令和七年四月十五日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 四月十日 辞任 補欠選任 赤池 誠章君 堀井 巌君 四月十五日 辞任 補欠選任 中曽根弘文君 田中 昌史君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 滝沢 求君 理 事 佐藤 正久君 若林 洋平君 塩村あやか君 三浦 信祐君 柳ヶ瀬裕文君 委 員 有村 治子君 生稲 晃子君 猪口 邦子君 小林 一大君 田中 昌史君 中曽根弘文君 堀井 巌君 松川 るい君 広田 一君 福山 哲郎君 山口那津男君 松沢 成文君 榛葉賀津也君 山添 拓君 伊波 洋一君 高良 鉄美君 国務大臣 外務大臣 岩屋 毅君 防衛大臣 中谷 元君 副大臣 防衛副大臣 本田 太郎君 大臣政務官 外務大臣政務官 生稲 晃子君 防衛大臣政務官 金子 容三君 防衛大臣政務官 小林 一大君 事務局側 常任委員会専門 員 中内 康夫君 政府参考人 内閣官房内閣審 議官 岡 朋史君 内閣法制局第二 部長 栗原 秀忠君 外務省大臣官房 長 大鶴 哲也君 外務省大臣官房 審議官 熊谷 直樹君 外務省大臣官房 審議官 小林 出君 外務省大臣官房 審議官 林 誠君 外務省大臣官房 政策立案参事官 金子万里子君 外務省大臣官房 参事官 山本 文土君 外務省大臣官房 参事官 門脇 仁一君 外務省大臣官房 参事官 田口精一郎君 外務省大臣官房 参事官 今西 靖治君 外務省国際協力 局長 石月 英雄君 防衛省大臣官房 衛生監 針田 哲君 防衛省大臣官房 施設監 茂籠 勇人君 防衛省大臣官房 サイバーセキュ リティ・情報化 審議官 家護谷昌徳君 防衛省防衛政策 局長 大和 太郎君 防衛省整備計画 局長 青柳 肇君 防衛省人事教育 局長 青木 健至君 防衛装備庁装備 政策部長 坂本 大祐君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案(閣法第五六号)(衆議院送付) ─────────────
外交防衛委員会
発言 358
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、赤池誠章君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官岡朋史君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○堀井巌君 おはようございます。自由民主党の堀井巌でございます。 質問の機会をいただいたことに関係各位に感謝申し上げます。 早速質問に入らせていただきます。 まず、今回のいわゆる円滑化協定実施法について、防衛省の方に伺ってまいりたいと思います。 まず、防衛大臣にお伺いしたいと思います。 これまで円滑化協定というと、豪州、英国と締結がされました。また、今国会において、フィリピンとの協定が提出をされております。我が国と同志国との防衛協力強化の重要性についてどのように認識されるか、伺いたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 我が国の安全保障を確保するために、安倍政権の頃でありますが、FOIP、自由で開かれたインド太平洋とのビジョンの下に、同盟国、同志国等との連携、そして法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を実現をして、地域の平和と安定を確保していくということをスタートいたしたわけでありますが、これは極めて重要な取組でありまして、国家安全保障戦略におきましても、同志国間のネットワークを重層的に構築、拡大し、抑止力を強化をするということとしておりまして、この円滑化協定の締結、まさにその一つの取組に位置付けられております。 この円滑化協定は、相手国との安全保障、防衛協力の更なる促進に資するものでありまして、インド太平洋の地域の平和と安定を支えることにつながります。 防衛省と自衛隊といたしましては、この円滑化協定等の制度の枠組みの整備を含めまして、引き続き、多角的、多層的な防衛協力・交流を積極的に推進してまいりたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。円滑化協定が重要なものであるということがよく分かりました。 続いて、この法案に関連して幾つか政府参考人の方にお伺いしたいと思います。 まず初めに、円滑化協定によりオーストラリアや英国との協力活動がどのように円滑化されてきたのか、具体的な事例を挙げながら御教示いただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 円滑化協定は、一方の国の部隊が他方の国を訪問して活動を行う際の手続及び同部隊の地位などを定めるものであり、これまで締結された日豪、日英間では、各種共同訓練や艦艇の寄港といった協力活動の実施が円滑化され、部隊間の相互運用性の向上につながっております。 これまでに円滑化協定の適用がなされた協力活動の例として、例えば、日豪間では、日本において豪空軍と実施した武士道ガーディアンや、豪州において航空自衛隊が参加したピッチブラック24、日英間では、日本において英陸軍と実施したビジラント・アイルズ24があります。 これらの活動に際しては、円滑化協定を適用することで、出入国手続が簡素化され、訪問部隊が港や空港を使用する際の条件が定められるなど、必要な調整が容易になり、協力活動を円滑に実施することが可能となりました。 防衛省・自衛隊としては、引き続き円滑化協定を活用することで、相手国との安全保障、防衛協力を更に強化していく考えであります。
○堀井巌君 ありがとうございました。 次に、このフィリピンとの円滑化協定についても伺いたいと思います。 私、今のお話を伺っていますと、やはりこの日・フィリピン円滑化協定も速やかに発効させて積極的に活用していくべきだと考えております。 具体的にどのような案件にこの日・フィリピンの円滑化協定を適用していく考えか、伺いたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 日本・フィリピン円滑化協定は、日本とフィリピンの一方の国の部隊が他方の国を訪問して実施する活動を対象とするものであります。基本的に、共同訓練や災害救助といった活動が中心になるものと考えているところであります。 防衛省・自衛隊といたしましては、この協定を積極的に活用しつつ、フィリピン軍との共同訓練の機会を拡大するなどにより、二国間の安全保障、防衛協力を一層強化してまいります。
○堀井巌君 今回のこの法律案では、内容が定型化されて共通規定化されます。 そのような関連で、今回出されますフィリピンとの円滑化協定ですけれども、豪州や英国の協定と比べて何か内容面で違いはありますでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 日本・フィリピン円滑化協定では、これまでに締結された日豪、日英円滑化協定の内容を基本的に踏襲しておりまして、協定の主要な内容について違いはありません。 その上で申し上げますが、この協定が日豪、日英円滑化協定と異なる点として、例えば、フィリピンとの間では情報保護協定などが存在しないことを踏まえ、日比円滑化協定に従って提供された秘密情報を保護するための適当な措置をとることについて規定している点などが挙げられます。
○堀井巌君 大枠において大きな違いはないことは理解をいたしました。 もう一つお伺いしたいと思います。 今までは各国別の実施法ということでありましたが、今回は共通規定化された実施法というものが今、我々今審議しているわけでありますけれども、何か内容面で違いはありますでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 これまでの日豪、日英円滑化協定の実施法は、協定の適確な実施を担保するため、道路運送法及び道路運送車両法の適用除外、刑事手続等の特例、国の賠償責任の特例などについての規定を整備したものですが、先ほど申し上げた日本・フィリピン円滑化協定のみに定められている内容は、こうした法整備を伴う担保措置が必要となるものではございません。 このため、日本・フィリピン円滑化協定は、これまでの日豪、日英円滑化協定の実施法が定める担保措置と同様の措置により実施することが可能であり、こうしたことから、円滑化協定の国内担保措置の内容が定型化したものというふうに考えております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 今の説明を伺っておりますと、このフィリピンとの円滑化協定と、それから豪州、英国との円滑化協定で実質的な差異がないということで今回定型化の法案が提出されたというふうに理解をいたしました。 防衛大臣にお伺いしたいと思います。 我が国を取り巻く安全保障環境、御案内のとおり一層厳しさを増しております。 こういった円滑化協定などによる同志国との連携は非常に重要であると思います。同志国との部隊間のきずなを強化するためには、この円滑化協定、私は大変重要であり不可欠だというふうに思います。 締結済みの円滑化協定を活用していくとともに、今後も新たに他の国と円滑化協定をしっかりと締結していくべきだと考えますけれども、防衛大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(中谷元君) 堀井委員が御指摘のように、この円滑化協定というのは、部隊間の相互の運用性の向上、また安全保障、防衛協力の更なる促進に資する点で重要な意義を有しておりまして、この我が国の安全保障を確保するためには、同盟国のみならず一か国でも多くの国々と連携をするということが重要であります。 これまで締結した日豪、日英円滑化協定に加えまして、この国会に提出をさせていただいております日・フィリピン円滑化協定も積極的に活用をしていく考えであります。また、今後の円滑化協定の締結国、相手国を検討するに当たりましては、相手国との安全保障協力を進める中で、相手国との二国間の関係、そして自衛隊と相手国軍隊との協力の実績、そして具体的なニーズ等も踏まえながら、外務省と連携しまして適切に判断していくということになると認識をいたしております。 今後とも円滑化協定の締結に全力を挙げてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○堀井巌君 是非とも大臣のリーダーシップ、御期待申し上げます。 次に、この法案とは別の観点で、の点で質問をいたします。自衛官の処遇改善について幾つか質問させていただきたいと思います。 まず初めに、新しく隊員になられる方の処遇、給与の改善についてお尋ねをいたします。 今、自衛官の募集、御案内のとおり、大変厳しい状況にあります。そういった中で、自衛官という職業としての魅力を少しでも高めていくためには、民間に見劣りしない初任給を実現していくことが必要だろうというふうに思います。新しく隊員になられる方々の給与についてどのような改善措置を講じていこうとされるのか、これは防衛省の方に伺いたいと思います。
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。 まさに委員御指摘のとおり、自衛官の募集は非常に厳しい状況にあります。その対策が喫緊の課題となっている中、防衛力の担い手である人材の確保は至上命題です。特に、新隊員の採用は喫緊の課題というふうに認識をしております。 こうした状況を踏まえまして、関係閣僚会議において取りまとめられた基本方針に基づき、自衛官候補生制度を廃止して新たな任期制士を創設し、非任期制自衛官と同等の処遇を確保します。また、営舎内居住などの特殊な生活環境下での即応のための集団生活を強いられる自衛官への給付金として指定場所生活調整金を新設し、採用から六年を経過するまでの間、毎年、新たに一年ごとに二十万円を支給することといたしました。さらに、任期制自衛官を対象とした自衛官任用一時金の引上げや進学支援給付金制度の拡充を行い、任期制自衛官の処遇改善に努めているところです。 防衛省としては、基本方針で取りまとめた各種施策の実効性を確保するとともに、人材確保のための施策についても引き続き不断に検討し、自衛官の確保に全力を挙げて取り組んでまいります。
○堀井巌君 ありがとうございます。 やはり地元におりますと、この自衛官はもちろん誇りあるすばらしい職業でありますので募集等をやりますけれども、例えば同じ制服の仕事でも、消防の方、あるいは警察官になる方、また自衛官になる方、それぞれいらっしゃいます。そういった中で、特にやっぱり自衛官の方々は全国勤務という特性もございます。そういった中で、やはりこの魅力を少しでも高めていくためにも、まず初任給、入るときの処遇について抜本的な改善を是非強く望んでおります。 次に、この新隊員のみならず、現役の自衛官全体の給与改善について伺いたいと思います。 今お触れいただきましたけれども、令和六年十二月二十日に自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する基本方針というものが関係閣僚会議で取りまとめられまして、私も拝読をさせていただきました。この基本方針の中には、新隊員、今私が申し上げた若手に対する給与改善策がかなりしっかりと盛り込まれているというふうに思います。 ただ一方で、今まさに国防を担っている現役の自衛官全体に対する給与改善も重要ではないかというふうに考えております。自衛官、現役自衛官全体の給与の改善についてどのように策を講じていかれるのか、防衛省に伺いたいと思います。
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。 まさに委員御指摘のとおり、現役の自衛官の給与改善というのは極めて重要だというふうに認識しております。そこで、基本方針を踏まえた新たな現場の隊員に支給される手当として、野外訓練・演習従事手当、航空機整備作業等手当、募集業務手当を新設することを含め、三十を超える手当等の新設、金額の引上げを行うこととしており、現役の自衛官の処遇を改善することとしています。 また、自衛官の俸給表の改定や若年定年退職者給付金の引上げなどの、生涯設計の確立にも目配りした施策も実施することとしております。このため、部外の専門家による検討体制として、今年の二月、防衛人事審議会に新たな部会、処遇・給与部会を設けまして、既に二回審議を行い、検討を進めているところです。 このように、現場で働く現役の自衛官の処遇の改善、生活設計の確立にもしっかりと取り組んでまいります。
○堀井巌君 ありがとうございます。 今、三十を超える手当の改善というようなことも述べていただきました。これは大変重要だというふうに思います。 他方で、私思いますのは、自衛官の給与を全体的に抜本的に底上げしていくためには、もちろんそういった手当の引上げも重要でありますけれども、やはり、少しお触れいただきましたが、俸給そのものをしっかりと引き上げることが重要ではないかと思っております。この俸給そのもの、基本となるこの俸給そのものの引上げについて是非検討を進めていただきたいと思いますけれども、これについては、やはり防衛大臣、その御決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 堀井委員の御指摘のとおり、手当ではなく給与を上げることによって手取りを増やして、自衛官が安心して職務に従事できる環境を整備するということは必要であると思っております。 したがいまして、現在検討いたしているわけでございますが、この点につきまして、新たな担い手である新隊員、また現場で働く現役の自衛官、いずれも処遇が改善されて、自衛官という職業が魅力的なものになるようにしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○堀井巌君 大臣、是非よろしくお願いいたします。 今回のこの関係閣僚会議の基本方針を読んでおりますと、給与面の処遇改善のみならず、隊員の生活や勤務する環境の改善についても触れられております。若い世代のライフスタイルに合った生活・勤務環境を推進するというふうに書かれているわけです。プライバシーの確保とか、今の時代、そういった面も重要であるというような指摘もございます。 是非、これ給与改善のみならず、生活・勤務環境の改善についてもしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、これは政務官でしょうか、見解を伺いたいと思います。
○大臣政務官(小林一大君) 御質問ありがとうございました。 御指摘いただいたとおり、全ての自衛官が士気高く任務に専念できる環境を構築していくため、社会の変化をしっかりと直視をして、若い世代のライフスタイルに合った生活・勤務環境を構築していくことは不可欠だと考えています。このため、関係閣僚会議で取りまとめた基本方針に基づき、自衛官の生活・勤務環境の改善を進めているところです。 具体的には、営舎内居室の個室化について、陸上自衛隊では令和七年度まで、海上並びに航空自衛隊は十年度までの完了を目指しております。また、駐屯地、基地内の厚生棟や生活隊舎における無線LAN環境の拡充を、令和八年度までの完了を目指し順次進めさせていただいているところであります。 私も政務官として、遠くは与那国島を始め、全国の陸海空各自衛隊の駐屯地等の視察を通じて、日々任務に邁進する隊員が任務に専念できる環境の整備が大変に重要であるというふうに認識をしております。 令和七年度予算では、生活・勤務環境の改善に係る予算として約三千八百七十八億円を計上させていただいており、中谷防衛大臣のリーダーシップの下、引き続き、生活・勤務環境の改善にスピード感を持って取り組んでまいりたいと思います。
○堀井巌君 政務官の御活躍に是非期待をいたしております。 防衛省関係で最後の質問になります。防衛大臣に質問させていただきたいと思います。 全国で唯一、陸上自衛隊の駐屯地が存在しないのが奈良県なんです。四十七都道府県の中で陸上自衛隊の駐屯地が唯一ないのが私の地元の奈良県でございます。主たる任務はもとより、災害対応などを迅速に行うためにも、この陸上自衛隊の駐屯地誘致というのは県民の悲願でもございます。是非とも設置について検討いただきたいと思っておりますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 奈良県の駐屯地におきましては従来から地元の皆様方に御要望をいただいているわけでございますが、まず、この地域におきましては南海トラフ地震のおそれがございます。その際に、周辺の府県への後方支援機能が期待できるこの奈良県というのは、防災拠点として優れた地理的特性を有していると考えております。 また、この大規模災害等に際しまして、十分な規模の部隊、これを迅速に輸送、展開して初動対処を行うことができる展開基盤、これを確保していくことが重要と考えておりまして、奈良県において整備が計画されている防災拠点の利活用についてしっかりと検討してまいりたいと思います。 現在、人員等が限られている中、直ちにお答えすることは困難でございますが、地元の皆様方からの御要望等もございますので、今後とも検討してまいりたいと思っております。
○堀井巌君 ありがとうございます。 南海トラフ地震の発生が切迫化していると言われている中で、是非とも、また県、地元自治体等とも、の話も聞いていただきながらいろいろと御検討いただきたいというふうに希望いたします。 これで防衛省関係の質問は以上になりますので、もし、政府参考人の方、ここで退席であればよろしくお願いします。
○委員長(滝沢求君) どうぞ、政府参考人の方々、防衛省参考人の方々、どうぞ退席されて結構です。
○堀井巌君 じゃ、次に、外交関係について幾つか伺いたいと思います。 まず、日韓関係の課題と展望について伺いたいと思います。 本年は日韓国交回復六十周年であります。改めて、日韓関係に対する外務省の認識、また課題を伺いたいと思います。
○大臣政務官(生稲晃子君) 御質問いただきありがとうございます。 日本と韓国は互いに国際社会における様々な課題への対応にパートナーとして協力していくべき重要な隣国であります。現下の戦略環境の下、日韓関係の重要性は変わらず、むしろ一層高まっています。日韓の間では、様々な情勢が複雑化する中にありましても、北朝鮮への対応を含め、日韓、日米韓で緊密な連携を確保し続けることの重要性を確認してきています。 日韓の間では、幅広い交流が積み重ねられていると同時に、隣国であるがゆえに難しい問題も存在します。日韓関係が安定的に前に進むよう、国民間の交流を大切にしながら、両政府でしっかりと意思疎通していきたいと考えています。そして、このような取組も通じて日本の国益をしっかりと守ってまいります。
○堀井巌君 是非、日韓関係、重要な隣国であります。いろいろ韓国の方でも今政治上の大きな動きがありますけれども、しっかりと日韓関係、課題をしっかりと解決をしながら関係を継続いただきたいというふうに希望いたします。 次に、ODAについて伺いたいというふうに思います。 私は予算委員会でも、日本を取り巻くこの海底ケーブルについて質問をさせていただきます。 太平洋島嶼国においては、近年、中国がこの海底ケーブルの整備を支援する動きを見せています。海底ケーブルというのは地域の安全保障上も大変重要なインフラであります。やっぱり日米豪、この同志国、同盟国で連携をして、太平洋島嶼国、あるいはこの太平洋地域、当然日本も含まれますけれども、海底ケーブルネットワークの安全性、信頼性を確保していくことが必要だと思います。 そのためには、ネットワークを連携して構築する、あるいは陸揚げ局を連携して設置していく、あるいはその機器類についてしっかりとこの日米豪、特に日本は海底ケーブルの技術も、そして陸揚げ局の機器類の技術も有しておりますので、そういったものをしっかり活用しながら整備をしていくことが必要であります。そのために、私はこのODAも、こういった太平洋島嶼国が大変安全な海底ケーブルネットワーク、日米豪が推進するものを求めているということもありますので、是非ともODAを、いろいろなODA上の制約はあると思いますけれども、柔軟に運用をしながらこの海底ケーブルの設置についてしっかりと支援していただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、海底ケーブルは、海洋に四方を囲まれた太平洋島嶼国にとって、経済社会活動を維持する上で欠かすことのできない重要なインフラであると認識しております。 こうした考えの下、例えば、昨年四月の日米首脳共同声明において、ミクロネシア及びツバルへの海底ケーブル接続支援について表明しておりますが、これを受けて、本年三月、ミクロネシアの陸揚げ局建設支援に係る公文の交換を実施したところでございます。ツバルに対する支援についても、現在調整を進めているところです。 引き続き、ODAを用いたデジタルインフラ整備を同志国と連携して進めるべく尽力するとともに、円滑かつ迅速な支援ができるよう、ODAの不断の制度改善に努めてまいりたいと考えております。
