁比 聡平君 紙 智子君 四月二十一日 辞任 補欠選任 青山 繁晴君 藤井 一博君 豊田 俊郎君 猪口 邦子君 西田 昌司君 松川 るい君 古賀 之士君 柴 愼一君 三上 えり君 川田 龍平君 村田 享子君 高木 真理君 竹谷とし子君 高橋 次郎君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 片山さつき君 理 事 越智 俊之君 藤川 政人君 藤木 眞也君 青木 愛君 窪田 哲也君 山口 和之君 委 員 青山 繁晴君 赤池 誠章君 猪口 邦子君 江島 潔君 太田 房江君 酒井 庸行君 末松 信介君 柘植 芳文君 豊田 俊郎君 藤井 一博君 松川 るい君 森 まさこ君 和田 政宗君 大椿ゆうこ君 川田 龍平君 古賀 之士君 柴 愼一君 高木 真理君 三上 えり君 杉 久武君 高橋 次郎君 横山 信一君 串田 誠一君 柴田 巧君 竹詰 仁君 浜口 誠君 紙 智子君 国務大臣 国務大臣 (内閣官房長官) 林 芳正君 国務大臣 (デジタル大臣) (内閣府特命担 当大臣(規制改 革)) 平 将明君 国務大臣 (国家公安委員 会委員長) (内閣府特命担 当大臣(防災、 海洋政策)) 坂井 学君 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(こども 政策 少子化対 策 若者活躍 男 女共同参画、共 生・共助)) 三原じゅん子君 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(経済財 政政策)) 赤澤 亮正君 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(沖縄及 び北方対策、消 費者及び食品安 全、地方創生、 アイヌ施策)) 伊東 良孝君 副大臣 財務副大臣 横山 信一君 環境副大臣 小林 史明君 事務局側 常任委員会専門 員 小松 康志君 国立国会図書館側 副館長 山地 康志君 政府参考人 内閣官房内閣審 議官 門前 浩司君 内閣官房内閣参 事官 清野 晃平君 内閣官房国際博 覧会推進本部事 務局長代理 茂木 正君 内閣官房国際博 覧会推進本部事 務局次長 小林 出君 内閣官房新しい 資本主義実現本 部事務局次長 馬場 健君 内閣官房新しい 地方経済・生活 環境創生本部事 務局審議官 大森 一顕君 内閣官房内閣人 事局人事政策統 括官 松本 敦司君 人事院事務総局 人材局長 米村 猛君 内閣府政策統括 官 林 伴子君 内閣府孤独・孤 立対策推進室長 江浪 武志君 内閣府食品安全 委員会事務局長 中 裕伸君 内閣府総合海洋 政策推進事務局 長 高杉 典弘君 警察庁長官官房 長 森元 良幸君 警察庁長官官房 総括審議官 重松 弘教君 警察庁長官官房 審議官 若田 英君 警察庁生活安全 局長 檜垣 重臣君 警察庁刑事局長 谷 滋行君 警察庁交通局長 早川 智之君 警察庁警備局長 筒井 洋樹君 警察庁サイバー 警察局長 逢阪 貴士君 金融庁総合政策 局審議官 尾崎 有君 消費者庁政策立 案総括審議官 藤本 武士君 消費者庁審議官 尾原 知明君 こども家庭庁長 官官房長 中村 英正君 こども家庭庁成 育局長 藤原 朋子君 こども家庭庁支 援局長 吉住 啓作君 デジタル庁統括 官 冨安泰一郎君 デジタル庁統括 官 楠 正憲君 総務省大臣官房 審議官 新田 一郎君 総務省大臣官房 審議官 下仲 宏卓君 総務省総合通信 基盤局電気通信 事業部長 大村 真一君 消防庁国民保護 ・防災部長 小谷 敦君 法務省大臣官房 審議官 吉田 雅之君 外務省大臣官房 サイバーセキュ リティ・情報化 参事官 斉田 幸雄君 外務省大臣官房 参事官 渡邊 滋君 財務省大臣官房 審議官 中澤 正彦君 国税庁課税部長 高橋 俊一君 文部科学省大臣 官房学習基盤審 議官 日向 信和君 文部科学省大臣 官房審議官 橋爪 淳君 文部科学省大臣 官房審議官 松浦 重和君 厚生労働省大臣 官房審議官 岡本 利久君 厚生労働省大臣 官房審議官 尾田 進君 経済産業省大臣 官房審議官 真鍋 英樹君 国土交通省大臣 官房審議官 田村 公一君 説明員 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 山崎 健君 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 栗島 正彦君 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 中尾 英樹君 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 山岸 和永君 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 豊岡 利昌君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○令和五年度一般会計歳入歳出決算、令和五年度特別会計歳入歳出決算、令和五年度国税収納金整理資金受払計算書、令和五年度政府関係機関決算書 ○令和五年度国有財産増減及び現在額総計算書 ○令和五年度国有財産無償貸付状況総計算書 (皇室費、内閣、内閣府本府、デジタル庁、警察庁、消費者庁、こども家庭庁及び沖縄振興開発金融公庫の部) ─────────────
決算委員会
発言 281
○委員長(片山さつき君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の御異動について御報告いたします。 去る十八日までに、大門実紀史さん、青島健太さん、藤巻健史さん、石川大我さん、加田裕之さん、藤井一博さん、石田昌宏さん、堀井巌さん、高橋はるみさん、新妻秀規さん、柳ヶ瀬裕文さん及び羽田次郎さんが委員を辞任され、その補欠として杉久武さん、山口和之さん、大椿ゆうこさん、西田昌司さん、酒井庸行さん、豊田俊郎さん、江島潔さん、青山繁晴さん、串田誠一さん、柴田巧さん、紙智子さん及び三上えりさんが選任されました。 また、本日、竹谷とし子さん、西田昌司さん及び村田享子さんが委員を辞任され、その補欠として高橋次郎さん、松川るいさん及び高木真理さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りをいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(片山さつき君) 御異議なしと認めます。 それでは、理事に山口和之さんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) この際、小林環境副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小林環境副大臣。
○副大臣(小林史明君) 去る四月九日の決算委員会において、青木愛委員が環境省の地域脱炭素移行・再エネ推進交付金について、行政事業レビューシートの記載の二五・九%という令和五年度の執行率に基づき御質問されたのに対し、繰り越して執行する事業を考慮すると執行率が約七五%となる旨を環境省からお答えをいたしましたが、行政事業レビューにおいて使用されていない計算方法により算出した約七五%という数値を執行率として用いたことは適切ではなかったと考えており、当該箇所を訂正をいたします。 国の決算を審査する決算委員会の場において、審査の根幹に関わる執行率について適切ではない説明を行い、青木委員はもとより、片山委員長を始め各委員の皆様の真摯な御議論に混乱を来す事態となりましたことを陳謝をいたします。申し訳ございませんでした。
○委員長(片山さつき君) この際、環境省に一言申し上げます。 委員長といたしましても、国の決算の審査を行う本決算委員会において、質疑者のみならず委員や御覧になっている国民が混乱するような不適切な答弁を行わないよう、当日の答弁内容を改めて精査するなどして、今後に生かされるように切に望むところでございます。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) それでは、令和五年度決算外二件を議題といたします。 本日は、皇室費、内閣、内閣府本府、デジタル庁、警察庁、消費者庁、こども家庭庁及び沖縄振興開発金融公庫の決算について審査を行います。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○青山繁晴君 自由民主党の青山繁晴です。 たった今の日本政治は、少なからぬ、あるいは多くの国民を窮乏に追い込むという許されざる政、政治になっております。 中国の方々を始め外国人だけ優遇されて、学生諸君から高齢者に至るまで、氷河期世代の方々も含め、女性も含め、日本人が圧迫されているという不満も強くて、少し前までは政治と金問題がよく議論されました。それも重大でありますけれども、もう国民の怒り、不満、あるいはそれに基づく祈り、願いというのは、本当に大切なレベルまで達していると思います。 なぜこれを申したかというと、今日の決算委員会、元々私は与党質問というのは一切いたしませんが、今日は、僣越ながら、お願いいたした四人の大臣の方々に、政治判断、政治家ならではのお答えをできればいただきたいと、行政府の行政官が用意されたことではなくて、政治的な本音を語っていただきたいと願うから、冒頭にそれを申しました。 まず、平デジタル担当大臣にお伺いします。 平代議士におかれては、私は長年、改革派の代議士でいらっしゃると考えてきました。デジタルを始めハイテクノロジーですね、そこの分野に元々明るくて、関心も強くて、私はお世辞も言いませんけれど、デジタル担当大臣になられたのはいよいよ本領の発揮の一つだというふうに拝見しております。 それで、日本については、僕も冒頭ちょっと暗いことを言いましたけれども、暗い話が蔓延しておりますが、本当は、テクノロジーの世界でかなり世界をリードするところも出ています。 私自身、最近の発信ではそれを強調するようにしているんですけれども、その典型の一つが量子ですね、あえて国際共通語で言うとクアンタム。量子は、発見されたのは百年も前ですけれども、いよいよ社会実装、人々の暮らしに本当に役立つようになってくるのはごくごく最近のことで、まず第一に、この量子を使ったコンピューター、今までのスパコンの能力を、次元が全然違いますね、はるかに超える能力を持った量子コンピューター。元々は二〇五〇年ぐらいにようやく実用化じゃないかと言っていたのが、特に我が国において、一部の機能とはいっても、今から四、五年後、二〇三〇年ぐらいには量子コンピューターの実用化あるいは社会実装が起きるんではないかと、起きるだろうということが例えば自由民主党の部会などでも語られているわけです。 まず、そこの見通しについて平大臣にお聞きします。
○国務大臣(平将明君) 済みません、全く所管外の質問いただきましたが、量子コンピューターは今、日本はいい線に行っていると思いますし、量子コンピューターが生まれた世界というのは五分に一回ノーベル賞級の発見がされる世界観だというふうに思っています。特に日本は素材産業が強いんですが、これ、量子コンピューターが他国に実現をされると、そういった素材のところも大変日本の産業は危機的な状況にあるというふうに思います。 今、自由民主党においても量子に関するPTが立ち上がっていますので、是非そちらで議論を進め、党の成長戦略に反映をしていただければ政府としても勢いが付いていくんだろうと、政策についても勢いが付いていくんだろうと思っております。
○青山繁晴君 ありがとうございます。 まず、今、平大臣、冒頭に全く所管外とおっしゃって、狭義の所管という意味ではまさしくそのとおりだと思うんですが、なぜ私がお聞きしたかというのは多分理解はしてくださっていると思うんですが、デジタル、あるいはもうしきりにこのかいわいではDXという言葉も使うんですけど、それ実は、広く国民を見れば、一体これで世の中良くなるのか、特に、さっき言いました国民生活の窮乏も含めて、自分たちに本当にいいことがあるのかという疑念がやっぱりとっても強く感じられます。したがって、狭義のデジタル庁、狭義のデジタル担当大臣だけではなくて、まさしく今おっしゃったような広い知見を含めて今日お聞きしたいんですね。 それで、量子コンピューターが二〇三〇年から一部実装が始まるとして、二〇五〇年までの二十年の間には、随分社会生活、経済生活、全部変えていくと思うんですが、一番大きいと思われる一つが、これはお金にまつわることですね、お金というのは通貨のことですね、カレンシーのことです。 その前に一個考えなきゃいけないのが暗号の問題ですね。暗号の世界では、昔から完全暗号という言葉がありました。完全暗号、つまり解けない、永遠に解けない暗号ですけれども、これは言葉の矛盾あるいは理想だけだという話もあったんですけれども、量子コンピューターの実用化が視野に入ってくると逆に暗号が全部解けてしまうので、私たちが今社会で使っている暗号も無力化することが十分あり得るというか、そもそもそのためのものですから、完全暗号を作らねばならないと。 完全暗号ができるかどうかというのは、ちょっと時間がないので、本当は平大臣にお聞きしたいですけどそこは飛ばしまして、完全暗号ができ上がると、もう一回言いますが、これ、できるできないじゃなくて、作らないともう経済生活できなくなります。 完全暗号を、例えば日本が世界に先駆けて作りました。作ったとするとどうなるかというと、取引が変わるんですよね。今の取引は当然大半消費税が掛かっているわけですけれども、この取引の全容を実は把握できていません。もしも量子コンピューターとそれに伴う完全暗号を使うと、国際社会でいうところのCBDCですね、済みません、英語を交えるのは余り良くないと思うけど、正確に申しますと、簡単なことで、セントラル・バンク・デジタル・カレンシーですね、地方銀行発行のデジタル通貨、ビットコインとは全く違っていて、あくまで中央銀行が発行する通貨であって、このCBDCを導入あるいは実現すると、要するに取引の全量が、ほぼというべきでしょうが、全量が画期的に把握できるので、そこに極めて低率の税金を掛けると。 これを仮の呼び方で決済税と呼んでいて、残念ながらここにいらっしゃいませんが、安倍総理が健在なときに、安倍総理と不肖私とで日銀や財務省の一部の協力も得て試算をしてみたところ、例えば〇・三%で、大体当時で百三十兆以上の税収が一年間にあると。当時の税収が大体六十五兆ぐらいでしたから、ちょうど倍ぐらいになると。あくまで試算です。試算ですけれども、非常に大きな税収が見込めることはほぼ確実で、そうすると、まず、長年の課題の税の簡素化ということが画期的に起きるわけですね。決済税だけでいいかというと、それはちょっと別問題で、税というものの機能の中には社会的公正あるいはちゃんとフィードバックするということもありますから、そういうことも付け加えなきゃいけないけれども、今の複雑怪奇になり果てた税体系で、それで国民もかなり苦闘、苦心、苦悶されていることを考えれば、この意義は非常に大きいと思うんですね。 それで、御答弁いただく前にあえて申しますが、これは当然通告していますから、行政官、僕は官僚とか役人と言わないで、敬意を込めて行政官と呼んでいるんですけど、当然議論をしますね。これ、普通この世界ではレクというんですけど、その呼び方、僕はしないです。これはあくまで主権者に選ばれた私たちと、負託を受けた私たちと行政官の方、選挙を経ない人も必要なので、議論をしてこの質疑の質を高めるということだと思うんですが、そのときに、ちょっと僕には不審なものが感じられたんです。 さっき所管外とおっしゃったことともちろん関係あるんでしょうが、このCBDCとかそういうことを狙う、あるいは決済税の導入とか、あるいは税負担を軽くするということに主眼を置いてデジタル行政やっているわけじゃないと、特にデジタル庁はというニュアンスのお答えがあって、僕はあえてそこでもう止めたんですよ。ふだんは行政官と、選挙で選ばれていない人だからこそ議論したいんですけど、今日は政治的判断をお聞きしたいので、あえて止めました。 その上で、なぜその行政官の方が一旦懸念示されたのかなということを調べましたら、詳しくは申しませんけれど、一年ぐらい前に、このCBDC、決済税、それから税収について質問があって、どこのどなたとはもちろん申しませんけど、その議事録拝見すると、まず税率が違っているし、それから名称も、特に英語では違いますね、だからさっき英語で言ったんですけれど。それから、余り表に出ていなかったことも質問の中に含まれていて、私はあえて公に発信しているので、それも参考にされたのかなと思ったんですよね。その中身はちょっとまた違うんですよね、ファクトと。 それを踏まえて、今日は、したがって政府側から初めて正確な答弁いただくことになると思うので、狭義で言う所管外であるというのは承知していますけど、改革派としての、つまりデジタルが国民の役に立つ改革でなきゃいけないことを考えて、前置き長くなりましたが、平大臣にお願いします。
○国務大臣(平将明君) まず、政府の公式見解になりますので、政府の公式見解を述べます。その上で、青山さんの質問に答えたいと思います。 暗号技術の評価については、デジタル庁、総務省、経済産業省が共同して行うクリプトレックプロジェクトにおいて政府が活用すべき暗号の評価、選定等を行っており、その中で、量子技術の進展を含めて暗号技術の安全性の脅威となる動向についても確認をしているところであります。 御指摘の完全暗号については、暗号技術評価に実績のある専門家により内容を確認された論文など、実態を正確に把握するための客観的な資料が不足しており、有識者による評価も定まっていない段階と承知をしております。また、CBDC、中央銀行デジタル通貨は、CBDCに関する関係府省庁・日本銀行連絡会議において検討が進められているところであり、デジタル庁も必要に応じて協力をしていきます。 完全暗号のCBDCでの活用可能性については、まず、その暗号の技術的な評価が固まってからその後に検討されるべきものだと考えております。CBDCを用いた決済税については所管外ですので、お答えは差し控えさせていただきますというのが、これ政府答弁です。 その上で、今、青山さんのお話は、まず、完全暗号がちゃんとあったらという前提なので、ここは是非、我々、そのテクノロジー、技術そのものを判断する能力はありませんので、政治家自身は、だから、専門家のところでしっかりと評価を受けていただきたいと思います。 その上で、CBDCも私関心があってずっとやってきましたが、昨年の今頃に、ヨーロッパの中央銀行とCBDCの議論をしてきました。EUについては着実に進んでいます。その上で、今、青山先生の御指摘の利点というのはよくEUも理解しているし、我々も理解をしています。それで、CBDCの利点というのは、摩擦係数がもうゼロに近づくところに利点があるので、そこに税金を掛けるということがプラスなのかマイナスなのかの議論は当然あるんだろうというふうに思います。 最後に、大臣離れて政治家として答えさせていただきますが、こういう多岐にわたる、どこの省庁に落ちるか分からない革新的な政策は、党で仲間をつくって主導して、成長戦略に入れて政府に突き付けるというのが有効なのではないかと、一政治家としては感じます。
○青山繁晴君 けだし名言の答弁をいただきました。 このまま朝までやりたいんですが、本当に嫌そうな顔をなさいましたが、三十三分までしかないので、四項目ありますので次に行きたいと思います。今日の議論は一つのきっかけになり得ると思います。あと、前の答弁を拝見すると、財務省の方も、税の簡素化にはつながるという積極答弁もなさっています。 二問目なんですけれども、今日冒頭に申しました国民生活の窮乏に関連して、消費減税のことに関連してお聞きしたいんですが、消費減税といったら当然財務省が、あるいは財務大臣が主管なわけですけれども、今日はあえて総理官邸のお考えを官房長官からお聞きしたいので、林官房長官においでいただきました。 消費減税は、今、与野党を超えて、あるいは日本社会全体で大きなトピックになっているわけですけれども、常に財源が語られます。財源問題を指摘する特に政治家も多いです。しかし、周知の事実として、例えばちょうど十年前を考えますと、二〇一四年、西暦二〇一四年の税収はちょうど五十兆ぐらいでしたけれども、十年たった去年、昨年度が七十三兆ですね。単純計算をあえて積み重ねると二十三兆増えているわけで、消費税一%下げるのに必要な財源は大体二兆円ぐらいですから、簡単に言うと、この十年の税収増でちょうど消費税はゼロになっちゃうわけですよね。そんな単純計算してはいけないという声を国民にぶつけるのは間違いで、私たちはそれをベースにして考えなきゃいけないと思います。 そうすると、まず総理官邸のお考えを官房長官からお聞きしたいんですけれども、社会保障の財源だから消費減税はできないという話と、この税収増の伸びた分をどうするのか。大体、なぜ伸びたかというと、消費税を取っているからでもあるんですよね。それ、国民からすると非常に奇妙な話にもなりますから、そこのお考えを官房長官にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 青山委員から冒頭御発言があったように、税制の話ということになると所管は財務省ということで、今日は加藤大臣はたしか訪米されているということで、財務副大臣も来ておられるわけですが、先ほどの平大臣とのやり取りを聞いておって、多少は政府見解に付け加えていいのかなと思いながら出てきたところでございます。 委員も御出席の御経験があると思いますが、自民党の税制調査会、毎年秋からやって、季節労働者なんて悪口も言う人がおりますけれども、ここで毎年精力的に議論しております。 私も少なからずここにおった経験があるもんですから、この経験から申し上げますと、あそこで、例えばこの租特はどうしたとか、こういう税が必要だと、税というかこういう税制が必要だというときに、ほぼ八、九割は減税の議論をしております。自治体の立場から、自民党の総務部会中心に、こういう財源が必要なんじゃないかと、で、ほかの部会といろいろやり取りもするということで、あそこでは、税制そのものがどうあるべきなのかという議論を毎年していただいていると、こういうふうに思っております。 そして、実は税制調査会が始まるときに、必ず初回は、昔なら経企庁に当たるところを呼んでこの経済の見通しを聞き、それについて税収がどういうふうに行くのかという議論も、過去の経緯も踏まえて全部やっておりまして、その中でしっかり議論をしていくと、こういうことを私も先輩からもたたき込まれてやってまいりました。まさに、あるべき税制問題、税制というものを議論して、そして、しかし、それはもう財源とかこの全体の予算の構造というものから全く無縁の世界で議論するというわけにはまいりませんので、特にこの自民党、与党の税調というのはそういうものであろうと、こういうふうに思っております。 税収は、過去我々ずっとやってきたとき、バブルのときの六十兆円がピークだったなというのを仰ぎ見るようなことがずっと続いておりましたが、今委員が御指摘のように、既にこの令和七年度予算、七十七・八兆円ということで、消費税はこの税率になって随分長いんですが、恐らく名目で経済が成長軌道に乗ってきたということもあって、所得税や法人税というのも増収基調にあるということも御案内のとおりだというふうに思っておりますので、そういうところでいろんなこの景況、それから今後の経済の見通し等を見ながら、しっかりとあるべき税制について議論して、それを我々、今度は政府の立場としてはそれを受け取って、しっかりこれを実現すべく努力をする、こういうことではないかというふうに思っております。
○青山繁晴君 普通、こういう真意ですかということはもう一回聞いたりしないんですけど、あえて短くお聞きしたいんですけど、今、もちろん丁寧な表現していただいたんですけど、官房長官がおっしゃったこと、要は、税収増というのも、今後税の在り方を考えるときに少なくともファクターとしては考えると、そういう積極姿勢と考えてもいいですか。
○国務大臣(林芳正君) まず、その前に、財務大臣はあしたからということでありましたので、失礼いたしました、訪米は。 税調の議論は、この税収がなぜ増えるかというのは、先ほど税目別のお話をしましたが、これは国民の皆さんがひとえにいろんな経済活動等を通じてやっていただいた結果であると、なんじの俸禄はということを言うまでもなくですね。そういうことであるので、そのいただいた税収増も含めていかに有効に使うのかというのは、今度は予算等の議論としてやっていくということでございまして、いかに公平、中立、簡素かつ負担感が少ない税制を使っていくのか、その上で、国民の皆様のおかげで得られた税収をどう、ワイズスペンディングという言葉がありますが、これにしっかり使っていくのかと、こういうことだと思います。
○青山繁晴君 今の議論もできればあしたの朝までやりたいんですけど、どんどん近づいてきますので、三問目に入りたいんですけれども。 さっき、決済税のところで安倍晋三当時の総理のお話もしましたけど、ちょっと一言だけ余談ですけれども、私、第二次安倍政権のときに安倍総理に何度も申していたのは、本当は、内閣は長きをもって尊しとなさずと、上に私心をお捨てになった陛下がいらっしゃいますし、長い短いじゃなくて、本当は第一次安倍政権のときの方がすごく成果があったと。たった一年でありましたが、そのことを何度も申しました。 その中に、よく言われる例えば国民投票法の成立とか、それだけじゃなくて、海洋基本法の成立というものがあって、これは非常に画期的だと思うんですね。これ、坂井大臣に海洋政策の関連でお聞きしたいんですけれども、何が画期的かというと、まず、私も、それからここにいらっしゃる議員や、あるいは傍聴者の方々、今日もありがとうございます、傍聴者の方々もほぼ例外なく、日本は資源のない国だからと教え込まれて育ったわけですね。 ところが、資源というのは要は地球のプレゼントですけれども、中学のときに誰でも教わる、これ教えなきゃいけないので、誰でも教わっているんですけど、話している先生も意味がよく分かっていらっしゃらないから、子供たち、あるいは私たちに伝わっていないと思うんですけど、地球、僕の拳を地球とすると、陸は三割しかなくて、七割が海です。したがって、資源は海の方が圧倒的に多いです。しかし、例えば宇宙開発は、上に上がって気圧が減るだけだから宇宙服はあの程度で済むけれど、海の場合は、潜るとどんどん圧力が高くなって、優秀な潜水艦でも実践海域というのは五百メートルぐらいしかありません。資源は五千メートルとか一万メートルの深みにあるんでとても水圧に耐えられないので、あるけれども取れないので資源じゃないという話だったわけですね。 ところが、日本は、御存じのとおり、海の広さでいうと世界六位ですし、水の体積でいうと世界四位、水自体も資源でありますが、そうすると、海洋基本法の中に海洋資源というものをちゃんと位置付けているので、実は日本は資源のない国じゃなくて隠れた資源大国であって、今、海中ロボットが進化して、実際私が議員になってから、このパワーグラブというものを五千メートルの海底に下ろして泥をつかんで上げてみたらレアアースがいっぱい詰まっていて、そのレアアースは、中国の陸上産のレアアースの純度の二十倍以上でした。 したがって、先駆的なものとして、海洋基本法は、日本は実は資源大国なんだということを示したのが第一、済みません、早口で、それから二つ目は、そのためには海の治安を安定させなきゃいけないということが二つ目、それから三つ目は、この子々孫々のために海洋資源を実用化するというのは私たちの義務なんだということを、この海洋基本法は、言わば、結構詳しく書いてある法律だけど、柱としてはその三つなんですよね。 なぜこれ質問しているかというと、海洋基本法が第一次安倍政権でできてから、施行されて随分たつのに、その三本柱が十分生きていない。まず一つ目、日本は資源のない国だということをいまだに国会議員もおっしゃるし、学者、評論家もおっしゃるし、僕は今でも二つの大学で学生諸君に教えていますが、その学生諸君も、今も資源のない国だと思い込んでいるわけです。 海洋基本法によってこの思い込みを正さなきゃいけない。まずそこから、坂井大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) いろいろな研究成果の結果、委員が御指摘するように、レアアースを始め様々な資源が日本の海域の海底にあるということは分かっているわけでありますが、幾つかまだ、それを具体的に商業化をし、具体的に資源として活用するためには、まだ開発を求められている技術が幾つかあるということも聞いております。 ですから、今現在はそれが使えない、要は実際にそれを活用できないという状況であれば、日本がその資源を取って使うわけいきませんので、可能性はあるけれども、やはり資源を持っていないということにも表現としてはなる可能性もあると思いますが、しかし、我々が大事なのは、やはりそこの技術開発を、しっかりその隘路を越えて具体的にそれを日本が使える形に持っていくということにまた今後力を入れていくということが大事だと考えております。
○青山繁晴君 今はまだ使えませんねということ、例えば、コバルトリッチクラストとかマンガン団塊とか、実際はもう使えるものありますけれども、例えば、メタンハイドレートでいうと、この間、九州大学の渡邊先生という気鋭の天才が、あえて天才と申しますが、もう缶々に天然ガス入れちゃったんですよね。メタンハイドレートを上に上げて、放っておけば一気圧になると普通の天然ガスになりますから、缶々に入れたんですよ。これ売ろうと思ったら売れます。研究者ですから売りません。私たちは連携していますが、私たちも商売しないので売りませんが、実は、それを阻んでいるのは国の行政なんです。ただし、これはさすがに経産大臣の所管だと思うので、今日は、坂井大臣を始め皆さんにちょっと認識していただくだけにそこはとどめます。 その上で、二つ目の治安なんですけど、これも所管外といえば所管外なんですけど、例えば尖閣諸島の海だって、水産資源だけじゃなくて海洋鉱物資源はあるわけです。この治安が、領土問題は存在していませんが、じゃ、果たして今、漁が十分できない状況で、この海洋資源開発のための治安が保たれているかというと、そうではないと思うんですね。これさすがに所管外なので、ここも答弁はいただきませんけれど。 最後のこの海洋資源を開発するというのは、私たちに課せられた子々孫々のための義務であると、ここが実は一番画期的だと思うんですが、そこのところについては、坂井大臣の海洋政策担当大臣としてのお考え、お聞きできますか。
○国務大臣(坂井学君) これの具体的なプロジェクトに関しては、委員御指摘のように、経産省でありますとか、内閣府においてもSIPでありますとか、いろいろなところが実際に予算取りをし、進めているところでございますが、そういったものをうまく調整をし、そしてダブることのないように、そして具体的に商業化していくための道筋を付け進めていくというのが、我々海洋担当のいただいた使命だと思っておりますので、そこはできる限りというか、精いっぱいやっていきたいと思っております。
○青山繁晴君 この海洋基本法には、総合海洋政策本部というのをつくるんだと。実際設置されて、これ通称海本部と言っているんですが、ここの権限が弱いことが実は海洋資源開発を遅らせていると思いますので、海洋政策担当の坂井大臣としても、そこに更なる御努力を僣越ながら期待します。 最後、四問目なんですけれども、今日、三原大臣にも来ていただいているんですけど、少子化担当大臣って、置かれて随分、歴代大臣、努力は重ねてきたんですけど、結局子供は増えていない、減っているわけです。というか、もうみんなが恐ろしくなるぐらい減っているわけです。そうすると、要は全く成功していないんですよね。全くという言い方はきついですけど、増えていない以上は成功していないんです。 それで、これも改革派と僕は考えています。済みません、僣越ながら、三原大臣には本当に期待したいんですね。そうすると、子供生まれてからの手当の話の前に、まず結婚が減っているという問題ですね、これを三原大臣としてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(三原じゅん子君) 委員おっしゃるとおり、日本の少子化、これが歯止めが掛かっておりません。結婚、妊娠、出産、子育て、これはもう個人の自由な意思決定に基づくという大前提の下でですけれども、若い世代の方々が希望するならば、その希望どおりに結婚して子供を育てていただくということは大変重要だと思っております。 そして、今私どもの方でアンケートを、若者を対象に実施、調査をいたしております。その中で、結婚したくないという理由を見ますと、結婚にメリットを感じないから、そしてまた、一人で生活したいから、そしてまた、学生の頃から年齢を重ねるごとに増加しているのが、人と関わりたくないから、この理由が私はとても重要なことだというふうに考えております。 経済的な理由でということをおっしゃる方も大変多い、それももちろんそのとおりだと思いますし、若い世代の所得を上げていくこと、そしてまた、働き方を改革していくこと、これは本当に重要なことだとは思いますけれども、そのアンケート結果で、そうした結婚に対する考え方ですとか人との関わり方、こうしたことを、もっと私たちは若者に対する考え方を注視していかなければならないというふうに、私は個人的に考えております。
