令和七年四月十四日(月曜日) 午後一時開会 ───────────── 委員の異動 四月九日 辞任 補欠選任 串田 誠一君 石井 章君 四月十日 辞任 補欠選任 白坂 亜紀君 太田 房江君 古賀 千景君 羽田 次郎君 高木かおり君 柳ヶ瀬裕文君 松野 明美君 山口 和之君 四月十一日 辞任 補欠選任 岩本 剛人君 神谷 政幸君 西田 昌司君 加田 裕之君 大椿ゆうこ君 石川 大我君 下野 六太君 横山 信一君 石井 章君 青島 健太君 山口 和之君 藤巻 健史君 仁比 聡平君 大門実紀史君 四月十四日 辞任 補欠選任 神谷 政幸君 藤井 一博君 酒井 庸行君 石田 昌宏君 豊田 俊郎君 堀井 巌君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 片山さつき君 理 事 越智 俊之君 藤川 政人君 藤木 眞也君 青木 愛君 窪田 哲也君 委 員 赤池 誠章君 石田 昌宏君 太田 房江君 加田 裕之君 神谷 政幸君 酒井 庸行君 末松 信介君 高橋はるみ君 柘植 芳文君 豊田 俊郎君 藤井 一博君 堀井 巌君 森 まさこ君 和田 政宗君 石川 大我君 古賀 之士君 羽田 次郎君 村田 享子君 竹谷とし子君 新妻 秀規君 横山 信一君 青島 健太君 藤巻 健史君 柳ヶ瀬裕文君 竹詰 仁君 浜口 誠君 大門実紀史君 国務大臣 財務大臣 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(金融) ) 加藤 勝信君 経済産業大臣 国務大臣 (内閣府特命担 当大臣(原子力 損害賠償・廃炉 等支援機構)) 武藤 容治君 副大臣 財務副大臣 横山 信一君 厚生労働副大臣 鰐淵 洋子君 ───── 会計検査院長 原田 祐平君 ───── 事務局側 常任委員会専門 員 小松 康志君 政府参考人 内閣官房行政改 革推進本部事務 局次長 柴田 智樹君 警察庁長官官房 審議官 大濱 健志君 金融庁総合政策 局政策立案総括 審議官 堀本 善雄君 金融庁監督局長 伊藤 豊君 財務省主計局次 長 中山 光輝君 財務省主税局長 青木 孝徳君 財務省理財局長 窪田 修君 国税庁次長 小宮 敦史君 文部科学省総合 教育政策局社会 教育振興総括官 堀野 晶三君 厚生労働省大臣 官房審議官 尾田 進君 厚生労働省大臣 官房審議官 武藤 憲真君 林野庁森林整備 部長 長崎屋圭太君 経済産業省大臣 官房長 片岡宏一郎君 経済産業省大臣 官房商務・サー ビス審議官 南 亮君 経済産業省大臣 官房審議官 井上誠一郎君 経済産業省大臣 官房審議官 浦田 秀行君 経済産業省イノ ベーション・環 境局長 菊川 人吾君 経済産業省商務 情報政策局長 野原 諭君 経済産業省電力 ・ガス取引監視 等委員会事務局 長 新川 達也君 資源エネルギー 庁次長 畠山陽二郎君 資源エネルギー 庁省エネルギー ・新エネルギー 部長 伊藤 禎則君 資源エネルギー 庁資源・燃料部 長 和久田 肇君 資源エネルギー 庁電力・ガス事 業部長 久米 孝君 特許庁総務部長 滝澤 豪君 中小企業庁次長 飯田 健太君 中小企業庁事業 環境部長 山本 和徳君 中小企業庁経営 支援部長 岡田 智裕君 説明員 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 栗島 正彦君 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 山岸 和永君 会計検査院事務 総局事務総長官 房審議官 水谷 一博君 参考人 日本銀行政策委 員会室審議役 上條 俊昭君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○令和五年度一般会計歳入歳出決算、令和五年度特別会計歳入歳出決算、令和五年度国税収納金整理資金受払計算書、令和五年度政府関係機関決算書 ○令和五年度国有財産増減及び現在額総計算書 ○令和五年度国有財産無償貸付状況総計算書 (財務省、経済産業省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の部) ─────────────
決算委員会
発言 242
○委員長(片山さつき君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の御異動について御報告いたします。 去る十一日までに、串田誠一さん、高木かおりさん、松野明美さん、白坂亜紀さん、古賀千景さん、下野六太さん、仁比聡平さん、大椿ゆうこさん、岩本剛人さん及び西田昌司さんが委員を辞任され、その補欠として柳ヶ瀬裕文さん、太田房江さん、羽田次郎さん、横山信一さん、大門実紀史さん、青島健太さん、藤巻健史さん、石川大我さん、神谷政幸さん及び加田裕之さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) 令和五年度決算外二件を議題といたします。 本日は、財務省、経済産業省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算について審査を行います。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○加田裕之君 自由民主党の加田裕之でございます。午後からもよろしくお願いいたします。 先ほどなんですけれども、トランプ大統領が、十一日に政権が発表しました相互関税の対象からスマートフォンなどの電子機器を除外する措置について、除外などは発表していないとしまして、電子機器は相互関税とは別の関税を課す方針を明らかにいたしました。また、ラトニック商務長官は、今後導入が予定されている半導体を対象とした関税措置の中に電子機器を盛り込む方針を明らかにし、一、二か月以内に発動する見通しを示しました。 日々刻々と本当に目まぐるしくアメリカ政府の方針が変わっていくということについては、政府としましてもしっかりとした見通しを見極める必要があるんではないかと思います。 そうした中におきまして、トランプ関税における現状の、今段階の日々刻々と変わる現状の認識と、株式市場や為替変動にどのくらいの業種が余波を受けるか、また被害をどの程度規模感で捉えているのかをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、今般の相互関税措置、今お話がありましたように、刻々と中身がいろいろ変わってはおりますが、この米国政府による広範な貿易制限措置は、日米間の貿易経済関係、ひいては多角的貿易体制全体等に大きな影響を及ぼしかねないと強く懸念をしております。 十一日、米国の関税措置に関する総合対策本部で、石破総理から、九日の相互関税の一部停止措置を含め、一部の関連措置の内容を精査し、一連の関税措置の内容を精査し、影響を十分に分析すること、林官房長官、赤澤大臣を中心に関係府省が緊密に協力し、米国政府に対して措置の見直しを強く求めるなどの取組を進めること、さらに、関税措置による国内産業への影響を勘案し、資金繰り支援など必要な支援に万全を期すことといった指示が出されております。 今般の一時停止の対象となっていない一律一〇%の相互関税並びに鉄鋼、アルミニウム製品及び自動車、自動車部品に関する関税についても、引き続き米国に対して措置の見直しを強く求めていく必要があると考えております。 株式市場、為替相場への影響等でありますけれども、一般論として申し上げれば、株式市場や為替市場の過度な変動は、不確実性を高め、広く企業の経営活動にも影響を及ぼすおそれがあると考えております。財務省、金融庁、日銀の間で金融資本市場の動きについても議論を九日に行ったところではありますが、引き続き、市場動向、取引の状況などを高い緊張感を持って注視し、適切な対応を取っていきたいと考えています。
○加田裕之君 ありがとうございます。 まさに、多面的な形で、もちろんですけど、分野別の多面性の部分もありますし、地域別な多面性もあると思います。そういう部分につきましても、またしっかりと注視をしていただきたいと思います。 そして、先般、政府におきまして米国の関税措置に関する総合対策本部が開催されまして、そして石破総理からは、米国による関税措置の内容を精査するとともに、我が国への影響を十分に分析すること、そして、関税措置による国内産業への影響を勘案し、資金繰り支援など必要な対策を取る旨、既に政府として表明しているが、引き続き必要な支援に万全を期すことが指示されました。 これを受けまして、加藤金融担当大臣においては、八日におきまして金融庁の総合対策本部を設置しまして、内外の経済・金融市場の動向を注視し、米国による関税措置が我が国の金融システムへ与える影響を十分に分析し、適切な対応を行うこと、その上で、特に民間金融機関における事業者の経営相談等の状況を把握し、資金繰りを含め必要な支援に万全を期すこと等を指示したと承知しております。 冒頭でも触れましたように、米国のトランプ政権の動向を見ておりますと、相互関税に上乗せ部分について実施と延期が短期間に発表されるなど、状況については本当に予断を許さないんですけれども、こうした米国の関税措置というものは、我が国の地域における中小企業、特に関連業界の下請企業などに今後影響を与えるものと考えております。 実際、私のところの兵庫県の地場産業においても、日本酒もそうですけれども、国別の輸出量では、日本食ブームもあって米国がトップです。酒造業界でも懸念の声が上がっています。また、ちょうど、北播磨地域においては、幕末期に誕生しました釣針というのが地域ブランドの播州針として世界中で高く評価されておりまして、これもまた米国に輸出されております。意外と知らなかったというものも、そういう部分で影響を受けるというところがあるんです。今回の関税問題については、地域経済の根幹を成す中小企業につきましても多大かつ広範囲な影響が及ぶことが懸念されておりまして、政府は支援策を適宜適切に講じてもらいたいところであります。 そこで、参考人にお伺いしたいんですけれども、八日の指示を踏まえて、恐らく金融庁では金融機関に対するヒアリングなどの確認を鋭意行っているところだと思いますが、民間金融機関における事業者の相談状況や事業者の資金繰りの状況はどのような実態となっているのか、金融庁の現状認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) お答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、四月の八日に金融庁総合対策本部を設置いたしまして、加藤大臣より、民間金融機関における事業者の経営相談等の状況を把握し、資金繰りを含め必要な措置に万全を期すよう指示を受けているところでございます。 御質問ございました事業者の相談の状況等につきましては、現在、財務局などとも連携をしながら調査を進めているところでございますけれども、現時点で聞いておりますところによりますと、金融機関によってでございますが、例えば、この米国の関税措置の影響を受ける顧客事業者に向けまして相談、要望を受け付けるための特別窓口を設置する、一定期間の返済据置きも認める特別の融資枠を提供する、官民一体となって、例えば地方自治体、それから金融機関も複数の金融機関、政府系の金融機関などが集まってこの情報交換をするといったような事例を進めているというふうに承知をしておるところでございます。 金融庁といたしましては、引き続き、こうした実態把握を進めまして、金融機関の行う資金繰り支援、事業者支援に万全を期してまいりたいと考えております。
○加田裕之君 まさに、先ほど言いましたように、地方の経済という部分、特に中小企業、下請とかいうところに対しましても、多種多様な形がありますので、縦割りというのではなくて、地方自治体もそうですし、また他の金融機関等々とも連携しながらやっていただきたいと思います。 それで、また、事業者における資金繰りの状況とかそういう状況を踏まえまして、政府として今後どのような対応を考えているのか。例えばですけれども、コロナ禍では、売上げが下がった中小企業の資金繰りを支えるためゼロゼロ融資を創設して、公的金融機関そして民間金融機関が融資を行き渡らせることで乗り切りました。今回の米国における関税措置に関しましては、どのようにして万全な対応を期していくのか。もちろんこれはあくまでも米国の関税措置の影響を見極めた上での判断だと思いますが、ゼロゼロ融資を復活させることもあり得るのか、中小企業庁の参考人についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 今般の関税措置でございますけれども、国内産業にも広範囲に及ぶ影響が出る可能性があることから、これをしっかりと精査いたしまして、国内の産業や雇用を守るために必要となる支援に万全を期すことが重要であると考えてございます。 短期の支援策といたしましては、全国約一千か所の特別相談窓口の設置でございますとか、セーフティーネット貸付けの利用要件の緩和を含む資金繰りへの支援を展開していくと。これに加えまして、官民の金融機関に対しまして、資金繰りなどに重大な支障を来すことがないよう、相談には丁寧に対応するよう政府から要請しているところでございます。 その上で、御指摘のコロナ禍で実施いたしました官民金融機関によるいわゆるゼロゼロ融資でございますけれども、これは、当時の状況を振り返ってみますと、政府が人流抑制などの要請を行うことで経済活動に制約を課して、売上げが大幅に減少したまま、全地域、全業種が先行き不透明な状況に置かれるといった極めて特異な事態において実施したものでございます。また、政府系金融機関での申込みが殺到いたしまして、感染拡大防止のためにも民間金融機関も含めて実施する必要があったと、こんなような背景があったというふうに承知をしております。 加えて、実質無利子無担保とすることで借入れが過大になるとともに、一〇〇%信用保証付きとすることによって金融機関側からの経営支援に対する動機が弱くなる、このような副次的な効果が生じるといった声もございまして、こうした金融規律の観点にも留意する必要があると思ってございます。 そのため、まずは、こうしたコロナの状況と比べて、今回の相互関税措置などによる国内産業や雇用への影響がどの程度なのかということをしっかりと把握することが必要だと考えておりまして、こうした実態も踏まえまして、必要な支援に万全を期してまいりたいと考えております。
○加田裕之君 ありがとうございます。 もちろんですけれども、コロナのときのゼロゼロ融資というのは、もうまさに国全体という形、それから全業種、全地域というところでありました。 今回、昨日、石破総理が神戸に来られまして、車座対話という形でやられました。そのときに、物づくりということ、それの下請とかそういう関係の皆さんと、私も陪席させていただいたんですけれども、いろいろな意見が出ました。これ、ちょっとこの分野ではありませんけど、雇用調整助成金のことについてとかですね、もちろん提出書類の簡素化についてとかですね、そういうことについても出てきました。 今回、千か所の相談窓口ということについても総理はかなり強調されておりましたけれども、なかなかそれ知っている方と言われたときに、なかなか皆さんちょっと余り知らないと、どこに窓口があるのかちょっと分からないという状態でしたので、また、その部分につきましてもしっかりと啓発、広報をしていただきたいと思いますし、それすることによりまして、恐らくいろいろな聞き取り、刈取りができると思います。それについて、またしっかりと分析した上でのいろいろな判断ということ、もちろんこれ、私ゼロゼロ融資ありきということを言っているんじゃありませんので、そういう分析と刈取りというものをしっかりとやっていただきたいと思います。お願いします。 また、再び今度は金融庁にまたお伺いしたいんですけれども、仮に米国による関税措置がなかったとしても、ポストコロナとかインフレ、賃上げなど、中小企業を取り巻く経営環境は大変厳しい状況にあることは変わりありません。石破政権の看板政策であります地方創生二・〇では、地域経済、地域企業の活性化が欠かせず、地域金融機関が積極的な事業展開を考える事業者に対しましてしっかりと金融仲介機能を発揮することが重要です。 政府は、昨年、事業性融資推進法を制定しまして、金融機関が担保、保証に依存しない事業性融資を行いやすくなるよう、企業価値担保権を導入しまして、無形資産の価値にも光が当たるような環境整備をしております。一方、企業価値全体を担保とすることに事業者からは不安の声もあると聞いております。 来年春に施行を控える企業価値担保権に関しまして、金融機関が事業者の理解を適切に得た上で、事業性融資の推進に向けて積極的な活用が期待されるのか、政府は現状どのように対応を取っているのか、これは加藤金融大臣にお伺いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 御指摘の企業価値担保権は、事業者が持つノウハウ、顧客基盤等の無形資産を含む事業全体を評価する担保権であり、不動産等の有形資産が乏しい企業にも新しい資金調達の手段として活用がいただける制度であります。 この企業価値担保権が広く利用されるためには、御指摘のように、その特性を金融機関、そして事業者双方に適切に理解いただくことが非常に重要であります。 金融機関に向けて制度趣旨について個別に説明を行うとともに、事業者の方々に向けては、本年三月からプロモーション動画やリーフレットを通じた周知、広報を行っております。さらに、事業者の方々が実際に企業価値担保権の活用を相談する先は金融機関であります。金融機関からも、取引先に対し、例えば、事業の将来性に着目して融資を受けることができることや、そうした事業性評価に基づき将来の事業計画の達成に向けて金融機関との伴走支援が得られること、こういった企業価値担保権のメリットを適切に説明いただくことが重要であります。 全国銀行協会を事務局とする企業価値担保権の活用に向けた勉強会が本年三月に公表した報告書では、金融機関が取引先に説明すべき企業価値担保権活用の事業者にとってのメリットや留意点、これも解説されております。 金融庁としては、来年春頃の施行に向けて準備を進めておりますが、その中で、こうした周知、広報も含む同法の施行に向けた環境整備に取り組むとともに、企業価値担保権が事業性融資の選択肢として積極的に活用されるよう後押しをしていきたいと考えております。
○加田裕之君 ありがとうございます。 まさに、この企業価値担保権というのは、これ金融機関にとりましては目利き力というものが求められると思います。一律にやるんではなく、まさに老舗という、老舗企業に対してはそののれんというものに対する部分の評価というのもありますし、新規の企業、スタートアップというところになりますと、新規開拓力とかビジョンとか、言わばアニマルスピリッツというところも企業価値担保という形になるかもしれません。 いろいろ広報、研修という形、普及啓発していただくんですけれども、現場のまさに金融機関の方がまさに萎縮しないような形、そしてまた一歩踏み出すような伴走型という形を是非提唱していただきたいと思っております。 それで、次に、NISAについてお伺いしたいんですけれども、貯蓄から投資への流れが動き始めている中で、もう先ほど来、トランプ大統領による相互関税に端を発しました市場の乱高下が生じております。国民の着実な資産形成のためには、こうした相場の変動に一喜一憂せず、長期の目線で考える必要があるんではないかと思います。 この点につきまして、加藤大臣から明確なメッセージをいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 最近の足下の金融市場の変動を受けて、それぞれ運用されている皆さん方が不安をお感じになっているというふうに思います。 金融商品の価格は、これは日々動くものではありますけれども、今回のように、時に大きく動いたことも過去にもありました。五年、十年などの長い期間投資を続けることで、より安定的な成果を得ることができること、また、一度にまとめてではなく定期的に一定額ずつ積み立てる形で購入することで、価格の急騰や急落の影響を和らげることができる、個人投資家の方にはこうした長期、積立て、分散投資のメリットを御理解いただけるよう、金融庁としては、J―FLEC、金融経済教育推進機構とも連携をし、長期、積立て、分散投資の重要性の周知を行うとともに、金融機関に対して顧客本位の適切な対応、特にNISAの利用者の方に対して販売後のフォローアップ等を丁寧に行うことを求めてまいりました。 さらに、足下の金融市場の変動を受けて、先日、改めて金融機関に対し、個人投資家が安心して長期、積立て、分散投資の意義を十分理解し、資産形成に取り組むことができるよう、丁寧かつ積極的な情報発信を行うよう要請したところであります。 不安を感じておられる個人投資家の方々におかれては、まず、取引をされておられる金融機関に御相談をいただければというふうに思います。
○加田裕之君 ありがとうございます。 まさに、このNISAにつきましては、長期ということ、それから積立て、それから分散とか、そういう基本というものをしっかりと、それと実際問題、私の周りでもパソコンを開くのがもう怖いとか、そういう形でいろいろ言われている方もいます。 そういう形についてのまたしっかりと普及していただきたいと思うんですが、次、参考人の方にお伺いをしたいんですけど、NISAの利用状況ですね、まあ年齢とか年収別の利用状況とか投資先の内訳など、金融庁ではどのように分析しているのか、お伺いさせてください。
○政府参考人(堀本善雄君) お答え申し上げます。 NISA口座数は、全体では、二〇二四年十二月末、昨年の末時点で二千五百六十万口座ございます。これ、十八歳以上の国民の二四%に当たります。これ、年齢別で申し上げますと、幅広い世代の方に利用いただいております。特に三十代の方の利用率が高くて、三三%、三十代のうちのおよそ三人に一人がお口座をお持ちだということでございます。あと、年収についても幅広い層に御利用いただいておりまして、日本証券業協会の調査によりますと、利用者の六七・四%が年収の五百万未満の方ということになっております。 一方、買い付け額の主な内訳でございますけれども、二〇二四年中の買い付け額で申し上げますと、日本証券業協会における大手証券会社十社に対する調査によりますと、現物の国内株式が三八%、投資信託が五九%となっております。
○加田裕之君 ありがとうございます。 もうまさにただいま答弁ありましたように、現在の金融市場の乱高下の影響下にあるのはまさに、富裕層だけではなく幅広い方、幅広い年代、幅広い年収の方ということで、国民になっていると思います。 また、NISAにおきましては、購入資金の約四割は国内株式に投資されているなど、国内上場企業に成長資金が供給されていると考えております。特に成長投資枠については、購入資金の四八%が国内株式に投資されているという調査もあります。こういった方々が今回の急落で怖くなって金融資産を売却、投資からもう一切やめてしまおうみたいな、そういうことになってしまったり、現在投資していない方が今、貯蓄から投資へというこの流れという部分に対しまして二の足を踏んでしまうということ、広く国民が長期、積立て、分散投資のメリットを享受できなくなるほか、国内上場企業に対しまして成長資金が滞るおそれがあるというのも考えられますので、こうした事態を避けまして、長期にわたって積立てを続けることができるように支援する必要があると考えます。 そのためにやっぱり必要なのは、金融経済教育の果たす役割というものが私は大事であると思います。先ほど加藤大臣もちょっと触れられましたけれども、金融教育の果たす役割ということについてどのように考えているのか、加藤大臣に御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 個人の皆さんが投資を行うに当たっては、長期、積立て、分散投資の重要性も含め金融リテラシーを身に付けていただくことが、市場が大きく変動する局面においても適切な投資判断を行っていく上で大きな助けになるものと考えており、そのため、金融経済教育が果たす役割は非常に大きいと認識をしております。 そうした観点からも、金融庁は、J―FLECと連携しつつ、より多くの方に金融経済教育を受けていただけるよう、幅広い層に向けた教材の作成、公開や全国の学校、企業等への出張授業などを通じて浸透を図る等の取組を進めてまいりました。 引き続き、安定的な資産形成に向けて、こうした投資に関する知識普及を含め、幅広い層に質の高い金融経済教育が提供できるよう、金融庁としてもしっかり取り組んでまいります。
○加田裕之君 まさに、幅広い層に対しまして普及啓発していくことが私も必要だと思っております。 やはりこれ、この金融教育ということについては、関心ある方はどんどんどんどん学んでいきますけれども、一方、関心のない方、二の足踏んでいる方というのはますます萎縮してしまうということになって、教育格差という形が受けないような形で、ある意味、学校とかの出前授業とか、そういう試みもいろいろ計画されていると聞いておりますので、是非、その点についても普及啓発をお願いしたいと思います。 それで、次に参りますけれども、本年二月に閣議決定しました第七次エネルギー基本計画では、原子力を最大限活用するとの方針が決定されました。原子力の利活用に当たっては、今後事業者が新たな投資を進めていくことが必要であると考えておりますが、国として事業者が投資しやすい環境を整備することが重要であります。 経産省としまして、事業者が原子力を継続的に利活用するための設備投資に関する環境整備についてどのように考えているのか、武藤経産大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武藤容治君) 今後、半導体など電力需要が増加する中で、エネルギー安定供給、そして経済成長、脱炭素、この同時に達成する上で脱炭素電源の確保が不可欠であると思います。 こうした考えの下で、第七次のエネルギー基本計画、この中で、原子力を含めて、事業期間が長く投資規模が大きい脱炭素電源への投資促進に向けて事業環境等を整備していくこととしているところであります。具体的には、市場環境の変化等に伴う収入、費用の変動に対応できる制度措置や市場環境の整備に加え、公的な信用補完の活用とともに、政府の信用力を活用した融資等、脱炭素融資に向けたファイナンス円滑化の方策等の検討について明記をしたところであります。 今後、原子力を含め、脱炭素電源投資が進むよう、事業環境や資金調達環境の整備について更に具体的に進めてまいります。
○加田裕之君 まさに、原子力といいますのは脱炭素電源のもちろん主力であります。是非、このDX化というのは一つの大きな、日本のみならず世界の課題でありますけれども、それの主要電源でありますまた原子力の活用という部分、それでまた今度の次期基本計画におきましても盛り込んでいただきたい。そしてまた、それについては、幅広な投資も呼び込めるように、支援というものも多角的にやっていただきたいと思っております。 次に、経産大臣、もう一問お伺いするんですけれども、特許とか商標などの産業財産権に関する令和五年度の予算の執行状況及び主な事業はどうであったかということです。成果があったものがあるのでありましたら、これはまた是非例示していただきまして御説明をいただきたいと思うんですが、武藤大臣、お願いします。
○国務大臣(武藤容治君) 特許権などの産業財産権の制度を運用することを目的とする特許特別会計の令和五年度決算における歳出額、これにつきましては約千三百八十五億円となっております。また、予算の方ですけれども、これは千四百五十四億円であり、執行率が九五%程度となります。 当該予算は、特許審査の円滑化のための民間調査機関を活用した先行技術調査や、情報システムの刷新、運用、中小企業等の知財活用を支援する各都道府県の知財総合支援窓口における相談対応、またスタートアップに対する支援などに用いられております。 成果といたしまして、特許審査の円滑化のための取組により、特許出願の審査請求から権利化までの期間を世界の主要知財庁で最も速い平均十四か月まで短縮することができました。 また、知財総合支援窓口において、特許庁が目標としておりました十・五万回を上回る約十二万回の相談に対応するなど、中小企業に対する知財の普及啓発に一定程度貢献したと考えております。 引き続き、予算を有効活用しながら、我が国における知財財産政策の推進に取り組んでまいりたいと思っております。
○加田裕之君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。 次に、関税対策について、先ほども、日々刻々と変化している状況の中で、日本の新しい産業に結び付けていく努力、ピンチをチャンスにという、内需対応型の日本経済をつくるべきだと考えております。そのためには、あらゆる政策手段を総動員し、実行することが必要だと考えております。 これは、あくまで、あくまでですけれども、期間限定することなども必要だと思いますが、投資減税とか消費減税、さらにはガソリンのエネルギー安定共有のための減税という減税パッケージ、これは目的ではなくて手段という部分であるんですけれども、そういうパッケージをつくるべきであると考えますが、これは財務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 米国の一連の措置に関しては、米国の関税措置に関する総合対策タスクフォースを設置し、その影響を分析し、対応策について検討を進めることなどについて決定をしたところであります。 財務省といたしましては、米国の関税措置に関する総合経済対策本部における石破総理の御指示に沿って、令和六年度補正予算や令和七年度予算に盛り込んだあらゆる施策も総動員しつつ、関係省庁で協力、連携の上、必要な対応について検討を進めていきたいと考えております。
○加田裕之君 先ほど申し上げました、公約的とか政策的なレガシーとして私はそういう減税施策とかやるべきではないと思います。 ただ一方で、経済的手法としまして、あらゆる危機というものに対しましての対応をするという中については、幅広な、私は、選択肢としていろいろな施策を総動員する、フル動員するということについては、今回はやはり有事であると思いますので、是非ともそのことも申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