○堀井巌君 是非、日本政府を挙げて、省庁連携しながらしっかり取り組んでいただきたいと希望いたします。 次に、在勤手当の改善についてお伺いをしたいと思います。 私も海外に出かけますと、在外公館の皆さんのお世話になったり、お目にかかったりすることもあるわけですけれども、世界的な物価高騰などの中で、日本の外交官の方々の勤務環境が厳しさを増していると実感をいたします。 私は、三十年前、約三十年前の一九九四年に、アメリカのサンフランシスコの総領事館に勤務しました。その頃と、九四年と今の、二〇二四年、三十年間の間に、アメリカの消費者物価指数は二・一倍になっておる。他方で、例えば在米大の在勤手当の中の中核を成す在勤基本手当、これは二割しか上がっていない。物価が二・一倍上がっているのに、在勤基本手当は一・二倍しか上がっていない。これでは大変厳しさを増しているというふうに感じております。これ米ドル換算でありますので、まさにそのままの数値であります。 十分な外交活動を支えるためにも、やはり在勤手当の見直し、拡充が重要だと思います。これ、在勤手当というのは、外交官だけじゃなくて、それがJICAとかジェトロとか、そういった政府関係職員の方々にも波及していきますし、基準となっていますし、日本人学校の先生方にも当然これは波及していくわけでありまして、こういった方々、海外で頑張っている方々のやはり処遇の改善しっかりとやっていくべきだというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(大鶴哲也君) 御指摘ありがとうございます。 まさに厳しい国際情勢の中で所要の外交上の取組を展開していくため、在外職員には、その職責に応じて能力を十分発揮する上で支障のない水準の手当、これは物価ですとか為替の変動も勘案した適切な水準で支給されることが重要だというふうに考えております。 今後も、外交活動の最前線に立つ職員がその職務と責任に応じて能力を十分発揮できるよう、本日の御指摘も踏まえまして、引き続き在勤手当の不断の見直しを行ってまいりたいと考えます。
○堀井巌君 是非よろしくお願いいたします。 もう一点、在外公館の今度は国有化などの在外公館の基盤強化の重要性について伺いたいと思います。 日本の在外公館のうち国有化されているものは四割、あとはみんな賃借だと伺っております。これは諸外国と比較しても、この国有化の割合、大変低いんであります。この国有施設であっても、その六割はもう築三十年を超えて、修繕を要する状況だと承知をいたしております。 賃借ですと、結局職員の数と一人当たりのこの面積をもって在外公館の借りる面積を考えてしまうわけですけれども、在外公館の機能というのは、やはり在留邦人の方がいざというときにそこに滞在できる、逃げ込んできてそこで命を守ることができる、そういった重要な機能も有するわけであります。様々な機能を考えれば、やはり私は、国有化を進めていく、そして、在外公館は本来どのようなことが機能として重要なのかと、そのことも含めた在外公館としていくことが重要だと思います。 したがって、例えば、今賃借している場所であっても、例えば良い物件とか良い土地が見付かったら、少しそのときには大きな予算が要ったとしても、迅速に購入をして国有化を進めていくと、そのような取組が重要ではないかというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(大鶴哲也君) お答え申し上げます。 まさに御指摘いただきましたとおり、在外公館施設、有事の際などに在留邦人の命を守り、対策本部として機能することが求められております。 これが必要なそういう機能、設備を備えるためには、適切な設計ですとか機動的な修繕が行えることが重要だと考えておりまして、このためにはやはり国有化の進展が重要かと考えております。経済合理性の観点も含めて検討した上で、しかるべく推進してまいりたいと思います。 また、御指摘いただきましたとおり、在外公館の機能を維持していくために計画的な強靱化対策に取り組むことも重要と考えております。 具体的には、安全対策の強化、耐震化、長寿命化等のための大規模修繕、それに加えまして、さきに述べた経済合理性の高い施設の国有化、これら進展のために、令和七年度当初及び令和六年度補正を合わせまして、先ほど、先般、前年度比で約八%増、総額百五十一億円の予算を認めていただいたところでございますが、今後とも在外公館強靱化、推進していきたいと考えております。
○堀井巌君 是非頑張っていただきたいと思います。 次に、飛鳥・藤原の宮都、世界遺産登録について伺いたいと思います。 去る一月二十八日にユネスコの方に申請書の正式版を日本政府が届けていただきました飛鳥・藤原の宮都の世界遺産登録でございます。ありがとうございます。 恐らく、これからICOMOSの現地調査等を経て、来年の夏頃にユネスコの方でその登録の可否が決められると、判断されるというふうに思いますけれども、登録実現に向けて政府を挙げて全力で取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(金子万里子君) お答え申し上げます。 飛鳥・藤原の宮都は、東アジアの古代国家の形成期において中央集権体制が誕生、成立した過程を二つの連続する時代の宮都の変遷から示すことができる文化遺産でございます。 御指摘のとおり、本年一月に閣議了解を経て、ユネスコ事務局に推薦書を提出しておりますので、来年、二〇二六年夏頃に開催が見込まれる世界遺産委員会において登録可否の審議が行われる予定でございます。 同委員会での世界遺産登録が実現しますよう、外務省としても、関係省庁、自治体と連携しながらしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○堀井巌君 ありがとうございました。是非よろしくお願い申し上げます。 これは最後の質問になりますけれども、内閣官房の方にお伺いをしたいと思います。領土・主権展示館についてであります。 国が運営しております領土・主権展示館が四月十八日にリニューアルオープンされます。先日、中曽根先生、有村先生とともに内覧会に参加をさせていただきました。本当に大きく生まれ変わったことを実感いたしました。 私は、最初、市政会館、それから今の場所に移った従前のもの、それから今回のものというふうに全て見せていただきましたが、今回のリニューアルは本当にすばらしいというふうに思っております。これを機に、来館者の増加も是非図っていただきたいというふうに思いますが、アピールポイント何か、またどのように来館者の増加に取り組んでいくのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(岡朋史君) お答え申し上げます。 政府では、若い年齢層の方々に領土や主権について関心を持っていただくことが重要と認識しており、今回の領土・主権展示館のリニューアルにおいては、若年層にも興味を持っていただけるように映像技術を使った展示を積極的に取り入れているところでございます。実際に島々の上空を飛んだりしているかのような没入感たっぷりの体験ができるイマーシブシアターなど、若者や子供にとって関心の持てるようなコンテンツを導入することで、楽しみ、実感しながら領土、主権に関して学べるようにしているところでございます。 今回のリニューアルを機に、修学旅行や課外授業などに積極的に御活用いただけるよう、各自治体の教育委員会や各地の校長会、教育旅行を扱う旅行会社など関係者への働きかけを継続的、戦略的に行っていくところでございます。 以上でございます。
○堀井巌君 若い方々、修学旅行生の方々にも分かりやすく展示されていると思いますし、また、私が感心しましたのは、かなり専門的な知識を持っている方々、深く掘り下げて様々な国の主張や何かをきちんと理解をしながら、日本がしっかりとどのような主張をしているのか、これもきちんと把握をしたい、そういう専門家の方々にとっても非常にそれに適応する展示がなされているというふうに感じました。もう是非、これ国会見学の後に領土・主権展示館回ろうというような形になるような、まさにそのような展示館になることを、皆様の、政府の取組を期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○若林洋平君 皆さん、こんにちは。自由民主党の若林洋平でございます。 本日は質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。 三十分を超えるお時間をいただいているので、まずは円滑化協定に関する質疑をさせていただきまして、その後、自衛官の処遇改善、これは堀井先生からもありましたが、また別の観点からお聞きをさせていただき、その後、またトランプ関税について等、幾つか質問させていただきたいと思います。 では、まず最初に、先日、大臣からの趣旨説明があり、また先ほど堀井先生からも質問がございましたが、更に国民の皆さんに御理解をいただくためにも、円滑化協定の狙い、意義そのものについて改めて中谷大臣から御説明をいただけたらと思います。中谷防衛大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) フィリピンは、我が国の輸入、貿易を担っていますシーレーン、これの交通の要路でありますし、また戦略的な要衝に位置する日本の戦略的パートナーであります。我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、フィリピンとの間で様々な分野で防衛協力、これを強化をすることが重要でございます。 こうした観点から、日本・フィリピン円滑化協定、これは、これまでに培ってきた二国間の安全保障、防衛協力を更なる高みに引き上げることに資する法的枠組みであり、両国部隊間での共同訓練等の協力活動を円滑にし、相互運用性を高める方策について議論をしました結果、両国間でこの協定の交渉を開始するということを決定し、昨年七月に署名をいたしました。 この日本・フィリピン円滑化協定が発効しますと、我が国又はフィリピンの領域において日本とフィリピン軍の間で協力活動をより円滑に実施することが可能となりますので、自衛隊といたしましては、部隊間の共同訓練等の協力活動を通じて、日本、フィリピン間の安全保障、防衛協力を一層推進してまいりたいと考えております。
○若林洋平君 大変御丁寧な御答弁をありがとうございました。 現在までに我が国ではオーストラリア、英国の二か国と協定を締結し、今大臣からありましたとおり、フィリピンとの間で協定に署名をしているということと思いますが、今回の法律案を端的に言うとどのようなことが変わっているというか、先ほど堀井先生からもありましたけれども、その辺、政府参考人の方から御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 この法案は、円滑化協定の実施を担保するための規定を設けるものでありまして、具体的には、道路運送法及び道路運送車両法の適用除外、刑事手続等の特例、国の賠償責任の特例及び特殊海事損害に係る賠償請求の援助などについて定めるものであります。 これまでに締結された日豪、日英円滑化協定の国内実施法においては、これらの内容について相手国ごとに法律が整備されてきましたが、昨年七月に署名された日本・フィリピン円滑化協定についても同じ内容の措置により実施することが可能であります。 こうしたことから、円滑化協定に関する国内担保措置の内容が定型化したと判断いたしまして、本法案において円滑化協定の国内実施法を共通規定化することといたしました。この共通規定化により、従来のように相手国ごとに別個の法律を参照することなく、円滑化協定の国内実施法が規定する担保措置を総覧することができるようになる、また、潜在的な円滑化協定の締約国に対して円滑化協定の締結に伴って我が国が実施する国内法上の措置について一定の示唆を与え、今後の新たな協定の交渉を円滑に進めることに資する、こういった意義があるものと考えております。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 法案の中で、刑事手続等の特例や国の賠償責任の特例及び特殊海事損害に係る賠償請求の援助等がございますが、勤務中に犯した場合と勤務時間外で犯した場合と対応が違いがあるのか、もしあるならばお聞かせいただきたいと思います。政府参考人の方、お願いいたします。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 刑事裁判権についてでありますが、我が国で相手国軍隊の構成員等が事件、事故を起こした場合であって、当該事件、事故について裁判権を行使する我が国と相手国の権利が競合するときは、相手国当局は、まず専ら相手国の財産又は安全のみに対する罪など、それから公務執行中の作為又は不作為から生じる罪、公務中の事件ということであります、これについて裁判権を行使する第一次の権利を有することとなります。それ以外の罪、公務外の事件などについては、我が国の当局が裁判権を行使する第一次の権利を有することとなります。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 また、昨年の七月にフィリピンと協定に署名をしたというのは先ほど大臣からもお話があったと思いますが、実際に協定締結の手順と見通しについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(門脇仁一君) お答えいたします。 日・フィリピン部隊間協力円滑化協定第二十九条二は、この協定は、両締約国がこの協定の効力発生に必要なそれぞれの国内手続を完了した後、完了した旨を相互に通告する外交上の公文を交換した日の後三十日目の日に効力を生ずるというふうに規定をしております。引き続き、発効に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 円滑協定についての最後の質問となりますが、今後はどのような国と締結を考えておられるのか、中谷防衛大臣にお聞きいたします。大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 円滑化協定の締結の相手国を検討するに当たりましては、相手国と安全保障協力を進める中で、このまず相手国との二国間関係、そして自衛隊と相手国軍隊との協力の実績並びに具体的ニーズ等も踏まえながら、外務省と連携をしまして適切に判断していくことになると認識しております。 この円滑化協定というのは、相手国、締結相手国との安全保障そして防衛協力の更なる促進に資するものでありまして、インド太平洋地域の平和と安定を支えることにつながるものであります。 防衛省としましては、同志国等との連携強化を効果的に進める観点から、円滑化協定の締結に取り組んでまいりたいと考えております。
○若林洋平君 丁寧な御答弁ありがとうございました。今後とも、様々な国との協定締結をして、所期の目的が達することを期待をいたしまして、この件の質問は終わりにさせていただきます。 次に、堀井委員からも質問がございましたが、私からも幾つか、何点か自衛官の処遇改善についてお伺いをさせていただきたいと思います。 初任給を始め若い隊員の給与は劇的に上がりました。そのほかにも、官舎や隊舎を始め生活環境や支給品などの改善も見られているとは思いますが、その進捗状況と見通しについてお聞かせください。中谷防衛大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 私や佐藤筆頭の時代は昭和の自衛隊でありましたが、今この自衛隊の社会の変化につきまして、やはり若い世代、これのライフスタイルに合った生活・勤務環境を構築していくということが不可欠でございます。 このため、関係閣僚会議で取りまとめをいたしました基本方針に基づいて自衛官の生活・勤務環境の改善を進めているところでありまして、具体的には、営舎内居室の個室化について、陸上自衛隊は令和七年度までの完了、海上自衛隊及び航空自衛隊は十年度までの完了を目指しております。また、駐屯地、基地内の厚生棟、そして生活隊舎における無線LAN環境の充実につきましては令和八年度までの完了を目指しておりまして、順次進めているところであります。 隊員が自らの能力を十分に発揮できますように、引き続き生活環境改善の推進にスピード感を持っておりまして、とにかく全ての自衛官が士気高く任務に専念できる、そういう環境を構築をして、この社会の変化にしっかり直視をして対応してまいりたいと考えております。
○若林洋平君 大変力強い御答弁をありがとうございました。もう一日も早くこの改善が達成されることを期待するところでございます。 それに関わることとしまして、近年、ちょっと募集に対しての入隊数が目標に届かない状況が続いているところでございますが、今言われたようなこの改善が増員につながるかどうか、見通し若しくはお考えについてお聞かせいただきたいと思います。政府参考人の方、お願いいたします。
○政府参考人(青木健至君) お答え申し上げます。 令和六年度の募集につきましては、七月末の高卒、高校新卒者の有効求人倍率において過去最高の三・七〇倍を記録する等、委員御指摘のとおり、引き続き厳しい募集環境にあります。 こうした中、関係閣僚会議の基本方針に基づく処遇改善によりまして、職業としての自衛官の魅力が向上し、採用市場における競争力が増し、採用に好影響が出始めてくるのではないかというふうに期待をしております。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。もう改善できるところはどんどん改善をしていただいて、入隊しやすい環境、また任務に集中でき、長期間隊員として勤められる環境が構築できるよう、我々も全力で尽力することをお約束いたします。 その上で、退職後の処遇改善もなされていく必要があると考えます。再就職のみならず、再々就職への協力や叙勲など誇りに関わるものなど幾つかあるとは思いますが、防衛省として、また自衛隊として望むことがあれば教えていただきたいと思います。元自衛官でもあり、誰よりも退職自衛官の気持ちがお分かりであると言っても過言ではない中谷防衛大臣の御答弁をよろしくお願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 若年退職制で多くの自衛官が五十六歳、これで退職する中、年金の受給開始年齢である六十五歳まで安心して社会で活躍をしていただくことができるようにすることが、まず自衛官の確保にとって重要な課題と認識しております。 昨年、関係閣僚会議で取りまとめた基本方針に基づきまして、再就職先の拡充等を図るという観点から、関係省庁にお願いをいたしまして、幅広い業界、また経済団体に関する退職自衛官の活用等の働きかけを行っております。また、関係省庁や地方公共団体の防災・危機管理部門への再就職など、公的部門における退職自衛官の活用促進などの取組を進めております。さらに、再就職賃金の充実を図りつつ、自衛官が若くして退職した後の収入を確保するために、若年定年退職者給付金の給付水準の引上げも検討いたしております。 このように、自衛官が安んじて国防の任に精励することができますように、これまで以上に充実した生涯設計の確立のために、基本方針で取りまとめをいたしました各種施策、これの実現に全力を挙げてまいりたいと考えております。
○若林洋平君 大変心のこもった御答弁をありがとうございました。引き続きリサーチをして、皆が望む処遇改善ができるよう、全力で我々も尽力していくことをお誓いし、次の質問に移りたいと思います。 ここからは、がらっと変わって、海外情勢における我が国の対応等について幾つかお聞かせいただきたいと思います。 まず、お聞きしたいのが、トランプ政権に替わり、我が国を始め、韓国やフィリピンなどインド太平洋地域の同盟国に駐留中の米兵及び米軍基地の今後の動きをどう認識されているかでございます。 報道等では、金銭的な要求の増などいろいろと報じられているところではございますが、防衛省としてはどう認識をされているのか、お聞かせいただきたいと思います。参考人の方、お願いいたします。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 米国は、インド太平洋地域において、我が国、韓国、豪州などにおいて部隊を駐留又はローテーション展開していると認識しております。また、この地域において米国は積極的に共同訓練などを実施しており、例えば本年三月には日米フィリピン三か国による海上協同活動を行ったところであります。 さらに、先日の日米防衛大臣会談においては、ヘグセス米国防長官から、日本は西太平洋で我々が直面するかもしれない有事の最前線にいるということ、そのような状況において、日米同盟がインド太平洋地域における平和と安全の中核であること、そして日米が共に日米の安全保障と繁栄を拡大していくという強いメッセージが示され、また、一層厳しく複雑な安全保障環境に関する認識を共有し、そうした中で、日米同盟が並外れた力を持ちインド太平洋の平和と安定を維持するという共通の認識に至りました。また、力又は威圧による一方的な現状変更の試みを決して許さず、自由で開かれたインド太平洋を実現するため、豪州、韓国、フィリピンを始めとする地域のパートナーを含めた多国間協力を進展させていくことで一致いたしました。 さらに、米国は、これらのインド太平洋地域各国との国防大臣会談においても、米国との同盟へのコミットメントを確認し、共同してインド太平洋地域における課題に対処していく旨などを表明していると認識しております。 防衛省といたしましては、今後とも、米国及び地域のパートナーと緊密に連携の上、かつてなく厳しい複雑なインド太平洋地域の諸課題に対応していく考えであります。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 その上で、今御答弁の中にも多少あったとは思うんですけれども、日本の同志国が厳しい状況になった場合に日本に頼ってくることが想定されますし、また、頼ってもらわなければ困るとも思います。その際、当然その願いに応えなければいけないと考えますが、防衛省としてはどう対応していくのか、御見解をお聞かせいただきたいと思います。中谷防衛大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 米国のヘグセス長官とはせんだって日米の防衛相会談を実施しましたが、周辺国等の情勢の認識、また、国防戦略や考え方について意見交換をいたしましたが、その認識は完全に一致をいたしておりました。 この日米同盟というのは我が国の安全保障政策の基軸でありまして、その上で、我が国の安全保障を確保するためには、同盟国のみならず、一か国でも多くの国々との連携を強化するということが極めて重要でありまして、この観点から、地域の特性、各国の事情、これを考慮した上で、例えば日米比、日米豪比などの多角的、多層的な防衛協力を積極的に推進していくことなどを通じて、我が国と米国、米国との同盟関係にある同志国との緊密な連携をしっかりと確保してまいります。 防衛省としましては、引き続き、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた地域的、国際的な協力を深化させてまいりたいと考えております。
○若林洋平君 大変御丁寧な御答弁をありがとうございました。米国ともしっかりと議論をしていくことを切に、引き続き議論されることをお願いをいたして、次に質問をさせていただきます。 さらにその上で、特に重要視される台湾についてお聞きいたします。 石破総理とトランプ大統領との首脳会談においては、尖閣諸島及び台湾につきましては非常に力強い回答を得ることができましたことは大変有意義であったかと思います。しかしながら、多くの国民の皆さんからは、引き続き台湾有事に対する心配の声も耳にいたします。 有事とは、目に見える戦ばかりではなく、サイバーやエネルギー、さらには政治介入などあらゆる形で起こり得ます。しかしながら、日本にとっての台湾の重要性を鑑みた場合に、どんな形であれ、どんなことがあっても台湾有事を起こさせてはならないと考えます。 その重要性を更に多くの国民の皆さんに御理解いただくために改めてお伺いいたします。そもそも日本にとってなぜ台湾が重要なのか、防衛省の認識をお聞かせください。中谷防衛大臣、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(中谷元君) 台湾の地理的意義につきまして考えてみますと、やはり資源また食料の多くを海外との貿易に依存する我が国にとりましては、シーレーンの安全確保、これは極めて重要であります。その上で、台湾は、南シナ海、バシー海峡、東シナ海、太平洋の接点に所在をしておりまして、我が国の重要なシーレーン、これの中核に面しているわけでございます。 このために、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても重要であると考えておりまして、自衛隊としましては、自由で開かれたインド太平洋というビジョンの下で、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を実現をし、地域の平和と安定を確保していくということとともに、我が国の独立と平和、国民の命と平和な暮らし、これを守り抜くために、いかなる事態にも対応できるように、万全を期してまいりたいと考えております。