○青山繁晴君 時間が来たので終わりますが、男性が特に結婚したくなくなっているという問題を解決していきたいと思います。 ありがとうございました。
○松川るい君 自由民主党の松川るいです。本日は、質問の機会、ありがとうございます。 まず、赤澤大臣、訪米お疲れさまでございました。私は大変良いスタートを切っていただいたというふうに思っております。エールを送る気持ちも込めて、大変予算委員会でもお忙しかったと思うんですけど、お伺いさせていただきたいと思います。 私は、九三年に実は外務省という役所に入省しまして、それどうしてかというと、その理由の一つが、当時日米構造協議とか自動車交渉とかで自主規制をするみたいなのがありまして、大変憤っていたわけであります。新聞を見て文句を言う立場ではなくて、自分が交渉をすることに携われるかもしれない立場になりたいと思って外交官になりました。なので、そのアメ車をもっと輸入しろというそういうお話を聞くと、デジャブというか、既視感が満載なんですが。 ただ、私、当時と全然今回は違うと思うんです。いい意味で違うと思っております。当時は日本がまさにアメリカのターゲットだったわけでありますが、主敵、ですけど、今回はそうではなくて、主たるターゲットは中国であって、そういう意味では、日本は本来はアメリカにとって味方にするべき立場にあると思うからであります。もちろん国難ではあるんですけど、目的が製造業の復活とドル覇権の維持というこの二つだと思いますので、是非大臣におかれては、拙速な交渉をするのではなくて、日本自身も思い切った内需拡大や規制緩和をする良い機会にしつつ、アメリカの製造業復活に日本が同盟国として協力をしていくというようなパッケージを考えていただきたいと思います。 ついては、アメリカは日本に、例えば自動車だったら工場をどんどん移しなさいといった要求してくるかもしれませんけれど、やはりここは、日本の革新技術を吸い上げられるだけとか、日本国内のサプライチェーンが破壊されて日本自身の製造能力が空洞化するようなことが決してないような、そういう形の交渉をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 松川委員の志の高さは昔から尊敬をしております。今いただいたお話も大変示唆に富むので、いろんな交渉をするときに思い出しながら、念頭に置いてやっていきたいと思います。 今般の協議の結果、日米間で以下の点について一致をいたしました。双方が率直かつ建設的な姿勢で協議に臨み、可能な限り早期に合意し首脳間で発表できるように目指すこと、次回の協議を今月中に実施すべく日程調整すること、閣僚レベルに加え、実務レベルでの協議も継続することということです。 トランプ大統領を含む米政府高官と幅広い論点について時間を掛けて率直かつ建設的な議論を行うことができたと承知しており、総理からも、次につながる交渉であった、協議であったということで一定の成果と評価をいただいているところです。 ただ、もっともこれ、今後も容易な協議とはならないことは明らかでして、日米間には、これも総理が申し上げていますが、依然として立場の隔たりがあります。トランプ大統領から改めて、国際経済において米国が現在置かれている状況について率直な認識が示されました。また、七日のトランプ大統領と石破総理との電話会談にあっても同様だったというふうに承知をしております。 今後については、まず今回の協議で一致したとおり、次回の閣僚協議、今月中にも実施すべく日程調整中でございまして、次回協議で具体的な前進を得られるよう、対処ぶりに係る政府部内の検討、調整の加速を、先般、石破総理から指示をされたところであります。 今日御指摘いただいたとおり、この結果がウィン・ウィンでなきゃいけないということでありますので、何かしら不要な譲歩をして我が国の産業の空洞化に拍車掛けるとかサプライチェーンが毀損されるとか、そういうことのないように、しっかり徹底的に分析しながら戦略を立てやっていきたいと思います。当然のことながら、国内対策についても、資金繰り対策など必要な対策に万全を期してまいります。
○松川るい君 ありがとうございます。 関係省庁、ベストチームをもうつくっていただいているかとは思うんですけれども、総力を挙げて、官民連携、政治も後押しをして、日本一丸となって、この国難ともいうべき交渉を乗り越えていきたいと存じます。 大臣におかれましては、私の質問はこれでございますので、委員長、御配慮をお願いいたします。
○委員長(片山さつき君) 赤澤大臣におかれましては、御退席いただいて結構でございます。
○松川るい君 ありがとうございます。 次、私、テーマとしまして、霞が関の危機についてお伺いしたいと思います。 今、トランプ関税の交渉でも、本当に各省庁、官僚の皆さんが頑張っていただいておりますけど、ようやく、これ前からの問題であったと思うんですが、霞が関の官僚、希望者も減っていたり、それから、入った後に離職をするとか、こういうことでいいのかという問題意識がようやく正面切って話されるようになってきたなと、国民の皆様にも大分浸透してきたんじゃないかと思うところです。 まず、現状、どういう状況にあるのかということについてお伺いいたします。
○政府参考人(米村猛君) お答え申し上げます。 国家公務員採用試験の申込者数でございますけれども、春秋合わせた昨年度の総合職試験は一万八千三百三十三人、一般職大卒程度試験は二万四千二百四十人となっておりまして、この形の試験が始まった二〇一二年度と比べまして、総合職試験ですと二五%以上、一般職大卒程度試験ですと三五%以上減少しているところでございます。 それから、離職者ですけれども、総合職試験採用職員で採用から十年未満で退職した人数を見てみますと、二〇一三年度で七十六人だったのですが、十年後の二〇二三年度には二百三人まで増加しているところでございます。 以上でございます。
○松川るい君 なぜそうなっているのか、なぜ辞めてしまうのか、高い志を持って入ったにもかかわらずということでありますが、これ、割合はっきりしていると私、自分自身の経験も踏まえて思っておりまして、まず、給料が不当に安いと思います、その能力ややらなければならない仕事の重要性に比べて。 国家公務員の給与水準を比べるときの人事院の官民給与比較対象規模が現在五十人なんですね。五十人というのは、小規模事業者が二十人で、中小企業が三百人以下だったり二百人以下だったりするので、それより少ないわけです。もう今回、この状況を変えていくためには、抜本的にこの処遇を見直す必要があると。少なくとも、この五十人の比較対象企業規模は抜本的に変えて、特にキャリア官僚と言われる、就職するときに大企業と就職の先を比べる人たちというんですかね、その層については千人規模以上のやっぱり企業にしていくということにしていかないと、もっと多くてもいいんですけれども、気象庁だって五千人ですか、法務省五万人、外務省も六千人ぐらいですから、やっぱりそういう抜本的な見直しをするべきだと思うんですが、平大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(平将明君) 松川委員の問題意識は大臣として共有をしています。 人事院に設けられた人事行政諮問会議の最終提言において、公務全般の人材確保のためには、国家公務員全体の給与水準の在り方、特に現行の官民給与比較手法も見直す必要があると提言をされていると承知をしています。私としても、少子高齢化が更に進む中で、公務における人材確保の観点から、国家公務員の処遇の在り方は重要な論点だと考えております。 官民給与の比較の方法については、第三者機関である人事院の専門的見地からの検討に委ねたいと考えますが、人事院の勧告等が出されれば、それを踏まえて適切に対応してまいります。
○松川るい君 どうぞよろしくお願いします。 もう一つの理由は、人生百歳時代になって、最初から入って最後までいるというようなことがあらゆる企業も含めてそうではなくなってきている中で、今のような処遇が低い状態にあるから辞めてしまうと。でも、私は特に、リボルビングドアという官民の行き来をもっとしやすくする。特に、一度公務員になって、その後民間に行った人が戻ってくるというのは、ある意味純粋民間で来る人が公務員になるよりも、より即戦力だと思うんですね。 なので、リボルビングドア、特にその中でも、もう元々公務員だったけど辞めて、民間のいろんなところに行って知見をためた人がまた戻ってくるときに、非常にこれ、やりやすくしてもらうということが大事なんではないかと思っております。これ、もっと国として推進をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(平将明君) 公務と民間の両方の勤務経験を持つ者が公務と民間を行き来して活躍することは、多様な人材を確保する観点から有益であると考えております。そのためには、リボルビングドアのように、公務と民間を行き来することで、双方のバックグラウンドを持つ人が活躍できる環境を整えることが必要であります。 例えば、私が大臣を務めていますデジタル庁にあっては、優秀な人材を広く集めるために、常勤、非常勤、あと兼業、副業といった多様な働き方を可能とするとともに、リモートワークやプロジェクトベースの参画など、柔軟な働き方を可能にする職場環境の整備に取り組むことによって、多くの民間人材が活躍をしています。今、三年半になりましたけど、千二百人ぐらいいて、霞が関、地方自治体出身が半分、民間出身者が半分、こういったデジタル庁の職員がまた民間に戻ったり、またデジタル庁に戻ったり、ほかの役所に行くというのがもういいところまで来ていますので、もう半回転ぐるっと行けば、リボルビングドアが達成するのではないかと思っています。 このような先進的な事例も参考としながら、人事院や各省と連携をして取り組んでまいります。
○松川るい君 私、全員がそうなる必要はもちろんなくて、入った方がずっと一生そこにいるということもとてもプロパーで大事だと思っています。インスティテューショナルメモリーの観点からも大事だと思うんですけど、やっぱり組織全体で見たときに、日本全体の知恵がぐるぐると回って集まるようなことというのは、結果的に組織全体にとっていいんじゃないかなと思うところでございます。 最後になんですけど、でも、その二つかというとそうじゃないと思っていまして、一番の理由は、やっぱり国を動かしているというやりがいだったり誇りだったり、そういう感覚というんですか、それが承認されているということだったり、そういうものが、私、自分が入省したときと政治家になって二〇一六年に出るときの、二十三年の最初と最後を比べても全然違うなと思うんですね、正直言って。そこって多分、政治との距離感とかいろんな理由が、内閣人事局とかあるとは思うんですけど、やっぱり公務員の方がもうちょっと発信できたり、やりがい、黒子に徹するんじゃなくて、何かもう少しスポットを浴びれるような、そういう形のやりがいというんですか、イメージでいうと「官僚たちの夏」の令和バージョンみたいなのがあるといいんじゃないのかなと思うんです。 この質問ってすごく難しくて、一体どう答えるんだよという話ではあると思うんですけど、平大臣、これどういうふうにして回復していったらいいか、何かお考えがあったら教えてください。
○国務大臣(平将明君) 私も古い人間なんで、志と覚悟が一番重要だと思いますが、それだけでなかなかうまくいきませんので、処遇改善にはしっかり取り組んでいきたいと思っております。 その上で、国家公務員は、社会に影響を与えたり、国の将来の姿を描いたりするような極めて重要な役割を果たしていますが、一方で、日々の業務の中で国民から直接感謝される機会は少ないなど、御指摘のような感覚は持ちにくいという側面があります。 職員がやりがいを持って業務に当たれるよう、今行っている仕事がどのような成果につながっていくのか上司が日々の仕事の中で伝えることや、成果に直接つながらない仕事を極力減らすなどの取組が重要であると考えています。また、政治の側からも、国の将来の姿を一緒に描くパートナーとしての敬意を示すことが必要で、決して何か、何というの、部下につらく当たるような国会議員もたまにいらっしゃいますけれども、そういうことを我々の側も改善をしていく必要があるんだと思います。 こうしたことを通じて若手職員が生き生きと仕事をしている姿を示すことが、優秀な人材の獲得に不可欠であると考えております。
○松川るい君 ありがとうございます。本当に、国の繁栄というのは結局人材をどこに配置するかという話だと思っていまして、やっぱり霞が関には、優秀なやる気のある人材が来続けていただく必要があると思うところでございます。 次に、子供と大人の共生社会といいますか、そういうことについてお伺いしたいと思います。ちょっと時間の都合で、順番を変えてお伺いしたいと思います。 さっきの青山委員からも、日本の少子化、歯止めが止まらないじゃないかという話があって、三原大臣からは、それは、実は費用が高いとかそういうことだけじゃなくて、むしろ一人でいた方がいいみたいな、社会的な要因と私は、というふうに呼ぼうと思うんですけど、ということが関係あるんじゃないかという御指摘がありました。 私、それはすごくそのとおりだと思っていまして、なぜならば、世界で非常に有名なフィンランドですね、教育については博士課程まで全部ただ、何回リカレント教育しても構わない。男性の育休は、まあ日本の方が上ですけど、非常に充実している。でも、フィンランド、実は、二〇一〇年に一・八九だった出生率が今一・二六、二〇二四年は一・二六で日本と変わらないんですね。これ、社会的要因だと言われています。 一方で、イスラエルという国は、先進国の中でほぼ三・〇の出生率なんです。もちろん、宗教的な理由でめちゃくちゃ九人も十人も産む方々もいるからというのもありますけど、総じて普通のイスラエルの方々も子供を持つ数が多いと。何でかというと、これは毎週金曜日に、夜にシャバットという習慣があって、家族全員、その家族も、五人とかそういう家族じゃなくて親戚一同、友人も婚約中の人も、彼氏、彼女も一緒に二十人ぐらいでテーブルを囲むという習慣があって、これ毎金曜日の夜、毎金曜日にやられているんですね。 何が言いたいかというと、かつて日本には、大家族というんですか、とか御近所とか、何かわちゃわちゃと子供がそこらじゅうにいたり、妊娠中のお母さんがいたり、御高齢者のお年寄りがいたり、そういうのがわちゃっといて、それが当たり前だという、そういうのがあったと思うんですね。これがやっぱり失われているんだと思うんですよ。 このこと自体はライフスタイルの変化だし、それを戻せと言う気は全くないんです。それは言っても仕方のないことですし、それがいいことかどうかも私には分かりません。だけど、社会の中にそういう多世代、高齢者の方、子供、妊娠中の方、子育て中の方、女性、男性が、様々な方がやっぱり自然な形で触れ合う場所というのをつくり出していかないとやっぱり駄目なんじゃないのかという問題意識を持っています。 その観点から、実は私の選挙区であります大阪の豊中市というところにすごく面白い試みをしているところがありまして、長内市長がすごくいろんなイニシアチブをやっているんだと思うんですけど、小中一貫義務教育校、ここも面白いです、四三二と分けていて。六三じゃなくて四三二なんです。 それはさておき、その横に、敷地のすぐ横に地域センターがあるんですよ。その地域センターの中には、図書館もあれば、キッチンもあれば、保育施設もあれば、それからいろんな卓球やる部屋とか将棋のやる部屋もあれば、ちなみにヤギまでいるという、そういうところなんですけど、子供たちが毎日登下校する中で、隣ですから、しかも開放的なので、自然な形ですごく多くの世代の方と交わるんですね。御高齢者の方も子供たちと自然な形で交わるというのがありまして、すごくいいコミュニティーができていると思うんですね。こういうものが増えていったらいいなというふうに思います。 ここからが質問なんです。済みません、前置きが長くて。 それで、今、全国の都市、市町村で恐らく介護予防センターみたいなのが、昔は市で運営していたのが民間の業者がもうやるようになったので、改築して違うことに使いたいというニーズが多いんですね。ところが、今、保育所にするんだったら、そのための予算、国が三分の一出しますという補助金があります。高齢者施設にするんだったらそれ用の補助金が国から出ますというのがあるんですけど、その元々の介護予防センターを全部改装して多世代が集まれるような、対象が高齢者とか子供とかなっていない、既存の制度に合わない施設にリノベーションをしようとすると、国からもらえる補助金がないらしいんですね。 ここはやっぱり、日本全国そういう改修をしていくニーズ多いですから、多くの方、多様な方が触れ合える施設に変えるということをむしろ促進していくべきだし、そのための補助金もつくってもらうというか出しやすくしてもらうと、より日本の中で多世代が触れ合えるコミュニティー、核ができて、少子化対策にも、恐らく児童虐待対策にもいいんじゃないかと思うんですが、お考え、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。 委員おっしゃるとおり、人口減少が見込まれる中で、先ほど御指摘いただいたような高齢者の施設を様々な機能に転換をしていくと、柔軟な対応についてという御指摘がございました。 厚生労働省の検討会ではあるんですが、二〇四〇年に向けたサービス提供体制の在り方について、高齢者等に係る施策や他の福祉サービスも含めた共通の課題の検討を今進めているところでございまして、こども家庭庁も検討に参加をしております。この四月に中間取りまとめが、今月まとめられておりますけれども、その中でも、まさに柔軟な、これ、施設の整備あるいは支援の在り方についての柔軟な在り方について御意見を頂戴をしているところでございます。 引き続き、このような検討会の場などで厚生労働省とも連携しながら議論を深めていきたいというふうに考えております。
○松川るい君 是非三原大臣からも、その方向性について、多様な場所をつくっていくことを国としても支援していくといいますか、応援していくということについて、お言葉いただけないでしょうか。
○国務大臣(三原じゅん子君) おっしゃるとおりで、私もいろいろなところを視察行かせていただいて、多世代が交流しているということは、非常にこれから先お子さんが減っていくという中で、保育の中でもいろいろと多世代ということを考えられるような事業をしていきたいというような御意見も伺っているところであります。 そしてまた、こどもの居場所づくり支援体制強化事業、これも、NPO法人等の民間団体が創意工夫して行う居場所づくりですとか様々なもの、これモデル的に実施しているところでありますので、是非積極的に頑張っていきたいと思っています。
○松川るい君 モデル的にやっていただいているところだと思うんですけど、是非また拡充の方向でお取り組みいただければ有り難く存じます。 最後に、ちょっと時間的に、済みません、飛ばしてしまう質問が生じたことを御容赦いただきたいと思いますが、最後に大阪・関西万博についてお伺いしたいと思います。 まず、ちょっと順番変えさせていただきたいと思うんですけど、本当に、開幕式私も行かせていただきまして、大変すばらしい出発でありましたし、手応えも感じていらっしゃると思いますし、行く前にはいろいろ言っていたけれども、行ってみたらすごく良かったというお声が本当に多いと思います。 ただ、これからまだまだ暑くなるのでその対策も要りますし、それからまた、ちょうど初日が、ブルーインパルスが飛ぶはずだったのに、残念ながら天候で飛べなかったといったこともございました。 最初の質問で伺いたいのはブルーインパルスの件なんですけど、実はこのブルーインパルスは、この万博飛行というのは、二〇一九年の八月二十五日に、泉佐野市の市議会主催の第三回みらい泉佐野こども議会において、関西航空少年団の中学二年生の女の子、女子団員がですね、関空の認知度を上げるために航空祭を開催して、そこでブルーインパルス飛ばしてくださいよという要望を始めたところから始まるんです。 その後、まだ万博の機運になっていなかったんですけど、自民党を中心とした南大阪振興促進議員連盟と、南議連と我々地元では略しているんですけど、そこが、この関西航空少年団のブルーインパルスを飛ばしてくれというその要望を受けて、十回ぐらいもう、防衛省とか、それから航空幕僚長とかですね、いろんなところに実はもう二〇一九年以来、去年の七月ですか、八月が最後だったのかな、までずっと要望してきまして、この要望活動が実って、まさに防衛省からも、二〇二五年の大阪・関西万博開幕式における展示飛行、ブルーインパルスですね、と、関空離発着の大阪全域飛行要望について、地元の議員連盟からの要望と関西航空少年団の要望活動を受けて前向きに検討しますという回答をいただいて、それで実現に至ったという、こういう経緯がございます。大臣、御存じであられたでしょうか。 とにかくそういう大いなる経緯があって我々も応援してきたところで、子供たちも、それから南議連もですね、しかし実現ができなかった、天候のせいでということでございます。 是非、万博期間中なり閉幕式なり分かりませんが、再度、万博の開催中の空をブルーインパルス飛ばしていただきたいと思います。是非そのように防衛大臣にお願いをしていただけないでしょうか。
○国務大臣(伊東良孝君) 松川議員には、万博全般にわたりまして、長い間本当に御心配いただき、また御支援いただき、感謝を申し上げる次第であります。 また、開幕式、たくさんの人に悪天候の中来ていただいて、唯一残念だったのはそのブルーインパルスの飛行の件でありました。子供たちのその願い、思いというのが通じなかったというお話を聞いて、本当に残念だったなという思いをしているところであります。天候不良ということで、ぎりぎりまで模索したようでありますけれども、なかなか難しかったということであり、残念だけれどもやむを得ないなという思いをしているところであります。 万博は国家的イベントでありまして、その機運醸成につきましては関係省庁を挙げて取り組んできているところであります。防衛省とも連携しながら、開幕後もどのような機運の醸成を図っていくか、引き続き検討していきたいと思っています。 相当スケジュールも混んでいるという話も聞いているものでありますから、これにつきましては、もう一度、またみんなの声を結集できればと思っております。
○松川るい君 ありがとうございました。 もう時間となりましたので要望ということで収めさせていただきたいと思いますが、百五十八国、機関、多くのナショナルデーには国家元首級の方も来られます。大阪まで来るの大変だと思うんですが、少なくとも、国家元首が大阪の地で何かのイベントをされるということであれば、是非、大臣レベル以上で、全閣僚協力し合って対応いただけるように、ミャクミャク外交が成功するように、大臣のリーダーシップを期待したいと思います。 どうもありがとうございました。
○高木真理君 立憲民主・社民・無所属の会派、高木真理です。 通告に従って質問させていただきます。 私、立憲民主党の子供政策部門の責任者をさせていただいておりまして、その関係から、今日は全編こども家庭庁さんの関係ということで質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず初めに、この決算委員会、令和五年度の決算審査ということでありますので、まさにこの令和五年にスタートをしたこども家庭庁さん、こどもまんなかというキャッチコピーでスタートをしましたけれども、各関連の省庁から部署が集まって、子供を真ん中にしてこの課題を解決していくべくつくられた省庁であります。 こう集まった組織改編によって良い効果が出たと評価するところは一年振り返ってどんなところだったのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(三原じゅん子君) こども家庭庁は、子供政策を推進する司令塔として二〇二三年四月に創設されて、創設以来、子供施策に横串を通しつつ、リーダーシップを発揮して、こども大綱の策定ですとか、そしてまた、三・六兆円の加速化プランを含むこども未来戦略の策定など、子ども・子育て事業、抜本的に強化をしてまいりました。 昨年の通常国会では、こども未来戦略を具体化するための子ども・子育て支援法等の改正を実現したところでありますし、また、令和七年度におきましても、子供、若者、子育て家庭を取り巻く重要課題の必要な事業を様々計上しているところでございます。 また、これまで各府省において別々に担われていた未就園児も含む就学前の全ての子供たち、子供の育ちに関する施策などにつきましても、自らが一元的に事務を実施しつつ、政府全体における取組を主導することとしておりまして、例えば、はじめの百か月の育ちビジョンの策定ですとか子供性暴力防止法の制定など、これまで、省庁間、そしてまた制度間のはざまに陥っていた課題、こうしたものも新規の政策課題として対応してきたところでございます。 こども家庭庁がこの二年間で、これまで実現の難しかったと言われた様々な取組、これ実現できたのも、従来各府省が別々に担ってきた子供政策を一元化するとともに、総合調整権限を持つ役所として創設したことによるものと考えております。 加えまして、こども家庭庁は、厚生労働省ですとか内閣府、文部科学省などの各府省からの出向者や自治体の職員の皆さん、そして子育て支援のNPOとか保育園の現場を経験している方、民間企業からの出向職員、こうした多様な職員が所属して、本当に、その経験ですとか人脈を活用していただいて、実際に様々な関係省庁、各自治体、現場のNPO、民間企業、そうしたところとの連携というものも実現してきたところで、その成果が重要なことだというふうに思っております。
○高木真理君 今日、この後で放課後児童クラブのことも質問させていただきますけれども、そのレクを受けたときにも、やはり本当に現場をいろいろ知っている部署から集まって意見交換ができることで、あと、その方が例えば学校を利用したいとなったら、文科省にも、関係の方をすぐどこに問い合わせればいいか、そういう連携もスムーズにいくというようなお話も聞いて、それは一つの大きな効果だなというふうに受け止めたところであります。 今の御答弁の中にもあったんですけれども、ともすると、ここのところ、少子化が大変国難な課題になっているので、こども家庭庁に対する要請も大きいんですけれども、そこの課題も大切ですが、少子化対策の方にばかり目が行くと、こどもまんなかというところから外れて、とにかく子供が生まれるために大人は何をするかみたいな話になってしまうので、そのところは御留意を是非いただきたいというふうに思います。 次に、こどもまんなかの子供の声を聞く、届ける方法について伺います。 こどもまんなかのこども家庭庁でありますけれども、この令和四年六月に成立しましたこども基本法には、自民党の反対で子供コミッショナーが盛り込まれなかったところであります。 子供コミッショナー、余り一般的にはなじみがない言葉かもしれませんけれども、子供の代弁者となって子供の権利を守る機関となっておりまして、二〇〇二年、国連子どもの権利委員会は、子どもの権利条約を批准した全ての国に、子供の権利擁護状況の監視を行う独立機関が必要と明示をしているところでもあります。 こども基本法には、子供には子供の権利があるというふうにうたわれているわけでありますけれども、子供コミッショナーのような制度がないと、そういうふうに教えられただけでは、実際子供はどうやって例えば権利が侵害されたときに声を上げたらいいのか、どう権利を主張したらいいのか、方法が分からないのが普通ではないかというふうに思います。 お配りしている資料一を御覧いただきたいと思いますけれども、これはフィンランドの例になっています。オンブズマンという呼び方のようでありますけれども、フィンランドでも、このオンブズマンをやっている方が子供の頃は、自分の国でも、誰も子供の権利を知らなかったというふうに言っています。でも、オンブズマンが実際に学校や保育所で子供の聞く活動をし続けてきた結果、今や八〇%が知るところになったということでもあります。 そこで伺いたいと思いますけれども、子供コミッショナーがこども基本法には入らなかった、そのない中で、こども家庭庁さんとしては、子供の権利、こども基本法の理念の普及、令和五年度、どのように行ってきたんでしょうか。
○政府参考人(中村英正君) お答えいたします。 まず、先生、委員おっしゃいました子供コミッショナーでございますけれども、これ、識者によっていろいろ役割が違うございまして、一律にこれマルかバツかという話ではないと思っておりますけれども、ただ、先生が、委員がおっしゃるように、子供の意見を聞く、これは非常に大事だと思っていまして、こども家庭庁の中心的なミッションの一つだと思っております。 令和五年におきましては、発足ということでございまして、パンフレットであるとかシンポジウム開催というようなことにまずは注力してまいりました。 これは五年の決算でございますけれども、六年は、ユニセフと連携いたしまして、こどものけんりプロジェクトを立ち上げました。また、子供、若者の意見を聞くって非常に大事でございますので、例えば学校指導要領であるとか居場所であるとか、あるいは今度はインターネットのとか、各省庁と連携しまして、子供、若者の意見を聞く、こども若者★いけんぷらすというようなこともやっていこうと思っていますし、また、各種審議会ですね、どうしても平均年齢が高くなってしまいますけれども、若者の委員を増やすということも率先して各省庁に呼びかけているところでございます。
○高木真理君 大学のサークルが一緒だった中村官房長、ありがとうございました。 いろんな取組を工夫してやってこられたということであって、次の質問にも関係してくると思いますけれども、子供の意見を子供コミッショナー制度がなくてもどう聞くかということについて、「こども基本法ってなに?やさしい版」というのにも、「私たちはどうやって意見を言うの?」という中にいろんな具体例も出していただいていますし、その方法としていろいろ工夫して運営していらっしゃる方法もあるということなので、その辺を三原大臣の方からお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(三原じゅん子君) 今官房長が御答弁させていただきましたが、子供の意見を聞き政策に反映する取組、これは令和五年四月から、こども・若者意見反映推進事業として、いわゆるこども若者★いけんぷらす、これを実施させていただいております。また、同事業では、この子供、若者が安心して有意義に意見表明できるようにということで、意見を聞くテーマについての分かりやすい資料を用いた事前説明ですとか、子供の意見表明をサポートするファシリテーターの参画、子供たちから聞いた意見の反映結果についての丁寧なフィードバックなどの配慮ですとか工夫、こうしたものを行っているところでございます。 そして、この令和五年度は、こども家庭庁のみならず、様々な省庁の二十七テーマに関して、合計四十一回、延べ二千六百五十人から意見をお聞きしました。例えば、こども大綱ですとかこどもの居場所づくりに関する指針、また幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン等の策定に当たりまして、この子供、若者からの意見を踏まえ、新たな記述が加えられるなどの見直しが反映されました。 また、国だけでなくて地方自治体でも、子供、若者の意見反映の取組、これを進めるよう、意見反映の手法等に関する技術的な助言ですとかファシリテーターの地方派遣など、地方自治体サポートする取組も行っております。 こうした取組について、令和五年度は一・八億円計上して実施いたしました。令和六年度以降、これも、意見聴取実施回数ですとか登録者数も着実に増加してきておりますので、引き続き丁寧に取組を進めてまいりたいと考えております。
