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国会会議録

環境委員会

第217回 · 参議院 · 第5号 · 2025-04-15

出典 kokkai ↗ 最終取得 2026-10-10 22:09 JST 記録 #559 ↗

発言 239

会議録情報

令和七年四月十五日(火曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員の異動  三月二十四日     辞任         補欠選任      高橋 次郎君     高橋 光男君  三月二十五日     辞任         補欠選任      田中 昌史君     石井 準一君      高橋 光男君     高橋 次郎君  三月二十六日     辞任         補欠選任      梶原 大介君     赤池 誠章君      高橋 次郎君     高橋 光男君  三月二十七日     辞任         補欠選任      赤池 誠章君     梶原 大介君      高橋 光男君     高橋 次郎君  三月三十一日     辞任         補欠選任      高橋 次郎君     西田 実仁君  四月一日     辞任         補欠選任      西田 実仁君     高橋 次郎君  四月七日     辞任         補欠選任      梶原 大介君     牧野たかお君  四月八日     辞任         補欠選任      牧野たかお君     梶原 大介君  四月十四日     辞任         補欠選任      石井 準一君     越智 俊之君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         青山 繁晴君     理 事                 小野田紀美君                 梶原 大介君                 川田 龍平君                 串田 誠一君                 山下 芳生君     委 員                 尾辻 秀久君                 越智 俊之君                 加田 裕之君                 武見 敬三君                 鶴保 庸介君                 中田  宏君                 青木  愛君                 三上 えり君                 伊藤 孝江君                 高橋 次郎君                 浜野 喜史君                 山本 太郎君                 ながえ孝子君    国務大臣        環境大臣     浅尾慶一郎君    副大臣        環境副大臣    小林 史明君        環境副大臣    中田  宏君    大臣政務官        内閣府大臣政務        官        今井絵理子君    事務局側        常任委員会専門        員        金子 和裕君    政府参考人        内閣官房国際博        覧会推進本部事        務局長代理兼経        済産業省商務情        報政策局首席国        際博覧会統括調        整官       茂木  正君        内閣府食品安全        委員会事務局長  中  裕伸君        消防庁審議官   鳥井 陽一君        厚生労働省大臣        官房審議官    神ノ田昌博君        農林水産省大臣        官房審議官    坂田  進君        林野庁林政部長  清水浩太郎君        林野庁森林整備        部長       長崎屋圭太君        水産庁増殖推進        部長       高橋 広道君        水産庁漁港漁場        整備部長     中村  隆君        経済産業省大臣        官房サイバーセ        キュリティ・情        報化審議官    西村 秀隆君        資源エネルギー        庁長官官房資源        エネルギー政策        統括調整官    木原 晋一君        資源エネルギー        庁電力・ガス事        業部長      久米  孝君        環境省大臣官房        サイバーセキュ        リティ・情報化        審議官      熊谷 和哉君        環境省地球環境        局長       土居健太郎君        環境省水・大気        環境局長     松本 啓朗君        環境省自然環境        局長       植田 明浩君        環境省環境再生        ・資源循環局次        長        角倉 一郎君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○環境及び公害問題に関する調査  (黄砂対策における国際連携の在り方に関する件)  (農用地の土壌汚染防止施策に関する件)  (リチウムイオン蓄電池に係る適正処理の推進に関する件)  (野生動植物の保全施策の在り方に関する件)  (労務費等の上昇に伴う適正な価格転嫁の在り方に関する件)  (大阪・関西万博会場におけるメタンガス対策に関する件)  (公費解体に従事する作業員の宿泊経費に係る補助に関する件)  (山林火災を踏まえた森林の整備及び管理の在り方に関する件) ○鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第二七号)(衆議院送付)     ─────────────

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、田中昌史君が委員を辞任され、その補欠として越智俊之君が選任されました。     ─────────────

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に梶原大介君を指名いたします。     ─────────────

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官茂木正君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 おはようございます。自由民主党の加田裕之でございます。  通告に基づきまして質問をさせていただきたいと思います。  先月の十三日の環境委員会でも質疑をさせていただいたんですけれども、豊かな海を目指した海の栄養塩不足への対応について、地元からも本当に一刻も早い改善が望まれているので、今日も引き続きこのことについても取り上げさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。  前回でもお示ししましたけれども、直近の兵庫県の窒素が、陸から海に流れ込む量は一日当たり四十八トンにもなります。漁獲量が保たれていた三十年前ぐらい、平成六年は九十五トンであり、この数値に少しでも近づけることが最重要課題であると考えております。しかし、急に四十トンもの窒素供給を増やすとなると、現在、兵庫県で栄養塩類管理計画に基づく取組を懸命に進められておりますが、困難な状況であります。まずは、一トン当たり十トンの増加、つまり約六十トンを目指した窒素供給を一刻も早く実現することが重要でありますので、国と県との対応を漁業関係者から切に求められている状況でもあります。  前回、水産庁の水産多面的事業等を活用しながら、漁業関係者が、貧栄養な海域で藻場や底辺生物を増やすために有機肥料を用いた施肥を進めていることを御紹介いたしました。  令和六年度は主に発酵鶏ふん肥料を用いて八百トン近い施肥をしていますが、発酵鶏ふんの窒素成分は約三%であるため、窒素量で見ると二十四トンしかありません。これは年間の施肥量ですので、三百六十五日で割りますと、一日当たり僅か六十五キログラムであります。つまり、一日当たり十トンの窒素供給というのは、有機肥料として考えますと、一日当たり三百三十三トン、年間では十二万トンもの量になります。  このような規模の窒素供給を実行に移すことが求められておりますが、これは漁業関係者だけの手に負えない規模であります。当然、工場や下水処理場での増加運転によって窒素供給量を拡大させることは重要でありますが、国としても何とか豊かな海を目指すために何か実行していくべきではないかと考えています。  その上なんですけれども、例えば水産庁の漁場整備事業としまして、藻場礁を設置して水産資源の増大が図られていますけれども、栄養塩不足が問題となっている海域の藻場礁には、生物を更に増やすためのメンテナンスとして定期的に施肥をするといったことができないのか、水産庁の御見解をお伺いいたします。

中村隆 水産庁漁港漁場整備部長

○政府参考人(中村隆君) お答えいたします。  水産基盤整備事業におきましては、地方公共団体等が行う藻場礁の設置と一体的に行うことにより一層の効果の発現が認められる場合には、施設整備と併せて藻場繁茂しやすくなる母藻の移植等について支援を可能としているところです。  一方で、整備後の藻場礁の機能の維持管理については施設の管理主体である地方公共団体等が行うことが基本でありますが、漁業者等が定期的に行う海底耕うんや施肥等については、漁場生産力・水産多面的機能強化対策事業による支援を可能としているところでございます。  水産庁といたしましては、引き続き、地元自治体や漁業者等の意向をお聞きしながら、効果的な支援に努めてまいりたいと考えています。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  まさに答弁のとおりでありますけれども、やっぱりこれ自体、多面的という形もあります。それと、同じ瀬戸内海とかいろいろそういう話、私も言っているんですけど、同じ瀬戸内海といいましても、その場その場での、パーツパーツでのいろいろな取組ということ、それからそれに合った形での施策というものもあると思います。そういう意味におきましては、やはり地元との緊密な連携という下で、水産庁としましても、地方公共団体が一義的にはされることでもありますけれども、主導的な形で御指導いただけたらと思っております。  そして、次ですね、一方、前回でもお話ししました水質総量削減制度につきましても、現在、環境省では第十次の計画策定に向けて進められていると聞いておりますが、伊勢・三河湾でも栄養塩類不足が問題となっている中で、総量削減という規制一辺倒ではもう時代遅れであり、海域に応じてきめ細やかに窒素、リンを総量として増加あるいは削減させるといった総量を管理する制度が海の生物生産性、そして多様性を守るためには重要と考えていますが、これにつきまして環境大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  東京湾、伊勢湾、瀬戸内海を対象とした水質汚濁防止法に基づく水質総量削減制度については、現在、中央環境審議会において第十次の在り方を検討しているところであります。  海の生産性、生物多様性に影響を与える要因としては、気候変動に伴う水温上昇、埋立てによる生物の生息場の喪失、赤潮や貧酸素水塊等が複合的に影響しているが、例えばノリ養殖が盛んな一部の地域においては、海域においては栄養塩類の不足も要因の一つと指摘されております。このため、令和三年に瀬戸内海環境保全特別措置法を改正し、海域の状況に応じてきめ細やかに栄養塩類の管理を可能とする栄養塩類管理制度を導入いたしました。  第十次の在り方については、瀬戸内海での取組の進捗も踏まえて、瀬戸内海のみならず、東京湾、伊勢湾においても栄養塩類管理と環境保全が両立するものとなるよう検討してまいりたいところであります。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 まさに中央環境審議会の審議の中の議事録も見させていただいたんですが、これから、まさに東京湾もそうですし、伊勢・三河湾においてもそうですけれども、本当にそういう形で、実態に合ったような形ということを審議会の委員の先生方からも出ております。是非、そういう部分も生かした上でのまた第十次の計画策定に向けて御努力をいただきたいと思います。  次に、総量削減制度の削減目標量、第九次の計画では兵庫県は一日当たり五十二トンであることで、栄養塩類の管理計画に窒素、リンの増加運転を行う工場とか下水処理場の供給量も含めて、行政目標としてそれ以下にしなければならないと聞いております。  この目標量があることでいつまでも六十トンにはならず、工場や下水処理場の増加運転に歯止めを掛けるのではないかとも考えられますが、環境省としての御見解、中田環境副大臣にお答えいただきたいと思います。

中田宏 環境副大臣・内閣府副大臣 自由民主党

○副大臣(中田宏君) お答え申し上げます。  削減目標量でありますけれども、まず環境省が瀬戸内海全体の量を定めまして、その上で各府県に割り当てる仕組みということになっております。瀬戸内海の各府県は、割り当てられた削減目標量の範囲内で栄養塩類の増加措置を行うことができます。  現在の兵庫県の削減目標でありますけれども、一日当たり五十二トンである一方で、加田先生先ほど御発言のとおり、発生負荷量の実績値は四十八トンということになっておりまして、二〇一四年度以降は横ばいですから、目標値と実績値には差がある状況であります。  兵庫県においては栄養塩類の増加に向けた更なる取組を検討中というふうに聞いておりますので、環境省としましても、関係府県や関係者の御意見をよく伺いながら、対応については検討いたしてまいりたいと思います。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  やはり目標値と実績値という部分についての乖離という部分、それからやはり、この部分についての目標値の部分がキャップになってしまってそういうことについての乖離ということが生まれていると思います。そのギャップというものをどういうふうにして埋めていくかということについてもまた、これもちろんですけど、地元との緊密な連携というものも必要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  続いて、下水処理場からの年間を通じた増加運転についてなんですけれども、前回、中田環境副大臣より、栄養塩類の増加措置は季節を限定せず通年で取り組むことも可能と御答弁がありました。  地元の兵庫県漁連の田沼会長を始め関係者も通年での増加運転を本当に求めていらっしゃいますし、兵庫県だけではなく、増加運転は、有明海や先ほどから出ております伊勢・三河湾など、各地の漁業関係者が求めておられますので、是非海の生態系をよく知る各県の地元漁業者の御意見をよく聞きながらしっかりと制度設計をしていただきたいと思いますが、環境大臣に御所見をお伺いいたします。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  海の生態系のメカニズムは複雑で関係者が多岐にわたるため、第十次の水質総量削減制度の在り方の検討においては、現在、漁業者、事業場等の関係団体、自治体などの幅広い関係者から意見を伺っているところであります。今年三月に開催した審議会では、兵庫県漁業協同組合連合会から現場の状況や課題等を御説明伺ったと、御説明いただいたと承知しております。  次期水質総量削減制度の在り方については、通年での増加運転も含めて、御指摘いただいた漁業者の方々など現場の実態を熟知している様々な関係者の意見を丁寧に伺いながら検討してまいる所存であります。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  やはり、日々現場に接している漁業者の方、それからまた地元自治体の方、本当にそういう形で、そういう方たちの現場の声という形をしっかり刈り取った上でやっていただきたいと思います。  先ほども申し上げましたが、海の生態系という形でいいますと、例えばですけど、陸の方でいいますと、いろいろ畑も耕さないといけないとか肥料をまかないといけないとかそういう話はよく出るんですが、海となりますと、我々どちらかというとちょっと思考停止といいますか、そういう形になりまして、きれいだったらいいみたいな、そういうふうな思考停止に陥る私は危険があると思いますので、海もやはり海の中での生態系というものがしっかりとありますから、そういうことをしっかりとこれ専門的見地からも御指導いただきたいと思いますし、そこの現場で働いている方々、そしてそれに従事されている担当の方、そういう方たちの声も幅広く刈り取って、意見を聞いた上での環境施策としてやっていただきたいと要望したいと思います。  続いて、これ、先週も西日本を中心に黄砂が飛来し、ニュースでも、車とか洗濯物が汚れるといった可能性もあるため注意が必要との報道もありました。私も花粉症でもありますし、この黄砂が飛んでいるときというのは大変目がかゆいとかくしゃみが出るとか、これは悩まれている方も多くいらっしゃると思います。一昨日の十三日は更に濃い黄砂が西日本から流れ込んで次第に東日本などにも影響が出ており、黄砂と花粉のダブルの症状の悪化にも御注意くださいというニュースも報道されておりました。  日本にも飛来する黄砂については早急な対応が求められております。従来、黄砂は自然現象と考えられておりましたが、近年の現象につきましては、過放牧や耕地の拡大等の人為的な要因も影響しているとの指摘もあり、より詳細な現象解明が求められております。  しかし、現時点では、黄砂の物理的、科学的な性質や飛来経路等についても必ずしも十分には解明されておりません。このため、環境省では、ライダーモニタリングシステムの構築や調査プロジェクト等を通じまして黄砂の実態解明や対策に向けた取組を進めておられますが、政府及び環境省としての現状の分析と取組についてお伺いいたします。

松本啓朗 環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。  近年、黄砂につきましては、単なる季節的な気象現象ではなくて、大陸における森林減少、砂漠化の影響、黄砂による人の健康への影響の懸念から、環境問題としての認識が高まってございます。  まず、黄砂の発生や日本までの飛来経路等についてですが、気象や地質などの複雑な要因が作用していると考えられております。また、黄砂の飛来途中で、アンモニウムイオン、硫酸イオン、硝酸イオンなどが付着するなど、人為起源の大気汚染物質を取り込んでいる可能性も指摘されているところであります。  こうした大気汚染への懸念、影響が懸念されることから、環境省では、国立環境研究所と連携いたしまして、委員御指摘のライダーモニタリングシステム、すなわちレーザー光線を使った黄砂の飛来量のリモートセンシングを国内十二か所で行っております。そして、黄砂の濃度分析などについて観測しまして、気象庁と共同で運用しているウェブサイト等から、リアルタイムの飛散量、そして健康影響などの情報を発信しているところでございます。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  環境省の方としても、情報提供もいろいろされておりますし、それからまた、いろいろなメニュー通しまして報道ベースの方にも提供されているというのもよく聞いております。やはり、特にですけど、お子さんを持っている保護者の方からも、大気汚染物質のお話もありましたけれども、そういうことへの懸念の声というものも確かにあります。是非、そういうことについての注意喚起ということについての普及啓発についても努めていただきたいと思います。  そうやっていろいろ環境省として取り組まれているんですけれども、この問題、日本だけが頑張っても、先ほど来お話あるように効果ありません。そこで大切なのは、中国、韓国などとの連携でもあります。  日中韓三か国の環境大臣は、一九九〇年以来、日中韓三か国環境大臣会合を開催してきました。三か国はこの枠組みの中で、北東アジアの環境管理において主導的な役割を果たしてきました。北東アジア地域における黄砂対策に関する政策対話を推進するため、毎年局長級会合を開催しています。また、局長級会合の下に二つのワーキンググループを設置し、日中韓に加えましてモンゴルも呼びまして、黄砂のモニタリングや警報システムの構築及び黄砂の発生源対策に関する共同研究を行っております。現在は、TEMM22、二〇二一年において採択されました環境協力に係る日中韓三か国共同行動計画、二〇二一から二〇二五及び各ワーキンググループが策定した中期行動計画、これは二〇二〇年から二〇二四年に基づいて行われています。  TEMMの果たしてきた役割と、日中韓黄砂共同研究を始め主要プロジェクトについて、日本の環境大臣としてどのようにリーダーシップを取っていくのか、浅尾環境大臣にお伺いいたします。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘の日中韓三か国環境大臣会合、いわゆるTEMMは、一九九九年に創設され、三か国の閣僚級会合として最も歴史ある会合であります。新型コロナウイルスの影響で延期となった二〇二〇年を除いて、一度も途絶えることなく東アジアの環境協力と友好関係の発展に貢献してまいりました。  黄砂対策については、TEMMにおける合意を受けて日中韓三か国で黄砂共同研究を実施しており、黄砂のモニタリングと飛来予測や効果的な発生源対策の研究を進めております。日中韓に黄砂の発生源の一つであるモンゴルを加えた四か国で、データや知見、経験の共有を促進し、黄砂対策について連携を強化してまいります。  日本は、例えば国立環境研究所が主導するレーザー光線による黄砂観測装置の設置を各国で進め、モニタリングのネットワーク構築にも貢献いたしております。  今後とも、黄砂共同研究を始め、TEMMの主要プロジェクトにおいて我が国が持つ技術や知見を活用し、北東アジア地域の環境保全の推進にしっかりと取り組んでまいります。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 川田龍平君。ごめんなさい。加田裕之君。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 加田裕之でございます。はい、加田裕之でございます。  ありがとうございます。  やはり、コロナ禍のとき一回中止はされたんですけど、それ以来ずっとこうやって継続的に取り組んでいる。もちろん外交面におきましては、日中韓それぞれの課題というものはあると思います。しかし、先ほど大臣の答弁にありましたように、やはりこういう形での環境というこの共通の課題というものについてはいろんな糸口、窓口があると思います。今回の、黄砂のことだけ言いましたけれども、TEMMは本当に、ほかのプロジェクトもいろいろなツールを通じて、環境外交という形におきましては、これは日本にとっても本当にリーダーシップが私は発揮できる重要な場ではないかと思います。是非、これは外交という大きな国益の見地から見ましても、環境外交を日本がリードをするということを是非お願いしたいと思っております。  次に、国立公園におけるアドベンチャートラベルの推進についてなんですけれども、これについてのガイドラインが作成されました。  国立公園は、貴重な自然環境の保護と観光や教育などを目的とした利用のバランスを図りながら、訪れる人々に魅力的な体験を提供する役割を担っております。アドベンチャーツーリズムは、この保護と利用の好循環というものを促進する重要な手段でありまして、自然と文化を深く体験しながら持続可能な形で楽しむことを目的としております。環境省では、国立公園満喫プロジェクトの一環として、国立公園を利用する外国人旅行者の誘客並びに地域ならではのストーリーや価値を体験できる自然体験型のアクティビティーの開発支援に取り組んでおります。  国際的にアドベンチャーツーリズム市場は急速に拡大しており、特に、持続可能な観光を求める旅行者や、地域の文化やそして自然に関心を持つ旅行者の増加に伴い、その重要性が増しております。インドのハイデラバードにある調査会社のリエイン社の試算によりますと、二〇二三年のグローバルアドベンチャーツーリズム市場規模は七千六百九十八億ドルと評価されておりまして、二〇二四年から二〇三〇年の予測期間中に年平均成長率は六・三%で成長すると予測されております。この成長は、旅行者がよりユニークで没入感のある体験を求める中で急成長しており、さらには、持続可能な観光への関心の高まり、自然や文化体験を求める旅行者の増加、そして新興市場からの需要拡大などが要因となっているのではないかと考えられております。  四季折々の自然を有する日本にとりましても、このアドベンチャーツーリズムというのは、単なる観光を超えて旅行者に深い文化体験や自然との触れ合いを提供することで、一部の観光地に隔たっておりますオーバーツーリズム対策についても有効ではないかと考えております。  今後、国立公園の保護と利用の好循環を促進するアドベンチャートラベルの推進について、当局の意気込みをお伺いします。