○若林洋平君 御答弁、本当にありがとうございます。 先日、松川るい委員の質疑の最後でもシーレーンの地図の紹介がございましたが、日本の輸入の九九%は船舶によるものでありまして、その多くが台湾海峡、バシー海峡を通っております。 この二本のシーレーンは日本経済の命綱と言っても過言ではなく、現在のように、航海ができなくなるということは日本経済にとって大きなマイナスになり、これはもちろん日本のみならず、直接的に影響の出る韓国は当然のこと、日本経済の失速は世界経済への影響も大きいことをまずは全国民の皆様にも御理解をいただき、加えて、トランプ大統領にも引き続き御理解をいただけるよう、我々も尽力をいたしますが、防衛省並びに外務省の皆様にも更なる御尽力をお願いしたいと思います。 次に、中国の動きについてお伺いいたします。 先日の松沢委員の質問にもございましたとおり、にわかに中国の動きに変化がというよりは、かなり活発化されているように見えますが、防衛省はどう認識されているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 中国は、国防費を継続的に高い水準で増加させ、十分な透明性を欠いたまま軍事力を広範かつ急速に増強させております。また、我が国の尖閣諸島周辺における領海侵入を含め、東シナ海、南シナ海において力による一方的な現状変更の試みを継続、強化するとともに、我が国周辺での軍事活動を拡大、活発化させています。 台湾周辺においては、中国は今月も軍事演習を実施するなど、近年、台湾周辺での軍事活動を活発化させてきております。中国は、一連の活動を通じ、中国軍が常態的に活動している状況の既成事実化を図るとともに、実戦能力の向上を企図していると見られます。 中国の軍事動向などは我が国と国際社会の深刻な懸念事項となっており、防衛省といたしましては、今後も警戒監視などに万全を期してまいります。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 いずれにしても、もう全てにおいて日本の抑止力を上げることが最も重要なことだと思います。中には、日本が抑止力を上げることは、隣国を刺激し更に緊張が高まるだけだとおっしゃる方もおりますが、私はそれは大間違いだと考えます。その証拠に、日本が防衛費を抑えていた間に隣国はそれこそどんどん軍拡を行い、完全にパワーバランスを失ってしまったのではないでしょうか。今大切なことは、エスカレートを防ぐための抑止力であり、まさにパワーバランスを保つための抑止力だということを力強く申し上げて、次の方に移ります。 最後に、トランプ関税について幾つかお聞きしたいと思います。 まず、四月九日の発動後、すぐに九十日延期となりましたが、どのような理由が想定されるのかをどう分析されているか、また、五日たった本日の時点で新たな情報がございましたらお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(林誠君) お答えいたします。 米国時間九日、米国政府は、今議員からお話がありましたとおり、相互関税の一部につきまして、適用を九十日間、七月九日まで一時停止することを認める旨発表したところでございます。 米国による本件措置の理由につきまして、政府としてお答えする立場にはございませんけれども、いずれにせよ、我が国としては、これまで様々なレベルで我が国の懸念を説明してきておりますところ、措置の見直しを引き続き申し入れていきたいと考えております。また、相互関税に加えまして、鉄鋼、アルミ製品、それから自動車、自動車部品に対する関税につきましても、米国に対して措置の見直しについて引き続き強く求めていきたいと考えております。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 次に、引き続き交渉をしていく中におきまして、我が国が持てるカードも含めて何を重視すべきとお考えか、お聞かせいただきたいと思います。生稲政務官、御答弁よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(生稲晃子君) 御質問ありがとうございます。 先日の日米首脳電話会談では、二月の日米首脳会談の成果を踏まえて、トランプ大統領との間で、日米関係全体を更に発展させていくとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて共に協力していくことを確認いたしました。 経済分野について、石破総理からトランプ大統領に、日本が五年連続で最大の対米投資国であると述べつつ、米国の関税措置により日本企業の投資余力が減退することを強く懸念すると考えを伝えた上で、関税ではなく、投資の拡大を含め日米双方の利益になる幅広い協力の在り方を追求すべきである旨を伝えました。 その際、双方において担当閣僚を指名することで一致したことを踏まえまして、石破総理は、赤澤大臣を交渉担当の閣僚として指名し、日米双方の利益になる幅広い協力の在り方を模索すべく米国側と鋭意協議を行うよう指示をされました。米側で交渉を担当するベッセント財務長官からも、既に日本との協議を優先的に進める旨の表明があったと承知しています。 今般の措置を始め、米国政府による広範な貿易制限措置は、日米両国の経済関係、ひいては世界経済や多角的貿易体制全体等に大きな影響を及ぼしかねません。 我が国としましては、相互関税の一部停止措置を含め、一連の関税措置の内容を精査し、影響を十分に分析しつつ、引き続き、関係府省が緊密に協力をして、米国政府に対して措置の見直しを強く求めるなどの取組を進めてまいります。 今後の対応につきましては、引き続き政府内で鋭意検討を進めているところではありますけれども、何が日本の国益に資するのか、あらゆる選択肢の中で何が最も効果的なのかを考えながら取り組んでまいります。
○若林洋平君 御丁寧な答弁をありがとうございました。 引き続き、本当にしっかりとカードを持って対応することが私は大事だと思いますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。 次に、各国の反応や対応等、情報がありましたらお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(林誠君) お答えいたします。 現時点で米国の一連の関税措置に対する諸外国の対応、これ様々でございます。例えば、カナダ、中国のように、対抗関税を打つ国もございます。また一方で、英国、メキシコのように、対話を通じた解決を模索する国もあると承知しております。また、EUにつきましては、米国による相互関税措置の上乗せ分の一時停止を受けまして、用意していた対抗措置を九十日間保留する旨表明したところもあるというふうに承知しております。 このように、御質問がありましたように、アメリカの関税措置につきます対応、様々あるというふうに承知しているところでございます。
○若林洋平君 御答弁ありがとうございました。 その上で、我が国がどう対応していくのかは、日本が生き残りを、生き残れるかどうかの大事な局面であり、全精力を傾けてもこの難局を乗り切れなければならないことは言うまでもございません。 しかしながら、この状況が難局だけと考えてしまっては大きなミスを犯してしまうのではないかと私は思っております。まさにピンチはチャンスと言われるように、この状況は、内需拡大をし、日本の底力を増すには絶好の機会と逆に言えると私は思います。 赤澤大臣を筆頭に有意義な交渉を続けていただくことはもちろん最も重要なことではございますが、同時に、ピンチをチャンスに変えるには内需拡大しかないと、私はそう思います。 希望が持てる中小企業への経済対策や減税を行うことで税収を上げていく、又はGDPを上げていく、日本の底力を付けるために、国も大企業も投資をすることが大切かと思います。働く現場にこそ有意義な税金を使うべきと考えます。ばらまきは駄目です。一瞬の効果があるとは思いますが、全て駄目とは言いませんけれども、根本的な国力の底上げにはならないので、やるなら経済対策と、時限付きでもよいので減税のセットで行わなければ効果は薄く、費用対効果が小さい結果になるかと思います。 そこで、経済対策におきましては、一次産業を含めた中小企業の事業拡大支援や投資支援、徹底した価格転嫁支援、DX化支援、人材育成支援等、また一番負担が掛かっております社会保険料への補助など、実質的な支援となる対策を講じて、そして何より、給付するお金があるのであれば、実質賃金が物価高を上回る状況が安定するまでの時限付きでもよいので、消費税、特に食料だけでも税率をゼロにするなど、とにかく国民の皆さんの不安を払拭できる、希望のある政策をやるべきだと私は考えます。 誰の手柄だだとか、選挙がどうこう言っている場合ではございません。むしろ、与党が責任政党だと胸を張るならば、なおさら野党の皆さんにも御理解をいただいて、内需拡大のための経済対策と減税政策を敢行すべきだと考えます。 その上で、防衛省には任務遂行上、特に車両が多いことは明白でございます。もちろん、他省庁にもたくさんの車両がございます。そして、地方になればなるほど車の移動は避けられません。実質的に国民の皆様の負担を減らし、防衛省の負担も減らすことにつながり得るガソリン減税の時期を明確にすることと、そして、そういったことを進言していただきたいのですが、実際に政府の要人のお一人でもあります中谷防衛大臣にお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 今般の米国政府による関税措置につきましては、オールジャパンで取り組むという指示を石破総理からありました。せんだっても、川崎重工への防衛産業の意見聴取も参りましたけれども、防衛省としましては、我が国の防衛産業への影響の分析も含めまして、関係省庁とも協力、連携して取り組んでいく考えでございます。 また、装備品につきましては基本的に国内企業から取得をすることが望ましいと考えておりまして、また物品の地方調達に関しましても、日頃から地元の事業者に対して配慮しているところであります。 その上で、防衛力抜本的強化に取り組んでおる中で、防衛産業が数千のサプライヤーが存在する裾野の広い産業であることを踏まえまして、防衛における国内の装備品の研究開発、生産、維持整備、今後とも着実に進めることで国内経済に寄与するものと考えております。 また、ガソリン対策の方もしっかりと検討してまいりたいと思っております。
○若林洋平君 是非とも、大臣からもお伝えいただけるよう、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、今回の国難というのは、私はコロナ禍の国難とは違うと思うんですよね。コロナ禍というのはやっぱり活動が制限されておりましたので、給付というのは非常に効果的であったと私は思っております。もちろん、先ほど申し上げたとおり、給付が全て悪いわけではないのですが、やはり費用対効果を考えた場合に、まして、今一番大事なことは何といっても内需拡大だと私は思っております。逆にそれがチャンスだと思っておりますので、ここは党派を超えてやはり国難に向かっていく。いろんなアイデアがあると思います。それを前提に、やるやらないというのはもちろんここからしっかりとした議論が必要でありますし、やっぱりその場面場面でしっかりと、慌てることなくやっていくこともこれまた大事なことだというふうに思っております。 何といいましても、もちろん、財政規律は平時はもちろん大事なことでありますけれども、国難と財政規律を比べた場合に、やっぱり国難であるときには、そこは少し、多少は目をつぶってでも財政出動というのは私は非常に大切なことになってくるということを最後力強くお伝えを申し上げまして、質疑を終わりにしたいと思います。 以上でございます。ありがとうございました。
○塩村あやか君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の塩村でございます。今日もよろしくお願いいたします。 済みません、まず、質問に入る前に、通告の方でちょっと間違いがあったので、お伝えをしておきたいというふうに思います。十五番、私、外務大臣に通告しているんですが、済みません、これ防衛大臣の間違いですので、話の流れからいくと質問の中で気付いていただけるとは思うんですが、ちょっと通告間違えてしまいましたので、これ、外務大臣ではなく防衛大臣にお聞きするところを間違ったというところをまず先にお伝えしておきたいというふうに思います。 今日は、RAA法の質疑に入るんですが、その前に、通告に間に合いませんでした、資料は間に合ったので付けさせていただいたんですが、大阪万博でございます。パレスチナ展示の到着が遅れがあったということでございます。この件で、外務大臣、今日来ていただいておりますので、少しお伺いをしたいというふうに思います。 最初のパレスチナのパビリオンには、写真のように、プレスデーには間に合わず、発送はイスラエルの軍事占領のため遅れていますというような展示がされていました。その後、この中には何もなくなっておりまして、そしてその後、尋ねてというふうに変わっていたということになるんですね。これ、SNSで昨日の、私、夕刻に気付きまして、この件でちょっとお伺いしたいなというふうに思っています。 基本的に万博というのは経産省というのは分かってはいるんですが、外務大臣に、この事実、把握しているか、まずお伺いをさせていただきます。
○国務大臣(岩屋毅君) 大阪・関西万博におけるイスラエル館、そしてパレスチナ館とも既に開館をしております。一方で、今御指摘がありましたように、パレスチナ館における展示品の一部の到着が遅れているという報道があることは承知をしております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 これ、展示物が届かなかったというのはとても残念だなというふうに感じております。そんな中、国の方に何か、遅れるであるとか、それに対して少し助けが欲しいであるとか、何か相談があったのか、もし外務大臣御存じであれば教えてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 一義的には万博協会において対応していただいていると承知をしております。 この段階で何か具体的に外務省の方に御相談があったわけではありませんが、もし御相談があれば、何らか提供できる便宜があればこれを提供して、万博の成功に向けて万全を期してまいりたいと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。是非お願いをしたいというふうに思います。 これ、報道によりますと、資料に付けているんですが、結局のところ、イスラエルのところで許可が下りず止まってしまっていて、そして空輸に切り替えているんだけれども、間に合っていないということでございました。なるべく早く到着をして万博が皆さんに楽しんでもらえるものになるように、しっかりと応援をしていただきたいというふうに思っております。 これ、SNSで拡散をされたところ、拡散をしている大本ですよね、そこに書いてある、私、なるほどなというふうに思ったんです。これを伝えた方が書いていたのが、物が届かないことを国や協会にどうにかしろと言っているわけではなく、世界で戦争や紛争が起こっている、虐殺が起こっているということについてホスト国としてのやっぱり立場が知りたいという意味でこのSNS発信したということでございました。これはもうもっともだなというふうに思っておりますので、是非このことも知っていただきたいなというふうに思っております。 それでは、法案の質疑の方に入らせていただきます。 まず、通告では、一般法化をする必要があったのかということで通告をさせていただきました。これはもう先ほど来ありましたので、そこから一歩踏み込んで聞かせていただきたいというふうに思っています。これまで、日英、日豪とそれぞれ実施法を立法してきたということになっておりますが、令和五年に発効したということでございました。僅か二年ということなんですが、当初から一般法化というのは想定されていたのか、もし、そうした特に切替えというところにはルールがあるのか、もしあれば教えてください、参考のために。
○政府参考人(大和太郎君) 共通規定化に係るルールというものは特段ちょっと私認識しておりませんが、今回は、日豪、日英のRAAを結び、かつそれぞれについて実施法を制定してきたと、そして今回、日本、フィリピンのRAAを結んだ際に、この二つの過去の実施法で日、フィリピンのRAAもカバーできると、こういった事情から、今回、共通規定化をしようという判断に至ったところであります。
○塩村あやか君 済みません、ちょっと私、多分、この委員会に来て初めてなので、よく分かっていないので変な質問をするかもしれないんですが、御容赦いただきたいというふうに思っています。 ということは、まず日英、日豪と決めたときにはこうした事態が想定されていなかったので一般法化していなかったということでよろしいでしょうか。想定できていなかったということでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 今御指摘のとおりでありまして、日英、日豪のRAAを結び、かつそれぞれの実施法を作った時点では、その時点で一般法化をしようと、共通規定化をしようということではなかったということであります。
○塩村あやか君 分かりました。ありがとうございます。特にそうしたルールみたいなものとかというのはないということで認識をさせていただきました。 次の質問に入るんですが、本法案が成立をすれば、新たな国との締結時に、衆議院においては安全保障委員会の質疑機会が失われるというふうに認識をしています。これは一つの一般法化するデメリットだなというふうに私は思いました。これは、本法案の問題があるとすれば、その一つではないかなというふうに思っております。 これ実際に動くのは自衛隊であるというふうに思いますが、特に国会では透明性を確保していく必要性があるというふうに思っています。政府は、条約締結後、速やかに衆議院の安全保障委員会に報告をすべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答え申し上げます。 この法案について今国会で御承認いただけたならば、今後締結される円滑化協定がこの法案の範囲内の内容となる場合には、その実施のために法改正が必要となることは御指摘のとおりありません。 一方で、国の防衛政策について、国会議員の皆様に対する丁寧な御説明を通じて国民の皆様の御理解を得ることは極めて重要であると考えております。今後新たに円滑化協定が締結されることとなった場合には、防衛省としても御説明に努めてまいりたいというふうに考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 衆議院の方からいろいろとお話は聞いておりまして、今回この法案成立すれば機会が一つ失われるということで、その議論をしたということでございました。衆議院の方で求めているのが、締結後の後、そして閣議決定の前に委員会の方に報告をしてほしいというお話で、そうした附帯決議が考えられていたということなんですが、文言上そうなっていなかったということで、私はそのやり取りで今朝までいろいろやっていたということになります。 ということで、条約締結後、閣議決定前を希望しているということなんですが、報告していただけますでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 先ほど申し上げましたように、国の防衛政策について、国会での御説明などを通じて国民の御理解を得ることは重要であると考えております。その御説明の形式は別として、防衛省としては、新たに円滑化協定が締結されることとなった場合には、御質問などに応じて国会での御説明に努めてまいりたいというふうに現時点では考えているところであります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 少しやり取りしたところとちぐはぐしているところが出ているなというふうに思っているんですが、この辺りはしっかりと、私たち、衆議院、参議院やっぱり関係なく報告を受けるということが必要だというふうに思っておりまして、こっちは外交と防衛が一緒になっておりますので問題ないというふうに思うんですが、衆議院は違っておりますので、もし衆議院の側でしっかりと要求があれば、その要求、要望には応えていただきたいなというふうに思っております。 今の御答弁ちょっと聞かせていただきまして、多分、お話がちゃんと通じていないというか、やり取りができていないんじゃないかなというふうに感じたところでありますので、衆議院のお話もしっかり聞いていただいて対応をいただきたいというふうに思っております。 続いてなんですが、本法案、実施法の締約国軍隊については、円滑化協定に基づいて、我が国と締約国の間で合意をした活動に関して、我が国の同意を得て日本国内に所在をする締約国の軍隊をいうとされております。我が国と締約国の間で合意をした活動とは、RAA協定に基づくのであれば、防衛協力ということは書いてありました。 その活動なんですが、具体的にどのような活動になるのか、教えてください。
○国務大臣(中谷元君) この円滑化協定で定義しております、防衛協力活動ですね、この内容は特段列挙して規定をされておりませんが、この具体的な協力活動の内容というのは両締約国の法令の認める範囲内でその都度各国が判断して相互に決定することとなります。 その上で、この協定が適用される協力活動としましては、基本的に、これまでも活動実績のある共同訓練、また災害救助といった活動が中心になるものと考えております。
○塩村あやか君 御答弁ありがとうございます。 それでは、確認させていただきたいんですが、防衛協力というのは、定義的にも人道支援や災害救助訓練も含まれているということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 今大臣からお話しさせていただいたとおり、個別具体的な協力活動の内容というのはその都度各国がその法令の範囲の、認める範囲内で相互に決定することになるわけですが、共同訓練であるとかあるいは災害救助活動というのはこの協力活動の典型例として捉えているところであります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 じゃ、それでは、双方どちらかのその災害時に同意をすれば本法案の適用となるという形で災害救助がしやすくなるというふうに捉えてもいいのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) 円滑化協定は、一方の国の部隊が他方の、一方の国の部隊が他方の国を訪れていろいろな活動をするときのいろいろな円滑化をすること、円滑化を図るものでありまして、今御指摘のような、災害救助という活動が例えば日本に対してある締約国について行われる、締約国により行われる場合にはその活動が円滑化されると、こういうことであります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 つまり、含まれるということで、やりやすくなるというふうに認識をいたしました。ありがとうございます。 続いてなんですが、締約国の公用車両についてお伺いをしたいというふうに思います。 道路運送法及び道路運送車両法の適用を除外する内容を含んでいるというふうに思います。締約国の軍隊が日本において活動する際に安全はいかに確保されていくんだろうか、これはこれまでもろもろ議論があったというふうに思っているんですが、上限を超えるような車両についてはどうなのかとか、懸念をされていることは何もないのかとか、それに対して対策は考えられていらっしゃるのか、あれば教えてください。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 円滑化協定には、派遣国の公用車両は接受国による登録を要求されない旨が定められております。 これを受け、この法案では、共同訓練、緊急災害支援等の協力活動の円滑化を図るとの協定の趣旨も踏まえ、相手国軍隊の公用車両について、車両に関する報告や氏名等の表示に係る道路運送法の規定を適用除外しております。また、車両の登録や車検などに係る道路運送車両法の規定を適用除外することを定めております。 相手国の軍隊が我が国に公用車両を持ち込む場合には、円滑化協定に基づき、相手国の公用車両が我が国において使用する移動の経路について事前に協議することが定められておりまして、我が国は、移動の経路を定めたり、移動に制限を課したりすることが可能となっております。 こうしたことから、相手国の軍隊が我が国に公用車両を持ち込む場合には、事前に相手国と適切に協議し、我が国として必要な経路の指定や移動の制限を課すことで安全性を確保することができるというふうに考えております。