○越智俊之君 自由民主党の越智俊之です。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 まず、関税関係で、アメリカの追加関税措置を踏まえた中小企業・小規模事業者への金融支援などについてお伺いいたします。 現在、米国が全ての国からの輸入品に対し一律一〇%の関税を課す世界共通関税を導入し、日本に対する相互関税は九十日間停止されているものの、自動車などには現在も個別に二五%の追加関税が発効しており、五月三日には自動車部品についても同様の追加関税の発動が予定されております。 我が国の自動車関連産業は多くの中小企業そして小規模事業者によって支えられており、今回の措置により、受注減や価格条件の悪化といった影響が懸念されます。加えて、自動車に限らず、電気機械、精密部品、繊維、食品加工など幅広い製造分野でも対米輸出の減少やコスト上昇を通じて間接的な悪影響が生じるおそれがあり、地域経済の基盤を担う中小企業・小規模事業者にとっては深刻な懸念材料です。特に、資材価格の高止まりや人件費上昇が続く中で運転資金の確保が難しくなる中小企業・小規模事業者が増えてきており、今、更なる資金繰りなどの金融支援等を切れ目なく講じる必要があると考えます。 加田委員も質問されましたけれども、政府として、信用保証制度の拡充や既存融資の条件変更支援、金融機関への要請も含め、どのような対応を検討、実施しているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 今般の関税措置でございますけれども、先ほども御答弁申し上げましたが、国内産業にも広範囲に及ぶ影響が出る可能性がございます。これをしっかりと精査して、国内の産業や雇用を守るために必要となる支援に万全を期すことが重要であると考えてございます。この点につきましては、先週開催されました米国の関税措置に関する総合対策本部において石破総理からも御指示があったところでございます。 その上で、対策、支援策でございますが、まず、短期の支援策といたしましては、全国一千か所の特別相談窓口の設置、二つ目にセーフティーネット貸付けの利用要件の緩和を含む資金繰りや資金調達への支援、三つ目にものづくり補助金、新事業進出補助金での優先採択を含む中堅・中小企業の事業強化のための支援、こういったものを展開してまいりたいと考えております。 加えて、官民の金融機関に対しまして、資金繰りなどに重大な支障を来すことがないよう、相談には丁寧に対応するよう政府からも要請してございます。さらに、副大臣、政務官や職員が自動車産業が集積する地域を訪問し、中小サプライヤーを含めた現場の声を伺っております。 このようなプッシュ型の影響把握に取り組みながら、我が国産業への影響の把握を速やかに行い、それらの状況も踏まえて必要な支援に万全を期してまいりたいと考えております。
○越智俊之君 よろしくお願いします。 関連して、中小企業・小規模事業者への取引適正化についてお伺いいたします。 いわゆるティア2とかティア3以下など、サプライチェーンの中で下流に位置する中小企業・小規模事業者は、大企業からの価格転嫁や支払条件の一方的な変更に弱く、外的ショック時にはその影響をより深刻に受ける傾向がございます。今回の米国による追加関税措置によって完成品輸出の見直しや減産などが起きれば、調達先となる国内の中小企業・小規模事業者にも大きな影響が及ぶことが懸念されます。 こうした中、価格転嫁対策や下請取引の適正化、企業間取引の透明化といった政府の取る取組が後退することのないよう、体制を一層強化していくべきだと考えます。中小企業庁として、現在どのような対応を行っており、今後の方針をどう考えているのか、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 政府といたしましては、関税措置などによる負担のしわ寄せが中小・小規模事業者に及ぶことのないよう、約千七百の事業者団体に対しまして、原材料、労務費などの適切な価格転嫁、取引適正化の取組を着実に継続するよう各事業所管大臣から要請したところでございます。さらに、先週、武藤経済産業大臣もサプライチェーンの裾野が広い産業機械業界や自動車業界の経営トップと意見交換をし、実態の把握や取引適正化の要請を直接行ったところでございます。 御指摘のとおり、ティアの深い層にいる事業者も含めて、今般の関税措置から国内産業や雇用を守り抜くため、政府一丸となって支援に万全を期してまいりたいと考えております。
○越智俊之君 よろしくお願いします。 次に、ラピダスと半導体産業への影響についてお尋ねいたします。 今、国家プロジェクトとして多額の公的支援を受けているラピダスについては、今後、アメリカの大手テック企業を主な取引先として見据えているとの報道もあります。今回の関税措置が自動車産業にとどまらず、今後半導体製品等へ波及するような動きが出てくれば、政府としても戦略産業への支援、方針を見直す必要が出てくると考えます。 特に、国内製造基盤の確立と海外需要のバランスを取る上で、政府はどのようなシナリオを想定し、どのようなリスク管理を行っているのか、ラピダスを含む半導体産業全体に対する支援の在り方を伺います。
○政府参考人(野原諭君) 半導体に関する関税でございますけれども、四月二日にアメリカから発表されました相互関税の対象からは半導体は除外されております。また、四月十一日に半導体の製造装置やその部品等についても相互関税の適用対象から除外するということが発表されました。 その上で、トランプ大統領が半導体等に対する新たな関税の導入に言及されております。先ほども速報で、来週にも発表したいということをおっしゃったというふうに報道されています。十三日にはラトニック商務長官が、恐らく一、二か月以内に導入するんじゃないかと、それからナバロ大統領上級顧問は、半導体は電子部品に組み込まれた形で、状態でアメリカに輸入されていることが多いため、まず半導体のサプライチェーンを調査するということを週末に発表、テレビ番組でそういうふうにコメントされていました。 そういう意味で、来週の発表というのがこの調査を踏まえたものかどうかというのはまだ現時点では分かりませんし、その半導体の関税の中身も現時点では明らかではありませんので、内容を予断を持って今お答えすることは差し控えたいと思います。 ラピダスへの影響でございますが、二〇二七年に量産開始をラピダスは目指しておりますけれども、仮に半導体に関税が課された場合、この関税の内容に加えまして、二ナノの世代の半導体のアメリカ国内での需要と供給のバランスなどで影響は異なってくるというふうに考えております。 TSMCのアリゾナ第二工場は二〇二八年から三ナノと二ナノ、第三工場は二〇三〇年までに二ナノとそれより先端を生産開始する予定にはなっておりますが、量産の規模はTSMCは明らかにしておりません。これらの動向も注視する必要がございます。 半導体の製造は前工程と後工程が別の国・地域で行われていることが多うございます。また、チップという形ではなくて、様々な製品、部品に組み込まれた形でアメリカに輸入されていることが多うございます。これらのことも加えまして、別の関税のカテゴリーということにもなりますので、関税の影響については、影響評価についてはこれらの点も考慮して判断していく必要があると考えております。
○越智俊之君 引き続き注視していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 このアメリカの関税措置に関して、多く不安に感じている中小企業や小規模事業者の方々がいらっしゃいますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思いますし、また、今回、その相談窓口を千か所程度設置をしているということでございますが、商工会であるとか商工会議所であるとか、あるいはよろずだろうと思いますけれども、その窓口の職員は恐らく元々の業務をしていらっしゃる方々ばっかりだと思いますので、更に負担が掛かることも大いに想定できますので、その窓口に対する支援措置も併せて拡充するべきだと思いますので、御検討いただきたいというふうに思います。 次に、事業承継全般に関しまして御質問させていただきますけれども、まず事業承継税制の特例措置についてでございます。 法人版事業承継税制の特例措置については、二〇二七年十二月末までが適用期限とされております。二〇二六年、来年の三月末までに特例承継計画を提出をしなければ、二〇二六年、来年の四月以降は制度の適用を受けられなくなるという仕組みになっています。 また、個人事業主を対象とした個人版事業承継税制についても同様に、来年、二〇二六年三月末までに個人事業承継計画を提出しなければ、二〇二八年末までの特例措置を利用できない仕組みとなっていまして、法人、個人、いずれにおいても時間的猶予の少ない制度運用となっております。 実際に特例措置を活用して事業承継を実現した中小企業経営者からは、赤字の同族会社を受け継いだ時点で自分の幸せは諦めたが、特例措置のおかげで多額の負債を抱えることなく事業を継続でき、賃上げや設備投資にも踏み切れた、特例措置に人生を救われたといった声も寄せられています。 一方で、後継者の年齢が若く、承継準備が整っていないなどの理由で期限内に申請できない見込みの中小企業経営者からは、制度を使えるかどうかは運次第で不公平だとの切実な声も上がっております。このままでは、来年、二〇二六年四月以降に特例措置が使えなくなることで、地域経済を支える中小企業の事業承継が大きく停滞しかねず、政府が掲げる地方創生二・〇の実現にも深刻な影響を与えるおそれがあります。 事業承継は、数年単位で解決される課題ではなく、全国の中小企業にとって恒久的かつ構造的な課題です。ついては、事業承継税制の特例措置について恒久化を含めた制度の抜本的見直しを行うべきと考えますが、政府の御見解を伺います。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 事業承継税制の特例措置についてでございます。御指摘もありましたが、法人版の事業承継税制の特例措置、これは事業承継を集中的に進めるために二〇一八年から二〇二七年までの十年間限定で講じられたものでございます。同様に、個人版の事業承継税制は二〇二八年までの十年間限定で講じられたものではございます。これらの措置の適用に必要な計画の提出期限は今年度末まで、法人版事業承継税制の特例措置の適用期限は再来年十二月末までとなっておりまして、まずはこれらの措置の最大限の活用を図ることが重要だと考えております。 その上で、令和七年度の与党税制改正大綱では、「事業承継による世代交代の停滞や地域経済の成長への影響に係る懸念も踏まえ、事業承継のあり方については今後も検討する。」というふうにされております。 こうした議論やこれまでの政策の効果検証などを十分に踏まえ、事業承継を進めるに当たって必要な政策の在り方について、今後とも中小企業庁としてもしっかり検討してまいりたいと考えております。
○越智俊之君 よろしくお願いします。 仮に特例措置の期限を迎える場合、是非、現行の一般措置を特例措置並みに持っていくということも併せて御検討いただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて、この事業承継の方法の一つでもありますこのMアンドAについてお伺いいたします。 親族やあるいは従業員が事業承継を行い、円滑に経営のバトンを渡していくことは理想的ではあるものの、現実的には後継者不足の課題は引き続き残っていると思います。この後継者不足に対応するとともに、生産性向上を進めていく上でMアンドAの推進は重要な手段の一つだと考えます。 しかし、近年では、報道でも取り上げられるように、経営者保証、連帯保証ですけど、経営者保証を売手側に残したまま譲渡がされた事例があるなど、不適切な買手によるトラブルが生じており、現場の中小企業経営者からは安心して譲渡ができないという不安の声も多く寄せられております。地域における貴重な経営資源を適切に引き継ぎ、地域経済の基盤を維持するという観点からも、安心して事業承継、MアンドAを検討できる環境の整備が不可欠です。 ついては、こうした不適切な買手によるリスクの回避をするためのガイドラインや情報提供の在り方、支援体制の整備、地域での啓発の強化などについて政府としてどのような対応を進めているのか、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、中小企業のMアンドAにおいては不適切な買手によるトラブルも発生しておりまして、今委員御指摘ありましたように、中小企業の皆様に安心してMアンドAを御検討いただくためにも、中小MアンドA市場の健全化は大変重要な課題であると認識をしております。 こうした状況を踏まえまして、昨年八月に中小MアンドAガイドラインを改訂いたしました。支援機関に対して、不適切な買手の排除に向けた取組を求めることにしたところでございます。また、今年一月には、MアンドA支援機関登録制度に登録されているMアンドA仲介事業者につきまして善管注意義務違反が認められたということから、登録の取消しを実施いたしました。 また、現在、MアンドA支援を行う者が身に付けるべき知識などについて有識者との議論を通じた整理を行っております。今後、スキルマップとして公表する予定でございます。さらに、このスキルマップを前提といたしまして、MアンドAアドバイザー個人の資格制度に関して検討を進めていくことにしております。 今後も中小企業がMアンドAに安心して取り組むことができる環境整備に努めてまいりたいと考えております。
○越智俊之君 引き続きよろしくお願いいたします。 次に、地方におけるMアンドAの支援人材そして相談体制の強化についてお伺いいたします。 都市部に比べて地方においてはMアンドA支援の専門家が少なく、事業承継や譲渡を検討している事業者が相談先に困るというケースが散見されています。実際、地元事業者からも公的な支援にアクセスできないとの声が寄せられています。さらに、地方における経営資源は一度失われてしまうと代替が難しく、地域経済全体への波及的なダメージも大きくなります。MアンドAを単なる譲渡手段ではなく地域活性化のツールとして定着させるには、支援体制の拡充が不可欠です。特に、自治体や商工団体、地域金融機関などとの横断的な連携の下、継続的かつ中立的な助言体制を整えることが地域の経営者に安心感を与える鍵となります。 全国的に事業承継、MアンドAを円滑に進めていくためは、こうした地方の実情を踏まえた支援人材の確保や相談体制の整備が不可欠です。政府として地方部における人的、制度的な支援の拡充についてどのような方針を持って取り組んでおられるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 経営者が七十代以上である中小企業の割合は全国的に増加をしておりますけれども、特に地方圏において増加率が著しい傾向にございます。こうした中で、MアンドAの専門家は都市圏に集中しておりますので、御指摘のとおり、地方圏において円滑な事業承継に向けた支援を充実させることが重要であると考えております。 中小企業庁といたしましては、地域における中小企業の事業承継やMアンドAの推進に向けて、四十七都道府県に設置している事業承継・引継ぎ支援センターにおいて、相談者がMアンドAの実行時に抱える課題に総合的に支援できる体制を構築しているところでございます。 その中においても、特に地方圏では、御指摘のとおり、士業の方々、商工会、商工会議所の方々、それから地域の金融機関、こういった方々を巻き込みながら、このセンターを中心とする地域の支援体制を拡充していくことが必要だと認識しております。具体的にどのようなことができるのか、今後、地域も絡めて検討を進めてまいりたいと考えております。
○越智俊之君 次に、MアンドAの手数料についてお伺いいたしたいと思います。 MアンドAを通じた事業承継を進める上で、この手数料の高さが中小企業にとって大きな障壁となっている現状があります。とりわけ仲介業者を通じた取引では、費用対効果の不透明さや高額な報酬体系に対する不安が根強く存在しています。地域では手数料を理由に事業承継を断念する事例も散見され、結果として事業資産や雇用が失われるというケースも生じています。 MアンドAを中小企業が安心して選択できる制度とするには透明性の確保が急務です。特に手数料の妥当性や内容の明確化に関する情報が不足しており、第三者的な視点から価格水準の見直しや評価方法の基準化を求められます。加えて、一定の条件を満たす案件には公的補助等の仕組みを設けることも検討すべきです。 こうした課題に対し、中小企業庁としてどのような認識を持ち、制度的対応や情報の透明化をどのように進めているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 中小企業が民間のMアンドA支援機関を活用する際の手数料水準の高さによってMアンドAを通じた事業承継や生産性向上をちゅうちょすることがないように、一つは、事業承継・MアンドA補助金における民間のMアンドA支援機関を活用する際の費用などへの支援を行っております。 また、事業引継ぎ支援センターにおきましては、民間のMアンドA支援機関では支援しづらい小規模な事業承継・MアンドA案件について、中小企業の費用負担も抑えながら支援をしているところでございます。また、中小企業庁のMアンドA支援機関登録制度のホームページにおきまして、昨年八月から登録機関の手数料体系も公表してございます。 こうした取組によりまして、手数料水準の一層の透明化を通じて、支援機関の間での競争を喚起するとともに、補助金などの支援と併せて、中小企業がMアンドAに積極的に取り組むことができるよう環境整備を進めてまいりたいと考えております。
○越智俊之君 お願いします。 まず、MアンドAのスタートラインとして、いわゆる銀行とか仲介業者以外がマッチングまで担う仕組みをつくることによって手数料の緩和が図れる可能性もあるかと考えますので、このような中立的な支援手段の在り方についても今後検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて、中小企業支援関連全般の中で、中小企業の生産性向上のための設備投資に関わる関連の補助金についてお伺いいたします。 中小企業が生産性向上、省エネ、そして省人化に取り組む際、補助金は極めて重要な支援ツールとなっています。しかし、設備投資の多くは年度内で完了するものではなく、単年度予算で適用、運用される補助制度では現場の実情と合致しないとの指摘が多くあります。現在、基金化の活用や運営費交付金の増額等により対応をしていただいているケースが増えてきておりまして感謝しておりますが、実証事業などの補助金など、まだまだ単年度で設備投資をしなければ補助金が利用できないものが散見されます。 複数年度でも柔軟に対応できる仕組みへと制度運用を更に拡充する必要があるのではないかと考えますが、政府の御認識と今後の運用方針についてお伺いいたします。
○政府参考人(飯田健太君) お答え申し上げます。 中小企業・小規模事業者が生産性向上あるいは省力化のための設備投資を通じて稼ぐ力を高めていくことは重要でございます。委員御指摘のとおり、そういった設備投資の中には一年を超える場合がございまして、会計年度をまたいだ事業実施となるため、そうした企業のニーズに対応した制度設計が必要であると考えております。 このため、中小企業庁では、生産性革命推進事業を中小企業基盤整備機構交付金で実施をしております。また、既存基金の活用により省力化投資補助金、新事業進出補助金を措置しておりまして、可能な限りこうしたニーズに応えているところでございます。 また、実際に設備投資完了までに要する期間の実態を踏まえまして、例えば、省力化投資補助金の一般型につきましては補助事業実施期間を十八か月とするなど、設備導入などに必要な事業実施期間を十分に確保するよう努めているところでございます。 引き続き、中小企業・小規模事業者による設備投資の実態を踏まえて、中小企業の生産性向上のため、支援が切れ目なく効果的なものとなるよう、会計制度との整合性も踏まえながら必要な改善を実施してまいりたいと考えております。
○越智俊之君 引き続き拡充をよろしくお願いいたします。 中小企業関連予算については、いわゆる当初予算で一千数百億円程度で、一兆円近い額が補正予算で措置されていると聞いています。やはり、中小企業の皆さんが安心して予見可能性を高めるためにも、是非当初予算化を進めていっていただきたいと、これは要望でございます、よろしくお願いいたします。 ちょっともう時間になりましたので最後一問だけさせていただきますけど、この様々な中小企業庁さんの取組によって、本当に中小企業、今助けられております。ただ、生産性の革命、生産性の向上と価格転嫁を実行して実現して、本当の意味での持続的に稼げる力を中小企業に付けていこうという動きが見られるのは非常に有り難く思っておりますが、やはりそこにたどり着くまでに、なかなかまだたどり着かない事業者が多数見えている中で、金融支援がまだ届かず、残念ながら倒産していっている企業もございます。倒産件数に関しましては今現在一万件を超えてしまいました。そして、廃業についても六万件を超えてしまいました。極めて深刻な状況となっております。 こうした中、資金繰り支援だけじゃなく、事業再生や経営改善のフェーズでの早期介入が不可欠だと思います。中小企業庁としてどのような対策を行っていくか、簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(飯田健太君) 中小企業庁といたしましては、雇用の場や貴重な技術の喪失を防ぐために、先月十七日、金融庁、財務省とともに、早期相談に向けた取組強化や再生支援の体制強化などを柱とする再生・再チャレンジ支援円滑化パッケージを取りまとめたところでございます。 加えて、今通常国会に、経済的窮境に陥るおそれのある事業者が早期での事業再生を図れるよう、債権者の多数決と裁判所の認可により金融債務の減免などを可能とする法案を提出したところでございます。 今後とも、倒産や休廃業の動向を注視しつつ、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
○委員長(片山さつき君) 時間でございます。
○越智俊之君 終わります。ありがとうございました。
○村田享子君 今日は、順番を入れ替えまして、まずはリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の方からお聞きをしたいと思います。 これ、こちら経済産業省の支援事業になりますが、職に就いている者に対して、キャリア相談からリスキリング、転職までという一連の流れを一体的に支援する仕組みを整備するということで、民間事業者に対して支援を行っているものです。 こちら、基金事業なんですけれども、令和四年度と令和五年度において、緊要性を要件とする補正予算で合計約八百五十億円を措置したにもかかわらず、令和四年度及び令和五年度に事業費を支出せず、令和六年度も見込みで管理費が三二・六%となっております。この理由は何でしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 本事業でございますけれども、令和四年度第二次補正予算で措置された事業でございまして、基金設置法人や事務局の採択を行った後、公募を経て採択されたリスキリング等の支援を行う事業者から支出に関する証憑類の提出を受けまして、これを確認した上で事業費の支払をすると、こういう構造になってございます。 その上で、最初のこのリスキリング等の支援を行う事業者から事業費支出の証憑類の提出を受けましたのが令和六年三月というタイミングでございまして、その確認を終えて支払を行ったタイミングが令和六年の四月であったということでございまして、これらの期間、管理費は掛かりますが事業費の支出は行われなかったものということでございます。 その上で、本事業におきましては、受講者数の、受講者の数に応じて支払う事業費につきましては精算払いと、これが大宗を占めておりまして、支出が本格化していない一方で、間接補助事業者の公募や審査関連業務など管理に必要な事務局等への費用支出は先行的に支払われていくと、こういう形になってございますので、見かけ上管理費率が高くなっているというような状況にございます。 今後、事業が進んで事業費の精算払いが進んでいけば、管理費の比率ですね、こちらも低減していくものと、こういうふうに見込んでいるところでございます。
○村田享子君 今、令和六年度、令和六年三月に証憑を確認した上で令和六年四月に支払をしたという御答弁ございました。令和六年度の基金シートを見ると、証憑の不備の解消に時間を要したというような記載がありますが、この点、しっかり今解消されているんでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 証憑類の確認につきましても、現場の状況を踏まえまして、適切に管理に努めているところでございます。
○村田享子君 あと、管理費がこの三二・六%という点、もう一点お聞きしたいんですけれども、外部有識者より、管理費三二・六%、高い水準にあるように見受けられるとの指摘もございました。この点、どうでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 有識者の先生方からも管理費が現時点においては高いんじゃないかという御指摘をいただいたところでございますけれども、先ほど答弁申し上げたとおり、管理費は先行して掛かりますけれども、事業費の支払についてはちょっと遅れて精算払いという形で出ていくということで御説明をして、御理解を得るように努めているところでございます。
○村田享子君 ちょっと続いて、基金設置法人と事務局についてお聞きをします。 この基金の設置法人は、環境パートナーシップ会議という一般社団法人です。この基金設置法人が事務局機能を民間企業に委託をしております。かつ、この委託費が九〇%を超えております。この理由、いかがでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答えを申し上げます。 本事業では、その基金設置法人と、あと事務局機能をそれぞれ分担、分業している形になっておりまして、通常の採択審査ですとか補助金交付等に関する補助事業に加えまして、数十万規模に及ぶこのリスキリングなどの支援を受けた一人一人のキャリア相談やリスキリング支援、転職支援の実施状況及び最終的な転職の成否に応じた個々の費用に係る膨大な証憑類の検査等が必要となってまいります。 加えて、この効果検証のために、個々人へのアンケートの実施や転職後の賃金上昇などに関するデータ収集、分析など、大規模な事業を適切かつ円滑に遂行するために様々な事務補助事業を実施する必要がございまして、このため、事業全体の企画及び立案及び根幹に係る執行管理は国、基金設置法人が行いつつも、これらの各種検査等の人員確保に要する業務などにつきましては、一定規模の費用を要する事務補助事業について、事務局たる野村総合研究所に対して委託を行っているという構造でございます。
○村田享子君 今いろいろと事務局の業務がある、それによってコストが掛かるという御答弁でしたけれども、その事務局の業務の中に、今御説明にもありましたが、キャリア相談対応、リスキリング提供、転職支援、フォローアップを一人一人行った上で、一人当たりにどれぐらい時間を掛けたかを最終的に確定をして、それに補助率を掛けてお金をお支払いするというような事業のスキームだとお聞きをしております。 例えば、ここで、事務局のコストが掛かるというお話でしたけれども、採択されたそのリスキリング等の事業を行う事業者の方で時間を適切に管理をした上で、事業者がなるべくコストを掛けずに管理をするであるとか、そうした工夫も必要ではないのかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたとおり、事務局及びそのリスキリング等の支援を行う事業者それぞれが効率的、効果的に事業を実施してまいる必要がございますので、その辺りは趣旨を徹底しながら取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○村田享子君 一人当たりに掛けた時間に応じてお金を支払うというこのスキーム自体がかなりちょっとコストが掛かるのではないかというところを一点指摘をさせていただきます。 続いて、じゃ、その基金設置法人ってどうなのというところなんですけれども、この基金設置法人、環境パートナーシップ会議でございます。こちらを選んだ理由というのは何でしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 基金管理法人につきましても公募を行っておりまして、二社から申込みがございまして、それの結果、審査の上採択したということでございますけれども、この基金管理法人については非営利法人であるということが重要となってまいりますので、そのような要件を掛けた上で、二社から最終的には公募を通じて採択をさせていただいたということでございます。
○村田享子君 秋の、昨年の秋のレビューでも、この事業の方、いろいろ検討が行われていると思いますが、そこでの経産省の御答弁の中では、この環境パートナーシップ会議を採択した理由として、過去の多様な基金管理の実績が評価されたというようなものはございましたが、こちらも事実でしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 先ほどちょっと私の説明が不十分でございましたけれども、今委員がおっしゃった点も、その公募を通じて採択するときに勘案させていただいた事項でございます。
○村田享子君 過去の実績を評価したということなんですが、日本経済新聞社の「国費解剖」という本がございます。こちらによると、環境パートナーシップ会議は、二〇〇九年度から二〇一四年度の六年間で、経産省の基金を中心に二十件近くの基金事業が立ち上がっているというふうになっております。 余りに一つのところに基金が集まり過ぎているのではないかというような問題意識、あわせて、その過去の多様な基金管理の実績を評価するというものであると、もうやればやるほどここの環境パートナーシップ会議に何でも集まってしまうのではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 委員の御指摘のところは受け止めたいというふうに思いますけれども、私どもは一応要件を課して、基金管理につきまして、公募を通じて一応競争的な環境も用意をさせていただいているというふうに認識してございます。