植田明浩 環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。  委員御指摘のとおり、アドベンチャートラベルとは、自然との触れ合い、文化交流、アクティビティーの三つの要素を組み合わせた旅行とされておりまして、環境省では国立公園の魅力向上とブランド化に向けた取組の一環として推進しており、観光立国推進基本計画にも位置付けられているところであります。  環境省では、本年三月に、御指摘のとおり、国立公園等におけるアドベンチャートラベル創出に向けた民間事業者の支援を目的としたガイドラインを公表するとともに、滞在型高付加価値観光につなげるため、満足度が高く、インバウンドにも対応したアクティビティーの自走化に向けた取組の支援をしているところであります。  昨年度の支援事業では、例えば阿蘇くじゅう国立公園において、普通では立ち入ることができない草原での乗馬体験と、草原とともに暮らしてきた地域の文化体験を組み合わせたツアーの開発、磐梯朝日国立公園の出羽三山地域において、滝に打たれる滝行を含む山岳信仰と登山を組み合わせた歴史文化と自然を体験するツアーの開発などを支援してきたところであります。  これらの取組を通じて、地域の関係者とともに、国立公園の保護と利用の好循環による地域の活性化を一層推進してまいりたいと考えております。

加田裕之 自由民主党

○加田裕之君 ありがとうございます。  まさに、御答弁いただきましたように、アドベンチャーツーリズムというのは、大変需要がある、そしてまたこれから伸びも、伸び代もあるということであります。まだまだ、今、先ほど答弁で例示していただいたところ以外でも、国立公園とコラボしましてしっかりとこのアドベンチャートラベルというものをやろうと、できるところ、まあ言ったら予備軍といいますか、そういうところもいっぱいあると思いますので、そういうところに対しましてもまたいろいろ御指導いただきたいと思います。  これは、あくまでも国立公園の、今どちらかというと利用ということについてのシフトというのあると思いますが、保護と利用の好循環ということを、この一番の要諦というものはしっかりとぶれない姿勢でやっていただきたいと思いますので、そのことにつきまして要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。  今日はPFAS汚染をメインにしますけれども、その前に、秋田県でお米が、カドミウムが検出された経緯と国の対応について説明を求めます。

坂田進 農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。  カドミウムの基準値を超える米について、秋田県の要請によりまして生産者が自主回収を進めているところでございます。  本事案を受けまして、農林水産省としては、生産者が進める自主回収が適切に行われるよう協力してきたところでございます。さらに、自主回収が円滑に進みますよう、消費地の地方自治体や流通事業者の協力を得て、当該米の流通実態として小売店舗名ですとか商品名を把握し取りまとめ、四月十一日に農林水産省ホームページで公表したところでございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この秋田県小坂町の農事組合法人が生産した米から基準値を超える有害なカドミウムが検出された問題で、先ほど、今、十一日に農水省から調査結果、流通状況の調査結果を取りまとめられました。東京や神奈川、青森など合わせて十一都府県のスーパーなどで販売されていたということで、農林水産省ではホームページで対象の商品を確認するよう呼びかけています。  この農業地の、この土壌汚染防止法ではこれは限定的であって、今回のように既に流通してしまっているお米に対しては食品衛生法で取り締まることになり、これでは根本的な対応ができないのではないかと言われています。  対応全体のこれ見直しが必要と考えますが、政府の見解を求めます。

松本啓朗 環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。  環境省では、人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産され、又は農作物の生育に阻害があると、そういうことを防止するために農用地土壌汚染防止法に基づきまして取組を進めております。  同法に基づきまして、関係省庁及び地方団体と、地方自治体と連携しまして、例えば鉱山の周辺等、カドミウム濃度が高い米が収穫されるおそれがある地域につきまして、対策を必要とする地域の指定、そして土の入替え、覆土等の対策を進めてきております。  先ほど御質問にありました流通につきましては、その後の話でございますので、食品衛生法に基づく対策が各省庁において取られているということでございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 このカドミウムの汚染というのは、これ、除去していこうとするこの総合的、また長期的な政策がありません。  秋田県のこの汚染米の問題というのは、既に環境省はこの汚染対策事業を九〇年代に終えているという地域です。その後も常時監視をしてきたはずですが、それでも汚染米が出たという事態に対して、これまでの対策事業、これが有効であったのか検証が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

松本啓朗 環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松本啓朗君) お答えいたします。  先ほど申しました法律に基づきまして、地域を指定し、それぞれの対策を講じております。また、委員御指摘のあったとおり、毎年モニタリングをして、どの程度の低減効果があったかというものを各自治体とともにチェックをしております。  それを踏まえて解除したと思いますが、こうした結果が出たことにつきましては、また改めてモニタリングをする必要があると考えてございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これモニタリングしていても出てしまったわけですよね。これについてはどうお考えですか。

松本啓朗 環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松本啓朗君) その対策につきましては、また秋田県とも相談してまいりたいと考えております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 いや、もう既にやっているかと思いましたけれども、これからということですね。  この環境省の秋田県での対策事業、これは汚染地域に二十センチほどの客土をかぶせるだけであり、それが時間とともに失われれば汚染された土壌が出てきてしまうという危ういものです。それでよろしいでしょうか。

坂田進 農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。  水稲の根の大部分は地表から二十センチメートル以内に存在することから、カドミウム対策として客土を行う際には、二十センチメートルから四十センチメートル程度の盛土をすることとしております。実際の客土の範囲は、掛かるコストも考慮しつつ、地域の実情に応じて決定しているところでございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ客土が失われてしまえば、結局また汚染が進んでしまうということです。これ客土だけでなく、ファイトレメディエーション、植物によるカドミウムの分離であったり、それから有機堆肥を使ったカドミウムの堆肥への固定など、様々な方法を取る必要があったと思います。農水省、環境省がやっている湛水管理一本やりで対処をすることを進めてきました。しかし、湛水管理は、気候によって雨不足であれば実現できません。とても不安定な対策であり、そのような不安定な対策に頼るために、気候によって汚染地域では汚染米が出ることになります。  これに対して、秋田県では、あきたこまちRという新品種を使って汚染米が出なくなるとしていますが、このあきたこまちRではカドミウム汚染は残ったままであり、さらにはマンガン汚染につながる可能性もあります。問題の解決にはなりません。また、米以外の作物は実質ノーチェックであり、実際的にこの北里大学の調査では、汚染地域でカドミウム腎症などの問題が発生していることを明らかにしています。  農地の汚染は環境省、農作物の汚染は農水省という縦割りが根本的な汚染に取り組めないという弊害をもたらしているのは明白です。汚染をなくしていくためには、このファイトレメディエーションの効果の高い作物との輪作、混作が有効な手段です。また、有機堆肥の活用は安全な作物を作る上で有効な手段であることが群馬大学の研究からも分かっています。しかし、農地の汚染をなくすことは農法に関わることで、それは農水省の管轄であり、縦割りにすることで総合的な政策が取れなくなっているという弊害が出ていますが、環境省、いかがでしょうか。

松本啓朗 環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松本啓朗君) 農水省と連携をますます深めてまいりたいと考えております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非お願いします。  農用地の土壌、この汚染防止等に関する法律施行令に注目いただければ、これが田んぼ、お米だけに限定されていることが分かります。米からのカドミウム摂取は多いと思われますが、それでも全体の四割にすぎず、ほかの六割は、汚染地の住民はカドミウムを過度に摂取していたというふうに考えられます、あっ、摂取しているですね、いると考えられます。その農用地汚染対策法は、一九七〇年の公害国会で突き上げられたことから作られた法律であり、その後の汚染の拡大を考えれば、このままでは汚染対策にならないことは明白です。  米国を始め多くの先進国では多数の重金属汚染を許さない法律を持っているのに対して、日本の農用地汚染対策法の施行令では、その対策による重金属、これはカドミウム、銅、ヒ素の三つに限っています。しかも、その対象が田んぼのみです。だから、汚染が問題になるというのもこのお米だけになる。これでは実際の汚染に対応することはできないはずです。  このような抜け穴のある体制の中で、実際に多くの人が健康被害に苦しんでいる可能性があるにもかかわらず、汚染対策の健康調査も義務付けられていません。汚染地域の生産者は汚染の被害者ですが、汚染の検査も生産者団体や流通団体の自主性に頼り、費用も自己負担になっており、この汚染地域の人々の自己犠牲を強いており、世界に先駆けて日本が法制化した汚染者負担原則が完全にねじ曲げられています。全ての人が健康に生きる権利を守るために、この法制度の見直しが必要です。  汚染地域の人々が健康な生活を送る権利を享受できるよう、現在の政策の見直しを求める必要がありますが、環境大臣、いかがでしょうか。

松本啓朗 環境省水・大気環境局長

○政府参考人(松本啓朗君) ちょっとまず、ファクトについて御説明をさせていただければと思います。  この農用地土壌汚染防止法ですけれども、カドミウムについて基準を設置している、設定しているけれども、なぜほかのものに設定していないかということについて御説明をさせてください。  まず、そのベースとなるのは食品衛生法でございまして、そこにおきまして、人のカドミウム摂取量における寄与率が最も高い米でございますので、これについては基準値を設定させていただいております。その一方で、米以外の食品、例えば雑穀、芋、野菜、豆などにつきましては、人のカドミウム摂取量が少なくて、基準値を設定して管理するとしても人による摂取量の低減には大きな効果が期待できないということから、食品衛生法におきまして基準値が設定されていないということでございます。  したがいまして、農用地土壌汚染防止法におきましても、米におけるカドミウムについての基準値を設定して必要な対策を講じているというのが現状でございます。  なお、カドミウム以外の物質についてですが、国内に流通する食品中の濃度実態、また当該食品の人の摂取量等を考慮して定められる、これまた食品衛生法に基づく食品規格基準、これを踏まえて必要に応じて農用地土壌汚染防止法における基準値の設定等を検討するということになっております。  そういう意味でも、環境省におきましては、引き続き、食品衛生法に基づくこうした基準、この動向を踏まえつつ、関係省庁と連携して法律に基づく対応をしてまいりたいと考えてございます。これがファクトでございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ土壌汚染対策ということをしっかりと環境省がやらなければいけないということで、特に人の健康という観点から、公害対策のためにこれ総合的な対策を取るべきです。  国として、環境大臣、これまず先頭に立って指揮をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  農用地の土壌汚染対策については、イタイイタイ病の発生も踏まえて取り組んできたところであり、農用地土壌を経由した人の健康への影響を防止する取組が重要と認識をしております。  カドミウムを含む特定の有害化学物質の汚染対策については、農用地土壌汚染防止法及び土壌汚染対策法等の着実な施行により、土壌を経由した人の健康被害防止のための措置を行っているところであります。加えて、水質汚濁防止法による排水規制等により、農用地において利用される河川や地下水を含め、水質汚濁の防止にも取り組んでおります。  環境省としては、引き続き、これらの関係法令に基づき、関係省庁や地方自治体とも連携し、人の健康被害防止のための取組を実施してまいりたいと考えております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 先ほど述べましたように、関係法令、今の現法制だけではやっぱり防ぎ切れないという問題が出てくると、出てきています。というのは、もう既にある流通したお米については言われましたけれども、その生産地で自家採種、自己消費、自家消費している部類については、これは食品衛生法に触れないんですね。そうすると、秋田県で自分のところで取ったものを食べている人たちの健康影響というのは出ているわけです。  これについてどうお考えですか。

坂田進 農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。  農林水産省では、令和六年六月にコメ中のカドミウム及びヒ素低減のための実施指針を策定いたしまして、カドミウム低減のための取組を進めているところでございます。  この指針におきましては、主要な対策として、カドミウム低吸収性品種の導入、二つ目として湛水管理、三つ目として客土、四つ目としてpH調整の四つを示しまして、地域の実情に応じて対策を推進することとしております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 ですから、それでは不十分だと言っているんですね。是非、これカドミウムなどの重金属を取り除くということを是非やっていただきたいと思いますが、いかがですか。