○塩村あやか君 つまり、懸念されていることがあるかないかのお答えはいただけなかったんですが、基本的に懸念されていることは何もないということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 懸念しているというか、そういった御懸念に関して言うと、相手国の軍隊が我が国に公用車両を持ち込む場合には、事前にその相手国と適切に協議を行います。そうすることで、我が国として必要な経路の指定や移動の制限を課すということでそういった懸念が実際に現れないようにしていくという、こういうことでございます。
○塩村あやか君 そうしたルートを決めたとしても、何かちょっと特殊なものが入ってくるということもあり、何か事故などとかがあるのではないかとかいうふうに一瞬思ったりもするんですが、ルートをしっかり定めるということでそうしたことが発生されることはないというふうに認識をするんですが、よろしいでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 活動の内容につきましては、事前に両締約国の法律の定める範囲でその都度各国が判断して相互に決定するということになっておりますので、事前にそういうことは話し合われるということでございます。
○塩村あやか君 事前に話し合うということで想定外のことが起こらないようにしていくというふうに認識をさせていただきましたので、しっかりとお願いしたいというふうに思っております。 次なんですが、逮捕された締約国軍隊の構成員等の被疑者を締約国の軍隊に引き渡さなければならないというふうに定められているんですが、それは公務執行から生じた罪に明らかに該当するときというふうに認められていると、該当すると認められたときとされています。 公務内、公務外は明確に線引きできるのかという疑問があります。基本的には上官の指示がその一つの指標になるということではあるんですが、日本と締約国の認識に相違があった場合はいかに解決をしていくのか、これをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 円滑化協定における公務執行中というのは、訪問部隊の構成員などとして、法令、規則、上官の命令又は軍慣習によって要求され又は権限付けられる任務などを執行中であるかを基準として判断することが想定されております。 これまでに締結された円滑化協定におきましては、締約国軍隊の構成員などが他人に加えた損害が公務執行中に生じたものであるか否かの判断については、接受国の裁判所が決定する場合を除き、両締約国の間で協議され、相互に決定することとされております。 いずれにせよ、特定の行為が公務執行中の行為に該当するか否かは、先ほど申し上げた基準と照らし合わせつつ、個別具体的に判断することとなります。
○塩村あやか君 御答弁ありがとうございます。 曖昧なケースが出てくるというふうに思うんです。これは、私たち議論するに当たって、ある程度線引きというか、もう少しクリアに答えをいただきたいなというふうに思っています。 例えば、その上司の指令というところにもグラデーションがあるというふうに思っています。例えば、その上官の指示が職務とは関係が薄いものの場合はどうなのかなというふうに思います。例えば、その職務外、皆さんで宴会をしたりするためのお酒を購入しに行くときに例えば交通事故を起こしてしまったとか、こうした場合はいかがなのかとか、もう一つは、その上官の指示自体が公務ではない場合というのはどうなってしまうのかということ、この辺り、二つお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) これは一般論になりますが、通常、上官の命令というのはその職務に即して行われるものでありまして、今御質問のあったような事項というのは、この職務に即して行われる上官たる者から部下たる者に与えられる指示というものとはちょっと違うかなと思いますが。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 これまでも衆議院で議論されているというふうには思うんですが、上官の指示が明らかに職務とは関係ないものであれば、幾ら指示であったとしても本法案の適用内ではないというお話でしたが、私の疑問というのは、薄いものでございます、先ほどお伝えしたように。例えば、お買物に車で行ったときに、上官に指示されて、そのときに事故が起こったのであれば、これはこの中に含まれるということだったんですが、お伝えしたように、その職務とは関係が薄そうだというふうな場合にはどう判断されるのかなどなどいろいろなケースがあるというふうに思いますので、もう少し具体的に後から教えていただけたらなというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、続いてなんですが、八番に行きたいというふうに思っています。 特殊海事損害についてでございます。第十四条なんですが、特殊海事損害については適用除外ということでございました。それはなぜか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 円滑化協定におきましては、相手国軍隊の構成員などが我が国において公務執行中に事故を起こした場合には日本政府が賠償請求の処理を行うこととなりますが、船舶の航行などによって生じる財産に対する損害、いわゆる特殊海事損害については、その例外として、相手国政府と被害者との間で解決が図られることになります。御指摘の本法案のこの十四条に規定する特殊海事損害に関する適用除外は、これを受けたものであります。 これは、特殊海事損害は、被害額が巨額になり、法律関係も複雑であって、その処理に際しては専門的な知識が必要となることから、その他の損害とは別途の扱いとすることが妥当であるということによるものであります。 ただ同時に、防衛省といたしましては、この法案の規定により、特殊海事損害を被った日本国民などに対し被害者救済の観点から請求のあっせんなど必要な援助を行うこととなります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 高額だから、そしていろいろ法律的に複雑だから、それは被害者の方が直接相手国にやってくださいということだったんですが、基本的に、私、一般国民の視点で見てみると、そういうときこそちゃんと国がやってくださいよというふうに感じてしまうものなんですね。 額が低い場合は国同士で話し合うということに、先ほどの答弁から、反対の立場で考える、額が高額だからやってくださいということだったので、額が低い場合はそれは国がこれまでどおりやってくれるというふうにも取れるんですが、その線引きとか目安はどの辺りで考えられているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 ここで、特殊海事損害については基本的に、この原則とは違って、相手国政府と被害者との間で解決が図られることになるということでございまして、繰り返しになりますが、特殊海事損害についてはこういう処理が図られることになるんですが、被害者救済の観点から、請求のあっせん等、必要な援助は日本国政府として行うということになるところであります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 事前のレクの方で私が説明を受けたのは高額であり、額が低い場合は国同士の間で話し合うということで説明を受けました。それは間違いということでよろしいですか。 例外なく、何条でしたっけ、十四条でしたっけ、に従ってやっていくということになるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 先ほど、今委員がおっしゃいました、事前のレクで受けた説明というのは間違っていないと思います。ちょっと私手元にその今御示唆されたところの閾値といいますか、境界というのがちょっと手元にないものですから、ここでお答えすることはできないんですが、一定のものについてはこの規定によらないということはあり得るということであります。
○国務大臣(中谷元君) その他の損害につきましては別途の扱いとなります。 この特殊海事損害を被った日本国民等に対しては、被害者救済の観点から請求のあっせん等が必要な場合には援助をするということになるということで解決をするということであります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 今のお二方の答弁を総合して考えると、額によっては国がやるし、それ以外のときにはしっかりと国があっせんをして被害者の方を救っていくということでよろしいですよねと。
○政府参考人(大和太郎君) さようでございます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 それでは、航空機の事故になってくるといかがでしょうか。 高額だからという理由でいけば、そっちも大きな損害が出てしまうのではないかというふうに思いますが、特殊海事損害の中に航空機の事故は含まれるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) 一般には、航空機の事故はこの特殊海事損害に含まれるということはないというふうに認識しております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 とても不思議だなというふうに思います。高額であり法律的にもすごく難しいからということで、海事損害については特殊海事損害という形で救済を図っていくということだったんですが、なかなか不思議だなというふうに思っています。額は大きくなりますし、被害は甚大で検証に時間が掛かるのは同じというふうに思うんですが、違いは一体何なのか、教えてください。
○政府参考人(大和太郎君) ここで申し上げております特殊海事損害に関する国際的ないろいろな取決めの中で展開してきたものと私ちょっと認識しておりまして、こういった二国間の間で、二国間の間で生じた損害について分担関係を取り決めるときに、こういった種類の海事損害というのは、まさに非常に被害額が巨額になる、複雑になるということで、お互いの、まずはお互いの当局の、接受国の政府が賠償を行うというルールを外しているというふうに認識しておりまして、それが特殊海事損害であるということであります。 繰り返しになりますが、特殊海事損害が発生した場合には相手国政府と被害者の間で救済が図られることになるんですが、解決が図られることになるんですが、そこに、今回のケースでいうと、日本のケースでいうと、日本国政府として、きちっと被害者救済の観点から、被害者から相手国政府に対する請求のあっせんなど必要な援助を行うと、こういうことになっているということであります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。ちょっと私の疑問は消えないまま次の質問に移っていくんですが、国民の立場からすると、被害は甚大、法的手続も煩雑ということになりますので、そういう御説明があったのであれば、そこに差を付ける理由は一体何なのかというところはもう少し説明をしていただきたいなというふうに……(発言する者あり)あっ、そうですか、ありがとうございます、じゃ、お願いいたします。済みません。
○国務大臣(中谷元君) この円滑化協定というのは、一方の国の部隊が他国の国を訪問して活動を行う際の手続、これを定めるものでありますが、双方向的な協定であります。したがって、この協定に定める国の賠償責任の特例に関する事項は、自衛隊が共同訓練等のために相手国を訪問する場合にも当然適用されるということでありまして、具体的には、自衛隊員が公務中に相手国において第三国に損害を与えた場合、相手国がその損害を賠償した場合には、我が国に対して責任の程度に応じた分担額の償還を要請するということになります。 航空機の事故の例も同様でありまして、こういった損害等につきましては、双方で協議をした上で、協定に従って支払われるということになろうかと思います。
○塩村あやか君 ケース・バイ・ケースで考えていただけるということなのかなというふうにも思いますが、ちょっといまいちよく分からない部分もあるので、後ほどまたいろいろ教えていただけたらなというふうに思っております。 次の質問に移らせていただきます。 先ほど、災害もここに、災害の救助に行くときもこの法案の中に入っていくということでありました。今後、フィリピンとのRAAも締結されていて、発効はまだなんですが、進んでいくというふうに思っています。 記録を見させていただきましたら、これまでも自衛隊がフィリピンへ、訓練だけではなくて、災害救急援助隊を派遣しているということで、非常にいい関係を築かれているんだろうなというふうに思います。 これまでは日本がフィリピンに災害支援に行っているというものは見させていただいたんですが、日本も災害が多いですし、何かあったときにフィリピンも来やすくなるのではないかというふうに、先ほど思いを込めて質問させていただいたんですが、そこでちょっとお伺いさせてください。 二〇二三年に、日本は、人道支援や災害救助活動のためにフィリピンを訪問する際に手続を簡素化するという取決め、TORを署名しているんですが、この扱いはどうなるのか、重なる部分があるというふうに思うんですね。本法案の附則では日豪のRAAと日英のRAAの廃止が明記されているんですが、TORは廃止されていないという認識でよろしいでしょうか。教えてください。
○国務大臣(中谷元君) 基本的には、自衛隊が海外に災害派遣をされる場合は、国際緊急援助隊、こういったところの要請に基づいて外務大臣と協議をして派遣することになるわけでございますが、フィリピン間の取決め、それは現在も生きていると思っております。 その上で、今回のRAAの締結ということは、あくまでもこういった部隊間の派遣をよりやりやすくするための措置でありまして、その範囲内で災害派遣につきましては派遣し得るのではないかなというふうに思っております。
○塩村あやか君 このような活動は重なるというふうに思うんですが、TORは残したまま廃止せずにいくということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 今申し上げましたとおり、御指摘のあった二〇二三年二月に署名をした防衛省とフィリピン国防省との間のフィリピンにおける自衛隊の人道支援・災害救援活動に関する取決めというのは、これは残すということであります。 それとは別に、RAAというものが国際約束として署名、今後締結され、そしてそれの実施法としての法案を今、共通規定化したものをお願いしていると、こういうことであります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。つまり、そのTORというものを残しておかないといけないときがあるという認識でよろしいでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 基本的には二国間の同意でありますので、事前にその内容等も二国間で話をするわけでありますので、このRAAにおいてはこういった災害派遣がより容易に迅速に行われるようになるものであるということではないかと思います。
○塩村あやか君 ありがとうございます。今の重なっている部分もすごく広い、重なっているところは非常に多いんじゃないかなというふうに思っておりまして、ちょっとその違いの部分がよく分からなかったので、また、あっ、お答えになれますか、後からでもよろしいですが、別に。今答えますか。(発言する者あり)後から。分かりました。ありがとうございます。分かりました。 じゃ、ちょっと時間の関係もあるので、一つ質問を飛ばさせていただきたいというふうに思っているんですが、これ是非、ちょっと岩屋大臣来ていただいているので、お答えいただきたいというふうに思っています。十二番です、済みません、通告は外務省になっているんですが。 防衛省と自衛隊は、自由で開かれたインド太平洋という形で、そうしたビジョンを踏まえて様々な交流を行っているというふうに思います。同志国との連携は私すごく重要だなというふうに思っているんですが、FOIPの視点で、防衛面だけではなくて外交面も戦略的に連携をして、バイとかマルチ、しっかり組み合わせて抑止に、様々な抑止につなげていくことが必要だというふうに思っております。その観点で必要、重要なのは、やっぱりフィリピンは重要だというふうに私は思っているんです。 お伺いしたいんですが、どのように防衛省と連携をして外交を行っていくのか、ODAも含めてですね、様々連携を行って外交そして防衛を行っていくという必要があるというふうに思っているんですが、外務大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) それはもう委員御指摘のとおりだと思っておりまして、自由で開かれたインド太平洋を実現していくためにも同盟国、同志国との協力関係を更に強化していくことが必要だと思っております。例えば、日米豪印、クアッドですとか、日米韓、あるいは御指摘の日米フィリピンを始め、実践的な協力を進めてまいります。 外交と防衛は国の根幹を成すものでありまして、言わば車の両輪でございますので、こういった観点から、防衛省を始めとした関係省庁と引き続き緊密に連携して、重層的なそのネットワークを構築してまいりたいと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 時間の関係でもうこれが最後の質問になるかなというふうに思うんですが、十四番です。中国を勘案したODAの在り方についてです。これをお伺いしたいというふうに思います。 資料の三、御覧いただきたいんですが、フィリピンは親日国で、九九%の人たちが日本を大好き、好きというふうに回答しています。分かりにくい資料ですが、この国の中で、一番日本のことを好きな国がフィリピンということになるんですね。 資料の二、御覧いただきたいんですが、私、フィリピンに行ったときの写真で、これ何回も皆様にお見せしておりますけれども、非常に大きなインフラですよね、橋でありますとか護岸工事でありますとか、目に見える支援をしっかりと今中国が行っていて、私、別にODAの視察に行ったわけではないんですが、これをうれしそうに現地の人が私に説明してくるのを見て、とても中国は脅威だなというふうに思いました。 日本も戦略的にODAを展開していく必要があると思うんですが、外務省又は外務大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(岩屋毅君) 対どこどこということでは必ずしもなくて、フィリピンは言うまでもなく共に海洋国家でございますし、基本的な価値と原則を共有しておりますし、あらゆる意味でと申し上げておきたいと思いますが、戦略的パートナーでございます。 したがって、先般も私、フィリピンに参りましたときに、マナロ外相との間で海上保安能力の向上でありますとか、洪水対策を含むインフラ整備ですとか気候変動対策、情報通信という幅広い分野において協力を進めていくことを確認をしてまいりました。 このような認識に基づいて、ODAを戦略的に活用してフィリピンとの二国間関係をこれからも強化してまいりたいと考えております。
○塩村あやか君 力強い御答弁、本当にありがとうございました。 本当に、外交と防衛というのは両輪であるというふうに思っています。いろいろと、今選挙も近くなって、いろんなことを聞かれる機会が増えておりますので、国民の皆さんが安心できるような環境をつくっていただくようにお願いを申し上げまして、質疑を終わります。 ありがとうございました。
○広田一君 広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。 私の質問の時間の範囲内で昼休みに入ってしまうことになりそうでございますので、各委員の皆さん、また大臣始め政府の皆さんには大変申し訳ございませんけれども、お付き合いのほどよろしくお願いを申し上げます。 それでは、質問に入らさせていただきます。 段々の御答弁の中で、今回の円滑化協定の意義については再認識をしたところでございます。これまでも大変大きな成果があったということ、すなわち防衛交流が深化をしている、また部隊間の相互運用性が向上をしている、そのことによって全体の抑止力、これが強化をされることによってインド太平洋地域の平和と安定に大きく寄与している、こういったことだろうというふうに思うわけでございます。そういう観点からも、この円滑化協定、そしてそれに伴う実施法の重要性、認識をしているところでございます。 その上で質問をさせていただきたいというふうに思いますが、先ほどの塩村筆頭に対する御答弁で若干気になった点がありますので、順序変えて質問したいというふうに思いますが。 今回、円滑化協定の実施法、これ共通規定化をすることになったわけでございます。その理由についてなんですけれども、先ほど大和局長の方からは、これは過去の実施法を踏まえてといった旨の御答弁があったわけでございます。今回この共通規定化を判断した理由、これは国内法担保措置の内容が定型化しているというふうなこと、それは先ほどの大和局長の答弁だと、過去の実施法を踏まえてということでございました。 それに対して、実は二年前に、浜田防衛大臣、この点について答弁をされているはずであります。すなわち、この共通規定化ということを踏まえて、一般法化をすべきだというふうなことについて検討してはどうかというふうな質問がありました。そのときの浜田防衛大臣の答弁内容について、まずは御説明を願います。
○国務大臣(中谷元君) 回数を重ねて実施をするという内容の意味ではないかと思います。過去何例か実施をしましたけれども、こういった経験を踏まえて、その後、円滑化協定を見直しということを含んでいるというふうに思います。
○広田一君 当時、浜田大臣は共通規定化の検討を求める質問に対して、この問題意識は理解をされながらも、単行法の実績を積み上げていくことが必要というふうに御答弁されて、検討をすることすらされなかったわけでございます。 そういうふうな観点に立つと、先ほどの大和局長の答弁は過去の、過去のですね、つまりオーストラリアとイギリスですよね、この単行法の実施法を踏まえて今回やったということにすると、浜田当時の防衛大臣の御答弁と今の大和局長の答弁、これ整合性が取れないのではないでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 先ほど私申し上げたかと思いますが、二つ、日豪、日英とRAAを結び、そのそれぞれの実施法を制定したと。今回、日本とフィリピンの間でRAAを作りました。そして、そのRAAを実施する上では過去に作った実施法でカバーできると、こういうことになっています。これらを踏まえて、今回、実施法の内容が定型化したと判断し、共通規定化をお願いしていると、こういうことであります。