○高木真理君 いろいろやり方を工夫してスタートしていらっしゃる、そちらは登録者数も伸びているということで評価をしたいというふうに思いますけれども、いろんな、子供の方も時代に合わせて変わっていくところもありますし、どんなふうに意見をキャッチしていったらいいのかと。私は、やはり子供コミッショナーというのは取り入れていった方がいいのではないかと思いますけれども、工夫を重ねながら、さらに、子供が自分の権利というものを知って、その後の有権者として育っていく最初の出発点にもなる制度かとも思いますので、是非お取組の方をよろしくお願いをしたいというふうに思います。 次に、放課後児童クラブについて伺いたいと思います。 資料二、御覧ください。 放課後児童クラブ、利用する児童数は年々増加をしております。待機児童解消のために、様々なクラブ設置場所などを提案して、こども家庭庁さんの方でも努力をしていただいていることは理解をしております。 しかし、いろいろ努力をしてもまだまだ待機児童の問題というのが解消されていなくて、行政側からいくと、まだ待機児童が解消できていない中のたった一年かもしれないけれども、子供にとって、その一年というのは二度と繰り返すことのできないその一年、そこがどんなふうに過ごすことになってしまうのかという大きな問題なので、なかなか解消しないということが許されない問題でもあるのではないかというふうに思っています。 令和五年度の取組結果として、令和六年の五月の、前年から考えると、令和六年五月が一万七千六百八十六人、前年からは千四百十人増えてしまっていて、令和五年度の取組結果がこういうことになっておりますけれども、受け止めはいかがでしょうか。
○国務大臣(三原じゅん子君) 放課後児童クラブにつきましては、令和六年五月一日現在、登録児童数は過去最高の約百五十一・九万人となる一方、待機児童数は約一・八万人と、依然として相当数発生しておりまして、そのうち約二千二百人が小学一年生ということでございます。特に預かりの必要性が高い小学校一年生のお子さんが待機が発生しているということ、これは深刻な課題であると、もう委員御指摘のとおり、重く受け止めているところであります。 このため、待機児童解消に向けて、昨年十二月、文科省と様々な対策を取りまとめた放課後児童対策パッケージ二〇二五におきましても、まずは小学校一年生の待機児童を解消する方針、これを打ち出しまして、国として、例えば自治体向けの説明会、これは一月に行いましたけれども、この自治体向けの説明会通じて小学一年生への配慮等を呼びかけをしているところでございます。 加えて、地域や自治体の時期も偏りがあるということも踏まえまして、待機児童が多く生じている自治体を対象としたモデル事業の実施ですとか、夏季、夏休みですね、の休業期間中の放課後児童クラブの開所支援、こうした拡充、こうしたことにも取り組むことといたしております。 この待機児童の解消に向けて、自治体との連携大切だと思いますので、着実に取り組んでまいりたいと考えています。
○高木真理君 いろいろお取組、工夫はしていただいておりますけれども、本当に問題は多岐にわたっていて大変なところかと思いますけれども、本当に一刻の猶予もならないというふうに思っています。 需要が多いわけなので、預けたいという親御さん、そして利用したいお子さんがいるわけですけれども、ここで働く人たちが確保できないという問題も今生じてきています。働く人たちの賃金の問題です。保育園もそうですけれども、放課後児童クラブでも、職員の配置が十分でないと働く側も疲弊してしまいますし、疲弊したスタッフの中で過ごす子供たちのためにもならないわけです。最終的には、本当に募集しても働き手が集まらないというような問題になって、運営できなくなってしまう危機すら訪れます。 これまでも放課後児童支援員の給与の改善についてはいろいろお取組があったと思いますけれども、その取組を振り返りつつ、現在の処遇の状況、これやっぱり低いと私は思います。なり手不足を解消できるような更なる給与アップできないか、三原大臣に伺います。
○国務大臣(三原じゅん子君) 放課後児童クラブの職員の処遇改善、これまで、平日十八時半を超えて開所して一定の職員配置要件を満たした事業所に対する加算ですとか、勤続年数、研修実績等に応じた賃上げの支援、また職員の給与を月額九千円程度引き上げる場合の補助など、様々な支援を継続的に行っているところでございます。 加えて、基礎となる運営費につきましても改善を進めておりまして、毎年の予算編成過程において人事院勧告を踏まえた運営費単価の見直しを図るとともに、令和六年度からは、常勤職員二名以上を配置した場合の運営費の補助基準額の引上げ、こうしたことも行っております。 放課後児童クラブの現在の処遇状況、クラブが小学校の授業終了後から開始されるということで、開所時間が保育所と比べると決して長くはないなどの特性もありまして、一概にこの評価を申し上げるということは難しいのでありますが、放課後児童クラブは子供たちの健全な育ちを支える重要な役割を担っているものであります。 従事する職員にとっても、このクラブの仕事、やりがいがあって、そしてまた、処遇面でも納得感が得られるというようにしていかなければならないという委員の御指摘のとおりだというふうに考えております。 待遇改善着実に進むように、これは自治体に対してもしっかり周知をして、積極的な活用を呼びかけてまいりたいというふうに思っております。
○高木真理君 これ、やはりベースアップの部分が重要なわけでありますけれども、いろいろ制度も工夫していただいているお話もありましたけれども、このベースアップをするには、国から出しているお金、全体の六分の一に当たるものは事業主拠出金から出るということで、なかなか国がこれだけこの部分を手厚くしたいからといって、枠が決まっているからそうは上がらないという現状もあろうかと思います。 でも、ここ自体を見直すことも場合によっては必要かもしれませんし、やっぱり国の税金を足してでもこのベースアップの部分はこうやってやっていくんだというのをして、就業時間の長さが問題なのであれば、そこはいろんな工夫があると思います、計算の仕方に。そういったところも考えていただきながら、しっかりとした働き手がそこで確保できるように、子供たちのためにも是非していただきたいというふうに思います。 時間が迫ってまいりましたので、更に一つ飛ばして、放課後児童クラブの利用料について伺いたいと思います。 利用料、自治体やクラブごとに運営方法の違いもあって、ばらつきが大きくて平均値は出ないというのは理解をするところなんですけれども、市町村からの補助の出方というのもまちまちであります。 そうした中、所得の厳しい御家庭には、なかなか市町村補助で利用を続けられない家庭も出てくるんですが、こうした家庭こそ子供の支えが必要で、ナショナルミニマムの基準が設定されて十分に利用が続けられる支援が国として必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤原朋子君) 放課後児童クラブにつきましては、運営費全体における二分の一相当を利用料として保護者に御負担をいただきまして、残りを市町村、都道府県、国で三分の一ずつを負担をするという、そのような仕組みになってございます。 利用料の徴収の分布ですけれども、分布を見ますと、約三割ぐらいが四千円から六千円、あるいは二割ぐらいが六千円から八千円ということで、この辺りが大きな分布を占めている状況でございます。 こうしたこの国の利用者負担分の補助の在り方ですけれども、一方で、共働きであっても放課後児童クラブを利用していない御家庭などもある中で、そうした方々とのバランス、公平性をどう考えるかですとか、実際の利用料は市町村や事業所が設定をしておりますので、そういった中で減免する金額を国としてどのように設定できるのかといった課題があると考えておりまして、ここは慎重な検討が必要な課題だなというふうに思っております。
○高木真理君 是非、慎重であってもいいんですけど、検討していただきたいと思います。 時間になりましたので終わりますけれども、会派、党としては、朝の学童、預かりのところなども研究しておりますので、是非そちらも国でも進めていただければと思います。 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) この際、委員の御異動について御報告いたします。 本日、三上えりさんが委員を辞任され、その補欠として川田龍平さんが選任されました。 ─────────────
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。 今日も決算委員会に立たせていただきます。よろしくお願いいたします。 まず、こども家庭庁の児相の問題について、その前に、里親の委託制度の問題についてお話しさせていただきます。 政府は、里親などの委託率を令和十一年度までに乳幼児七五%以上、学童期以降五〇%以上とする目標を掲げています。しかし、実際は、四年度末時点で、三歳未満が二六・二%、三歳以上の就学前が三一・五%、学童期以降も二二・五%と低調で、地方自治体間での格差も見られます。 総務省の行政評価局による調査結果に基づくこども家庭庁への昨年六月の勧告では、里親と児童のミスマッチを踏まえた短期委託等の活用推進、共働き世帯への委託が低調であることを踏まえた保育所等入所の優先利用の徹底や措置費支給の検討、また、児童との関係悪化で養育を継続できない里親不調の増加を踏まえた全国の事例の把握、分析、未然防止に資する情報の児童相談所への周知が求められました。 また、六年度行政事業レビュー、秋の年次公開検証では、現状の政府の数値目標について、委託率を上げていくことだけが目的にならないように留意する必要があり、現場の感覚、取組や社会的養護の実態を踏まえたものになっているか、適時適切に検証する必要があると指摘をされました。 質問ですが、登録里親の確保及び未委託里親への委託推進に向けた取組状況についてお聞かせください。
○政府参考人(吉住啓作君) お答えいたします。 こども家庭庁では、虐待等の理由によりやむを得ず家庭からの分離が必要になった子供について、まずは特定の大人との愛着形成が期待できる育ちの場が保障されることが必要であることから、里親等への委託の推進をしているところでございます。 一方、令和六年三月末時点の里親等委託率は全体で二五・一%となっており、このような現状の背景には、里親制度の周知が十分に進んでいない、里親と児童の間のマッチングがうまくいっていないといった事情があるものと考えております。そうした中、今御指摘がございました総務大臣からの勧告においては、登録里親の確保や未委託里親への委託推進などについての御指摘をいただいたところでございます。 こども家庭庁としては、こうした御指摘を踏まえまして、里親制度の社会的認知度を向上させるための広報啓発を実施するとともに、里親のリクルートや委託推進等、包括的な里親支援を行う児童福祉施設である里親支援センターの設置促進、里親等委託の更なる推進に向けた自治体間ネットワーク会議の実施による都道府県等に対する伴走的支援などの取組を進めているところであり、これらを通じて各自治体における里親等委託が進むような必要な支援を続けてまいりたいというふうに考えております。
○川田龍平君 次に、共働き世帯への委託推進に向けた保育所等入所の優先利用のための具体策、また、及びこの経済的支援策の実施状況についてお聞かせください。
○政府参考人(吉住啓作君) お答えいたします。 こども家庭庁としては、総務省からの勧告を踏まえて必要な措置を講じているところであり、議員御指摘の保育所等入所の優先利用の徹底や、保育所等に係る措置費支給の検討をすべきとの勧告につきましては、昨年九月に通知を発出し、里親に委託された児童の保育所等の優先利用などに関して都道府県に再周知し、一層の配慮を依頼したほか、令和七年度からは、里親等に委託した児童が幼稚園に通う際に必要となる費用を支弁している幼稚園費を拡充し、保育所等に通う際に必要となる費用についても措置費の対象としたところでございます。 こども家庭庁といたしましては、引き続き、御指摘の勧告も踏まえ、共働き世帯への里親等委託の推進に向けて必要な措置を講じてまいります。
○川田龍平君 この里親不調への対応と、また、及びこの一時保育施設等利用の状況並びに児童と里親それぞれのニーズに応じた相談体制を充実させる必要性についてはいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(吉住啓作君) お答えいたします。 子供が里親とともに生活する中で、それまでの養育環境の影響に加え、子供の成長、発達に伴い、里親にとって子供の養育に対する負担が大きくなり、子供との関係がうまくいかなくなるなど、様々な状況が起こり得るものと承知をしております。 御指摘の里親不調を防止するためには、児童と里親のニーズを踏まえた丁寧なマッチングを行うとともに、里親が養育の責任負担を一身に背負って孤立することがないよう、助言などの支援を適切に行うことが重要であるというふうに考えております。 こうしたことから、これまでに引き続き、里親のリクルート、マッチング、委託後の養育等を支援するフォスタリング体制を整備するとともに、先ほども申し上げましたが、里親支援センターの創設により、短期の里親等委託も含め、里親のリクルートからマッチング、委託後の養育支援までを包括的に支援する体制を強化したところです。 こうした取組を通じまして、引き続き、里親と子供の双方にとって安心できる環境を整えつつ、里親等への委託を推進してまいります。
○川田龍平君 私は、二月二十二日に、児童相談所のあり方を考える勉強会というものに参加をしてきました。そこでは、児童相談所によって親子の分離が、この児童相談所の引き去りによって起きてしまっていると。この児童相談所の問題が大きな問題になっているのは、児童相談所が子供を里親から引き離してしまったという事例によって、今八件ほど裁判になっているということで、そのことについて把握していますでしょうか。
○政府参考人(吉住啓作君) 現時点は把握をしていないところでございます。
○川田龍平君 先週の内閣委員会で奥村議員から、我が会派の奥村議員からも、児童相談所での一時保護中に子供が自傷行為や自死、自殺未遂の数や要因など、これ把握しているかという質問がありましたが、それについて調査を進めるということですが、その調査は進めていますでしょうか。
○政府参考人(吉住啓作君) 早速調査するように指示をしているところでございます。
○川田龍平君 是非、この里親の問題は、把握ができていないということもさることながら、本当にこの問題については大きな問題があると思っています。 特に三重県では、児童虐待があるかどうかについてAIを活用して数年前からやられていますけれども、その結果、児童虐待が疑われているケースで児童虐待から守れなかったケース、また、里親の方が子供の連れ去りに遭ってしまって、特に児童相談所から連れ去られると、特に、学校から突然児童相談所が連れ去って、親の面会も全くさせないで突然児童相談所が一時保護してしまったと。そして、そのときも、お兄さんと弟がいたんですけれども、お兄さんとけんかをした、その後、弟が先に連れ去られて、そしてお兄さんも、弟が連れ去られているからということで、行きたくなかったけれども、その児童相談所に行ったら、一時保護されたら、そこで面会もなかなか、面接もしてくれずに、大変そこで、心理的な外傷になるぐらいの、本当にそういったものが今児童相談所で起きているということが、今現実にあるということが、大変これ非常に問題だと思っています。 こういった里親の人たちの場合には、里親だということで、委託であるので異議を訴える権利、権限がないと。そして、指導に従うということになっていて、求めることも求められないということで、委託解除に遭った後は個人的な面会もできないということです。 本当にこの養子縁組とかそういったことで、何とか十五歳になった方は養子縁組させていただいたということなんですが、していただいたということなんですけど、まだ弟については会えていないということのようです。 本当にそういった方たちがやっぱりたくさんいるという状況の中で、この児童相談所のそういった間違いを認めようとしないところとか、いろいろ問題だということなんですが、そのことについてどのように把握していますでしょうか。
○国務大臣(三原じゅん子君) お尋ねの里親委託は、子供の健やかな成長を支える観点から、虐待等の理由によりやむを得ず家庭の分離が必要になった子供について、特定の大人との愛着形成が期待できる育ちの場が保障されることが必要と考え、推進をしてきております。 里親委託によって現在多くの子供たちが健やかに成長できておりますけれども、この里親と子供で生活している中では、子供の成長や発達等に伴い様々な不調が生ずることもあり、その兆しを把握した場合は必要に応じて早期から支援を行い、令和四年の児童福祉法改正で創設しました里親支援センターでは、児童相談所とともに里親にきめ細やかな支援を行うこととされております。 他方、そうした支援を行っても解決が見込まれずに委託継続が子供にとって適切でないと判断される場合は、里親委託の変更や解除が行われているものと承知をしております。里親委託の変更ですとか解除は、子供にも里親にもこれ大きな影響を与えることから、子供の意見を聴取するということとともに、里親の話もちゃんと伺いながら、子供の最善の利益の観点から総合的に検討されるべきものだと思います。 里親委託の変更、解除の考え方は、児童相談所の運営指針でもしっかりお示しをし、引き続き、運営指針を踏まえて、各児童相談所において子供の最善の利益の観点から適切に御判断いただきたいと、国としてもその指針の周知にしっかり努めてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 是非よろしくお願いします。 子供の福祉、子供の最善の利益のためには、やっぱりその子供の気持ちや、そして育ってきた環境、その経緯がこれなかったことにされて遮断をされてしまうということは大変問題だと思っています。情緒的にもやっぱり子供の福祉に沿ったやり方をすべきだと思いますし、全く何のためにこの里親制度があるのかといったことも考えなければいけないと思っています。 次に、三原大臣に伺いますが、HPVワクチンの積極的勧奨の再開が極めて不自然な経緯で決定されているということについて伺います。 HPVワクチンの積極的勧奨の再開には、厚生労働省の副反応部会の審議と判断が必要ですが、同部会では、二〇一三年の六月の積極的勧奨の中止以降、再開に向けた議論は行われていませんでした。ところが、二〇二一年の十月一日の部会で突如再開が議題となり、八年間も中止されていた積極的勧奨について、その日の審議で再開方針が決まり、次の十一月十一日には再開が決定されてしまったという経緯があります。 当時から、この異常ともいうべき展開の背景には、厚生労働省とMSD社の間で秘密裏に交わされた再開の合意があるのではないかと疑われていましたが、この件について、薬害オンブズパーソン会議が、MSD社にこの積極的勧奨の再開をめぐって、MSD社が積極的勧奨の再開をめぐって厚生労働省に提出した文書、これ情報公開請求で手続して入手したものですけれども、この開示文書から分かったことは、この二〇二一年の四月二十日に三原じゅん子当時厚生労働副大臣がこのMSD社と面談して、積極的勧奨の再開とキャッチアップ接種に備えて、HPVワクチン、ガーダシルの確保を要請したということですが、事実でしょうか。
○国務大臣(三原じゅん子君) HPVワクチン接種につきましては厚生労働省の所管であり、こども家庭庁の大臣として発言は差し控えさせていただきたいと思います。また、過去の副大臣としての活動等につきましても今はコメントする場ではございませんので、いずれも答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 その面談して要請したのかどうかだけ、事実だけ教えてください。
○国務大臣(三原じゅん子君) 四年前のことですので詳細は記憶しておりませんけれども、四月二十日、日程を見ますとそのようになっているということを確認はしております。
○川田龍平君 ありがとうございます。 三原副大臣が積極的勧奨の再開とその後のキャッチアップ接種に必要な四価HPVワクチンの確保をMSDに要請したということについては、これは、HPVワクチンの積極的勧奨の再開については副反応検討部会での議論が全く行われていない段階でそのようなことをしたということについては、これは、ワクチンの確保をこれ副大臣が要請したのは、医薬品の安全性確保ということにおいて審議会の役割、これを軽視し、そしてHPVワクチンの安全性をないがしろにする、極めてこれは不当な行為だと断ぜざるを得ません。 この質問は、また厚生労働省と来週、連休明けにやりたいと思います。 次に、PFAS問題について、前回も行わせていただきましたけれども、PFASのこの評価書について食品安全委員会に伺います。 これ、PFASの評価書については、この二百五十七文献というのが当初の文献であったものを七割近く除外して入れ替えて、それを不透明なところで差し替えていたということがようやく明らかになってきまして、そして今回、九回の表の会合があったほかに、今回初めて二十四回も非公式会合をやっていたと、準備会合をやっていたということが明らかになりました。 その件について伺います。 CERIによるこの文献選定について伺いますが、先日の答弁では、CERIでは、アブストラクトという要約のみによって絞り込むと説明されました。三千を超える文献から関係ないものを取り除くスクリーニングと説明していますが、その作業だけで二百五十七報が選ばれたのでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) 答弁申し上げます。 御指摘のPFASに関するCERIの文献選定、これ令和四年度食品安全総合調査における文献の調査、あっ、文献の収集、選定事業の実施を実際どのように行ったのか、これ詳細に説明をさせていただければというふうに思います。 この作業の内容としては、契約の内容となる仕様書を踏まえて実際に行われた作業内容がCERIからの報告書に記載されております。これらはいずれも公開されているものでございますので、その内容に沿って説明をさせていただければというふうに思います。 まず初めに、利用すべき国際的な文献のデータベース等において、PFOS、PFOA、PFHxSに関する文献の検索式を検討し、実際にその検索を行うということでございます。次に、その検索の結果ヒットした文献から、安全性の評価に必要なエンドポイントに関する情報を含み、かつ界面活性、液晶性等の機能や浄化、回収、分解技術などの安全性の評価とは関係ないものを除くといったスクリーニング基準を作り、実際にその基準に基づきスクリーニングを行うということでございます。 スクリーニングを通過した文献として、著者名、タイトル名、掲載雑誌名、発行年に加え、アブストラクトから成る文献リストを作成する。その他重要な海外の評価機関の評価書中の参照文献リスト、CERIの検討会の有識者等が必要と判断した文献等についても本リストに加える。当該文献に掲載された情報を用いて、特にリスク評価への使用が必要とされる文献を検討の上選定するといった作業が報告されております。 以上のように、調査事業によっては、文献選定に用いられた情報としては、文献の著者名、タイトル、雑誌名、発行年、巻数とかページとかですね、アブストラクトの情報に基づいて、先ほど御指摘いただいた数字の文献リストが作成されたということでございます。
○川田龍平君 これまでの答弁でも、この事前選定ではアブストのみ読んで、そしてスクリーニングしたと。そして、ワーキングチームで、ワーキンググループで本文を読んだということで、だから評価が変わるのは当たり前だという御答弁だったんですが、実際には、これ、スクリーニング作業の後、第二段階として、専門家が論文本文に目を通しているのではないでしょうか。 委員の一人の鯉淵典之群馬大学教授は、事務局から三千報ほど送られてきて、ほとんど全文取り寄せて、年末年始の休みもなく夜を徹して読みましたと報道に答えています。選定委員がアブストしか読んでいないという説明は誤りではないでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) こちらの特定の専門家の先生のコメントについては、我々としても、その実際になされたということは、そういうことは可能性はあるのかなというふうに考えております。 しかしながら、我々、先ほども説明申し上げましたが、契約書、仕様書上も、これは要約に基づいて選定していただくということになっておりますので、その他全ての先生方が先ほどの専門家の先生のように全文を読み込んだという前提の下では我々作業を進めることができません。むしろ、やはりそれ、アブストラクトで、そういう契約になっておりますので、そういう前提でもって選定がされたという前提で、その後の手続というものを進める必要があるというふうな認識でございます。
○川田龍平君 この事前の選定段階でも論文を全部読んだという専門家がいるんですから、アブストしか読んでいないで決めたというのは誤りです。そして、是非はっきり答えていただきたいんですが、この鯉淵先生、本当に、この群馬大学の副学長ですが、彼がうそをついているわけはないと思います。ほかにも全文を読んだ専門家はいると思います。CERIではこのアブストしか読んでいないというのがこの契約書だと言いますけれども、その説明が誤りだと思います。 令和五年三月に提出されたCERIによるこの調査報告書には、二十七ページには、国際機関等の評価書等に収載された文献二百三報、文献検索の五十四報、計二百五十七報を対象に原著を入手した。これらの原著より抽出すべき情報の項目を検討会において検討し、情報抽出及び概要の作成を行った。つまり、CERIの最終報告書の中には、二百五十七報を対象に原書を入手しとある。それまでの全文を読んだという委員の証言もあります。 CERIでは有識者はアブストしか読んでいない、ワーキンググループでは本文を読んだ、だから評価が変わるのは当たり前だなんという説明は成り立ちません。ここに、事実に即して、この今までの答弁、誤りだったと認めてください。
○政府参考人(中裕伸君) お答え申し上げます。 ただいまの御質問の中にございました原著を収集したというふうな報告書の文言でございますが、これは、もう①、②、③と順番に手続が進む中で、文献を収集したというもの、参照文献の選定というプロセスが四段階目の作業として記載されております。その後、その文献として選定されたものについて、その原著も収集したというところでございまして、これもまた、我々の最初の契約上もそういう内容になっておりまして、セレクトした上で、その決まったものを我々の方に原文を入手して提供していただくというふうなことでございまして、あくまで、これをまた更に読んでそこから選別を行ったという手続を意味するものではないと考えております。
○川田龍平君 これまで、CERIという外部機関に文献を選定してくれと委託したと説明されていますが、論文選定委員会の委員を選ぶのはCERIでしょうか。CERIへのこの文献選定を委託するための仕様書にはこう記載があります。有識者の選定に当たっては、内閣府食品安全委員会事務局とあらかじめ協議すること、なお、検討会には事務局担当官もオブザーバーとして参加すると。これは、食品安全委員会が文献選定する委員の選定に関わっているということだと思います。 別紙、御覧ください。 資料の二十四回の準備会合の参加者で、CERIでの文献選定に関わった委員をオレンジで示してあります。CERIの委員とPFASのワーキンググループの委員、半数以上の委員が同じメンバーで構成され、非公開の準備会合の議論に深く関わっているということがお分かりいただけると思います。これ、両方兼任している委員は何人いますでしょうか。
○政府参考人(中裕伸君) 申し訳ございません。今、ちょっとその辺、数字確認しておりません。
○川田龍平君 これ確認したところ、十一人いるんですね。 この非公開会合リストが示しているのは、食品安全委員会によって選ばれた専門家が事前に参照すべき文献を選び、PFASワーキンググループでは二十四回の非公開会合を開き、彼らが中心となってリスク評価を決めたということになっています。 中事務局長は、四月十五日の環境委員会で、リスク評価の基本姿勢について、TDIといった数値が導かれる根拠というものは何があるのかしっかり議論して、その議論というものを外にしっかり示していくと答えています。自ら認めていらっしゃるように、リスク評価は全面公開が原則です。非公開会合の記録、一体いつ公開するのか、教えてください。
○政府参考人(中裕伸君) こちらについては、先生と御議論させていただきまして、誠意を持って対応したいと考えております。 ただ、ちょっと、いつになるのかについては、現時点ではちょっとなかなか答えられないところがございますので、御容赦いただければというふうに思います。
○川田龍平君 これ、早急に公開していただきたいと思います。そうでないと、これによって環境省が水道の水質基準なども決めてしまいます。 食品安全委員会が発行する食品安全という雑誌の六十一号のインタビューの中で、姫野座長は、どのような方法で食品健康影響調査を行っているんですかと問われ、これ、問うているインタビューの人も食品安全委員会の人なんですけど、ちょっとおかしいんですが、「食品安全委員会は二〇二二年度に調査事業を行っており、この段階で関連する論文約三千を世界中から収集し、リスク評価に重要と思われる二百五十七の文献を選び出しました。」と語っています。 姫野座長は、リスク評価に重要と思われる二百五十七の文献と自ら認めているにもかかわらず、このPFASワーキンググループは、重要とされた二百五十七の文献の七割以上のこれ大量除外し、代わりに二百五十七の文献には選ばれなかった低評価の文献を追加しています。その根拠が公開の議事録には全く公開されていません。科学的妥当性が外から全く検証できないんです。 大臣、これ、非公開会合の記録の全てを求めても公開しないというんであれば、PFASワーキングチームの姫野座長を呼んで委員会で説明を求めたいと思いますが、公開していただけますでしょうか。
○国務大臣(伊東良孝君) リスク評価におきましては、どのような議論がなされたのか、透明性を確保することが重要であると認識しております。食品安全委員会では、委員会また専門調査会等は原則として公開することとされておりまして、PFASワーキンググループにつきましても会議議事録等が公開されていると承知をしているところであります。 どのように透明性を確保すべきかにつきましては、国民にリスク評価の内容や根拠をより分かりやすく正確に伝える観点や、専門家による自由闊達な意見交換の確保の観点をも踏まえまして不断の検証が必要であると考えているところであります。
○委員長(片山さつき君) お時間です。
○川田龍平君 大臣、ありがとうございます。 是非この非公開のワーキンググループ、チームの準備会合についての資料も是非提出していただきますよう、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○大椿ゆうこ君 立憲・社民・無所属会派、社民党の大椿ゆうこです。 本日は、決算の資料の中でもありました大川原化工機冤罪事件に関連し、冤罪事件について警察庁に質問させていただきます。 捜査機関による冤罪事件や人質司法について社会的な批判が高まっています。昨年十月九日、再審無罪が確定した袴田巖さんの事件を始め、ずさんな捜査と証拠が明らかになった大川原化工機事件、そして、大阪で起きたプレサンス事件については委員の皆さんもよく御存じだと思います。 前職で労働組合の役員をしていた私は、プレサンス事件が起こる直前まで、事件の舞台となった学校法人明浄学院と団体交渉をしており、二十一億円の横領に関与したとして有罪になった元理事長らとも顔を合わせておりましたので、大変この事件は印象に残っているとともに、驚きを持って受け止めました。 警察や検察が自白を強要し長期勾留したり、証拠を捏造するという驚くべきことが起きています。二百二十六日勾留された大手メディアKADOKAWAの代表者、角川歴彦さんは、昨年、人質司法違憲訴訟を提訴しています。 この無罪判決をどのように受け止めているか、国家公安委員長と法務省にお尋ねします。
○国務大臣(坂井学君) 委員から、今様々な事件について、幾つかの事件について御指摘をいただきましたが、現在も公判係属中であるものや国家賠償請求訴訟が係属しているものもあるため、個別の事件への言及は差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、一般論として申し上げれば、無罪判決を受けた事件等については、警察としてその内容を振り返った上で、教訓とすべきものは教訓として、より一層緻密かつ適正な捜査を推進することが重要であると考えております。
○政府参考人(吉田雅之君) 個別の事案に関わる事柄について法務当局として所見を申し上げることは差し控えさせていただきますが、一般論として、検察の捜査・公判活動が適正に行われなければならないことは当然であると考えております。検察の活動は国民の信頼の上に成り立っており、検察権の行使の適正さに疑いが生じるようなことがあれば、検察の活動の基盤を揺るがしかねないものと認識しております。 検察当局においても、そうした認識の下、捜査・公判活動が適正に行われるよう適切に対応していくものと承知しております。