坂田進 農林水産省大臣官房審議官

○政府参考人(坂田進君) 議員の御指摘を踏まえて、引き続き対策について検討してまいりたいというふうに考えております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非よろしくお願いします。  次に、PFASに入ります。  このPFASのことについては、この環境委員会で三月の二十四日、そして予算委員会で三月二十八日、そして四月の九日の決算委員会でも行いました。今回四回目です。  この三回、浅尾大臣にはお付き合いいただいて、三回の委員会でこの評価書の評価について行いましたけれども、(資料提示)この評価書、これだけ分厚いわけですけれども、この評価書について、浅尾大臣、これ、今どのように考えておりますでしょうか。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) これ、何度かこれまでも答弁をさせていただいたところでありますけれども、評価書については、独立した立場であります内閣府の食品安全委員会において専門家が内容を精査し、議論を重ねた上で選定したものというふうに考えております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この評価書に基づいて、今環境省が検討を進めるPFASの水質基準の根拠となっております。これ、食品安全委員会が出してきたのは、これは独自に自ら評価書を出してきたということで、別に環境省が諮問したわけではありません。これを決める過程において、当初リスク評価に必要とされた文献の七割以上が差し替えられていたという問題について、この質疑をしてきました。  食品安全委員会は、当初、議事録も資料も公開されており説明が可能と説明してきましたが、PFASをめぐるワーキンググループによって参照すべきとされた論文が除外されたり、それから新たな論文が追加されたりした理由は議事録に書かれていないということも、これは三月二十八日の予算委員会と四月九日の決算委員会で食品安全委員会が自ら認めました。  そして、前回質疑後に食品安全委員会から、非公開で開かれていた準備作業についての資料の提供を受けました。今日、資料の二枚目のページが、この資料をお配りしています配付の二枚目がその提供された資料です。これ、何と二十四回も開かれていたということが初めて分かりました。一般に公開されていた会議はその前の資料一の九回のみですので、もうこれ比較してみるとよく分かると思うんですが、この実質的なリスク評価は秘密裏に行われていたということが改めて裏付けられたこれ資料と言えます。  これ、準備作業、評価書案作りのリスク評価に不可欠なものだったと思いますが、浅尾大臣、いかがでしょうか。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 先ほども答弁させていただきましたけれども、食品安全委員会は独立した立場で評価書を作っているということでありまして、その評価書の作り方についてこちらからコメントをすることではありません。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ非公式の、この非公開でやったものが今公開されていないんですね。是非これ公開を求めているんですが、浅尾大臣、いかがでしょうか。これ公開すべきと思いませんか。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 繰り返しになりますけれども、評価をしておりますのは内閣府の食品安全委員会でありますので、公開すべきかどうかについてもこちらでコメントする立場ではありません。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 浅尾大臣、リスク評価というのはどういうものだと思います。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) リスク評価は、専門家の方々がその専門的知見に基づいて行っていくものと承知をしております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ公開と透明性が原則だと思いますが、いかがですか。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 私の理解では、公開会合は全九回ということでありまして、今、川田委員が御指摘しておりますのがワーキンググループということであります。公開会合については全て公開しているというのは御承知のとおりでありまして、ワーキンググループについては、その独立の立場の内閣府の判断において、そこでのことについては公開していないと。  それについてコメントする立場ではありませんが、一般論として申し上げるとするならば、それぞれの専門委員の方が自由に意見を述べるために公開をしていないということなのではないかと思いますが、その点について、私の想像でありますので、繰り返しになりますけど、独立した立場の人たちが決めたことであるということであります。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 じゃ、食品安全委員会にも聞きますけれども、このリスク評価の基本姿勢、これ食品安全委員会のホームページにありますが、いかがでしょうか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 御答弁申し上げます。  基本姿勢といたしましては、我々は議事の公開というものをしっかりやっていくというところでございます。  そこの議事の公開というものの意味は、評価を行うその評価の過程というのをしっかりと示していくと。で、評価の過程というものは、科学的根拠というものを踏まえて、それから、それらが何を言えるのかというのをしっかりと議論して、そこから、我々実際毒性評価というのがメインの業務になっておりますが、その毒性評価に向けて、TDIであったりとかADIであったりとか、そういった数値が導かれる根拠というものは何があるのかというのをしっかり議論して、その議論というのを外にしっかり示して、その結果というものを報告書という形で示していくと。  その中では、分かっていること、分からないこと、しっかり明示して、そういった部分も含めてリスク管理機関に対して通知すると、そういったものが基本的な姿勢となっております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 ありがとうございます。  是非これ、リスク評価、基本姿勢、「利用可能な最新の科学的知見に基づき、科学的判断のもとで適切に、一貫性、公正性、客観性および透明性をもってリスク評価を行い、評価内容を明確に文書化する。」とあります。  是非、この二十四回にわたって行われましたこのリスク評価に必要な、大事な不可欠なこの過程について、是非議事録含めて公開していただきたいと思いますが、食品安全委員会、いかがでしょうか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) ただいまの御質問に関しましては、三月二十八日のまさに予算委員会で先生の方から御要請いただきました、会合の議事録や音声データ、メールの提出といったものが理事会協議事項と今なっております。こちらについてはなるべく早く対応すべく、我々の方で確認、整理を行っているところでございます。  しかしながら、現時点においては、その協議事項に関係する可能性のある話については、ちょっと答弁を控えさせていただければというふうに思います。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 それは私が予算委員会で求めた資料ですので、取り下げれば、じゃ、ここで公開していただけるということでよろしいですか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 仮定のお話ということでございますが、その取り下げられたということを前提に、我々としては、そういう中で我々として出せる資料はどういうものがあるのかといったことは改めて検討させていただければというふうに思います。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 いや、この間決算委員会でも検討すると言っていたんですけど、その回答はいかがですか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 仮定の話として、協議事項から外れた場合には、またその中で検討をさせていただくということになるかと思います。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これちょっと悩むところなんですけど、理事会協議案件で理事会から出していただいて、要請していただいて資料を出した方がいいのか、それとも私が出してほしいといって出してもらった方がいいのか。若しくは、この環境委員会にそれをかけて、環境委員会の理事会で協議案件として出すということもできます。その場合には、環境省さんが、法案の審議とかいろいろと、決議とか、いろいろ審議が遅れたり採決が遅れたりするかもしれませんけれども、本当にこれ出していただかないといろんな方に迷惑が掛かりますので、是非出していただきたいと思いますが、いかがですか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) そこの部分は、どこで御要請いただいても、我々としては真摯に対応させていただきたいというふうに考えております。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 じゃ、是非この二十四回の会合の、今回の会議の内容、議事録、それからこの議事に要したメモ、またメールの内容について、是非この環境委員会に提出していただくように理事会で協議いただきますよう、よろしくお願いします。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非これは資料を出していただきたいと本当に思っているんですね。これ出していただかないと、リスク評価としてちゃんとまともなことやってきたのかどうか分からないんですよ。二十四回も裏で行われていて、九回の会合だけでは分からないという中で、やっぱり二十四回の議事録が大変大事になってきますので、是非出していただきたいと思います。  そして、この二十四回の打合せ、これ、どれがオンラインでどれがリアルなのか、また会合以外の形式が含まれるのか、またこの議題についても教えていただきたいと思います。この会議が、どのように当たって、記録がまたどのように取られたのかについても教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) そちらの御質問についても、現時点で理事会の協議、予算委員会の方のですが、理事会の協議事項になっているというところでございますので、そこの部分については答弁を控えさせていただければというふうに思います。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この準備会合でのやり取りは、じゃ、一体誰が記録をしたんでしょうか。委員の大半が参加したこの七回の会合と、個別の担当グループの会合は十七回行われていますけれども、これ、それぞれ誰が記録したんでしょうか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) そこの部分につきましても、誰が記録したのかというところを証明するものというのは結局はそこの部分の文書ということになりますので、そこも理事会協議事項に該当する可能性について現時点で我々として何とも言えないところがございますので、そういう意味で、誠に恐縮ではございますが、答弁控えさせていただければというふうに思います。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 じゃ、この会議の設定自体は、これ事務局が行ったということでよろしいですね。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) そのとおりでございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これで全部ですか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 二十四回で全てでございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 この六回目と七回目の間の作業会合がないんですけれども、ここはどのようにしてここの間進めたんでしょうか。六回目と七回目でかなり書き換わっています。その間のこのワーキンググループ以外の非公式会合の中身が非常に分かりにくいんですけれども、そこをはっきりしていただけますか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) そちらの各回の会合で何を議論したのかということについても、各回について何かということはやはり協議事項になる、重なる部分がございますので、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。  ただし、実際に、じゃ、一般的に、その準備作業においてどのような議論が行われていたかということでございますが、前回も御説明させていただいたかとは思うんですが、基本的には、ワーキンググループで各PODごとの議論というのが行われる中で、ここのところはやっぱり論理の飛躍があるんじゃないかというふうな宿題とか、またあるいは、ここのところ論文の解釈が間違っているんじゃないかというふうな御指摘を受けて、それを踏まえてその打合せ、打合せというかその準備作業の中においてそういったものについての論文をひもといてより深く議論した上で、次のワーキンググループに向けてそこの部分の必要な修正という、修正案というものを作って、その修正案というものをワーキンググループに提出して、その場で、ここはこういう、前回こういう御指摘いただきましたがこういう修正を行いましたというふうな説明をし、それをワーキンググループで議論して、それが正確なその評価書の案としてまとまっていくというふうな作業を一般的には繰り返しているということでございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 今、一般的と言いますけれども、今回、記録は、音声があるのか、メモなどの文字の記録はあるかということをまず聞きたいと思います。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) こちらについても協議事項の中身と重なるところがございますので、我々としてその部分について答弁は差し控えさせていただければというふうに思います。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 これ記録がなくて、どうやって次の会議に評価書案の原案を示すことができる、作成できるんでしょうか。  この準備会合ごとに参照している論文のリストが示されているのではないかと思いますが、いかがですか。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) こちらの参照論文というものにつきましては、先ほど御指摘がありました最初に選定された二百五十七の文献というものと最終的に我々が評価書で参照条文、参照文献として採用しているものが大幅に入れ替わっていると、で、そのプロセスも明らかになっていないというふうな御指摘であったかと思われますが、そこの部分については、最初の文献リストというものと最終的な評価書の後ろに参照文献として掲載されているものというのは元々全く違うものでございます。  最初のその二百五十七は、外部に委託した文献リストというものは、これはあくまで、これ文献を実際に、PFASの文献というものを収集してくると、探してくるというときには、最初は論文のデータベースでもって、PFAS、漏れのないようにPFASというふうな甘い検索でもっていろんなものを持ってくる、探してくるわけですね。そういう中で三千報以上の文献が検索にヒットして出てくるわけなんですけれども、それ元々、そのPFASの製造法に関するものとか我々の安全性評価とは全く関係ないものがたくさん含まれているわけですね。  だから、最初から三千報を入手して、その本文まで読んでいてというふうなことをやったら、もう結局、実際の評価にまでたどり着かないというふうな現実もございますので、前提となるその手続として、あくまでそのサマリーだけ、要約でもってこれは選別するという作業を外部に委託して……(発言する者あり)

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 もう何度も聞いていますけれども、除外された文献、最重要文献等が幾つもあります。脂質代謝の研究、心血管系の研究、腎毒性の研究、生殖毒性の研究などですね。もう本当に、このCERIによって評価がAA、最重要文献であったものがなぜ除外されたのか、それが公開の今の議事録では分からないんですね。  だから、この二十四回の準備会合の議事録を出して、なぜそれらの論文が除外されたのかの理由を示してくださいと言っているんですよ。公開してくださいよ。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) そういう意味では、途中となりましたが、我々の作業というのはあくまでリスク評価作業でございます。ここの、先ほどの二百五十七報については、評価を担当する専門家の先生がその担当分野ごとに全て読み込みました。そこで足りない、もう決定的にCERIの文献リストの中では足りないものとして、我々が評価に用いるEPAとかEFSA、そういったところで彼らがPODを算定するための根拠として使った必要不可欠の文献がそこ抜けていた、そういうものを追加したといったものがございます。  その文献リストというものを基に、それらを全部読んだ上でリスク評価書を作っていくと。リスク評価書を作ると、これまあ論文みたいなものですから、そこに実際に論旨を連ねていく際に、一つ一つの科学的な流れについて根拠とする参照条文を引っ張ってくるという作業が出てきます。その中で、先ほどのCERIの論文とか更に追加したものとかの中から必要なものを引っ張ってきて、その論文、そういった形で作られた評価書をこれワーキンググループにおいて何度も何度もたたいて、で、ワーキンググループが、ここおかしいよ、修正しなさいとかって宿題をいただいて、それに対してまた返して、それをまた議論してというものを繰り返す中で、先ほど……

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 時間ですので、お答えは簡潔に願います。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) はい。  といったことでございますので、基本的に、我々の最終的な評価書に出てくる参照文献というものと元々のCERIのリストが違うということはこれもう当たり前のことでございまして、ここの部分について、何か明確にその追加とか除去したとかというところについての論拠を説明するということ自体、我々のリスク評価の流れの中からは一切出てこないということでございます。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 時間が過ぎております。

中裕伸 内閣府食品安全委員会事務局長

○政府参考人(中裕伸君) 失礼いたしました。  以上でございます。

川田龍平 立憲民主・社民・無所属

○川田龍平君 是非公開していただきたい、それだけです。  終わりますが、POD、これTDI、この一日の摂取量を導き出す根拠として使うことができる研究結果、このPODを選びながら文献の取捨選択をすることこそ一番やってはいけないことです。参照する論文を差し替えてしまえば、あらかじめ導き出したい結果に合わせて結論を変えることができてしまうと。PODを選びながら文献を取捨選択したとすれば、少なくともそう疑われる余地が残っているわけですから、公開していただきたい。文献を差し替えれば、評価の前提が変わり、結果も変わり得る。だから、こんな大量の差し替えをやってはいけないんです。リスク評価は根底から崩れたと言えます。  浅尾大臣、是非、これこのまま使うわけではなく、評価書をそのまま使うんではなく、環境省が独自にやっぱり評価をしっかりもう一度やり直して、再評価やり直していただきたいということを申し上げて、終わります。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 おはようございます。公明党の伊藤孝江です。今日もよろしくお願いいたします。  これまで太陽光パネルの処理の問題についても何度か御質問もさせていただいておりましたけれども、今日は、近年、この太陽光パネルとセットで設置されることが増えているリチウムイオン蓄電池のことについてまずお伺いをさせていただきたいと思います。  このリチウムイオン電池、大型のものが太陽光パネルと一緒にセットをされる、同時にセットをされるということになるわけですけれども、これについても、やはり海外メーカーのものについては、最後の処理の部分までということを考えたときに、取扱いが大変難しいということをお聞きをしております。  まず、事故の関係ですね。感電や発熱、発火などにより電気モジュールに予想される災害というのが太陽光パネルよりも格段に多いのではないかと。また、あわせて、このリチウムイオン蓄電池は資源価値が低く、処理コストは逆に高価となるということも聞いております。このような中で、まず環境省に対して、リチウムイオン蓄電池の廃棄時における安全性の対策について見解をお伺いしたいと思います。  また、あわせて、経産省に対して、蓄電池の使用時における安全性の対策はもちろん重要ではありますけれども、この系統や再エネに併設する定置用蓄電池の安全な普及に向けた対策について見解をお聞きいたします。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  定置用のリチウムイオン蓄電池でございますけれども、これは、取り外された後は産業廃棄物として処理されているところでございます。このうち一部は、廃棄物処理法に基づく広域認定制度により蓄電池メーカーによる回収と処理が行われているところでございます。  この定置用のリチウムイオン蓄電池の処理には、取り外し工事、運搬、解体、分別、焼却等のこの一連の処理プロセスが行われておりまして、この処理コストが発生するところでございます。金属や基板、レアメタルの含有量が少ないリチウムイオン蓄電池は資源価値が低く、資源価値をこれらの処理コストが上回る場合もございます。今後、定置用のリチウムイオン蓄電池のリサイクルを更に促進していくためには、ただいま御指摘いただきました安全性の面も含めまして、その事業規模の拡大や技術開発により処理コストの低減を図っていくことが重要であると考えております。  こうした中で、環境省といたしましては、広域認定制度の円滑な運用やリサイクル拠点の戦略的構築を通じた事業規模の拡大促進、技術開発の支援などにより、定置用のリチウムイオン蓄電池の適正なリサイクルが推進できるように取り組んでまいりたいと考えております。

木原晋一 資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官

○政府参考人(木原晋一君) 定置用蓄電池の安全な利用及び普及に向けた対策に関してお答え申し上げます。  定置用蓄電池の導入に当たりましては、電力システムに影響を与えないための安全対策を講じることが重要でございます。電気事業法においては、定置用蓄電池を含む事業用電気工作物について、感電、火災等のおそれがないよう設置することやサイバーセキュリティーの確保などを求めております。そうした中で、昨年三月、太陽光に併設した蓄電池に起因する可能性がある火災が発生したことを踏まえまして、現在、経済産業省の審議会において、電気事業法への適合を判断するための解釈の具体化について検討を進めております。  また、系統用及び再エネ併設用蓄電池の導入の補助金等においては、蓄電池の類焼が起こらないことを確認する試験に適合していることに加えて、事業計画について、適切かつ十分なサイバーセキュリティー対策等が講じられていることや蓄電システムの早期復旧が可能となる体制が整備されていることを要件等として、政策的支援を行うものについて安全性の確保に努めております。  こうした取組を進めることによって、今後更なる普及が見込まれる定置用蓄電池について、安全性の確保に努めてまいりたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  今お伺いしていると、使用の段階での安全性の確保というところについてもかなり力も入れていただきつつ、やっぱり課題もあるのかなというところもありますし、その後の処理というところでも、リサイクル等も含めてコストが掛かるというような御説明もいただきましたので、その辺りも含めてしっかりと取組を進めていただきたいというふうに思います。  この処理について少しまたお伺いしたいんですけれども、現状では、この定置用のリチウムイオンバッテリーを、中間処理施設を、バッテリーを扱う中間処理可能な施設が少ないというふうにも聞いております。結果的に、このリチウムイオン電池の処理が太陽光パネルの処理と同じ課題を抱えているのではないかと考えますけれども、まず、この処理に関して、どのような現状でいかなる課題を抱えているかということについてお伺いをしたいと思っております。  この処理については大きく二段階に分けられるということでありますけれども、どのような過程を経るのかということについてと、あわせて、それぞれの現状と課題について、経産省、環境省にお伺いをしたいと思います。また、環境省に対しては、あわせて、太陽光パネルの処理問題と同じ轍を踏まないためにも、今後、リチウムイオン電池の設置を促進していく上で、将来的にはリサイクルや廃棄に関する検討も今から並行して進めるべきであると考えますけれども、この点も併せてお答えいただけますでしょうか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  定置用のリチウムイオン蓄電池は、まず、手解体により売却できる鉄やアルミ等が取り外された後で蓄電池モジュールを熱処理をしてブラックマスを製造する前処理工程と、それと、ブラックマスからレアメタルを回収する製錬工程、この二つのプロセスを経てリサイクルされているものと承知をしております。  こうした中で、定置用のリチウムイオン蓄電池のリサイクルの推進に当たりましては、まず回収量の拡大、そして高度なリサイクル技術の開発などが今後の大きな課題として考えられます。このうち、リサイクルの技術につきましては、現在、レアメタル回収効率の向上等を目指し様々な技術が開発されているところでございますが、現時点で商用化されているものは日本国内にはないと、このように認識しており、環境省では、関係省庁とともにこうした技術開発の支援を行っているところでございます。  またさらに、リチウムイオン蓄電池等のリサイクルを促進する観点から、環境省では、今年度より、リチウムイオン蓄電池を含む廃棄物等の十二カテゴリーについて、リサイクルの推進に向けたケーススタディーを実施することとしております。これを通じまして、技術以外の課題も含めた様々な課題の洗い出しや必要な解決策の検討を進め、必要な対策を進めてまいりたいと考えております。