○広田一君 局長、過去の実施法でカバーできるというふうなことに対して当時の浜田防衛大臣は、残念ながらこれカバーすることがまだまだできないんじゃないか、だからこのそれぞれの単行法というものを更に積み上げていかなければならない、よって、まだまだこの一般法制化等について検討する段階ではないというふうにお答えになっているわけでございます。 よって、今の大和局長の御答弁というのはちょっと答弁になっていない、つまり浜田当時の防衛大臣の御答弁との整合性というのは取れていないというふうに言わざるを得ないんですけれども、この点について、中谷大臣、これ大和局長の答弁なんですけれども、大臣がお答えになるということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 浜田委員長の発言の意味は、実績を積み上げていった上で判断しろということでありまして、これまで数回、実際部隊を派遣して実施をしましたが、全く問題なかったんですね。そういうことで経験を踏まえまして、今後どうするかということは、やっぱり同じような状況であるということで、その点を共通化をしていったということで実績を積み上げていったという意味だと私は解釈しております。
○広田一君 中谷大臣、これ何で申し上げるかといいますと、先ほどの、多分、大和局長の御答弁というのは、手元に答弁書等がないまま、ある意味とっさの御答弁だったんじゃないかなというふうに思うんです。 これ、単行法の実績を積み上げていくということは、その単行法でそれぞれ規定されている協定上の実施法の任務というものを積み上げていくというふうに言いますけれども、例えば、大臣、お聞きしますが、今回、道路運送法及び道路運送車両法、これ適用除外されているんですけど、これ実績あるんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 先ほど私申し上げた内容は……(発言する者あり)
○委員長(滝沢求君) 中谷防衛大臣。
○国務大臣(中谷元君) そういう規定でございますが、これまで数年間部隊を派遣したり災害援助もしたと思いますが、その実績の中で何の問題もなく実施したということでございます。(発言する者あり)
○広田一君 佐藤筆頭の方から話があったように、ちょっと答弁が粗いんですよね。 私聞いているのは、この道路運送法及び道路運送車両法の適用除外、これが実績として積み重なった例はあるんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 日豪、日英のRAAの実施法の下で今道路運送法等の除外ございますけれども、車両の持込みを伴う両国が来た訓練というのが、まだ実績はございません。
○広田一君 つまり、実績はないんです。ということは、中谷防衛大臣の先ほどまでの御答弁というのは、実績を積み重ねているというふうに言っているというふうなわけでありますけれども、ですから、この御答弁もちょっと矛盾をし始めているわけであります。 よって、ここは率直に、当時の浜田防衛大臣の御答弁と、今のこの大和局長を始めまた中谷大臣の御答弁というのは整合性は取れていないということを認めた上で、その上で、じゃ、前向きにどうするかというふうな議論をしていかないと、まさかここでこれだけ時間私も取るとは思わなかったんですけれども、ただ、ただ、これは、防衛大臣のこれまでの御答弁というのは大変重要なわけでありますから、それとの整合性が取れない以上、なかなかこれ以上はちょっと質疑を続けられなくなってしまいますが、ちょっと明確な整理をした御答弁をお願いします。
○国務大臣(中谷元君) これまでの実績で問題があればこの際改善をするわけでありますが、これまで、実際訓練としても、武士道ガーディアンとかピッチブラック24とかビジラント・アイルズ24とか実施、円滑化協定によって訓練が実施されております。 その間に何ら懸念とか問題点がなかったから、この実績を積み重ねた上で判断したわけでありまして、この間、何か問題があれば当然見直しをしますけれども、今のところ問題点は全く見られなかったということであります。
○広田一君 今回、先ほど言った道路運送法絡みのこと、これ実績がないというふうにお認めになりました。あと、そういうふうなことの中で、何ら問題はなかったということを理由にして今回いわゆる定型化をするということは、ちょっとやっぱり議論としては荒っぽいんじゃないかなというふうに言わざるを得ません。 そうじゃなくて、当時の浜田大臣は、これまでの、今後もきちっと単行法の実績を積み上げて慎重に判断をしていかなければならないといった私は趣旨だったというふうに思うわけでございます。それに対して大和局長の方が、過去のこれまで二つの実施法を踏まえてというふうに言った時点で、やっぱり浜田当時の防衛大臣のお考えと、志向されていることとは私は整合性が取れないというふうに考えますけれども、どうして整合性が取れるのか、逆に、大和局長、御答弁願えますか。
○政府参考人(大和太郎君) 恐れ入ります。お答えいたします。 これまで締結された日豪円滑化協定、日英円滑化協定の国内実施法は、相手国ごとに法律が整備されてまいりました。そして、御指摘のとおり、これらの法律ではいずれも、道路運送法、道路運送車両法の適用除外、刑事手続等の特例、国の賠償責任の特例及び特殊海事損害に係る賠償請求の援助が含まれておりました。そして、これらの事項は、昨年七月に署名した日本・フィリピン円滑化協定の実施のためにも同様に必要となる国内担保措置であります。 また、これらの措置が定められていなければ二国間の防衛協力を円滑にすることを目的とする円滑化協定を締結することは困難であることから、これらの事項は、締結相手国を問わず、円滑化協定の担保措置に含まれることとなると考えられます。 また、したがって、将来的に締結されるいずれの円滑化協定についても、それがこれらの担保措置を必要としないものとなることや、これらの担保措置の内容が変わることは基本的には想定されないということから定型化したとの判断に至ったというところであります。 こうした点を踏まえて、本法案においては共通化の規定、共通規定化ということをお願いをしているということでございます。
○広田一君 時間の都合もありますのでこれ以上は聞きませんけれども、先ほどの大和局長の御答弁は、今の現時点でなぜこれを共通規定化をするのかというふうな意味合いにおいては大変よく理解をすることができます。しかし、繰り返しませんけれども、当時の浜田防衛大臣の単行法を積み上げていくというふうな趣旨の御答弁とはこれは整合性は取れていないというふうに思いますので、この点は指摘をさせていただきたいと思います。 次に参ります。 それでは、若干質問飛ばさせていただいて、その円滑化協定の二十四条の関係からお伺いをしていきたいなというふうに思いますけれども、済みません、円滑化協定の第十一条の二の関係についてから、これからお伺いをいたします。 これは、訪問部隊の構成員などである医療専門家について、これ、接受国の事前の同意を得ることなく接受国の公衆のために治療、医薬品の処方や調剤、医療機器の使用などはしてはならないと、こういうふうな規定をされているわけであります。 ここで言う接受国の事前の同意とは一体どのような事前同意によって行うのか、そして、これは医師法に基づいた規定だというふうに理解をしておりますけれども、これは第何条に基づいてこのような措置がなされているのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(門脇仁一君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、日豪間及び日英間の部隊間協力円滑化協定第十一条二では、訪問部隊の医療専門家は接受国の事前の同意を得ることなく接受国において公衆のための治療を行ってはならないことなどを定めております。 本条文の実施に関係している我が国の法令としては、御指摘のとおり医師法が、例えば医師法があるものと承知しております。そして、医師法の第十七条においては、医師でなければ医業をなしてはならないというふうに規定されていると、そのように承知をしております。
○広田一君 その上で、じゃ、その事前の同意といったことについてどのような規定を整備しているんでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 我が国が接受国となる場合について申し上げれば、当該同意を我が国として与えることを現時点で想定しているわけではございません。 その上で申し上げれば、我が国として訪問部隊の医療専門家による公衆のための治療等に同意を与えるか検討しなければならないような事態が仮に発生する場合には、先ほど御指摘もありました医師法等の関連する国内法令との関係も精査しつつ検討していくと、こういうことになると承知しております。
○広田一君 済みません、この第十一条二の関係について想定をされていないというふうに御答弁がされたんですけれども、これ、想定されていない協定というものを結んでいることになってしまいますが、その答弁でよろしいんですか。
○政府参考人(門脇仁一君) 繰り返しになりますけれども、当該同意を我が国として与えることを現時点で想定しておりません。しかし、仮に、そのような事態が仮に発生する場合には関連法令との関係を精査しつつ検討してまいる、そういう所存でございます。
○広田一君 今回の法案においても道路運送法等の実績等はないわけであります。ないけれども、つまり、なかなか想定されていないんだけれども、法整備をしているわけですよね。やっぱり、同じ観点にやはり立たなければいけないのではないでしょうか。 特に、今回のこの十一条二というのは、海外の医師免許を持っているお医者さん等がこの公衆、つまり日本国民に対して医療行為を行う際のこの規定になっているわけでございます。極めて命に関わる重要な私は規定だというふうに思います。 ただ、現時点で想定をしていないからというふうに言ってしまうと、この法律自体を、今回の一般法等を制定する理由すら、根拠すらなくなってしまうのではないでしょうか。そうではなくて、やっぱり将来これ起こり得るべきものに対してしっかりと予想して、危機管理を踏まえて事前に準備をしていく、そのための私は協定だというふうに理解をしているわけでございます。 よって、このような場合というのは、実はもう既に私たち東日本大震災のときに経験しているのではないでしょうか。そのときは、厚生労働省の方が事務連絡といった形で通知を出しているんですよね。そのことによって、例えば医師法の第二条、第十七条においては規定も書いてあるんですけれども、このような場合でも医師法というのは今回のような緊急事態を想定していないというふうに踏まえているんです。その上で、特別だから今回は認めますよ、必要最小限度の範囲内で認めますよというふうな事務連絡をしているんですよね。 こういうふうなことを踏まえたときに、今回のこの協定を結んでいる以上、どういった事前同意をするのかというふうなことについては、やはりしっかりと整備、整えておかないといけないのではないかというふうに考えますけれども、整えられていないということは私は問題ではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) 委員の方から東日本大震災の際の点についての御指摘ございました。 繰り返しになりますが、現時点では想定はしていないとはいえ、そういった事態が仮に発生する場合に備えて医師法等の国内法令の関連も精査していきたいというふうに考えます。
○広田一君 つまり精査されていないというふうなことなので、是非精査していただいて、この事前同意の手続については事前に締約国としっかりと同意を整えるべきだというふうに思いますけれども、この点については大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 一概に、どういう場合がそういう事態に該当するかというのは一概には、(発言する者あり)いやいや、言い難いところがあると思うんです。東日本大震災の例を委員は引かれましたが、もちろんそういうケースもそうでしょうし、災害は二度と同じ形では起こらないでしょうし、だからそういうことを想定して、想定してこの条文を挿入しているわけでございますから、様々なケースに対応できるようにそこはしっかり精査をしていく必要があるというふうに考えております。
○広田一君 いや、大臣、それを想定しているとか想定していないとか、また政府参考人と大臣との答弁がそごを来しているんですよね。 ですから、私はある意味提案させていただいているんです。精査をされていないということはお認めになりましたので、是非精査をしていただきたいということと、この医療行為については東日本大震災のときに私たちは経験しているんです。そのときに、今回の円滑化協定を結ぶフィリピンの方からも医療チーム派遣してくださいました。イスラエルからも来たんです。タイからも来ました。そういうふうな既に実質的経験を踏まえているわけでございます。 しかし、当時の事務連絡を見ると、非常に心もとない根拠なんですよね。つまり、医師法では今回のような緊急事態は想定していないとはっきり書いているんです。だから、やっぱり今回せっかく円滑化協定があって、しかもこのような規定を書いているわけでありますから、事前同意についてどのような手続をするのかということについては早急に明確化をしていただきたいというふうに思います。 これは本当に人の命が懸かっている点なので、しかも我が国いつ南海トラフ地震等が発生するか分からないんです。そのときには海外の医療チームの方からも本当に支援を頂戴しなければならない、これは火を見るより明らかではないでしょうか。そういった観点に立つと、いざ起きてからこの事前同意について協議をして決めるということではなくて、そのこともしっかりと想定した上で今から準備をしていかないといけないというふうに思いますので、この点について大臣の御見解を求めます。
○国務大臣(岩屋毅君) そういう対応がしっかりできるようにこの条項があるというふうに考えて……(発言する者あり)いやいやいや、おりますので、それぞれ関係法令がございます。医師、医療の場合は医師法ということになりますけれども、関係省庁ともよく協議をしてまいりたいというふうに思います。
○広田一君 大臣、本来であれば、こういった重要なことについては、今の御答弁を踏まえると、じゃ、協議をしていないということになってしまいますので、そうではなくて、このような協定を結ぶ時点においてしっかりと協議をして、そして協定に書いている事前同意についてはしっかりと整備をしていく、そういった問題意識を持って取り組んでいただきたいなというふうに思います。 そして、ちょっとだんだん不安になってくるんで、もう一点、この円滑化協定の関係について御質問したいというふうに思いますが、次は二十四条の二項に関してと、それと円滑化協定の第十四条関係についてお伺いしたいと思うんですけれども。 このまず第十四条関係、これは、訪問部隊の武器、弾薬、爆発物、危険物の輸送、保管、取扱いについて規定をしているわけでございます。 これは、接受国が決定する手続及び要件に従うというふうになっておりますけれども、これは具体的には火薬類取締法に基づいて行われるというふうに理解をしているところでございますが、具体的にどのように手続、要件が定められているのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(門脇仁一君) 委員からお話がありました日豪間及び日英間のRAA第十四条でございますけれども、訪問部隊が接受国において協力活動を実施するために、武器や弾薬等を輸送し、保管し、取り扱うことができるというふうに定めております。 その際に、訪問部隊が我が国において従うべき手続及び要件として我が国が決定するものといたしましては、特に火薬類の輸送等に関して安全を確保する観点から、訪問部隊による協力活動の実施に関係するものについて、軍隊の性質に鑑み、適当な事項を定めております。 委員御指摘のとおり、我が国の関連し得る法令としては、火薬、例えば火薬類取締法があるものと承知しております。そして、この火薬類の取扱いに関する手続及び要件として、弾薬等の火薬類の安全な輸送や保管を確保するため、積載、輸送の方法、保管、消費、廃棄の方法等が定められているところでございます。
○広田一君 この点については、じゃ、当委員会にどのような内容なのかということは提出することはできるんでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) 先ほど、繰り返しになりますけれども、手続、要件としては、弾薬等の火薬類の安全な輸送や保管を確保するため、積載、輸送の方法、保管、消費、廃棄の方法等を定めているということでございます。
○広田一君 つまり、それ、文章でしっかり定めているんでしょうか。
○政府参考人(門脇仁一君) 関連の国内法令を踏まえつつ、軍隊の性質等に鑑み、適当な形で定めているものでございます。 日豪間の外交上のやり取りになりますので、相手国との関係もあり、その詳細についてお答えするのは差し控えたいと思います。
○広田一君 済みません、適当な形とか、そしてその文章でしっかり定めているかどうかについても答弁差し控えるというのは、私、到底理解することができないんですけど、ちょっと委員長、お取り計らいをよろしくお願いします。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○広田一君 文章でしっかりと規定している、定めているかどうかも答えられないというのは、私はすごい大変問題だというふうに思います。 まずは、この文書があるのかどうか、この点についてお答えください。
○政府参考人(門脇仁一君) これも豪側との関係がございますので、それについてもお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。オーストラリア側、イギリス側、締約国側です。(発言する者あり)
○委員長(滝沢求君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(滝沢求君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(門脇仁一君) お答えいたします。 文書の形で定めておりますけれども、その文書については、締約国、相手側の国との合意がないと発表できないということでございます。
○広田一君 さすれば、イギリスとかオーストラリアと早急に協議をしていただいて、これ本当に、これまた国民の生命、財産と非常に関わりのある事項でございますので、文書があるということでございますから、協議の上、速やかに提出をしてもらいたいというふうに思いますが、この点、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今事務方からお答えさせていただいたとおりでございまして、文書という形でもちろん取決めをしておりますが、それはあくまでも締約国との合意がなければ公表しないということになっておりますので、そこは御理解をいただきたいと思います。
○広田一君 それを理解をした上で、相手国側としっかり同意、了解を得た上でこれを公表、公表というか、委員会の方に示してもらいたいという趣旨の質問でありますので、この点については明確に御答弁願います。協議をしてもらいたいということです。
○国務大臣(岩屋毅君) 言うまでもなく、この場合は火薬類取締法に基づいて適切に定めているものでございます。まずはそのことを御理解いただきたいと思います。 その上で、締約国との合意がなければ公表しないということになっておりますので、現段階で協議をする考えはございません。
○広田一君 手続等について定めていて、文書があると。それが適切かどうか、当委員会始め各委員の中で問題意識のある議員が私はチェックしてしかるべきだというふうに考えるんです。 ですから、これは非常に重要なことだというふうに認識をしておりまして、文章化をしているということであれば、むしろ相手側の理解と承諾を得た上で速やかに当委員会に提出をしてもらいたいというふうに思いますので、この点については、委員長のお取り計らい、よろしくお願いします。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○広田一君 次に、円滑化協定の二十四条の二の関係についてであります。 これは、公用車両や船舶、航空機などに関して、接受国における事故、事件に関して相互に協力して必要な行政上の調査を行うための手続を定めるというふうにしているわけでございます。 これについては、恐らく運輸安全委員会設置法、これに基づいて行われるわけでありますけれども、具体的にどのような手続が定められているのか、お伺いします。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 接受国において訪問部隊の公用車両、航空機又は船舶に関係する事故、事件が発生した場合には、それぞれの国内的な要件に従い、日豪又は日英両国が相互に協力して行政上の調査等の対応を行うことになります。 豪州及び英国との間では、協定に基づき必要な行政上の調査を行うための手続を定めております。具体的には、専ら訪問部隊の構成員及び文民構成員の身体及び財産のみに影響がある事故、このような事故、事件については、基本的に、派遣国の当局が主体となって行政上の調査を行い、接受国の当局は必要に応じてそれに協力するということになっております。そしてまた、接受国国民等の身体や財産に実質的な損害を生じさせ得る事件、事故につきましては、接受国の当局と派遣国の当局が相互に協力して必要な行政上の調査を行うということが確認されているところであります。
○広田一君 これについては文書があるというふうなことでございますので、同様に、相手国側と協議をした上で、速やかに当委員会に提出していただくよう、委員長のお取り計らい、よろしくお願いします。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○広田一君 最後の質問になるんですが、これは塩村筆頭の方からあったんですけれども、いろいろな、実施法の第三条関係になるんですが、結果、様々な事前に適切に協議をして対策を講じた上でも、どうしても道路等に損傷等ができた場合に、この復旧の負担費用というのはどのように整理されているんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 相手国の軍隊が我が国に持ち込む車両は、それぞれの国においてその安全性について確認されたものであり、安全性に問題のある車両が持ち込まれることはございません。 したがって、公用車両の持込みによって道路が破損することはおよそ想定されませんが、その上で、万が一、例えば国道が損傷した場合には、円滑化協定の規定に従い、我が国と相手国との間で協議して解決が図られるということになります。
○広田一君 例えば、高知県とか徳島県の県道や市町村道が破損した場合については、その当該自治体も一緒にこの協議をした上で適切に対応する、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 円滑化協定において我が国と相手国の間で協議して解決を図られるということになりますので、当然これは国がその点の責務を負うということになりますので、市町村に負担を掛けるということはないと思います。