○村田享子君 その要件がどのようなものなのかというところも問題ですし、あわせて、この秋のレビューの中では、経済産業省の御答弁として、なぜこちらを基金設置法人に選んだのかということで、こちらの環境パートナーシップ会議、定款業務に持続可能な社会づくりの実現に向けた行政や企業とのパートナーシップを幅広く支援し、推進していくというものがあると。で、この定款業務に今回の事業もふさわしいんだというようなものがあったんですけれども、この点、やはり秋のレビューに参加されていた有識者の方から、やっぱり持続可能な社会づくりの実現となると結構どんな事業もこれに入っちゃうんじゃないのというような御指摘がありました。 なので、過去の実績、あわせて、この定款業務の内容というところで見ていくとなると、やはりこの環境パートナーシップ会議に基金事業が集まり過ぎるのではないか、その懸念は拭えないと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 審査の詳細についてちょっとお答えは差し控えたいと思いますけれども、この環境パートナーシップ会議のミッションと本リスキリング等の事業の目的の整合性に加えまして、過去に幾つかの基金運営実績を有しているということでございまして、そういった意味で、一定の基金管理についてはノウハウ等ございますので、そういった要件を課していること自体は一定の合理性があるかなというふうに思っておりますけれども、委員の御指摘も踏まえて、今後どういう形が適切なのか、受け止めて検討していきたいというふうに思います。
○村田享子君 こちらが基金管理のノウハウを持っているということでした。これまで確かに幾つもの基金事業されているところであるんですが、それにもかかわらず、やはり今回、先ほど御答弁あったように、基金設置法人と事務局をやっぱり別々に公募をしているんですね、これまで幾つもの基金事業されていたのにもかかわらず。 今回やはり事務局と基金法人は別々に公募をすることでやっぱり余計な経費も掛かってくると思うんですが、なぜ別々に公募をしているんでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 今回のリスキリング事業につきましては、基金管理法人については法人税等との関係がございまして、非営利法人が適当であろうと。事務局企業につきましては、かなりお一人お一人のリスキリングの支援の状況を踏まえた事業費の支出に関する証憑の確認等が必要となりますので、営利法人ですね、民間の事業者も、何というか含めた形で公募をする必要があるだろうということで私どもとしては分けて公募をさせていただいたということでございます。
○村田享子君 秋のレビューにおいても、この基金設置法人ですね、今回のように事務局として大きな、たくさんのタスクが予想されるということであれば、もう基金設置法人は基金管理という役割に徹して、例えばできる限り基金設置法人の管理費を抑えるであるとか、そうしたことも重要だというような指摘もされております。この基金設置法人と事務局の役割、やっぱりここをどう国として管理をしていくのか、そこの部分は引き続きやっていただきたいと思います。 あわせて、この事務局が設置をされたわけなんですけど、この事務局から民間企業等七社にセキュリティー管理業務、効果検証業務等が委託をされ、またそのうちの一社からセキュリティー関連業務について一社に再々委託がされております。 この点、外部有識者より、再委託、再々委託といった多段階構造となっており、しかも、再委託、再々委託先に事務局である野村総合研究所のグループ企業が含まれており、随意契約となっていることが管理費が高い要因の一つではないかと指摘をされております。 今回、再委託、再々委託、なぜされたんでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 本事業ですけれども、多岐にわたる業務を効率的に執行する必要がございますので、事業全体の企画及び立案並びに根幹に関する執行管理は国、基金管理法人が行いつつ、情報システムの構築ですとか広報など専門性が求められる業務の一部につきましては再委託、再々委託を行う形になったということでございます。 令和五年度に行革事務局で示されました基金見直しの方針も踏まえまして、昨年十二月に実施要領を改正いたしまして、受託事業者が契約金額の百万円以上の再委託等を行う場合には、事前にその妥当性、合理性、選定方法、金額等について経済産業省及び基金設置法人の了解を得ることというふうにし、更に厳格化を図ったところでございます。 引き続き、適切に対応してまいりたいと考えております。
○村田享子君 ちょっと再々委託先についてお聞きしたいんですけれども、こちら、令和四年度の補正予算で基金にお金が入ったわけなんですが、再々委託先が決まったのはいつになりますでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 申し訳ありませんが、ちょっと再々委託先の決まったタイミングにつきましては、ちょっと手元の今資料がない状況でございます。
○村田享子君 こちら、再々委託先について、昨年の秋のレビューで、なぜここの再々委託先にしたのかというような理由の中で、補正予算で措置をしているので早期に事業を立ち上げるための迅速性、効率性が求められるというような答弁をされておりますので、恐らく令和四年度の補正で基金事業が始まってということでいうと、令和四年度末とか令和五年度初めにはこの理由からでいうと決まったのではないかと推測がされますが、この再々委託先を決めた理由ですね、早期に事業を立ち上げるための迅速性、効率性が求められるということなんですが、この迅速性、効率性があるというのはどのような観点で判断ができるのか。例えば、事務局のグループ企業だから話が早いよね、迅速に事業進めるよねと、そういった観点ではなかったんですよね。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 経産省のルールでも、単にグループ企業であるというのみをもって選定、随意契約をしてはいけなくて、原則としては相見積り等を取得しということでございますけれども、今回、補正予算の早期執行が求められたところでございますので随意契約になりましたけれども、積極的にグループ企業、グループ内の企業だからという理由ではなく、だけではなく、その詳細な理由につきまして理由書を提出させ、確認をして執行しているということでございます。 このシステムセキュリティーの関係でございますけれども、過去の実績等を踏まえまして、この事業者がフィッシングサイト等の成り済まし行為等々の様々な対策にたけているということの理由書の説明があったことから再々委託先として選ばれていることを私どもとしても確認をしているということでございます。
○村田享子君 今、過去の実績があったと。それも選んだ理由の一つだというふうに御答弁をされましたが、この再々委託先であるニューリジェンセキュリティ株式会社は、事務局である野村総合研究所が株式会社ラックと折半出資で二〇二二年に設立をした会社なんですね。二〇二二年に設立した会社であるにもかかわらず、二〇二二年、令和四年度の補正予算で基金が付いて、過去の実績があるからということでこの会社を選ぶというのは適切だったのかと私は思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 その点につきましては、私ども、理由書を取り寄せているわけでございますけれども、その中での説明の中で、専門性があるということで、それを確認したということでございます。
○村田享子君 確認したということで、具体的な実績については今お答えいただいてないんですけれども、こちらの会社、その野村総合研究所が半分出資をして設立をしております。この野村総合研究所と、この事務局の再委託先の七社あるうちに最も支出が多いNRIセキュアテクノロジーズ株式会社、こちら野村総合研究所の一〇〇%子会社になります。なので、野村総合研究所が事務局、そこの再委託先で最も支出が大きいのが野村総合研究所の一〇〇%子会社であるNRIセキュアテクノロジーズ株式会社、で、この会社が再々委託したのがニューリジェンセキュリティ株式会社というような流れになっているわけなんです。 この会社、本年、令和七年三月末をもって事業を終了したとホームページの方に載っているんですけれども、こちら、再々委託先として適切だったんでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 御指摘の経緯につきましては、ちょっと確認をし、改めて検討したいというふうに思います。
○村田享子君 私も、こちらの会社どのような会社なのかなと思いまして、昨日ホームページで確認をしたところ、本年三月末をもって事業を終了したというような内容になっておりました。 やはり、委託、再委託、再々委託というのは、この決算委員会でもこれまで何度もこの課題については議論されているところでございます。今回の件についても至急確認をいただいて、本当にこれでよかったのか、検討をお願いをしたいと思います。 昨年、この秋のレビューにこちらの事業なったということなんですけれども、(発言する者あり)はい、あっ、じゃ、今のこの件については理事会に報告をお願いしたいと思います。 委員長、お取り計らいお願いします。
○委員長(片山さつき君) 後刻理事会で検討いたします。
○村田享子君 昨年の秋のレビューについては、この事業のアウトカムについても、賃金の上昇率や転職者数、転職支援マーケットの構造転換の状況等も加味した成果目標、指標の設定を検討すべきであるとか、経産省が昨年四月に策定したルールに沿った管理体制を速やかに構築すべき、事業の管理が徹底されているのか、管理費の水準は適切か等の観点から、早急に基金の再点検を実施すべきとの指摘がされております。この点、大臣、現在どうなっているでしょうか。
○国務大臣(武藤容治君) いろいろ御指摘ありがとうございます。 今日、答弁でちょっとできなかったところはちょっと調べて御連絡を出させていただきたいと思います。 秋の行政事業のレビューの件で、成果目標、指標設定、これについてはこれまでの決算委員会でも多分御指摘があったんだというふうに承知をしているところです。キャリアアップの支援事業に関しては、賃金の上昇率等を加味した成果目標の設定ですとか、基金設置法人に関する管理費水準の適正性の確保、基金ルール見直しの内容を踏まえた効果的なガバナンスの確保などについて御指摘をいただいたところでもありますし、成果目標については、アウトカムとして、本事業による転職者のうち一年後に賃金が一割上昇した者の比率ですとか、並びにリスキリングの講座修了者のうち転職完了に至った者の比率を追加で設定したなど、いろいろと御指摘を今までいただいているところだというふうに思います。 ガバナンスの確保につきましては、経済産業省が昨年四月に策定をしました基金見直しルールというものにのっとり、本事業の実施要項の改正を行ったところであります。これにより事業者の審査、採択を行う第三者委員会の運営に国が責任を負うよう見直すなど、執行体制のつくり方を見直し、ガバナンス強化に努めているところであります。 今日の、いろいろ御指摘いただきました。私も持続化給付金等々いろいろと経験をしていますので、いずれにしても、国民にしっかりとした形で御説明できるようにしたいというふうに思います。
○村田享子君 私、この事業自体はホームページも拝見をしました。四つの問いに答えるだけで、あなたにはこういうお勧めのリスキリングの事業がありますよといった一覧が出てきて、非常に分かりやすいものになっていると思います。だからこそ、より良い事業にしていただきたいと思うんですが、ちょっと、そもそもこの事業というのはどういう方々をターゲットにしているのか、教えてください。
○政府参考人(井上誠一郎君) これは、三位一体の労働市場改革という考え方の下、リスキリングをし、賃金の持続的な上昇が大事であるという認識の下、リスキリングを行い、転職を行うことで賃金を上昇するということをより円滑化にするという目的で制度設計したものでございます。
○村田享子君 秋のレビューの中では、経産省の方から二十代、三十代の正社員の方を想定しているというようなお言葉もあったんですが、この点、事実でしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 対象者でございますけれども、現在、在職者の方で転職を考えていらっしゃるということでございますので、正社員の方はもちろんでございますけれども、非正社員として働かれている方も対象でございます。
○村田享子君 非正規社員の方も使っていただけると。 その点、もう一つなんですけど、今、在職者という言葉がございました。在職者である必要はあるのかなと。例えば、会社を辞めて、なかなか次が見付からなくて、家で求職中の方もいらっしゃると思います。そうした方にも是非使っていただける制度ではないのかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(井上誠一郎君) お答え申し上げます。 本リスキリング事業は在職者を対象としたものなんでございますけれども、元々、厚生労働省さんにおかれまして、これは在職者もあるんですけれども、求職者の方々、現在失業されている方々ですね、それの教育訓練ですとか再就職支援という形で取り組まれておりまして、私ども、この事業につきましては、そういった既存の事業では十分対応できていない、転職目的の在職者の方々のリスキリング需要に応えていくということで創設したものでございます。
○村田享子君 転職目的の方であっても、例えば今いる会社を転職しようと思って、なかなか見付からなくて辞めざるを得なくて、家にいて、でも自分は、確かに今仕事ないけれども、元々転職しようと思って今ちょっと求職中なんだという方もいると思うので、せっかくすごくいい事業なのであれば、既存の制度とのすみ分けではなくて、より幅広く全ての人が受けられる制度にすべきではないかと思いますし、例えば今就職氷河期の方への支援というもの、立憲民主党も始めとして各党力を入れていますけれども、そうした皆さんもやっぱり間口を広げて使えるようなものにすべきではないかなと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武藤容治君) 人口減少、そして働き方改革、様々にある中で、いわゆる、私ももう七十になりそうなので、いわゆる六十歳以降のいわゆる辞めていかれる方の働き方を含めて、ある意味で、これは厚生労働省とも連携をしながら、どうやったらこの日本の産業を支えていけるかを考えなきゃいけない視点で先生のまた御意見いただきたいと思います。
○村田享子君 確かに既存の厚生労働省との制度のすみ分けというものはあると思うんですけど、リスキリングでキャリアアップ支援でホームページを検索して、例えば今仕事がなくて求職されている方がそれを見たときに、あれっ、何で自分はこれを受けられないのかなという、やっぱり一般の国民の皆さんからするとその区別がやっぱり分からないと思うんですね。 なので、できれば、私は、求職中の方も使えるものにしていただきたいですし、それが難しいのであれば、じゃ、今在職されていない方はこういった制度がありますよということも併せてホームページで広報することで国の幅広い支援に、リスキリングをやりたいという方、転職したいという方がつながるような、そうした広報も是非やっていただきたいと思います。 で、委託、再委託について今この事業で取り上げてきましたが、最後に、ちょっと事業を変えまして、資源エネルギー庁の電気利用効率化促進対策事業及び電気・ガス価格激変緩和対策事業についてお聞きをしたいと思います。 こちら、会計検査院の検査によると、両事業の事務局である博報堂の事務費は、委託費率がそれぞれ八三・五%、七一・二%と、委託理由書提出の基準である五〇%を大きく超えています。しかも、この委託理由書には、まあ提出はされているんですけれども、委託を要する理由の記載がなく、委託等の妥当性や適切性を確認できなかったことが明らかになりました。 なぜ記載をしていなかったんでしょうか。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、会計検査院からは、本事業につきまして、委託等の妥当性や適切性について、受注事業者が委託する際の理由書に委託の必要性が十分に記載されていないと、委託の妥当性、適切性等について経済産業省が検証した結果を記録に残すなど事後的に検証できる手続を整備すべきとの御指摘をいただいたところでございます。 この受注事業者による委託の妥当性や必要について、これ、経済産業省としては、第三者委員会による審査を経た上で判断を行っておりましたが、会計検査院が指摘するように、判断の根拠などが事後的に検証できない形となっていた、このことは真摯に受け止めてございます。 今御指摘いただきました、なぜ記載されていなかったのかということでございますけれども、これ、受託事業者からの申請書の様式等の工夫が足りなかったという面もあったかというふうに考えておりまして、この指摘を受けた後に、受注事業者からの申請書に委託の妥当性、適切性が明確に記載されるように様式を変更いたしました。 あわせまして、これを途中のプロセスでチェックできなかったのかという反省も踏まえまして、受注事業者による委託費率が五〇%を超える場合には適切性を判断した理由を文書で残すことを資源エネルギー庁のチェックリストに明記の上で周知するといった形で必要な見直しを行ってございます。
○村田享子君 ちょっと一点確認なんですけれども、この委託等の妥当性や適切性を確認できるように様式の方も変えられたという話でしたが、これ、委託理由書、これは資源エネルギー庁の全般で使われる委託理由書について様式を変えたという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(久米孝君) これ、令和六年度電気・ガス料金負担軽減支援事業の事務局公募における理由書におきましてこのような記載漏れが生じないように、選定理由の記載欄について改善をしたということでございます。
○村田享子君 じゃ、その事業に限るということでよろしいですかね。
○政府参考人(久米孝君) そうでございます。
○村田享子君 この委託理由書をやはり提出して、その中身も適切なものにしていくということ、これ、一事業だけではなく、やはり全般に関わることですので、そもそも委託理由書、どのような様式であるべきなのか、全般的な検討も必要だと思います。 委託については、先ほども話出ました、大臣の方からも持続化給付金事業のお話ありましたけれども、令和二年度の参議院の決算において、この持続化給付金事業における不透明な委託契約などについて、政府はルールを厳守し再発防止を徹底するべきであるとの措置要求決議がなされましたが、今日もいろいろ議論させていただいたように、委託について、再委託、再々委託も含めて不透明な点ございます。委託理由書も、ただ提出すればいいというものではないと私は思います。 新たに、委託、再委託、再々委託のルールであったり、手続、また書式など、こういった再発防止に向けて考えていくべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(武藤容治君) 今はエネルギーの関係でまた御指摘をいただいたところであります。 再委託ルールも、これも令和四年の六月の決算委員会からの措置要求決議を踏まえて、再委託費率が五〇%を超える場合は理由書を提出させるなどを定めた省内ルールの実施に努めてきたところでもあります。にもかかわらず、先ほど参考人からも答弁したように、また今回指摘を受けたことは真摯に反省しなきゃいけないと思っております。 会計検査院の指摘を受けまして必要な再発防止策を講じたところでもありますが、再委託を行う場合にはこれまで以上にチェックを厳重にしていかなきゃいけないんだろうと思っています。 また改めて、また御指摘いただいた点も含めてお答えさせていただきたいと思います。
○村田享子君 今、物価高で国民の皆様、生活が苦しい中、やっぱり自分たちが払った税金が何に使われているのか、無駄なことに使われているんじゃないのか、非常に関心が高い分野だと思いますので、引き続きこの決算委員会で審議をしていきたいと思います。 終わります。
○古賀之士君 立憲民主・社民・無所属の古賀之士でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 通告をしておりませんが、時々刻々と今いわゆるトランプ米国政権における関税政策が動いております。それで、先ほどからも経産省の方からも御説明があったと思いますが、いわゆる相互関税、スマホ、半導体関連は除外という記事が朝刊に載っていたかと思えば、もう午前中のうちに、あるいは昼過ぎにはもうどんどんその状況が変わっているというようなことで、ずっと財務大臣も経産大臣もここにお座りですので、なかなかその状況を把握し切れない部分もおありになるかと思います。 こういったいわゆる朝令暮改ならぬ朝令朝改の事態をどのように認識されていらっしゃるのか、お尋ねをしたいと思っております。まず、武藤大臣、お願いいたします。
○国務大臣(武藤容治君) 二月に、三月でしたか、渡米したときから、この前のラトニック商務長官との会談も含めてですけれども、今回、こういう形で鉄、アルミが発動され、自動車関税も掛けられ、そして、それから刻々とというか、本当に今先生おっしゃられるように、もう日々変わる情報が確かにあるのも事実であります。 ただ、これは前にも御答弁させていただいていると思いますけれども、我々のしっかり国益というものが何なのか、そしてこれは総理もありとあらゆる選択を、これはもういろんな形の中で、我が国益に資するものが何なのか、そして私どもとしては、総理からの指示も受けまして、国内約千か所の相談窓口をつくったり、そしてまずは実情というものを、特に自動車産業を含めいろんな産業の皆さんの声を今はとにかく早く情報収集しながら、そして国内対策をしっかりやること。 それから、アジア、そして周辺国も大変な今変化を受けて、先生おっしゃられるようなそういう形ですので、まずは冷静に、冷静に受け止めながら、やっぱり対応を迅速にできるようにということを両方構えながら、しっかり対応させていただきたいと思っておるところです。
○古賀之士君 同様の御質問を加藤財務大臣にも、特に関税、それから市場、そして為替、こういった分野になるかと思いますが、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) 一つ一つの情報が何を根拠にどうして流れているかと、これはしっかり分析をするということがまず一つ大事だろうと思っておりますので、それは引き続き取り組みたいと思っております。 その上で、ただ、マスコミに出た情報も、特に金融資本市場等々はなかなかそういったもので動くということもございますので、そういった意味で引き続きそうした市場動向、我々も注視をしつつ、適正な対応を図っていくように努力をしていきたいと考えております。
○古賀之士君 これから先の見通しというのは本当に不透明な部分が非常に多いと思いますし、また私どもはその半導体に関連した様々な産業で重要な法案も、経済産業省さん、それから財務省さんも関連して抱えておりますので、その辺、しっかりとまたそれぞれの委員会の場で質疑をさせていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 当決算委員会においては、令和二年度、西暦二〇二〇年度以降、政府がコロナ禍や物価高対策で巨額の補正を繰り返して、四年間でその額は百五十兆円余にも上っております。基本的に当初予算分と一体で執行され、使われ方が見えにくいと言われております。しかも、緊急非常時の補正予算や予備費がコロナ禍の後でも常態化、当たり前化しているのではないかという指摘もございます。そういった点、問題意識を持って、今日の決算委員会、質問に入らせていただきます。 まず、会計検査院に伺います。 会計検査院が令和五年度決算検査報告で指摘しました一般会計の補正予算の執行状況について、特に補正予算で新たに設定され、予算現額の全てが歳出追加額である予算科目等、会計検査院長から、どのような状況になっているか、御説明をお願いいたします。
○会計検査院長(原田祐平君) お答えします。 会計検査院が令和五年度決算検査報告に掲記した一般会計の補正予算の執行状況等におきましては、令和四年度一般会計の歳出予算科目を見たところ、補正予算で新たに設定された予算科目は八十五目あり、その翌年度への繰越率は五四・三%となっていたこと、予算種別ごとの執行管理等が行われていた六府省の百三十八事業の執行状況を見たところ、これらの事業の四年度の補正予算現額に対する翌年度繰越率は四五・七%となっていたこと、百三十八事業のうち全額を五年度へ繰り越していた三十四事業の五年度の執行状況を見たところ、六年度へ繰り越されていたものが一・八%あったほか、不用とされたものが四八・四%となっていたことなどを報告しております。
○古賀之士君 いわゆる今御説明があったとおり、予算科目八十五が、予算現額全てが歳出追加額であって、金額ベースでは五四・三%、で、全体の、歳出全体の繰越率が一一・一%と、実に五倍近い繰越額になっていたということでございます。歳出追加額の半分以上が補正予算で成立した年度に支出されていなかったということですね。 さらに、伺います。 実は、これらの今会計検査院長から御報告、御説明があった点は、既に平成二十七年にも同様の指摘がなされております。会計検査院に引き続き伺いますが、もしその平成二十七年の所見というのを、今、概要、御説明ができますでしょうか。できましたらお願いをしたいんですが、大丈夫でしょうか。お願いします。
○会計検査院長(原田祐平君) お答え申し上げます。 平成二十七年度報告における会計検査院の所見としまして、大規模な経済対策の決定や災害の後に作成された補正予算は歳出予算額が多額となる傾向であり、補正予算に計上された予算の翌年度繰越率が高い傾向であることなどを踏まえて、今後とも、補正予算に計上された予算の適切かつ効率的、効果的な執行に努める必要がある旨を述べております。
○古賀之士君 そこで、財務大臣にお尋ねをいたします。 平成二十七年の会計検査院のこういった報告、これをどのように意識をされてこの問題を取り組んでこられたのか、検討を進められてこられたのか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘のように、会計検査院からは補正予算で措置した事業について繰越率が高い旨の指摘、これは平成二十七年度の検査報告も含めてでありますが、ありました。 補正予算で措置した事業については、いずれも年度内執行を前提とした上で、やむを得ない理由により結果として翌年度に繰り越されたものであると承知はしております。特に近年では、新型コロナの感染拡大や物価高騰といった見通しが困難な事情等がある中で、予期せぬ事態に対して万全を期すために十分な予算を措置した、また、地方公共団体や事業者からの申請を受けて支出する事業が多かったことなどから、結果として大きな金額の繰越しが生じているところでありますが、足下では、新型コロナ感染対策事業の終了などにより歳出全体の繰越額や繰越率は低下しているものと承知をしております。 また、私どもの取組としてでありますが、例えば令和六年度補正予算の事例として、決算検査報告も踏まえ、低所得者世帯向け給付金について、デジタル技術の一層の活用を通じた簡素、迅速な給付にも努めたところであります。 今後とも、補正予算で措置した事業について、適正かつ効率的、効果的な執行を行っていくために、各種手続の簡素化など、不断な見直しに取り組んでまいりたいと考えております。
○古賀之士君 今、御答弁で不断の見直しという言葉がおありになりました。 一方で、この問題は、御承知のように、度々この当参議院の決算委員会でも質疑されている内容です。 令和四年六月の十三日、当参議院の決算委員会において、当時、矢田わか子委員から、国の決算書には、残念ながらこの当初予算と補正予算と予備費といった財源別に区分されてはおらず、当初予算時の不足を補うために使用された予備費について、それが本当に必要であったのか、あるいは目的に沿った使われ方がされたかどうか、検証することができないということになっていますと、予備費財源とした執行額を特定し、目的、具体的な使途を国会に報告することをやはり検討すべきだったと思いますと質問をしています。 これに対し、当時の鈴木財務大臣は、補正予算や予備費のみを区分管理するということについては、各省庁の執行管理が複雑化することによって追加的な事務負担が生じるなど実務上の課題がありまして、予算執行の効率性を損ないかねないということ等を考えますと慎重に検討すべき課題であると、そのように考えておりますと答弁されています。 しかしながら、実際にはこの区分管理されている、全てではありませんけれども、そういう事実が明らかになってまいりました。 加えて、去年、令和六年十二月二十日、参議院の本会議において、青木愛議員から、予備費については、国会からの検査要請に基づく会計検査院の指摘を踏まえ、政府は特定使途予備費の執行状況を公表しています、補正予算についても、将来的な事業効果の検証にするべく、予備費と同様に歳出追加額を特定して執行状況を公表すべきと考えますと石破総理に質問しています。 加藤財務大臣にお尋ねいたします。 不断の見直しを行っているという御答弁でしたけれども、この際ですから一歩も二歩も更に前に進めていく時期ではないかとも考えますが、加藤財務大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、補正予算の執行状況については、内閣府の経済対策のフォローアップにおいて、各施策を利用しようとする者の予見可能性を高める観点から、それらの進捗状況の把握、公表が行われており、令和六年度補正予算で措置した施策についても、主な事業の進捗状況や今後の見込みなどは公表しているところであります。 御指摘の会計検査院の検査報告においては、補正予算により追加された予算に係る額を特定してその執行状況を把握することは原則としてできない状況になっているということを指摘された上ではありますが、各府省庁等に対し、経済対策等のうち予算額が多額となっている事業や国民の関心が高い事業等について、引き続き、事業の特性などを踏まえながら、その執行状況などについて国民に分かりやすく情報を提供していくことが望まれると指摘をされていると承知をしております。 補正予算全体について繰越額や執行残額をお示しすることは実務上の課題があるところではありますが、今回の会計検査院の指摘、また、今委員がお話があった予備費で支出済額や繰越額を把握した対応、これらを踏まえ、各省庁の業務負担や適切な抽出範囲を考慮しつつ、国民に分かりやすく情報を提供していくことは必要であり、規模の大きな事業などについて補正予算の執行状況を明らかにする、公表する方向で各省と議論を進めていきたいと考えております。