西村秀隆 経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官

○政府参考人(西村秀隆君) お答えいたします。  ただいま環境省の方からリサイクル工程については御説明があったと思います。経産省の方から課題について御説明をしたいと思っております。  例えばでございますが、リチウムイオン電池のリサイクルにおける製錬技術については、既に中国、韓国など一部の国では実用化が始まっており、我が国においても競争力のある製錬技術を早期に商用化することが課題と考えてございます。  このため、リチウムイオン電池の製錬技術について、グリーンイノベーション基金において、電動を用いた乾式製錬や溶媒等を用いた湿式製錬等多様なアプローチで、競争力のあるコストの下、蓄電池材料として再生利用可能な品質でレアメタルを回収する技術の開発を進めているところでございます。また、国内の製錬設備の拠点整備については、経済安全保障基金等で支援することにより、実証設備や商用規模の工場の立ち上げが進められているところでございます。  一方、足下では、リサイクルの原料となる製品として市中に出回る電池の量は少なく、国内の蓄電池リサイクルは、電池工場からの工程端材や不良品から徐々に立ち上がってくるものと考えてございます。  こうした実情に応じて、リサイクル推進のための取組を進めてまいりたいと考えてございます。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  確認をさせていただければと思うんですが、処理について大きく二段階で、最初の第一段階でブラックマスにして、その後、製錬でということで二段階に分けるということだったんですけど、最初の第一段階のところが環境省の所管で、第二段階のところが経産省さんの所管ということでよろしかったですか、環境省さん。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  私ども基本的には廃棄物処理を所管させていただいておりまして、廃棄物に該当する部分につきましては私どもの方で主として担当させていただく部分になります。  ただ、廃棄物以外の部分につきまして私ども全く関係ないというわけではございませんで、私どもとして、経済産業省と連携をしながら、そのリサイクルが進むように総合的に取組を進めてまいると、こうした役割分担でしっかり各省連携をして、日本国政府全体として取組が進むように取り組んでまいりたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  そうしたら、その第一段階と第二段階で所管が分かれるということではなくて、第一段階、第二段階を通して廃棄物かそれ以外かという分け方ということで所管が変わるということでよろしいですか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  まず、第一段階、第二段階に関わりなく廃棄物に該当する分につきましては、私ども環境省が主として所管する部分になります。ただ、それ市況によりまして廃棄物に該当する該当しないというのはいろいろ変わる部分もございますので、そこのところは柔軟に経済産業省さんと連携をさせていただきながら、一体として取組が前に進むように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  こういう両方で連携をしてやっていくという、本当に大事なところかとは思うんですけれども、今お話をいただいたように、曖昧な面もやっぱり残っている中で現実どう対応するのかというのがあるというのが現実のところだと思いますので、しっかりとこれから連携を取って、お互い、環境省さんのことだとか経産省さんのことだという形でどちらも余り対応しないということがないように、これからしっかりと進めていっていただきたいというふうに思います。  太陽光パネルとセットで付けるこのリチウムイオン電池の大きなものについてお聞きをしたんですけれども、最近、このリチウムイオン電池の小型の電池の方では、よくニュース等でも、小型家電に用いられるこのバッテリーで発火などの事故があるということも含めて聞くところも多々あります。  この処理の場面について、どういう事故が多いということになっているんでしょうか。環境省さんにお伺いいたします。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  廃棄物の処理の過程において、リチウムイオン蓄電池やその使用製品に起因する火災事故等が全国で発生しているものと私どもとしても承知をしております。  具体的には、ごみ収集車やごみ処理施設の破砕機等で衝撃が加わった際に発火し、大規模な火災事故につながるケースが多々ございます。環境省が全国の市区町村を対象として行った調査結果では、令和五年度に職員や消防隊による消火活動が必要となった火災事故は、ごみ収集車が百十七件、廃棄物処理施設が八千三百七十五件と非常に多い状況になっておりまして、私どもとしてはこれはしっかり取り組む必要があると考えているところでございます。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 これらの事故を防ぐためには、処理業者の方たちも対象にはもちろんなるかと思うんですけれども、利用者の側というか処分をする側ですね、この方たち、私たち国民側が適切な分別などの対応を取るということが当然求められることになるかと思います。  環境省として、利用者に対してこの必要な情報を周知するための取組進めていくべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘いただきましたとおり、先ほど申し上げましたような事故を防ぐためには、分別がしっかり徹底されること、そして、そうしたことについて周知徹底が広く関係者の皆様方にされることが極めて大事であると考えております。  こうした観点から、環境省では、まず、自治体におけるリチウムイオン蓄電池等の分別回収を更に促進する観点から、令和六年度末に家庭ごみの標準的な回収方法等を示した指針を改定いたしまして、リチウムイオン蓄電池等を一つの分別回収区分として設定する、このことについて自治体に通知をさせていただきました。さらに、本日、四月十五日でございますけれども、リチウムイオン蓄電池等の分別回収の徹底について改めて自治体に通知を発出させていただいたところでございます。  また、自治体等が活用可能なポスターや動画といった啓発ツールを作成し、自治体による住民への普及啓発を支援するとともに、環境省としても、令和五年度から、Jリーグ及び自治体と連携し、試合会場におけるモバイルバッテリーの回収キャンペーンによる普及啓発を実施しているところでございます。今年度からリチウムイオン蓄電池等による火災事故防止月間を制定し、自治体、企業、著名人等と連携して、リチウム蓄電池等の回収促進等、普及啓発を更に強化していく予定としております。  さらに、処理業者に対しては、混入したリチウムイオン蓄電池等を手選別や機械選別等により取り除く対策等について、市区町村におけるリチウム蓄電池等の適正処理に関する方針と対策集を取りまとめ、周知を図っているところでございます。  今後も、こうした取組を通じ、住民及び処理業者の皆様への周知徹底を図り、リチウムイオン蓄電池等による火災事故防止につなげてまいりたいと考えております。  済みません、先ほど三月末に通知をしたと申し上げたところですけれども、それについては、そうした方針について取りまとめ、設定させていただいたと、こういうことでございます。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。丁寧に答弁いただきまして、ありがとうございます。  先ほど御説明いただいた消防車が発動するような事故だけでも八千件を超えるというようなことで、本当にこういう事故をなくしていくというのは大変大事なことだと考えますので、是非これらの、今御説明いただいたような周知を含め、しっかりと取組を進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  では、次の質問に移らせていただきます。  次の質問、ちょっと飛び越えさせていただいて、人と熊の共生の取組という資料をお配りさせていただいている質問の方に行きたいと思います。  これは、日本熊森協会の方で、熊による人身事故、集落侵入防止に向けて兵庫県の豊岡市というところでした取組ですけれども、例えばどういう取組かというと、この資料にもあるように、まず民家近くで熊が目撃をされると、そうしたら、市に連絡が行ったときにこの鳥獣被害対策専門員の方から熊森協会の方に連絡があって、ここで連携をして被害対策を開始をします。  右横にまとめて書いていただいていますけれども、熊森協会さんとボランティアの皆さん、地元住民、行政が協力をして、例えば誘引物の除去ということで、木を伐採するとか、あるいはまた柿もぎをして所有者が利用しない誘引物を除去をすると。また、移動経路を草刈りして潜む場所をなくして熊が寄り付きにくくするとか、また、木にもシートを巻くなどをして木に登ることができないようにするといった形で、なぜそこに熊が来やすくなったんだろうか、来たんだろうかということを、その状況を確認をしながら、こういうものをなくしていけばここには熊が来なくなるんじゃないかということをしっかりとまず地道に取組をすると。  それを取組されたのがこの二〇二三年の活動実績として、活動日数五十五日、作業箇所が十二自治会で八十九か所で、総動員数六十七名で、草刈り総面積三千二百八平米、依頼件数二十九件というような地道な取組ですね。ここに熊が出にくくするというためのもう取組の中でこういう取組を重ねてきた結果、活動結果ということで下にありますように、二〇〇〇年以降の大量出没年では恐らく初めてという形の人身事故ゼロ件、九月以降の有害捕獲数ゼロ件ということで、概算でこれまでと比較をしたときに約十頭分の熊の捕獲許可を出さずに済んだということで、また、地域住民の皆さんに対しても捕獲以外の選択肢を提案できたというような取組をされております。  実際に、今回の法案のこととはまた別の問題として、すみ分けをしっかり熊としていくということもそうですし、捕殺が減らすことが可能であれば、そういう形でしっかりと進めていくというのも必要なことなのではないかと私自身は考えております。  これらの必要な対策を積み重ねることで当該地域における熊による人身事故を防ぐことも可能であり、効果が得られたと、こういうことについて、まず環境省の見解をお伺いしたいと思います。

植田明浩 環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。  委員御指摘のとおり、出没防止対策、様々な対策を実施をし、人と熊のすみ分けを図るなど様々な対策を行うことで熊による人身被害を軽減できるものと認識をしております。  環境省としては、人の生活圏への出没防止をするため、追い払い対策や柿などの熊を誘引する放任果樹の伐採といった誘引物の管理、熊の生息圏と人間の生活圏を区別するための緩衝帯の整備や柵の設置、出没対応マニュアルの作成といった取組に対する支援を実施をし、人と熊のすみ分けを図ることで熊による人身被害の抑制をしてまいりたいと考えております。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 この対策を、地方自治体の方でそれぞれ被害防除や熊と人のすみ分けを進めていくという対策を強化していくということを考えると、そもそもの対策についての理解であったり、また予算とか人材の不足など、やはり課題は大きいのではないかと考えております。  そもそも、豊かな食料と生息域を確保をするために奥山で広葉樹林の再生や森林を守っていくということも大切ですし、これが熊だけの話ではなくて、熊を含めて奥山の生態系をしっかりと守っていくということがやっぱり何よりも大事なところにつながっていくんじゃないかなというふうに考えております。  この点について、環境省、林野庁についてそれぞれ見解をお伺いいたします。

植田明浩 環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。  委員御指摘のとおり、熊対策には生息環境の保全整備も大変重要であると認識をしております。環境省が実施する熊を含む生態系の保全策として、国立公園や国指定鳥獣保護区等の保護区域の指定などにより、奥山を含む生息環境の保全を図っているところであります。  このほか、環境省では、熊の保護に関する都道府県向けのガイドラインにおいて、食物資源が得られる環境を得るための落葉広葉樹林の保全と復元等を例示し、推進しているところであります。  引き続き、林野庁を始めとする関係省庁と連携して、熊の生息環境の保全にも配慮し、熊による被害防止、抑制に取り組んでまいりたいと考えております。

長崎屋圭太 林野庁森林整備部長

○政府参考人(長崎屋圭太君) お答えいたします。  熊を含む野生鳥獣との共存に向けた対策といたしまして、農林水産省では、樹木の植栽や保育、伐採といった適切な森林管理のための活動が行われることがこの対策に資するということから、こういった活動を支援するとともに、奥山の生態系の観点から申し上げますと、野生鳥獣の生息環境となる針葉樹と広葉樹が交じり合った森林への誘導ですとか広葉樹林の造成への支援、こういったことを行っているところでございます。  今後とも、こうした森林環境の整備の取組を進めることによりまして、野生鳥獣による被害の抑制に貢献してまいります。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 ありがとうございます。  林野庁さんでのその山林というか奥山の整備というときに、もちろんこういうこの生態系を守るということも含めての取組ということでされているんだと思いますけれども、しっかり環境省と連携を取りながら様々な施策を進めていただきたいというふうに考えます。  こういう例えば人と熊のすみ分け対策をしっかりと、地道ではあっても着実に進めていくということで、集落に熊を寄せ付けず、人と会わないように対策をすることができるのではないかと考えております。  環境省として、防除対策ができるということをしっかりと周知していただきたいということと、あわせて、自治体とも連携してこの防除対策に必要な取組、安全な地域づくりを進めていくべきではないかと考えております。  この豊岡市での例を挙げさせていただいたわけですけれども、こういう取組ですね、これについての大臣の見解とも併せてお聞きできればと思います。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 今御指摘のとおり、熊対策は人と熊とのすみ分けを図るという考えの下、捕獲だけではない総合的な対策を講じることが重要であると考えております。  このため、関係省庁が連携して、令和六年四月にクマ被害対策施策パッケージを策定しており、これに基づき、人の生活圏への出没防止、出没時の緊急対応、個体群管理の強化、人材育成、確保、熊の生息環境の保全整備について、総合的な対策を進めているところであります。  環境省では、出没対応や熊とのすみ分けを図るための地域づくりを行う自治体に対する交付金による出没防止対策等への財政支援や、防除の観点も含めた出没対応のマニュアルの作成、周知等により技術的助言を行うことで、国民の安全、安心の確保に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

伊藤孝江 公明党

○伊藤孝江君 以上で終わります。ありがとうございました。

串田誠一 日本維新の会

○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一でございます。  ただいまも、今、野生動物の御質問、大変参考にさせていただきたいと思うんですけれども、現在、毎日、一日当たり、地球上では百種類以上の生物が絶滅をしているという話でございますが、残念だというだけじゃなくて、これまでいろいろな病気にいろいろな生物が使われて、今でもそういうことになっているんですけれども、不治の、治らない病気に関して、実はその薬草が非常に有効だというようなことがあり得るにもかかわらず、毎日百種類以上の生物が絶滅をしていて、そのチャンスが奪われているというようなこともよく耳にするところでございます。  そこで、生物多様性というのは非常にそういう意味では大事なことなんだろうなと思うんですが、二〇〇八年、生物多様性基本法というのが成立をいたしました。これに対して、なぜこのような法律ができたのか、趣旨を説明していただきたいと思います。

小林史明 環境副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(小林史明君) 生物多様性基本法は、生物の多様性の保全と持続可能な利用に関する施策の基本となる事項を定めた法律でございます。  制定の理由としては、生物多様性の保全と持続可能な利用について基本原則を定め、各主体の責任を明らかにするとともに、生物多様性に関連する諸施策を総合的かつ計画的に推進する必要があったことが挙げられます。  あわせて、また、この法律が制定された当時、我が国は二〇一〇年に予定されていた生物多様性条約第十回締約国会議の開催地として立候補をしておりまして、生物多様性について国民的関心が高まっていた背景があり、こうした契機を捉えた制定であったと考えております。

串田誠一 日本維新の会

○串田誠一君 ここの法律の中には、人類がその恵沢を享受している、そしてまた、人類を存続を続けるためには絶対必要な基盤であるというようなことも書かれているんですけれども、一方で、これ、何もしなければ恐らく生物というのは地球上でずっと存続していたんだと思うんですが、このような形で保護しなきゃいけなくなった理由というのは、やっぱりそれを破壊しているようなことをしているのが人類なんじゃないかということで、この法律の中にも人類のそういう行為というものが書かれていて、だからこそ守っていかなければならないというようなことが前半の冒頭のところに書かれているのではないかと思います。  そういう意味では、例えば日本の場合には森林の四割が人工林、その中でも人工林の中で杉が四割というようなことで、針葉樹でございますので花粉がいっぱい飛んでいて、委員の中でも花粉症、これは日本人の発症率が四割ということでございますので、ここの委員の中でも四割が花粉症になっているということになるのかなと思うんです。  諸外国と比べるとこれ二倍発症率が高いということで、こんなに花粉が舞い散っていれば、そりゃ花粉症になるだろうと思うんですけれども、鼻水垂らしながら幸せにはなれないなというふうに思いますので、こういうようなところをやっぱり力を入れていかなければならないというのはもう喫緊の課題ではないかなと私は思っているんですが、副大臣も同じような思いでしょうか。

小林史明 環境副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(小林史明君) 事前のそういうのはなかったんですけれども、共感するところ大変あると思っていまして、私も花粉症持ちですので課題感は全く同じだと思います。  やっぱりこの環境政策というのが、やっぱり自然資源に我々人間も守られて生きていますし、その下に活動ができているということを前提にしなきゃいけないということと、やっぱり、例えば脱炭素だけ進めればいいかというと多分違って、本質的にはウエルビーイングが大本にあって、それを実現する上でネイチャーポジティブと脱炭素を一体的にやるということで、目的と手段が変に逆転してはいけないというのが多分委員の御指摘じゃないかと思っていますし、我々もそう思っています。  その点では、しっかり皆が豊かに暮らせるためにしっかりと取り組むということを前提に頑張ってまいりたいと思っております。

串田誠一 日本維新の会

○串田誠一君 大変すばらしい答弁をいただきまして、ありがとうございます。  その中で、先ほど生物が百種類以上絶滅を一日当たりしているということなんですが、日本でも絶滅をしているものがあります。ニホンオオカミというのが絶滅をしてしまいました。この絶滅をした理由というのをお聞かせいただきたいと思います。

植田明浩 環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。  ニホンオオカミは、かつて日本国内の本州、四国、九州の山地に広く生息していたと考えられておりますけれども、一九〇五年、明治三十八年に奈良県で捕獲をされた個体を最後に絶滅をしたものと考えられております。  絶滅した要因につきましては、環境省や都道府県が作成したレッドデータブックにおいて、江戸時代に海外から狂犬病が侵入したことをきっかけに捕殺が奨励されたこと、特に明治以降は開発や狩猟により餌動物の減少があったこと、ジステンパー等の伝染病の流行、犬との交雑などが指摘をされております。

串田誠一 日本維新の会

○串田誠一君 次に、熊も、先ほども話題になりましたが、令和五年ですか、秋田県、大変出没多かったんですけれども、これも決算委員会でも質問をさせていただいたんですが、秋田県の生存予測数、まあ生息予測数というのは四千四百頭ということでございましたが、令和五年だけでも二千三百頭が捕殺をされて、半数以上が一年間で殺されてしまったわけですよね。同じような形で続くとは思わないんですけど、これ同じように続いたらもう一年で絶滅をしてしまうわけです。  九州はもう残念ながら絶滅をしてしまいました。くまモンはいるんですけど、熊のいない九州ということになります。四国はあと十何頭ということでございますので絶滅は時間の問題ではないかなと思うんですが、そこで、九州の熊が絶滅をしたのはどのような理由でしょうか。

植田明浩 環境省自然環境局長

○政府参考人(植田明浩君) お答えをいたします。  九州地方のツキノワグマにつきましては、二〇〇七年に公表した環境省第三次レッドリスト附属資料では絶滅のおそれのある地域個体群として掲載をされておりましたが、二〇一二年に公表した第四次レッドリストでは、九州地方にツキノワグマは生息していないと判断をされ、削除をされました。  この九州地方のツキノワグマが見られなくなってしまった理由としましては、環境省や九州各県が策定したレッドデータブックでは、九州地方の生息地として、元々ツキノワグマの生息適地が狭く、個体群サイズが極めて小さかったことに加えて、狩猟により個体数が減少したこと、森林伐採や農地開発等が指摘をされております。

串田誠一 日本維新の会

○串田誠一君 どちらも危険な動物という評価というのは当時なされていたんですよね。ですから、危険だから捕殺をするというのは、そういうときにはそういう風潮だったんだろうなとは思うんですけれども。  生物多様性というものを基本法として二〇〇八年に作り、そして昆明・モントリオール生物多様性枠組というのもあって、こんなに生物というのがどんどんどんどんと絶滅をしていく、その理由というのが人類が原因であるということで、私は、その生物多様性基本法というのは非常にそういう意味で謙虚だなというか素直だなというのは、そういうようなものを守らなければいけない、なぜならばという、なぜならばという理由が書かれているんですよね、人類が破壊しているからと。  だから、その破壊していることに対して人類は反省をしなければいけないし、それに基づいてやはり対峙していかなければいけないという意味では、これまでの過去は、絶滅をしていたのは、人類がそういうような、先ほども熊の場合もそうですけど、九州も非常に人工林が多くて、ドングリができないわけですよ、針葉樹は。そこの部分の反省をなくして、出てきたら危険だから殺しているというようなことで、ついには絶滅をさせてしまったんですよね。  これは、私たちはこの令和の時代、繰り返してはいけないし、これは反省しなければいけないという意味で、この鳥獣保護管理法の中で、また熊を危険鳥獣という名前を付けてそして捕殺というものをしやすくしているというのは、反省とかそういう改善とか、そういったものが私はあるんだろうかというようなことを非常に思っているんですけれども、環境大臣、環境省として、生物多様性に関する取組というのは、今までのこの生物多様性基本法も踏まえた上で、どのようにお考えでしょうか。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  野生生物は、生態系の重要な構成要素であり、我々の豊かな生活に欠かせないものである一方、我が国の絶滅危惧種は約三千五百種に上るなど、野生生物をめぐる現状は依然として厳しい状況にあり、生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せ、人と自然が共生する社会の実現を目指していくことが必要だと考えております。  こうした認識の下、野生動物の保護に向け、我が国の野生生物の絶滅の危険度を科学的、客観的に評価したレッドリストの作成、レッドリストで絶滅の危険性が高いと評価された種を始めとした捕獲、採取の規制や流通の管理、自然共生サイト認定による民間の取組促進、保護区の設定や、侵略的外来生物の防除などによる生息環境の保全整備、特に対策が必要な種に対する関係省庁と連携した保護増殖などに取り組んでおります。  引き続き、科学的知見に基づきながら、関係省庁とも連携し、人と自然が共生する社会の実現に向け、野生生物の保護に取り組んでまいります。