○大椿ゆうこ君 教訓とするものは教訓としということですけれども、後ほど、数々の冤罪事件が起きている点に触れていきたいと思います。 本当に教訓にできているのかという点について今日は質問をさせていただきたいと思いますが、まず、人質司法、代用監獄に対する批判もこれに伴って出てきておりますが、その警察庁の受け止めを教えてください。
○国務大臣(坂井学君) 警察庁としてお答えを申し上げますが、我が国の刑事司法制度の下では、刑事訴訟法で定められた期間内に、被疑者に対する証拠品の提示、取調べ等の所要の捜査を迅速かつ適正に行う必要がございます。 このため、刑事収容施設法に基づき全国的にきめ細かく設置されている警察の留置施設に被疑者を勾留することができる代替収容制度が重要な役割を果たしているものと認識をいたしております。
○大椿ゆうこ君 後ほど触れます関西生コン事件に関しては、現委員長が六百四十四日もの長期勾留をされました。二年に近い歳月です。これが迅速なんでしょうか。どうでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) 決められた期間内に要は送致をするということが求められているということで、今この代替収容制度について申し上げたところでございます。
○大椿ゆうこ君 迅速かどうかについては今お答えがなかったと思います。 次の質問に移りますけれども、人質司法については国際的に批判もされています。冤罪は重大な人権侵害です。冤罪をなくすために再発防止が必要だと考えます。再発防止のために、警察庁は、捜査責任者を務める幹部クラスなどを対象にした教育や研修活動を実施しているのでしょうか。また、同じ過ちを犯さないために、無罪が確定した事件をテーマに担当者を集めて問題を検証したり、警察組織全体として教訓化するような教育や研修は行っているのでしょうか。この点に特化した活動プログラム、そして予算措置は講じられているのでしょうか。実施しているとすれば、過去三年間ほどの予算、決算の状況について報告をしてください。お願いします。
○政府参考人(谷滋行君) お答えをいたします。 無罪が確定した事件から教訓を酌み取って、これをその後の捜査に生かしていくということは大変重要だと考えております。 例えばでございますけれども、昨年、静岡県警察において、再審無罪判決を踏まえて、今後一層の適正捜査の推進に資する教訓を得るための事実確認を行ったところでございます。その際には、取調べの対応が不適正であったことについては、取調べの組織的な管理と自浄機能の強化などに努めるなど、今後も適正化の取組を継続していくこと、初動捜査が不徹底であったことについては、改めて初動捜査の重要性を認識し、今後も初動捜査を徹底していくこと、重要な捜査資料が整理の上保管されていなかったことなどについては、証拠物件や捜査資料等に関する規定に基づいて厳格な保管管理を徹底するなど、今後も適正化の取組を継続していくことなどの教訓が得られたものと承知しております。 警察におきましては、こうして得られた教訓等も踏まえて、適正捜査に関する様々な研修を実施しておりまして、警察大学校や管区警察学校等におきましては、再審無罪事件の弁護を担当した弁護士、刑事裁判に携わる裁判官、大学教授等の外部講師を招いた講義や講演会も実施しているところでございます。 こうした適正捜査に関する研修は、警察における教養プログラムの中に広く組み込まれておりますので、適正捜査に関する研修に要する経費のみを取り出してお答えすることは困難でございますけれども、警察教養の予算全体について申し上げますと、令和五年度から令和六年度、令和七年度まで八十五億円、九十一億円、八十五億円、約でございますが、計上しているところでございまして、こうした研修、教養を継続的に実施し、より一層緻密かつ適正な捜査の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○大椿ゆうこ君 済みません、そのプログラムの中には、冤罪被害者本人から直接話を聞く、そういうプログラムはありますか。
○政府参考人(谷滋行君) お答えいたします。 今現時点におきましては、そういった内容のものは含まれていないというふうに承知しております。
○大椿ゆうこ君 最も冤罪事件で人生を翻弄されるのは被害者本人だと思いますので、そういった方から直接話を聞くということが最も教訓になるんじゃないでしょうか。過ちを犯してはいけないという教訓になるのではないかと思います。 戦後最大の労働組合弾圧事件と言われている関西生コン事件について質問します。 関西生コン事件は、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、以下略称で関生支部と呼びますが、関生支部の組合員が大量に逮捕、起訴された事件です。二〇一八年八月から二〇一九年十一月にかけて、労働組合活動を理由に、十八回に分けて延べ八十一人もの組合員が逮捕されました。起訴されたのは延べ六十六人です。捜査に当たったのは、滋賀、京都、大阪、和歌山の四府県の警察です。 警察庁はこの一連の事件についてよく御存じですよね。はいかいいえかで簡潔にお答えください。
○政府参考人(谷滋行君) お答えいたします。 お尋ねの事件は、平成二十五年から三十年にかけて、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部の組合員等から建設工事に関連した嫌がらせや金品要求を受けたとの告訴や被害申告が多数の企業等からなされたことを受けて、関係府県警察において所要の捜査を進め、平成三十年七月以降、組合員ら五十七人、延べ八十九人を逮捕したものであり、このうち四十一人、延べ八十人が起訴されたものと承知しております。
○大椿ゆうこ君 多少の数のずれはあるようですけれども、この事件については認識されているということですね。 関西生コン事件については、日本労働法学会の労働法学者有志七十八人が、二〇一九年十二月に抗議声明を公表して記者会見を開きました。皆さんのお手元にある資料を御覧ください。資料一です。 「組合活動に対する信じがたい刑事弾圧を見過ごすことはできない」というのがこの声明のタイトルです。声明は、警察と検察が組合活動としての正当性の有無を具体的に検証していない、こんなことがまかり通るようでは、憲法二十八条、労働基本権保障や労働組合法による組合活動保障も絵に描いた餅になってしまうと批判をしています。ちょうど三つ目のパラグラフの下の辺を読んでいただければ、それが書いてあります。 警察庁はこの声明をお読みになっていますか。お読みになっているのであれば、受け止めを簡潔にお答えください。
○政府参考人(谷滋行君) お答えいたします。 御指摘の声明については承知しておりますけれども、その一点一点についてはコメントいたしませんけれども、警察としては、違法行為について法と証拠に基づいて捜査を行うことも重要でございますので、様々な法令に基づいてしっかりと捜査をしてまいりたいと考えております。
○大椿ゆうこ君 これを読んで、自分たちがやってこられたことは正当性があったと思われるということですかね。
○政府参考人(谷滋行君) 個別の事件におきましては、様々なその事件に即した捜査が法と証拠に基づいて行われるということになると思います。 警察が捜査を行うに当たってそういった労働基本権に配慮すべきことは当然でございますけれども、一方におきまして、個別事案に即して、法と証拠に基づいて適切に捜査を行ってまいりたいということでございます。
○大椿ゆうこ君 関西生コン事件の刑事裁判では、ここ三年ほどのうちに無罪判決が次々に出されています。 資料二、御覧ください。刑事裁判の現状一覧を並べています。 二〇二三年三月、和歌山広域協組事件で組合員三人の逆転無罪判決が出され、この無罪判決は確定しました。同じ年の七月、タイヨー生コン事件、前委員長の無罪判決が確定しました。二〇二四年二月、ビラまき活動が威力業務妨害や恐喝未遂とされた滋賀県の事件で七人の無罪判決が確定しました。今年に入って、二〇二五年二月、恐喝、恐喝未遂など公訴事実四件の京都事件で、現在の委員長と前委員長の二人に完全無罪判決が出されました。また、直近では、四月十七日、子供の保育所に必要な就労証明書を会社に執拗に求めた。当たり前ですけどね、就労証明求めることは。それが強要未遂の罪に問われた京都の加茂生コン事件では、組合員一人に対して無罪判決が出されました。検察が控訴しているものを除いたとしても、既に三件、延べ十一人の無罪が確定しています。 警察庁、この事実に間違いはありませんか。 そのことと、日本は有罪率九九・九%だと法務省のホームページに書いてあります。つまり、一旦逮捕、起訴されたら無罪になることがほぼないということです。ところが、この関西生コン事件では、既に三件十一人の無罪が確定している。さらに、今年も二件、新たな無罪判決が出ています。これだけ無罪が相次いでいるということは、一連の刑事訴追が完全に誤っていたということを示していると私自身は受け止めています。 警察庁、これは深刻な事態だと考えますが、どのように受け止めていらっしゃるか、お答えください。
○政府参考人(谷滋行君) お答えをいたします。 いまだ公判中の事件はございますものの、お尋ねの事件につきまして、被害を受けた企業等に対する恐喝や威力業務妨害等の事実が認定され、有罪が認められる一方で、それらの共犯とされた一部の被告人について、故意や共犯性が認定できないなどの理由によって無罪が確定したものもあると承知しております。その点については、警察としても真摯に受け止める必要があると考えております。
○大椿ゆうこ君 これだけ無罪判決が相次いでいるのですから、捜査のどこに問題があったのか、警察組織として検証する必要があるのではないかと思います。 資料三と四を御覧ください。和歌山事件について見てみます。 この事件は、和歌山広域協組という生コン業者団体の代表者が、元暴力団員を使って、関生支部の組合事務所周辺などを何度も徘回させていたことが発端です。 黒塗りのBMWに乗った元暴力団員ら二人が、組合員の乗用車のナンバーを撮影していたといいます。組合員がこれを見付けて何をしているのかと問いただしたところ、元暴力団員らは組合員の名前を上げて、武谷おるか、在籍確認やと返答しました。最寄りの警察署からパトカーが来たのでその場は収まったものの、関生支部は、当時対立関係にあった和歌山広域協組の代表者が組合活動を威嚇するため差し向けたに違いないと判断して、アポを取った上で和歌山広域協組に出かけ、代表者に事実確認について釈明と謝罪を求めました。また、宣伝カーで抗議街宣も行いました。宣伝も行いました。このことが後に、強要未遂だとか威力業務妨害だとかということで、組合員三人が逮捕されました。これが事件のあらましです。 警察庁、事件の概要は大筋このようなもので間違いありませんか。説明は要りません。そうですかノーか言ってください。
○政府参考人(筒井洋樹君) お答えをいたします。 お尋ねにつきましては、いずれも全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部組合員らが、平成二十九年八月、大阪市内の同支部事務所周辺に元暴力団員らが来ていたことを奇貨とし、和歌山県広域生コンクリート協同組合の代表理事を脅迫するなどして元暴力団員らを差し向けたなどと認めさせて謝罪させようと考え、同協同組合事務所において出入口のドアを激しくたたき、代表理事をどなりつけるとともに代表理事を誹謗中傷する演説を大音量で繰り返し、長時間にわたり業務の遂行を不能にするとともに、要求に応じなければ危害を加える旨告知して脅迫し、義務のないことを行わせようとしたとして、和歌山県警察が、威力業務妨害、強要未遂罪で組合員らを逮捕した事案と承知しております。
○大椿ゆうこ君 説明は要らないと言ったのに、御丁寧に説明ありがとうございます。 この事件は、関生支部に元暴力団員を差し向けた側、つまり和歌山広域協組が被害者を演じたというおかしな事件です。しかし、一審の和歌山地裁では、なぜか組合員らに有罪判決が下されました。今のような御説明だったらそうでしょう。 ところが、大阪高裁は一転して無罪でした。無罪判決の要旨は、元暴力団員らを差し向けた行為が関生支部の団結権を大きく脅かすことは明らかだ、それにもかかわらず、一審判決は、事実関係の一部を切り取った不合理な事実認定に基づき判断を誤っていると批判しています。そして、組合員らの行動は団結権を守るための正当な組合活動である、そして無罪を言い渡したのです。真っ当な判決です。 私も、雇い止め、解雇された関西学院大学の門前で、解雇された翌日に就労闘争として抗議宣伝したことありますけど、現在に至るまで逮捕されたことはありません。このような正当な労働組合としての当然の組合活動が犯罪として扱われるような社会にいつからなったんでしょうか。一体どこで有罪と無罪の判断が分かれたのか。それは、一言で言えば、産業別労働組合を理解していたかどうかという点にあります。 一審の判断はこうでした。和歌山広域協組にはそこで雇用されている関生支部の組合員はいない、だから、抗議活動に出かけることは社会的相当性がない、違法だというものです。これに対して大阪高裁は、一審判決は、憲法二十八条労働基本権保障の趣旨や関生支部が産業別労働組合であることを正しく理解しない不合理な認定判断と言わざるを得ない、このように厳しく批判し、無罪を言い渡しました。 日本の労働組合は、欧米と違って企業内組合という組織形態が大半です。しかし、日本にも、企業横断的に組織されている産業別労働組合というものは存在します。その会社に組合員が雇用されているか否かにかかわらず、業界の企業や業者団体と交渉して産業全体の労働条件の引上げを図ることを目的としているのが産業別労働組合です。海員組合や全港湾も関生支部と同じ産業別労働組合です。 そこで、厚労省参考人にお尋ねします。 産業別労働組合であっても、憲法二十八条、労働組合法の保護は及びますよね。その認識についてお尋ねします。
○政府参考人(尾田進君) お答えいたします。 労働者の団結権、団体交渉権及び団体行動権のいわゆる労働三権、これは、憲法二十八条及び労働組合法等の関係法令により保障されております。 産業別労働組合のように同一産業に従事する労働者が直接加入する企業の枠を超えた横断的労働組合につきましても、労働者が主体となって組織された労働組合でございましたら、憲法二十八条や労働組合法の保障は及ぶものと考えられます。
○大椿ゆうこ君 これについて、国家公安委員長も同じ認識かどうか、はいかいいえかで答えてください。
○国務大臣(坂井学君) 産業別労働組合についても、憲法第二十八条や労働組合法の保障は及ぶものと認識をいたしております。
○大椿ゆうこ君 関西生コン事件では、組合員たちが国家賠償請求訴訟を起こしています。違法な逮捕、恣意的な長期勾留など、さっき言った六百四十四日ですね、これなどについて各府県警察や国の責任を問う裁判です。 東京地裁で今年二月と三月の二回にわたって証人尋問が行われ、三月には現職の検察官三名と和歌山県警の警察官が出廷しました。この証人尋問で、和歌山県事件の捜査責任者であった警部、お名前が松江達宏さんという方です、この方が、産業別労働組合の活動を理解していなかったというふうに思われる発言をされております。 これ弁護士の発言です。元暴力団員の男二人がやってきて、どなったり撮影したりしているということについて、そういった行為が関西生コン支部の団結権を脅かすものだということは明らかですよね。松江さん。そこはちょっと分からないです。大阪高裁の判決って読まれましたか。松江さん。ちゃんと読んでいないです。裁判所は、こんな暴力団員が事務所にやってきたら団結権を脅かされるのは明らかだと言っているんですけど、あなたはそう思っていなかったんですか。当時はそう思っていなかった。その後、これはあなたの、この事件、組合員がいないから交渉相手にはならないと、こういうことを陳述書に書かれていました、これは、あなたがこの事件の当時のこのような認識ですし、今もこのような認識ということでよろしいですか。これは当時の認識になります。そして今、松江さんは、今は産業団体という話もありますので勉強していますというふうに言っています。だから、あなたはこれ、そもそも当時の認識としては、西山さんらの行為は労働運動に当たらないと考えていたんじゃないんですかということに関して松江さんは無言です。そうですよね、そう書いてありますよねというふうにもう一度弁護士が言うと、そうですねと言っております。 これについて、最後、どのように受け止めていらっしゃるでしょうか。つまり、労働法教育ができていないんじゃないか、そう思うんですが、いかがですか。
○委員長(片山さつき君) 時間終了しておりますので、おまとめください。
○政府参考人(筒井洋樹君) 今お尋ねのありました件につきましては、現在も国家賠償請求訴訟が係争中でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。
○委員長(片山さつき君) おまとめください。
○大椿ゆうこ君 はい。ありがとうございます。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) この際、委員の御異動について御報告いたします。 本日、青山繁晴さんが委員を辞任され、その補欠として藤井一博さんが選任されました。 ─────────────
○高橋次郎君 公明党の高橋次郎です。どうぞよろしくお願いをいたします。 まず初めに、先ほども話題になりましたけれども、大阪・関西万博について伺います。 四月十三日に大阪・関西万博が開幕して一週間がたちました。様々な形でメディアにも取り上げられ、入場者も増えつつあり、関心が高まっていますが、一方、多くの課題も指摘をされています。 これまでに日本国際博覧会協会が把握している主な課題を教えてください。
○政府参考人(真鍋英樹君) お答えいたします。 開幕初日となります四月十三日には十四万人を超える方々にお越しいただきまして、翌日以降も多くの皆様に御来場いただいております。その中で生じた様々な課題につきましては、博覧会協会とともに一つずつ課題の解決をしているところでございます。 例えば、入場ゲートの入退場時の混雑でございますけれども、案内、誘導の改善を講じるほか、チケットのQRコード表示を円滑にするための移動基地局等による通信容量の拡大、あるいは簡易WiFiの設置を行っているところでございます。また、入場に必要なQRコードの事前準備につきましても呼びかけを行っているところでございます。 また、会場内の御案内につきましても、例えばトイレの場所の案内につきまして、分かりやすいよう案内板を会場内に約七十か所設置をしているほか、携帯電話の充電切れといった問題もございますので、貸出しモバイルのバッテリーの数を当初の六倍に増やしまして対応しているところでございます。 いずれにいたしましても、会期中に発生する様々な課題につきまして、博覧会協会と密接に連携をしながら随時対応していき、百八十四日間の会期を通じて継続的に改善を図っていくことで、来場者の方々の満足度を高めていきたいというふうに考えてございます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 開幕後、私も直接地下鉄で会場に足を運び、会場内を見て回らせていただきました。屋外にある施設では、当然ですけれども、特に天候、気候の影響を受けるということになります。今後は暑さ対策が求められますけれども、個人的には雨天時の課題が大きいと感じました。 今後、梅雨期もありますし、ゲリラ豪雨などもあると思います。少なくとも、トイレや救護センターの入口、会場外のコインロッカーの入口に大きなひさしがあった方がいいなというふうに実感をしました。傘を閉じて、水滴を払っている間にぬれてしまう、びしょびしょになってしまうという形で、そのまま傘を持ったまま中に入らなきゃいけないというような状態もありました。 この雨天時の対策についてどう考えているのか、教えてください。
○政府参考人(真鍋英樹君) お答えいたします。 開幕初日の四月十三日でございますが、午後に天候が崩れまして、来場された方々、雨をしのぐために退避する場所を見付けるのに苦労されたという場合もあったと承知しております。 こうした状況を踏まえまして、委員御指摘の雨天時の対策といたしまして、博覧会協会におきまして、雨をしのぐことができる場所あるいは屋根のある案内所等の御案内、あるいは雨具等の販売を強化していくと、こういったことを今検討しているものと承知してございます。 これから雨の多い時期を迎えるに当たりまして対策を万全にしていく必要があると考えてございまして、引き続き、博覧会協会としっかり連携して対応していきたいというふうに考えてございます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 またさらに、敷地内にある食事ができるエリアで、使用されていない空いているスペースがあったんですね。こうした場所にコインロッカーや食事や休憩ができるオープンスペースをつくった方が、来場者や、また特に、これから来られるであろうリピーターの方の快適度、満足度が増すというふうに感じました。 今後、来場者やリピーターを増やすための食事や休憩場所についてどんな対策を考えているか、教えてください。
○政府参考人(真鍋英樹君) お答えいたします。 委員御指摘の施設のうち、手荷物の預入施設といたしましては、現在、東西ゲートの外の近傍にそれぞれ三百か所程度コインロッカーを設けてございます。また、ゲート内にも手荷物の一時預かり所、カウンター等を設けているほか、お預かりして荷物を発送すると、こういったサービスも行っているところでございます。 休憩所の方でございますけれども、大屋根リングの下に複数のベンチを配置しているほか、一般の営業施設とは別に、会場内に五か所ほど、まとまって来場者の方々が御利用いただけるような休憩所を設けているところでございます。 こうした施設も含めて会場内の施設を有効に活用していただきますよう、博覧会協会と連携をして、案内所あるいは公式アプリを通じた御案内を充実させていきたいというふうに考えてございます。 いずれにいたしましても、委員御指摘のとおり、来場者の方々からの様々なお声をしっかりと博覧会協会においてもお話を伺い、来場していただいた際の満足度を高めていくということが非常に重要だと思ってございまして、政府といたしましても、引き続きこうした声に真摯に向き合いまして、また来たいと思っていただけるような万博体験を提供していきたいというふうに考えてございます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。今後もまた、万全な体制づくり、お願いをしたいと思います。 続きまして、孤立死についてお伺いをいたします。 警察庁が公表したデータによると、令和六年に全国の警察が遺体の検視や調査を行った二十万四千百八十四人のうち、自宅において死亡した独り暮らしの方が七万六千二十人となりました。 この調査結果を基に、内閣府において孤立死された方の推計方法などが検討され、二万一千八百五十六人の方が孤立死されたとの推計結果が示されました。令和六年に死亡された方は日本全体で約百六十二万人ですので、約一・三%の方が孤立死をされたという計算になります。百人に一人という形になります。年齢別に見ますと、八十代以上が四千二百七人、七十代が八千三百二十一人、六十代が五千四百九人という形で、また若い方も結構いらっしゃるということです。 孤独・孤立対策推進法が令和六年に施行され、それを受けた重点計画も定めています。そこで、まず、孤立死の定義と、孤立死二万人という数字の受け止めを教えてください。また、孤立死の現場に直面する地方自治体との連携をどのように行っているのかも併せて教えてください。
○政府参考人(江浪武志君) お答え申し上げます。 孤立死につきましては、これまで、有識者のワーキンググループにおきまして孤立死の統計的な把握方法などにつきまして検討が行われ、先日、報告書が取りまとめられました。 この報告書では、孤立死につきまして、誰にもみとられることなく死亡し、その遺体が一定期間の経過後に発見されるような死亡の態様としつつ、孤立死というべき死後経過日数については、例えば社会的に孤立していた方の御遺体が、偶然死後速やかに発見される例もあり得ることから、死後何日以上経過した者と一律に定義することは困難とされました。その上で、孤立死の概数を統計的に把握するために死後経過日数の目安を設定することとされ、生前に社会的に孤立した状態にあったことが強く推認される死後八日以上が目安とされました。 この考え方を当てはめますと、委員御指摘のとおり、警察取扱死体のうち、自宅で死亡した独り暮らしの方のうち死後八日以上を経過していた合計二万一千八百五十六人が孤立死者数の推計値とされたところでございます。この推計値につきましては、単身世帯の増加傾向を反映したものと受け止めております。 こうした孤立死の問題に関しまして、関係省庁におきまして、自治体の支援等について取組が、様々な取組が進められております。今後、更に単身世帯の増加が見込まれる中、政府といたしまして、孤独、孤立に悩む人を誰一人取り残さない社会、相互に支え合い、人と人とのつながりが生まれる社会の実現に向けまして、地方公共団体などと連携しつつ、関係府省庁が連携して取り組んでまいりたいと考えてございます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 孤立死をしてしまいますと、その物理的な被害、例えば、その部屋に臭いや体液が染み付いてしまうことでその清掃や原状復帰に係る経済的な損失も非常に大きくなります。それによって不動産の価値も下がってしまうこともあるということです。また、遺品を引き取る遺族が分からなければ、相続人の調査、遺品の移動や管理、葬祭に対する社会的なコストも膨大なものになります。今後、高齢社会、単身社会がますます進展すれば、その影響は見過ごすことができません。 こうした現状を考えれば、常日頃から社会との関わりを持ち続ける社会的つながり、共生社会をますます強力に進めなければならないと考えております。福祉的、行政的なつながりはもちろん、本人や家族の意向を踏まえた上で、地域の状況を踏まえつつ、新聞配達員や宅配業者、郵便局員、水道検針員など民間の力をお借りして、少なくとも週に二回ぐらいは声が掛け合うことができるような仕組みを構築してはどうでしょうかと考えております。また、人感センサー、ドア開閉センサー、家電の使用状況センサーなど、テクノロジーを活用する手段もあると考えます。 高齢社会、単身社会の中で、福祉分野や消費者庁の見守り活動などを含めて、更に実効性のある施策を、省庁の枠を超えて、孤立死を防ぐための共生社会構築を強力に推進すべきであります。大臣の決意をお聞かせください。
○国務大臣(三原じゅん子君) 生前に社会とのつながりを失い孤立死に至ることを予防するため、社会から孤立する方を一人でも減らしていくこと、これが重要であると考えております。 こうした観点から、見守り活動も大事であり、関係省庁におきまして、独居の高齢者や障害のある方等の消費者被害を防ぐ見守りネットワークの構築や、独居に困難を抱える方の日常生活、社会生活の自立を目指した見守り支援などにつきまして、地方自治体を支援しているものと承知をしております。また、民間では、こうした見守り活動では、宅配業者ですとか郵便局員、先ほど委員御指摘のそうした乳製品配達員や薬局の移動販売員などが地域住民の見守りですとか安否確認を行っている事例があるものと承知をしております。 また、私自身も一月に、神奈川県藤沢市にあります多世代が交流しているアパート、これを視察をさせていただきまして、入居者の同意の下で、照明の点灯時間ですとか水道の利用状況、これ感知するセンサーなどのIoT活用した見守りを行うとともに、入居する若者と高齢者がつながりまして、しっかりつながりづくりというものを推進しているという見守り事例を触れてまいりました。これ、ハード、ソフトの両面からやはり安全、安心を提供している好事例であるというふうに感じたところであります。 こうした体験を通じまして、多世代交流の視点も踏まえたつながり、居場所づくりの重要性、これを強くしていかなければならないということで、本年二月に私の下に、安心・つながりプロジェクトチーム、発足をさせました。このプロジェクトチーム、長期的な視野に立って、そして、現世代も含めた単身高齢者等の孤独、孤立状態の予防の観点から、必要な取組をしっかり検討してまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 民間の力や地域の力、大いに活用できるような社会づくりをお願いをしたいと思います。 次は、続きまして、地方消費者行政の強化について伺います。 地方消費者行政については、平成二十年に創設された地方消費者行政活性化基金の流れをくむ地方消費者行政強化交付金推進事業について、一部を除き多くの自治体で令和七年度、いわゆる今年度末までになっております。これまでの予算額の推移について、大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(伊東良孝君) お答えいたします。 予算額の推移でありますけれども、過去三か年間の地方消費者行政強化交付金の予算額につきましては、当初予算及び前年度補正予算からの繰越分を合わせて、令和五年度が三十五億八千七百万、令和六年度が三十一億五千万、令和七年度が三十一億五千万となっており、毎年約三十億円超で推移をしているところであります。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 ちょっとまた視点を変えますけれども、三月に策定された第五期消費者基本計画の中には、消費者力の強化、実践や、誰一人取り残されることのない社会の構築のため、見守り活動の重要性がうたわれております。その強化のためには、福祉分野や民間事業者との連携とともに、警察の皆様の役割が重要であると考えております。 先日、公明党の消費者問題対策本部で話を伺った徳島県の取組でも、県内の全市町村で見守りネットワークを設置し、そこで警察の方もネットワークに入っていただいており、その存在が非常に心強いというお話でした。今後設置される地域の消費者センターにも積極的に加わっていただきたいというふうに考えております。 警察庁の方針、全国の県警本部の方針を教えてください。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 議員が例示されましたような徳島県の見守りネットワークのような消費者安全確保地域協議会につきましては、警察庁では、都道府県警察に対し、要請があれば積極的に構成員として参画し、協議会に対して情報を提供するなど、積極的な協力に努めるよう指示を行っているところであります。 具体的な対応としましては、警察活動を通じて消費生活センターから提供を受けた資料を配付したり、協議会において消費者被害に関する一般的な被害情報等の見守りに有用な情報を提供するなどしておりまして、引き続きこのような枠組みに積極的に協力してまいる所存でございます。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 四月四日の消費者特別委員会でも伺ったんですけれども、この地方の消費者行政を担う消費生活相談員の担い手不足、そして、五〇%以上が六十歳以上で高齢化が進んでいるという課題があります。 消費生活相談員の人員確保は急務でありますが、現在の相談員の負担軽減のためにもデジタル化が必要であると考えます。消費者情報を一括管理しているPIO―NETを積極的かつ有効的に活用することが必要であると考えます。今後の方針を教えてください。