○古賀之士君 是非、その辺の、まだ分かりにくさ、透明性あるいは理解がなかなか国民の間にも進んでいかない現実を踏まえて対応いただきたいと思っております。 申し上げたように、実際に当初予算と補正予算は区分管理をされているという実態、事実も明らかになってきました。いわゆる当初予算と補正予算でしっかりと管理をされているということが多いと、全てではありませんが。で、現実には、そうなると大変だという当時の鈴木財務大臣のお話は過去にありましたけれども、現実的には多くのところで当初予算と補正予算の区分管理をやっていらっしゃるということで、そういう意味では、透明性を高めていくあるいは効率的にしていく、その点含めて、むしろ、その区分管理がもう本当に効率的ですので、決算を見て、そしてその中身をよりつまびらかに見えてくる、そういうことが可能になってくるんではないかと思うんです。その努力や手間暇というのは、現実的に課題があるというお話もありましたけれども、むしろかつての、当時のその御答弁よりもハードルは低くなっているという実態もかいま見えてきました。 それだからこそ、逆にそういった区分管理をしている実態もきちっと把握をされて、財務大臣がリーダーシップをお取りになっていただくと、そういうお考えはおありになるでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げましたように、規模の大きな事業などについては補正予算の執行状況を公表する方向で各省との議論を進めていきたいと考えております。 決算でというと、なかなか、今委員御指摘のように、そういう、それぞれやっているところ、やっていないところ、それから負担もございますので、そこはちょっとなかなか難しいかなとは思いますが、いずれにしても、国民に分かりやすく情報を提供していくという意味においてどういうことが更に踏み込んでやれるのか、各省庁としっかり議論していきたいと思っています。
○古賀之士君 是非、現状維持ではなく、一歩も二歩も前に進んだ形で進めていただけるようにお願いをしておきます。 本日のお話は、当初予算とそれから補正予算、その補正予算の中でも繰越金が生じているという問題を伺ってまいりましたけれども、多額の今度は補正予算に関しましてお尋ねをしていきたいと思っています。 まず、補正予算に関して、今日は武藤経済産業大臣もお見えですが、この経済産業省の当初予算、それから補正予算のボリュームやバランスについて伺ってまいります。 当初予算でございますが、経済産業省の予算額は大体一千七百億円、二千億円を切れるという額でございます。これは経済産業委員会でもお尋ねをいたしました。確認の意味でもう一度伺います。当初予算額と、最新の、そしてその金額で本当に足りるんでしょうか。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(武藤容治君) 前回、たしか経済産業委員会でお問合せいただいて、十分ではないかもしれませんけれども、その上で、予定の中でこの当初予算を組み、そして、この関税の話が出る前でありましたけれども、そういう形で対応させていただくという、たしか答弁をさせていただいたと思っております。
○古賀之士君 一方で、その当初予算に対して補正予算というのは、もう皆様御存じのように桁が違います。当初予算を大幅に上回る大規模な補正予算を組むことが冒頭お伝えしましたように常態化している、当たり前化しているということです。少なくともここ十年間の経済産業省さんはそんなふうになっております。 例えば令和三年度は、当初予算千七百四十五億円に対して補正予算三兆九千七百二十四億円、二十二・八倍です。令和四年度は、当初予算一千七百十二億円に対し補正予算一兆二千四百七十二億円、七・三倍です。令和五年度は、当初予算一千七百三億円に対し補正予算五千六百五十億円、三・三倍です。令和四年度決算においては、歳出予算現額四兆七千百六十三億円に対して支出現額三兆三千九百六十億円、翌年度繰越額一千二百十億円、繰越率は二・六%。不用額は、不用額は一兆一千九百九十二億円、不用率は、こういう金額、そして割合になっているということです。 素朴に考えると、なぜこんな事態になっているんだろうかと。いわゆるこの当初予算を一生懸命結構長い期間を使って一生懸命議論してきたのに、この令和三年度に限って言えば、その二十二・八倍もの補正予算を、いわゆる短期間、短時間で審議してしまいました。 この辺はどのように事態を受け止めていらっしゃるんでしょうか。もう常態化しちゃっているから、あれ、しようがないよねというような考え方でしょうか、それとも何とかした方がいいんじゃないかという、私はそういう思いで今質問させていただいていますが。
○国務大臣(武藤容治君) これはもう委員会でもそうですけれども、当初予算につきましては、政府全体の予算編成方針を踏まえて、中小企業対策等々、この資金繰り支援ですとか研究開発支援など、継続的な政策課題への対応を行ってきているところであります。 また、補正予算につきましては、今委員から御紹介いただきましたけれども、それぞれの年度で、ウイズコロナの中で物価高騰対策をやったとか、あるいはデフレ完全脱却を目指したとか、また成長型経済への確実な移行の観点等々、いろいろその時々で、いろんなことが余りにここ数年起きているのも委員と同じ思いだと思います。補正予算、その時々の経済社会情勢を踏まえて、必要に応じて緊急性のある政策課題に対応するための措置であります。財政的な影響を受けやすい中小、小規模、これがやはり私ども経済産業省としても、ここを何とか必要な予算を確保しながら死守していきたいと思っておりますし、本当に委員とは問題意識を共有するところではあるところだと思っています。 当初予算、補正予算、それぞれ在り方というものをよく考えながら、そして国民にやはり御理解をいただくということの中でこれからも進めていきたいというふうに思っています。
○古賀之士君 加藤財務大臣にも同様の御質問なんですが、いわゆる、なぜこんなにその当初予算でできなかったものがいきなりこう補正予算でどわんと膨れ上がっちゃうのかというようなことなんですよね。そういうことが逆にできないだろうかと、そういう御答弁も今一部あったかと思いますが。 先ほどちょっと時間や期間のお話もしましたけれども、当初予算の編成というのは一年掛かりで、関係省庁さんや、それから業界の皆さんたちや、それから団体といろいろ調整も恐らくされるでしょう。そして、六月の骨太の方針で予算額がある程度決まってくる。いわゆるキャップが掛けられるというんですか、上限がほぼほぼ決まってしまうとかいう現実感はあると思うんですね。 一方で、補正予算というのは、編成から成立見ると比較的当初予算に比べると短期間で、なおかつ編成期間が、例えば当初予算は、一般的にですが、九か月ぐらい掛かるのに対して補正予算は一か月、それから、あと審議も、当初予算が二か月ぐらいは掛けているはずなんですが、補正予算はどうかすると一週間前後、数日というケースもあったりするかと思います。 査定の基準も、先ほどの骨太の方針でいうとある程度予算額が決まったりもするんですが、一方で補正であったらある意味そういう上限が定まってないというような現実もあったりするんじゃないかと思うんですね。ですから、期間も査定もこれ甘くなっているんじゃないのという声も聞こえてくるわけでございます。 当初予算にしろ、このようなその当初予算が比較的小さくまとめて、そして補正予算で何か大きくどかんといくというので、今までのケースをいくと、いわゆる補正回しじゃないかという言葉も生まれてくるわけなんです。 このいわゆる補正回しというような認識をもしお持ちでしたら、逆に言うと、この辺は加藤財務大臣はどのような御所見をお持ちでしょうか。例えば、こういうシステム、在り方を少しやっぱり変えていく時期に差しかかっているんじゃないだろうかという認識はお持ちでしょうか、伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、予算の基本は毎年度の当初予算でありますし、その予算編成に当たりましては、予算事業の中身、見積りをよく精査した上で、年度中に必要になる経費、それを今おっしゃるように、骨太からずうっと議論していって作り上げてきていると、これが基本であることは間違いないと思います。 その上で、補正予算については、もう御承知のように、財政法第二十九条で、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出であり、また、冒頭お話がありました、年度内の執行を前提としているものでありますので、そうした考え方に立ってこれまでも編成をしてきたというふうに、私どもはそうした姿勢で取り組んできたところでございます。 特に最近、特にコロナ禍において、やはりこのコロナという、当時、私、厚労大臣も務めておりましたけれども、未知との闘いの中で何をしていいのか、それから各地方公共団体もどう対応するかというようなときに、かなりその補正予算のボリュームが積み上がった、そして、先ほど御指摘があるように、繰越しと不用等も発生したというのは事実だと思います。 そのときにもう少し反省して、またああいう事態においてもどうすべきかということは、これはしっかりやらなきゃいけません。しかし、同時に、そういう事態があった、しかし、だんだんそれが今、平時に戻ってくる中で、やはり平時の予算編成というものにしっかり戻していかなきゃならない、そういう思いで先般の六年度の補正予算も私ども取組をさせてはいただいたところでございますが、国会ではまだいろんな御議論もいただいたところでございます。 引き続き、当初予算を基本としながら、補正予算においては、そうした予算編成時において想定し得なかった経費の支出に充てるというこの基本原則にのっとって、今後とも予算編成に当たっていきたいというふうに考えております。
○古賀之士君 おっしゃるとおり、今、平時にと。 確かに、米国の関税のいろんなことで皆さんはもう大変な思いをされていらっしゃる部分もあるでしょうし、いろいろな物価高で悩んでいらっしゃる方も大勢いらっしゃいます。一方で、やっぱり少しずつその予算を、コロナ禍のようなときとは幾分このハードルを下げていきながら、平常化していくというのも大切な役割、お仕事だと思っています。 その中で、最近は、省庁によっては概算要求で事業の概要のみで金額を示さない事項要求というのがやっぱり増加して、その事業の一部を補正予算として前倒しで計上するという、これ新たな補正回しとも言われているようなこともあるんじゃないかと言われてきております。この辺も実は、平時ということを考えていきますと、やはりこれ早めに元に戻していくといいますか、是正をしていくということは大切なことかもしれません。 というのは、現実的に、先ほど大臣おっしゃったように、コロナのときも、何をしたらいいのか、どうしたらいいのか分からないというような現実の矢面立たされた中での予算編成になるかと思いますが、ただ一方で、これはさすがに金額載せないのおかしくないというのもやっぱり出てきている可能性だってあると思うんですよね。 その辺の見極めも含めて、財務大臣はどのように今御所見、お考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 事項要求含めて、中には概算要求で要求した事業について、結果的にそのまさに進行年度の補正予算において同様の事業について予算措置をしたという例もあるというのはそのとおりだと思います。ただ、そうした事業については、あくまでも補正予算の要件である緊要性、これを踏まえて事業の必要性などを精査をした上で、補正予算における予算措置を行ってきているものと考えております。 いずれにいたしましても、今申し上げた一つの基本的な考え方とか補正予算の考え方とか、それから今言った平時に戻していくべきである、こうした考え方、姿勢にのっとって今後とも対応していきたいと考えております。
○古賀之士君 もう、そうです、今まさしくおっしゃったその財政法の問題のいわゆる緊要性の定義ですね、これも、長いこの財政法の歴史の中では、一度たしかこの文言も改正されていると記憶をしております。それで今の緊要性という言い方を使うようになったと。それでかなり一層縛りを掛けたというか、ハードルを上げたような感覚の法案になったと言われていたんですけれども、どうやらやっぱり最近、その緊要性についてやっぱりもう一回きちんと定義をしていった方がいいんじゃないかという声も聞きます。 加藤財務大臣、その財政法による緊要性、この緊要性という言葉が、余りにもこの幅が広過ぎて、何でも使えちゃうんじゃないのという話になりかねない状況がやっぱり一部で見受けられるんじゃないかという声に対しては、どのようにお答えになりますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 私どもとしては、まさに条文上の緊要性というものをしっかり踏まえて、またそれぞれの要望省庁等とも議論を重ねた上で補正予算の編成を進めてきているところでありますが、委員御指摘のように、国会等においても様々な御指摘をいただいているわけでありますから、そうした御指摘も踏まえながら、今後とも予算編成に当たっていきたいというふうに考えております。
○古賀之士君 こういった、確かに景気を維持していく、特にこういうような不確実性の時代の中でやっぱり予算総額を削減したりすると、景気自体の押し下げ要因になるという指摘も一部であるのも確かなんです。そこはもちろん承知の上で伺っているということも是非御理解いただきたいと思っています。 さて、時間も迫ってまいりましたが、特別会計における余剰金、これもやはり常態化しているという問題も本当はお尋ねをしたかったわけで、特に今日は経産大臣がお見えですから、エネルギー対策、それから特別会計エネルギー需給勘定についてお尋ねをしていきたいと思っておりますが、時間がちょっとなくなってきました。 まず、このエネルギー需給、エネルギー対策及びエネルギー需給に関する特別会計の余剰金額、これ、会計検査院から概要をまず御説明いただけないでしょうか。
○会計検査院長(原田祐平君) お答えいたします。 会計検査院は、参議院から国会法の規定に基づく検査の御要請を受け、特別会計改革の実施状況等について検査を行い、平成二十四年一月にその結果を御報告しております。 委員のお尋ねにつきまして、この報告では、検査の結果として、エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定において、剰余金が依然として多額に上っている状況であることなどを記述した上で、会計検査院の所見として、特会法の規定により、予算の定めるところにより一般会計から同勘定へ繰り入れることとされているため、年度途中において不用額の発生が見込まれる場合でも歳出予算の執行状況を踏まえた一般会計からの繰入れの減額を行えないことが剰余金が多額となる一因になっていることを踏まえて、剰余金の減額のための取組について検討する必要があるなどと述べております。 以上です。
○古賀之士君 ですので、経産大臣、時間がありませんのでもうまとめて御答弁をいただきたいんです。 そういう剰余金の減額、いや、なかなか、いただいた予算を減額していくというのは、なかなか作業的にもそれから心情的にも、うんと思う部分は理解できるんですが、例えば、文字どおり、こういった、例えばそういう余剰金の一部をしっかりと勘案して予算編成していく、剰余金はしっかり残さないような形のやっぱりやり方、方法というものを、済みません、もうこれを結びの質問にさせていただきますが、まとめて御答弁いただけないでしょうか。
○国務大臣(武藤容治君) エネルギー需給勘定で令和五年度の決算剰余金というのは、約一・二兆円であります。内訳は、翌年度に繰り越して継続的に事業を実施するものが約八千億円。原因としては、例えば、能登半島沖地震で省エネ性能の高い窓の製造工場が被災をし、供給できる体制が年度内に構築できなかった事実などが挙げられております。 予算編成時と想定していた状況が変化をし、不用が生じた事業もございます。そういう形の中で、令和五年度以前についても剰余金が発生していることも、これも事実であります。 新規事業や制度変更を行った際には、事前に事業進捗ですとか執行状況を見通しにくい面もあり、その結果として一定の不用が生じることもあると承知しています。こうした剰余金が生じる要因について、毎年度これを分析をした上で、公開プロセスを始めとする行政事業レビューも積極的に活用した上で、同様の要因を繰り返さないように必要な見直しを行ってきているところでありますが、こうした取組をまた今後とも継続をしてまいりたいと思っております。
○古賀之士君 引き続き私どもも、出口の参議院、決算の参議院の使命として、引き続き質疑をさせていただきます。 時間になりました。終わります。御清聴ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) この際、委員の御異動について御報告いたします。 本日、神谷政幸さん及び酒井庸行さんが委員を辞任され、その補欠として藤井一博さん及び石田昌宏さんが選任されました。 ─────────────
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 令和五年度決算に関連して質問をさせていただきます。 物価高が続いて生活が苦しいと感じている国民が多い中、国民からお預かりしている税や保険料をなお一層大切にして国民サービスのために使わなければならないと日々思っております。これまで以上に、行政の仕事のやり方にどこか無駄はないか、常に見直していかなければなりません。 私は、国会議員にならせていただいて今年十五年になりますが、無駄削減を一つの政策テーマとして取り組んでまいりました。もちろん、税金の無駄といっても、見付けることも、そしてそれを実際に改善することも容易ではありません。税金のほとんどは、年金や医療を始め、国民のどなたかが必要とするものに使われています。やめたり縮小するということは、物によっては新しく政策をつくることよりも難しいかもしれません。しかし、できるだけサービスレベルを変えず、DXなど新しいやり方も取り入れながら、コストを下げられるより良い方法を模索するということは常に心掛けて、心していかなければならないと思っております。 そこで、私が特に取り組んでまいりましたのが、まずは、誰も困らない分野で無駄を削減するということでございます。それは何かというと、政府全体の資金管理の効率化、改善であります。 お手元に令和五年度の国の連結決算による貸借対照表をお配りしております。資産が約一千四十九兆円、負債が約一千五百七十七兆円、約五百二十八兆円の債務超過であります。かつて、一般会計と特別会計とを例えて、母屋でおかゆを食べて離れですき焼きを食べていると例えられたことがあったと記憶をしております。また、特別会計に埋蔵金があるということを表現されたこともあったと思います。かつてはこの貸借対照表というものがなく、いわゆる埋蔵金というものは見える化されていない状態であったと思っております。政府の会計が、民間企業では当たり前の複式簿記ではなく、単式簿記の現金主義会計であるためであります。 しかしながら、現在は、政府は一般会計、特別会計、独立行政法人等、それぞれ貸借対照表を作成して、公表をしています。そして、会計間のやり取りを相殺した連結貸借対照表も作成、公表されるようになっています。以前、いわゆる埋蔵金と言われるものがあったのは、この貸借対照表で言う現預金、あるいは換金可能な流動性の高い有価証券などが当たったというふうに思います。今は基本的に使い道がないものは既に財源化され、今残っている現預金等はそれぞれの組織で理由や目的があって保有をされているはずですが、とはいえ、常に国民目線での不断の見直しが必要だと思います。 貸借対照表を見れば分かるように、日本の政府部門の財政状態は債務超過です。かつて、借金もあるが資産もあると言う人がいましたが、実際には資産もあるが負債の方が多い債務超過ということであります。手元にあるお金というのは、余っているのではなく、国債などの見合いの負債によるもので、わざわざ利息を払いながら持っているものですから逆ざやになっているものであります。ですので、虚心坦懐に分析し、できるだけ手元の現預金は圧縮し、その分、見合いの国債発行を減らして利払い費を抑制するようにするべきであります。 その観点から、私が二〇一二年に予算委員会で質疑に取り上げて、政府のお金の資金効率を改善した事例がございます。一つが国債整理基金の残高の見直しです。七兆円減額しました。もう一つが福祉医療機構が行っている承継債権管理業務の改善です。 国債整理基金については、国としては、大災害発生時やシステム障害時などのオペレーショナルリスクに備えて七兆円を余分に手元に持っていました。それに対し、手元に持つ代わりに日銀がいざというときだけ特別に貸してくれる仕組みをつくれば、減らしてもリスクに対応することができるのではないかと私が提案させていただきました。 その時点ではすぐにやるとはならなかったのですが、その後、国会の委員会以外でも協議を重ね、志の高い優秀で誠実な財務省の国債の御担当の職員の方と日本銀行の方が動いてくださり、オペレーショナルリスクの際、日銀から一時借入れできる仕組みをつくっていただいて、減額が可能になりました。誠実に国民のためになる仕事をしてくださったことに今でも感謝をしております。 そこで、横山財務副大臣に伺います。 平成二十五年度末から令和五年度末の普通国債残高が七兆円減少していなかった場合を仮定して、各年度末の利付国債の加重平均金利の単純平均を用いて機械的に計算をすると、この国債整理基金約七兆円の減額による利払い費の削減効果がどれくらいになるかお尋ねいたします。
○副大臣(横山信一君) お答えいたします。 前提により異なりますが、御指摘の仮定により計算をすると、令和五年度末までの平均利率は〇・九三%、一年当たりの利払い費は約六百五十一億円、令和五年度末までの総額は約七千百六十一億円となります。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 毎年の複利で計算するともっと大きくなる面もあるのではないかと思います。 次に、鰐淵厚生労働副大臣に伺います。 こちらも予算委員会での私の提案を受けて、二〇一五年、法律改正によって福祉医療機構の承継債権管理業務が年一回から年複数回になり、年金財政を改善していただきました。それについての御説明、そしてそれによる後年度の年金積立金管理運用独立行政法人、GPIFの運用益の改善額累計の推計について、鰐淵厚労副大臣にお伺いいたします。
○副大臣(鰐淵洋子君) お答え申し上げます。 竹谷委員御指摘の業務につきましては、旧年金福祉事業団が実施していました住宅融資事業等の債権の管理回収を独立行政法人福祉医療機構が承継して行っております。 その回収資金は年金特別会計に国庫納付されますが、その回数につきまして、平成二十四年の予算委員会等での竹谷委員からの御指摘を踏まえまして、平成二十七年十月以降、年一回から年四回に変更する見直しを行いました。この見直しによりまして、福祉医療機構から納付された資金を年金給付の原資として迅速に活用することが可能となり、年金積立金を運用するGPIFにおける運用資金の取崩しを抑え、その運用期間をより長く確保することが可能となっております。 また、あわせまして、お尋ねのありました運用収益につきましては、日々の経済情勢により変動することなどから、この見直しによるGPIFの運用益の改善額の累計を正確に推計することは困難ではございますが、一定の仮定を置いた上で機械的に試算した場合、平成二十七年、二〇一五年度から令和五年、二〇二三年度までの改善額の累計の見込みはおおよそ百三十五億円程度となります。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 今御答弁いただきましたように、本件、二〇一二年の国会質問を受けて、その三年後、当時、山本香苗副大臣や厚生労働省、福祉医療機構の職員の方々が国民のためにと動いて法律改正したことで実現し、これまでの累計で一定の仮定を置いて、約百三十五億円を生み出したものだというふうに思います。心から感謝をしております。 これら二つの事例は、政府及び政府関係機関が仕事のやり方を変えることで、必要ならそのための新たな仕組みや法改正を行うことで、国民の皆様の誰にも迷惑を掛けずに、累計で利払い費を七千百六十一億円削減したり、年金資産の運用益が百三十五億円改善できたというものであります。こういう努力は大いに行うべきだというふうに思います。とはいえ、そう簡単にできるものではないということも承知しておりますので、今日は、基金の管理について議論を深めさせていただきたいと思います。 ここで、鰐淵厚生労働副大臣は御退室いただければと思いますので、委員長の御差配をお願いいたします。
○委員長(片山さつき君) 鰐淵副大臣におかれましては、御退席いただいて結構でございます。
○竹谷とし子君 基金の資金管理方法を変えることで、同じように、先ほどと同じように、国債の利払い費の削減ができるのではないかという観点で質問させていただきます。 国の会計は単年度主義で、複数年度で柔軟にお金を使う必要がある事業形態には使いにくいという面があると思います。しかし、基金にすると複数年度で使えることになります。国民や事業者の方々にタイムリーにお金を届けて、必要な政策を遂行する上で、その利便性は大事なことだと思います。一方で、長期間手元にお金が保有されるという点では、無駄な国債利払い費を発生させる可能性もある仕組みであると思います。 今の法制度の下では仕方ないのですが、やり方を変えることで、必要ならば法律改正をしてでも、そのお金のために発行する国債の利払い費を抑制できるようにした方がいいのではないかと思っております。 国の会計が単年度主義であることについては、会計に詳しい国民の方々からは複数年度主義にするように法改正すればいいじゃないかと御意見をいただくこともございますが、そうすぐにできるような簡単なことでもないというふうに思っております。将来的にはあり得るかもしれませんが、やるとすると大改正になることであります。 ですので、本日は、まずは基金に焦点を絞って検討をしたいと思っております。 全ての、まずは全ての基金について、直近の残高の総額及び基金から政府への返納額の総額、令和五年度まで四年間の基金への収入総額の平均、基金からの支出総額の平均を行革本部に伺います。
○政府参考人(柴田智樹君) お尋ねございました直近の基金残高と国庫返納額でございますけれども、令和五年度末時点での基金残高は約十八・八兆円、令和五年度の国庫返納額は約〇・四兆円となってございます。 また、基金の収入と基金からの支出の令和二年度から令和五年度までの四か年の一年間当たりの平均額でございますが、収入につきましては約八・二兆円、支出につきましては約三・九兆円となってございます。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 直近の基金の残高、令和五年度末時点での基金の残高は十八・八兆円ということでございました。期中においては当然使用されていきますので減っていきますが、それなりの額が常に手元にあるということになるのではないかと思います。 次に、財務省に伺います。 各基金で違う面があるとは思いますけれども、一般的な資金の、資金繰りのプロセス、工程を御教示いただきたいと思います。特に財務省から基金設置法人に資金が送金され、基金設置法人からその先の事業者などの支出先に送金されるきっかけ、そしてタイミングを御教示ください。
○政府参考人(中山光輝君) まず、国から基金設置法人への資金の流れにつきましては、一般的に、予算成立後、基金設置法人から各府省に対して交付申請がなされ、各府省が交付決定したものについて基金設置法人に支出されることとなります。 また、基金設置法人から各事業者等への資金の流れにつきましては、基金ごとに事業形態や目的等が異なることから一概にお答えすることはできませんが、事業者等からの申請等に基づいて支出されることになると承知してございます。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 予算成立後、基金設置法人からの各省庁に対する交付申請がなされて、そして各省庁が交付決定したものについて基金設置法人に支出をされるというところがスタートだというふうに思います。これは割と予算成立後速やかになされるのではないかと思います。そして、その後、基金ごとに形態は異なるけれども、事業者からの申請等に基づいて支出がなされると、これは複数年度にまたがって行われるということだというふうに思います。 そうしますと、その基金の残高の一部については、事業者等に支払われるまでやはり一年、二年、あるいはそれ以上かもしれません。一つ一つ調べてみなければ分からないことだというふうに思いますけれども、現預金として長期間一定額保有されている可能性があるということだと思います。 続いて、財務省に伺います。 直近の国債利払い費の利率、そして一兆円の国債発行に係る一年間の利払い費が幾らになるか、御教示いただきたいと思います。