串田誠一 日本維新の会

○串田誠一君 今、環境大臣の言葉からもレッドリストというのがあったんですが、先ほど政府参考人の答弁の中で、九州はレッドリストに載っていたんだけれども、絶滅をしたのでレッドリストから外したという、すごく寂しい話ですよね。  これ、ツキノワグマも、恐らく本州においても近い将来レッドリストに載るんだろうなというふうに思います。なぜならば、これ抜本的な改革というのが私はなされているとはとても思えないんですね。兵庫の先ほどの例、日本熊森協会さんの例というのは、いろいろな意味で人里に出てこないような施策というので、本当にこれは今できることをこれだけはやろうということなんだと思うんですが。  熊森協会さん、もっとも前に言っているのは、やはりこの今の森林を自然林から人工林に変えてしまったんですね。人工林というのは、御存じのように、同じ年に造られて、一九五〇年ぐらいですか、ですから今花粉が一番成熟期ということで、あと老齢期になって、向かって、二〇五〇年ぐらいまでは花粉がずっと続く。二〇五〇年になると、一九五〇年代に植えた人工林というのが花粉が非常に出にくくなる樹林になるんではないかというようなことも書かれているんですけど、二〇五〇年までは花粉もずっと飛び回り続けるということで、この花粉症の一番の被害者というのは若者なんですよね。一番重症化するというのはロート製薬が研究をしていて、ですから、私たちがしてしまった人工林、いろいろな過去のことなんですが、それを今の若者たちが苦しんでいるという状況で、若者が苦しんでいるだけじゃなくて、野生生物が食べ物を食べることもできないというようなことなんだろうと思うんですけど。  そういう意味で、環境省は、ほかの省庁と非常に連携してタッグを組まなきゃいけないと思うんですが、どのような省庁が考えられますでしょうか。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御指摘のとおり、野生生物の保全には、関係省庁がそれぞれの役割を果たし、連携して取り組むことが重要と考えております。  政府では、生物多様性国家戦略の策定に際し、環境省を始め十二府省庁により構成される連絡会議において検討した上で閣議決定をしております。この戦略に基づき、例えば、多様な森林づくりや農村環境における生態系保全については農林水産省が、都市における緑地の保全や多自然川づくりを基本とした河川の管理については国土交通省が、天然記念物の保存については文部科学省がそれぞれ取り組むことなどとしております。また、特に対策が必要な種について、例えば、イヌワシでは文部科学省と農林水産省、アユモドキでは文部科学省、農林水産省、国土交通省とそれぞれ共同で保護増殖事業計画を作成しており、関係する省庁と連携協議し、生息状況の調査、生息環境の整備、普及啓発等に取り組んでおります。  環境省としては、自らも国立公園等の保護地域の保護管理や種の保存法に基づく希少野生生物の保護に取り組むとともに、関係省庁の施策に横串を通し、効果的な保全を進めてまいりたいと考えております。

串田誠一 日本維新の会

○串田誠一君 今回、鳥獣保護管理法の中でも、森林に対するいろいろな附則も入れて、附帯決議も入れていただけるような予定になっているとお聞きをしていますけれども、実際、環境省が一番この法律の中で込めていかなきゃいけないのは、もちろんその熊に関しての秋田県のような事例もあったものですからこういった法律にしたんだろうとは思うんですけど、環境省という名前の中で、そういう、猟友会の方から聞いたんですが、猟友会の中で人命を守るというのを猟友会の使命の中に入るというのは議論されていないということなんですよね。元々はそういうことではないという、非常に重たい責任というものがこの法律によって課せられてしまって、じゃ、責任の所在というのは明確になっているんだろうかというようなことも問われているんですが。  環境省という名前の省庁が、森だとかそういったようなものを法律じゃなくて附帯決議にしなきゃいけない。本当は、熊などが食料がないということが原因なのが一番大きいわけですから、そこの部分が、今人工林というものが非常に多いということ自体を環境省は直視して、この法案の中にそこの部分というものを盛り込んで、しっかりとそれを同時に進めていくというのが私は本来の姿だったんではないかなというふうに思うんですけど、これに対しては、副大臣、ちょっとお答えいただいてもいいでしょうか。

小林史明 環境副大臣 自由民主党・無所属の会

○副大臣(小林史明君) ありがとうございます。  委員のお考え、共感するところがたくさんありまして、そもそもなぜ熊が出てきちゃうのかということで、森の森林環境が悪くなっているということと、あとはやっぱり農村地域での人の活動が縮小してしまっている、この二つの問題があるわけですね。  ここに対してしっかり取り組んでいくという意味でいくと、環境省としては熊対策パッケージというのをやりまして、これはまさに、針葉樹林だと木の実がならないということなので広葉樹林を混ぜていこう、こういうことがしっかり入っているわけですね。その点でいくと、この法案というよりは、環境省全体では委員の御指摘のところはしっかり踏まえているものだと思っています。  加えて、この法律どうなのかというところでいくと、責任の所在についてはちゃんと自治体の首長の指示の下というふうになっていますので、まさにむしろはっきりしていると。で、撃つ方は、ある種、環境省としても、やっぱり個体の管理というのがこの生物の中であるわけですので、そこは個体の管理としてしっかりやっていただくということだと思っています。  その点では、御指摘も踏まえて、環境省全体の政策パッケージの中で、他省庁と連動した、一対一の対応じゃない生態系全体を意識した政策をこれからも実現してまいりたいと思います。

串田誠一 日本維新の会

○串田誠一君 法案についてはまた十七日にもあるので、そこでもしっかりと質問させていただきたいと思うんですが、猟友会の方が言うのは、市街地に関する発砲のところで、市町村長が指示をするということに対して大変実は不安を持っているんですね。市町村長の方はすごく立派ですし、一生懸命やっていらっしゃるとは思うんですけど、発砲の指示だとかそういったようなことをやっていたわけじゃないので、果たしてそういう人命がいるような状況でもあるときに発砲の指示というのを市町村長がやることに対しては、猟友会、まあ猟友会の皆さんも市街地で撃つということ自体が全然経験もないわけですから、そういうようなことを法律ができたときに途端にできるんだろうかというようなことを大変心配されていて、そこの部分というものの議論がまだちょっと十分でなかったんではないかなと私自身は思っておりますし、先ほども申し上げましたとおり、環境省としての法案としては、同時にやはり森林を守っていくということも併せて充実をした法案になっていただきたいなというのが思いとしてあります。  最後にくくりわなの質問する予定でしたけれども、またそれは十七日に回したいと思います。  質問を終わります。ありがとうございました。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史でございます。  まず、環境大臣にお伺いいたします。  企業が脱炭素化を進めていくに当たっては、GXによるコスト上昇を適切に価格転嫁していく必要があります。しかしながら、我が国では三十年にわたる経済停滞からデフレマインドが定着しており、価格転嫁が社会的にまだまだ受け入れられていないと認識をいたしております。  脱炭素化を確実に進めつつ経済停滞から脱却していくためには、GXコストや労務費の上昇などの価格転嫁を社会全体として受け入れていく必要があると考えておりますけれども、見解をお伺いいたします。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  二〇五〇年ネットゼロの実現に向けて企業が脱炭素投資を継続的に行うためには、脱炭素投資によって生み出される製品、サービスの環境価値が社会に受け入れられ、コストがバリューチェーンの各段階で適切に価格転嫁されるとともに、需要につながっていく市場環境の整備が必要だと認識をしております。  このため、環境省では、関係省庁と連携し、製品、サービスのカーボンフットプリントや削減実績量といった環境価値の見える化を進めるとともに、グリーン購入法等を活用した公共調達の推進、国民運動、デコ活等を通じた民間企業、消費者による調達、購入の促進等を行い、脱炭素に貢献する製品、サービスの需要を創出する取組を進めております。  今後とも、環境価値が適切に評価されることで企業の投資の予見性を高め、脱炭素に貢献する製品、サービスが積極的に選択される社会を目指して取り組んでまいりたいと考えております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 適正な価格転嫁が必要との観点から、電気の小売規制料金についてお伺いいたします。  規制料金は、小売電気事業者間の競争が十分に進展するまでの間、消費者保護のためとはいえ、あくまで経過措置としての仕組みであるというふうに理解をいたしております。小売全面自由化以降、十年目を迎える今、経過措置としての目的は十分に果たされていると考えますけれども、見解をお伺いいたします。

久米孝 資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  規制料金、すなわち経過措置料金は、小売全面自由化に当たりまして、需要家保護を図るべく、激変緩和のための経過措置期間を経た上で料金規制の撤廃を行うことが適当とされたことなどを踏まえまして、大手電力会社による規制なき独占に陥る事態を防ぐ観点から措置されたものでございます。  経過措置料金の解除については、二〇一九年に電力・ガス取引監視等委員会が取りまとめた解除基準を踏まえ、同委員会が毎年競争状況の確認を行っております。その上で、三月末に取りまとめた電力システム改革の検証におきましては、これまでに電力・ガス取引監視等委員会の確認において解除が妥当と評価された地域はなく、引き続き競争状況の確認が必要な状況であること、必ずしも経過措置料金を措置した際に意図したものではなく、事業者の負担の下に成立したものではありますけれども、経過措置料金には、料金の変動速度や変動幅を抑制し、国民生活への影響を抑制する効果があったことなどが確認されております。  こうした状況を踏まえ、将来的に経過措置料金を解除する場合には、経過措置料金が実体的に果たした役割の是非や今後の制度的な対応の必要性等について改めて検討し、必要に応じて適切な措置を講ずることが課題であるというふうに整理されてございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してお伺いいたしますけれども、規制料金の燃料費調整制度は上限が定められており、上限を超える燃料費につきましては旧一般電気事業者が負担をし続けておりますが、こうした状況に関する政府の受け止めについて見解をお伺いしたいと思います。

久米孝 資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。  電力システム改革の検証に当たりましては、有識者からのヒアリングなどにおきまして、今御質問いただきました上限が定められている燃料費調整制度の存在自体が競争の妨げになっているのではないかといった御意見もいただきました。一方で、この上限が定められている燃料費調整制度を含む経過措置料金については、これを措置した際に意図したものではなく、事業者の負担の下に成立したものではありますが、料金の変動速度や変動幅を抑制し、国民生活への影響を抑制する効果があったということも確認されております。  こうした状況を踏まえ、将来的に経過措置料金を解除する場合には、安定供給の確保や電気料金の変動幅の抑制の観点から講じる措置等の関連する制度の検討状況も踏まえた上で、必要に応じて適切な措置を講ずることが課題であるというふうに整理してございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してちょっと御意見申し上げておきたいと思うんですけれども、小売全面自由化以降いつまでも規制料金を残すこと、さらに、社会全体に価格転嫁を呼びかけながら燃料費調整制度に上限を設けているということについて、私は強い違和感を覚えているところであります。規制料金の撤廃や燃調の上限撤廃について検討を進めていただくことを強く求めておきたいと思います。  同様の観点で、薬価についてお伺いをいたしたいと思います。  薬価算定ルールを定めました「薬価算定の基準について」において、既収載品の薬価改定につきましては、当該既収載品の薬価を市場実勢価格加重平均値調整幅方式により算定される額に改定すると、ただし、当該既収載品の薬価改定前の薬価を超えることはできないと明記をされております。  不採算品に限った薬価再算定を除き、薬価改定には上限価格が設定されているものと理解をいたしますけれども、見解をお伺いいたします。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。  薬価改定前の薬価を超えることはできないという記載があることにつきましては御指摘のとおりでありますが、これは市場実勢価格加重平均値調整幅方式という算定ルールの中での取扱いでありまして、不採算品再算定や最低薬価など、他の算定ルールの適用状況によっては薬価が引き上がるものもあると認識をしております。現に令和七年度薬価改定では、二割を超える品目について薬価の引上げが行われております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 通告いたしておりますのでその上でお伺いをしますけれども、実質的に薬価の上限価格が設定されているという条件はあるわけですね。その上限価格の設定をしているというその理屈ですね、理由を御説明いただきたいと思います。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。  市場実勢価格に応じた薬価改定につきましては、国民負担の軽減に資する観点から、市場実勢価格が改定前の薬価を下回っている医薬品について市場実勢価格に合わせる形で薬価を引き下げ、適時適切に国民負担を軽減することを目的としていることから、御指摘のような算定ルールを設定しているところでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してお伺いしますけれども、要は、その国民負担を軽減するという観点からという、もうその理由だけですか。ここ御確認いたします。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) 御指摘の算定ルールについては国民負担の軽減ということを目的としておりますけれども、今回、令和七年度の薬価改定におきましては、国民負担の軽減だけではなくて、創薬イノベーションの推進あるいは医薬品の安定供給の確保といったような視点も入れておりますので、全体としては薬価を引き上げるものもあるということでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 もう一回ちょっと質問しますけれども、通告いたしております。  先ほど申し上げたルールの中で、ただし、当該既収載品の薬価改定前の薬価を超えることはできないと、こういう条件があるわけですね。この条件設定の理由は、国民負担を増やさないという目的というか、そういう理由で設定されたものであるという理解でよろしいですか。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。  御指摘のとおりでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これ通告していないんですけれども、もしそういう理由であるならば、これは余りにも一面的というか一方的なルールじゃないかなというふうに私は思うんですね。市場実勢価格を踏まえながらというふうに言っておきながら、国民負担は増やさないということで上限決めているわけですね。  これはちょっと理不尽な私はルールじゃないかなというふうに思うんですけど、これは通告していませんけれども、いかがでしょうか。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。  今回、国民負担の軽減だけではなくて、創薬イノベーションの推進、また医薬品の安定供給の確保の観点からも改定を行っております。  こういった観点からは、薬価の引上げにつながる算定ルールも存在していまして、現に令和七年度薬価改定では、二割を超える品目について薬価の引上げが行われ、約四割の品目については薬価が据え置かれているということから、下げ方向のみの改定であるとは認識してございません。特に、医薬品の安定供給の確保のための不採算品再算定におきましては、原材料費や製造経費、労務費などの直近の原価に関するデータ等に基づいて薬価の引上げを行っているところでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 関連してお伺いをいたします。  これ通告いたしておるんですけれども、三月十日の予算委員会におきまして、薬価について賃上げが考慮されていることが分かる資料の提出を政府に要求をいたしました。その結果、政府から次の回答がありました。決定された薬価が見直される薬価改定時にも、医療機関、薬局と卸との間の医薬品商取引において、労務費等も考慮して決定される市場実勢価格を踏まえて薬価が改定されますという回答をいただいたわけです。  上限価格がある中におきましては、ここでいう市場実勢価格を踏まえての薬価改定という表現は、薬価は下げ方向のみの改定であるというふうに認識をするんですけれども、見解を伺いたい。  加えて、上限価格があることによって、原材料費やエネルギーコストの高騰、労務費の上昇などを踏まえた適正な取引がなされていないのではないかというふうに認識をいたしますけれども、見解をお伺いいたします。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) お答えいたします。  繰り返しになりますけれども、国民負担の軽減という点については上限を設定しているところでありますが、医薬品の安定供給の確保あるいは創薬イノベーションの推進といった点については上限を設定しているわけではございません。  先ほどお答えしたとおり、原材料費、製造経費、労務費などの直近の原価に関するデータ等に基づいて薬価の引上げを行っておりますので、御指摘のような労務費についても含まれていると、反映されているということでございます。  なお、市場実勢価格に関しましては、卸売業者と医療機関、薬局との間で安定供給に必要なコストを踏まえた適切な価格交渉を経て決定されているものと承知をしております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 もう一度聞きますけれども、資料要求に対して回答いただきました内容ですね。労務費等も考慮して決定される市場実勢価格を踏まえて薬価が改定されますという回答をいただいているわけですね。  この市場実勢価格を踏まえて薬価が改定されますというこの内容は、下げ方向のみの改定だと、そういう下げ方向のみの改定だということを表しておられるというふうに理解するんですけれども、上げ方向の改定も含めてこれは薬価が改定されますという回答をされているわけですか。そこを御説明ください。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) 市場実勢価格につきましては労務費も反映されておりまして、引下げに当たってもこの市場実勢価格よりも下げるようなことはしておりませんので、そこも踏まえた上での薬価引下げということになってございますし、また不採算品につきましては、しっかりと直近の原価計算をした上で引き上げるというような算定も行っているところでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 これ通告していないんですけれども、不採算品以外に関しては、その賃上げ等労務費もしっかりと反映されて取引がなされているんだというふうに説明されたと思うんですね。それは、何らかの調査をされて、取引に関して、そういうことをおっしゃっているのかどうか。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) 薬価改定に当たっては薬価調査を実施しますので、各品目ごとにどういう価格で取引がされているかという調査を行います。  その価格については、先ほどお話ししたとおり、市場実勢価格については、卸売業者と医療機関、薬局との間で安定供給に必要なコストを踏まえた適切な価格交渉を経て決定されているというものでございますので、それを踏まえて、設定している薬価よりも市場実勢価格が低いものについては、その乖離している部分を国民に還元しなければいけませんので、それに合わせて引下げを行っているということでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 もう一回聞きますけれども、労務費等、安定供給に支障がないようなコストも反映されて取引がなされているんだという説明されましたので、そうであるならば、何らかの調査をしてそのことを確認されているんじゃないかなというふうに私は理解したんですけれども、何らかの調査をした上で説明されているのかどうか、お答えください。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) ちょっと繰り返しになりますけれども、卸売業者と医療機関、薬局との取引については、それは当然、赤字にならないような価格設定で取引をするということになりますので、薬価改定に当たってはその市場実勢価格を踏まえて行っていると、で、その市場実勢価格の中には労務費等についても反映されているものというふうに認識をいたしております。  ただ、急激な物価、賃金の上昇によって不採算になっているようなものがございますので、それについては別途原価計算をした上で薬価の引上げを行っているということでございます。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 さらに、関連してお伺いしますけれども、三月十日の予算委員会におきまして石破総理が次のとおり答弁されておられます。薬価などの公的分野においても、その価格の審査に際して賃上げを考慮することは当然重要、人件費、労務費の増加を踏まえた値上げ申請が出された場合、適正に査定をし、価格に反映することで賃上げが進められる、そのような環境整備に努めていくということを総理大臣はお答えになっておられます。  こういう環境整備は既にこの薬価に関してはできているというふうに御認識をされておられますか、いかがですか。