○広田一君 時間が参りました。 中谷防衛大臣の方から御答弁あったように、もし県道、市町村道が破損した場合は、それはもう国の責任で対応していただくように、これも強く要請して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(滝沢求君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十三分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として田中昌史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 休憩前に引き続き、日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 通告をしておりませんが、ブッシュ政権で米国国務副長官であられたアーミテージ氏が十三日にお亡くなりになられました。知日派として名が知れ渡っておられた方であります。日米同盟の強化に御貢献をされてまいりました。謹んで哀悼の意を表したいと思います。 是非、外務大臣、また防衛大臣、お思い等があれば、ここでお述べいただければと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 今お話がありましたとおり、アーミテージ氏は、長らく日米同盟の充実強化のために多大な御貢献をいただいた方だと思います。心から哀悼の意を表し、御冥福をお祈りしたいと思います。 実は、一月、私が訪米した際に、お願いをして、アーミテージさんとお目にかかってお話しする機会をいただきました。思えば、これが最後になったわけですが、本当に残念に思います。 御遺志を継いで、日米同盟の一層の充実強化に努力をしてまいりたいと思っております。
○国務大臣(中谷元君) お亡くなりになったことにつきまして、謹んでお悔やみ申し上げます。 アーミテージ氏とは、二〇〇一年、私が防衛庁長官のときでありましたけれども、米国の国務副長官をされていまして、日本に初めて来日したときに、外務省に行かずに防衛省へ先に来ていただきまして、田中眞紀子さんが外務大臣だったので、防衛省へ先に来ていただいて日米の防衛会談しましたけれども、ちょうどアメリカの同時多発テロ事件がありまして非常に、非常に揺らぐ厳しい時期にありまして、まさに日米同盟の強化のためにいろんなアドバイスをいただきました。 それ以降も何度もお会いしているわけでありますが、特にベトナム戦争に参加されたときに、いろんな思いがありまして、ベトナムの孤児を実際自分の養子にして育てておられたり、また日本の相撲が大好きで、非常にアジアに対して愛着があった方でございまして、いろんな面で御指導賜りました。 本当に、今回貴重な日米同盟の理解者を失って、非常に残念だという気持ちでありまして、長年の御貢献に対して心から敬意を表したいと思っております。
○三浦信祐君 ありがとうございます。 まさに、今回法改正を、法案を審議するに当たって、RAAというのは同志国を増やしていく、そういうことでもあります。多くの知日派を世界中につくるということ、そして逆に相手国をよく知っているという日本の人材も育てていくこと、これを改めてこの機会にしっかりとつくり上げていかなければいけないという決意を込めて、質問に入らせていただきたいと思います。 我が国の望ましい安全保障環境を構築するに当たり、同志国を拡大していくということ、同志国との関係を深化させることは重要であります。さらに、防衛力強化、能力構築を図ることを通じて抑止力向上に取り組むことは安保戦略三文書で明確にしたところであります。その上で、同志国間の防衛協力、連携、共同訓練等の実施などは、更に強靱な関係を構築する上で必要であります。それを円滑に実施することを規定しているのが円滑化協定、RAAであります。 そこで、伺いたいと思います。 RAAを締結する意義、さらにRAAが我が国の安全保障上、抑止力の向上、望ましい安全保障環境を構築することにつながることとの関係、また同円滑化協定を実施法として今般改正するタイミングについて、中谷防衛大臣に伺います。
○国務大臣(中谷元君) 円滑化協定は、一方の国の部隊が他方の国を訪問して活動を行う際の手続及び地位等を定めるものでありまして、この活用によって各種共同訓練が可能になりますし、非常に協力活動においても円滑化されまして、部隊の相互運用性の向上につながったものでございます。 また、我が国と相手国との安全保障、防衛協力の促進に関しまして、インド太平洋地域の平和と安定を支えることにもつながることでありまして、これまでに締結された日豪、日英円滑化協定を実施するための国内法の実施法につきましては、相手国ごとに法律が整備をされてまいりました。それらに定められた措置の内容は全く同じでありまして、七月に署名された日・フィリピン円滑化協定についても同じ内容の措置により実施をするということでございます。 RAAの実績を積み重ねてまいりまして、今般、円滑化協定に関する国内担保措置の内容は定型化をしたと判断をしまして、この法律案において、円滑化協定に関する国内実施法、これを共通規定化をするということにした次第でございます。
○三浦信祐君 その円滑化協定でありますけれども、現状、日本とオーストラリア、イギリスとの二か国間で締結されております。両国間との今後の関係、展望について伺いたいと思います。また、国家安全保障戦略とRAAの締結、また今般の実施法整備との関係はどのように整理されるのでしょうか。その意義付け等を、中谷大臣、明確にお答えいただければと思います。
○国務大臣(中谷元君) これは、我が国の安全保障の政策、また関係を確保するために、やはり何といっても、自由で開かれたインド太平洋というビジョンの下に、同盟国、同志国と連携して、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を実現をし、地域の平和と安定を確保していくということが極めて重要なことでございます。 また、国家安全保障戦略においても、同志国間のネットワークを重層的に構築、拡大をし、その抑止力を強化をするということとしておりまして、円滑化協定の締結はまさにその取組の一つと位置付けられております。 引き続き、同志国との連携強化を効果的に進めるという観点から、外務省と連携して、二国間、また相手国との、自衛隊との協力関係の実績を総合的に勘案して、必要な円滑化協定の締結に向けて取り組んでまいります。 また、円滑化協定を実施するためには、国内法の実施法の整備が必要です。本法律によって国内実施法を共通規定化をするということで、潜在的な円滑化協定の締結国に対して、我が国との協定の締結に伴って我が国が実施する国内法の措置について一定の示唆を与えることとなりまして、今後の新たな協定の交渉、これを円滑に進めることができるんじゃないかと考えております。
○三浦信祐君 今、この国際情勢を見ますと、我が国こそが、ルールを守るんだ、そして法の支配をしっかりと確保するんだ、地域の安定を図るんだ、その先頭に立たなければいけないと思います。その位置付けにおいて、この協定は極めて重要なんだというふうに理解をしました。 さて、外務大臣に伺います。 日豪RAA協定が我が国にとって最初の締結でありました。本整備法は、個別にRAA協定を結ぶに当たり、個別の法体系としたものを統一化し、統合し、共通化、一般化するものだという内容に昇華をしております。 基本的な質問になりますけれども、なぜ日豪関係からRAAの締結ができ、そしてスタートできたのでしょうか。法体系も違う、オーストラリア軍とそもそも自衛隊でありますから、その整理も違う中で、我が国にとってはゼロからの議論を始めてつくり上げてきたことは過酷であったというふうに想像に難くはありません。どのようなプロセスや御苦労があったのでしょうか。この共通化を図るという議論ができるまでの、むしろその過程の方がとても重要だったというふうに思います。これまで携わってくださった方の御苦労に敬意を表しつつ、激励を込めて、大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 自由で開かれたインド太平洋を掲げる我が国にとりまして、この日豪の関係は、基本的価値と戦略的利益を共有する特別な戦略的パートナーでございます。そのこともありまして、両国部隊間での共同訓練などの協力活動が活発に実施をされておりましたので、それらの活動の更なる円滑化へのニーズが増大していたということだと思います。 これを踏まえまして日豪間でRAAを締結することの意義について一致をして、二〇一四年七月の日豪首脳会談において交渉開始が決定をされました。しかし、委員御指摘がありましたように、この円滑化協定は我が国が締結する同種の協定としては初めてのものでございましたので、まさにゼロから慎重な検討を行いつつ、日豪間で時間を掛けて交渉を実施した結果、二〇二二年の一月に署名に至ったものでございます。 多岐にわたる項目のそれぞれについてその内容を慎重に検討しながら、技術的な点も含めて協議を重ねた結果として交渉に時間を要したわけでございますが、その間のディテールについては、外交上のやり取りであるので、控えさせていただければというふうに思います。
○三浦信祐君 七年間御担当いただいた外務省の職員の皆さんはきっと、引き継ぎながら、その人事もある中でこれを締結をするまで御苦労されたというふうに思います。そういうこともしっかりと踏まえた上で、更にこの共通化を図っていく過程についても審議を進めたいというふうに思います。 RAAの締結を目指すことに際して、外務省、防衛省、いずれが先に相手国に話をすることになるのでしょうか。条約締結でありますから外務省であるとは考えますけれども、実務については防衛当局間の話でもあります。また、締結を持ちかけられるケースもこれから想定をされていきます。 外務省と防衛省でどのような整理としているのか、またどのような連携で臨まれているのでしょうか。今後いろいろなパターンが想定されますので、ここで整理をしておいた方がいいかなと思いまして、外務省に伺いたいと思います。
○政府参考人(山本文土君) お答え申し上げます。 一般論でございますけれども、外務省及び防衛省がそれぞれ各国当局と平素から様々なやり取りを行う中において、それぞれ個別に部隊間の協力円滑化の必要性についてやり取りを行うことがあり得ると考えております。 一方、外務省設置法に基づきまして、国際約束の締結に関する事務は外務省の所掌であることから、RAA締結に向けた正式な交渉は外務省が主管官庁として行っております。その上で、RAAの運用については、実務的には主に防衛当局間を中心に調整することとなっております。 いずれにせよ、外務省と防衛省の緊密な意思疎通が不可欠でありまして、引き続き外務省としても防衛省と連携していく考えであります。
○三浦信祐君 まさに2プラス2の世界でもありますし、また、ここの連携細かくやるということが具体化に必須、一歩進むということでありますので、これまでもやってきていただいておりますけれども、連携強化しっかりお願いしたいと思います。 世界各国とのRAA締結は重要な取組であるということは、先ほど来確認をさせていただいております。FOIPの進展、NATOと協力深化等は一体不可分であると考えます。また、クアッドの視点からインドとの関係もとても重要だと思います。 今般の法整備は、我が国とFOIPに該当する各国や、NATO加盟国との今後のRAA締結へ向けて、他国から見て我が国のこの共通化、一般化されるその内容、今般の実施法というのは受け入れられるような、世界から見て一般的な内容であるのかどうか、ここについて確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(山本文土君) お答えいたします。 今回の国内実施法案は、RAAに関する国内法上の措置の内容が定型化していることを踏まえ、これまで相手国ごとに整備していたRAAの国内実施法を統合するものであると承知しております。 我が国がこれまで締結してきたRAAの内容に基づきRAAの国内実施法を共通規定化することで、潜在的なRAA締約国に対して、我が国とのRAAの締結に伴って我が国が実施する国内法上の措置について一定の示唆を与えることが可能となると考えております。これは、今後新たに締結するRAAの交渉の円滑化の観点からも有用、非常に有用であると考えております。
○三浦信祐君 円滑化協定に基づく内容が適用された事例はこれまでにあると思いますけれども、具体的にその例について御答弁をいただきたいと思います。また、事例によって得た教訓等があれば、今後に生かす視点でお答えをいただければと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 円滑化協定は、一方の国の部隊が他方の国を訪問して活動を行う際の手続及び同部隊の地位などを定めるものであり、これまでに締結された日豪、日英間では、各種共同訓練や艦艇の寄港といった協力活動の実施が円滑化され、部隊間の相互運用性の向上につながっております。 これまでに円滑化協定の適用がなされた協力活動の例としては、例えば、日豪間では、日本において豪空軍と実施した武士道ガーディアンや、豪州において航空自衛隊が参加したピッチブラック24、日英間では、日本において英陸軍と実施したビジラント・アイルズ24がございます。これらの活動に際しては、円滑化協定を適用することで、出入国手続が簡素化され、訪問部隊が港や空港を使用する際の条件が定められるなど必要な調整が容易になり、協力活動を円滑に実施することが可能となりました。 防衛省と自衛隊といたしましては、引き続き円滑化協定を活用することで、相手国との安全保障協力、防衛協力を更に強化していく考えであります。
○三浦信祐君 実施を重ねていくことによってまた知見も得られると思います。また、そもそも相手国と我が国とのインフラの違いというのももしかしたら今後課題になる可能性がありますので、不断の見直しというのも場合によっては必要であると思いますので、ここは謙虚に対応していただきたいと思います。 本実施法が成立、施行されることとなれば、個別での協定締約ごとに法案審議してきたことが不要となり、共通化、一般化することで実施法案審議自体がなくなると想定されます。実施法として一般化することの意義とリスクの有無について、防衛省としてどう考えているのでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 本法案によって円滑化協定に関する国内実施法が共通規定化されることで、従来のように相手国ごとに別個の法律を参照することなく、円滑化協定の国内実施法が規定する担保措置を総覧することができるようになる、また、潜在的な円滑化協定の締約国に対して、円滑化協定の締結に伴って我が国が実施する国内法上の措置について一定の示唆を与え、今後の新たな協定の交渉を円滑に進めることに資するといった意義があると考えております。 本法案について今国会で御承認いただけたならば、今後締結される円滑化協定がこの法案の範囲内の内容となる場合には、御指摘のとおり、その実施のために法整備が必要となることはありません。 一方で、国の防衛政策について、国会議員の皆様に対する丁寧な御説明を通じて国民の皆様の御理解を得ることは極めて重要であると考えておりまして、今後新たに円滑化協定が締結されることとなった場合には、防衛省として国会での御説明に努めてまいりたいというふうに考えております。
○三浦信祐君 とても大事なことだと思います。 その上で、重ねて伺いたいと思いますが、RAA実施法として今回一般化、共通化したことで、法律の個別化はなくなることを期待するものの、今後、外国とのRAA締結に当たり、一般化した、共通化した内容からははみ出してしまう、あるいは、一般化の中の中身から除外を図るということがもし必要となった場合のプロセスについてどのような整理をされておりますでしょうか。その場合は法案的にどのような、具体的な過程をここでしっかりと確認をさせていただきたいと思います。 その上で、結果としては、この共通化した法律はあるけれども、複線化して複雑になるということもないとは言えない。ですので、ここについては整理をお願いしたいと思います。防衛省に伺います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 本法案には、道路運送法及び道路運送車両法の適用除外、刑事手続等の特例、国の賠償責任の特例及び特殊海事損害に関する賠償請求の援助が含まれておりまして、これらが定められていなければ二国間の防衛協力を円滑にすることを目的とする円滑化協定を締結することは困難であることから、これらは締結相手国を問わず、円滑化協定の担保措置に含まれることとなると考えられます。 したがって、将来的に締結されるいずれの円滑化協定についても、これらの措置を必要としないものとなることや、これらの措置の内容が変わることは基本的には想定されないと考えております。一方で、仮に本法案の範囲内にとどまらないものが生じた場合には、法律の一部改正などにより改めて法整備を行うこととなると考えております。
○三浦信祐君 今、整理をしていただきました。 今後、我が国と多国間とのRAAを締結するに当たっては、先ほど大和さんからも言及がありましたけれども、国会の関与はどのような関係となるのでしょうか。条約締結に際する審議との関係について整理して、外務省から御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(山本文土君) お答えいたします。 これまで我が国が各国との間で締結してきたRAAと同じ形でRAAを締結する場合には、その締結に当たりRAAは今後も国会に提出され、国会での御審議をお願いすることになります。
○三浦信祐君 しっかりと委員会に提出をされたものについては審議をするということも確認させていただきました。 現状、RAA締結国は二つの国、先ほど述べましたとおりでありますけれども、この後、フィリピンが締結になると先ほど来発言もあって承知をしております。現下の我が国を取り巻く厳しい安全保障環境下でフィリピンとの関係深化は欠かすことができず、歓迎すべきことであります。 近年では、警戒管制レーダーを防衛装備移転による第一号の案件としてプロジェクトが進んでいるということ、さらにはOSAによる沿岸監視レーダーシステムを供与するなど、具体的な案件が進捗をしております。FOIPの要衝であり、また海洋安全保障の重要な位置付け等を考えれば、今後のフィリピンとのRAAは必然であったというふうに考えます。私は、このような関係をよりアジア諸国を中心に進めていくべきだと考えます。 その上で伺います。 今後、RAAを結ぶ国の基準、またタイミングはどのように判断されていくのでしょうか。また、防衛省としての関わり方について中谷大臣に伺います。
○国務大臣(中谷元君) せんだってフィリピンを訪問してまいりましたけれども、非常に日本との防衛協力、安全保障関係、非常に熱心でありました。 こういった締結をする場合に、考慮事項としましては、まず、相手国との二国間関係、自衛隊との関係、これが良好であるということ、それから、これまでの協力の実績並びに具体的ニーズも踏まえながら総合的に判断をしてまいりますけれども、フィリピンにつきましては、まず戦略的要衝に位置する日本の戦略的パートナーであった、そして、フィリピン軍との間では、共同訓練、災害救助訓練を始め、これまでも様々な分野で協力活動を実施をしてきたこと、そして、フィリピンとの間では、こうした協力の実績が蓄積をされており、また今後も同様のニーズが見込まれるということから円滑化協定の必要性について意見が一致したということでございまして、これは早期妥結に向けた交渉、これを重ねた結果、昨年七月に署名に至ったということでございます。 今後とも、その同志国との連携強化を効果的に進めるという観点におきまして、外務省と連携しまして必要な円滑化協定の締結に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 これまでの積み上げてきたことによって締結につながっていたということを明確におっしゃっていただきました。 であるならば、これから、まずは例えば、海上自衛隊の幹部自衛官にならんとする方々が例えば海外に遠洋航海で行く、また、いろんな過程においていろんな国を訪問をするという海上自衛隊の観点もあります。寄港地をしっかりと増やしていくということが入口になる可能性もありますし、また、そこには在外公館の皆さんが苦労を掛けて行きますけれども、その機会を増やしていただくということはとても重要だというふうに思います。 是非ここは、今後、寄港地も増やす、また、その関係を通してその先の安全保障環境の改善のために資するような取組を進めるに当たっては、外務省とよく連携を取っていただくということが重要だというふうに思います。 私も先般、スペインに行かせていただいたときに、遠洋航海の船が来たということで、初の駐在武官になった海上自衛官がそこにお迎えに行って、そして大使がしっかりお迎えをした、そういう姿ということは、両国間においても関係が深まるその一因になっているということは間違いありません。是非、積極的に、見えるような取組を重ねてお願いしたいというふうに思います。 本実施法では、道路運送法及び道路運送車両法の適用除外規定を設けるということで整理をされております。締約相手国の軍隊が使用する公用車両について、車両の登録、車検、報告等に関する規定を適用しないとしている内容と理解をしております。RAA締約国との間で訓練実施回数の増加に伴う経験値の向上や、また内容の深化が期待をされ、その結果、我が国の道路規模に合わせた内容を超える装備品が持ち込まれるケースも想定しなければいけないですし、また移動も必要となる場合も考えていかなければなりません。 その際、我が国の基準に適合しない場合、どのような対応となることになるのでしょうか。例えば、日本だったら九〇戦車、これ大変重いもので、通れる場所、通れない場所もあります。幅の問題等もありますので、ここのことは相手の情報をしっかりと分かっていないといけないということでもありますので、そういう対応についてこのケースはどうなるか、御答弁をいただければと思います。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 円滑化協定には、派遣国の公用車両は接受国による登録を要求されない旨が定められております。これを受け、本法案では、共同訓練、緊急災害支援等の協力活動の円滑化を図るとの協定の趣旨も踏まえ、相手国軍隊の公用車両について、車両に関する報告や氏名等の表示に係る道路運送法の規定を適用除外しております。また、車両の登録や車検等に係る道路運送車両法の規定を適用除外することを定めております。 相手国の軍隊が我が国に公用車両を持ち込む場合には、円滑化協定に基づき、相手国の公用車両が我が国において使用する移動の経路について事前に協議することが定められておりまして、我が国が移動の経路を定めたり移動に制限を課したりすることが可能となっております。こうしたことから、相手国の軍隊が我が国に公用車両を持ち込む場合には、事前に相手国と適切に協議し、我が国として必要な経路の指定や移動の制限を課すことで安全性を確保することができると考えております。
○三浦信祐君 ちょっと通告していないので確認になりますけれども、これは米国との関係ではどうなっていますでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) 日米間においても基本的には同様の措置をとるということであります。
○三浦信祐君 これ日米地位協定とかでも整理をされていくことでありますけど、明確な基準ってたしかなかったような気がしますけれども、また改めて、ちょっと次回以降に、この法案審査に直接関連するものではないですので、御答弁をいただきたいというふうに思います。 本実施法において、刑事手続等の特例に関する規定を設けております。日本国内において締約国軍隊に逮捕された締約相手国の軍隊の構成員等の受領や、これらの軍隊の財産の差押え、捜索等を実施するための刑事手続等の特例に関する規定が設けられております。具体的にはどのようなことを想定されているのでしょうか。また、外国政府においての具体的な例示をしていただきたいと思いますし、また本実施法の内容はそれにのっとって対応できる構成となっているのか、確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(大和太郎君) 御指摘のように、本法案の第五条では、円滑化協定の締結相手国軍隊により逮捕された同軍隊の構成員等が協定に従って我が国に引き渡される際の手続などが規定されております。 また、本法案六条では、我が国による相手国軍隊の財産についての捜索、差押えなどについて、一般的に軍隊の財産が機密性を有することなどに鑑み、相手国軍隊の権限ある者の同意を得て行うことなどが規定されております。 本法案第五条の規定は、基本的に、派遣国たる相手国と接受国たる我が国との間で裁判権を行使する権利が競合する場合で我が国の当局が相手国軍隊の構成員などへの裁判権を行使する第一次の権利を有するとき、すなわち、当該構成員等が公務外の事件等を起こした場合に当該構成員等が我が国に引き渡される場合に適用することが想定されております。 円滑化協定は、一方の国の部隊が他方の国を訪問して活動を行う際の手続を定めるものであり、双方向的な協定であります。したがって、同協定に定める事項は、自衛隊が相手国を訪問する場合にも当然適用されるところであります。