○政府参考人(窪田修君) お答えします。 直近の国債費利払い率、あっ、利払い費の利率について、令和五年度末の利付国債の加重平均金利は〇・七七%、一兆円の国債に係る利払い費については、申し上げた利率を用いて機械的に計算しますと約七十七億円となっております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 一兆円手元にお金があると、そのために発行する見合いの国債発行、今債務超過状況ですので、基本的には国債発行ということになるというふうに考えられます。そうすると七十七億円の利払い費が発生、十兆円ですと七百七十億円であります。 今の国債金利というのは理財局の取組の御努力もあって非常に低いレベルに平均的な金利はなっているというふうに思いますが、これから金利が上昇局面になっていくことも予想されます。 かつて国債金利がもっと高かった頃は七%以上、財務省の資料によると七%以上というときもあったということでございます。それで計算すると更に莫大な金利支払が発生するということになります。基金が十八・八兆円の残高で出たり入ったりしていますので、平均残高はもっと少ないということになるとは思いますけれども、数兆単位、入出金額から逆算すると数兆円単位で基金設置法人にはお金が手元にある状態であるというふうに思われます。今の低い国債金利で計算しても年間で数百億円単位で国債利払い費が掛かっているというふうに考えられます。これは非常にもったいないことであるというふうに思います。 そこで、加藤財務大臣に伺います。 複数年度で使える基金制度は必要なものであるというふうに私も思っております。しかしながら、一方、各基金が保有する資金が、今お話しさせていただいたように、国債を見合いで発行しているものであると考えると、手元に持っている間は逆ざやが発生している状態というふうに考えられると思います。 基金設置法人から事業者などの外部に支払うその一定期間まで、直前まで国債発行を遅らせるなどして、その分の国債の利払い費を削減できる余地はあるのではないでしょうか。単年度主義の現行制度の下で無理があるなら、必要な法改正をすることも含めて方策を是非とも御検討いただきたいと思います。御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、基金の予算措置は、必ずしも国債というわけではなく、税金、税外収入それぞれによって賄われているものでありますが、ただ、委員も御指摘のように、じゃ、いずれにしても、そこにある現金を寝かしておけば、今金利のある時代でありますから、そこに当然、金利の発生、あるいはもし違う形で運用すれば機会費用というものが発生するわけでありますから、そうした認識はより持つことは非常に大事だというふうに思います。 また一方で、基金は、御承知のように、各年度の所要額が見込み難い事業だからこそ基金になっているわけでありますので、その安定的かつ効率的な実施の観点から、あらかじめ複数年度にわたる財源を確保しておく事業に限って認められており、予算成立後、基金設置法人からの申請によって基金に資金が交付されるという形になっています。 各基金設置法人に交付された資金は、所管省庁が定める管理運営要領などに基づき、国債等の有価証券や金融機関への預金などにより運用することとされております。基金の各年度の所要額を見込み難いという性質上、安全性や流動性にも配慮する必要があることから、運用をベースとして考える、いわゆる自由な運用は難しい面があるところではあります。 委員の御主張は、むしろ調達、国の調達コストから、国から基金設置法人に基金造成費補助金を支出するのはできるだけ基金設置法人が基金から支出する直前で合わせて行うべきという御主張なんだろうというふうに思います。御指摘の予算執行はまさに単年度ごとに必要な予算を計上することにほかならないわけでありますが、基金事業は、先ほど申し上げた各年度の所要額を見込み難い事業であることから、単年度ごとの計上が難しいといった点には留意していかなきゃならないと思います。 また、御指摘のように、我が国の厳しい財政状況、また今、先ほど申し上げたように金利がまさに生じてきているというこうした状況でありますから、資金調達コストの観点も踏まえれば、必要以上に基金残高が積み上がらないようにすることは重要であり、また、それぞれの機関において、安全性や流動性も配慮しながら、有価証券や金融機関への預金など運用をしっかり図っていく、こういったことは必要だと考えております。 財務省としても、毎年度の予算編成過程において事業の必要性などを精査した上で、適切な予算措置も併せて行ってまいります。
○竹谷とし子君 例えば交付国債という制度があると思います。非常に単純に言うと、交付国債を受け取った者が必要なときに要求払いをするという、そういう形だと思います。これを基金に使うということは、財務省の方からは今の制度ではできないということも聞いておりますし、私もそれは理解をしております。しかし、そのまま使えないとしても、これを参考に、基金に関して枠を与えて、必要になったときに一定の期間で速やかに現金化できるような、要求払いができるような仕組みをつくるということは絶対不可能とは言えないのではないかというふうに思っております。 私も更に勉強して検討したいと思いますが、引き続き財務省でも御検討をお願いしたいというふうに思います。 今、基金のためのお金というのは、税金、また、足りない分は国債の発行ということでありましたが、この財務書類で分かるように、国は債務超過でありますので、その分を減らせば国債発行を遅らせることができるということだというふうに私は思っております。 また、政府及び独立行政法人等の資金繰りや将来の支出等のために保有しているこの百六兆円の現預金について、我が党の杉久武議員も本会議で提案をいたしましたが、その保有のために政府全体として過度な国債発行と利払い費発生になっていないかどうかということを確認をするための総点検をすべきではないかと考えます。 これについては、財務省にお聞きしたところ、政府の現預金の保有目的は主計局は把握をしておらず、また、独立行政法人等の現預金の保有目的については所管外ということでありました。しかしながら、財務省なのか、あるいは内閣官房なのか、あるいは会計検査院なのか、適切な方法を政府に検討していただきたいというふうに思っております。 引き続き、私自身も、国民の大事な税金の無駄を少しでもなくせるように、国民の皆様から大事な議席をお預かりしている一人の国会議員として、地道に取組を続けていきたいというふうに思っております。 次に、相続税に関して伺います。 外国人の方、また外国に、日本に住んでいるかどうかを問わず、日本に所有していた財産について相続税は課されるかどうか、これについて財務省に伺います。
○政府参考人(小宮敦史君) お答え申し上げます。 相続又は遺贈により取得した日本にある財産につきましては、被相続人等の国籍や日本国内の住所の有無にかかわらず、相続税の課税対象となるものでございます。
○竹谷とし子君 外国人の方が日本に所有していた財産についても相続税の課税対象になるという御答弁でありました。 それを確認させていただいた上で、国民の一部には、外国人には相続税が日本に財産を持っていても課されないのではないかという声がありますが、今御答弁いただいたように、制度上は課されるとのことでありました。 次に、きちんと納税されるように政府としてどのように対策をされているかを伺いたいと思います。 特に、外国にいる人からは税を徴収しにくいのではないか、課されたとしても税を徴収しにくいのではないか、逃げ切るのではないか、これは日本に住んでいる日本人と比べると不公平なことになるのではないかと懸念する声があります。 政府としてどのように対策をされているか、横山財務副大臣に伺います。
○副大臣(横山信一君) 外国人への相続税課税につき、国税当局では、国内居住の外国人については、相続税法に基づき法務省から通知される情報、死亡したと通知される情報、これにより、国外居住の外国人についても、不動産の移転登記情報など様々な情報により、その死亡事実の把握に努めているところであります。 その上で、外国人の保有財産については、国外財産調書や国外送金等調書などの資料情報、これに加えて、共通報告基準、CRSに基づく非居住者に係る金融口座情報等の活用や必要に応じて行う税務調査などを通じてその実態把握を行っております。 なお、国外居住の外国人が相続税を滞納した場合には、日本国内において納税管理人を選任して、その者を通じて納付するよう促すほか、滞納者の国内財産を差し押さえる、国内財産がない場合は租税条約に基づく徴収共助の枠組みを活用して滞納者が海外に保有する財産から徴収するなど、国税債権の確保を行っております。
○竹谷とし子君 様々な努力を行っていただいているということだとは思いますけれども、引き続き取組を進めていただきたいと思います。 一方で、外国人の個人の方はそのようにできますけれども、外国法人を介しての日本の財産、日本に持っている財産について問題意識を持っておられる国民の方もいらっしゃいます。 日本に暮らしている日本人の方であれば、会社を介して不動産を持っていても、その会社が相続されたときに、その会社の株に対してまた相続税が課されるということもあると思いますが、これは外国に、外国の法人であった場合にはその把握が難しいのではないかという声であります。これについては、対策としてはまた不動産取得時の情報ですとか登記情報なども必要であるというふうに思います。 他省庁とも連携して協議をして検討していく必要があるとは思いますけれども、日本人の方が不公平だと感じないように、引き続き検討していただきたいと思っております。 時間が来ましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。
○窪田哲也君 公明党の窪田哲也です。今日はよろしくお願いを申し上げます。 書店の振興について伺いたいと思います。 午前中の衆議院の予算委員会でも齋藤前大臣がこの問題を取り上げておりましたけれども、同大臣の肝煎りでプロジェクトチームが設置をされましてちょうど一年になりました。トランプ関税、これは外からの我が国を襲っている脅威だと思いますけれども、今、我が国が直面している内側からの私は大きな脅威だと捉えているんです。 SNS、台頭している。最近の雑誌では、SNSにのまれる民主主義というような特集をしている雑誌もありますし、私、三十二年間新聞記者やっていたんですけれども、出版、新聞、書店、取次ぎ、全てが日本の言論の大事なそういう軸というか、そういうものが脅かされているという実感を持っております。 私は鹿児島を拠点にやっているんですけれども、私の周りでも、天文館の本屋が突然なくなりまして、昨年、一昨年ですね。そして、鹿児島の駅前の書店も昨年の十一月になくなりました。つい最近は、天神のあの地下街、地下街の地下鉄天神駅上がったすぐそこにある書店が突然消えておりまして、もうびっくりしたんですけれども。 そうした中で、とても私は、これはそういう危機感もあって、昨年、経産省がプロジェクトチームを立ち上げたわけですけれども、そういうこれまでの一年間の踏まえての取組の状況等もありますでしょうし、そういったことも伺いながらやっていきたいと思っております。 そういう中で、昨年、喜界島に行きましたら、あの喜界島、島です。書店が元気いっぱいやっているんですね。この書店、何という名前かというと、ブックス銀座という名前の書店がやっていました。そういう環境の中で育っていく子供と、全くそういう書店がないところで育っていく子供というのは、私は、知の格差ということも言われていますけれども、とても大きい格差につながっていくんじゃないかなという、そういう問題意識を持っております。 初めに、これは文科省に伺いたいと思います。 読書離れが進んでおります。ネットを利用する時間が増えていますけれども、書店が苦境にあります。この読書離れの現状、背景、対応策について伺いたいと思います。
○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。 子供の読書離れを示す指標の一つである不読率、一か月一冊も本を読まない子供の割合ですけれども、このデータ、一貫した上昇傾向にはないものの、小学生八・五%、中学生二三・四%、高校生四八・三%と、年齢が上がるごとに高くなっており、この不読率の低減を図る必要があると考えております。 また、文化庁が昨年実施した十六歳以上を対象とした国語に関する世論調査でも、六二・六%の人が一か月に一冊も本を読まないという調査結果が出ており、また、読書量が減っている人にその理由を尋ねた問いでは、スマートフォンやタブレットなどの情報機器で時間が取られるとの回答が四三・六%と最も多くなっております。 このため、文部科学省では、第五次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画に基づき、乳幼児からの読書習慣の形成を促す取組や探求的な学習活動等で学校図書館の利活用を促進する取組等の充実を図ることとしております。 この計画を踏まえまして、読書活動の先導的なモデル事業や、あるいは学校等における子供の読書活動を推進するための優れた取組の表彰等を実施しておりまして、引き続き読書活動に関する取組を推進してまいります。
○窪田哲也君 文科省さんにはしっかり読書活動の推進をお願いしたいんですけれども。 一方で、雑誌が今売れなくなってきています。そのことによって、書店に足を運ぶ人が、これ雑誌で読める内容のものが随分SNSで十分読めてしまう、そういう時代で、雑誌が売れない。したがって、書店に足を運ぶ人がいなくなっているという、こういうことだと思うんですね。 書店に行く人自体が減ってきて、全国の書店が苦境にあるというその現状を大臣がどういうふうに今見ていらっしゃるのか、そしてその影響はどういう、どう捉えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(武藤容治君) 私は地元へ帰るとき、いつも東京駅で丸善、本屋へ寄って、行くんですけれども、今委員の御指摘でございます、全国では今直近十年で約四千軒ほどの書店がなくなってきておりまして、その結果、約四分の一の市町村において書店がなくなってきていると。私の地元岐阜県でも書店は減ってきておりまして、非常に危機感を感じているところであります。また、齋藤前大臣からも、本件への対応をしっかり継続するよう引継ぎも受けておりまして、問題意識は高まってきているところであります。 書店業界の苦境の要因というものは、例えば読書離れとかデジタル化の進展ですとか、今おっしゃっていただいたようなその他のコンテンツとの余暇時間等の奪い合いなどが挙げられるものと思っています。 こうした書店経営における課題を整理するため、書店経営者の方と対話を重ねて得られた意見を、関係者から指摘された書店活性化のための課題として、今委員おっしゃっていただきましたけれども、三十四項目にまとめ、本年一月に公表したところであります。現在、取りまとめた課題を踏まえて、書店活性化プランを各省連携によりまして作成を進めているところであります。
○窪田哲也君 どうか引き続きよろしくお願いをしたいと思います。 それで、この書店経営者ですけれども、様々な補助金が利用はできます。持続化補助金、IT補助金、それから事業再構築補助金、たくさんあるんですけれども、どうも伺ったところでは、なかなか書店の経営者の皆様、他の業種、業界と比べて利用が低迷をしているというふうに私は思っておりますけれども、経産省さんでも、パンフレットですか、そういうものを作って呼びかけていらっしゃるようですけれども、依然低迷をしているという。 その書店業界の皆さんがそうした補助金等を使う、低迷、利用が低迷をしているその理由、そして、それに対してどのような活用の促進策を図っていくのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。 私たちが書店経営者の声を聞いている中で、先生御指摘のとおり、書店でどのような補助金が使えるのかが分からないという声があったことは承知しているところであります。 私たちもこのような声を受けまして、経済産業省として、昨年十月に書店経営者向け支援施策活用ガイドを作成し公表したところであります。この活用ガイドにおきましては、書店における活用事例を具体的に併記するなどして、活用のイメージが湧く工夫を行ったところであります。業界関係者の協力も得ながら、このガイドの周知などを行ってまいりたいと思っております。
○窪田哲也君 引き続き徹底をしていただいて、是非活用がもっと進むようにお願いをしたいと思います。 商店街の中ででも書店というのはたくさん人を呼んでくるとても大事なところだと思いますし、商店街そのものの活性化もとても大事ですけれども、このことについてまた機会を見て質疑をさせていただければと思っておりますけれども、なかなか利用が低迷しているということでございますので、商店街を活性化していくという、そういう意味においても、是非、書店に限ったものは今ないんですけれども、そうした活用策をしっかり進めていただけるようにお願いをしたいと思っております。 先ほど大臣の方からも御答弁いただきましたとおり、この二十年で本屋がほぼ半減、地域に一つも書店がない無書店自治体が四分の一に上っています。一つしか書店がない自治体も二〇%ということでございますけれども、このような実態についてどう捉えていらっしゃるのか。 私、特に地方に多いと思っていたんですけれども、都道府県別に数字を並べているのを見たらそうでもないんですね。地方によってばらつきがあって、それは合併の進み具合もありますし様々な要因があるんだろうと思いますけれども、特に、私は、地方で書店が消えていく影響というものは大きいというふうに感じております。 無書店自治体が増加していることに対しての影響をどういうふうに捉えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からの答弁にもございましたが、現在、書店がない市町村は全国千七百四十七自治体のうち四百八十六自治体に及びまして、全体の四分の一を占めております。また、書店がないか又は一軒しかない市町村が八百三十二自治体ございまして、これは全国自治体の約半数となっております。 私たち、こうした書店がない又は非常に少ない自治体で育つ子供たちはこの書店の楽しさや書店で得られる経験ができずに育つことになってしまうと、そのように思っております。書店には一覧性を持つ空間だからこそ得られる未知の本との出会いがありまして、多様な文章に触れ、創造性が育まれる文化創造基盤として重要だと考えております。私たち、そういうことで、こうした書店を維持していくことが重要であると考えております。
○窪田哲也君 今、一覧性ということがございましたけれども、面白い話があって、作家の江國香織さんがどうやって本を選んでいるかということを書いていましたけれども、見た目と手触りというんですね。それで本を選んでいるんだということですけれども、ネット書店では手触りも感じることができません。しっかり守っていただきたいと思います。 外国ではいろんな取組が進んでいるようでございまして、フランスでは、コロナ禍のロックダウン下で、政令で書店を生活必需品商業施設と、このように位置付けたそうであります。そしてまた、ドイツも、紙の書籍を文化財、文化資産と位置付けております。韓国では、地域書店の活性化支援を出版文化産業振興法に盛り込んでいるということでございますけれども、これら海外の、諸外国の公的支援に対する認識について伺いたいと思います。
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。 フランスや韓国では、まさに文化保護を目的として様々な政策が整備されていると認識をしております。例えばフランスですが、若者の文化へのアクセスを容易にし、文化芸術活動を促進する目的でカルチャーパスが配付されたり、又は韓国では、公共学校図書館が図書を購入する際に地域の書店を優先するよう勧告したりといった事例がございます。 国として、こうした文化保護の観点から書店の姿勢を重視している姿勢は学ぶべきところがあると考えておりまして、参考にもすべきものがあればしっかり参考にしていきたいと、そのように考えております。
○窪田哲也君 今答弁ありましたとおり、しっかり参考にして学んでいただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。 次に、決済手数料の引下げについて伺いたいと思います。 これ、もちろん書店だけには限らないことでございますけれども、カードのキャッシング決済ですが、額それから業種に応じてカード会社が個別に決めているということでございます。この手数料が書店の経営を圧迫しているという実態があります。書店は、粗利率が大体二二%と言われていまして、その中でカード会社に払わなければならないキャッシング手数料が三%であります。 韓国では、国策として中小零細企業の手数料を軽減をしました。その結果、ネットの書店に押されて随分減少傾向にあった書店が回復をしているということですね。二〇一五年、二千百六十五店舗から、二〇二一年、二千五百二十八店舗まで回復をしたということでございます。 そうしたキャッシング手数料、中小零細の事業者向けですね、是非これは手数料引下げに対して取り組んでいただきたいと思いますけれども、御認識を伺います。
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。 キャッシュレス決済手数料ですが、これは、一部の書店から経営上の負担になっているという指摘があるのは私たちも承知をしております。 そうしたこともありまして、経済産業省では、二〇二二年十一月に、クレジットカード会社間でやり取りするインターチェンジフィーの標準料率公開や、クレジットカードのコスト情報についてアクワイアラーから店舗への説明を促す取組などを進めまして、手数料の透明化に取り組んでまいりました。 このような中、複数事業者から書店を含む中小加盟店向けの低廉な手数料の決済サービスが昨年末頃から提供され始めております。従来よりも二割程度低廉になっていると認識をしております。 経済産業省としましては、こうした民間サービスの手数料引下げを評価しているところでありまして、このような形で低廉な手数料が広がるよう取り組んでまいりたいと思っております。
○窪田哲也君 もう是非そうした手数料引下げの取組が広がっていくようによろしくお願いをしたいと思います。 もう一つがDX化でございます。 書店では、返本率の高さ、これが小規模書店の最大の課題でございます。大体書籍だと三三%、雑誌で四四%と言われております。その要因は、DX化が遅れている。したがいまして、書店の売れ筋の把握、それから在庫管理、そうしたものがなかなかきちんと進んでいかずに、取次ぎを経由して本が入ってくるけれども、それが読者のニーズに必ずしもマッチしていないと、あるいは欲しい本がちゃんと入ってこないという、そういう問題があるんですね。 しっかりDX化進めていくことが小規模書店の支援につながっていくと考えます。粗利率を上げていくことになると思いますけれども、このDX化に対する支援策について伺いたいと思います。
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。 書店におけるDX化においては、民間事業者の取組として、コミックを中心にRFIDタグを取り入れる取組が進んでいるものと承知をしております。RFIDタグが導入されることで、書店店頭における在庫管理の省力化のほか、市中在庫の適正な把握が可能となりまして、過剰な発注防止による返品削減や販売ロスの削減による売上げ増加、さらには万引き防止等の効果が見込めると認識をしております。また、買取りによる調達に移行すれば、書店への利益配分を増やす出版社も現れております。 他方で、こうした効果を最大限発揮するためには、書店店頭において読み取り装置やゲートなど専用機器の導入が条件となるため、今後の普及には一定の課題があるものと承知をしております。 経済産業省としましても、出版社、書店の実情を踏まえつつ、必要な後押しを検討してまいりたいと思っております。
○窪田哲也君 周辺の機器の導入にお金が掛かりますので、是非支援をお願いしたいと思います。 先ほどもちょっと出てきましたけれども、自治体支援とカルチャーパスについて伺いたいと思います。 コロナ禍で、地方創生臨時交付金使って図書カードを配る、そういうことも随分進みました。フランスは、二〇二一年、若者の文化活動をサポートするという目的でカルチャーパス導入しました。十五歳から十八歳対象で三千二百円から四万八千円ということでございますけれども、我が国も、若者の読書離れ、書店支援、そうした、また自治体の取組も支援していただきたいと思います。また、日本版カルチャーパス、是非御検討いただきたいと思います。
○政府参考人(南亮君) 先生御指摘のとおりでありますが、フランスでは、若者の文化へのアクセスを容易にし、芸術文化活動を促進する目的でカルチャーパスが配付されていたものと承知をしております。我が国の自治体におきましても、新しい地方創生・生活環境創生交付金の活用により、地域の書店を含む商店街や中心市街地の活性化の取組を支援することが可能であると認識をしております。 今後、関係省庁と連携しまして、自治体の創意工夫に基づく取組を後押ししてまいりたいと思います。
○窪田哲也君 もう一つが図書館との連携だと思います。やはり、書店には書店のすばらしさがありますし、図書館には図書館の利点がありますし、ネット書店がなくなれば島の子供たちや島の人たちが、へき地の人たちが困ってしまいます。いずれも大事です。 そういう中で、特に図書館との共存共栄はとても大事だと思っておりますけれども、図書館がベストセラー本をたくさん買ってしまうためになかなか書店に来てくれない、あるいは、図書館が本を買うときに、官公庁が入札して値引きが行われて、大規模書店が有利だというお声もたくさん伺います。 そうした中、様々連携をしながらやっているところもございます。例えば、図書館の本を書店で借りられるようになるとか、あるいは、私の地元の鹿児島ですと、天文館、書店とそれから周辺の古本屋等が連携をしながら、また文学館が連携をしながらスタンプラリーを実施をしたりとか、そういうこともやっているんですけれども、この図書館と書店との連携について、まずは文科省そして経産省に伺いたいと思います。
○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。 令和五年十月より、出版文化産業振興財団、日本図書館協会等とともに文部科学省も参加をいたしまして、書店、図書館等の関係者による対話の場を開催して、その対話で得られた共通認識や読書人口を増やすための連携促進方策が昨年四月に公表されております。その中で、主な連携促進方策として、今御指摘ありましたような、図書館で近隣書店の本の在庫確認や注文ができる仕組みづくり、書店での図書館の予約資料の受取や返却等の提案をまとめております。 文部科学省では、この連携促進方策を踏まえまして、書店と図書館が連携して取り組む事例集を作成しておりまして、その中で、図書館の図書等を地元書店から購入するといった事例ですとか、書店での図書館資料の受取、返却の結果、児童書等の売上げが増加した事例ですとか、こういった事例を集めまして、広く周知、広報しております。加えて、令和六年度補正予算においても、読書を通じた町づくりを推進する取組を実施することとしております。
○政府参考人(南亮君) 書店と図書館の連携、共存につきましては、読書環境の醸成につながりまして、ひいては書店振興の観点から非常に重要であると考えておりまして、今ほど御答弁ありましたように、各地で様々な取組が進んでいるものと承知をしております。 私たちの関係でも、昨年四月に開催した車座では、公共図書館の貸出しや返却を書店店頭でできるようにしたことで来店客数、売上げの増加につながった事例をお聞きしました。ただ一方で、今年一月に公表した関係者から指摘された書店活性化のための課題では、図書館による複数購入や新刊図書の貸出しによって売上げ減少したと声があったことも事実であります。 引き続き、関係省庁と連携しまして、この公共図書館と書店の連携、共存の在り方については考えてまいりたいと考えております。
○窪田哲也君 日本独特のこの商習慣が、出版、書店、取次ぎというこの三者の関係にありまして、それぞれが努力をしながら各改革をしていかなければ、日本の言論、出版、書物、図書というものはとても厳しい時代になっていくのではないかと思っています。 一日に、出版取次大手トーハンの近藤会長のインタビューが読売に掲載をされておりました。同氏が、同社が書店振興に取り組むのはなぜか、それは本屋にチャンスを届けるとの思いからと。日本の出版流通における川上思考を、刊行予定を基に書店が発注する川下思考に変えたいというのが本業改革の基本的な考え方だと、このように述べていらっしゃいました。 この言論、出版をめぐる大きな今過渡期にあると私は考えております。この日本の独自のビジネスモデル、これを再構築していく必要があると考えております。特に、返品、返本システムというところもございます。そうした中で、今ほど私申し上げました出版取次大手が書店の、小型書店の開業をサポートするサービス等も、そうした新しい取組も始まっているところであります。 そういう中で、日本のビジネスモデル再構築の必要性があると思いますけれども、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。 私たちも、先生おっしゃるとおりですが、既存の書店のビジネスモデルについては課題があると認識をしております。例えば、書籍では約三割、雑誌では約五割という非常に高い返品率をバリューチェーン全体でいかに下げ、出版業全体を黒字に転換できるかが大きな課題であると認識をしております。 この課題に対応するため、書店が本を買取りにより調達することで利益配分の向上を図るビジネスモデルの再構築を図る取組が民間主導で複数行われているものと承知をしております。また、書店におきまして、カフェとの併設や文房具等の他の商材を並べて利益率を向上させる工夫を図っている、そうした取組も見られてきております。こうした創意工夫によって、新しいビジネスモデルの取組をしっかり応援してまいりたいと思います。
○窪田哲也君 先日、「サピエンス全史」で知られる世界的な歴史学者ハラリ氏が来日をされました。「NEXUS」が出版され、日本語版が出版をされまして、その記念で来日をされたわけですけれども、その様子は日経とか読売とかにも出ておりましたけれども、大変重要な指摘をされておりました、紙面ではですね。AI革命という宗教改革や産業革命より重大で途方もない課題に直面をしている、アルゴリズムはユーザー数を獲得するために怒りや憎しみをあおる情報を拡散をしていると、そのように述べていらっしゃいましたけれども、大変に私たちが直面している課題は大きいと私は考えております。 先日も、読売と講談社、両社が提携をして書店振興、書店活性化へ向けた共同提言を発表をしております。この提言では、書店は本と人をつなぐ地域の文化拠点であり、その存在は日本人の教養や人格形成と深く結び付いているだけでなく、国力の源になっているというふうに述べていますけれども、私も書店は国力の源との指摘に共鳴をする一人であります。 書店振興へ向けた考え方、決意について、大臣に答弁を伺い、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(武藤容治君) 共同提言において書店を国力の源と位置付けたことは承知をしているところです。重みのある指摘と受け止めているところです。 経済産業省では今年一月に、関係者から指摘された書店活性化のための課題を公表しましたけれども、本共同提言は当省が公表した課題と問題意識が共有されているものと考えております。現在、関係省庁と連携をしながら書店活性化プランの策定を進めておりますけれども、共同提言に示された内容も参考にさせていただきたいと思います。 引き続き、関係省庁や業界の皆様と一緒になって同プランの策定を進め、着実に書店振興に励んでまいりたいと思います。
○窪田哲也君 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(片山さつき君) この際、委員の御異動について御報告をいたします。 本日、豊田俊郎さんが委員を辞任され、その補欠として堀井巌さんが選任されました。 ─────────────