神ノ田昌博 厚生労働省大臣官房審議官

○政府参考人(神ノ田昌博君) 繰り返しになりますけれども、薬価改定では、薬価改定全体として上限価格は設定しておりません。また、不採算品再算定においては、原材料費や製造経費、労務費などの直近の原価に関するデータ等に基づいて薬価の引上げを行っておりまして、必要な対応を行っているというふうに認識をしております。  引き続き、国民負担の軽減だけではなくて、創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保といった要請についてもバランスよく対応できるように、しっかりと今後の改定の在り方についても中央社会保険医療協議会の場で議論を進めていきたいというふうに考えております。

浜野喜史 国民民主党・新緑風会

○浜野喜史君 そろそろ時間が参りましたのでこれで終わりたいと思いますけれども、薬価改定におきましては、適正な労務費の上昇等がやはりどう考えても織り込めていないというふうに私は考えざるを得ないんですね。  このことについてはまた今後取り上げていきたいと思いますけれども、是非そういう実情をしっかり踏まえて様々な検討をしていただくことを強く求めて、今日のところは質問を終わりたいと思います。  以上です。ありがとうございました。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時二分休憩      ─────・─────    午後一時開会

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  四月十三日に開幕した大阪・関西万博の来場者の命と安全を守る立場から質問します。  資料一に朝日新聞の記事も添付しましたが、万博開幕直前の四月六日、テストランの最終日、会場西側のグリーンワールド工区で、着火すれば爆発する濃度のメタンガスが検知されました。通報したのは我が党の寺本けんた守口市議で、元消防士でもある寺本市議は、携行していたガス検知器で、屋外の電気設備地下ピットの蓋、マンホールの穴にガス検知器の測定部を差し込んだところ、メタンガスの爆発下限界を超える一〇〇%LEL、五ボリューム%の値を検知しました。  政府、国際博覧会推進本部事務局に今日は来ていただいておりますが、まず二点、事実確認をしたいと思います。  一つ、四月六日、万博会場で、着火すれば爆発する濃度のメタンガスが検知された。二つ、それを発見し通報したのは我が党の守口市議、つまり来場者だった。この二点、間違いありませんね。イエスかノーで答えてください。

茂木正 内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官

○政府参考人(茂木正君) 委員御指摘のとおりです。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 この記事中、寺本市議が、客側から指摘されて初めて分かったのは本当に恐ろしいことだと話しているように、万博来場者の安全にとって極めてゆゆしき問題だと思います。  実は今回、爆発下限界を超える一〇〇%LEL、五ボリューム%のメタンガスが検知された会場西側のグリーンワールド工区は、昨年三月にトイレの建物建設工事現場でメタンガスの爆発事故が起こった工区であります。場所も非常に近いです。  資料二に添付いたしましたが、その昨年三月の爆発事故を受けて、昨年九月、万博協会は、この「メタンガス対策について」とする会期中の安全確保対策を示しました。ここには、一、ガス濃度把握と安全確認の徹底として、会場内全域でガス安全管理について、専門家の指導の下、ガス濃度の測定方法、安全確認の体制を構築し、安心して御来場いただける環境を確保するとあります。  しかし、万博協会は、着火すれば爆発する濃度のメタンガスを把握できていませんでした。ここに書いてあるガス濃度把握と安全確認の徹底が実施されていなかったことは明らかではありませんか。

茂木正 内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官

○政府参考人(茂木正君) お答え申し上げます。  昨年の六月二十四日に博覧会協会が公表しました会期中の安全対策、今委員からも御紹介がございましたが、まずハード対策として、このグリーンワールド工区の建物に機械換気設備やガス検知器を設置するということ、それから、今回ガスが検出されました屋外の雨水排水、電気設備等のマンホール等の蓋の有孔化、穴を空けるということですね、こういう対策を実施することとしておりました。こうした対策については開幕前に全て完了しておりまして、人が入る可能性がある建物については、対策後、現時点において基準値を超えるメタンガスは検知されておりません。  一方で、雨水排水、電気設備等のマンホールについては蓋を有孔化する、穴を空けるという対策を取っておりましたが、これについては、今回のように短時間で濃度が上昇することがあることから、結果的には当該地点においては十分な対策ではなかったというふうに認識をしております。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 そうなんですね。この日も、朝検知したときには高濃度は観測されなかったと。昼に、まあ三時ですけれども、寺本議員が検知したら爆発下限界を超えているという濃度が検知されたということですが、そういう点では十分ではなかったということだと思います。安心して御来場いただける環境を確保したのは寺本市議だったと、結果的には、ということになるわけです。  更に重大な問題があります。爆発下限界を超える一〇〇%LEL、五ボリューム%のメタンガスを検知した寺本市議は、近くにいたスタッフにその旨伝え、責任者に言うよう要請しましたが、スタッフは責任者に伝えはしましたという反応で、その後、火器の取扱いを制限する等の対応はなかったといいます。  一〇〇%LEL、五ボリューム%のメタンガスを検知したマンホールのすぐそばにはキッチンカーがあり、すぐそばのトイレには多くの人が行き交っている状態で、これは非常に危険だと、このままでは駄目だと思った寺本市議は、消防が詰めていると聞いていた防災センターに駆け込もうという考えに至り、そこに行こうとしましたが、防災センターの入口付近で警備員に制止されました。これ以上先に進むためには許可証が必要ですと言われ、防災センターに駆け込んで直接消防にメタンガス発生の事実を伝えることができない状態でした。十五時頃に高濃度のメタンガスを検知しましたが、非常に多くの時間を浪費して、十六時になって、これではらちが明かない、このまま放置するわけにはいかないと、一一九番通報するに至ったといいます。これは極めて深刻な事態だと思います。  万博協会のこの「メタンガス対策について」では、三、会場内の連絡、連携体制の確立及び研修として、各施設管理者、事業実施者と協会との間で、会場内の連絡、連携体制を確立するとともに、現場で対応に当たる各施設運営スタッフ等への研修を徹底するとあります。  しかし、元消防士でもある寺本市議の報告は、昨年三月に爆発事故が起こり、メタンガス発生の危険が高いこの工区で対応に当たるスタッフに、メタンガスに関する知識を習得し、現場で的確な対応ができるような研修がなされていなかった。さらに、消防が詰めている防災センターに非常事態を伝えようとした寺本市議が警備員によって遮断された。会場内の連絡、連携体制が確立されていなかった。  ここに書いてある会場内の連絡、連携体制の確立及び研修は、十分やられていなかった、絵に描いた餅になっているということではありませんか。

茂木正 内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官

○政府参考人(茂木正君) お答え申し上げます。  四月六日のテストランの際のこれ警備員と今御指摘あった市議さんとのやり取りでございますけれども、こちらについては、私どもそういったやり取りがあることは承知をしておりますが、正確なやり取りについては確認ができておりません。  ただ、いずれにせよ、必ずしも適切な対応ではなかった、十分な対応ではなかったということは事実でございます。会場内の安全確保については、今回の事案も踏まえまして、現場の警備員やスタッフ等の対応も含めて、博覧会協会において万全な対応が行われるように指導してまいりたいというふうに存じます。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 万全の体制だったらこういうことは起こらないわけですね。やっぱり十分じゃなかったとお認めになりました。  私は、今おっしゃいましたけど、やはり来場者の安全確保のために、このグリーンワールド工区のスタッフ、それから防災センターの警備員を含め、会場内の連絡、連携体制の確立及び研修がどのようになされていたのかやはりちゃんと把握する必要があると思います。そして、どう改善するのか、今回の経験を含めて万博協会に報告を求め、指導するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

茂木正 内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官

○政府参考人(茂木正君) 今申し上げましたとおり、今回の検知を踏まえまして、博覧会協会が専門家の意見を聞きながら改めて安全対策に万全を期すものと承知をしておりますので、その点についてはしっかりと把握をしてまいりたいというふうに存じます。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 私、これから改善するのは当然だと思うんですが、もう去年の三月に爆発事故が起こった、その周辺でスタッフをしていた方が全く知識を欠いていたと、一体何をやっていたんだと、どんな研修をやっていたんだと。これ、やはり報告してもらわないとちゃんとした改善はできないと思うんですよね、反省とともに。ちゃんと、どうやっていたのかと、この研修あるいは連携、連絡体制、これをちゃんと確認する必要がまず前提としてあるんじゃないですか。

茂木正 内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官

○政府参考人(茂木正君) お答え申し上げます。  博覧会協会が行っていた研修も含めまして、これまでの対応についてはしっかりと検証してまいります。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 それで、私はやはり、「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げながらですよ、こうして来場者の命と安全に真剣な考慮を払い、責任ある体制を構築しないんだったら、万博を運営する資格が問われると思います。これまでの万博協会の対応を見ますと、メタンガスの危険性に対する認識が弱い、甘いと言わざるを得ません。  今日、消防庁にも来ていただいておりますが、天六ガス爆発事故について概要を報告してくれますか。

鳥井陽一 消防庁審議官

○政府参考人(鳥井陽一君) 御指摘の火災でございますけれども、昭和四十五年四月八日に大阪市において発生した火災でございまして、地下の工事現場におきましてガス配管より多量のガスが漏れ、爆発に至ったものと承知をしております。  この火災によりまして、死者七十四人、負傷者四百十一人、焼損面積千七百七平方メートルの被害が生じたものと承知をいたしております。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 地下鉄工事に伴って都市ガスが噴き出して爆発したということですが、確認ですが、都市ガスの主成分はメタンガスではありませんか。

鳥井陽一 消防庁審議官

○政府参考人(鳥井陽一君) そのように承知をしております。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 資料三、四に当時の新聞報道を添付いたしました。地下鉄工事現場、この資料四の方ですけれども、で起こった爆発事故ですが、地下鉄工事現場の上に敷き詰められていた一枚の重さが〇・四トンある鉄板千五百枚が爆風で吹き飛ばされて群衆に大きな被害が出たということで、メタンガスの爆発の威力はすさまじいということが示されています。  この都市ガスとは異なりますが、万博会場の夢洲一区は廃棄物最終処分場、二区はしゅんせつ土砂や建設残土の処分場で、いずれもメタンガスが発生します。  環境省、一区と二区のそれぞれの特徴とメタンガス発生のメカニズムについて御説明いただけますか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  大阪・関西万博会場である夢洲地区は、昭和五十二年埋立てを開始した埋立地でございまして、四つの工区に分かれてございます。このうち、今御質問いただきましたまず夢洲一区、これはグリーンワールドが位置するところでございますが、この夢洲一区は一般廃棄物と産業廃棄物の最終処分場でございます。また、パビリオンワールドが位置する御質問ありました夢洲二区につきましては、しゅんせつ土砂や陸上発生残土の埋立場所となっているところでございます。  また、メタンガス発生のメカニズムでございますけれども、廃棄物が埋め立てられている部分につきましては、埋め立てられた廃棄物は、生物学的作用、物理化学的作用により分解、安定化していく中で、微生物反応によりメタンガスを含む埋立てガスを発生させるものでございます。特に海面最終埋立処分場におきましては、埋立廃棄物の大部分が水没しており、酸素が存在しない環境下においてメタン生成菌により廃棄物中の有機物が分解され、メタンガスが生成されるものと承知しているところでございます。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 二区のメタンガスの発生のメカニズムはありますか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  二区はしゅんせつ土砂や陸上発生残土の埋立場所と承知しておりますけれども、基本的にメタンガスが発生する場合には、そこに有機物が存在している場合にそれが分解をされて出てくるものと承知をしております。したがいまして、この部分に有機物があればそれは出てまいりますし、それは有機物の量にもよりますし、あとはそのときの環境によるものと考えております。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 あの二区は大阪湾に流れ込んだしゅんせつ土砂を処分する区域ですから、当然、有機物は含まれておりますし、実際に地下鉄の駅の付近からはメタンガスが発生しております。  ですから、メタンガスが、確認ですが、発生する条件があるんです。このメタンガスは、いつどこでどれだけの量発生するかは予測することは困難だと思いますが、いかがですか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  この有機物、中に入っているものが安定化するには相当程度時間が掛かるものと承知をしております。したがいまして、いつどこでどのタイミングでということについては、私どもとしてそこのところを正確に予見するのは必ずしも容易ではないと考えております。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 夢洲一区は、今、廃棄物処分場としてはどういう段階にあるか。設置、埋立ての終了、廃止、どこにありますか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答えを申し上げます。  夢洲一区につきましては、このパビリオンがあるエリアとは違うエリアで、まだ埋立処分が続行しているエリアでございまして、その廃棄物処分場としてはまだ廃止手続に至っていないものと承知をしております。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 廃止でないだけでなくて、まだ埋立てが終了もしていないという区域でございまして、当然ながらメタンガスが発生し続けるところなんですね。したがって、メタンガスが発生するのは当然でありまして、今、夢洲一区グリーンワールド工区は、八十三本のパイプが地中から突き出してメタンガスを排気、排出しております。しかし、それだけで全部捕捉できるわけではありません。  そこで伺いますが、万博推進本部に。マンホールの穴で高濃度のメタンガスが検出された電気設備のこの大きさ、どのぐらいのスペースがあるんでしょうか。

茂木正 内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官

○政府参考人(茂木正君) お答え申し上げます。  電気設備そのものの地下ピットの大きさについて、私、今、現時点では正確な数字を持っておりません。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 後で資料提出していただけますか。

茂木正 内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官

○政府参考人(茂木正君) 確認をさせて、御報告させていただきます。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 何でこんなこと聞くかというと、やっぱりどれだけのガスがたまっていたのか、ガスの容量は非常に重要なんですね。今、手元に「物質安全の基礎」という論文、これは資料には添付しておりませんが、土橋律さんの可燃性気体とその危険性という論文見ますと、やはり、着火後、形成された火炎は爆発限界内の濃度の混合気の中を伝播していく、そのときに高速な体積膨張を伴うためガス爆発現象となる、燃焼可能な混合気の燃焼が完了すればガス爆発現象は終了すると。  どれだけのガスがあるかによって、爆発の規模、威力が変わってくるわけです。だから、非常に大きな空間にガスが充満していたとすると、それこそ物すごい威力になりますから、危険度は増すわけなんですね。是非これは公表していただきたいと思います。  兵庫県姫路市網干の健康増進センター爆発事故というものがありました。資料五に付けておりますが、二〇一〇年三月二十五日、姫路市網干区網干浜の建設工事現場から、爆発が起き、けが人が出ていると一一九番通報があった。工事作業中の男性四人が瓦れきの下に一時生き埋めになり重傷、男性五人が軽傷。爆発したのは建設中の健康増進センター、鉄骨二階建て、一階にある温水プールろ過施設。作業員八十人が建設工事に当たっていた。半地下の現場に作業員四人が入り、配管に断熱材を巻く作業をしていた。断熱材の形を整える作業をするためにバーナーに点火したところ、突然爆発したという。爆発で温水プールの外壁が吹き飛び大幅に崩れるなどの被害があるというと。  資料六には、事故原因は、地中の廃棄物から発生した可燃性ガスに引火したとの見方が強まっている。市が約八十か所のマンホールや床下を調べたところ、九か所から高濃度の可燃性ガスが検出された。濃度は測定機器の最大値で、爆発の危険性が極めて高かった。ガス発生の考えられる原因は、埋立地の約二割を占める廃棄物だと。埋め立てた県によると、一九八五年から九九年にかけて下水道汚泥や建設廃材、焼却灰などが運び込まれたということなんですが、私、これ、九九年までに埋め立てた廃棄物から二〇一〇年にガスが発生し爆発事故を起こしたというところは非常に重要だと思うんですね。今の夢洲の状況に大変よく似ております。  そこで、最後に提案があります。こういう教訓を生かして、夢洲の万博会場、今からでもですよ、一つは、全ての地下ピットに強制換気装置を付けること、二つ目、全ての地下ピットのメタンガスの常時モニターを行うこと、それから三つ目、会場全体にメタンガスの知識と技術を習得して訓練されたスタッフを配置すること、この三点、これは万博協会に実施させるべきではありませんか。

茂木正 内閣官房国際博覧会推進本部事務局長代理兼経済産業省商務情報政策局首席国際博覧会統括調整官

○政府参考人(茂木正君) お答え申し上げます。  今回の検知を踏まえまして、博覧会協会が引き続き専門家の意見を聞きながら安全対策に万全を期すものと承知をしております。今委員からの御指摘の御提案も博覧会協会に伝えて、対応を検討させたいというふうに存じます。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 時間が参りました。  最後に、環境大臣、この爆発事故がもし起こった場合の責任は、いろいろ万博協会とか大阪府・市とかありますけど、最終的には博覧会推進本部、本部長は総理です。環境大臣もメンバーです。本部長、総理に今の議論を伝えていただいて、本部長の開会式の挨拶では、ガス爆発の、ガスの危険性は一言もありませんでした。こういう危険性があるんだということを本部全体で認識を高めて、万博協会を指導できるように総理に伝えていただけませんでしょうか。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 時間ですので、お答えは簡潔に願います。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 国内外から多くの方々の参加が、来場が見込まれる大阪・関西万博について、安全、安心な開催の実現は極めて重要であるというふうに考えておりまして、そうしたことについてしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。