○三浦信祐君 次に、今般の一般化されるRAA法について、国民の皆様になじみがあるものとはなかなかなりにくいものであります。特に、相手国軍隊が我が国内での公的活動中、プライベートを問わず、損害発生時に本法律が存在することとその内容を国民の皆様が知らなければ、警戒、不安が生じる可能性も否めません。 本法案やその内容、実例等についてどのように国民の皆様に情報提供を図ろうと考えておられるのでしょうか。防衛大臣、伺います。
○国務大臣(中谷元君) これまでに締結をいたしました日豪、また日英の円滑化協定、その実施につきましては、この相手国軍隊が同協定に基づいて日本を訪問し、また共同訓練を実施する場合には、防衛省から関係自治体等の皆様に説明を行っているところでございます。 また、この法律案が施行されて相手国の軍隊との共同訓練等が適用される場合にも、関係自治体の皆様に対して、共同訓練等の内容と併せて、事件、事故が発生した際の対応についても丁寧な御説明や適切な情報発信に努めていく考えであります。
○三浦信祐君 情報提供は極めて重要でありますので、基礎自治体にもよくよく細かく情報提供もできる範囲でやっていただきたいというふうに思います。 今後、日英伊の三か国共同開発のグローバル戦闘航空プログラム、GCAPが進展をし、そして結果を出していくということになると思います。英国とは既にRAAを締結をしている状況ではありますけれども、ここで重要になるのがイタリアとの関係であります。そう見ると、RAAも含めて協力強化はしっかりと進めていくべきだと考えます。 加えて、今般の防衛装備移転協定を結んでいる国々と輸出を想定をするのであれば、これらの関係強化の一端として、先ほど来御説明いただいているところのプロセスを踏みつつも、RAA締結も視野に入れる必要があるのではないでしょうか。 防衛大臣、外務大臣、それぞれに関わることでありますので、所見を伺います。
○国務大臣(中谷元君) イタリアとは昨年十月にG7の国防大臣会議が初めて行われまして、イタリアを訪問しました。その際、防衛相会談、日英伊の三か国で実施をしまして、この分野における共同開発についての話をさせていただきました。 また、部隊間におきましても、二国間、多国間の共同訓練を実施するなど、イタリアとは活発な交流を行っております。昨年十一月には日伊ACSAの署名が行われまして、防衛協力・交流の一層の強化に向けて取り組んでいくこととしております。 また、防衛省としましては、防衛装備品・技術移転協定の締結国を含む同志国との連携を一層強化をしていくという考えで、円滑化協定の締結についても、相手国との二国間関係、また自衛隊との協力実績などを総合的に勘案して、外務省と連携して行っているところでございます。
○国務大臣(岩屋毅君) イタリアにつきましては、今防衛大臣からお答えいただきましたように、非常に安全保障、防衛協力関係が推進されてきておりまして、昨年八月には空母のカブールの我が国への寄港が行われましたし、今お話に出たACSAも昨年十一月に署名をしております。 イタリアとのRAAの交渉開始の要否につきましては、部隊間の協力の実績や実際のニーズ、相手国の法制度などを踏まえて総合的に検討する必要があります。防衛省としっかりこの点協議をしていきたいと考えております。 また、これまで我が国は十六か国と防衛装備品・技術移転についての協定を締結をしてきておりますが、そのうち豪州及びGCAPのメンバーである英国とはRAAを締結しているほか、フィリピンについては今国会に提出をしているところでございます。 引き続き、相手国との二国間関係、そして自衛隊との協力実績などを総合的に勘案して、防衛省と緊密に連携して進めていきたいと考えております。
○三浦信祐君 是非この取組をしっかりとやっていただきたいというふうに思います。 ちょっとRAAからは離れますけれども、防衛省に伺いたいと思います。 心のサポート、またハラスメントの根絶へ、メンタルヘルス・ファーストエイドの考え方を取り入れるなど、防衛省として取組をと、二〇二一年の四月、参議院の決算委員会にて当時の岸防衛大臣に訴えさせていただきました。防衛省としては、引き続き、関係機関とも連携し、また委員御指摘のメンタルヘルス・ファーストエイドの使用も、様々な取組を取り入れながらハラスメント対策を実施、推進してまいりたいと答弁を頂戴しました。 我が国の国民を守る最前線におられる防衛省・自衛隊の皆様の健康、心のケアを確保することは極めて重要であります。当然、御家族を守っていくということもしっかりとやらなければいけません。 あるとき、国会で質問したときに、自衛官の御家族のことを守ろうという話をしたときに、ある方からは、家族もそういえばいるんだよなといったぐらいの話でもあります。 自衛官の皆さんのその健康というのは国民の皆さんの健康そのものでもあり、また、大事な、それを支えてくださる御家族の支えでもあり、その一人の力というのは極めて偉大であります。 防衛省として、それ以降どう取り組んできておられますでしょうか。防衛大臣に伺います。
○国務大臣(中谷元君) メンタルヘルスを有する隊員に対しましては、適切な初期支援、これを行うために、上司がいつもとは違う部下にできるだけ早く気が付いて相談に応じるということが必要であります。 私、常々言っているのは、恕の精神、恕という、思いやりとか、また優しさとか、こういった精神が大切でありまして、部下からの話を聞く上でも効果的な傾聴方法の実践とか、隊員のセルフケア、先生がおっしゃるようなファーストエイド、そういう心を持ちまして、メンタルヘルスのファーストエイド、これを取り入れた施策を推進しているところでございます。
○三浦信祐君 これ、とても重要で、教育現場でもこれからしっかりやっていかなきゃいけないことではありますけれども、我が国では、このメンタルヘルスのときにどう相談したらいいかということを習っていないで社会人になるケースもあります。また、その話を持ち込まれたときにどう聞くかということも余り習っていないのが事実であります。そのときに、専門家につないでというようなプロセスがなかった場合、場合によっては、ここで気分転換を図ろうと誤った方法を取ってしまえばむしろ病状は悪化するという、その境目が相談をされた人に課せられるということでもあります。 防衛省は縦組織で、自衛官の世界でも当然指揮系統があります。その中で、上司にまたその部隊の中での相談をするということは、なかなか実は勇気が要ることだというふうに思います。 ですので、実は、これは聞く側の方がもっと重要であります。ですので、メンタルヘルス・ファーストエイドというのは、まさに聞く側はどうすればいいかということを学ぶものであります。それができれば、ハラスメントを除していくことも、パワーハラスメントをなくしていくこともできるというような研究結果も各国で出ていると、私もそういう書物に触れることができました。 ですので、自衛隊の中でも、是非、隊員の皆さんの健康を守るという視点で、メンタルヘルス・ファーストエイドということ、これも是非、よりより、しょっちゅうここについてはケアをしていただくように是非お願いしたいというふうに思います。 もう一問したかったんですけれども、この後時間になっておりますので、大臣には是非、隊員さんのメンタルヘルスケア、そして、本当に持続可能な隊員さんの生活を、そして御家族のことを守るということ、是非取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文でございます。 まず、私は、このRAAの実施法案の質問に入る前に、昨今の外交防衛政策で非常に気になる点があるので、それを両大臣に伺っていきたいと思います。 まず、防衛大臣、今朝のニュースなので事前通告はしていませんが、ただ、防衛大臣しか答えられない質問なのでお願いしたいんです。 今朝の朝日新聞に、中谷防衛大臣が三月末のヘグセス米国防長官との会談で、中国への対抗を念頭に、東シナ海や南シナ海、朝鮮半島を中心とした地域を一体の戦域として捉え、日米が同志国とともに防衛協力を強化するワンシアター構想というのを伝えていたということが分かりました。 中谷防衛大臣は、東京都内で行われたこの会談で、日本はワンシアターの考え方を持っている、日、米、豪、フィリピン、韓国などを一つのシアターとして捉え連携を深めていきたいと。ヘグセス防衛庁、アメリカの場合は防衛庁長官ですね、は、(発言する者あり)あっ、国防長官、失礼しました、歓迎を示したといいます。ヘグセス氏はその後、石破総理とも会談でこのワンシアター構想に言及した上で、中谷さんが提案したこのワンシアター構想に言及した上で、日米豪韓比が連携する重要性を指摘したということなんですね。 まず、これは事実でしょうか。そして、中谷大臣がおっしゃるワンシアター構想というのはどのようなものなのか、是非ともここでお披瀝いただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 日米間の防衛大臣会談の内容、やり取りを明らかにするということは差し控えさせていただきますけれども、ヘグセス長官との会談では、地域の情勢やまたお互いの国の考え方などを話合いをいたしました。 そこで、共通項目としては、急速に厳しさを増すインド太平洋地域の安全保障情勢、意見交換を行いましたが、やはり東シナ海及び南シナ海等における力又は威圧による一方的な現状変更の試みに反対するということを確認をいたしました。また、ヘグセス長官とは、自由で開かれたインド太平洋を実現するために、日米を中核として、豪州、韓国、フィリピンを始めとする地域のパートナーとの間で情報共有や運用面を含む協力を進展させていくということでも一致をいたしました。 私自身、大臣就任以降、豪州、インドネシア、フィリピンを訪問したほか、日米豪比韓、これ前回のASEANの安全保障会議において前の国防大臣が提唱もされて、米国の国防大臣も提唱されておりましたけれども、日米豪比韓、この五か国の安全保障、防衛大臣会議、これを実施をしました。 引き続き、こうした取組を推し進めて、同盟国たる米国、そして同地域の同志国との連携を深めてまいりたいというふうに考えております。
○松沢成文君 まさしくワンシアター構想ですよね、今の説明だと。 これ、防衛大臣、ワンシアター構想という名前を使って提案したんですか。名前を出しているんですか。
○国務大臣(中谷元君) これ、シアターというのは英語でありまして、今では、演劇とか劇場とか、そういう意味にも使われておりますけれども、私としてはどういう言葉を使ったのか、これは会談の内容になりますので発言は控えさせていただきますが、一つのこの方面であるというような面でお話をいたしました。 自衛隊の活動につきましては、憲法とか法律の範囲内で決まっておりますし、また総理や防衛大臣の指揮の下に我が国が主体的に判断するものでありまして、他国の有事に巻き込まれるというようなことの御指摘は当たらないということでございます。
○松沢成文君 いや、ワンシアター構想、いい名前ですよ。私もシアターが戦域というふうに捉えられるのかなと思って感心したんですけれども、実は、私は、防衛大臣よく言ったなと大変評価しているんです。 ただ、構想を提案するのはこれ学者でもできるんです。その構想を実現するのが政治家なんですね。だから、私はこの委員会でしつこいように、東シナ海でもう日本の領土である尖閣がもう中国に完全に乗っ取られそうになっていると。でも、幸いなことに、尖閣の久場島と大正島には米軍の施設があるんです。ここを利用して日米合同訓練をやれば、日米地位協定もあるわけですから、そうすれば、中国の、尖閣は中国領土だという正当性は完全に失われますよ、日本領土だから米軍基地、米軍の施設があるわけですから。 それで、この尖閣というのは、台湾有事に対しても、あるいは日本の領土を守るためにも非常に重要な位置にある離島ですよね。ここで日米合同軍事訓練をやれば、これは物すごい中国に対する抑止力、対処力になる。それで、ヘグセスさんは、日米安保におけるこの中国に対する抑止力、対処力を一層強化するといってお二人で合意しているんですね。 具体的に、この構想というよりも、この日米合同訓練、演習と言ってもいいと思いますが、尖閣の米軍施設でやりましょう。次は実現の段階に移りましょう。決意をお聞かせください。
○国務大臣(中谷元君) 今回は日米の防衛大臣会議としては初めての会議でありまして、いろんな意見、また分野において考え方を述べ合った次第でございます。 それぞれ、ヘグセス長官なりにお考えを外向きにおっしゃったと思いますけれども、今後の日米同盟の在り方につきましては、政府の中でも総理と相談をしながら慎重に考えを進めてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 慎重に考える時期じゃないですね。決断してやる時期ですよ。今の政権交代時が一番のチャンスなんです。それまでのバイデン政権、余り積極的じゃなかったんです、ここでの軍事訓練、いろいろ米国内にも経緯があって。ところが、トランプ政権になって安全保障・外交の担当者は、かなり中国に対してはきちっと対応していかなきゃ危ないとすごい強い認識持っているんで、ここで日本が、どうでしょう、やりましょうと。それこそワンシアター構想に即する軍事演習ですよ。これを是非とも大臣の方から言っていただくと、私は、中国に対する抑止力、対処力、牽制がきちっと利いてきて、これは台湾有事を阻止することにもつながっていく、日本の領土を守るだけじゃなくてね、強く思いますので、次の会談にはもう具体的な議論に入れると思いますので、是非とも日本側からの提案をよろしくお願いしたいと思います。 次に、今度、外務大臣です。 沖縄県のワシントン事務所について、私も不可解なことばっかりなんですよ。これ、見解いただきたいんですが、沖縄県が違法状態のままアメリカのワシントンDCに設けていた県駐在事務所が閉鎖されることになりました。これ、最初は公的な事務所でいきたかったんだけど、アメリカ側から文句付いて、株式会社方式だと。で、もうこの株式会社の運営もめちゃくちゃだったということで、今徹底して県議会からも百条委員会でやられているわけですけれども、私は、この違法状態を問題視して、県の決算を否決して、そして予算案を修正した県議会のチェック機能は高く評価したいと思います。 しかし、驚いたことに玉城知事は、この失政を反省してこれを廃止するどころか、何と新たな体制で再スタートに取り組むと、こう発言しているんですよね。 大臣、そもそも外交と安全保障は国の専権事項であります。もし玉城知事が基地問題で意見があるならば、まず政府と議論、交渉すべきですね。私は何もロビー活動まで否定するわけじゃありませんが、ワシントンにですよ、常設事務所を置いて恒常的に反基地活動を行うというのは、これ二重外交そのものですよ。アメリカとしてみたら、何なんだ日本はということになりますよね。 外務大臣はこの沖縄県のワシントン事務所についてどう考えておられますか。二重外交で混乱させないように、玉城知事と早期に会談を持って事務所廃止を説得すべきだと思いますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 一般論としてまず申し上げますが、外交は政府の責任において行うべきものであることは言うまでもありません。同時に、地方自治体が、例えば国際交流ですとか経済交流ですとか観光振興などの取組を幅広く行うことを目的として海外に駐在事務所を置くことはある、あり得ると承知をしております。 その上で、御指摘の沖縄県がワシントンDCに設置した事務所につきましては、県議会における議論を経て閉鎖される方向となったと承知しておりますが、今後の県の対応を予断する形で政府としてコメントすることは控えたいと思います。
○松沢成文君 私もかつて神奈川県知事をやっていたときに、神奈川県も沖縄に次ぐ基地県なんですよ、厚木なり、もういろんなところにありますからね、座間なり。それで、私も、やっぱり県民の生活、福祉も守らなきゃいけないんで、同時に日本の抑止力も整えなきゃいけない難しい立場だったんですが、例えば、基地内の環境問題とか、米軍再編において神奈川県ではこういうふうにしてほしいという要望がある。これ実は、米国大使館にも行ったし、要請に、それから、アメリカに渡って国防省、国防総省の担当スタッフにも県の実情を説明に行きました。だから、こういう陳情活動、要請活動、まあ言葉を換えればロビー活動というのは、私は、政治活動の自由がありますから、ありだと思います。 ただ、沖縄の場合はもう恒常的な事務所をずうっと置いているんですよ。それも、公的な事務所を置いてはアメリカから困ると言われたんで、株式会社方式という分からない方式で、だからその所長さんは社長になっているんですよね。完全にやることは基地に対する問題の反対運動なんです、反対ロビーなんです。これ、国際親善とかあるいは企業誘致とか、こういう問題で事務所を置いている自治体はありますよ。これ全く異質なものなんですよね。 ここは国として、しっかりと沖縄県と議論をして、やっぱり二重外交は好ましくないんで、これは国に任せてくれと、沖縄の意見は国の方がちゃんと聞きますからということをこれ申し上げないと、これアメリカから不信感を買うと思いますが、大臣、それやる気ないですか。一回知事と会ってください。
○国務大臣(岩屋毅君) 基本的に、先ほども申し上げましたが、外交ということになれば、言うまでもなく政府において一元的に、専権的に行わなければならない、防衛についてもそうだと思いますけれども。地方自治体が海外においてどのような活動を展開されるかということについては、これはやっぱり当該自治体あるいは議会の御判断によるところではないかなと思いますので、政府として予断を持ってコメントすることは控えさせていただきたいと思います。
○松沢成文君 まあこの辺りにしておきます。 次に、この戦後八十年総理談話というんですか、メッセージの発出について伺いたいんですが、戦後五十年以降、時の総理は十年ごとに閣議決定を伴う談話というのを発出してきました。戦後八十年を迎える今年、石破総理は八十年談話を出したいと言ったんですが、党内で様々な意見があるようで、何か出すのか出さないのか分からなくなってきちゃったんですね、発言も。まず、いつまでにどのようにしてこの判断をするのか、お聞きしたい。 それから、ますます混乱したのは、硫黄島に慰霊の訪問の際、これ行ったことは私すごく評価しているんです、総理がですね。で、今度は、さきの大戦の敗因について、私的諮問機関を設置して、この私的の有識者会議から意見を聴取した上で閣議決定を経ないメッセージを出したいというふうに表明しているんですね。もう何をやりたいのか全然分からないですよ。 まず、総理が閣議決定を基に出す八十年談話とこの私的メッセージというのはこれ両立するんですか。両方ともやれというのはあり得るんでしょうか。ただ、八十年談話、閣議決定してするのは党内でいろいろ意見があってできないから、でもそれじゃ悔しいから、私の持論であるこのさきの大戦の敗因についてもう一回専門家に集まってもらって、私の立場でこれを発表すると。このメッセージの、じゃ、目的、内容がこれ談話と異なるのか、あるいは二つは両立するのか、あるいはどちらかだったらどちらを優先してやるのか、今、石破総理、どう考えているんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) これは私の立場で断定的にお答えするわけにはいかない事柄だというふうに思いますが、現時点で新たな談話を発出するかは決定しておらず、今後の対応については、これまでの経緯も踏まえながら、様々な観点から検討を行っていくというのが現段階の総理の方針だと理解をしております。 それから、今、委員が御指摘があった石破総理が硫黄島訪問の際に述べられたことでございますけれども、現時点において、何らスケジュールあるいは発出の仕方というものが決まっているわけではありません、やはり、どうすれば平和というものを築くことができるのかというのは、過去の検証とともに、未来への思いを込めて我々は考えていきたいと思っておりますと言っておられますので、私的にさきの大戦の敗因についてメッセージを出したいと明確に発言された事実はないというふうに理解をしております。
○松沢成文君 まだやるかどうかも、外務大臣ですら全然分からないということですよね。 私は、これまでの戦後の総理が発出した談話で、さきの大戦のある意味で反省を表明するという意義はあったと思います、思います。 ただ、これは近隣諸国に歴史問題を外交で利用する口実を与えてしまったことも否定できないと思います。特に有名なのは、河野談話や宮沢談話ですよね。この慰安婦の強制連行を日本が認めたかのような談話にしてしまって、それをずっと日本攻撃のときに利用されているわけですし。あるいは、村山談話から始まって、小泉談話、そして安倍談話ですね、これやっぱり出すたびに、中国は、まあ日本はよく反省している、優秀だと褒めてくれるわけでもなく、何か事があると、ああやって談話で反省していると言っておきながら、何だこの態度はと、こういう形に出てくるわけですよ。 それで私は、もう一回考えなきゃいけないのは、七十年談話を発出した安倍総理は、やっぱりこの言葉を入れているんですね。あの戦争には何ら関わりのない私たちの子や孫、そして先の世代の子供たちに、謝罪し続ける宿命を負わせてはなりません、ここを強調して、日本の謝罪外交に終止符を打ったというふうに多くの国民は理解しているんじゃないでしょうか。 今、政府に求められているのは、八十年前の大戦における侵略の謝罪外交をずっと続けるということではなくて、現在進行している中国やロシアの侵略をいかにして阻止して、平和を維持するため行動するかなんですよ。そっちがぐらぐらで、何か戦後、八十年前の戦争の謝罪ばっかりに問題意識を持つというのは、私は本末転倒、主客逆転だと思いますね。 戦後八十年談話もこの私的なメッセージも、私は日本の国益や、あるいは国際平和に資するものとはもう言えなくなってきている。これはもうやめるべきだと思います。外務大臣はいかがお考えですか。外務大臣は、そう考えるのであれば、石破総理に、こういうことはもうやめようと進言してはいかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、石破総理、石破政権は過去の歴代の談話を継承しており、これからも継承していくということを一貫して申し上げているところでございます。 先ほど申し上げたとおり、現時点で新たな談話を発出するかどうか決定していないというのが現状でございまして、これまでの経緯も踏まえながら、様々な観点から検討を行っていくというのが現在の総理の方針だと思います。 その上で、私に対するお尋ねですから、私見をあえて申し上げれば、これは、謝るとか謝らないという次元の問題ではないというふうに私は考えております。戦後八十年、被爆八十年のある意味節目の年でございますから、その年に日本国内閣総理大臣が国の内外に対して、うんでもなければすんでもないと、何も言わないというわけには私はいかないんだと思います。そういう意味で、様々な観点から今総理も考えておられるのではないかというふうに思っているところでございます。