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。どうぞよろしくお願いします。 財務大臣とは万博の開会式の会場で一緒に開会式を見させていただきましたけれども、まず、開会式についての御感想と万博への御期待、これいかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 非常に開会式盛り上がった、天皇皇后両陛下、また秋篠宮皇嗣殿下、両殿下に御臨席も賜って、大変、ある意味で厳粛で、ある意味では非常に盛り上がった開会式だったというふうに思っておりますし、また、残念ながらパビリオンには入ることができませんで、大屋根リングから、上から見させていただきました。透明で中見えるところで、あっ、なるほど、こういうのあるんだなということを実感をしたところでありますので、是非またタイミングを見て足を運ばせていただきたいという思いを強くしたところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 本当すばらしい開会式だったなというふうに私自身も非常に感動しましたし、是非多くの国民の皆さんには、今非常に混雑しているというような様々な情報出ていますけれども、これもだんだん改善されていくだろうということもありますので、是非多くの方にこれは御来場いただきたいということをまずもって申し上げたいと思います。 今日、私は、やっぱりトランプ関税や物価高対策について何点か質問していきたいんですけれども、これ、まず財務大臣の基本的な認識として、この物価高、それからトランプ関税に対して何らかの経済対策が必要だという、これはそういう認識だということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、物価高の対応については、これまでも、政府として新たな給付金などといった補正予算、経済対策に検討している事実がないということは総理始め答弁をさせていただいているところでございますので、何よりも物価上昇に負けない賃上げの実現に向けて、日本全体で賃上げ、上がる環境をつくっていくことが基本であり急務でありますし、現下、春季の労使交渉行われております。前年度の水準を上回る賃上げの結果と今のところなっておりますけれども、この勢いが更に全国津々浦々、特に中小企業、小規模企業の賃上げなどにつながるようその支援に向けて政策を総動員するとともに、政策効果が出るまでの間については、令和六年度補正予算、あるいは令和七年度予算や税制改正に盛り込めた、盛り込まれた内容、これをしっかりと着実に実施をしていきたいというふうに考えております。 それから、関税に関しては、まさに現下、情報を収集し、分析をするということでございますので、総理からは資金繰り支援など必要な対策について万全を期すようにということでございますので、そうした姿勢で取り組んでいきたいと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 多分、ちょっと通告と若干前後したりとかすると思いますので、是非御対応をよろしくお願い申し上げたいと思いますけれども。 先般、森山幹事長、自民党の森山幹事長が鹿児島市内の講演で、二〇二二年に起きた、イギリスで起きたトラス・ショックで政権が短命に終わった例を出した上で、財源の裏付けのない減税政策は国際的な信認を失うという発言をされました。これ、御存じだというふうに思います、かなり話題になっていますので。それに対して、今朝の八時五十四分に御党の高市早苗さんが、議員が、私は全く正反対の話をしているということで、減税や賢い政府支出が必要だということを言っているわけであります。 両極端な話なのかなというふうに思いますけれども、財務大臣は森山派なのか、それとも高市派なのか、どちらの立場なのか、これいかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 個々の、それぞれの方の発言に政府としてはコメントしないということがこれまでの対応でございますので、私どもとして、基本的に恒常的な支出につながるものに対しては安定的な財源の確保が必要だということはこれまで申し上げてきているところであります。
○柳ヶ瀬裕文君 なかなか固い答弁だったなというふうに思うんですけど、私はこれ高市派の立場を取っているということであります。別に森山さん嫌いとかそういうことではなくて、言っている内容としては。 高市さん、このときにツイートの中で、財政状況を債務だけのグロスで見るか、資産を含めたネット債務で見るかということの考えの違いがあるんではないかということと、あと、国際経常収支がイギリスの場合は赤字であった、日本の場合は黒字、大きな黒字であるといったこともあると思います。 私の方としては、当時のイギリスの状況はインフレ率もかなり高くて、多分一〇%ぐらいのインフレだった。でも、それに対して日本の場合は今三%で、これコアCPIで見ると一・五%ということで、状況が全然違うんではないかなというふうに思います。ですから、これは森山さんがどこまでちょっと御理解をされていたのかというのは分からないんですけれども、とにかくその減税は駄目だということの大きな意思を持った発言なのかなというふうに思っております。 私たち、緊急経済対策を出させていただきました。その柱としては、現役世代への社会保険料の減免ということもありますけれども、これは消費税の、特に食料品に関してはこれゼロ税率にするといったことを、これをお訴えしているわけでございます。 今の物価高ということを考えると、物価を直接的に押し下げる効果があるのがこの消費減税でありますし、それから、トランプ関税の影響ということでいうと、これから需要が減ってくる、輸出が滞ってくるというようなことを考えると、内需を拡大するというのはもう当然のことでありまして、ですから、この需要を喚起する、長期的にはですね、消費減税というのは極めて有効なんではないかというふうに思うわけでありますけれども、これ、その財源のことを気にしなければ、財務大臣としては、この物価高やトランプ関税、需要不足対応に対して消費減税というのは有効であるというふうに思われるのかどうなのか。財源のことを気にしなければという前提ですけど、いかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、財務大臣として、財源のことを気にしないで答弁をしろというのはほぼ無理なことでございまして、基本的に財源も含めて議論をしていく必要が当然あると思います。 それから、御指摘のように、今、政府の立場としては、先ほど申し上げたように、物価高対策について特段今給付金等何か考えているわけではないということでありますが、一般論として申し上げれば、短期的な対応として、かつてにおいて振り返ってみれば、給付金を支給したり、あるいは所得減税等を実施してきたということもあります。ただ、今委員御指摘のように、そうした短期的な対応と言わば中長期的な構造、あるいは社会環境が変化する中でどう税制が例えばあるべきなのか、これは分けて議論をしていかなきゃならないんだろうなというふうに思って聞かせていただきました。
○柳ヶ瀬裕文君 今回私たちが提案している消費減税は短期的なものということで、緊急経済対策としての対応といったものを提案させていただいているということであります。 目下のところ、食料品価格の上昇とこの内容量の削減でエンゲル係数が急増していると。総務省の家計調査によると、昨年、二〇二四年の家計の消費支出に占める食費の割合を示すエンゲル係数は二八・三%となって、これ一九八一年以来四十三年ぶりの高水準ということであります。これ、生活が豊かになるとエンゲル係数は下がってくるというのは教科書でも説明がある内容でありまして、四十三年前の生活水準にまでこれ逆戻りしているということでいうと、この家計に占める食料品がいかに重い負担となっているのかということは極めて重要な事実だというふうに思います。ですので、私たちは、これ給付金よりも飲食料品の消費税軽減の深掘りということを提案させていただいているということであります。 これ、少し古い話になりますけれども、消費税八%から一〇%に上げる法改正のときに、安倍総理は、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り消費増税を行うということで、これずっと答弁、質問でも使われてきましたけれども、これ発言をされたということがあります。 くしくも、自由主義、資本主義の筆頭であるアメリカが世界に対して関税引上げという強硬手段に出たということで、これは、世界経済は極めて不透明な状況にあるというふうに思います。まさにこれはリーマン・ショック級の出来事と言うこともできるんではないか。ですから、私も、消費減税をするに値する非常に大きなイベントだったというふうに思います。 飲食料品の消費税八%、これ非課税にすると、五兆円ほどの税収減になる一方で、五兆円ほどの経済効果を生み出すという試算もございます。ですので、これ、食料品の消費税の非課税ということを検討するべきというふうに考えますけれども、これ答弁求めるようになっていますけど、答弁聞かないです、もう分かっていますので。 ということですが、これ、食料品の消費税をゼロ%にしても、実は軽減税率残るものがあるんですね。軽減税率は、食料品と、なぜか新聞と。余り取り上げる人がいないんで、これなぜだろうということなんですけれども、なぜか新聞だけがこの軽減税率が適用されているということなんですけれども、この新聞が軽減税率が適用されている理由というのは、大臣、これはどういったことなんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 消費税率一〇%の引上げに伴い、低所得者への配慮等の趣旨を踏まえて、日々の生活の中での消費、利活用の状況、消費税の逆進性の緩和、合理的かつ明確な線引き、社会保障財源である消費税への影響などの諸点を総合勘案し、対象とすべきかどうか判断をし、ほぼ全ての人が毎日購入している、そうした食料品等、これが対象となったものというふうに承知をしております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、当時もかなり大きな議論になりましたし、私たちはこの軽減税率の導入ということには反対だったわけですね。 この軽減税率導入時、二〇一九年にはこの新聞の発行部数というのは約三千八百万部でありました。ところが、五年後、二〇二四年にはこれ約一千万部以上減って二千七百万部ということになっております。 また、デジタル化された新聞にはこれ有料サービスというのもあるわけですけれども、デジタル化の有料サービスにはなぜかこの軽減税率は適用されていないということであります。 これ、新聞だけ軽減税率が適用されて、もっと生活必需品と言われているものはほかにもあるんじゃないかという話はたくさん聞くわけであります。 最近、昨年六月十一日の政治改革特別委員会で自民党の山下雄平議員が発言をしているわけですけれども、国会議員になる前、新聞記者をしていたと。消費税が一〇%に上がるときに軽減税率八%に据え置く対象として新聞を追加することに反対をしましたと。食品の税率を低くするのは分かるけれども、なぜ新聞が対象なのか。例えば、生活に不可欠な水道料金であったり下水道料金であったりトイレットペーパーであったり下着であったりと、そういったものは軽減税率の対象になっていないのに、食品と新聞というのは余りにもバランスを欠くのではないかと反対論を相当ぶちましたということを山下雄平議員がおっしゃっていると。私、そのとおりだなというふうに思います。 これは何らかの政治的な意図があったということだというふうに思いますけれども、この新聞が適用されていて、先ほどの山下さんの発言であったように、例えばこれは電気とかガスとか水道とか、本当の生活インフラと言われているものに対してはこれ軽減税率が適用されていないと。 宮沢税調会長は、税は理屈だということをずっとおっしゃっているわけですよね。大臣、税は理屈ですよね。税は理屈の中で、こういった、これはどうやって理屈を付けるんでしょうか。新聞の軽減税率の適用ということも、これは考えた方がよろしいんじゃないでしょうか。私は、上げるべきだというふうに私は思うわけで、軽減税率そのものをやめるべきだというふうに思っているわけですけれども、軽減税率適用する理由というのはないんではないかと思いますけれども、これはいかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、新聞が対象になったところに、なった背景として、日常生活における情報媒体として全国あまねく均質に情報を提供し、幅広い層に日々読まれていることから、購読料の負担が逆進的となっていることを考慮し対象としたと当時整理をされたところでございます。 また、どこどこで線を引くか引かないかという、これ実は、消費税入る前に、当時物品税とかがありまして、そうすると、これは課税でこれは課税でない、なかなかその線引き難しいねと、こういったところから、先ほど申し上げたような考え方に沿った整理がなされたものと承知をしています。 今、電気、ガス、水道の話がございました。確かにこれは私どもの生活にとって欠くことのできないインフラであることは、基礎インフラであることは間違いはありません。他方で、消費税はまさに国内における幅広い取引を対象として広く負担を求めるという税であり、こうした公共料金についても課税をしているところでありますが、ただ、こうした公共料金を非課税とする場合に、事業者は仕入れ税額控除ができなくなる一方で、仕入れが複層化している場合には前段階で課せられた課税が累積する可能性があり、結果として事業者の負担に帰結することになるなど経済活動にゆがみをもたらしかねないこと、また、これらの公共料金を非課税とする場合、ほとんど全ての事業者に課税仕入れと非課税仕入れの区分経理等の事務負担が生じる、こうしたことを踏まえると、非課税とすることは適当でないと考えているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 今おっしゃったことはなかなか苦しいなというふうには思います。それは、やっぱりこれ、新聞が特異な存在だからということなんですね。だから、これは理屈になっていないということだと思います。 ですから、生活必需品でどれが本当に皆さんの生活に密着して、どうしてもそれを購入しなければいけないものなのかといったならば、これ、電気、ガス、水道といったものの方が非常に価値が高いわけでありますし、もしその知る権利ということであれば、これ例えばNHKなんかもこれは消費税課税されているわけですよね。もっと言えば、生活インフラという意味では、例えばiPhoneとかですね、スマホによって情報を得るということですから、じゃ、スマホを非課税にしたらいいじゃないか、スマホを軽減税率適用したらいいじゃないかというような議論になるわけであります。ですから、この軽減税率というものそのもののいびつな構造は、しっかりとこれは検討して正していくということが必要なんではないかということを申し上げておきたいと思います。 もう一つ申し上げると、給付についてであります。先ほど、何ら給付をするかどうかというのは考えていないんだという話がありました。まあ現状そうなんだろうというふうに思いますけれども、ただ、これまでの流れを見ると、そういうことを言いながらずっと給付がされてきたんですね。経済対策といえば給付ということで、コロナ禍以降、数々の給付金が配られてきました。で、そのほとんどは住民税非課税世帯ということでありました。 私は、この住民税非課税世帯というのはおかしいじゃないかということを申し上げたいんですけど、その前に、先般もちょっと、ちらっと質疑をさせていただいたんですけれども、この様々な給付金、これまでのですね、給付金が外国人もこれ対象となっているということでありますけれども、これについて非常に多くのお問合せをいただいているんですが、これはどういうロジックの中で認められるものなのかということで、ちょっとこれの御説明をいただければというふうに思います。
○国務大臣(加藤勝信君) むしろ、私どもじゃなくて、やっている内閣府から答弁させていただくのが本来だというふうに思いますが、承知している範囲で答弁させていただきますと、先般の経済対策において、特に物価高の影響を受ける低所得者の方々に迅速に支援をお届けするため、住民税非課税世帯を対象として一世帯当たり三万円の給付金の支給を行っていますが、給付対象の中に外国人の方も住民税非課税であれば給付対象に含まれ得るものと承知しております。 これは、給付金の支援を迅速にお届けする必要があるとともに、給付事務を担う地方公共団体の負担を軽減するとの観点から、そのような取扱いがなされていると聞いております。
○柳ヶ瀬裕文君 そのこと自体に対して、財務大臣としてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。 この給付の在り方という意味では、以前、出産育児一時金の話をさせていただきました。これは保険給付なんだということは、保険料を外国人の方も払っているからそれは給付も受けるということは分かります。 ただ、ここには、例えば国民健保の場合には、これは税金も少子化対策という名目で入っているわけであります。少子化対策というのはまごうことなく我が国の国民の少子化対策ということなので、これはターゲットは国民ということなんだろうというふうに思うけれども、その税が、これ外国人の少子化対策にまで投入されているということがございます。 かつ、ほかの給付金の目的を見ていると、例えば、物価高から国民生活を守るということが補正予算の柱として掲げられている、それを理由にして給付金が打たれている。また、国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策といった名称の下にこの給付金が配られたときもございました。また、国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策という名称の中で、これは令和六年度、去年、令和六年ですね、の十一月二十二日、物価高騰対策なんかでも打たれているわけであります。 このいわゆる対象者とこの税の投入、これが私は若干そごがあるんじゃないかなというふうに思いますけれども、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに政策目的とそれを実行するための、何といいますか、諸条件といいますか、それを踏まえてということで、先ほど申し上げましたけど、給付金、先ほども申し上げた先般の経済対策の住民税非課税世帯を対象とした一世帯当たり三万円の給付金に関しては、給付金の支援を迅速にお届けする必要があり、また給付事務を担う地方公共団体の負担を軽減するという観点から、そうした取扱いが大事だということで御判断されたものと承知をしているところでございますので、今後、同種の給付についても、実務を担う地方公共団体の意見、また、もちろん政策目的というのはあると思いますけれども、またその他、実際の給付方法、それに応じて適切に判断していく必要があると考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 私はこれは、今大臣は、この給付の効率化で素早く対処をするべきだといったところから全員にばっと配ってしまったんだというお話でありますけれども、これは私はゆゆしき事態だというふうに思います。 これまでの給付金の総額を見ても、令和二年度以降で、多分外国人の方にも四千億円以上の給付がされているという実態があります。それで今回、例えば、考えてないよというお話でありましたけれども、全国民に十万円配るみたいなことになったときにはこれ三千六百億円が、今、在留外国人の方三百六十万人いますから、三千六百億円が外国人の方に配られるということになります。また、全国民一律だということを言いながら、これ国民でない人にも配られるというようなことになるわけであります。 ですので、この給付の在り方については、これは財務省として、やっぱりこれ政策目的と合致した配り方、きめ細やかなこの給付の在り方というものをしっかりと検討していただきたいというふうに思います。これはその担当省庁に任せて、まあ総務省がやったり、いろんなところがやったりするわけですけれども、そこに任せておくと、そこはそれぞれの様々な言い分の下に巨額なこれ支出がされることになります。で、政策ターゲットじゃないところに支出がされることになるということであります。 これだけ財政が厳しいんだといった中、もうそういったことをしている暇があるのかということでありますけれども、これは、給付については、私は給付基本法のような形でしっかりと、その給付のたびに政策の目的、それから対象、それは国民なのか住民なのかということですよね。国民だったら国民にするべきですよ、それは。でも、今までは住民だったわけじゃないですか。国民と銘打ちながら住民、日本国内に住む人に打ってきたと。それが、そのロジックがあるんだったらいいんですけど、でも、そういうロジックもなくやってきた。ですから、そういった法律でしっかりとこの給付に関しては規定をするべきではないかというふうに考えますけれども、これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) これまで振り返ってみて、感染症の拡大、災害、物価高などの予期せぬ事態が生じた場合に、その実態、事態に応じて給付金事業といった形で支援をお届けするという政策手段が取られてきたところであります。 給付金事業は、事案ごとに、経済状況などを踏まえた政策目的に沿って給付対象者、給付金の支給額、実施方法、支給方法といった支援の内容が大きく異なってくるものでありますから、何か一律にこのパターンと決めてしまうことが、今おっしゃる法律によってそうした一般的な規定を定めることがなじむものではなく、その時々で適切な内容の支援について機動的、柔軟に検討を行い、それに応じた仕組みをつくっていく、これが大事ではないかなというふうに考えているところでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。 多分、加藤大臣は問題意識を共有していただいているというふうに思いますので、また、今給付金は考えていないよということでありますけれども、もしこういったことをまたやられるということがあるときには、きめ細やかな、対象を絞って、しっかりと国民の皆さんが納得できるような給付の在り方、これを検討していただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。よろしくお願いいたします。 今、我が党の柳ヶ瀬議員が冒頭に、御党の森山派と高市派の財政規律に対する考え方の違いを説いていらっしゃいましたけれども、私も、別に柳ヶ瀬議員と全く同じ考えを持っているわけではないんですが、別の党じゃないか、党員じゃないかと思われないように考慮しながら、ちょっと今日は質問させていただきたいなというふうに思っています。 まず、日本銀行にお聞きしたいんですが、長期金利が〇・一%上昇するごとに評価損が三兆円膨らむと、それから日経平均が千円下落するたびに評価益が一・八兆円減少するという回答を日銀から受けておりますけれども、その前提でちょっと計算していただきたいんですが、先週金曜日、四月十一日の終値ベースで日銀の保有国債プラス保有株式の評価益はどのくらいになったのでしょうか、教えていただければと思います。
○参考人(上條俊昭君) お答えいたします。 日本銀行では、中央銀行としての財務の特殊性や保有実態等を踏まえまして、保有国債については償却原価法、ETFにつきましては原価法をそれぞれ採用してございますので、国債の評価損の拡大やETFの評価益の縮小が決算上の期間損益に影響することはないというところでございます。 その上で、公表しております直近の二〇二四年度上期末時点の保有状況と同期末時点から四月十一日までの相場の変化幅を前提に、まず国債につきましてはイールドカーブ全体が十年物長期金利の上昇幅と等しくパラレルに上昇し、またETFに関しましては保有分の時価が日経平均株価に連動すると仮定いたしまして、それぞれの評価損益を機械的に試算いたしますと、粗いものではありますが、国債では評価損二十七兆円程度、ETFでは評価益二十五兆円程度となりまして、両者を合わせますと評価損二兆円程度という試算結果でございます。
○藤巻健史君 私の計算とほぼ同じで、ということは内部留保を食い始めているという状況だというふうに思います。 決算上どうこうというのは今日は議論しません。いずれ植田総裁と議論するつもりですので今日はいたしませんが、取りあえず時価評価をすれば内部留保を食い始めているという状況であることは確認いたしました。 次に、金融庁にお聞きしたいんですが、やはり金曜日の終値ベースで地銀加盟行全体の保有国債プラス保有株式はこれはプラスなのかマイナスなのか、日銀のようにマイナスになっているのかどうかをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(伊藤豊君) 二〇二四年、昨年の十二月末時点でございますと、我が国の全地域銀行が保有している国内有価証券については、債券は二・二兆円の含み損、株式は五・七兆円の含み益ということで、合計しますと三・五兆円の含み益ということでございますけれども、先週四月十一日時点の国内有価証券の評価損益ということになりますと、有価証券ポートフォリオの変動などもございます。プラスかマイナスかの正確な数値は恐縮ながら申し上げられない、私どもも分からないところでございますけれども、この国内株価の下落、それから金利上昇の影響を受けまして、昨年末、先ほど申し上げた昨年末と比べますと含み益は減少している可能性があると考えているところでございます。
○藤巻健史君 詳しい数字おっしゃれないのは十分分かっておりまして、ただ、私の計算ですと、まあまだプラスかなと。ですから、日銀のように内部留保を食い始めているところはないなとは思うんですが、本当に安心していられるような状況ではない、銀行も全体としてプラスであっても個別行を見ると危険状況に入っている銀行もなきにしもあらずじゃないかなと思うんですよね。 銀行というのは、普通の、もし例えば幾つかの地方銀行が赤字になると金融システム不安になるリスクがあるわけです。金融というのは、ほかの企業と違って決済機能を受け持っていますから、これは連鎖倒産が起こると日本経済はもう終わっちゃいますよね。物を決済はできても、それじゃ、そのお金どうするんだって、現金輸送車で運ぶわけにいきませんから。決済システムというのは非常に重要で、これ絶対に守らなくちゃいけない。その状況がのんびりしていられるような状況になっていないということだと思うんですね。 で、実際は、私、今これ、次にトランプ関税の方の問題に入りますけれども、トランプ関税で今一番心配しなくちゃいけないのは日本だと思うんです、世界中の中で。なぜならば、今までの財政規律の無視とそれから財政ファイナンスの結果、中央銀行並びに金融システムが極めて脆弱になっている。それで、経済の基であるこの金融システムと中央銀行が大変なことになれば、まあ日銀が債務超過になったときにどうなるかという議論は今まで植田さんとちょっと話しているし、今後とも議論させていただきたいと思うんですが、しかしながら、ほかの中央銀行ではそんな状況になっていないわけで、日本が一番危険な状況にある、トランプ関税に対してですね、一番弱い状況にあるということは事実なんだろうと私は思っています。 そうなると、このトランプ関税を早急に解消しないと日本は危ないですよね。例えば、何かがあってマーケットが崩れたりした場合、日本イチコロですから、何とかしてトランプ関税を乗り切らなくちゃいけないと私は思っています。 今日はちょっと御提案という程度で、別に党のまだ議論もしていないし、これは、私の今日御提案するのは、非常にそのコストの高い、日本にとってはコストの高いことなんで、かなり困難なことであると思いますけれども、もしこのまま放っておいて九十日たったらば、一〇%がまた二四%に戻る、二四%に戻ったら、マーケットその他ですね、もたないと私は思うんですよね。ですから、今日これから申し上げる私の提案を受け入れて一〇%で済むのか、それとも蹴飛ばして、アメリカへの、何もしないで、お土産を持っていかないで、結局二四%に戻って、日本が危機の状況になるのか、これはどっちにしても大変なんですよ。 ですけれども、それをどっちを取るかということを検討し、私が例えば申し上げるようなことを一応考えておくということは極めて重要、日本の、製造においてですね、日本経済の、と思いますので、ちょっと奇抜に思われるかもしれませんけれども、そして無理かもしれないんですけれども、幾つか提案をさせていただきたいなというふうに思っています。 それに関する質問で、まず加藤財務大臣にお聞きしたいんですが、小売売上税と、それから今、日本で取られている消費税。売上税はアメリカでやられていますけれども、それから日本では消費税、この差は何なのか。そして、消費税導入するときに、なぜ売上税ではなくて消費税を選択したのかと。この理由をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、いわゆる小売売上税とは消費者に対する販売等のみを課税対象とする税であるのに対して、我が国の消費税、諸外国の付加価値税と同様、事業者間取引を含む各段階で課税した上で、課税が累積することを防ぐためにそれぞれの仕入れ時に支払った税額を差し引いて各事業者の納付額を計算する仕組みとなっているわけであります。 こうした形の今いわゆる消費税が導入された経緯でありますが、消費税創設時の政府税制調査会における中間答申の記述において、小売売上税については納税のための税負担を特定の取引段階や業種に偏って求める形になること、また、製造業者や卸売業者が消費者に販売する場合も課税する必要がある一方、小売業者が事業者に販売する場合は免税にする必要があるなど、個々の取引ごとに確認の手間が生じるといった課題があることを踏まえ、小売売上税ではなく消費税が採用されたものと承知をしております。 また、他国の例を見ますと、米国においては地方税として小売売上税の仕組みが一般的に導入されている一方、百七十以上の国・地域においては我が国と同様の付加価値税の仕組みが採用されているものと承知をしております。
○藤巻健史君 そういう差を理解した上でお聞きしたいんですけれども、消費税と、それから売上税、共に一〇%だとした場合に国の税収は異なるのかということをまずお聞きしたいと思います。ついでに、個人が支払う消費税若しくは売上税、違うのかということをお聞きしたいなと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) まず、消費税と小売売上税では、各段階の事業者が分担して納付するか小売業者のみが納付するか、先ほど申し上げた違いはありますが、免税事業者制度の影響などを捨象すれば、小売段階での課税対象の範囲や税率が同じである限り、理論上は消費者の負担額や税収は同等となるということでありますから、トータルの税収も個々人の負担額も同等ということだと思います。