山下芳生 日本共産党

○山下芳生君 終わります。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。  公費解体について。  資料の二。能登半島地震で被害を受けた住宅の解体が進まなければ、ライフライン復旧や住宅再建すら進められない。復旧復興に公費解体が重要であることは石破総理も認めていらっしゃいます。  資料三。能登半島地震に昨年九月の豪雨も加わり、公費解体が必要な家屋などの数は、当初の推計を大きく超え、三万九千棟を超えた。能登における公費解体の数は、近年の災害で比較しても桁違いに多く、既に二〇一六年の熊本地震を超えている。  資料四。これだけの数の公費解体を今年十月を期限として必ず完了させる方針に基づき作業員が集められた。これまでの被災地と大きく異なるのが、発災後から今も続く作業員の寝床をどうするかという宿泊問題。  資料六。報道によると、震災前でも奥能登四市町では宿泊できる施設が百五十一。それらは、被災し、使用できなくなった。断水の影響もあり、ほとんどが営業できず、地震から半年たっても、半数以下の六十ほどの施設しか稼働できず。  資料五。作業員、事業者の七割は県外から参加。業者によっては作業員の拠点を珠洲市から約百三十キロの道のりになる金沢市などの宿舎に置かざるを得ず、午前八時半からの作業となると、金沢を午前四時に出て、午後四時半まで仕事、宿舎戻りが午後八時から九時。過酷な労働環境と環境省の担当者も指摘するほど。宿泊できる場所が十分にないことが、復旧に必要な様々な業種の方々が応援に入りづらく、能登の復旧復興が遅れる一つの理由であります。  資料八。他方、早くから事業者の方々は、現地に宿舎を造りたいと希望していました。宿泊施設を整備し、作業員が安心して寝泊まりできる環境がなければ仕事はできない。  資料九。環境省も問題を認識。昨年六月十二日に通知を発出。宿泊施設の整備に補助金を出すことになった。  環境省、説明お願いします。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  仮設宿舎の整備費用に関してでございますけれども、石川県の珠洲市、輪島市、能登町、穴水町の奥能登四市町の被災状況等を踏まえ、石川県構造物解体協会等から解体事業者の仮設宿泊施設の必要性を求められていたところでございます。  これを受けまして、令和六年六月十二日に環境省から石川県に対して事務連絡を発出し、奥能登四市町において公費解体に従事する作業員向けの仮設宿泊施設の整備に要する費用については、災害等廃棄物処理事業費補助金の補助対象となることを明文化いたしました。  この仮設宿泊施設を確保するための契約は、解体工事の元請となる解体事業者がリース会社と行っており、この契約に基づき解体事業者からリース会社への支払が行われますが、この費用については、災害等廃棄物処理事業の一部として環境省から各市町へ補助金が交付され、市町から県構造物解体協会を通じ解体事業者に支払われると、こういう仕組みを整えているところでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 資料十、十一。市町に対して環境省が、災害等廃棄物処理事業費補助金から補助を行うという立て付け。補助の負担割合は、国が地方財政措置も含めて九七・五パー、自治体が二・五パー。ただし、財政状況が良くない自治体には、過去、〇・三%まで自治体負担を下げた実績があります。  資料十二。具体的なフローは、まず市町が石川県構造物解体協会と解体業務について委託契約を結ぶ、御説明ありましたけどね。委託を受けた解体協会から発注を受けた元請は、宿泊施設確保のため施工事業者となり、コンテナハウスやプレハブなど、設備をリースで借りて宿舎を造る。施工事業者は、月額のリース代をリース業者に支払い、そのリース代を協会を通じて市町に請求する。協会から請求を受けた市町は、適切な経費と認めれば支払うと。  資料十三。石川県と解体協会は、施工事業者に対して、仮設宿舎整備はリースで行うこと、リース期間は解体工事の完了予定である令和七年十月末まで、コンテナハウスの支払は月額リース料とすると説明しています。  環境省、補助する経費とは、宿泊施設のリース料ということでいいですね。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  そのとおりでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 なぜ、宿泊施設の建設費、これを出すんじゃなくて、宿泊施設のリース料を支払うんですか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  解体事業者のための仮設宿泊施設につきましては、公費解体を実施している一定の期間において使用するものでございますので、新たな建設又は購入ではなくリース契約とした方がより効果的、効率的なものとなるため、このような扱いとなっているものと承知をしております。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 公費解体の終了予定の本年十月末までの期間に限って利用する、あくまで緊急、一時的に使用する現場事務所的な扱いでこれを延長していくというような考えですよね。リース契約が鉄則です。  環境省、補助されるリース、どこまで含めることができますか。具体例幾つか挙げていただけますか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  範囲としては、例えばでございますけれども、居室、ベッドといった宿泊設備のほか、トイレ、シャワー、冷暖房、冷蔵庫や、あっ、トイレ、シャワー、冷暖房、洗濯機や、ガス、電子レンジといった加熱機器など、一般的にホテル、旅館等で供与される設備については補助対象に含めることができると、このようにさせていただいているところでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 資料十六。公費解体作業員の宿舎は、珠洲、輪島、能登町、穴水にあり、七つの事業者が施工業者となり、十四の施設を設置、運用。  事業者が設置、運営する仮設宿舎への補助金、例えば宿舎に空室ができたりとかしても、施設リース代は全額支払われるんでしょうか。環境省として、宿舎の稼働率や充足率といった実績が補助金支払の要件になっていますか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  環境省といたしましては、公費解体に従事する作業員向けの仮設宿泊施設の稼働率や充足率といった実績を災害廃棄物処理事業費補助金の補助の要件とはしていないところでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 作業員が何日、何人泊まったかによって補助金の支払が減らされたり左右されるものではないということですよね。ここ非常に重要なんですよ。もし稼働率など宿泊の実績が補助金の要件になってしまえば、事業者はとんでもない赤字を背負うことになります。  リース代金の支払は月額、毎月の支払ですが、事業者がリース会社と結ぶ契約は公費解体の終了期間までですから、一年以上の契約となって、総額で見れば数億円規模に達することもあります。  作業員宿舎のリース会社との契約料金は月額で幾らですか。月額支払額が最も多いものを四つ、宿舎十二、十四、十三、五でお答えください。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  先生からお配りいただきました資料の十六ページで申し上げますと、輪島市の作業員宿舎、十二番の施設でございますが、こちらの月額のリース料金が二千七百五十万円、パネルの、済みません、この資料の十一番ですね、十一番の輪島市の施設ですと二千七百五十万円。そして、こちらの十三番の穴水町の作業員宿舎でございますと二千三百三十七万二千八百円。そして、こちらの資料の十二番の能登町の作業員宿舎でございますと一千百八十八万七千九百二十円。そして、こちらの資料の五番、あっ、五番じゃないですね、四番の珠洲市の作業員宿舎でございますと八百八十万円となっているところでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 今いただいた月額、これを基に、あくまで仮として、環境省通知の翌七月から公費解体完了予定の今年の十月まで十六か月のリース契約を結んだと仮定して、仮設宿舎のリース料の総額を試算してみます。  宿舎十二は約四億四千万円、宿舎十四は約三億七千万円、宿舎十三は約一億九千万円、宿舎五は約一億四千万円。この中で最も高いリース料を払っている、月額としてですね、二百人規模の仮設宿舎事業者を例にしてみると、これ毎月のリース料は二千七百五十万円。  例えば、宿舎の一割の利用者が減ったということでその分の補助金を減らす運用がなされた場合、月二百七十五万円の損失になる。例えば、宿舎の充足率を満たさないから補助金は支払わないという運用がなされた場合、この事業者は一か月当たり二千七百五十万円丸々損失。例えば、公費解体が想定よりも二か月早く進み、仮設宿舎は必要なくなりました、ゆえに補助金は払えませんという運用がなされた場合、この事業者は二か月分、五千五百万円の損失をかぶることになる。  どの災害においても、事業終了間際では、解体事業の終了間際では、解体数や作業班数は激減する傾向が明らかです。過去災害から見た公費解体の件数、ピーク時と終了一か月前とで比較しました。  資料十七。二〇一八年西日本豪雨、被災地岡山県の公費解体では、件数が最も多かったピーク時期、作業班数は三十六、公費解体終了の前月には二十班に減少。  資料十八。二〇一八年北海道胆振東部地震、公費解体数、公費解体の件数、ピーク時四十班、終了の前の月、前月には三十三班に減少。  資料十九。二〇一六年熊本地震、公費解体件数のピーク時八百四十班、公費解体終了の前月には一班に減少。  次に、班の数ではなく、市町村別に公費解体の件数、その推移を示した資料でも同じ傾向が見られます。  資料二十。熊本地震の主要被災地の一つ益城町では、平成二十九年五月、公費解体の件数が四百件超え、その後、件数は減少。同年十月には百件を下回り、平成三十年、十件未満に減少。  資料二十一。東日本大震災被災地、仙台市の公費解体件数、発災八か月後に一千件超え、発災十七か月後には五百件を下回り、減少を続けました。  資料二十二。四人から五人編成で一つの班とされる、作業班とされる能登ではどうでしょうか。石川県の公費解体進捗表を見ると、発災六か月後の昨年七月、六百一班、ピーク時は昨年十二月、一千二百五十六班、本年三月時点では一千百班に減少。終了目標とされている本年十月では、ピーク時の四割近くまで班数が減少する計画になっています。  もう一度確認します。環境省として、リース料を含む整備費用が出されるルールに宿舎の稼働率、充足率などを特段の要件として示していますか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  特段の要件としてはお示ししておりません。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 資料二十三。一方、被災自治体に聞くと、環境省から極力一〇〇%稼働するよう指示があったといいます。また、別の自治体でも、できるだけ宿舎は充足するようにと、施工事業者に対して市から伝達しているというんですね。  これ、環境省、指示しているんじゃないですか。要件にするつもりもないのに、どうしてこんな指示するんですか、一〇〇パーにしろよとか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  環境省といたしましては、先ほど申し上げたとおり、充足率や稼働率といった実績を補助の要件とはしていないところでございます。ただし、今御指摘いただきましたとおり、こうしたこの御理解、誤解があるということでございますので、宿泊施設につきまして稼働率要件がないことについては、改めて被災市町等にしっかり周知を図ってまいりたいと考えております。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 これ、環境省とやり取りしていると、いや、そういう、何だろう、稼働率というものを、稼働率じゃないわ、これぐらい埋めなさいみたいな、一〇〇パー埋めろとか九割埋めろみたいなことを言っている理由は何かといったら、何だろうな、悪いことをしている人たちがいたら駄目だろって、要は、形のものだけ造って人入れていないみたいなところがあったら駄目じゃないかみたいなお話をされていたんですけど、とんでもないんですよ。そんなことできない仕組みになっているんですよ。  コンテナハウスの見積書、発注契約書、リース契約書、宿泊者名簿、そのほかにも作業週報、いわゆる日報、そんなものまで出させていますよね。危険予知シート、光熱費の請求書、領収書、維持管理費の見積書、契約書、請求書、領収書などなどなど、これ提出要求されている書類が山ほどあるんですよ。  環境省からは求めていないって言っているけど、自治体はそれをやっているんですね。どうしてかといったら、その後、国からつつかれたら駄目だから、必死でこういう書類集めているんですよ。不正のやりようがないんですね。逆に言ったら、これだけの書類を集めるために、もう自治体もパンク寸前なんですよ、事業者も。やめていただきたいんですよ。極力簡素化していただきたいんです。大丈夫ですかね。  そういうことも含めた上で通知をしていただけるということでよろしいですね。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  私どもの制度運用の趣旨については、改めてしっかりと周知徹底を図ってまいりたいと思っております。  また、提出書類の簡素化そのほかにつきましては、これまでも努力してきたところでございますけれども、改めて簡素化についてはしっかりと取り組んでまいりたいと考えておりますが、そこは全体に必要最小限というものがございますので、そうした中で何がどこまでできるかということにつきましては不断の見直しを進めてまいりたいと考えております。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 不断の見直しなんかされていないから詰まっちゃっているんですよ、自治体も事業者も。とっととやってください。  環境省、宿舎の利用人数が減った場合、公費解体が前倒しになったと。公費解体が前倒しになって予定より早く宿舎が必要なくなった場合、事業者に損失丸かぶりさせるんでしょうか、それとも何かしらフォロー考えていますか。いかがですか。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  今、仮設の宿泊施設を設置している奥能登四市町につきましては、公費解体の解体見込み棟数が多く、石川県が定める公費解体加速化プランの公費解体完了目標である令和七年十月まで解体工事が実施され、それまでの間、仮設宿泊施設が設置されているものと考えており、現時点でこれが前倒しで不要になって損失が発生すると、こういうような事態が発生するとは想定をしていないところでございます。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 環境省、ぼけているんじゃないですか。話聞いていましたか。これまでの解体事業を見てきても、全部前倒しで終わるとか、数が減るということもう明らかなんですよ。何を考えたら損失がないとか言えるんですか。何も考えていませんって言っているのと一緒ですよ。  資料十五。資料の一番下を御覧いただきたいんです。これまで環境省とやり取りした内容なんですけど、宿舎のリース期間が進捗により当初の契約より短くなった場合どうするんですかって聞いたら、リース期間を見直すって言っているんです。これ、一見フォローするように聞こえますよね。  リース契約の見直しに係る指針、基準について、環境省、今時点では何も示していません。それどころか、私が今月、四月八日、能登にお邪魔して、現地で幾つかのこの仮設宿舎事業者に、宿舎の事業者に聞いたのは、キャンセルできない契約ですよって言われたんですよ。見直しのしようがないんですよ。見直しのしようのないものを見直ししますみたいにいいかげんなこと言い続けているんです。  環境省、十四ある宿泊施設のうち、キャンセル不可の契約を結んでいるのは幾つありますか。件数だけ教えてください。時間がないですよ。答弁長いから。

角倉一郎 環境省環境再生・資源循環局次長

○政府参考人(角倉一郎君) お答え申し上げます。  十四件のうち、私どもで確認ができた件数申し上げますと、このうち七件については中途解約ができないものとなっていると伺っているところでございます。確認できた範囲内です。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 十四件中七件しか確認取れなかったんですよ、昨日までに。その七件全部が、これキャンセル不可なんです。  いみじくも今日の答弁というところでのやり取りしていたら、何を環境省が言い出したかといったら、一般的にリース契約においては民民だから、これリース期間中のキャンセルはできないものと承知しているとまで言い出しているんですよ。じゃ、元々言っていたリースを見直すって何の話なんですかということですよ。誠意も何もない、切り捨てる気満々だという話なんですよ。  キャンセル可能の契約かどうか調べてくれとお願いして、その後から環境省答弁変えてきた。リース契約を見直すというのは姿を消して、損失は考えられないという話に変わっている。考えないことにするの間違いじゃないですか。もうむちゃくちゃですよ、こうなると。どうするんですか、これ。全部かぶらすんですか、事業者に、何千万も。善意の人たちですよ、何とか被災地をしたいと思って。その人たちに対して今どうすべきかと、もう課題見えているんですよ。どうしたらいいんだろうかとみんな話しているんですよ。そこに対して、環境省としてちゃんとフォローするという言葉が欲しいんです。  考えてみてください。資料二十四、二十五。政府はこれまでもちゃんとやるって言い続けているんですよ、解体についても。そして、フォローもするって言っているんです、宿舎造るって言っている。そうでしょう、加速化プランに関しても。そこに対して応えてくれてきた心ある人たちに対して借金まで背負わすのか。もう見えていますよ、何が起こるのか。ちゃんとフォローしていただきたいんです。  環境大臣、解体作業の進捗によって、ちょっと待ってください、その前に。  委員長、本件に関して、本委員会として、政府にちゃんと環境省がこのお尻拭きをする、穴埋めをするという要請をお諮りください。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。  時間が過ぎておりますので、おまとめください。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 はい。  環境大臣、解体作業の進捗によって作業員が減って宿舎利用者が減る場合、解体作業が前倒しで終了、宿舎が必要なくなった場合でも、当初契約したリース料の支払いは国が責任持つというふうにこれ約束しないといけないと思うんですよ。話している意味、分かりますよね。  これは財源の問題だからという話になったら、自分で判断できないというんだったら、このことを総理にちゃんと伝えていただきたいんです。相談していただきたいんです。御自身の権限でこれをしっかりと面倒見るって言えるんだったら言っていただきたい。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) おまとめください。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 そして、それが無理だったら総理にお伝えいただきたい。そして、内閣府政務官も、大臣経由で是非お願いしたいです。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 時間ですので、お答えは簡潔にお願いします。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 御案内のとおり、この宿泊施設のリース料については、市町から構造物解体協会、そして解体事業者からリース会社という形になっております。そして、その中において、今申し上げましたように、次長の方から答弁させていただきましたように、見通しに基づいて契約をしているわけでありますけれども、適切に対応してまいりたいというふうに……(発言する者あり)

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) いや、もう時間です。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 適切は適切にということであります。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 まとめます。済みません。適切に、適切にされていないから言っているんです。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 山本委員、山本委員、委員長の指名を受けてから御発言なので。