○政府参考人(尾原知明君) お答え申し上げます。 消費生活相談につきましては、年間約九十万件程度で推移する一方、インターネット取引の進展などもあり、ますます複雑化、高度化しております。そして、消費者の皆さんのコミュニケーション手段も多様化しております。このため、デジタル技術を活用して、消費者の利便性向上、消費生活相談員の負担軽減を図っていく必要があります。 今回のPIO―NET刷新においては、消費者の利便性向上の観点から、トラブル解決方法を辞書的に提示し、消費者の自己解決を支援するFAQの支援を図ることとしております。また、相談員の負担軽減を図り、より複雑困難な相談への対応に尽力いただけるよう、デジタル技術を活用した相談支援機能の導入を図ることとしております。 今回のPIO―NETの刷新はあくまでもスタートラインであり、デジタル技術の進展や現場の御要望等を踏まえ、今後とも、PIO―NETの利便性向上に不断に取り組んでまいります。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 消費生活相談員の人件費としても活用可能な、先ほど聞いた地方消費者行政強化交付金ですが、今現在でも活用している地方公共団体が四百か所以上あります。冒頭も伺いましたが、この交付金が令和七年度末、今年度末までとなっております。これでは人員の削減が余儀なくされ、地方消費者行政が後退をしてしまう可能性があります。消費者を守るためにも、地方消費者行政が縮小、後退することはあってはなりません。これは、地方の仕事ではなく、元々国から地方に対してお願いしている事業であります。 先日、公明党に消費者問題に御尽力されている弁護士さんお見えになりまして、このこと、交付金が切れることを本気になって心配しておりました。単に交付金の維持だけではなく、増額した上でこれを恒常化すべきであると考えております。大臣の決意、お願いしたいと思います。
○国務大臣(伊東良孝君) お答えいたします。 地方消費者行政強化交付金につきましては、先般閣議決定をした消費者基本計画におきまして、推進事業の活用期限の到来に対して、これまで地方公共団体の努力によって築き上げられたこの行政サービスの水準が低下することのないよう適切な対策を講ずると、まず一点目、この閣議決定の内容でありますが、二点目として、今後の地方消費者行政を取り巻く大きな課題に対し、地域の実情に応じて適切に対応できるよう、支援の在り方についても見直しを行っていくことを盛り込んだところであります。 同交付金につきましては、党派を問わず熱心に御議論を現在いただいているところであります。こうした議論を踏まえますとともに、私自身も現場で相談業務や見守り活動等に尽力されている方々の御意見をしっかり伺い、今後の地方消費者行政の充実強化のために必要な支援策につきまして、骨太方針に向けてしっかりと前向きに検討をしてまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。いよいよ骨太に盛り込むことを進めていただけるという、前に進むということが大臣からいただいたというふうに確信をしております。 情報を集約するPIO―NETは、全国三千三百人の相談員の方が入力をしている、またそのリアルな九十万件の情報がこの消費者被害の対策に活用されている。そうした点から考えると、絶対に後退してはならないというふうに考えておりますので、人員削減ではなく人員が増える、強化する方向で是非御尽力をお願いしたいと思います。 それでは、最後に、児童福祉司の負担軽減についてお尋ねをさせていただきます。 私は全国比例区の選出ではありますが、埼玉県を中心に活動させていただいております。先月、埼玉県朝霞市に新しい児童相談所が完成し、施設を視察させていただきました。 現場にいた児童福祉司さんから、子供の一時保護施設に三十五人の壁があるという言葉を聞きました。三十五人を超えると、どうも子供同士のトラブルや職員と子供のトラブルが増えてくる。埼玉県の一時保護施設は定員三十人というところが多く、その定員の三十人の施設で一割から二割、いわゆる三十五人の壁を超えると様々なトラブルが増えるという印象を持ちました。子供たちが置かれている状況を考えると本当に心が痛みますし、政治としてもっともっと取り組むべきことがあるというふうに感じております。 大臣も児童相談所を訪問したと伺いましたが、その場の職員からの言葉や大臣の受け止めを教えてください。
○国務大臣(三原じゅん子君) 委員御指摘のとおり、昨年十一月に東京都児童相談センター視察させていただきまして、職員の皆様が昼夜問わず、電話や通告の対応、家庭訪問、関係機関との調整など、もう多忙な業務に当たっておられる状況を拝見をいたしました。そうした状況の中で、子供たちの笑顔のためにというその一心で奮闘している職員の姿拝見いたしまして、深い感銘を受け、そして改めて敬服した次第であります。 一方で、困難を極め、高度な判断を求められる状況が続く中で、業務で悔しい思いをされたり、御自身、職員の方が不調を御自身が抱えてしまったりするという方もいらっしゃるというふうに切実な声をお聞きをいたしました。まず皆様がお元気で、そしてやりがいと自信を持って働き続けられる環境でなくてはならないと強く認識したところでございます。 現在、児童相談所の人材確保に向けた支援とともに、職員の方の心の健康を守るための様々な取組、そしてまた、業務効率化に向けた取組も進めていかなければならないと思っております。そうした環境を整備をしていくとか、まだまだやらなければならないことたくさんございますが、しっかりと、子供の命を守る最後のとりででありますので、体制強化努めてまいりたいと考えております。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 先日の報道では、全国の児童相談所における令和五年度の児童虐待相談対応件数が二十二万五千件と過去最高となったということでした。ただ、この現場の最前線に立つ児童福祉司さんが定員不足となっている現状もあります。大臣も共有をしていただいているというふうに思います。 児童福祉司には様々な業務がありますが、その中でも、児童相談所虐待対応ダイヤル、いちはやくですね、一八九は二十四時間対応のため、児童福祉司の負担が大きいものの一つというふうになっているのではないでしょうか。 そこで、児童福祉司の負担軽減策の一つとして思い付いたのが、奈良県天理市が実施している、教職員の負担軽減策として始めた子育て応援・相談センター、ほっとステーションというものがあります。これは、公明党の部会に並河市長がお越しになりまして御説明をいただいたんですが、校長先生や園長先生などの経験豊かな相談員さんが、まず、小中学校の保護者からの電話、また来所、メールなどをしっかり受け止め、それを傾聴し、その後、心理士、作業療法士、弁護士などの専門家の視点を交えて対応策を協議し、心理的、福祉的、教育的なサポートをして課題解決を図るという事業であります。これで教職員の負担軽減が図られているということであります。 まず一点は文科省に伺いますが、この教職員の負担軽減策として、天理市のようなほっとステーション、横展開を図ってはどうかというふうに考えております。 さらに、先ほどあった児童福祉司さんの負担軽減策として、こうしたほっとステーションのような、電話でまず一旦対応するような必要な措置をとってはどうかと考えております。こちらについてはこども家庭庁に伺います。
○政府参考人(日向信和君) お答えいたします。 文部科学省では、経験豊かな学校管理職OBなどをコーディネーターとして教育委員会等に配置し、保護者等からの直接相談の受付、関係者が専門家に随時相談可能な体制の構築などを行うモデル事業を実施しているところであり、先ほど先生より御紹介のございました奈良県天理市につきましても、当該モデル事業の令和六年度の採択自治体となっているところでございます。 奈良県天理市におきましては、市に相談窓口を開設し、保護者から学校だけではなく、保育所や学童保育所などへの意見や相談なども一元的に受け付け、弁護士やカウンセラー等の専門家とも連携した部局横断的な支援体制の下で、個別のケースに応じた支援や、学校などに対する専門的な立場からの支援を行っております。こうした取組により、教師の負担の軽減につながるなど成果が上がっているものと承知しております。 文部科学省としては、こうした好事例の成果の普及に努め、保護者対応に関する学校における運営の改善に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(吉住啓作君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、児童虐待の相談件数が増加している中で、児童福祉司等の業務負担を軽減するための取組を進めることが重要です。 こども家庭庁では、新たな児童虐待防止体制総合強化プランを策定し、児童福祉司等の計画的な増員を図っているところですが、二〇二四年度末までに全国で六千八百五十人を目標としたところ、実際は六千四百八十人程度となっております。 目標に届かなかった背景には、業務負担からくる心身の不調や業務上の悩みなどを理由に離職する方がいるということも一つの要因と考えております。 このため、こども家庭庁では、児童相談所の人材の確保に向けた取組とともに、委員御紹介の天理市の取組のように、例えば、児童相談所虐待対応ダイヤル一八九の電話受付や、夜間、休日の電話対応を民間事業者に委託する場合の経費の補助を行っているところです。また、職員のメンタルヘルスをケアする職員の配置に対する補助や、業務のICT化等にも取り組んでいるところであり、引き続き、児童福祉司等の業務負担軽減に向けた取組を推進してまいります。
○高橋次郎君 ありがとうございます。 先ほど挙げました孤立死、また子供の虐待等、ありとあらゆる課題が今山積をしております。福祉分野、また警察の方、自治体、消費者庁、民間業者、全て集まって、本当に課題が解決する、高齢化社会、人口減少社会、縦割りではなく本当に一つにまとまって施策を進めるべきであるというふうに考えておりますので、公明党としてもしっかりまた取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いします。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○窪田哲也君 公明党の窪田哲也です。どうぞよろしくお願いいたします。 最初に、電動車椅子、シニアカーの歩道の走行について伺いたいと思います。 電動車椅子、シニアカーは、歩行者とみなされて歩道を通行していいというふうになっていますけれども、これがなかなか各都道府県で分かりにくいという声も伺いました。各都道府県警察で周知をしていただきたいと、そして、安全に走行できるように安全教育等も進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(早川智之君) お答えいたします。 電動車椅子やシニアカーにつきましては、構造上の最高速度が時速六キロメートルを超えないといった基準を満たすものは身体障害者用の車として、これを通行させている者は歩行者とされ、歩道と車道の区別のある道路におきましては歩道を通行しなければならないこととされております。 警察におきましては、電動車椅子を利用される方が歩行者とされることにつきまして、ウェブサイトやSNSなどを活用して周知を図っているところでございます。 また、電動車椅子の利用者におきましても、横断歩道を利用するといった歩行者としての交通ルールを守り、また安全な操作を行っていただく必要があり、警察におきましては、広報啓発のほか、事業者と連携した安全利用教育を実施しているところでございます。 電動車椅子の安全のためには、利用される方が交通ルールを守り、安全な操作を行っていただくことに加えまして、御指摘のように、電動車椅子が歩行者であることを、歩行者を始めとする他の交通参加者にも広く理解していただくことが重要であると考えており、引き続き広報啓発に努めてまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 そして、これは要望ですけれども、体が不自由な方が乗られる自転車、これについては例外的に歩道を走っていいというふうに認められているというふうに承知をしておりますけれども、これもなかなか分かりにくいところがございまして、これは例外的に認められているということですけれども、これについてもしっかり理解がいただけるように取組が必要だと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 今日は、日本の体感治安が悪化している問題について取り上げたいと思います。 特に、トクリュウですね、匿名・流動型犯罪グループ、この被害が非常に増えております。これまで我が国は、警察の努力、そして国民性、様々なものがあって、治安のいい、世界一治安がいいと、そういうことを誇ってきましたけれども、調査では、昨年これがかなり落ち込んでおりまして、四人に三人ぐらいは治安悪くなっているというふうに感じていらっしゃる方がいると。これは深刻な問題だと私は受け止めております。特に、トクリュウ対策をしっかり進めていかなければ、国民の皆さんが犯罪に巻き込まれる。投資詐欺、ロマンス詐欺等、そうしたものに巻き込まれないように、対策をしっかり進めていかなければならないと思います。 昨年、初めてこのトクリュウの摘発の統計が出まして、捕まったトクリュウが、摘発されたトクリュウが一万人をついに超えたと、超えていた、初めての調査なので過去との比べることはできませんけれども、そうした問題があります。特に昨年は、闇バイトも、大変に痛ましい事件等もございました。暴力団の対策が警察の努力によって随分、自治体の努力等によって随分進んだと、住民の皆さんの努力で進んだと。一方で、SNSを使った犯罪が急増しているという、そういう深刻なことがあると思います。 この初めての通年摘発統計、一万人超えた、このことについて警察はどう受け止めていらっしゃるのか、伺いたいと。
○政府参考人(谷滋行君) お答えいたします。 匿名・流動型犯罪グループでございますが、特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺に加えて、組織的な強盗、悪質ホストクラブ事犯、オンラインカジノ、組織的窃盗・盗品流通事犯、悪質リフォーム事犯のほか、インターネットバンキングに係る不正送金事犯等のサイバー犯罪に至るまで、様々な犯罪に関与し多額の犯罪収益を得ている実態があり、治安対策上の喫緊の課題であると認識しております。 昨年中の匿名・流動型犯罪グループによるものと見られる資金獲得犯罪の検挙人員、委員からも御指摘ございましたが、一万百五人でございましたが、これ、主な罪種別に見ますと、詐欺が二千六百五十五人、窃盗が九百九十一人、薬物事犯が九百十七人、強盗三百四十八人、風営適正化法が二百九十二人となっております。 警察では、全国警察の総力を挙げた実態解明、取締りを進めているところであり、引き続き、中核である指示役や首謀者を検挙し違法なビジネスモデルを解体させるなど、グループの弱体化、壊滅に向けた取組を強力に推進していくこととしています。 また、匿名・流動型犯罪グループが深く関与する特殊詐欺等の犯罪におきましては、いわゆる闇バイトと呼ばれる犯罪の実行者をSNSで募集するなどし、実行役を言わば使い捨てにしているということ、SNS等を用いて他人名義の口座等を調達し、これを使って巧妙にマネーロンダリングを行っていることなど、匿名性が高い社会サービスを悪用しながら、その手口を刻々変化、巧妙化させている特徴がございます。 昨年の犯罪対策閣僚会議で策定された国民を詐欺から守るための総合対策や、いわゆる「闇バイト」による強盗事件等から国民の生命・財産を守るための緊急対策に基づき、取締りはもとよりでございますが、各種対策を講じつつ、引き続き、手口の変化を迅速に把握しタイムリーな情報発信を行うとともに、関係省庁や事業者とも連携し、対策のアップデートを図ってまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 もう是非、対策のアップデートを進めていかなければならないと思います。 人的、物的な捜査体制の強化、そして新しい捜査手法の確立というのが急がれると思います。仮装身分捜査については既に始まっているというふうに、私承知しておりますけれども、これしっかり取り組んでいただきたいですけれども、もう一つ、架空名義口座、これも検挙、犯罪抑止という観点から非常に効果があると思いますし、重要な取組であろうというふうに考えております。 今後、捜査機関等が管理をする架空名義口座を利用した新たな捜査手法、そして関係法令の改正、これを早急に検討すべきだと思います。答弁求めます。
○政府参考人(谷滋行君) お答えいたします。 御指摘の架空名義口座を利用した捜査につきましては、これを実施することができれば、例えば、警察が管理する架空名義口座を犯人側の手に渡らせ利用させることにより、被害金の回収や資金の流れの追跡が可能となるなど、巧妙化するマネーロンダリングへの有効な対策となるものと考えております。 警察庁といたしましては、過去最悪となっている特殊詐欺等の情勢を踏まえまして、新たな捜査手法について不断の検討を進める必要があると考えているところでありまして、御指摘の架空名義口座を利用した捜査の実施の可能性についても、関係省庁や関係事業者とも連携し、検討を進めてまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 是非検討をよろしくお願い申し上げます。 そして、もう一つ大事なのが犯収法、犯罪収益移転防止法についての強化、厳格化、これも必要だと思っております。 犯罪収益の受皿として、口座の売買が随分横行しているというふうに聞いております。そして、個人口座だけではなくて法人の口座、これも、闇バイトを使って口座を作らせて、それを使って多額の犯罪収益を上げていくという、そういうのが出てきているというふうに聞いておりますけれども、この犯収法の厳格化、厳罰化含めて検討が必要だと思います。考えを伺います。
○政府参考人(谷滋行君) お答えいたします。 御指摘のとおり、不正に譲渡された預貯金口座が特殊詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺等に悪用されている実態がございます。 警察におきましては、詐欺等を助長する犯罪の取締りを推進しておりまして、預貯金口座の譲渡等に係る犯罪収益移転防止法違反の検挙件数についても年々増加しているところでございます。 この点、昨年六月に取りまとめられた国民を詐欺から守るための総合対策におきましても、依然として不正に譲渡された預貯金口座が詐欺に悪用される事例が後を絶たないことから、法令の見直しの要否等も含め、効果的な規制のための方法を検討するとされておりまして、引き続き、警察庁において、罰則の引上げを含め、検討を進めてまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 罰則の厳格化含めて、是非検討をよろしくお願いを申し上げます。 そして、高齢者の側のこの自衛といいますか、そうした取組も大事だと思っています。 ここからは、金融庁と総務省に伺いたいと思います。 ATMですね、この引下げについては、基本的には国の方から、政府の方から各金融機関に呼びかけて自主的な対応が進んでおります。三十万とか五十万とか、少額にできるだけしていくようにやっておりますけれども、一部の自治体では更にそれを引き下げていこうという、そういう動きも、十万円ですかね、出てきていると伺っておりますけれども、これについて、この限度額の引下げ、これ是非制度化する必要があると思います。 そして、もう一つがインターネットバンキング、一千万送金も可能ですので、被害の高額化につながっていきます。金融機関と連携をして、初期利用限度額の適切な設定、そして、この利用限度額引き上げたいというときにしっかり確認をする、注意喚起をしていくという、そういうことも必要と考えておりますけれども、金融庁、答えていただきたいと。
○政府参考人(尾崎有君) お答えいたします。 金融庁といたしましても、昨今の詐欺被害額の急増には危機感を持っております。これまで、先生おっしゃいましたように、金融庁は警察庁と連携いたしまして、特殊詐欺やフィッシングへの対策の一環として、金融機関に対し、高齢者によるATM利用やインターネットバンキング利用に係る限度額の設定や引下げを検討することを求めておりまして、金融機関においても問題意識を持って対応を進めているものと承知しております。 また、一層の取組として、昨年策定された国民を詐欺から守るための総合対策を踏まえ、現在、高齢者のATM利用限度額の制度化に係る検討が警察庁において進められておると承知しております。 金融庁としては、こうした検討を後押しするとともに、インターネットバンキングにつきましても、初期利用限度額の適切な設定や、利用の申込みがあった際や利用限度額を引き上げる際の利用者への確認や注意喚起といった取組を金融機関に促すことで、詐欺等の被害防止に一層努めてまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 もう一つが、最近増えております国際電話からの詐欺ですね、これも深刻でございまして、昨年の三・五倍に上っているというふうに承知をしております。 これまでも言及ありましたとおり、国民を詐欺から守るための総合対策、これで対策は進んできております。国際電話不取扱受付センター、利用休止申込み、これを促進してきたわけですけれども、依然として、なかなかやり方が分からない、どうやって国際電話からつながるのを防ぐのかということが分かりにくいという声もあります。したがいまして、引き続き、国際電話の利用休止申込み、この方法の更なる周知が必要だと考えております。 そして、もう一つは、国際電話サービスをそもそも利用していないという方々、こういう方々をどうするかということですけれども、なかなかこれ難しくて、そもそも国際電話が掛かってくることによって料金が発生するわけではないので、値下げとかというのは非常に難しいというふうに私も理解をしておりますけれども、この国際電話を遮断、受けないようにするための何らかの優遇措置、利用休止へ向けた何らかのインセンティブが私は必要ではないかと、このように考えておりますが、総務省、よろしくお願いします。
○政府参考人(大村真一君) お答え申し上げます。 国際電話サービスを悪用した詐欺等の特殊詐欺の急増については、大変深刻な状況であると認識をしてございます。 総務省としましては、電話を受ける側の被害防止対策の一つとして、国際電話の利用を望まない利用者について着信制限による対策、これが効果的であると考えておりまして、またその周知というものが課題になっているものと認識をしてございます。 そのため、国際電話の発着信停止する、御指摘の国際電話不取扱センター、こちらが関係事業者により運営されているところでございますけれども、国民の皆様にこれが御利用いただけるように、総務省としても関係省庁とも協力しながら、より一層周知、広報を進めてまいりたいと考えているところでございます。 また、このセンターにおける発着信休止の手続、こちらについても、より分かりやすく、より簡易な形で行えるよう、その運用改善について、こちらも運営をしている関係事業者に対して要請をしてまいりたいと考えているところでございます。 これらに加えまして、委員御指摘のとおり、国際電話を真に必要としない利用者、これに対して利用休止を促すような効果的な措置、これにつきましても、通信事業者と相談しながら検討をしてまいりたいと考えているところでございます。
○窪田哲也君 是非、事業者の皆さんと連携しながら、インセンティブが利くように御検討をいただきたいと思います。 続きまして、防犯カメラでございますけれども、この設置を進めていく必要があります。自治体向けの交付金があるわけですけれども、そうしたものをしっかり活用をしていただきながら、これ防犯カメラ設置することに、増やすことによって抑止効果もありますし、検挙につなげていくこともできますし、何より住民の皆さんが自治会等でどこに設置をするかと検討をするので防犯意識も高まると。 そして、どこが死角になっているかということは警察の皆様もよく分かっていらっしゃると思いますので、住民の皆さんと相談をしながら、必要な箇所に保存期間が十分な、そういう防犯カメラが設置が進んでいくように取組をお願いしたいと思います。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、街頭防犯カメラは、犯罪の未然防止や犯罪発生時の的確な対応に有効であり、安全・安心まちづくりを推進する上で重要なツールであると認識しております。昨年十二月に取りまとめられました緊急対策におきましても、犯罪の発生実態等を踏まえ、必要な場所を整理し、地域社会の多様な関係者に保存期間の十分な防犯カメラの増設を働きかけていくこととされたところでございます。 このことから、警察庁におきましては、各都道府県警察に対しまして、防犯カメラの設置が必要な場所や設置に当たっての留意事項等を今般改正しました安全・安心まちづくり推進要綱で示したほか、防犯カメラの増設に関しまして、防犯カメラの設置が必要な場所の整理や自治体への働きかけを行うよう指示しているところでございます。また、地方創生の交付金が防犯カメラ等の設置を含む防犯力強化のための取組も対象とされていることから、各都道府県警察に対し、当該交付金を活用した防犯対策が一層図られるよう、自治体と緊密に連携するよう指示をしているところでございます。 警察としましては、これら交付金等の活用も含め、自治体や町内会等地域社会の多様な関係者に対し、保存期間の十分な防犯カメラの設置に係る必要な働きかけを強化してまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 続きまして、これも関連しますけれども、オンラインカジノ対策、これは国家公安委員長に伺いたいと思います。 オンラインカジノの経験者が国内で約三百三十七万人、年間の掛金総額一・二兆円超えということですけれども、スポーツ界、芸能界にも随分蔓延をしておりまして、これはとても深刻な問題だと思っております。 警察で今現在も取締りを推進をされておりますけれども、これに加えた規制が必要になってくると思います。インターネット上でオンラインカジノサイトを開設、運営する行為、さらに、サイトに誘導するための広告、書き込み等の発信、これらを違法化することによって対策が更に強化されると考えておりますけれども、国家公安委員長の考えを伺います。
○国務大臣(坂井学君) オンラインカジノのようなオンライン上で行われる賭博は、海外においては適法に運営されているものであっても、日本国内からこれを行うことは犯罪であり、この状況は深刻かつ重要な治安課題であります。 警察におきましては、今後とも、オンライン上で行われる賭博事犯について、この賭けるお客のみならず、決済代行業者でありますとかアフィリエイター等運営に関与する者を検挙するなど、厳正な取締りを推進してまいります。 委員御指摘のように、オンラインカジノサイトを開設、運営する行為やオンラインカジノサイトに誘導するための広告や書き込み等が違法化され、現在インターネット上に蔓延しているそうした情報がなくなれば、オンラインカジノサイトにアクセスする人の数は減少するものと考えます。 警察庁の委託調査研究でも、オンラインカジノサイトにアクセスしたことがある人の七五%がお金を賭けていると回答しております。サイトにアクセスする人の数が減れば賭博罪の未然防止につながり、警察による取締りや違法性の周知といった取組と併せてオンラインカジノ問題の解決に大きく資するものと期待されております。
○窪田哲也君 これは非常に深刻な問題であると思いますし、日本がターゲットになっているという側面もございますので、多額のお金が海外に流れていってしまっているという現状があると思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 そして、一番大事なのは、私は、SNSの情報に対する国民の感度を向上させていくことだと考えています。 やはり、子供の頃から、幼い頃からしっかりそういうSNSの情報を、真偽を見抜いていく力というのは大事だと思いますし、これは文科省にお願いしたいんですけれども、また警察としても、そうした情報に接するときの対応といいますか、そうしたものについて国民の感性、感度を引き上げていく、意識を強めていくということはとても大事だと思っております。 情報リテラシー教育、またサイバー防犯教育について、今後の取組どう強化していくのか、文科省と警察にそれぞれ伺いたいと思います。
○政府参考人(橋爪淳君) お答え申し上げます。 様々なデジタル技術が急速に普及する中、青少年がインターネットに起因する問題の加害者にも被害者にもならないよう、学校における情報モラル教育や保護者等への啓発が重要と考えてございます。 このため、学習指導要領では、情報モラルを含む情報活用能力を学習の基盤と位置付けており、全ての学校におきまして、情報には誤ったものや危険なものがあることを考えさせる学習活動などに取り組むことが求められてございます。 文部科学省では、こうした学習を支援するため、情報モラルポータルサイトで学習コンテンツを提供したり、教職員等を対象としたオンライン研修を開催したりしてございます。また、保護者等を対象に、全国各地で情報モラルやネットとの関わり方、家庭でのルール作りなど、インターネット上の有害な情報から青少年を守るためのシンポジウムを開催してございます。 引き続き、関係省庁とも連携を図りながら、青少年がインターネットを通じたトラブルや犯罪に巻き込まれることがないよう、必要な取組を推進してまいります。
○政府参考人(逢阪貴士君) お答えいたします。 匿名・流動型犯罪グループは、SNSを悪用して投資・ロマンス詐欺を敢行しているほか、犯罪実行者を募集するなどしていることから、先生御指摘のとおり、広報啓発活動を通じて、犯罪の被害者にも加害者にもならないための取組を強力に推進していくことが重要と認識しております。 そこで、警察におきましては、例えば青少年が事の重大性を十分に認識することなく安易に犯罪に加担してしまうことのないよう、応募をきっかけに犯罪組織に使い捨てにされ、検挙されるまでの実態を紹介した資料等を作成し、関係機関とも連携し、SNSや非行防止教室等様々な機会においてその危険性を発信するなどの広報啓発活動を推進しているところでございます。 また、警察におきましては、大学生、高校生、専門学校生等が主な担い手でありますサイバー防犯ボランティアを支援しているところでございますが、サイバー防犯ボランティアはSNSの適正な利用に関する講演活動を行うなどしており、特に年齢の近い青少年の受講者から好評を得ているところでございます。 今後とも、関係省庁、機関と連携しつつ、SNSを悪用した犯罪の被害者も加害者も生まないための効果的な広報啓発活動をしっかりと推進してまいりたいと思います。
○窪田哲也君 このSNSの真偽を見抜く、SNSに感度を上げていくということは、我が国の民主主義を守っていく上でもとても大事な取組だと思っておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。 最後に、国家公安委員長に、世界一安全な日本ということについて伺いたいと思います。 これ、総理も、世界一安全な日本にということは言われております。冒頭申し上げましたように、我が国の体感治安が悪化してきているとはいえ、インバウンドから見ても日本というのは本当に治安がいい国だし、財布がなくなっても返ってくる、そういう国だと、これとても大事なことだと思います。 実は、これ私事で恐縮なんですけれども、娘がちょっと前に財布をバスに置いてきて、これが三日後に大学の学生課に届いていました。ああ、すごいなと思いました。そういう国なんですね、やっぱりね。そしてまた、気を付けろよと言っていたのに、今度は四ツ谷駅から、麹町に住んでいるんですけれども、一緒に宿舎に、走っていって、四ツ谷駅に一万円入れて、交通切符のあれ買うためにですね、三千円しか買わなかったと、七千円を置いたまま電車に飛び乗って行ってしまったんですね。夕方、ちゃんとありましたね、それがそのまま。駅員のところに行ったらあったという。 やはり我が国は誇るべきことだと思うんです。財布が戻ってくる、お金も戻ってくる。こういうことはとても大事なことだと思っております。これこそが日本が誇る世界一安全な日本の一つの側面なんじゃないかなというふうに私は思っていますけれども、体感治安悪化している中で、世界一安全な日本どうつくっていくのか、国家公安委員長の覚悟を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) 今の委員の娘さんのエピソードですけれども、本当に感銘を受けて聞いておりましたが、まさしくそういう社会を次の世代にも引き継いでいかなければならない、そしてそれが我々の使命だと思っておりますが、一方で、平成十四年をピークに刑法犯の認知件数減ってきたんですけれども、ここ二、三年ちょっと戻りぎみという状況もありますし、もう一方においては、この被害額、財産犯の被害額は四千億円を超えるということで、平成十四年、件数が一番多かった十四年の額を超えてしまったと、こんな状況でもあって、確かに体感の治安の悪化というものは我々も大変深刻に受け止めているところでございます。 石破内閣におきましては、全ての人が安心と安全を感じ、自分の夢に挑戦をして、今日よりあしたが良くなると実感できる日本を目指すこととしております。また、日本の治安の良さも、海外からいらっしゃる方々を引き付ける大きな一つの要素として指摘されていると承知しておりまして、そうした観点を含め、良好な治安を確保することは政府の重要な責務だと思っております。 世界一安全な日本を実現をするため、関係する省庁や業界等とも連携をして、先ほど金融庁、総務省、文科省等々も答弁されましたが、そういった各省庁とも連携をして施策を推進をし、国民の安全、安心、確保していくよう警察を指導してまいります。