○藤巻健史君 国にとっても個人にとっても一〇%ならば、消費税であろうと売上税であれば同じという回答を得たと思うんですが、いろんな細かいことを抜かせばですね。 それならば、で、そうはいいながら、アメリカは非関税障壁として、小売税における輸出業者、アメリカは輸出業者の還付金を問題にしているわけですね。これは差別じゃないかと、アメリカに対する差別ではないかということを言っているわけですが、その還付金、この輸出に対する、済みません、六番と五番の順番を変えて、アメリカに輸出するときに、それから還付金を輸出業者に返してくるわけですけれども、どのくらい還付されているのか、年間ですね、お聞きしたいと思いますが。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。 令和五年度決算における国分の消費税の還付金額、これは全体の金額でございますが、約八・九兆円でございます。ただ、消費税の還付については、法令上、委員御指摘の輸出、輸出取引で行っているのか又はその国内で事業を行っているのかにかかわらず、売上げに関して受け取る消費税額から仕入れ時に支払った消費税額を差し引いた結果がマイナスになれば還付することとなっておりますので、例えば輸出取引以外でも、大規模な設備投資を行った場合などにも還付を受けることがございます。 そうした中で、輸出のみを原因とする還付を切り出して計算して申告することを納税者には求めておりませんので、輸出免税に係る還付金額を切り分けてお示しすることは困難であるということを御理解賜りたいと思います。
○藤巻健史君 輸出分だけに関する還付金を計算するのは難しいということだったわけですけれども、さっきの加藤大臣の理屈から考えると、その分だけ国の税収は減っていると思うわけですね。そして、アメリカはその還付金を問題にしている。消費税を採用している限り、日本はもう正々堂々と間違えたことをしていないと思います、間違いなく。それはもうアメリカに言ってはいけないんですが、アメリカの議論ってことを、アメリカのサイドから考えると、彼らの主張も分かることは分かるんですよね。 というのは、ちょっとお渡しした資料一を見ていただきたいんですが、これ売上げが五百万円だとすると、この消費税というのは消費者が払うものですから、五十万円を受け取ってそれを国に払うんですが、その事業者が既に払った三十万円分を引いて事業者は二十万円払わなくちゃいけないと。消費者の方は五十万円払わなくちゃいけないけれども、これは結局、最後の売った人は、最後に消費者に売った人は二十万円の還付があって、二十万円、ネット二十万円になるという話なんですが。 これが輸出になると、これ輸出業者、輸出した、消費税は取れないわけですね、外国だから取れない。しかしながら、本来、この三十万円を、その売った人は、事業者は払っちゃっているわけです、仮払いとして。だから、その分を還付を受けるということで、要するに、そうすると、その三十万円分を日本の例えば車メーカーは安くしているんじゃないかと、こういう議論だと思うんですね、私はね。 ですから、別に、その消費税を、システムを取る限り、我が国は全く変なことはしていない。当たり前だと。これは当たり前ですよ、消費税のロジックから言うと、輸出業者にお金を返すというのは、別に大企業優遇でも何でもなくて、当たり前の話なんですよね。別に彼らがもうかるわけでもない。しかしながら、アメリカから見ると、その分安くなっちゃうんじゃないかと、アメリカで売っている方が。ということで反対していると思うんですよ。 ならば、ここから私の質問というか御提案なんですが、先ほども申しましたように大変ですよ。大変なんだけれども、国の税収は関係ない、それから個人が払う一〇%は一〇%で同じならば、アメリカの言うように消費税を売上税に切り替えてしまえばいいじゃないかと。それは確かに屈辱的ですよ、アメリカのあれによって税制を変えるとかね。それから、膨大なる転換たるコストは掛かりますけれども、でも、それで例えば二四%の関税が一〇%に減るんだったらいいんじゃないかなと私は思うんですよね。これは確かに非常に劇的な案ですので、ただ、すぐ、今すぐお答えしろということはできませんので、一応考えていただいても日本のためにはいいのかなというふうに思っています。これは提案の一。 それから、二番目ですけど、二番目の御提案なんですけれども、これは財政金融委員会のときに加藤大臣にお聞きいたしましたけど、これ相互関税ですから、おまえは関税を掛けているからうちは掛けるよというのがアメリカのロジックですから、日本が全くアメリカからの輸入品に関税を掛けなければ、向こうは相互関税を掛ける理由がなくなると、こういう話を財政金融委員会のときにさせていただきました。 昔は関税って日本は六%でしたが、今は一%になって年間八千億か九千億だと。まあ大きいといえば大きいですけど、この前、百三万円の壁で減税をした一・二兆円なんかに比べればまあちっちゃいわけですよ。それをギブアップする。その代わりに、ダメージを受ける米農家とか、それから牛肉業者、酪農家に何らかの補填をする、これはありだと思うんですけれども。 もう一つだけ申し上げると、この前も申し上げましたけれども、一ドル七十円から一ドル百四十円になれば日本の米農家は二倍の競争力が回復していますから、要するに為替と関税って相反するものですから、円安になっていればもう既に二倍の、七十円時代から百四十円時代というのは米作農家は二倍の競争力を回復しているわけですけれども、そういうことを勘案して更なる補助金を考える。しかし、アメリカから輸入する米に関する関税はゼロにする、だったら、おたくらも日本から輸出する車にも関税ゼロにしろよと、こういう話はできるんじゃないかなと思うんですよね。 もっとも、票、投票のあれがあるんで大変なのかもしれませんけれども、我が党はそういうしがらみないですから言っちゃいますけれども、そういう農家に対する補填は多少考えていただいて、でも、お互いに無税国家を、無税貿易圏をつくるというのを一つの、二番目の考えとしてはいいんじゃないかなと思うんですよね。これはちょっと、この前、御提案申し上げたので、コメントはお聞きしませんけれども。 次に、車についてお聞きします。 トランプ政権が要求しているのは、要するに消費税の非課税、関税と、それから米と車ですから、じゃ、車をどうしたらいいかということについてちょっと私の考えを申し上げさせていただきたいんですが、その前にまずお聞きしたいのは、七番ですね、日本企業がアメリカ、自動車工場ですね、アメリカで生産しようとすると、工場で進出するか、若しくは子会社をつくって進出するという形になると思います。きっと子会社をつくって、例えばトヨタ、アメリカとか行ってもまず子会社をつくって生産すると思うんですけれども、その場合、その子会社、アメリカの子会社がもうかった場合、日本政府にはどのくらいの税金を払わなくちゃいけないのか、この辺をまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。 一般論として、まず日本企業の外国の子会社が現地で行う事業から得る所得は我が国の課税対象とはなりませんが、日本国内で生じた所得である国内の源泉所得については我が国から課税を受けることとされております。 したがいまして、例えば親会社に事業資金を貸し付けている場合など、日本国内で事業を行う者に対する貸付金について支払を受ける利子でございますとか、外国子会社の有する特許権、著作権等の知的財産権に関して日本国内で事業を行う者から支払を受ける使用料のほか、外国の子会社の有する日本国内の不動産の譲渡対価などについては我が国における課税対象となります。 その上で、米国との関係ですが、日米の租税条約の規定がございまして、例えば、申し上げた国内の源泉所得のうち我が国の課税を免除されるものがございます。一部の貸付金に掛かる利子や不動産の譲渡対価については我が国の課税対象とされていることから、日本企業の米国の子会社が我が国において課税を受ける場合はあるものと承知しております。
○藤巻健史君 ということは、日本、例えば日本の企業がアメリカに子会社をつくって、例えばアメリカでカローラを造った場合、日本のメリットというのはほとんどない、逆に言うとアメリカの利益になるわけですね。 例えば、従業員を雇えば従業員に対する所得税も、まあ住民税あるかとかいろんな、固定資産あるかどうか知りませんけれども、そういう税金とか、それから利益のほとんどはアメリカ政府に行くと、日本にはほとんど来ない、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(青木孝徳君) 繰り返しになりますが、日本企業の米国の子会社でございます。租税条約の規定によりまして、一部の貸付金に掛かる利子、これは米国の子会社から日本の親会社に貸付けを行う貸付金の利子の一部のものと、米国の子会社が有する日本における、日本にある不動産の譲渡対価について課税対象とされておりまして、それ以外については、そういった課税対象とはなっていないということでございます。
○藤巻健史君 ということは、要するに日本の企業がアメリカに進出して、子会社をつくった場合、日本には利益はほとんど、ごく少数の利益があるかもしれませんけど、大部分の利益はアメリカに行くということで、まあ日本にとっては悔しいかもしれないけど、アメリカはそれで満足するんじゃないかと私は思うわけですよね、自動車産業。 ということで、私の考えている提案というのは、これは確かに日本で造って輸出した方がいいですよ、当たり前ですけど。今この現状においてアメリカに駄目だって言っているわけですよ。じゃ、アメリカ車を輸入しようかと思ったって、こんな狭い、じゃ、狭い道路、日本の道路を全部拡張するかといったら、それは無理でしょう。じゃ、何か補助金付けて、アメリカ車、でかい、どでかいアメリカ車を輸入しろなんて言ったって無理ですよね。 そうであるならば、日本の子会社をアメリカにつくって、利益はほとんど全部アメリカに落ちるわけですよ。それから、トランプ氏が一番気にしている雇用はアメリカに行くんですよね。日本は大変ですよ。でも、きちんとそれ、これ交渉ですからね。アメリカで造ったトヨタカローラを逆輸入しちゃえばアメリカは満足なんじゃないですかと私は思うんですけれども。 要するに、特に私は外資で働いた経験からすると、アメリカの企業って国籍気にしないんです。アメリカ国民って国籍関係ないんですよ。自分たちを雇ってくれる、それからアメリカ政府も税金を納めてくれる社はすばらしい会社なんです、別に日本の名前が付いたってどうでもいいんですよ。ということは、今申し上げましたように、アメリカに子会社つくって逆輸入をする、日本の例えばトヨタならトヨタの収入減るかもしれないけど、でも、それで二四%が避けられるのならばいいんじゃないのというのが私の提案です。 時間もないですし、これはちょっとすぐ回答できるような問題じゃないので、御検討をしていただければということで、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○竹詰仁君 国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。 先週、四月七日の決算委員会での全般質疑で、再エネ賦課金の課題と見直しの必要性、損害保険の視点から見た太陽光発電所の課題について、石破総理、そして武藤経産大臣、政府参考人の皆様に質問をさせていただきました。 太陽光発電について続けて質問をさせていただきたいと思います。 この国会に盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案が提出されております。太陽光発電設備からの銅線ケーブルなど、金属製品が盗まれる事件が増加していると。現在、銅の値段が上がっていて、太陽光発電設備から銅を盗んで、それを買取り業者に売って現金を得ようとする犯罪です。検挙された人の多くは、カンボジア人、ベトナム人、タイ人などの外国人が多く、不法滞在であることが多いというふうに聞いております。また、盗品を買い取る業者には中国系が多いということも聞いています。令和五年では、この盗品、盗難事件、五千三百六十一件、六年は七千五十四件も窃盗被害に遭っているということであります。こうした窃盗は防止しなければならず、この法律は速やかに成立させ、施行する必要があります。 この太陽光発電設備から銅線ケーブルが盗まれてしまう背景について警察庁に伺います。
○政府参考人(大濱健志君) お答えいたします。 〔委員長退席、理事藤木眞也君着席〕 委員御指摘のとおり、昨今、太陽光発電施設からの銅線ケーブル窃盗を始めとする金属盗が増加しているところ、この種事案の多くは不法滞在外国人グループらによって広域的、組織的に敢行されており、また、一部の悪質な買取り業者の存在がこれを助長しているなど、治安上の大きな課題となっているものと認識しております。 このような情勢に鑑みまして、御指摘のとおり、一定の金属くずの買受けを行う営業に係る措置の新設等を内容とする盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案、いわゆる金属盗対策法案を今国会に提出しているところでございます。 金属盗が多発している背景といたしましては、昨今、御指摘のとおり、銅などの金属価格が高騰していることのほか、特に太陽光発電施設につきましては、人目に付きにくい場所に立地しているなど、犯行グループから見て窃取が比較的容易であることも要因の一つと考えられるところでございます。
○竹詰仁君 今、後半に盗むことが少し容易であるという御発言もあったので、ちょっとこの後はそのことも触れたいと思うんですけれども、もちろん犯罪は許されませんし、犯罪を防がなきゃいけないというのはもちろんです。他方で、私は、この太陽光発電設備からやすやすと銅線が盗まれてしまう背景に再エネ賦課金が影響していると思っております。 この銅線が盗まれる太陽光設備は、人里から離れた山、森林を削って整地した場所、ゴルフ場の跡地、農作地などに建てた太陽光発電が多いそうであります。それらの太陽光発電設備には、フェンスがありません。見守るセンサーがありません。ましてや、警備する人はいません。あるいは、フェンスがあっても工具で壊すことができる。センサーで探知しても、遠くから人が駆け付けてくるので、人が駆け付けてくる頃にはもう盗まれていると、そういう状況だと思っております。 こうした盗難被害に遭ってしまうことと、再エネ賦課金、太陽光発電による買取り制度がどのように関係しているかといいますと、私は、この太陽光発電をビジネス化させ過ぎた、太陽光発電を投資と考えるようになった、こういった背景があると思っております。太陽光発電がビジネスあるいは投資と考えると、できるだけコストは抑えることを考えます。人里から離れた安い土地を選び、使っていない土地を選ぶ、フェンスやセンサーなどのコストは掛けたくない、ましてや、夜間警備する人を雇えばかなりの人件費が掛かりますから人はいない、そういう設備が多く、盗まれてしまう隙ができてしまっているのではないかと思っています。 いわゆる旧電力会社、あるいは大手電力会社と言った方がいいかもしれませんが、大手電力会社も民間会社、株式会社ですから利益を求めますし、株主からすれば、利益を最大化することを求めるのは極めて自然です。しかし、電力会社の発電設備は水力発電所、火力発電所、原子力発電所などが主要な発電設備ですが、そうした発電設備で、壁もフェンスもない、センサーもない、人もいないという設備は皆無に近いと思っています。それは、電力会社も利益は必要なのですが、何よりも電力の安定供給、そして電気の安全を最優先に考えるからだと思っています。 この太陽光発電を高値で買い取る制度が、この太陽光発電により電力供給に貢献するということよりも、利益を得るための太陽光発電、投資対象の太陽光発電と、太陽光発電をビジネス化してしまったと、そういう懸念があると私は思っているんですが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(武藤容治君) 利益重視の投資対象、ビジネス化しているんではないかという御質問いただきました。 委員もう御承知のとおりなんでしょうけど、二〇一二年、FIT制度の導入以降、約十年で再エネの発行量は倍増してきました。FIT制度導入を契機に多くの事業者が再エネ電気の供給に貢献しているものと承知をしているところです。一方で、導入拡大に伴って国民負担の増大、また地域との共生といった課題が一部顕在化したことも事実であって、まだ利益偏重の事業者に関する指摘また批判があることも認識をしているところであります。 国民負担の抑制に向けて、この買取り価格の引下げまた入札制の導入に加えて、買取り価格を維持したまま長時間にわたって稼働していない未稼働案件に対して認定を失効させるなどの措置も講じながら必要な対応を行ってきたところであります。また、様々な事業者が太陽光発電に参入したことで、安全面、防災面、警戒面等への地域の懸念が高まった。こうした懸念に対応するため、関係法令の遵守を求めて、違反する事業者にはFIT・FIP交付金の一時停止や認定取消しを行うなど、厳格に対応することとしてきたところです。委員も多分御承知だと思います。約七・八万件という件数がこの前報道にも載っていたところです。約六・四ギガワット、約四兆円の効果があったというふうに報道されたところであります。 いずれにしましても、今の盗難ということに関しましては、確かに委員の御指摘もあるかもしれません。いずれにしても、今後FITを、またこれから、いわゆる電力の安定供給ということが大前提ですので、また御指摘をいただきながら、検討できるものは検討させていただきたいと思います。
○竹詰仁君 大臣、御丁寧にありがとうございました。今大臣の答弁の中に未稼働案件のこともあったので、この答弁がもし最初から出ると分かっていたら追加の質問したかったんですけど、また別のときにこれは質問させていただきたいと思います。 ちょっと続けて、この国会に森林経営管理法及び森林法の一部を改正する法律案というのが出されています。この後半の森林法改正により、太陽光発電設備の設置等において許可条件に違反する林地開発行為が散見されるため、条件違反者への罰則、開発行為の中止、復旧命令に従わない者の公表を措置するというふうにされております。 この法案提出の背景として、太陽光発電設備の設置等において、許可条件に違反する林地開発行為が散見されるというのがあるんですが、どのような違反行為が散見されているのか、また、林地開発において、令和元年、令和四年、そして今回と、太陽光発電に係る許可を見直す必要性について説明していただきたいと思います。
○政府参考人(長崎屋圭太君) お答えいたします。 林地開発許可制度のうち太陽光発電設備の設置に係るものにつきましては、令和元年に大規模な排水施設を整備することを要件といたしました。また、令和四年には、許可を要する規模を一ヘクタールを超えるものから〇・五ヘクタールを超えるものに引き下げるなど、許可基準の厳格化を行ったところでございます。 このように許可基準を見直したところでございますけれども、現在見られている違反事例といたしましては、防災施設の設置を本体工事前に行うことを許可基準に付しているにもかかわらず、この条件に違反した結果、周辺への土砂流出の発生に至った事案が見られているというところでございます。 これらの状況を踏まえまして、林地開発許可制度の実効性を更に強化するために、今般、許可条件違反に対する罰則の新設等の森林法の改正法案を提出しているところでございます。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございました。 ちょっと繰り返しになりますけど、この令和元年に太陽光発電に係る林地開発の特殊性を踏まえた許可基準の策定、制定があって、このときは、太陽光パネルにより降水、雨のですね、降水が浸透しにくいため、より大規模な排水施設を整備するということがこの許可する基準に加えられたと理解しております。そして、令和四年は、この太陽光発電に係る開発の場合、許可を要する規模をそれまでの一ヘクタール超から〇・五ヘクタール超に引き下げたというふうに、そういった御説明があったと思います。 今の中に、まさに、その防災設備を先に整えなきゃいけないのに、それを後回しにして太陽光のパネルだけ付けて、実際にはその防災設備が不備なまま始めると。それが土砂崩れの要因になったというのは、もう極めて、極めてこれはやってはいけない、決してあってはいけない事例だと思っております。 この林地開発を所管する林野庁として、太陽光発電を設置する事業者へ林地開発許可の今後の判断基準、これをどのようにお考えなのか、教えてください。
○政府参考人(長崎屋圭太君) お答えいたします。 今般の改正法案におきましては、太陽光発電設備の設置に係る技術的な許可基準は見直しませんけれども、林地開発許可に係る命令に現に従っていない者からの新たな申請については許可しないものとすることを制度の運用方針として新たに示して、一層厳格化してまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 今、この太陽光については、自治体とのトラブルとか、あるいは住民とのトラブルというのも多発しております。この林地開発における太陽光発電の許可が厳しくせざるを得ないという背景があり、実際に許可件数や面積が激減しているというこの中で、林地における太陽光発電の導入拡大、非常に難しくなってきたと私は認識しております。 続いて、ちょっと質問変わりまして、電気事業におけるスト規制についてお伺いしてまいります。 電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律、いわゆるスト規制法というのがあります。このスト規制法では、憲法上の争議権の保障が及ばない正当でない争議行為として、電気の正常な供給を停止する行為その他電気の正常な供給に直接に障害を生ぜしめる行為等が禁止されていると。すなわち、平易に言うと、電力の供給に支障がある行為はストライキをやっちゃいけないと、そういうふうに理解をしております。 いわゆるこのスト規制法というのは、一九五三年、今から七十二年前に制定された法律であります。電気の正常な供給を停止する行為その他電気の正常な供給に直接障害を生ぜしめる行為、争議行為禁止されていると。このほかにもう一つ、労働関係調整法というのがありまして、この労働関係調整法では、水道、電気、ガス、郵便、電気通信、運輸、医療など日常生活に欠かせない事業に対しては、緊急調整、争議行為の制限といった特別な調整制度や規制が設けられており、電気事業においても規制対象となっております。つまり、この電気事業においては、労働関係調整法上も公益事業規制、そしてスト規制という二つの法律が屋上屋を重ねる形で規制されているわけであります。 一九五三年に時限立法として成立しながら、三年後には恒久化されました。以降、実質的に電力の労働者、石炭鉱業労働者の労働基本権を著しく制約しているこのスト規制法は、労働基本権の保障をうたう憲法第二十八条との整合を欠いたものだと思っております。この憲法二十八条に定める生存権的基本権たる労働基本権は全ての労働者にひとしく保障されるべきであり、電力の労働者、石炭鉱業労働者にのみこの労働基本権を認めないのは著しく不平等な扱いと言わざるを得ません。また、電気事業には労働関係調整法上の公益事業規制も課せられているということから、私は、このスト規制は廃止すべきだと思っております。 アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなどの諸外国では、電気事業、石炭鉱業に限定しての争議行為を制約する、制限する規制はないと承知しておりますが、このスト規制法、廃止すべきと考えますが、鰐淵厚生労働副大臣に考えを伺います。
○副大臣(鰐淵洋子君) お答え申し上げます。 いわゆるスト規制法につきましては、平成二十七年にその在り方を検討した労働政策審議会の部会報告や、同年に成立しました電気事業法等の一部を改正する法律の附帯決議を踏まえまして、電力システム改革の状況や影響を検証した上で再検討を行うこととしております。 これらを受けまして、労働政策審議会の下にスト規制法の在り方を検討する部会を設置をいたしまして、電力関係の労使にも御参加をいただきまして、令和六年四月から議論を行っているところでございます。 〔理事藤木眞也君退席、委員長着席〕 こうした中、令和七年三月三十一日に、資源エネルギー庁におきまして、電力システム改革の検証結果と今後の方向性が取りまとめられましたので、取りまとめられたと承知をしております。 この検証結果の内容を踏まえまして、同部会におきまして、引き続き、スト規制法の在り方につきまして御議論いただきまして、その議論を踏まえつつ対応をしてまいりたいと考えております。
○竹詰仁君 今御答弁いただいた中で、ちょっともう一度確認なんですけれども、この平成二十七年の電気事業法改正時の附帯決議において、このスト規制の廃止を含めた検討を行い、結論を得る時期である令和七年三月三十一ということで、もうこの三月三十一日過ぎたところではありますけれども、この検討した結論というのはもう出ているんでしょうか。もう一度、確認お願いします。
○政府参考人(尾田進君) お答え申し上げます。 今、副大臣から御答弁申し上げたとおり、現在、労働政策審議会の部会におきまして検討を進めているところでございます。 この部会におきましては、平成二十七年の部会報告の後にどのような変化が起きてきたのか等につきまして、発電所や中央給電指令所などの現地視察も行った上で議論していただいているところでございます。同部会では、現時点ではまだ結論には至っておりませんが、資源エネルギー庁の取りまとめを踏まえまして、引き続き御議論をいただきたいと考えております。 附帯決議との関係におきましては、その平成二十七年の電気事業法の改正の検証時期に併せて結論を得るということになっておりますので、時期としては検討結果を踏まえて今検証中ということで、この附帯決議には反していないというふうに考えております。
○竹詰仁君 今御説明いただいたんですけど、私の知る限り、今のいわゆるスト部会というのは、公表上は本年の一月三十一日に第四回の会議が開催されていましたけれども、その時点では結論が得られず、その後会合、会議は開催されていないというふうに、私は表の情報ではそのように承知しております。 今御説明があったんですけれども、二〇二五年、今年の三月末までに経済産業省においても電力のシステム改革の検証を行うということだったんですけれども、この電力のシステム改革の検証は終わっているのか、経産省に確認いたします。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 電力システム改革の検証は、二〇一五年に成立した改正電気事業法附則の検証規定に基づいて行ってきたものでございます。資源エネルギー庁の審議会において一年超にわたって議論をいただき、二〇二五年、令和七年三月三十一日に、先ほども御紹介ございましたけれども、電力システム改革の検証結果と今後の方向性という形で取りまとめを行ってございます。
○竹詰仁君 このシステム改革の内容はまた後ほどお伺いしますけれども、三月三十一日にシステム改革自体は公表されていると承知しております。 この電力の小売全面自由化というのが二〇一六年の四月に始まって、今九年過ぎたところであります。そして、二〇二〇年の四月には旧電力会社の送配電事業が法的に分離され、いわゆるその電力会社の分社化というのが行われました。この旧電力会社は、発電事業も送配電事業も自社設備を適切に運用し、安定供給を担っていると思っております。一方で、先ほども申しましたメガソーラーなどの太陽光あるいは風力発電が多く導入されてきましたので、現在では新規に参入してきた発電事業者も電力の供給に対して重要な責任を負っていると思っております。 この旧電力会社で働く労働者のみに、電気事業法の改正前と同様にスト規制をする合理的な理由はもうなくなっていると思います。もとより、憲法第二十八条で定める生存権的基本権たる労働基本権は、全ての労働者にひとしく保障されるべきであると考えております。政府は、発電も小売も自由化、つまり競争を進めてきたというわけですけれども、この特定の電力会社あるいは発電所で働く人にだけ労働基本権で争議権を規制するのは全く矛盾していると考えますけど、もう一度厚労省の見解を伺います。
○副大臣(鰐淵洋子君) お答え申し上げます。 御指摘のスト規制法の在り方につきましては、先ほども御答弁させていただきましたが、資源エネルギー庁の行う電力システム改革の検証結果等を踏まえまして、引き続き労働政策審議会の部会におきまして御議論いただきまして、それを踏まえた上で、また今日、委員からも改めて御指摘もいただきました。そういった御指摘も踏まえた上で対応させていただきたいと思っております。
○竹詰仁君 副大臣に是非理解していただきたいのは、ストライキをやらせてくださいとか、そういう意味じゃないんですよ。まずは、労働者はひとしくその労働基本権を与えられるべきだと、まずこれが前提なんですよね。今までは、電力の安定供給は、電力の供給に支障があるから、その支障があるようなストライキはやっちゃいけませんよということだったんですけれども、もう電力会社も分社化しているし、発電も自由化なんですよ。小売も自由化でもう多くの発電会社があったり、あるいは小売事業会社があって、その旧電力会社にだけ安定供給やれよと言ってももう無理なんですよ。ほかの、仮にほかの発電会社と小売会社がもう一斉にストライキやりますと言ったら、もう無理なんですね。そこで安定供給なんて保てない。まあ仮にそれが安定供給保てるようになったら、多くの設備を抱え込まなきゃいけないということになっちゃうんですよ。 かなり政府のこのやり方はもう無理がある。自由化を進めてきたのは皆様ですから、これはもう完全に矛盾している話なので、今はまだ結論を得ていないということでしたけど、しっかりこの結論を得る、ひとしく労働者には同じ権利を与えていただきたいと思っていますので、引き続きの検討をお願いします。 次に、先ほど、後ほど電力システム改革のことについては質問すると申しましたこのシステム改革ですけれども、三月の三十一日に電力システム改革の検証結果と今後の方向性ということが公表されております。このサブタイトルに、安定供給と脱炭素を両立する持続可能な電力システムの構築に向けてというふうにサブタイトルが付けられています。 この電力システム改革の検証は、二〇一五年に成立した改正電気事業法に検証規定が置かれていて、一回目の検証は小売全面自由化前、二回目は二〇二〇年四月の送配電部門の法的分離の前、そして今回が三回目である送配電部門の法的分離から五年以内ということなので、二〇二〇年から五年、の四月から五年以内ですから、この三月の末までに検証を行うということでされたというふうに認識しております。 これまでの一連の電力システム改革について、昨年十二月に検証を開始し、三月三十一日に公表したと承知していますけれども、この検証結果、検証する主なポイントについて説明してください。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 電力システム改革は、東日本大震災に伴う需給逼迫や環境変化等を踏まえ、安定供給の確保、電気料金の最大限の抑制、需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大を大きな目的として進めてまいりました。 今般の検証におきましては、これらの目的に照らした現状の評価、課題やDX、GXの進展等の経済社会環境の変化といった観点を踏まえ、改めて電力システムが目指すべき方向性を整理したことが大きなポイントでございます。 具体的には、目指すべき方向性として、安定的な電力供給の実現、電力システムの脱炭素化、安定的な価格水準での電気供給を追求することを示してございます。 さらに、目指すべき方向性の実現のため、現状の課題と制度整備の方向性に加えまして、電力システムの担い手である電気事業者、電力産業に期待される役割と責任を整理いたしました。