山本太郎 れいわ新選組

○山本太郎君 あっ、失礼しました。  最後に……

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) もう時間です。(発言する者あり)ちょっと時計を御覧ください、時計を。(発言する者あり)終了、終了してから二分以上。(発言する者あり)  御静粛に。(発言する者あり)ちょっと、御静粛に。(発言する者あり)  御静粛にしてください。委員長の指示に従ってください。(発言する者あり)御静粛にと委員長が申しております。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 愛媛県選出のながえ孝子です。  山火事が頻発するようになりました。愛媛県今治市の山火事、先月の二十三日に発生をいたしまして、やっとおととい鎮火をいたしました。このところ、各地の山火事で本当に被害に遭われた皆様に改めてのお悔やみとお見舞い、そして消火活動に当たられた皆様に心からのおねぎらいと感謝を申し上げ、そして、燃えた地域の再生を一日も早く成し遂げられるようお祈りをして、質問に入らせていただきたいと思います。  春先は、ただでさえ森林に枯れた下草がたまっておりまして、これが非常に燃えやすいんですね。そして、空気が乾燥して西風が強くなっているので、加えて気候変動の影響もありまして山火事が発生しやすく、そして発生すると大きくなりやすくなっています。火事は何でもそうなんですけど、本当に早めに消すことが大事で、特に山火事は一旦広がると手の施しようがない状態になり、各地の火事がそうだったように、風で次々いろんなところに飛び火をしまして広がっていきます。だからこそ、早く見付けて早く消すことが重要なんですね。  地元のある林業家がおっしゃっていたんですけれども、山火事が発見されたら、もう本当に火の手が大きくならないうちに消防庁が音頭を取って全国の消防ヘリコプターに緊急支援を求めて、総力を挙げて初期消火に当たる。もう消火ヘリ大集合ぐらいの初期対応がなければ、大きくなってからは到底人間の力では太刀打ちができないんだという、そういった機動的な動員をするシステムを構築してほしいという、これ現場からの本当に悲痛な切実な声も預かっています。  浅尾大臣、環境の点からいいましても、山火事、貴重な吸収源が消失してしまうということですから、カーボンニュートラルの実現のことからいっても、これ早く対応しなければならないゆゆしき問題だということになります。それで、浅尾大臣、内閣の一員として、この頻発する山火事の早期発見、早期対応策、これどういうふうにお考えでしょうか。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) お答えいたします。  一般論として、山火事については、事前の火災発生予防策を講じることに加えて、森林管理者等による火災の早期発見の取組や、発生した場合には、消防等による迅速かつ円滑な災害応急対応が重要であると考えております。また、政府では、防災基本計画において、林野火災対策についても各段階における対応等についてお示しをしているところであります。  その上で、山火事の予防については、環境政策の観点からは、自然環境の保全やネットゼロ実現に向けた排出削減及び吸収源対策としても重要であるというふうに認識をしております。本年二月に閣議決定した地球温暖化対策計画においても林野火災の予防を含む森林吸収源対策を掲げているところであり、関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと、かように考えております。  また、山火事が実際に発生した場合には、環境省としては、災害廃棄物、動物愛護管理、国立公園等の所掌分野について迅速な情報収集を行うとともに、必要な対策を講じてまいります。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 今、環境省、所管の中ではお答えをいただきましたけれども、是非内閣の一員として、これは本当に大事な問題なので、是非、早期対応策を国を挙げて講じてくださるように御尽力くださいますようよろしくお願いを申し上げます。  そして、さっき大臣もおっしゃいましたように、予防策、一つの予防策として、燃え広がりを防ぐために、間伐をするですとか下草刈りをして除去をする防火帯、火が広がらないための空間の整備など言われていますよね。国の森林・林業基本計画でも、この森林整備は火災対策の重要要素とされています。つまり、しっかり山の手入れをしておくことが、いい木材を育てるだけではなくて火災予防にもつながるということですから、一石二鳥なんですよね、山の手入れというのは。でも、現状は、林業従事者の減少、それから高齢化が進んでいて、森林の適切な管理が困難になってきています。  私も地元でこの林業関係の方々からいろいろお話を聞かせていただいたんですけど、この数年は木材の価格良かったんですよね。世界的な木材不足で国産材も高値を付けていたということなんですが、製品価格は高値で安定している一方で、その原材料となる丸太ですとか山元立木、立ち木ですよね、森の中の、こういった価格は低下傾向にありまして、特に山元立木価格というのは製品価格の一割程度まで落ち込んできているということもあるので、やっぱり林業経営の見通しというのは大変厳しいものがあります。それで山林の維持に二の足を踏む所有者が増えて、相続登記をしないんですよね、もう相続しないと。そして、放棄して適切な管理が行われない放置林が増加しているということがあります。  林野庁にお伺いをしたいんですけれども、林野庁では、全国でこの管理ができていない森林、どのぐらいあると把握していますか。

清水浩太郎 林野庁林政部長

○政府参考人(清水浩太郎君) お答えいたします。  我が国の私有人工林、約六百六十万ヘクタールございます。このうち、森林法に基づきます森林経営計画が策定されているなど既に担い手に集積、集約化されている面積は、令和五年度末時点で約二百七十万ヘクタールあるというところでございます。  農林水産省といたしましては、残りの約三百九十万ヘクタール、これにつきましては、担い手への集積、集約化ですとか市町村による経営管理等をこれから更に進めていく必要があるというふうに考えております。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 ざっくり言いましておよそ三分の二の経営管理がなかなか不十分な状態ということですので、この管理のできていない山、それから持ち主が分からない不明の山、何とか手入れをしていくために森林経営管理制度というのがつくられていますよね。  資料一を御覧いただきたいんですけれども、ざっくり流れを示しています。  これ左側から右側へという感じなんですけれども、まず、森林の所有者が高齢になってしまって経営管理、山の手入れが難しいよということになった場合には、市町村がこの経営管理を委託してもらう、うちに預けてくださいというようなことを請け負いまして、それを経営管理ができる林業者や法人に再委託をするという仕組みになっております。  私の地元の愛媛県では、この森林経営管理についてかなり積極的に取り組んでいまして、全国のモデルにもなり得るというような進んだ取組をやっております。  資料二を御覧ください。  これ、愛媛県が独自に森林管理支援センターという組織をつくりまして、県内の五つの地域に設置をしております。そこには県から人を常駐させまして、そして自治体からの人と一緒になってその意向調査、ちゃんと管理できますか、預けませんかという意向調査ですね、それとか再委託先の選定、これ任せていいですか、これを探すとか、県が自治体を支援しながら共に進めていく仕組みをつくってやっております。ですが、かなり大変だという話を聞いております。  資料三を御覧ください。  これ流れを、手順を示しているんですけれども、もし持ち主が分からなかったときはこうやる、一部しか分からなかったときはこうやるというふうになっているんですけど、ざっくり課題は、不明状態にある所有者の探索が大変、それと森林の境界確定、これにかなりな労力と時間が掛かるということなんですね。  愛媛県と高知県の県境に久万高原町というところがありまして、良材の町として有名なんですね。そこの担当者のお話では、久万高原町の場合、この国土調査の完了は昭和末期、これは終わっているんですけれども、その後、相続登記が去年まで義務化されていなかったんです。ですから、みんなちゃんとやってこなかったということなので、相続登記における所有者と本当の実際の現所有者が一致していない。簡単に言いますと、現役世代のおじいちゃんおばあちゃん世代ですね、祖父母の世代の方々が登記名義人なんですね。でも、その登記名義人はもう亡くなっていると。いろいろ聞き込み調査をしても、そのお子さん世代を探すのも大変、分からないという状態で、もう年々これ難しくなってきています。現所有者を把握できた場合でも、所有権、相続権を有する全ての方々の同意を得るということが原則となっているので、この合意形成がなかなか簡単ではないという問題があります。  山林を抱える多くの自治体は、過疎に悩む自治体でもあります。ですから、こういった自治体の負担が大きいことが、これやっぱり事業が進みにくいネックとなっているんですよね。  現場の林業関係者がこんなことを言ってくれました。管理のできない山は、基本的に隣の、あるいは周囲の管理のできる林業家にもう譲渡すると。寄せていくんですね、集約をしていくと。その際の登記など面倒な手続は自治体あるいは国がちゃんと肩代わりを済ませるという、そういう簡単な仕組みにしてくれないかというような提案もありました。  今度、この制度、改善をされるということなんですけれども、こういう現場の提案を酌んでの改善でしょうかという確認と、それから、制度改正で自治体の負担は軽減されますか。

清水浩太郎 林野庁林政部長

○政府参考人(清水浩太郎君) お答えいたします。  森林経営管理制度につきましては、森林の集積、集約化進めていく制度でございますが、市町村においては、委員御指摘のとおり、森林所有者の探索ですとか境界の確認、あるいは関係者の合意形成といった大きな負担が発生していると承知をしております。  今回、今国会でこの改正案、御審議いただいております。今回の改正法案では、林業経営体への権利設定を迅速に進めるための仕組みとして、地域の関係者で森林の将来像を描く集約化構想、これを策定できることとしております。  この集約化構想につきましては、市町村と都道府県が共同策定をできるようにしておりまして、都道府県の役割を強化しております。また、受け手となった林業経営体に森林所有者の情報を提供できることとしておりまして、これにより受け手が直接森林所有者に働きかけを行えることができるようにするといったことで、市町村事務の負担軽減につながる項目を設けております。  また、先ほど同意のお話ございました。現在その権利設定には全員の同意必要ですけれども、共有林における間伐、保育に関わる同意要件につきましては二分の一超に緩和することといたしております。  また、市町村が経営管理支援法人というものを指定して市町村の事務をサポートしてもらえるというような仕組みも設けておりまして、これらを通じまして、制度全体について市町村事務の負担軽減を図ることとしております。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 現場の意見、今回はかなり盛り込んでいただいているということで、このまま、もっともっと問題解決、現場の声を生かしていただきたいと思います。私は、路網の整備などもちゃんとやるからというようなことも、インセンティブをちゃんと準備するという改善もすごくいいなと思っています。  そして、一つ確認させていただきたいんですけれども、市町村事務を支援する法人、経営管理支援法人に市町村長が委託できるという仕組みもつくるということなんですけれども、委託するについては経費が発生するかなと思うんですけれど、こういった財政負担への国の支援、これはどうなっていますか。

清水浩太郎 林野庁林政部長

○政府参考人(清水浩太郎君) 今回の改正法案では、経営管理支援法人制度をつくって、市町村に代わって所有者の探索ですとか意向調査の関係の事務をサポートしてもらうということにしております。  まず、この森林経営管理制度の運用全般について、森林環境譲与税、これを活用することが可能となっております。ですので、この市町村長が経営管理支援法人に事務を委託する場合の委託経費についても森林環境譲与税を活用いただくということをまず想定しているところでございます。  また、改正案においては、法律上も、この経営管理支援法人には、森林所有者に関する情報提供の特例ですとか、あるいは市町村にこの構想を策定してくださいと提案できるようにするなど、メリットも措置をしております。  農林水産省といたしましては、こういった経営管理法人、経営管理支援法人制度のメリットも生かしていただきつつ森林環境譲与税を十分に御活用いただいて、幅広い法人が指定を受けられるよう、我々としても制度の周知や取組事例の普及にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 ちょっと時間の都合で一問飛ばさせていただきまして。  もう一つ現場の大きな悩みは、実際問題として森林整備の担い手が確保できないという現実なんですよね。先ほど御紹介しました久万高原町、収支の見込める、経済的に成り立つであろう森林、これを再委託したいと公募をしたんですね。ところが、応募がない状況が続いております。  資料四を御覧ください。  これ、愛媛県の森林経営管理制度の実施状況を表したものなんですけれども、意向調査はそれなりに結構進んでもいるんですけれども、実際、配分計画、つまりは再委託先が見付かってちゃんと手入れしてもらえるかどうかというところを見ると、ゼロという数字が見えてくるんですよね。  資料一に戻っていただいてもいいでしょうか。  これは全国の状況を表したものなんですけれども、意向調査が実施されているのは面積として百三万ヘクタール、でも林業経営体にこれ再委託できたというところは、右端のところですね、ちょっと数字ちっちゃいんですけど、〇・三万ヘクタール、パーセンテージに直すと〇・二九%という現実があります。  意向調査は進んでも、次の段階、受けてくれるところがないというのが実態なんですね。この課題解決に向けて、現場からの声としては、森林整備の担い手確保に向けた処遇改善とか、それをちゃんとやれるような支援、これを進めてくれないかという要望があります。  森林整備を実施する担い手が確保できないというこの現実、どう打開していきますか。

清水浩太郎 林野庁林政部長

○政府参考人(清水浩太郎君) お答えいたします。  林業従事者の所得につきましては、年間給与は平均三百六十一万円ということで、全産業平均より百万円近く低くなっている状況でございます。また、労働災害の発生率も非常に高い状況にございまして、将来にわたって林業の担い手を確保、育成するためには、こうした状況を何とか改善していく必要があると考えております。  このため、農林水産省といたしましては、高性能林業機械の導入ですとか路網の整備、こうしたことによって林業経営体の収益力の向上を図るとともに、緑の雇用事業等によりまして新規就業者を確保、育成する、あるいは林業労働安全研修ですとか労働安全のための装備、装置の導入、こういったものに支援をすることを通じまして林業の担い手の確保に向けて取り組んでいるところでございます。  また、今回の制度改正で集積、集約化が進みますと、担い手に面的なまとまりを持って施業ができます。これによっても生産性上がっていくと思っておりますので、両面通じてしっかりと処遇改善に取り組んでまいりたいと考えております。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 先ほど御紹介した久万高原町は、林業を主な活動とする地域おこし協力隊、これをちゃんと受け入れて、その卒業生たちが事業主体となって担い手を増やしていけるような仕組みをつくっていこうなど、やっぱり自治体は、やる気も知恵もあって、しっかりやっていこうとしているんですけれども、ないのが財政力ということなんですね。  これは国としてしっかり支援してほしいと思っておりまして、浅尾大臣、通告はしていないんですけれども、この森林をしっかり豊かにしていくということは環境面からも重要なことなので、これは環境大臣からも後押しをいただきたいと思うんですが、いかがでしょう。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 森林は二酸化炭素の吸収源としても重要なところでありますし、しっかりとその担い手が所得を得て、そして森林を育てていくことによって日本の森林がまた成長するような形で吸収源として育っていく、こうした政策は重要だと思いますので、御指摘の点をしっかりと踏まえて取り組んでまいりたいというふうに思っています。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 是非よろしくお願いをいたします。  山火事予防の話から今日は始めさせていただいたんですけれども、大臣もおっしゃった吸収源の拡大、カーボンニュートラルの実現のために、常に山で木を育ててCO2を吸収させながら、大きくなれば切って使って、また新たに若い苗木を植えてCO2を吸収させながら成長させるという循環をつくっていく、つまりは林業経営が成り立つような環境をつくっていくことが重要だと思います。  そのためには、国産材の需要を増やすということがやっぱりポイントとなるので、都市における第二の森づくりというのが今言われているそうですね。私、最初これ聞いたときには、都市の第二の森といったら、公園造るとか近郊に森を育てるとか街路樹をしっかりたくさんに植えるとかって思ったんですけど、ちょっと違うんだそうですね。それは都市森林と呼ぶそうで、第二の森というのは、都市部で国産材を使った木造建築を増やしていこうということなんだそうです。その木造建築はCO2が貯蔵できているので、まさに森の中の森林、違う、町の中の森ですね、と言えるということで、この第二の森を増やすことが持続可能な第一の森をつくることにも重要ということなので、これはやっぱり国を挙げての事業になるかなと思っています。  一番川上のところの森のところは農林水産省、林野庁に頑張っていただいて、そして建築のところは国土交通省、そしていろんな資材を作る建材のこととかそういったものは経済産業省ということになろうかと思うんですけれども、そこに横串を刺していく、ここはやっぱり環境省の出番かなというふうに思っていまして、是非、浅尾大臣、この第二の都市の森づくりについて御見解をお願いします。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) 第二の森づくりについて御質問いただきまして、ありがとうございます。  この第二の森づくり、すなわち建築物への木材の積極的な利用等の取組については、脱炭素に資するものであり、その実現に向けて政府全体で取り組んでまいります。環境省においても、エネルギー性能の高い建築物に対する補助事業において、木材を一定以上使用する案件を優先的に採択するといったインセンティブ付けを行っております。  引き続き、二〇五〇年ネットゼロの実現に向けて、関係省庁と連携し、建築物における木材利用の促進に取り組んでまいります。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

ながえ孝子 各派に属しない議員

○ながえ孝子君 はい。  この環境の、カーボンニュートラル実現するための施策というのは本当に省庁横断的でなければ前に進まないことなので、是非環境省が旗振り役となって頑張ってくださいませ。よろしくお願いをいたします。  質問を終わります。ありがとうございました。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。浅尾環境大臣。

浅尾慶一郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 自由民主党

○国務大臣(浅尾慶一郎君) ただいま議題となりました鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  近年、熊やイノシシが人の日常生活圏に出没し、人身被害が発生するなど、生活環境の保全上の支障が生じる事例が増加しており、とりわけ令和五年度には、熊による人身被害の件数が過去最多となりました。現行の鳥獣保護管理法は、住居集合地域等における銃猟、人や建物に向かって銃猟等を禁止していますが、出没した熊等が建物に立てこもるなど膠着状態にある場合において、予防的で迅速な対応が必要です。  本法律案は、このような背景を踏まえ、熊等の危険鳥獣の銃猟に関する制度を見直し、人の日常生活圏に熊等が出没した場合に、地域住民の安全の確保の下で銃猟を可能とするものであります。  次に、本法律案の内容の概要を御説明申し上げます。  本法律案は、危険鳥獣が人の日常生活圏に侵入し、危険鳥獣による人の生命又は身体への危害を防止する措置が緊急に必要で、銃猟以外の方法では的確かつ迅速に危険鳥獣の捕獲等をすることが困難であり、避難等によって地域住民に弾丸が到達するおそれがない場合において、市町村長が、危険鳥獣の銃猟を捕獲者に委託して実施させること、すなわち緊急銃猟をすることができるものとします。これにより、一定の条件を満たした場合には、人の日常生活圏において熊等の銃猟が可能となります。  緊急銃猟をしようとする場合において、市町村長は、必要に応じ、通行制限、避難指示ができるものとします。これにより、緊急銃猟を実施する際の地域住民の安全を確保します。  また、この場合、都道府県知事に応援を要請することができるものとします。  さらに、市町村長は、緊急銃猟の実施に伴って損失を受けた者に対し、通常生ずべき損失を補償するものとします。  以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

青山繁晴 自由民主党

○委員長(青山繁晴君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後二時七分散会

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  1. 記録 #559 観測 2026-10-10 22:09 JST
    改ざん検知用の値 12202c99…673e6b (未計算)

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#657 まで
署名
署名あり(s4rciv-checkpoint-2026)
まとめの値
4a53f733…abcb0f

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  2. 2この端末で値を計算し直し、つながりが保たれているか確かめます。
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いつの時点かを外部(Internet Archive 等)に固定する仕組みは今後対応します。全件を通した計算は、公開エクスポートを使えば S4RCIV 以外の場所でも再現できます。

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