○窪田哲也君 しっかり応援をしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 以上で終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) この際、委員の御異動について御報告いたします。 本日、古賀之士さんが委員を辞任され、その補欠として柴愼一さんが選任されました。 ─────────────
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。 まず、デジタル大臣等にデジタルの関係で質問したいと思うんですけれども、今日はデジタル遺品について質問させていただきます。 これは二〇二〇年の一月に質問させていただいたことがありまして、もう五年前にデジタル遺品について質問させていただいたんですが、そのときは、SNS等のプライベート的なものも閉鎖したりするということをしてあげないと、そのまま残るというのもいかがなものかなというような、そんな観点から質問させていただいたんですが、今日は相続税に関してまずお聞きをしたいと思います。 相続税の申告というのは、被相続人が死亡した日の翌日から十か月以内に申告をしなければいけないということでございますけれども、デジタル遺品というのは、昨今、いろいろな私も銀行取引などはスマホでやったりとか、まあ大臣もそうかとは思うんですけど、それ以外にも、暗号資産だとかFXだとか、あとは株式投資だとかもスマホとかパソコンでできるような時代になって、紙ベースのものが残っていないようなこともあります。例えば、スマホで取引をするときには、亡くなられたその被相続人のスマホが開けないというようなこともありますし、一体どれだけの資産を保有しているのかというのが相続人には分からないというようなことも多くあると思うんですね。 そういう中で、期限というのが十か月以内ということであるとすると、故意に相続税を申告していないというわけではなくて知らないと、あるいは、何か取引をしていたなというのは分かるんだけれども、スマホが開けないので、何を取引しているのかというのが分からないというようなこともあるかと思うんですけれども。 このようなデジタル遺品に関して、国税庁として、申告期限に申告ができないようなこともあるかと思いますし、相続財産が何かあるとは思うんだけれども開けないというようなこともあると思うんです。そのときに、加算税だとか延滞税だとかが発生してしまうというのはちょっと酷なような気もいたしますが、その点についての取引についてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(高橋俊一君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げれば、相続税の申告期限までに課税価格が判明している相続財産に基づき申告し、その後、相続財産に該当することが判明した段階で修正申告書を提出することとなります。 したがって、相続人が財産の存在を把握できなかった場合というのは今のような対応ということでございますので、修正申告書を提出した場合には、国税通則法の規定に基づき、原則として加算税及び延滞税が課されることとなります。
○串田誠一君 今の答弁にもありましたように、加算税とか延滞税が掛かるんですが、何かあるに違いないけれども、このスマホで取引をしていて、そのIDとパスワードが分からないので開けないとか、例えば、スマホが開けたとしても、その取引をしている対象のFXだとか株式投資、そういったようなこと、暗号資産もそうですけれども、そういうその取引をしているところのIDとパスワードはまたスマホとは違っていて、何かあるに違いないんだけれども分からないんだと。 だから、加算税とか延滞税というのは課せられるという説明は分かるんだけれども、申告したいんだと、申告したいんだけれども分からないんだというようなときに、国税庁にそのようなことを相談をして、国税庁の方が被相続人の財産を調べてあげるとかいうようなことはしてもらえないんでしょうか。
○政府参考人(高橋俊一君) お答え申し上げます。 相続人の方が隠すつもりはなく、あくまでも気付けなかっただけの場合の取扱いということでございますが、繰り返しになりますけれども、申告納税制度の下では、原則として、相続人自らが相続財産の全容を把握し、法定申告期限までに適正な相続税を申告していただく必要がございます。 その上で、仮に財産の一部しか計上のない申告書が提出された場合には、行政指導により申告内容の見直しを依頼することや、税務調査により修正申告を勧奨するといったようなことで、適正、公平な課税の実現に努めているところでございます。
○串田誠一君 その税務調査というときに、その被相続人の財産の調査もしてはもらえないんでしょうか。
○政府参考人(高橋俊一君) お答え申し上げます。 まず、一般論として申し上げますと、国税当局といたしましては、金融資産に関する情報について、例えば、特定口座年間取引報告書等の法定調書によりまして得られる情報を活用するとともに、あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努めております。 その上で、課税上の問題があると認められる場合には、税務調査を行うことによってそうした情報を把握をいたしまして、適正、公平な課税の実現に努めているというところでございます。
○串田誠一君 取引明細書も、紙ベースで郵送してくるんだったらすごく便利なんですけど、今はもう全部デジタル化というか、メールで来たりとか、あるいはアクセスをしたところで確認ができるとかというようなこともするので、もうIDとパスワードがないとなかなか何も把握できないというようなことが今の時代あって、そういったようなことも、この前テレビ番組なんかでも警鐘を鳴らしていたというようなこともあるんですが。 これはデジタル庁のもしかしたら所管じゃないのかもしれませんけれども、大臣、こういう問題が、デジタル化を進めるに当たっては、相続財産も把握できないようなことがある。非常に便利であるという反面、逆に言えば、紙とかそういったように郵便物で届かないような、IDとパスワードだけでしか情報が分からないような時代にも突入してきているというような部分をデジタル大臣としてどのように対処していくのか、お考えがあればお聞きしたいと思います。
○国務大臣(平将明君) 御質問ありがとうございます。 フェイスブックとかSNSで、まさにそれが亡くなった後も生き続ける、そのアカウント自体がというのは本当私も経験していまして、ある方が亡くなられて、御家族の意向でそれをないしょ、秘密にしていたら、その亡くなった方の誕生日に、誰々さんの誕生日ですという通知が来て、知らない人はみんなそこでおめでとう、おめでとうというのが下にコメントが付くというのを見たことがあって、これは何とかしなきゃいけないなという思いを強くしました。 また、デジタル遺産でいわゆる金銭的価値のあるところはまさにおっしゃるとおりで、私のスマホも顔認証じゃなきゃ開きませんし、あと、私も金融取引は全部二段階認証になっていて、しかもその番号を振るうかは、その端末を分散させているので、妻であっても絶対分からないようになっているわけですね。なので、そのときに、じゃ、亡くなったときどうするのかという問題は結構大きな問題だと思います。 今できることはマイナンバーカードの付番ですよね、証券口座、あと銀行口座。あと、銀行口座も、窓口に行って、私、マイナンバーカード付番してくださいと。で、残りの私の口座にも全部付番してくださいとその銀行で言えば、預金機構だと思いましたけれども、そこが全部付番をしてくれます。 なので、そういった形でマイナンバー、これ我々がマイナンバー導入のときから、ライフステージに合わせてマイナンバーどこで活用できるかといったときの一番のポイントは、やっぱり相続時だと。我々、これをおくやみワンストップサービスと言っていますけれども、それの実現の一端として、そういった銀行口座に、預金口座の所在を的確に確認できる制度を本年四月から開始をしたところでありますので、こういうのも御活用いただければと思います。 で、暗号資産がこれ対象外ですね。暗号資産はウォレットでやっているので付番はしません。ただ、ちょっと将来になるかもしれませんけど、こっちはスマートコントラクトになるんで、私の生体情報、心臓が止まって一週間ぐらいしたら相続が開始するというようなスマートコントラクトも将来的にはできますので、そういったテクノロジーと両にらみしながら、この問題に対応していきたいと思っております。
○串田誠一君 マイナンバーカードがこういう連携していろいろな取組にひも付けされていくと、マイナンバーカードさえ分かればいろんなことがアクセスしていけるというのは、そういう活用というのも非常に分かりました。 それ以外にも、例えば、亡くなることを前提とした上で遺言書というのはあるわけですから、遺言書自身を作るなり、あるいは何らかの終活的な意味で、取引をしているIDとパスワードを何か残しておくというような形で被相続人が分かるようなこともやはり考えていくということはしていく必要があるのかなというのを思いました。 是非、うろたえる人たちが、国民多いと思いますので、そこら辺の周知徹底などもしていただけると有り難いなと思います。 次に、昨今、生成AIというのがどんどん進んでいまして、多くの委員の方も経験されていると思うんですけど、この人がこんな発言するはずはないというような、本当にリアルな顔で、そして話をするというようなことがありますよね。そういったようなことが、まあこれが面白いというような観点だけだったらまだいいんですけれども、例えば災害のときに、テレビだとかそういったのが見れなくてスマホで確認する中で、スマホに例えば石破総理が、こういうことが災害として予測されるので、この地域の人たちはこちらに避難してくださいなんというようなことをフェイクで流されるというようなことも十分あり得ると思うんですけれども、こういう、もう今までには考え付かなかった、偽物と本物とが分かるような時代から分からなくなってしまう時代、そして、それがデジタルの中で信頼していかなければいけない時代になった中で、このような災害時において、どのようにこの生成AIに対するそういうフェイク情報というものを対応したらよろしいでしょうか。
○政府参考人(下仲宏卓君) お答え申し上げます。 〔委員長退席、理事藤木眞也君着席〕 SNS等のインターネット上の偽・誤情報は、短時間で広範に流通、拡散し、国民生活や社会経済活動に重要な影響を及ぼし得る深刻な課題であると認識しております。 偽・誤情報対策には国民一人一人のリテラシー向上が必要不可欠であることから、総務省では、本年一月に立ち上げた普及啓発プロジェクト、デジタルポジティブアクションを通じて、官民の取組などを集約したウェブサイトの充実、多様な関係者によるセミナー等の開催、普及啓発のための教材の作成、活用などに官民連携して取り組んでおります。 また、生成AI等に起因する偽・誤情報の流通、拡散に技術的に対応するため、インターネット上の画像、映像を対象とするAI生成物の判別技術の開発、実証を進めているところです。今後、さらに多様な偽・誤情報の分析を行うため、その判別対象を、データ量が少なく判別が困難な音声等にも広げていく予定です。 総務省では、国際的な動向も踏まえつつ、表現の自由に十分配慮しながら、引き続き、インターネット上の偽・誤情報についての対策を積極的に進めてまいります。
○串田誠一君 災害に関して総務省もしっかり取り組んでいただいているということがよく分かったんですが、こういう生成AIに対するリテラシーというんですか、本当に便利な反面、いろいろ識別するというのが大変難しくなってきたと思うんですけれども、デジタル大臣として、そのリテラシーに関するお考えをお聞かせください。
○国務大臣(平将明君) 委員の問題意識は、これ、生成AIが出る前からかなりいろんな事例がありましたよね、災害時。 私も、東日本大震災のときに、ツイッター上で出回る偽情報については、一応私のアカウントには認証マークが付いているものですから、本人ですということで私がリツイートして、これは偽情報です、これはインチキな情報ですというのをずっとやっていた記憶があります。 その上で、今すぐできることとしては、例えばトクリュウ、闇バイトの募集なんかが、やっぱりXで割のいいバイトありますよというツイートに反応して、LINEとかシグナルに振られるんです。それを前回やったのは、デジタル庁と警察庁が一緒になって、Xでその怪しいツイートをAIで抽出をして、その書き込みに対しては、警察庁のアカウントで、これは犯罪の可能性ありますというウォーニングを下にコメントを付けるという取組をさせていただきました。 なので、意外とこういうオフィシャルなところがこれは間違いですとか偽物ですというのをしっかりクイックレスポンスでやるべきだと思っていて、そういうところに限って、いやいや、ちゃんと情報出していますよと、どこで出しているのと言ったら、ウェブサイトに書いてありますみたいな対応が多いものですから、そういう緊急時、特に災害時などは、そういった責任を持った部署若しくは役所がリツイートをしてちゃんとウォーニングを発するということが大事だと思います。 更に言うと、AIについては、一義的にはプラットフォーマーの責任だと思います。そういったトクリュウの闇バイトも、何もデジ庁がやらなくてもプラットフォーマーはできるんですよね、我々よりも技術、上なので。なので、プラットフォーマーの皆さんには自主的にやっていただく、若しくは所管省庁でガイドラインを作る、それでも駄目なら法律を作らざるを得なくなるんだろうと、そのように思います。
○串田誠一君 まさに本当に、プラットフォームの方がまずは率先してやっていただくということ、私もそう思いますので、是非そういったような形で、今、クイックなレスポンスというか、対応というものも是非お願いをしたいと思います。 デジタル大臣に関しては御退席いただいて結構ですので、委員長、御配慮をお願いいたします。
○理事(藤木眞也君) デジタル大臣におかれましては、御退席されて結構です。
○串田誠一君 次に、消費者特命大臣にお聞きをしたいと思うんですけれども、これは予算委員会でも決算委員会でもよく質問させていただいたんですが、日本は、動物福祉、アニマルウエルフェアということに関する各国比較で、日本は今、世界で最下位でございます。 御存じのように、ESG投資という、世界での投資の中で約三分の一以上をESG投資というのが占めていて、四千五百兆円ぐらいがESGを基準にして投資をされている。その中で、アニマルウエルフェアというのは非常に大きな比重を占めてきているということでございます。 そういう意味では、日本が世界で、動物福祉に世界最下位というのは、これ、動物に優しくないじゃないかというその感情的な問題だけではなくて、日本に対する投資というものを遠ざけてしまっているという部分があるわけでございまして、そういう意味では、この動物福祉、なぜヨーロッパとか欧米は進んでいるのかというと、やっぱり教育、消費者教育というものが非常に重要だというのが参議院の参考人質疑で東京農大の新村教授なども御答弁いただいたところでございます。 そこで、消費者庁に関しまして、このようなアニマルウエルフェアが消費者にとって選別できる状況にしていく。例えば、卵であればバタリーケージと平飼いというのが分かるようにはなっていますけれども、お肉なんかの場合には、妊娠ストールであるかどうかというようなことが世界的には非常に重要なチェックポイントであるにもかかわらず、そういったような項目が日本のものにはなされていないというのが消費者として選べない、要するに、企業が企業努力をするということに対して報われない状況になっているということを私は思うんですけれども、消費者庁としてこの点について進めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊東良孝君) お答えいたします。 SDGsの目標十二、つくる責任、使う責任に掲げられておりますように、消費者が自身の消費行動が環境等にどのように影響を与えるかを自覚して行動することによりまして、将来世代にわたりより良い社会が実現できると、こう考えております。 そのため、消費者庁といたしましては、人や社会、環境に配慮したエシカル消費の普及に努めているところであり、委員御指摘の動物福祉の観点もその要素の一つと考えております。これまで、例えば動物福祉に配慮した事業者の取組をエシカル消費の特設サイトで紹介するなど、消費者の理解促進に努めてきたところでもあります。 引き続き、動物福祉の観点も含め、エシカル消費の考え方と行動が更に広がるよう、事業者や関係省庁、関係団体等を始めとする多様な主体と連携し、消費者教育の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○串田誠一君 消費者庁が一見して分かるようなことにするというのはすごく大事なんですけれども、ホームページを見ないと分からないということではなくて、消費をするそのものに対してロゴマークを付けるというようなことで、それがすごく世界的に基準とされているようなことで、はっきりと分かるようなものを消費者庁としてもやっぱりどんどん進めていただきたいなというふうに思っておりますので、是非進めていただきたいと思います。 消費者庁の担当大臣に関しましてはこれで終わりでございますので、御配慮をお願いいたします。
○理事(藤木眞也君) 伊東担当大臣におかれましては、退席をされて結構です。
○串田誠一君 これも二〇二二年に質問をさせていただいた、警察署に対する迷子犬とか迷子猫、あるいは鳥もそうなんですけれども、これに関して各県が情報を県別に行われているというようなことなんですが、そうしますと、これ毎度毎度いろいろな、石破総理大臣にも答えていただいたんですけど、動物は家族同然であるというふうに言っているわけで、そういう意味で、人と、飼われている方というのは余り変わらない認識で一緒にいるんですよね。 そのときに、迷子になってしまった、家からどこかに行ってしまったときというのはもうすごく必死になって探すというような状況で、まずは警察にその確認がされるということ多いんですけど、これの情報が各県ごとに行われていて、例えばそれがほかの県のところに行ってしまった場合には、もうその情報が、隣の県にいることに関しては自分の住んでいるところの県では分からないというようなこともあって、これは今の時代ですから、情報を日本で一元化していくべきではないかというのを二〇二二年に言わせていただいて、これは今システム化を進めているという答弁だったんですね。二〇二五年、三年たちましたが、どのような形で進展しておりますでしょうか。
○国務大臣(坂井学君) この迷子の動物の情報の一元管理について令和五年に御質問いただいたということでございますが、この令和五年三月に、取得物の全国一括検索を可能とする新たな遺失物管理システムの運用を開始をいたしました。委員が令和五年に質問をされたときには十の府県で警察がこのシステムを運用しておりましたが、現在、三十の府県の警察でこのシステムが導入されているところであって、令和八年度末まで、つまり来年度の末までには全国四十七の都道府県警察で運用される予定であります。 遺失者の利便性向上のため、引き続き、全国でのこのシステム導入に向けた取組を推進するよう警察を指導してまいりたいと思っております。
○串田誠一君 令和五年でしたか、質問していたときに進めていくという答弁がありまして、それが現実に進んでいるというのを聞かせていただきまして大変うれしく思っておりまして、是非、令和八年ですか、完成するというお話でございますので、是非一元化して、どこの県に連絡しても、迷子になった犬や猫、あるいは鳥なども分かるようにしていただきたいと思います。 〔理事藤木眞也君退席、委員長着席〕 特に、鳥を保護しているような団体からよく言われるのは、犬や猫の場合、まだ自分たちの県で収まるんですけど、鳥の場合にはすぐにほかの県に行ってしまうと。そうすると、もう分からなくなってしまうということでございますので、本当に家族同然に飼われている方たくさんいらっしゃいますので、どこにでも連絡をすれば分かるような、そういうシステムをつくっていただきたいというふうに思います。 実は、動物虐待についても質問したいと思っていたんですが、時間になりましたので、また次の機会にしたいと思います。 どうもありがとうございました。
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。よろしくお願いします。 まず最初に、国民保護の強化についてお尋ねをします。 改めて言うまでもありませんが、このロシアによるウクライナの侵略はいまだやまず、また北朝鮮からは、弾道ミサイル等の発射による挑発行為が繰り返されているところです。加えて、台湾有事も現実味を増してきつつあると言ってもいいかと思いますが、こうした緊迫度を増す国際情勢を踏まえて国民の不安が高まっていることから、やっぱり万一の事態に備えた国民保護の充実強化というのは喫緊の課題だというふうに思います。 そういう中、これは事実上、台湾有事を念頭に置いているということになりますが、今年の三月の二十七日ですかね、内閣官房の方から、お手元に資料を配付させていただいておると思いますけれども、沖縄県の離島からの住民避難・受入れに係る取組と題する資料が公表をされました。 これは、今申し上げたように、台湾有事の兆候が見られたときなど、いわゆる武力攻撃予測事態を想定をして、この沖縄県の先島諸島からの住民避難計画を記述したものであるわけですが、そこの資料にもありますように、その地域の住民の皆さんは約十一万人、それから観光客の方が約一万人、計十二万人を六日程度で九州、官房長官の御地元である山口の八県に避難させる計画だということなんですが、ただ、このロシアによるウクライナの侵略のときもそうでしたが、奇襲攻撃というのがあり得るわけですよね。ウクライナの場合、もうその初日、侵攻の初日にはもう首都キーウの近郊の空港まで占領されていたということがあったわけであります。 このように、奇襲攻撃の場合は、これ事前に兆候を察知できないということになるわけですから、この武力攻撃予測事態がないまま侵攻が始まっている中での避難というものもやっぱり想定をする必要があるんではないか、この点どう考えていらっしゃるか、官房長官、じゃ、まずお聞きをします。
○国務大臣(林芳正君) 先般公表いたしました計画は、前提条件として、御指摘の台湾有事といった特定の有事を想定したものではないということでございますので、一般論として申し上げますと、避難中の安全の確保、これ極めて重要でございまして、安全な避難手段、そして避難経路、これが確保されるということが避難の前提となります。必要な場合には極力早期にこの武力攻撃予測事態を認定すること、これが重要であると考えております。 その上で、仮にでございますが、住民避難が完了する前に武力攻撃が発生したとしても、事態対処法制の下で国の対策本部が中心となりまして、住民避難を含めて必要な措置を的確に実施していくと、こういうことになるわけでございます。 いずれにいたしましても、万が一の際に安全を確保しながら迅速に住民避難を行うことができるように、引き続き、訓練、検討を進めてまいりたいと考えております。
○柴田巧君 今回示されたものは、これは最終形のものではないというふうには承知をしていますし、いろんなことを想定をしたものをこれから付け加えていくこともあり得るんだろうと思いますが、しっかりいろんな事態を想定をして作ってもらわなきゃならぬだろうと思っています。 また、もし奇襲攻撃等になった場合、武力攻撃事態等になった場合に、民間の事業者も活用して、この十二万人、六日間で移動させるということですが、その民間事業者の輸送手段は使えなくなるというのが常識的な考え方ではないかと。そうした場合に、自衛隊やいわゆる海保だけで対応した場合の輸送能力は、一日当たりどの程度と今のところ推定をしているのか、これは内閣官房にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(門前浩司君) お答えいたします。 お尋ねのような、我が国に対して武力攻撃が行われている状況下における輸送能力につきましては、個別具体的な状況により異なることから一概に申し上げることは困難でありますけれども、その時々において活用できるアセットを政府全体として最大限活用することになると認識しております。 ただし、その前提といたしまして、そのような事態に陥らないよう、極力早期に事態認定し、安全が確保できるうちに安全な場所へ避難していただくことが肝要と考えており、引き続き、関係省庁とともに訓練、検討を重ね、対処能力の向上に努めてまいります。
○柴田巧君 こっちの都合で事態というのが変わっていくわけではなくて、相手のやり方、仕方でこっちが思わぬことに遭っていくわけですから、そこら辺はしっかりいろんなことを想定をした計画というか、そういったものを組み立てていく必要があるということは申し上げておきたいと思います。 今のところ、先ほど言いましたようにまだ完成形ということではないので、いろんな首をかしげるところが正直あるわけで、今のこの資料というか計画というかだと、沖縄の先島諸島からの避難先となる九州、山口のホテルは、一応全室空室ということを前提に作られているということでありますし、また、航空機でこの九州の空港に到着した避難住民がホテル等に陸路で向かうことを想定をしているものの、今、いろんな事情があって、バスの運転手さんなんかは非常に不足をしているわけで、社会問題化しているわけですよね。そんな中で、有事にこうした想定がちゃんと機能できるのかというのは非常に見通せないと思います。 それから、先ほど言ったように、六日間で移動させるということですが、避難住民から、そのように六日間も待つのかと、あるいは避難して本当にその先で生活ができるのかといって、そういったことを思われてしまうと不信感だけが出てくるということになりかねないので、今後はこの関係自治体などと協議を重ねて、住民の皆さんから見ても、この計画があれば安心だと思ってもらえるような避難計画に改善をしていく努力が必要だろうと思いますが、この点どういうふうに考えているか、官房長官にお聞きをします。
○国務大臣(林芳正君) 先般公表させていただきましたこの受入れに係る初期的な計画、ここにおいては、九州、山口八県で三十二市町ですが、先島五市町村の住民約十一万人を受け入れるに際しまして、避難当初の一か月間の受入れで必要となる事項が盛り込まれたと、こういうことでありますが、まさにこれ、初期的な計画でございますので、委員から今おっしゃっていただいたように、更に検討を進めて、令和八年度までにより包括的かつ実効的な受入れ基本要領を策定すると、こういうふうにしておるところでございます。 今御紹介いただいたように、この避難先となるホテル等、これは全室空室という前提条件でございますし、バスの運転手の確保、避難後の生活、こういうことに関しまして各県や住民の皆様から御意見が出ているということも承知をしておるところでございますので、今から検討していくに当たって、こうした御意見を踏まえて、関係自治体や民間事業者と連携を更に深めまして、住民意見交換で住民の皆様に丁寧に御説明するなど、関係者の皆様の御理解と御協力が十分に得られる計画となるようにしっかりやってまいりたいと思っております。
○柴田巧君 官民が協力をしながら、やっぱりいろんな、あと関係自治体のいろんな理解も求めながら、この離島の皆さんを守るためにはやっぱり綿密な避難体制を整えていく必要があると思いますし、先ほどの質問とも関連しますが、武力攻撃事態になると自衛隊がそこにどうしても当たらざるを得ないので、これ住民の避難というところまでなかなか手が回らないということはしっかり頭に入れていろんなことをやっぱり想定をしてもらわなきゃいけないと思いますので、この点を改めて指摘をしておきたいと思います。 次に、要配慮者の皆さんのこの避難の在り方についてお聞きをしますが、要配慮者の方については、速やかなやっぱりこれ避難が困難なケースが想定をされるわけです。加えて、高齢者の方などは、急激な環境の変化によって認知症が進んだり精神的に不安定になったりするなどのことが起こりますから、この精神面でのケアが求められると。それは、この福祉避難所に速やかに避難させるだけではなくて、避難後も、福祉避難所指定施設に対しては、介護従事者の増員であったり要配慮避難者に対する十分なスペースの確保や感染症対策、精神的に不安な方に対する対処などなど、様々な課題が待っていると思いますが、受入先の施設だけでは対処することは非常に難しいことも想定をされますので、どのように取り組んでいくのか、これは厚労省でしょうか、お尋ねをします。
○政府参考人(岡本利久君) お答え申し上げます。 国民保護事案が発生した場合におきます福祉に係る対応につきましては、厚生労働省国民保護計画に基づき、関係団体と連携して、避難所の受入れ施設等への介護職員などの応援派遣により支援を進めることとしているところでございます。 有事にこうした対応が取れるよう、令和六年度までの沖縄県国民保護訓練におきましては、要保護者の避難者数の把握や避難のための搬送手段の整理を行ってきたところでございます。令和七年度以降、要配慮者の受入れ調整に関する事項の検討を行い、令和八年度までに医療福祉関係者を確保する内容を含む受入れ基本要領を各県で作成できるよう、厚生労働省としても、医療福祉関係者の協力を得ながら、関係省庁や関係自治体と連携し、より具体的なものとなるよう対応してまいりたいと考えております。
○柴田巧君 しっかり対応していただきたいと思います。 今般は、沖縄から九州、山口への避難、受入れに係る取組という資料が公表されましたけど、この広域的な避難というのは全国に共通する課題でもあるわけです。また、この都道府県を越えた広域避難というのは、国民保護法第二章の第二節及び第三節に関連規定が整備はされてはいるのですが、事態認定後を前提にした規定であって、平時からの備えを含めた具体的な運用についての考え方は今のところ示されてはいません。 有事の際のこの広域避難は、今申し上げたように全国共通の課題となってきますから、国や自治体の役割や手順等を定めた指針はやっぱり早期に策定をすべきではないか。今後の取組を、これは全国知事会からも要望が出ているかと思いますが、この点について、今後の取組を官房長官にお聞きをします。
○国務大臣(林芳正君) まさに今、柴田委員からおっしゃっていただいたように、この万一の際の住民の避難というのはまさに全国共通の課題だと、私どももそういうふうに認識しておるところでございます。 そういった意味で、この今検討しております先島諸島からの住民避難、これは沖縄県国民保護訓練の一環として行っているものであるわけですが、先行的な検討による課題の洗い出しと、こういう意義も有しているということでございます。 そして、この沖縄県以外の全国の地域につきましても、やはり国が主導して順次、市の域ですね、市域や県域を越える広域避難を想定した国民保護訓練、これを実施しておりまして、この訓練で得られた成果については、様々な機会を通じて全国の自治体に共有をしておるところでございます。 今後とも、こうした迅速な広域避難につながる訓練、検討を積み重ねまして、全国の自治体における取組の参考となりますように、こうした検討成果を全国に還元してまいりたいと思っております。
○柴田巧君 自治体がこの広域的な避難者の受入れ計画を検討する際の良き参考になるようなもの、ガイドラインといいますかね、こういったものを、やっぱり必要だろうと思いますので、それを念頭にやっぱり準備を進めていただきたいと思います。 次に、シェルター整備についてお聞きをしますが、我が国は、いわゆる専守防衛というのを安全保障政策の基本理念に掲げながら、この国民保護法の成立後も、実はこのシェルターの普及というのは各国と比較してもまだまだ取組が遅れていると言わざるを得ないと思います。 言葉を選ばず申し上げると、武力攻撃から国民を守るシェルターの整備が遅れているということは、先進国の中でも国民の命を軽んじていると言われても仕方のないところでありまして、そういう意味でもこれは整備が急がれるわけですが、確かに、これ六年、令和六年四月一日現在ですが、全国で十万百十六か所、この避難施設シェルターがあると言われていますが、大半、運動場であったり防護壁がない地下施設であったりするわけですね。 特に、爆風等から直接被害を軽減するコンクリート造りなどの堅牢な建築物などは五万八千五百八十九か所にすぎない。しかも、大体これ役場や学校が中心だと。そのうち地下施設は三千九百二十六にとどまって、これ人口カバー率でいうと四・九%しかないということになります。事ほどさように、各国の具体的な数字は時間がないので細かく申し上げませんが、そういったことなどなどからも大変遅れていると言わざるを得ないと思っています。 周囲を我が国は、ロシアであったり北朝鮮であったり中国といった我々とは全く異質な、そして先ほど申し上げたような行為を、行動を繰り返している国々に囲まれていながら、このシェルター整備が遅れているということになりますので、これやっぱり進めていくことが急務だと考えますが、どのようにやっていくのか、官房長官、お尋ねします。