○竹詰仁君 今御説明があったんですけれども、システム改革の大きな目的というか、目標は三つありまして、一つ目が安定供給の確保、そして二つ目が電気料金の最大限の抑制、三つ目が電気を使う側、いわゆる需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大、これら三つの目的だということでありました。 私は、今、三つの目的のうち、一定の成果が見られるのは、三つ目の電気を使う側の選択肢が増えたこと、事業者の事業機会を拡大したことのみで、一つ目の安定供給の確保、そして二つ目の電気料金の最大限の抑制は目的を達成できていないというふうに思っております。 このシステム改革の検証の結果、システム改革の成果及び課題についてどのようなことが判明したのか、その概要を説明してください。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 先月取りまとめた経済産業省の審議会におきます電力システム改革の検証では、広域融通による安定供給の確保や、七百者を超える小売事業者の参入、再エネメニュー等の料金メニューの多様化といった需要家の選択肢拡大などの成果が確認できたところでございます。 その一方で、発電事業者の収入の予見可能性が低下し、電源投資や長期の燃料確保のインセンティブが低下している、国際燃料価格の急騰といった市場環境が厳しい局面においては、小売事業者の撤退等により需要家に一定の負担が生じたといった課題が残ったと整理をいたしてございます。 また、電力システムを取り巻く社会環境の変化として、DXやGXの進展に伴う将来的な需要の増加や、地政学的な環境の変化に伴う国際燃料価格の高騰等のリスクへの対応といった新たな課題も整理いたしました。
○竹詰仁君 御説明ありがとうございます。 このシステム改革の検証は三十五ページにもわたる内容なので、ちょっと全部、今相当ポイントを説明していただいたと理解しますが、この電力の小売全面自由化始めたのが二〇一六年の四月、そして、先ほども申しました送配電部門の法的分離、いわゆる分社化を行ったのが二〇二〇年の四月の時点で、私は、この将来の電力需要の見通しについては、ちょっと今とその当時とは違かったと思っております。 今御説明の中にもあったんですけれども、その当時は、電力の需要はほぼ伸びないというのが想定されていた。あるいは、脱炭素、カーボンニュートラルの概念が現在ほどには織り込んでいなかったということもあり、今の時点ではこのAIとかデータセンター、あるいは半導体に関わる電力需要の増加が見込まれており、私はフェーズが変わってきているというふうに理解しております。 もう一つの重要な点、これまでのシステム改革は、いわゆる平時を前提に構築されてきてしまったというふうに思っています。この頻発する自然災害とか国際情勢の変化によって燃料価格が高騰する、あるいは燃料自体が入ってこなくなる、サイバー攻撃、こういった有事に対する対応が考慮されていなかったと私は思っております。 この二月十八日に閣議決定された第七次エネルギー基本計画においても、電力の需要の大幅な増加というのが、見通し、これが記載されたと理解しております。 私は、我が国の経済社会の維持、発展の前提として、改めて電力の安定供給の確保が最優先であり、安定供給の確保を前提として電気料金の抑制、脱炭素の対策が今後の電力システム改革の方向性であるべきだと思っております。 今御説明の中にもあったんですけれども、ちょっと大臣にここでお尋ねしたいんですが、この電力システム改革の検証を踏まえた今後の方向性というのが示されたことを踏まえて、これから大臣としてはこの検証を踏まえてどのように電力システム改革を構築されていくお考えなのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(武藤容治君) 今、先ほど事務方から御説明していただきましたが、今回の検証で電力システムの改革の成果、また課題を整理したところであります。 今委員おっしゃっていただいたように、これGX、DXの進展あるんですけど、特に生成AIですとかデータセンター、これが急激に加速化的に今進んでいるこのパラダイムの中で、我々として、今先生おっしゃられたような安定した電源をどう確保していくのか。そして、それをできるだけ抑制された価格であるとか等々の問題を、今後ともしっかりフェーズに移行していかなきゃいけないんだろうと思っています。 そして、一方では、投資回収の予見性の向上ですとか、ファイナンスの円滑化等の脱炭素電源投資の促進ですとか、再生可能エネルギーの最大限導入、また安定供給を実現するための効率的な系統整備、まさに価格や量の変動が少ない中長期の電力取引市場の整備といった取組に取り組んでいきたいというふうに思っています。 安定供給と脱炭素、これを両立するための持続可能な電力システムの構築を実現してまいりたいと思います。
○竹詰仁君 大臣、御回答ありがとうございました。 ちょっと今全て言われたことが頭にすぐ入らなかったので、また議事録を確認しながら、また大臣ともこの話を続けさせていただきたいと思います。 先ほど言いましたように、この三十五ページにわたるような内容でしたので、ここで全てを質問することはできないんですけれども、私はこの中で、一つは、この経過措置料金、規制料金についてはやはりここで確認させていただきたいと思います。 私、去年のこの決算委員会もですね、当時は齋藤健経産大臣でありましたけれども、この経過措置料金、規制料金というのが、去年の時点では二〇一六年から八年たっていると。八年もたっているのにまだ経過なんですかということを申し上げて、そのことを御指摘させていただきました。また今一年たって、この規制料金、経過措置料金というのはまだ残っているんですよ。ですから、今となってはもう九年たっている。本当、一般的に経過措置という時はもう私は過ぎてしまっているんじゃないかと思っています。 この経過措置料金、規制料金とも言いますけど、じゃ、この規制料金、何でやめられないんですかと、何でこれ解除しないんですかという私の質問に対して、大臣、齋藤前大臣から、規制料金の解除基準というのが三つありますということで、この一つ目の基準が、消費者における電力自由化の認知度、二つ目は、シェアが五%以上の有力、要はかつての電力会社からシェアを五%以上、それを引き取るというか取った、そのシェア五%以上の有力な独立した競争者が二つ、かつての電力会社の域内で二つ以上それが存在するか、三つ目は、電力の調達の条件が大手電力小売部門と新電力とで公平であるかと、この三つの基準があって、この三つの基準に全て当てはまるエリアがないので、規制料金、経過措置料金は解除しないんですよという御説明だったんですけれども。 では、このシステム改革の検証の中に、そもそもこの基準自体が妥当なのかどうか、これを検証したのかどうか、お尋ねいたします。
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。 電力システム改革の検証におきましては、現行の解除基準に照らしまして、現時点で低圧部門における経過措置料金の解除が妥当な状況にあると評価された地域はないこと、解除基準を踏まえた競争状況の確認を継続していくことが必要であるということを確認いたしております。 その上で、御指摘の経過措置料金は、経過措置料金の解除基準につきましては、二〇一九年に電力・ガス取引監視等委員会において取りまとめられたものでございます。二〇二四年六月の同委員会の審議会において、解除基準の見直しの要否は電力システム改革の検証を踏まえて議論するとされておりまして、今後、電力・ガス取引監視等委員会におきまして必要に応じて議論されるものと承知してございます。
○竹詰仁君 今の状況は理解しました。 もう今九年たって、もう来年、このままですともう十年たちますから、もう是非この規制料金、経過措置料金って経過措置ですから、これが私は解除すべきだと思っているので、これしっかりとしたこの検証をここの部分についてもやっていただきたいと思います。 そして最後に、原子力発電所の建設についてお伺いいたします。 先週ですね、四月四日、先々週ですか、に、日本原子力産業協会というのがございまして、二〇二五年版世界の原子力発電開発の動向というのが公表されております。 今、世界で営業運転中の原子力発電所は、去年から三基増加して、二〇二四年のときは、世界で今四百三十六基の原子力発電所が動いているという状況です。一番多いのがアメリカで九十四基、次は、二〇二三年まではフランスが五十六基だったんですけれども、中国が五十七基となり、中国が今世界の二位でということになっております。 そして、注意しなければいけないことは、この過去五年間で着工した原子力は四十二基あるんですけれども、全て中国製とロシア製ということです。四十二基中、中国が二十六基ということで、この過去五年間着工した原子炉が中国製とロシア製しかないということが、私はエネルギー安全保障上重要な問題になるんではないかと思っております。 この二月に発表した第七次エネルギー基本計画において原子力の活用が明記されたところでありますけれども、この原子力のこれからの開発あるいはリプレース、新増設含めて、過去五年間で新規の原子力の着工が中国製とロシア製の二か国しかないというこの状況の中で、我が国の原子力メーカー、サプライチェーンの維持、発展について、政府の考えを伺います。
○国務大臣(武藤容治君) 委員と全く問題意識は共有しているところであります。 我が国の原子力産業は、これはもう高い技術力と技術自給率を有してきている一方で、震災以降、長きにわたる建設機会の喪失で、産業、人材基盤が脅かされつつあります。原子力発電所の安全な運転、また次世代革新炉への建て替え、円滑かつ着実な廃炉のいずれをとっても、産業、人材基盤の維持強化というのはこれ喫緊の課題だというふうに思っています。 このため、経済産業省では、原子力サプライチェーンプラットフォームの枠組みを通じて全国約四百社に及びます原子力関連企業とコミュニケーションしながら、設備投資や人材育成の支援を展開してきております。 また、米国やフランス、英国などの同志国と研究開発やサプライチェーンの面で連携協力を進めてきているところです。特にサプライヤーの海外展開を支援する観点から、新たな建設プロジェクトが進む北米や欧州等の地域を対象とした官民ミッションの派遣ですとか、海外規格の認証取得支援などの取組を進めてまいりました。 引き続き、原子力サプライチェーンの維持強化に取り組みますので、同志国との連携も含め、進めてまいりたいと思います。また、委員の御指導、よろしくお願いいたします。
○竹詰仁君 引き続き、大臣、またよろしくお願いします。 時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。
○大門実紀史君 お疲れさまでございます。大門です。 損害保険代理店問題について質問いたします。 決算委員会初めて取り上げる問題ですので若干経過を申し上げますと、損保業界というのは大手の損保会社があります、東京海上日動とか損保ジャパンとかですね、その大手損保が代理店と契約を結んで、代理店を通じて保険商品を販売する、あるいは業務サービスを遂行するという形でございます。その地域の中小代理店、災害のときには被災者の保険申請など地域のセーフティーネットの役割を果たすんですけれども、そういう中小代理店、いわゆる専業代理店が全国で二万数千社ございます。皆さん、地域で大変頑張っておられます。 ところが、その大手損保の方が一方的に手数料を決めたり、減らしたり、あるいは統廃合を迫ったり、あるいは売上げが少ない代理店には廃業を迫る等々のことが、いわゆる優越的地位の濫用ですね、そう言われても仕方のないことがずっと続いていたわけでございます。 二〇一七年、今から八年前の三月ですけど、参議院の財政金融委員会でこの問題を初めて取り上げさせていただいて、当時の麻生太郎金融担当大臣、金融担当大臣が、この地域で頑張る中小損保代理店は災害のときなどのセーフティーネットとしても、また地域経済の担い手としても大事な存在だということを明確に御答弁いただいて、一気に事態が動いたわけでございます。 また、当時の金融庁の遠藤俊英監督局長が大変優れた方で、大臣の答弁に基づきすぐ動いていただいて、先ほど言いました大手損保が優越的地位濫用、やり過ぎのこといっぱいやったんですけど、それを調査して、好ましくない事例があるということで金融庁の見解という形で示していただきました。 また、当時、代理店いじめ、まあ名前言いませんが誰でも分かるような超大手損保ですけども、のトップを遠藤さんが呼んで注意をするというような直接指導もしていただいたというようなことがありまして、その後も、麻生大臣の後の鈴木大臣、金融担当大臣、常に気に掛けていただいて、応援の御答弁を何度もいただいて、また歴代の保険課長さんや保険課の事務方の方々が、個別事例含めて、おかしいことはおかしいということで大手損保を指導していただいたというようなことがあります。 マスコミも取り上げた大きな問題として、福岡のある大手損保の支社が地域の損保代理店を強制的に統廃合しようとしたということがありまして、これは国会でも取り上げましたが、金融庁の本庁が乗り込んで是正させました。で、本社も謝罪するということで、経済雑誌含めて大きく取り上げられた問題でございます。 いろんな事案があったんですけど、金融庁が真摯に対応していただいて御尽力されたんで、おかげさまでかつてのような露骨な、あからさまな代理店いじめみたいなことは随分少なくなったわけでございます。まず、金融庁の今までの御尽力に感謝を申し上げたいというふうに思います。 また、ちなみにこの問題は院内集会も開かれて、全国から百社以上の代理店が参加するという大きな院内集会も開かれて、超党派で取り組んでいただいて、自民党の西田昌司先生や国民民主党にいらっしゃった大塚耕平先生なんかが大変熱心に頑張ってもらった問題でございます。 こういう経過を踏まえて、まだまだいろんな問題ありますので、加藤大臣におかれては、この問題を初めてお聞きになって初めての御答弁になるかと思いますけれど、地域で頑張る中小代理店が不当な扱いを受けないように、引き続き金融庁として、金融担当大臣として御尽力いただきたいと思いますが、まずその点をお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) 損害保険代理店は損害保険会社と顧客をつなぐ役割を担っており、特に中小の代理店は、地域に密着をし、地域における保険ニーズを酌み取って保険商品を販売する重要な主体であると認識をしておりますし、また、そうした認識に立って、これまで麻生大臣、鈴木大臣も御答弁させていただいたものと承知をしております。 こうした代理店の役割、重要性を踏まえ、損害保険会社には、例えば代理店手数料の設定等の際にも、一方的な押し付けとならないよう、代理店の意見にしっかりと耳を傾け、丁寧な対応に努めていただきたいと考えており、これまでも金融庁は損害保険会社に対しこうした取組を繰り返し求めてきたところでありますし、また、昨年六月に取りまとめられた損害保険業の構造的課題と競争のあり方に関する有識者会議の報告書では、中小の代理店から課題を指摘されることの多い代理店手数料ポイント制度について、損害保険会社が規模、増収に偏ることなく代理店の業務品質を重視し、業務品質の具体的な指標について、損害保険会社の事務効率化ではなく、顧客にとってのサービス向上に資する、まさに顧客本位という立場で検討すべきと提言されております。 金融庁としては、こうした有識者会議の提言について、今後、監督上の着眼点に反映しつつ、引き続き保険会社による代理店管理運営の実態の把握に努めるとともに、保険会社において今申し上げた提言を踏まえた改善が適切に図られるよう、しっかりと取組をしていきたいと考えています。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 今大臣から御紹介があった損害保険業の構造的課題と競争のあり方に関する有識者会議報告書の抜粋をお手元にお配りしております。 私、思いますのは、まずこの有識者会議の報告等にこの中小代理店の問題が取り上げられたことそのものが非常に画期的で、率直に申し上げて、かつての金融庁というのは、何というんですかね、中小代理店はほとんど眼中になくて、まあ大手損保と代理店は民民だというような大変冷たい対応あったんですけれども、だったんですけれども、今回は有識者報告書にきちっと入れていただいているということは非常にすごいことだなと思っております。 お手元に配りましたけれども、大臣から、以下あったとおりなんですけど、要するに、今般の保険金不正請求事案というのは、言うまでもありませんが、ビッグモーターの件でございます。で、規模や増収面を大手損保、損害会社の方がですね、大手損保の方が規模や増収面を重視して業務品質を適切かつ十分に評価していなかったと、つまり、ビッグモーターは保険販売を大規模にやってくれるからと、売上げが大きいからということで、販売方法やその中身をちゃんとチェックしていなかったということを指摘されているんだというふうに思います。 その中で、代理店ポイント制度ということが書かれておりますが、これはこの問題の一番の元凶になってきた問題でございまして、まあ非常に簡単に申し上げますと、大手損保が一方的に代理店をポイントで評価すると。ポイントで評価して支払う手数料を決めると。で、それが規模、売上げを中心にやってきましたから、大きなところ、で、去年より売上げをうんと伸ばしたところ、こういうところ評価しますので、地域で頑張っている中小代理店は地道に頑張っていても余り評価されないと。で、ビッグモーターなんかが大評価されて、中小は評価が低いと。それで、ポイントで手数料決めるので、大変中小が、中小の代理店が苦境に追い込まれてきたという、この一番の問題はこのポイント制度にあるわけでございます。 これはお手元に配っておりませんけど、東洋経済オンラインで今年の一月二十五日に、これは金融庁の幹部という形で紹介されておりますけれども、こういうことをおっしゃっています。 手数料をめぐる問題が一連の損保不正の底流にあると、この手数料をめぐる問題がいろんなことを生み出している、生んできているということですね。保険販売を専業とする小規模な代理店には厳しく効率化を迫り、容赦なく手数料ポイントを下げる、一方で、大手自動車メーカーの系列ディーラー、まあ特にビッグモーターなんかそうだったわけですけれども、には新車販売に協力したり、手数料で擦り寄ったりしながら自分たちのテリトリーを守ってきたという実態があるということで、非常にビッグモーター問題の背景にある問題、あるいは代理店の背景にある問題を鋭く指摘されているというふうに思います。 この資料の一つ目はそういうことをおっしゃっているんだと思いますけれども、二のところですね、「代理店手数料ポイント制度」と書いていますが、この「代理店手数料ポイント制度は、大手を中心とした損害保険会社が保険代理店に支払う代理店手数料を算出するために導入している枠組みであり、その仕組みや運用方法に関しては、損害保険会社と保険代理店との間の代理店委託契約に基づき、」ここが問題なんですけれども、「契約当事者間の協議・合意により決定されている。」と書かれております。 全体、いいことが書かれている報告なんですけど、この「協議・合意により決定されている。」という記述に関しては、先ほど申し上げましたいろんなことで苦しんできた現場の代理店の皆さんから異論が出されております。要するに、協議も合意もしない、一方的に決められてきたから、決められてきたのが実態ではないかと、事実と違うんではないかというふうな指摘がこの記述の部分にありますが、これは参考人で結構ですけど、この辺はどういうふうに解釈すればいいんでしょうか。
○政府参考人(伊藤豊君) お答えを申し上げます。 この有識者会議の報告書のこの今の部分でございますけれども、これは中小の代理店と委員御指摘のその大手損害保険会社との間の状況を示しているというよりも、代理店ポイント制度というのはそういうものであると、そういう仕組みであるということを述べた箇所だというふうに思っております。 それで、私どもいたしましても、先ほどから御紹介がございましたけれども、この代理店手数料体系、例えば、仕組みなりその毎年の見直しがあった場合に、損害保険会社から代理店に対して説明がなかったですとか、販売チャンネルによってその違いがあるというような指摘、その他多数の指摘、私どもも承知をしているところでございます。
○大門実紀史君 実は、私も、現場の方からそういう意見があったときにちょっと善意に解釈するといいますか、金融庁は、実はこの合意とか、協議とか合意がなかったから、その事例をいっぱい受けて是正に入ってくれたわけですから、実態としてされてない、協議、合意がされてない事例、十分に御承知ですよね。したがって、ここにあえて書かれたというのは、本来、協議、合意で決められるのは当たり前だということの意味を含めて書かれたんではないかと、したがって原則を示すという意味で書かれたんではないかと思いますので、今参考人が御答弁いただいたことは大変大事かなというふうに思っております。ですから、いずれにせよ、この表現は訂正するとかいうよりも、まさに私、生かしてほしいなと思っているところでございます。 ただですね、ただですねといいますか、今までどういうことだったのかというと、これは金融庁にもうお渡ししてありますけど、委託契約書というのがあるんですね。これはもう名前言いませんが、もう一番大きなと言ったら分かっちゃいますけど、大手損保が二〇〇〇年十月に社員向けに作成したこの契約書についての解説です。結論から言いますと、代理店手数料は会社が決めるんだということをあからさまに言っている社員向けの解説書がございます。それは冒頭、この解説は代理店には見せないでくれと、言わないでくれと、社員だけですよと。で、書いてあることは、要するに、対価の支払条件、つまり、手数料の支払の決定、変更は当社が行うものであるということをあからさまに社員向けに書いているんですね。それが実態だったわけですよね。ですから、協議、合意なんか最初から眼中になかったんでいろんな問題が起きてきたということなんですね。それを踏まえると、この有識者会議で明言していただいた意義は私は大きいなと思っております。 次の部分です。こうした観点からとありますが、こうした観点から、損害保険会社においては、代理店手数料ポイント制度について、規模、増収に隔たることなく業務品質を重視すると。業務品質の具体的な指標については、損害保険会社の業務効率化ではなく、顧客にとってのサービス向上に資するものとすると。よくぞここまで明記していただいたなと思います。 要するに、規模、増収に頼っている今のやり方は駄目だよと、大手損保に対してですね、業務品質等を重視しなさいと。その大手損保会社の中の効率化とか収益だけではなく、収益じゃなくて、顧客にとってのサービスの向上を基準にしなさいと。つまり、この顧客にとってのサービスを担っているのは紛れもなく地域の中小の専業代理店なわけでございますので、そのことを位置付けていただいたんではないかというふうに思っております。 ただ、これが出た後、これは名前言わせてもらいますが、損保協会の会長であります東京海上日動社長でもある城田さんはこんなことを言っていますね。これはダイヤモンド・オンラインのインタビューに答えていますけれども、規模、増収に隔たることなくと、あっ、ごめんなさい、偏ることなく、というのは合意いたしますと。しかし、業務品質評価基準をそのまま当てはめるというものではありません。つまり、一般的に規模、増収で決めるということはしませんけれど、当社の、各社の業務品質を重視すると。つまり、それぞれの業務の効率化あるいは収益の最大化に貢献する代理店を優遇するということは捨てないということを言っているわけでございます。 これも参考人で結構なんですけど、せっかくこういう有識者報告出して、損保協会の会長がちょっとこういう割り引くようなことを言っていますが、これ、いかがされますか。
○政府参考人(伊藤豊君) お答えを申し上げます。 今の御紹介のございました損保協会の会長の御発言は、必ずしも私ども直接把握しているわけではございませんのでコメントはいたしませんけれども、ただし、有識者会議の報告書でいただいた提言につきましては、先ほど大臣からも御答弁がありましたように、私どもとしては重く受け止めまして、今後のいろいろな制度ですとか監督行政に反映していくということは申し上げられるというふうに考えております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。 この有識者会議報告が、今ちょっとちらっとございました、今後どのように金融庁の方針に具体化されるかなんですけれども、通常、審議会報告とか有識者報告というのは、法改正になったり監督指針の改正になったり、大体具体化されていきますよね。 考えてみれば、今までこの損害保険代理店問題というのはいろいろ頑張ってもらってきたんですけど、監督指針とかガイドラインとか、何か明文化したものなかったんですよね。それでも金融庁はこれでここまで頑張っていただいたので、是非この有識者報告を明文化、何らかの形で具体化、明文化してほしいなと私思います。 そうしないと、今のところ、麻生さんがいろいろ頑張ってくれて、その何か呪縛じゃないですけど、麻生さんの影響がかなりまだあって、かも分かりませんけど、もし何年かたって、やっぱりきちっとした監督指針とか明文化したものがないと、この後またどうなっていくか分からないと思うので、是非監督指針の中に、少なくとも協議、合意に基づく契約と、あるいは規模、増収だけで評価しないと、まあ当たり前のことでございますけど、この物差しを監督指針などに明文化してほしいと思いますが、もう一度お願いいたします。
○政府参考人(伊藤豊君) お答えを申し上げます。 この有識者会議の提言を踏まえまして、今後どのような監督対応若しくはその今委員御指摘になりましたような制度整備をしていくかということについては真摯に検討してまいりたいというふうに考えておりますけれども、やはりしっかりとした基盤に基づいて私どもも監督していく必要があるというふうに考えておりますので、引き続きしっかりとフォローしていきたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 今参考人から方向は感じられましたけど、ここまで、要するにこれ政治主導といいますか、麻生さん以来の歴代大臣とあるいは金融庁の大変優秀な幹部といいますか、それが事態を非常に動かしてきてくれたんだと思います。 ここまで来て、次は監督指針になるかなと、法改正ではなくて監督指針かなと思いますけれども、是非これ加藤大臣のイニシアチブで具体化、できれば監督指針の改定ということに御指導いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたけれども、今回の有識者会議の提言については、今後、監督上の着眼点に反映しつつということを申し上げさせていただきました。どう具体的にそれを担保していくのかというのは中でしっかり議論していかなきゃならないというふうに思いますし、同時に、保険会社による代理店管理運営の実態の把握、また保険会社における提言を踏まえた改善が適切に図られるよう、しっかりと取組をさせていただきたいと考えております。
○大門実紀史君 今監督上という言葉が出たので、信頼しております。 そもそもこの代理店ポイント制度そのものが、この制度そのものが一方的なものでございまして、民民の契約というならもっと対等、平等な契約関係が本来あるべきで、そういうものを新たに本当はつくる必要があるかというふうに思っております。そういう対等、平等な契約関係、新たな仕組み目指しながらですけど、当面、目の前で頑張る代理店を応援するために、今かなり前向きなことに踏み込まれたと私は感じ取っておりますけれど、引き続き金融庁の努力をお願いしたいと思います。 大変前向きな答弁いただいたと思っておりますので、これで終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(片山さつき君) 他に御発言もないようですから、財務省、経済産業省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十八分散会
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- 記録 #946 観測 2026-10-11 01:29 JST改ざん検知用の値
4a17df20…c8aa51(未計算)
チェックポイント
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- 署名あり(s4rciv-checkpoint-2026)
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- 644364a6…5949ae
仕組み
- 1各記録は、前の記録から計算した値を持っています。
- 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
- 3チェックポイントが、ある時点までの記録をまとめて固定します。
いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。
※ いつの時点の記録かを外部(Internet Archive 等)に固定する「外部アンカー」はまだ運用していません。これは S4RCIV 自身が過去をまるごと書き換えた場合に備えるもので、今後対応します。