○国務大臣(林芳正君) この件につきましては、柴田委員、定点的に常に御質問いただいておりまして、大変有り難く思っております。 今おっしゃっていただいたように、ロシア、北朝鮮、中国、こうした国々に囲まれている安全保障環境の中で、国民保護の取組強化というのは非常に重要でありまして、この武力攻撃を想定したシェルターの確保も、その一環として着実に推進をしてきておるところでございます。 先ほども触れていただきました先島諸島ですが、一定期間滞在可能なシェルターの整備に向けまして、政府による技術的、財政的支援、これ既に今開始をしておるところでございます。 また、全国的にも緊急一時避難施設の指定の促進、また充実も含めた在り方の検討に取り組んでおりまして、国内外のシェルターに関する実態調査を実施したほか、既存施設をシェルター化する、そうした際に、この費用や工期、その他の課題、どういうふうになっていくのかと、これを調査しますフィージビリティー調査と、これも実施することにしております。こうした調査結果も踏まえまして、今年度末までにシェルターの確保に関する実施方針、これを策定する予定にしております。 引き続き、関係府省が連携して、シェルターの確保に着実かつ早急に取り組んでまいりたいと思っております。
○柴田巧君 是非、少しずつ進んできていることは認めます。官房長官と何回も内閣委員会などでもやらせていただきましたが、ただ、まだまだ非常にスローペースだという感が、いざというときに本当に国民を保護できるか、守れるのかというのは大変懸念をするところで、これはこれでやっぱり急いでもらわなきゃなりません。 同時に、シェルターがあったとしても、それは一時間や二時間そこにとどまるわけではありませんので、この備蓄をやっぱり充実させる、しっかりしたものにさせるというのも大事なことでありますが、今年の三月の関係府省連絡会議で公表された緊急一時避難施設の実態調査では、備蓄については、米やパンの主食類が五七%、飲料水五〇%、非常用発電機六一%、携帯トイレ四四%、簡易トイレ等の設置型トイレが五〇%と、大体半分ぐらいの割合にしかないと。あるいは、冷房機器が一六%、簡易ベッド二四%ということで、極めて数字が低いということになるわけですが、このシェルターにおいて避難者に必要な備蓄の確保と設備の整備がやっぱり進められていく必要があると考えますが、これはどのように支援をしていくのか、お尋ねをします。
○国務大臣(林芳正君) 避難所におけるトイレ、食事、簡易ベッドなどの備蓄と、こういう点で申し上げますと、この自然災害発生時に、身の安全の確保はもとより、避難後の良好な生活環境の確保と、これ極めて重要であると、こういうふうに認識しておりまして、こうした認識の下で、国として、地方自治体における備蓄が進むように支援をしていくこととしております。 今後、先ほど申し上げましたように、シェルター確保に関する実施方針を策定するに当たって、今御指摘いただいた調査に加えて外国の調査、そして今申し上げた自然災害における取組等々、これらのことを参考としながら、武力攻撃を想定したシェルターが備えるべき機能や備蓄、設備、そしてそれに対する支援等について総合的に検討してまいりたいと考えております。
○柴田巧君 是非この点もしっかり取り組んでいただきたいと思います。 この国民保護に関しては最後の質問になりますが、住民避難訓練に関しては、これも全国知事会から国に対して、この武力攻撃事態を想定した訓練の更なる充実に努めてほしいと、訓練に当たって、ノウハウの少ない自治体と丁寧な調整に努めてほしいということと、この国民保護措置は適用事例がないわけですので、自治体としてノウハウの蓄積も限られるわけですから、実際的、実効的な訓練を行うために、やっぱり国が、この事態認定前後を含む自治体が行う対処に係る考え方やモデルケースについて情報提供を行うなどの支援が必要だということが意見として出されていますが、こうした声を踏まえて、この住民避難訓練、今後どのように進めていく考えか、この点についてもお聞きをします。
○国務大臣(林芳正君) 今委員がおっしゃったようなこの訓練を含めて、的確かつ迅速に国民保護のための措置を実施するために、まさに国、地方公共団体共同で国民保護訓練を実施しているところでございます。 このうち、国の主導の下に実施する訓練におきましては、武力攻撃事態等を想定した、都道府県単独ではなかなかこの実施が難しい、実施困難かつ高度な訓練を実施しておりまして、この訓練が終わった後、訓練終了後に評価を行いまして、その成果と課題、これを次年度の訓練に反映させるようにしておるところでございます。そして、都道府県が主導する訓練の計画実施に当たりましても、国として、先進的な取組の情報提供、それから国民保護に係るアドバイザーの派遣を行うなど、そうした支援を行っておるところでございます。 今後とも、全国の自治体における取組の参考となる情報の共有を図るとともに、訓練実施に当たっては、都道府県それぞれのノウハウの蓄積、これも考慮しながら丁寧な調整に努めまして、訓練の更なる充実に取り組んでまいりたいと考えております。
○柴田巧君 ありがとうございました。 とにかくこの国民保護、いろいろと聞かせていただきましたが、充実させていくことは、国民の命を守るのはもちろんのこと、この武力攻撃を克服する国民の強い意思を示すことによって、潜在的な侵略国に攻撃を断念させて国家の抑止力を強化するということにもつながるものだと思っていますので、先ほどからいろいろ御提案を含めて申し上げてきましたが、しっかり対応していただきたいということを申し上げて、官房長官にはこの後質問がございませんので、委員長、お取り計らいのほどよろしくお願いします。
○委員長(片山さつき君) 林官房長官におかれては、御退室結構でございます。
○柴田巧君 ありがとうございました。 次に、犯罪被害者等給付金に係る問題についてお聞きをします。 この犯罪行為によって亡くなられた、あるいは遺族の方、あるいは障害を負った被害者に支援するための犯罪被害者等給付金が支給をされています。 そんな中で、これが支給額がこれから増額もするということになるわけでありまして、求償権に係るこの債権管理を適切に行うことが重要になってくるということになりますが、この債権管理法等によると、犯罪被害者等が受給した給付金に相当する損害賠償請求権、いわゆる求償権を取得し、警察が、国の債権として債権管理簿に記載した上で、加害者に履行を請求するための納入告知をしなければならないとされていますが、会計検査院が、これは平成三十年から令和四年度まで調査をした、検査をしたところ、この警察、国に帰属した全ての求償権について債権管理簿に記載されない事態が明らかになったということであります。 報道によると、その理由について警察庁では、大部分の加害者は資産がなくて、請求しても回収の見込みがないと、回収額よりも費用の方が割高になると説明をしたとされていますが、会計検査院からは、債権管理を行わなくてもよい理由にはならず、その債権管理法の解釈を誤っていると指摘をされたわけですけれども、なぜこのような誤った解釈がまかり通ってしまったのか、その要因について国家公安委員長にお尋ねをします。
○国務大臣(坂井学君) 御指摘のとおり、昨年十月、会計検査院から犯罪被害給付制度における国の債権管理について指摘を受けたところでございます。 お尋ねにつきましては、これまで、加害者からの回収見込みが期待しにくいと考えられる中、具体的な回収の見込みの立つものに限って債権管理を行うことが国の債権の管理等に関する法律第十条の趣旨に沿うものと考えてきたものでありましたが、会計検査院からそれは違うという指摘を受けて、真摯に受け止めているところでございます。 当該指摘を踏まえ、警察庁において適正な事務処理及びそのための体制整備等を行っているところであり、引き続き、国が取得した債権の管理に当たっては、法令にのっとって適時適切な対応を行うよう警察を指導してまいりたいと思います。
○柴田巧君 時間がもう来ますので、これで質問はやめますが、これによって、本来国が払わなくていいものを払ってしまっているというところがあるし、これから時効になってしまうのも出てくる可能性がありますので、しっかりこの警察の対応、またこういったことが起きないように、そしてまた、警察の対応をしっかりやっていただくことを申し上げて、これはまた改めて内閣委員会などでもこの後お聞きをしたいと思います。 これで時間が来たので終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) この際、委員の御異動について御報告いたします。 本日、豊田俊郎さんが委員を辞任され、その補欠として猪口邦子さんが選任されました。 ─────────────
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。 今日も決算委員会、長い時間御対応いただいておりますが、よろしくお願いしたいと思います。 まず最初に、米国関税につきまして、赤澤大臣にお伺いしたいと思います。 先週、大変お疲れさまでした。トランプ大統領、ベッセント財務長官、グリア通商代表との交渉、臨んでいただきました。 まず、トランプ大統領と最初、会談始まるときに最初に掛けられたお言葉、どういう言葉を大統領から赤澤大臣にあったのか、その点、記憶がまだあるのであれば教えていただきたいなと思いますし、また、今回の交渉を通じてどのように評価されているのかということと、今後どういう形の交渉戦略で臨まれるのか、この点についてまずはお伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 交渉の中身に触れる話ではないので申し上げていいのかと思いますが、私からは最初、イッツ・グレート・オナーと、今日会っていただいて本当にうれしいと思う、大変大きな栄誉であるということを申し上げたら、全く同じことをおっしゃって、グレート・オナー、日本の代表団を迎えられて自分にとっては大変光栄なことだということをおっしゃいました。それが最初のやり取りでございます。 現地時間四月十六日十六時三十分から約五十分間、ホワイトハウスにてトランプ大統領を表敬し、続けて、十七時三十分から七十五分間、約ですね、同じくホワイトハウスの中において、ベッセント財務長官、ラトニック商務長官及びグリア通商代表との間で、米国の関税措置に関する日米協議を実施をいたしました。 トランプ大統領への表敬の場には、三閣僚、ベッセント、ラトニック、グリア三閣僚の皆様が参加をされていて、私からは、総理のメッセージとして、日米双方の経済が強くなるような包括的な合意を可能な限り早期に実現したいとの考えをお伝えをしました。大統領からは、国際経済において、米国が現在置かれている状況や米国の関税措置について率直に発言をされ、日本との協議は最優先であるということをおっしゃいました。その上で、両政府間で協議を続けていくことを確認したということであります。 その後の日米協議では、私から、米国の関税措置は極めて遺憾であると述べ、我が国の産業や日米両国における投資、雇用の拡大に与える影響等について我が国の考えを説明した上で、米国による一連の関税措置の見直しを強く申し入れたところであります。 そして、今般の協議の結果、日米間で以下の点について一致をしました。一番目が、双方が率直かつ建設的な姿勢で協議に臨み、可能な限り早期に合意し、首脳間で発表できるよう目指すこと。それから二番目が、次回の協議を今月中に実施すべく日程調整すること。三番目が、閣僚レベルに加え、事務レベルでの協議も継続することと。今回の協議も踏まえつつしっかりやっていきたいと思いますし、総理がおっしゃっていたように、次の協議につながる協議ができたということで、一歩前進だったかなという評価をしております。 今回の協議も踏まえつつ、引き続き、政府一丸となって最優先かつ全力で取り組んでまいります。
○浜口誠君 ありがとうございます。 その交渉の中で、自由貿易の重要性、ルールに基づく自由で公平な自由貿易はやっぱり世界にとって重要なんだと、こういった観点を、赤澤大臣から米国政府側にそういう趣旨のことを伝えられたのかどうか、それに対して、もし伝えられたのであれば、そのことに対して米国政府の方からどのような反応があったのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) その点になってくると、もうちょっと協議の内容に入ってきますので、やり取りも含めて、今般の協議における議論の詳細については言及は差し控えたいというふうに考えます。
○浜口誠君 あわせて、今回の米国の関税対応、二〇一九年第一次トランプ政権において日米の貿易協定を締結しております。この貿易協定の中では、自動車の関税については、将来的に関税引き下げるということが合意事項ということになっております。その点からすると、今回の米国の関税は日米の貿易協定を違反しているということになると思いますが、そうした日本の立ち位置、考え方というのは米国政府にお伝えしたのかどうか、その点を確認します。
○国務大臣(赤澤亮正君) 今般の米国の措置については、日米貿易協定等々の整合性に深刻な懸念を有しており、従来から、我が国からその旨米国側に申し入れているところでございます。 ただ、今回の協議における議論の更なる詳細については、外交上のやり取りであり、言及を差し控えますけれども、いずれにしても、我が国としては、引き続き、米国に対して措置の見直しを強く求めていくこととしております。
○浜口誠君 是非、オープンにできること、できないことあるかもしれませんけれども、日本としての立ち位置、これはしっかり、交渉の現場では、アメリカ政府の方には伝えていただかないといけないというふうに思っておりますので、その点は重ねてお願い申し上げておきたいと思います。 そうした中で、米国側から、ドル高の是正とかあるいは非関税障壁に関して何か具体的な、これも言えないということなのかもしれませんけれども、そのような議論があったのかどうか、この点について確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 今般の協議における議論の詳細は、外交上のやり取りであり、言及を差し控えたいと思いますが、その上で申し上げれば、為替については議論が出なかったと承知をしております。為替については、加藤大臣とベッセント財務長官との間で、引き続き緊密に議論していくことになるというふうに考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 そうした中で、USTRは今年の三月に、外国貿易障壁報告書という二〇二五年度版のこの報告書をまとめています。この中で、日本に対してどのような貿易障壁、いわゆる非関税障壁が取り上げられているのか、そのことに対して日本政府はどのように受け止めておられるのか、日本政府の考え方についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 委員御指摘のUSTR、米国通商代表部の報告書において、我が国の貿易障壁に関する言及があることについては承知をしておりますが、これらの逐一についてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。 いずれにせよ、我が国としては、引き続き米国に対して関税措置の見直しを強く求めていく、同時に、米国と緊密に協議を進めるなど必要な対応を粘り強く行っていきたいと思っています。
○浜口誠君 その報告書の中には、自動車の安全基準に対しての言及ですとか、あるいはEVの充電器の規格に対しての、中身がですね、報告書の中に取り上げられているというふうに承知しておりますが、この辺に対して日本政府としては、そういった対応についてどのように受け止めているのか、それについての言及はこの場ではなかなか難しいんでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 先ほど申し上げたとおり、USTRの報告書があることはもちろん承知をしておりますし、その中で我が国についても、十ページぐらいだったですかね、貿易障壁について触れられているところであります。その内容については、もちろん私は目を通しております。 ただ、そのどれについて米国が指摘、言及したかとか、あるいは、こちらがどこについて準備しているかというような話については、ちょっと交渉上の手のうちみたいなところもあるので、この場で言及することは差し控えさせていただきたいと思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 そうした中で、今度、農産品ですね、米とかあるいは小麦とか、牛肉、豚肉、いろいろ農産品もアメリカとの間では交渉のカードになるのかどうか、その辺についての基本的な考え方があればお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) これについても、もう委員御案内のとおり、一部の間で農林分野の協議というのは過去ずうっとやられてきているという経緯もいろいろございますですね。そういうものの上にこれから交渉がされていくわけでありますが、今後の対応については、引き続き政府内でまさに今鋭意検討を進めているところでありまして、協議の具体的な内容について、現時点で予断することは差し控えさせていただきたいと思います。 いずれにしても、今後の対応について、何が日本の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのか、考え抜きながら取り組んでまいりたいと思います。
○浜口誠君 是非、農林水産分野についても、関係者の皆さんの意見も聞きながら、しっかりとした対応を講じていただきたいというふうに思っております。 同時に、日本としては、バイの交渉ももちろん大事だと思いますが、バイではなくて、ほかのグローバルサウスですとか、あるいはASEAN、EU、こういった国々としっかりと横連携をしていく、そして日本が、自由貿易のリーダーとしてのやっぱり役割、あるいはこの重要性を国際社会に発信していく、そういった取組はこれから大変重要になってくるというふうに思っておりますので、是非、今後の交渉の中で、他国との連携という観点で、日本政府の基本的な立ち位置どのように考えているのかという点を確認させていただきます。
○国務大臣(赤澤亮正君) 一連の米国政府による広範な貿易制限措置は、日米両国の経済関係はもちろんですけど、ひいては世界経済や多角的貿易体制全体等に大きな影響を及ぼすものでございます。我が国としては、総理の指示を踏まえ、一連の関税措置の内容を精査し、影響を十分に分析しつつ、引き続き関係府省が緊密に協力し、米国政府に対して措置の見直しを強く求めるなどの取組を進めていくこととしております。 その際、委員御指摘のとおり、同志国との意思疎通を行うことも大変有益であると思っておりまして、そうした考えから、石破総理は、四月十日にはスターマー英国首相との間で、十四日にはウォン・シンガポール共和国首相との間で、さらに、十六日にはアンワル・マレーシア首相、そしてマクロン・フランス大統領との間でそれぞれ電話会談を行い、米国の関税措置などが世界経済や多角的貿易体制に与える影響を踏まえつつ、経済分野について幅広く議論を行ったところでございます。 引き続き、何が我が国の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのかを考えながら取り組んでまいります。
○浜口誠君 是非、他国との連携、非常に重要な視点だと思いますので、しっかり連携取れるところとは連携取っていただいて、今回の米国関税には対処していただきたいと思います。 その上で、WTOへの提訴という観点でお伺いしたいと思います。 今、中国、カナダは、WTOに今回の米国関税に対して提訴しているというふうに承知しておりますが、日本政府として、WTOへの対応、どのように今後考えていくのか、日本政府の方針をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 今般の米国の一連の関税引上げ措置については、これまでに中国とカナダがWTOの紛争解決手続に申立てを行っているというふうに承知をしております。 今般の米国の措置への我が国の対応については、今後とも、何が我が国の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのか、考え抜きながら取り組んでまいりたいと、現時点において考えております。
○浜口誠君 WTOへの対応についても、他国の動きを見ながらということだと思いますので、また状況の変化があれば柔軟に対応もお願いをしたいというふうに思います。 そうした中で、今回の米国関税によって、日本経済、いわゆるスタグフレーションと言われる、いわゆる景気後退とインフレが同時進行する、こういったリスクが高まっているんではないかというような指摘もあります。日本政府として、このスタグフレーションに対するリスク、どのように捉えているのか、その点について確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 米国の関税措置は、我が国の実体経済に幅広い影響を及ぼす可能性があります。具体的には、我が国製品に対する関税引上げによる対米輸出を通じた直接的な影響に加えまして、米中間など世界貿易の縮小や、世界経済の下押しを通じた間接的な影響などが考えられ、景気を下押しするリスクとなっているものと認識をしております。 他方で、スタグフレーションという御懸念の話ですので、我が国の国内物価への影響に関しては、例えば、実体経済が下押しされれば物価の押し下げ圧力となる一方で、グローバルなサプライチェーンが混乱したり毀損したりというような場合に供給制約が生じると、今度は物価の押し上げ圧力になること、加えて、金融資本市場を通じた影響にも注意が必要であることなど、様々な影響考えられることから、米国の関税措置が我が国の物価にどのような影響を与えるかについて、現時点において一概に申し上げることは難しいように考えています。 米国の関税措置による日本経済の直接的、間接的影響については、国内外の様々な統計等の動向を注視しつつ、まずはそれらをしっかりと分析してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 この景気後退とインフレ同時進行、これ防いでいかないといけないというふうに思っております。今、日本経済、いい流れができつつある中で、やっぱり後退させることは絶対あってはならないというふうに思っておりますので、いろんな政策を駆使しながら、政府としても対応をお願いをしたいというふうに思っております。 そうした中で、この賃上げの流れですね、三十年ぶりに一昨年からいい賃上げの流れができてきております。この流れを止めない、このためには、四月、五月も中小企業とか小規模事業者、あるいは非正規の方の賃上げ交渉も佳境を迎えるという今タイミングに来ております。 政府も、二〇〇九年以降十六年ぶりに政権の会見、政労会見やっていただきました。これは大変よかったと思います。まさに、日本社会にこの政労会見で賃上げの重要性、必要性をしっかりとアピールしていただいたというふうに思っております。今後もこの賃上げの流れを止めないために、日本政府としてどのような対策を講じていくのか、この点について考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 四月十四日月曜日に十六年ぶりに行われた、委員御指摘の政労会見ですね、これは、今年の春季労使交渉における中小企業や地方における賃上げの状況など、現場の実態を踏まえた問題意識をお伺いをし、意見交換を行いました。 春季労使交渉はさい先のいいスタートを切っております。これも委員御指摘のとおりで、三十三年ぶりの高水準となった昨年の勢いを、雇用の七割を占める中小企業・小規模事業者、地方で働く皆様の賃上げにつなげていくことが重要でありまして、これはもう関税交渉に対応する中でもやるべきことに変わりはないというふうに考えています。 政府としては、中小企業などの皆様が確かにもうかり安心して賃上げができるよう、三月二十八日金曜日の新しい資本主義実現会議で石破総理から指示があったとおり、価格転嫁、生産性向上、事業承継・MアンドAについて新たなパッケージ、具体的には、六月までに官公需における価格転嫁のための施策パッケージ、それから五月に業種別の省力化投資促進プラン、そして六月までに事業承継・MアンドAに関する新たな施策パッケージということで、価格転嫁、生産性向上、それから事業承継・MアンドAのそれぞれについて新たなパッケージを策定することとしております。 このような施策を総動員することで、賃金、所得の増加を全国津々浦々に波及させ、今日よりも明日は良くなると一人一人の国民の皆さんに実感していただけるよう取り組んでまいりたいと思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非これ、賃上げの流れ止めないようにしていただきたいと思います。ここで止まっちゃうとまたデフレに逆戻りということになりますから、極めて重要なこれ観点だと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 あわせて、林官房長官にお伺いしますが、国内対策も万全を期していただきたいと思います。 先日もありがとうございました。我が党の要請活動にもお忙しい中御対応いただきまして。そのときにも、国民民主党としての対策、物価高対策、あるいは消費の下支えということで、基礎控除の所得制限なしの引上げによって所得税減税ですとか、あるいはガソリンの暫定税率廃止の話ですとか、さらには再エネ賦課金の一時停止による電気代の引下げ、そして、米をもっと安くしていくための、農家の皆さんへの直接支払等でしっかり支えて米の流通を円滑にしていこうとか、いろんなこともお願いをさせていただきました。 また、消費税の限定的な一律五%といった対策も必要ではないかということを申し上げましたけれども、まさに野党の皆さんの意見も聞きながら、必要があれば補正予算も編成していただいて、消費の下支え、そして国民の暮らし、企業を支えるための対策を政府としてもしっかりやっていただきたいというふうに思いますが、今後のこのトランプ政権における米国関税への対応ということでの国内対策に向けての政府の基本的なスタンスを改めて確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 四月十日には、この御党の経済対策、玉木代表や浜口委員からお越しいただきまして直接お話を聞かせていただいたところでございます。この経済の好循環、これを実現していくと、この思いを共有をさせていただいたところでございます。 御提案のあった政策のうち、この所得税の課税最低限でございますが、これは御党との三党協議も踏まえまして、本年から百六十万円ということになりますのと、それから、大学生の子供を対象とし、お子さんを対象とした特定扶養控除、この年収要件も百五十万円までに引き上げるということになっております。 それから、ガソリンですが、先般の自公国の三党の幹事長会談、これを受けまして、四月十一日の三党の政調会長間におきまして、ガソリン補助金の基金残高を活用し、ガソリン価格を引き下げていくと、こういう共通認識を得られたというふうにお聞きをしておるところでございます。 こうした必要な政策対応、これはしっかり講じていかなければなりません。一方で、災害の激甚化、また安全保障環境の変化等を踏まえますと、国民の安全と安心を預かる政府といたしましては、様々な有事に備えまして財政余力を確保すると、これも重要であるというふうに考えております。とりわけ、恒久的な歳出増、そして歳入減につながる施策を安定的な財源の確保なしに行うということには慎重でなければならないというふうに考えております。 その上で、政府といたしましては、この物価高につきましては、令和六年度補正予算、そして令和七年度予算に盛り込んだあらゆる政策を総動員いたしまして、物価動向、そしてその上昇が家計や事業活動に与える影響に細心の注意を払いつつ、物価高対策に取り組んでまいります。 また、いろいろと赤澤大臣と今やり取りいただいた米国の関税措置でございますが、まずは影響を十分に分析すると、これがまず重要であると思っておりますが、その上で、資金繰り対策などの必要な対策を講じていく、そうした考えでございます。 令和七年度予算、この間成立させていただいたばかりでございまして、この補正予算、経済対策について検討しているという事実はございませんが、適切な対応を取ってまいります。
○浜口誠君 ありがとうございます。是非万全の対策を講じていただくことを重ねてお願い申し上げておきたいと思います。 それでは、赤澤大臣に林官房長官、ここで御退席していただいて結構です。
○委員長(片山さつき君) 赤澤国務大臣、林官房長官におかれては、御退室いただいて結構です。
○浜口誠君 続きまして、自動車盗難対策についてお伺いしたいと思います。当事者の三原大臣がいる中であれですけれども、坂井大臣にお伺いしたいと思います。 先生方にも、自動車盗難の現状、お手元の資料をちょっと御覧いただきたいと思います。この資料をまとめましたが、盗難件数、一時期減ってきたんですが、またベクトルは増えております。非常にまだまだ多いという状況です。なおかつ、検挙率ですね、ほかの犯罪の検挙率は非常に高いんですけれども、自動車盗難はもう五割切っているということで、非常に検挙率が低いということです。また、高い車が、三原大臣も高い車盗難に遭いましたけれども、高い車が盗難に遭っているという状況です。 まさにこれ、自動車盗難対策、しっかり強化していかないと、政府を挙げてですね、いけないというふうに思いますけれども、坂井大臣として、今自動車盗難の現状をどう受け止めておられるのか、そして、警察庁始め政府全体でこの対策どう強化していくのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂井学君) 三原大臣の事件もまだ犯人が捕まっていないということでございまして、大変申し上げにくいところではございますが、委員がお示しいただいた資料は平成三十年からということでございますけれども、平成十五年には六万四千件以上ございました。ですから、平成十五年から考えると、言わば六千八十件というのは一割以下ということではございますが、御指摘のように、令和四年からじりじりと増えているところでございます。 最近の自動車盗は、犯行グループによって特定の高額車両が盗まれ海外に不正に輸出される、で、それが組織的に行われていると。治安上の課題として、関係機関と連携し、盗難自動車の不正流通防止に向けた取組を一層推進する必要があると認識をいたしております。 自動車盗難防止対策については官民一体となっての取組を推進していくことが重要であって、自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチームにおいて策定いたしました自動車盗難等防止行動計画に基づく各種取組を、関係省庁や民間の自動車関連団体が連携をして実施しているところでございます。また、委員の御意見も踏まえて、令和五年以降、盗難多発車種の公表範囲や頻度を拡大するなどして、国民への広報啓発を強化をしております。 さらに、警察庁では、昨年五月、長官官房審議官を長とする組織的窃盗・盗品流通事犯対策推進ワーキンググループを設置をし、自動車盗に関して、部門横断的な防犯対策や捜査を推進しているところでございます。 引き続き連携をし、自動車盗の捜査、そして不正流通防止対策を推進するよう指導してまいりたいと思います。
○浜口誠君 ありがとうございます。 是非、ワーキンググループつくっていただいているので、しっかりとした対策を講じて、早期に打ち出していただきたいと思います。 そうした中で、今の自動車盗難の現状は、盗難された車が違法なヤードに持ち込まれて、そこでエンジンとか部品に分解されて、それがまた海外とかに流出しているという状況です。地方自治体によっては、この違法なヤードを摘発するための条例を作って効果上げているという自治体も多くあります。 是非これは、国全体で違法なヤードを早期に把握、摘発するような法整備進めていく必要があると思いますが、その点についての見解を伺います。
○国務大臣(坂井学君) 自動車解体ヤードについては、その一部で盗難自動車の隠匿や、それから解体等の作業場として使われるなど、自動車盗の温床になっている状況が認められます。ですから、これの継続的な実態解明と積極的な取締りに取り組んでいるところでございます。 これ、法令ということでございますが、御指摘のように、一部の自治体ではいわゆるヤード条例と呼ばれる条例を制定しております。こうした条例については、警察庁から都道府県警察に対して、地域の情勢に応じて制定に向けた取組を推進するよう指導しておりまして、本年三月には、新たに群馬県においても条例が制定されたところでございます。 このお尋ねの自動車解体ヤードに係る新たな法整備ということに関しましては、全国の自動車盗の発生状況、これがまたばらばらであるということであったりとか、また、増えるか増えないかという発生状況や、新たな規制によると、規制を作ると事業者の負担が増えるということも考えに入れながらこれは決断をしていく必要があろうかと思っております。 今後とも、自動車解体ヤードについては、実態解明や積極的な取締り等を行うとともに、この自動車盗の発生状況等を踏まえ、対策の在り方を不断に検討するよう警察を指導してまいりたいと思っております。
○浜口誠君 是非、違法なヤードを摘発すること、早期に発見すること、極めて重要ですので、国としても対応を進めていただきたいと思います。 あわせて、水際対策が不十分じゃないかという指摘もあります。やはり、コンテナに入れられるとなかなか中のものが把握できないと、それで海外まで持ち出されてしまうということがありますので、水際対策の強化、これ非常に重要だと思いますが、政府としての取組状況を確認します。
○国務大臣(坂井学君) 御指摘のとおり、これ、水際対策、大変重要であると思っておりまして、税関当局等関係機関と連携を密にいたしまして、不正輸出の防止対策を講じているところでございます。 基本的には、税関当局と緊密に連携を取って、情報のやり取りをしながらこの対策を推進しているというところでございますが、政府参考人も見えていますので、税関当局から直接聞いていただきたいと思います。(発言する者あり)いいですか。
○浜口誠君 是非、水際対策、よろしくお願いします。 三原大臣も当事者ですので、まだまだ今の政府の対応じゃ不十分だという感想を持たれているかもしれませんので、引き続き関係省庁連携取っていただいて、強力な対策をお願いをしたいというふうに思います。 もう坂井大臣はここで退席、お願いします。
○委員長(片山さつき君) 坂井国家公安委員長におかれましては、御退席いただいて結構です。
○浜口誠君 じゃ、続きまして、平大臣にお伺いしたいと思います。 地方自治体のいわゆる基幹業務システムを統一・標準化しようということで今進めていただいております。まさに、ガバメントクラウドを活用して統一・標準化していくという、標準準拠システムの方に移行していこうということになっていますが、直近では、これ目標は令和七年度に各自治体が標準準拠システムに移行するということになっていたんですけれども、実態としては五百五十四の自治体がまだ期限に間に合っていないと。 なぜ遅れているのか、この要因をどう分析されているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(楠正憲君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、今年一月末時点で特定移行支援システムを有する団体数は五百五十四団体となっておりますけれども、実際の移行作業はシステムごとに行うものであり、システム数ベースでは二千九百八十九システム、全システムの一割弱にとどまっているところでございます。 標準化対象事務は二十業務ありまして、そのうち一業務でも特定移行支援システムを有する場合には、特定移行支援システムを有する団体として計上しておりますため、団体数ベースにおいては多く見えてしまうといったところがございます。 デジタル庁といたしましては、移行期限である令和七年度末までに標準準拠システムへの移行が着実に進捗しているというふうに認識をしておりますけれども、引き続き状況を注視するとともに、特定移行支援システムについては、おおむね五年以内に移行できるよう国として積極的に支援を行い、丁寧に個別に対応してまいりたいというふうに考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 そうした中で、昨年の定額減税がこのシステムの移行に影響を与えているんじゃないかというような指摘もあります。システム改修のベンダーの負担が高まったり、あるいは地方自治体の事務にも影響があったんではないかと。 この辺の、昨年の定額減税の影響というのをどのように政府として捉えているのか、これは平大臣にお願いします。
○国務大臣(平将明君) 事業者からの標準準拠システムの開発と、事業者からは、標準準拠システムの開発と並行して、今委員御指摘の令和六年度の定額減税などの制度改正に対応するため、標準化前の現行システムの改修等が必要となり、当初の想定よりもリソースが逼迫したという声を聞いております。こうした事業者のリソース逼迫を含む様々な要因によって、標準準拠システムへの移行が令和八年度以降とならざるを得ないことが具体化したシステムも一部ございます。そのように認識をしております。 そのため、デジタル庁としては、昨年十二月に標準化基本方針を改定をし、原則令和七年度末の移行期限は維持しつつ、令和八年度以降の移行とならざるを得ないことが具体化したシステムについては、特定移行支援システムとして、おおむね五年以内に標準準拠システムへ移行できるよう積極的に支援をすることとしたところであります。 システム移行に当たっては、住民サービスに影響を及ぼさないように円滑かつ安全に移行を行うことが重要だと考えておりますので、引き続き、自治体に寄り添って丁寧に個別に対応していきたいと考えております。
○浜口誠君 ありがとうございます。 そうした中で、この移行に掛かる経費については国も支援していただいているんですけれども、自治体の方からは、やっぱり標準システム外のシステムの対応にも経費が掛かっていたり、あるいは標準準拠システムに連携するための対応にもかなりコストが掛かっていて、非常に経費が増えていると、こういう意見が自治体から多く寄せられております。 したがって、国としても、この標準化外のシステムですとか標準準拠システムに連携するための費用、こういったことも国として支援してもらえないかという声がありますが、政府としての考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(新田一郎君) お答え申し上げます。 標準準拠システムへの移行経費につきましては、基金により財政支援を行ってございますが、今御指摘ございました標準化対象外のシステムについては、標準準拠システムとデータ連携を行う関連システムとの円滑な連携に要する経費も補助対象としてございまして、具体的には、連携プログラムの修正やガバメントクラウドへの接続設定などに要する経費は補助対象となることになります。 引き続き、関係省庁とも連携しまして、円滑かつ安全な標準準拠システムの移行に向けて取り組んでまいります。
○浜口誠君 是非、地方自治体の意見も聞いていただいて、サポートをお願いしたいなというふうに思います。かなり多くの意見出ていますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 そうした中で、今回、標準化システムに移行したときにはランニングコスト下がるということで、三割下がるというので全国の自治体も今取り組んでいるんですけれども、直近で評価すると、八地域のうちの五地域は、下がるどころかランニングコスト上がっているというような結果も出ています。 本当にこれ下がるのかどうか、三割下がるのかどうか、その実現性は本当にあるのか、その辺について、政府としての現時点でのスタンスを再確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(平将明君) 標準準拠システム、ガバメントクラウドへの移行後に運用経費が増加する要因は、実際の現行システムの利用形態や移行後のシステムの状況など様々な要因が考えられるため、まずは事業者の見積りの内容をしっかりと精査する必要があると考えております。 令和五年度に実施したガバメントクラウド先行事業においては、今御指摘いただいた先行事業でありますが、特に現行環境がデータセンターでハードを共有する団体や自治体クラウドの団体において、庁舎や保守拠点からガバメントクラウドへ接続するための回線が新たに増加をすること、ガバメントクラウドの利用料金については現行利用中のシステム基盤とガバメントクラウドのサービスレベルも含めた価格差があること、ソフトウェアがクラウド最適化されていないことにより、その借料、保守料が増加することが主な原因として把握をされているところであります。 標準化対象事務に関する情報システムの運用経費等については、標準準拠システムへの移行完了後に、二〇一八年度比で少なくとも三割の削減を目指すこととし、国はその目標の実現に向けた環境を整備することとしています。 他方で、情報システムの運用経費等の目標達成に向けては、移行支援期間である二〇二五年度までの達成状況及び移行支援期間における実証等を踏まえるとともに、為替や物価などのコストの変動の外部要因も勘案する必要があることから、必要に応じた見直しの検討と達成の状況の段階的な検証を行うこととしています。 その上で、デジタル庁としては、事業者に対して見積内容を自治体に丁寧に説明することを要請しているほか、情報システムの運用経費が抑制され、目標が実現できるように、依頼のあった自治体へは見積精査支援、これ結構効きますので、是非御活用をいただきたいと思います。また、クラウド利用料の大口割引等の提供、クラウド最適化支援などの取組により、自治体を最大限支援をしていきます。
○浜口誠君 ありがとうございます。 今回の自治体の基幹業務システムの統一・標準化についてはいろんな課題があるというふうに受け止めておりますので、国会法第百五条に基づいて会計検査院に検査要請をさせていただきたいと思います。 委員長、お取り計らいをお願いします。
○委員長(片山さつき君) 理事会にて検討いたします。
○浜口誠君 では、最後、三原大臣の方に、地域の少子化対策の強化事業についてお伺いしたいと思います。 これ、地方自治体が、結婚支援サービスですとか、あるいはAIのマッチングシステムとかですね、こういったことをやっておられるということなんですが、本当にこれ公共の地方自治体がやるべき事業なのかどうかという観点と、あとは、この事業を評価するための評価指標やKPI、あるいは評価の在り方、こういった点についていろんな指摘がこれまでもあるというふうに伺っておりますが、その辺りの検討状況について、大臣の方から御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(三原じゅん子君) 地域少子化対策強化事業、これは、地域の実情に応じて創意工夫を生かした地方自治体によるライフデザインですとか結婚支援、結婚、妊娠、出産、子育てに温かい社会づくりをするための機運醸成などの事業を支援するものであります。 地方自治体担当者や利用者からは、公的機関が実施していることによる安心感などから、結婚に向けた活動について考え、行動を起こす一つのきっかけになっているものと承知をしております。昨年こども家庭庁が実施しましたアンケート調査でも、良心的な価格等が期待できるとか、また、民間サービスよりも信頼できるなどを挙げる意見も多く見られております。また、特に地方部では、結婚支援を行う民間事業者やイベントというのが余り多くはないものですから、出会いの機会を提供するものとして一定の役割を果たしている、担っているものと考えております。 本事業の効果検証の在り方、これは、昨年度に本事業を対象に実施されました行政事業レビュー公開プロセスにおける指摘なども踏まえまして、例えば結婚支援に関しては、都道府県と連携して結婚支援に取り組む市町村の数などのアウトプット指標、そしてまた、事業対象者の満足度、希望どおりの結婚に向けて後押ししてくれたと感じた人の割合などのアウトカム指標といったこの指標を改めて整理したところであり、今後、それらを活用して事業の検証を行うこととしております。
○委員長(片山さつき君) 時間が来ております。
○浜口誠君 是非、いろんな意見がありますのでしっかりとした検証を行っていただきたいと、そのことを最後申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今日は、アイヌの遺骨返還について質問いたします。 アイヌは、明治以降、研究者によって研究目的に無断で墓地から遺骨が掘り出されて持ち去られました。二〇二四年の十二月現在でも、北海道大学には百五十一体、京都大学に六十一体など、全国十二大学に二百四十七体の遺骨があります。また、北海道博物館など、博物館には二十三体の遺骨が保管されています。北海道白老町の民族共生象徴空間、ウポポイ、ここの慰霊施設には、千六百五十一体の遺骨が保管されています。分かっているだけで千九百二十一体の遺骨が、アイヌのふるさとに返還されていません。 国連が二〇〇七年に採択をした先住民族の権利に関する国際連合宣言第十二条は、先住民族は遺骨の返還について権利を有すると書かれています。アイヌにはこの権利があるわけです。日本では、二〇一九年に閣議決定された基本方針で返還方法を定めました。しかし、いまだに千九百二十一体もの遺骨の返還が進んでいません。 なぜ返還が遅々として進まないんでしょうか。返還の手続を定めたガイドライン、大学が保管するアイヌの遺骨等の出土地域への返還手続に関するガイドライン、この要件が厳し過ぎるのだと思います。 地域への返還を希望する者は、自らが地域返還対象団体であることを確認するために書類を提出して申請するとあります。アイヌ自身が判断するならともかく、なぜ国が、返還するにふさわしい人かどうかを判断するんでしょうか。伊東大臣、お願いします。
○国務大臣(伊東良孝君) 紙智子議員の質問にお答えいたします。 ただいまお話にありましたように、大学の保管するアイヌ遺骨の返還につきましては、アイヌ施策の総合的かつ効果的な推進を図るための基本的な方針を踏まえ、御指摘のガイドラインに基づき、一つ、御遺骨等の慰霊、埋葬を行う上で適切な者であること、また、慰霊、埋葬等を行う慰霊施設、納骨堂、墓地等を確保していること、三つ目に、慰霊、埋葬等の後に御遺骨等を継続的、適切に維持管理すること、これを出土地域への返還の要件としているものと承知をしているところであります。 いずれにいたしましても、詳細につきましては、本ガイドラインに基づき大学の保管するアイヌ遺骨の返還手続を所管官庁として実際に行う文部科学省及び国土交通省にお尋ねをいただきたいと思う次第であります。
○紙智子君 文部科学省にと言うんですけど、やっぱりアイヌ担当大臣ということで設定されたわけですから。かつては官房長官が責任者で答えていたんですね。それをアイヌ担当大臣というふうに決まったわけですから、省庁間を含めて是非解決に当たっていただきたいというふうに思うんですよ。 それで、アイヌは何々家の墓というようなお墓を作るわけではないんですね。元々は、コタン、アイヌの集落の土に返すというのが習慣です。これ、大臣も釧路の市長さんやられていましたから、アイヌの皆さんの関係はよく分かっていると思うんですよ。それで、しかも返還には、これ確実な慰霊等と求めていて、返還後、祭祀、供養方法などを決めた書類を提出するように求めています。これ、負担が重過ぎるという意見が出ているんですね。 三月二十五日付けの北海道新聞では、アイヌの遺骨、遠い帰郷というふうに題して、えりも町の状況を報道しています。えりも町のアイヌ協会は、高齢化ということもあって、国が返還条件としているこの慰霊儀式を続けるということ自体がとても困難になっていると、それで遺骨の受入れを断念したというふうに言っているんですね。 申請する際の負担が重過ぎるというふうに思うんですけど、これいかがでしょうか。
○政府参考人(松浦重和君) お答えします。 大学が保管しておりましたアイヌの御遺骨につきましては、アイヌ政策推進会議等における議論を踏まえまして国が定めたガイドラインに基づき、アイヌの方々への返還を進めております。 このガイドラインに基づく返還手続につきましては、申請するアイヌの方々の負担が軽減されるよう、文部科学省におきましても、必要に応じて関係自治体、大学等との連絡調整や必要な情報の補完を行うなど、丁寧にフォローを行っております。 引き続き、アイヌの方々の声を十分に伺いながら、尊厳ある慰霊の実現のために、内閣官房と連携いたしまして、御遺骨の返還に真摯に取り組んでまいります。
○紙智子君 丁寧に対応されていると言うんですけど、実際上は、ウポポイに慰霊施設から返還申請があったのは恵庭市と小樽市、二つだけなんですよね。 それで、ちょっと今日、その小樽のことについてもお聞きするんですけれども、小樽はオタルナイというアイヌ語由来ですよね、地名の名前ですけれども。アイヌの方々が元々多く住んでいた。明治のときには最も早く強制移住が強いられて、コタンがなくなってアイヌを名のる人がいなくなりました。 今、返還手続が進んでいるんですけれども、これ、今なぜ返還が進んでいるのか、そして、返還される遺体は何体あって、返還に係る搬送費などは誰が負担するのかということを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(田村公一君) お答え申し上げます。 委員お尋ねのウポポイから小樽市の団体へのアイヌの御遺骨の地域返還につきましては、小樽を出土地域といたします十九体の御遺骨等の返還手続を進めているところでございます。 また、お尋ねの御遺骨等の返還に係る費用の負担につきましては、先ほどから御議論のありましたガイドラインにおきまして、関係大学と地域返還対象団体との間で協議することとし、原則として関係大学が負担すると定められております。 今回の返還における運送費等の負担につきましては、現在、関係大学、地域返還対象団体及び小樽市との間で調整が進められているものと承知しております。
○紙智子君 小樽では、返還のときのみ慰霊の儀式であるイチャルパというのを行うと、その後は市営墓地に埋葬する予定であるというふうに聞いております。 それで、国連宣言は、遺骨の帰還は先住民の権利であると定めていますから、これ実効性のある対策を求めたいというふうに思います。 そもそも、このアイヌの遺骨は、研究者によって無断で掘り出されて持ち去られました。人間の尊厳を傷つける許されない行為だと思います。十二大学で謝罪した大学というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(松浦重和君) お答えいたします。 御遺骨を保管していた十二大学におきまして、アイヌの方々の御遺骨の収集について、少なくとも、札幌医科大学につきましては謝罪したということを承知しております。
○紙智子君 そうなんですよね。たった一つだけなんですよ。十一大学は謝罪もしていません。 それから、ガイドラインはこれ申請主義なんですよね。それで、大学の研究者が勝手に掘って持ち帰ったのに、なぜアイヌの側から返還してほしいと申請しなければならないのかと思うんです。 先祖の遺骨が北海道大学にあるので大学に面会を求めて行っても入室を拒否された方がいて、母親からは、北大病院の医者たちが黙って、エカシ、長老ですね、フチ、それから祖母ですね、アチャ、父、ハボ、母らのお墓を掘り出して穴だらけにした、情けない、死に切れないと言われたということなんです。 大学が勝手に掘り出して持ち帰ったものだから、本来は大学自ら調べて返還するのが大学の責任の取り方ではないかというふうに私は思うんですけど、これ、伊東大臣、いかがですか。
○国務大臣(伊東良孝君) たくさんの大学で遺骨を無断で持ち出した。で、今日に至るまでまだそれが返還されていないというのは、事実として私も認識しているところであります。 これからその大学側からガイドラインに沿って返還を求めてくる、あるいはその活動がなされる、このように思うところでありまして、私もアイヌの皆さんとのお付き合いが深いものでありますから、これらのお話を聞くわけでありますので、できるだけ皆さんのお考えをしっかり伺って考えていきたいと思っております。
○紙智子君 やはり、私もずうっとこの問題、どうして大学側は全く謝罪しないまま来ているのかというのは、これちゃんと議論しなきゃいけないことじゃないかというふうに思っているんです。 それと、今ガイドラインの話があって、やっぱりアイヌの皆さんの声に基づいて柔軟な対応していくというふうにやっていかないと、返してほしいけど返してもらえないという状況になると思うんですよ。国連宣言以降、各国でも遺骨の返還が進んでいます。オーストラリアは、二〇一一年に先住民の返還政策を策定して、国内外のアボリジニの遺骨返還のために政府に諮問機関を設置して具体化をしているとかあるわけです。 今日、ちょっと外務省にも来ていただいたんですけれども、時間の関係で申し訳ありません、こちらの方で答えを言わさせてもらうんですけど、アイヌ施策推進法の見直しが行われているんですけれども、海外で進んでいる遺骨返還の動向を把握する必要があるんじゃないかと思って外務省に聞いたところ、特に内閣府の方からは要望がないということを答えられたので、これも是非、伊東大臣に、各国の動向を把握するように外務省に要請していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(伊東良孝君) 大学の保管するアイヌ遺骨の返還手続につきましては、議員御指摘のガイドラインに基づき、所管官庁であります文部科学省において実施されているものと承知しております。 そのため、御指摘の返還手続の一層の推進に向けた海外の先住民族の遺骨返還に関する情報の収集につきましても、所管官庁として実際に手続を行う文部科学省において検討するのが適切であろうと考えております。 以上であります。
○紙智子君 そこを大臣からも押していただきたいという趣旨なんですよ。大臣からも是非、よく知る人としてもですね、全国の中でアイヌのことをやっぱり身近に知っている方でもありますから、是非押してほしいと思うんですけれども、一言どうぞ。
○国務大臣(伊東良孝君) この問題につきましては、少し研究をさせていただきたいというふうに思います。 いずれにしても、遺骨の海外からの収集そして埋葬というのは相当大きな事業であろうというふうに思うところでありまして、所管省庁と相談してまいりたいと思います。
○紙智子君 もちろん海外からのもそうなんだけれども、国内において、やっぱり各国の動向をつかんで、国内でもそれをやっぱり生かしながらやっていくという趣旨で是非協力いただきたいと思います。 長年遺骨の返還を求める活動にずっと取り組んでこられて、亡くなられた、北海道の浦幌のラポロアイヌネイションで活動されてきた差間正樹さんは、遺骨を返してもらったと、返してもらったが、お祈りして先祖供養をして初めて先祖の魂は安らぐと、それは、アイヌの集団が主体となることだというふうに言われているんですね。 アイヌの施策のこの推進法をちょうど見直す時期にもなっていますので、是非アイヌの皆さんの意向に沿った見直しを求めていただきたいということ、見直しをするように求めたいと思います。 続きまして、日本軍慰安婦について質問します。 今年は戦後八十年ということです。一九九三年の八月四日に、慰安婦関係調査結果発表に関する談話、いわゆる河野談話が発表されました。 配付しております河野談話を御覧いただきたいんですけれども、この黄色の部分、「慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。」とあります。また、「政府としても、今後とも民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。」というふうにされています。 石破政権においてもこの河野談話を継承する立場であるのか、そしてまた、そのために実際に民間研究の資料なども集めてこられましたか。これは官房長官にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 平成五年八月四日の内閣官房長官談話、いわゆる河野談話でございますが、慰安婦問題について、当時の軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、政府として、その出身地のいかんを問わず、慰安婦としてあまたの苦痛を経験され、心身にわたり癒やし難い傷を負われた全ての方々に対して心からおわびと反省の気持ちを申し上げたものでございます。 慰安婦問題に関する政府の基本的立場はこの内閣官房長官談話を継承しているというものであり、石破内閣においても変更はないということでございます。 また、慰安婦問題の調査につきましては、政府としてはこれまで、平成四年七月六日と平成五年八月四日の二度にわたりその結果を発表しております。これは、政府として全力を挙げて誠実に調査した結果を全体的に取りまとめたものでございまして、一つの区切りをなすものでありますが、事柄の性質上、その後も新しい資料が発見される可能性はあることから、そのような場合には、関係省庁等に対して内閣官房に報告をするよう求めているところでございます。
○紙智子君 事柄の性格上という話があって、関係省庁からということなんですけど、この河野談話の最後の方に言っているのは、民間研究資料等も含めて関心を持っていくということが書かれているわけなんです。 それで、昨年、陸軍衛生史第六巻の慰安所設置基準というのが防衛省から官房補室に送付されました。ちょっと紹介しますと、戦時花柳病の増加するは幾多戦史の数ふるところなりという前置きをして、花柳病、いわゆる性病ですね、性病の予防目的として、利用料、女性の性病検査、外出の許可制度などを日本軍が規定しています。 もう一つ、国立国会図書館に所蔵されていた国外移送誘拐被告事件大審院判決というのがあります。これは、長崎県で甘言、虚言によって女性の意に反して慰安婦として誘拐された事件の最高裁の判決です。 国会図書館が内閣官房に送付したんですけれども、その理由についてお尋ねをしたいと思います。
○国立国会図書館副館長(山地康志君) お答えいたします。 国立国会図書館が所蔵している当該資料について、一般利用者の方から、いわゆる平林通知により内閣官房への報告が求められている、いわゆる従軍慰安婦問題に関連する資料に該当するのではないかとの情報提供がございました。 これを受けて確認、検討を行った結果、これまでの国立国会図書館による内閣官房における調査への協力の実績や、平林通知に基づく各省庁による報告の実績の範囲内にあると認められましたので、いわゆる従軍慰安婦問題に関連する資料に該当するものとして内閣官房へ報告いたしました。 以上でございます。
○紙智子君 それぞれ、慰安所それから慰安婦の実情を示す大変重要なこれ資料だというふうに思うんです。 長崎の判決文はとりわけ強制性を示す判決文です。国立国会図書館は、一般の利用者、つまり民間からの情報提供をきっかけにして、この慰安婦資料ということで判断をして送付してきたわけです。 ところが、二〇一四年、慰安婦の問題の民間研究団体から、今日持ってきたんですけど、これだけの資料、これが実はファイル三冊あるんですけれども、提出されているんですよね。(資料提示)それで、提出したんですけれども、数か月後にこれは破棄するという連絡があったと。で、どうしますかということだったようなんですよ。 これ、実際、受け取った方は読まれたのか、そして、なぜそれを拒否したのかということについて伺いたいと思います。
○政府参考人(清野晃平君) お答えいたします。 先ほど官房長官からも御答弁ございましたとおり、内閣官房においては、慰安婦問題に関する調査結果の発表後も関係省庁等から新しい資料が発見される可能性があることから、そのような場合には、関係省庁等に対して内閣官房に報告をするよう求めており、関係省庁等から報告を受けた資料を保管しているところでございます。 一方で、内閣官房では、二〇一四年六月に民間団体からの資料を受け取ったことがございましたが、当該資料は、今申し上げましたとおり、関係省庁等から報告を受けたものではなかったことから、行政文書管理規則に基づき、保存期間について、一定の期間を経過すると廃棄される旨を当該民間団体にお伝えし、その後返却になったものと承知しております。
○紙智子君 河野談話では、民間からのいろんなことについても関心を持っていくというふうに言っているわけですよね。 各省庁、関連省庁からのものでないから、だから受け取らないという理由なんですか。
○政府参考人(清野晃平君) お答えいたします。 先ほども答弁させていただきましたとおり、政府としては、事柄の性質上、慰安婦問題の調査結果の発表後も新しい資料が発見される可能性があることから、そのような場合に、関係省庁等に対して内閣官房に報告をするよう求めております。 このため、内閣官房では、関係省庁等の国立国会図書館からの資料については報告を受けた一方で、民間研究機関からの資料は受け取らないということにしております。
○紙智子君 それはやっぱり河野談話に基づかないと思うんですよ。 それで、この民間研究団体のファイルは、当時公文書館にも所蔵されていた資料もあるんですよ。これ、後に内閣官房補室にも送付されていると。行政機関が判断すれば受け取るけれども、公文書を含む民間の方の提供の資料は全てを受取を拒否すると、破棄すると、そういう判断をしているわけですよね。河野談話で言っているところの民間の研究に関心を払う、これに反しているんじゃないかというふうに私は思うんです。 宛先が省庁、国会図書館に限られた平林通知というのは、結局これ、民間の研究を排除しているんじゃないかと。これ、官房長官、おかしくないですか。
○国務大臣(林芳正君) 今事務方から御答弁させていただきましたように、この事柄の性質上、慰安婦問題の調査結果の発表後も新しい資料が発見される可能性はあるということから、そのような場合には、関係省庁等に対して内閣官房に報告をするよう求めているところでございます。 この資料でございますが、関係省庁等において内閣官房に報告すべき関係資料に該当するか否かを適切に判断した上で報告を受けると、先ほどの国会図書館のケースも図書館において判断をしていただいたと、その旨の御答弁があったところでございますが、この当時、内閣官房は民間研究団体からの資料を受け取らなかったものと承知をしておるところでございます。
○紙智子君 全然納得できないんですよね。 これやっぱり、河野談話で言っていることというのは民間も含めてということなので、それはただ決意としてお題目で言っているわけじゃないわけですよ。ずっとやっぱり続けてそういうことの努力しなきゃいけないという中身であって、それをやっぱり河野談話の中では排除していないわけだから、平林通知でもって狭めてしまっているんじゃないのかというふうに言わざるを得ないんですよね。 それで、ここにある資料には、性暴力、それから性被害の実態が書いてあります。三回妊娠させられて流産したとか、その後も毎晩たくさんの人たちの男性客の相手を強制されて、そして何とか生きて村に帰ってきたけれども、汚らわしいと、そういう存在だということで一生を踏みにじられた女性の悲痛な証言も入っているわけです。これ、明らかに戦時性暴力そのものだと。 昨年のCEDAWの報告では、戦争犯罪及び人道に関する罪、これに時効はないと、国際人権法の義務であるということを指摘しています。 それで、多くの女性たちに対するこの人権じゅうりんの性暴力であるということを是非認めるべきだと、そして、この河野談話を後退させることなく、民間資料も含めて調査を続けるべきだということを強く申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(片山さつき君) 他に御発言もないようですから、皇室費、内閣、内閣府本府、デジタル庁、警察庁、消費者庁、こども家庭庁及び沖縄振興開発金融公庫の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時四分散会
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