○松沢成文君 この談話の、あるいは私的なメッセージの発出については、与党の自民党の中でも意見は大きく割れていると思いますし、恐らく国会の中でも賛否両論があるんでしょう。そういう中で、石破総理の考えだけで無理やりこれを強行するというのは、私は日本国の国益に合わないと思いますし、それで、まず、この談話やメッセージを出すとしたら、どうしても終戦記念日の八月十五日になりますよね、と思いますよ。だって、何十周年談話だったら、当然ですよね。それで、敗戦の原因を調べたその談話だったら、八月十五日以外ないでしょう。 八月十五日に石破総理がまだ総理大臣でいる可能性はどれぐらいあるんでしょうか。いや、私は、もしそこで、まあ政権の交代あるいは総理の交代があってですよ、次の総理が、いや、こういう談話はやめておくべきだったといって、そこからやめられるんですか。だからここは、そういうことも考えて、日本の国益を考えれば、こういう談話でとにかく謝罪外交を続けていくというのは日本はもう卒業しないと。だって、今、侵略行為をやっているのはロシアと中国ですからね、日本の侵略ばっかり非難しますけれども。それをやめろと言う方に力を入れるのが政治ですよ、今の人を救うわけですから、戦争を起こさないようにするわけですから。是非とも、外務大臣、今、その辺りしっかりと考えていただいて、石破総理と御相談いただければというふうに思います。 次、ようやくここから法案の質疑に入ります。 まず、本法案は、同志国との間で締結されている円滑化協定、RAAの国内実施を制度的に支えるものだと思います。私は、これを単なる法整備としてではなくて、現在の厳しい安全保障環境、とりわけ中国の軍事的台頭と覇権主義的行動に対する実質的な抑止力の一環と考えるべきだというふうに思います。 先ほどのシアター構想のも関連していますけれども、実際に中国は南シナ海、東シナ海において国際法を無視した拡張政策あるいは侵略行為を展開しておりまして、台湾周辺や尖閣諸島における軍事的圧力も高まっています。このような情勢下において、我が国が豪州、英国、フィリピン、さらにはフランスなど価値観を共有する国々との間でRAAを広範に締結して共同訓練や相互運用性を向上させるということは、事実上の準安全保障、準集団安全保障ネットワークとして、中国の行動を抑止する外交安全保障上の強力なメッセージともなると思います。 そこで、外務大臣に伺いたいのですが、我が国として、このRAAを、日米同盟の補完にとどまらず、中国の一方的な行動を牽制する実効的な戦略的インフラとして位置付けて、同志国とのネットワークを重層的、計画的に拡大していくという、そういう方針はあるんでしょうか。また、そのための地域的、戦略的優先順位付けや、あるいは将来的な締約国との交渉戦略をどう描いているか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、このRAAは、中国を含めて特定の国を念頭に置いたものではございませんが、やはり戦略的観点で進めていかなければいけないというふうに思っております。 今委員御指摘のように、自由で開かれたインド太平洋という構想を実現していくためには、インド太平洋の同志国との間で一層安全保障、防衛協力を多層的、重層的に進めていくことが必要だと思っておりますし、先般、私、NATOプラスIP4の外相会談に参加させていただきましたが、欧州諸国も、中にはインド太平洋に領土を持っている国もございますし、非常にインド太平洋と欧州大西洋の安全保障はもう密接不可分だという認識を持っている国々が増えてきておりますので、そういうインド太平洋以外の地域の国とも必要に応じて安全保障、防衛協力を進めていくことは非常に重要だというふうに考えております。 この辺も含めて、防衛省とよく協議をして戦略的に進めていきたいと考えております。
○松沢成文君 ちょっと時間がないので、通告の五番に行きます。 これ、アメリカとの日米地位協定とこのRAAの関連についてお聞きしますが、日米地位協定については、日本国内で罪を犯した米国人が米軍の施設・区域に逃げ込むといったことが問題視されまして、これまでも国会で様々議論になってきました。 この点について、日豪、日英のRAAの審査の際、政府はこう言っているんですね。豪州、英国が日本国内に米国が使用しているものと同等の性格を有する施設や区域は持っていないことから、派遣国部隊の構成員が我が国において仮に犯罪を行った場合でも、施設・区域に逃げ込むというような事態は想定されていないと、こういうふうに政府は答えています。 しかし、罪を犯した派遣国部隊の構成員が、例えば同国軍の艦艇やあるいは共同訓練期間中に滞在拠点としている場所に逃げ込むということはあり得ない話ではありません。こうした状況で日本が裁判権を行使する事態になった場合、日本側は罪を犯した者を逮捕するために立入りが可能なのか、また起訴前でも相手国側から日本への引渡しが行われるのか、この辺りについて外務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、引渡しに関する援助でありますが、御質問のような事案が発生した場合には、裁判権を行使する我が国として、日豪、日英部隊間の協力円滑化協定の第二十一条五の(a)に基づいて、被疑者の引渡しに関する援助を提供するように豪側又は英側に要請することとなります。 それから、艦艇内や滞在拠点への逃げ込みについてなんですけれども、被疑者が艦艇内に逃げ込んだ場合、事案に応じて我が国当局の関係者による軍艦への立入りへの同意を豪側又は英側に求めることとなります。それから、被疑者が宿泊施設等の滞在拠点に逃げ込む場合には、同拠点は言うまでもなく一般的に我が国の領域内でございますので、基本的には我が国の当局が警察権を行使するために同拠点に立ち入ることは可能でございます。 なお、接受国側が裁判権を行使すべき事案においては、派遣国側が被疑者を逮捕して一時的に身柄を確保することはあり得ても、拘禁することはなく、被疑者は接受国側に引き渡されて、必要に応じて接受国側が当該被疑者を逮捕し拘禁することとなると承知をしております。
○松沢成文君 そして、もう一つの疑問点は、この日豪、日英RAAにおいては、被疑者の逮捕、引渡しや捜査に関する相互援助を行うことが規定されています。 一方、既にRAAが発効した豪州、英国、そしてRAAの署名が行われたこのフィリピンですね、これはそれぞれ死刑廃止国なんですよね。で、仮に、日本において豪州、英国軍の構成員が日本人を殺害したりして、それが死刑に値するようなものであった場合、罪を犯した者が死刑を恐れて早急に自国の軍隊や当局に自首して、豪州、英国側に身柄が拘束されるという事態も想定し得ると思いますが、そのような場合は日本としてどのように対応するんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 我が国が接受国である場合、豪州国防軍又は英国軍の構成員である被疑者に死刑が科される十分な可能性がある場合には、豪側又は英側が被疑者の逮捕、引渡しや捜査の実施についての援助義務を免除されることとしつつ、一方で、日本国内においては、日本の警察が被疑者の逮捕等の警察権を行使するに当たって、豪側、英側はそれを妨害してはならない旨が協定の附属書等で規定をされております。 御指摘の場合の対応については、個別の事情に即して対応することとなるために一概に述べることは困難ではありますが、例えば、仮に当該被疑者が本国に帰国した場合には引渡しが実現しないということも考えられますが、この場合、豪州又は英国は、日本側の要請により、それぞれの法令によって認められる範囲内で、訴追のため自国の当局に事件を付託する義務を負うとされております。
○松沢成文君 最後の質問にしますけれども、日米地位協定については、こういう刑事裁判権だけではなくて、最近は、PFOSなんかの環境問題、それから米軍の航空機による騒音だとか事故といった地域住民の健康や安全に関わる問題が指摘されて、国会でも様々議論になっています。 このRAAに基づく協力活動においても、このような環境汚染、人の健康、安全に関わる事案は防止すべきだと考えますが、こうした問題に関連する規定は各種RAAに盛り込まれているんでしょうか。これ、参考人の方で結構です。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 日豪、日英部隊間協力円滑化協定第二十条におきまして、環境、人の健康及び安全の保護に適合する方法によりこの協定を実施するということが定められております。これらに影響を及ぼし得る問題について協議し、及び適当な情報を交換するということとなっております。 また、同条では、派遣国が接受国の法令を考慮して、環境や人の健康及び安全に対する損害や又は損害のおそれに対処するために適当な措置を接受国と協力して速やかにとるということが定められております。
○松沢成文君 もう終わりにしますけど、最後質問できなかったんですけど、これ、日米地位協定は、アメリカ軍が日本での活動で様々な条件を定めたものですよね。これから共同訓練なんかも頻発化しますと、自衛隊員がアメリカに行って、(発言する者あり)そう、逆もあるわけです。でも、それに関する規定はまだないんですね。是非ともそこについても検討しないと、極めて片肺的な関係になってしまいますので、是非とも御検討よろしくお願いします。 以上です。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 本日の午前九時三十三分に、和歌山県知事でいらっしゃいました岸本周平さんが御逝去されました。昭和三十一年生まれの六十八歳ですから、若過ぎね。つい一昨日は、大阪万博で御地元の皆さんとおみこしを担いで開会をお祝いされていたと。その直後でしたので、本当に残念でなりません。 岸本先輩は、東京大学卒業された後、大蔵省に入省されて、同期の仲間には、経済再生担当大臣をされた後藤茂之さんや、総務大臣をされた寺田稔さん、議員、そして、今テレビでよく出ていらっしゃいます高橋洋一さん、こういう仲間と同期だったんですね。 本当に聡明な方で、二〇〇九年に政界に入って、当選五回、ずっと私と同じ政党を歩んでまいりました。この小さな民主党を結党するときにも真っ先に、玉木代表を支えて頑張るんだとおっしゃってくださいました。玉木の、東大、大蔵省、はるかに先輩なのに、玉木に対して敬語で、玉木を支えて、本当に名実共に後見人でいらっしゃいました。私は民主党の、国民民主党の番犬と言われていますけど、本当にすばらしい、懐の深い方でした。 和歌山ですから、二階大先生や世耕先生や鶴保先生といったもう大変難しい選挙区、県でありながら、ここで、自民党でなくて、非自民で、野党の国会議員が知事になるんですから、相当な政治力や御苦労があったんだろうと思いますが、心から御冥福をお祈りし、岸本先生がいなかったら今の国民民主党はなかったと本当に思っています。 あれだけ優秀な方にもかかわらず、地べたをはい回って、選挙にめちゃくちゃ厳しい方で、浅野哲議員がXにも投稿していますが、新人議員のところに選挙のレクに来るんですけど、手の振り方ですね、普通に手を振っていると、そうじゃないと、腰をかがめてドライバーさんと同じ目線にして、ドライバーさんの目を見て手を振るんだと、魂を送るんだと、羞恥心を捨てて頑張れと厳しく御指導をしてくれたことを今でも思い出します。 その岸本先生のポスターにいつも書いてあったのが、普通の人から豊かになろうという言葉でした。普通の人から豊かになろう。特別な人でも、そうでもなくて、普通の人から豊かになろうと、まさにそれを貫いた方でございました。 心から御冥福をお祈りしたいと思いますが、両大臣も恐らくお付き合いがあったと思いますので、何か一言ずつ、あればお願いしたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 岸本先生はもう経済や税の専門家でございまして、いろいろと御指導をいただきましたが、中でもNPO法案という、民間の方々がボランティアとして活動するような法案を作るときに、超党派で議員連盟がありまして、そこの事務総長を長らく務めていただきました。法案の成立や改正、かなり認定NPOが増えて世の中が新しい活動が始まりましたけど、その際に非常にいろんな御薫陶をいただきました。 非常に多彩な才能で、これからというときに亡くなられて、誠に惜しい、残念なことでございまして、心から御冥福をお祈り申し上げたいというふうに思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 私はそれほど親しくお付き合いをいただいていたわけではありませんけれども、様々な国会活動のシーンを通じて岸本先生のお人柄というのを感じておりました。先ほどの榛葉委員のお話を聞いて、やはりそういう方だったんだなという思いを深くしております。 和歌山県知事としてこれからこそ活躍していただけると期待をしていただけに、残念でなりません。心から御冥福をお祈りしたいと思います。
○榛葉賀津也君 それでは、RAAの実施法について議論をしたいと思いますが、まあ野党第四党、三党ってなかなか悲哀がありましてね、用意した質問をみんなやっちゃうんですよ、これ。こちらから順番に来ると、先ほど山添先生とも話していたんですけど、ネタどんどん取られるねと。回転ずしの一番隅っこに座っているようなもので、イクラだ、トロだ、ハマチは全部食べちゃって、残ったのは納豆とかっぱしかないんですけど。たまにはこっちからやったらどうですかね、これ。沖縄の風さんから順番にこうやってやっていくというのも、委員長、是非御検討してください、後刻理事会でやらなくてもいいので。 幾つかお伺いしたいと思います。 私、これすばらしい協定だと思っているんですが、やはり中国は相当これに警戒していますですね。この協定を結ぶと決めたその日に、中国外務省がすぐ報道官で記者会見やっているんですね。国家間の交流と協力は地域の平和と安定を壊したり、第三国に対抗したりするべきではないと、アジア太平洋地域に軍事的なグループは必要なく、陣営対立をかき立てる必要もないと。相当警戒されていると思うんです。つまりは、これが極めて我々の抑止力にとっても有事にとっても大事な協定だということが分かるんですけれども。 ちょっと外務大臣は席外されているんですけど、防衛大臣で結構なんですけど、石破総理はこのゴールデンウイーク中にフィリピンを訪問されるという報道があったんですが、訪問されるんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) まだ正式な発表でございませんので、私は存じ上げておりません。
○榛葉賀津也君 外務省にも聞いておいてほしいんですけど、私、このRAAの次は、是非GSOMIAとかACSAをフィリピンとしっかり結ぶべきだと思うんです。これからの我が国周辺国の安定を考えた場合、フィリピンはとても鍵になると思います。まだフィリピンとはGSOMIAもACSAも結んでいませんが、その予定というか準備はされているんでしょうか。
○政府参考人(山本文土君) お答えいたします。 今の委員御指摘のとおり、フィリピンとはまだいわゆるそのGSOMIA、情報保護協定、それから物品役務相互提供協定、ACSAはまだ結ばれておりません。 今後どのような国とどういう順番でやっていくかというのは、先ほど大臣から答弁あったとおり、戦略的に考えていきたいと思いますが、我が方の手のうちも明かす話でございますし、この場でお答えするのは差し控えたいと思います。
○榛葉賀津也君 GSOMIA結ぶとかACSA結ぶとか、そんな手のうちは関係ないと思います。 これ、大臣、フィリピンの話で、是非フィリピンとGSOMIA、そしてACSA、これを前向きに検討してほしいというお話を今していたところでございます。これ、もし、特にGSOMIA結びますと、日米フィリピンの情報共有が極めて緊密にされますので、とても有用だと思います。 協定の話みんなやっちゃったので、じゃ、ワンシアターやろうかなと思ったら松沢さんがやっちゃったので。 この防衛大臣のワンシアターというのは、石破総理の言われたアジア版NATOとシンクロするんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) それは全く関係ありません。 ただ、情勢としましては、非常に技術が発展して、情報などもお互い共有できるわけでありますので、やはりこの地域の平和と安全というのは重要でありまして、特にインドからオーストラリア、フィリピン、そして日本、豪州というような広域のやっぱり安全保障というのはこれから考えていかなければなりませんので、一つのシアターではありませんが、面的な面での構想とか、やっぱり点から線へ、線から面へというような考え方というのは大事なことではないかなというふうに思います。
○榛葉賀津也君 これから様々な構想を考える中で、私は、各国にいる自衛隊の駐在武官、これは極めて大事になってくると思うんですね。 これ通告していないんですけれども、今アジアで防駐官が三人いるところは、つまりは陸海空いるところが、中国、韓国、インド、そしてベトナムなんですね。あれ、ベトナム、何でと思うかもしれませんが、これ、ラオスを兼轄しているので三人ということです。 フィリピン、今、海と空しかいないんですよ。私は、やっぱりフィリピン、これ、陸自の防衛駐在官も配置するべきだと思うんですが、そういう計画ないんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 私も数か月前、フィリピンに参りまして、駐在官から話を聞きました。ますます、今、早期警戒レーダーなども配備をしたり、情報の面の協力も進んできておりますので、そういう意味においては二人よりは三人の方がいいんじゃないかなというふうに思っております。
○榛葉賀津也君 座布団の話もあるのでそう簡単ではないかもしれませんが、私は、フィリピンには陸海空それぞれの自衛官を配置する意味は大きいというふうに思います。 次、通告に従って、次期戦闘機の共同開発、これについてちょっとお伺いしたいんですが、GCAPにインドが参画する可能性を探る、インドからですね、これに参画する可能性を打診する話があったというんですが、そういう打診、日本にあったんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 非常に安全保障環境がますます厳しくなってきておりまして、当然、民主主義とか法の支配といった基本的価値を有するインドとの協力は必要でありますし、また、GCAPにおきましても、日英伊三か国による同盟国、パートナーとの協力を念頭に置いて設計されてきたものでありますが、お尋ねのインド、またそれ以外の参加国の参加については申し上げる段階にはございません。
○榛葉賀津也君 では、インドからの打診があったことは事実なんですね。
○国務大臣(中谷元君) 相手国の関係もございますのでその点は申し上げられませんが、せんだって桜が満開のときにインド大使館に御招待いただきましたけど、インド大使からそういうお話はございませんでした。
○榛葉賀津也君 微妙な答弁ですよ、それ。 大臣、今度ゴールデンウイークにインドに訪問されると聞いているんですが、インドに行かれるんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) まだ決まっておりませんが、インドを訪問したいなという希望は持っております。
○榛葉賀津也君 ますます微妙な答弁ですけど。 サウジアラビアの話ですが、サウジアラビアがGCAPに参画する可能性というのはあるんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 御承知のとおり、サウジアラビアといいますと、エネルギーの安全保障上、我が国にとりましても重要なパートナーでございますとともに、アラブの盟主として中東の地域の平和と安定において大変重要な役割を担っております。 防衛省としましても、防衛協力や交流を強化をしていくということは非常に重要であるという考えでありまして、その上で、GCAPにつきましては、日英伊三か国の同盟国、パートナー国との協力を念頭に置いて設計されたものでありますが、現時点で、お尋ねのサウジアラビアの参加につきましては現時点で申し上げる段階にはないということでございます。
○榛葉賀津也君 現段階で申し上げる段階ではないけれども、将来的には可能性はあるという理解でいいでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 現在、日英伊三か国によって同盟国やパートナー国の協力を念頭に置いて設計され、協議をされてきておりますので、現時点において申し上げられないということでございます。
○榛葉賀津也君 では、日本とサウジって、今までどんな防衛交流があって、どんな防衛協力の実績があるんでしょうか。また、大臣は今月、サウジのハリド国防相とお会いするやに聞いていますが、どんな話をされるんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) サウジアラビアとの防衛大臣会議はまだ決まっておりません。やはり、先ほど申し上げましたとおり、アラブの盟主でもありますし、非常に安全保障上極めて重要な国であるという認識を持っておりますので、またお会いしていろんなお話をしたいなという希望は持っております。
○榛葉賀津也君 またこの問題後日やりたいと思いますけれども、メリット、デメリットあるでしょうね。ただでさえ今遅れているこの開発が更に遅れる可能性もあるし、イエメンとの関係含めて、サウジアラビア微妙だと思いますし、インドもそうですけれども、ロシアですね、特にサウジはロシア、中国ともこういう防衛交流ありますので、是非これは、こういう議論をすると、外交上相手があるから話さないとか、仮定の話には答弁できないとか、これ外交防衛ってほとんど相手があって、仮定の話をやらないと議論にならないんで。 私、初当選の頃、これだけ頻繁に相手があるからとか、外交上の理由でとか、仮定の話にというのは、昔はこういう答弁余りなかったね。最近これやられると何も議論にならないので。是非この問題はまた後日やりたいと思います。 RAAの実施法について幾つかお伺いしたいんですが、自衛隊の装備というのはなかなかすごくて、例えば戦車なんかにもヘッドライトが付いて、方向指示器があって、ブレーキランプがあって、着脱式のバックミラーがあったりして、公道を走れるようになっているんですね。 ところが、今度他国から来る装備品というか等々は、そういう、付いていないと思うんですよね。これ、よくよくしっかり安全確保しないと、さっきから出ていますけれども、防衛省の戦車や車両同等の安全基準は多分満たしていないと思うので、それしっかり担保した方がいいと思うんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 円滑化協定には、派遣国の公用車両は接受国による登録を要求されない旨が定められております。これを受け、この法案では、各種の共同活動の円滑化を図るとの趣旨も踏まえ、相手国の軍隊の公用車両については、車両に関する報告や氏名等の表示に係る道路運送法の規定を適用除外しております。また、車両の登録や車検などに係る道路運送車両法の規定を適用除外することを定めております。 相手国の軍隊が我が国に公用車両を持ち込む場合には、円滑化協定に基づき、相手国の公用車両が我が国において使用する移動の経路について事前に協議することが定められておりまして、我が国は、移動の経路を定めたり、移動に制限を課したりすることが可能となっています。 こうしたことから、相手国の軍隊が我が国に公用車両を持ち込む場合には、事前に相手国と適切に協議し、我が国として必要な経路の指定や移動の制限を課すことで安全性を確保することができるというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 まあ先ほど来その答弁ずっとされていますが、了解いたしました。是非ここしっかりやってほしいと思います、安全のためですので。 ちょっと話変わるんですけれども、東京を走っていますと、青い外交官ナンバーがたくさん走っているんですね。かつてこの委員会でも議論になりましたが、この外交官ナンバーの車両が交通違反を繰り返して、罰金払わないし、逃げっ放しというのがたくさんあるんですよ。これ、かつてやりました、この委員会でも。 これ、ちょっと古いデータなんですが、二〇一九年で、一年間で二千七百三十六件の違反をしてもう逃げちゃうと。このほとんどが中国とロシアなんですけど、ロシアが千百件以上、中国が四百十六件、これ半分以上なんですよ。 我々がこの協定を結んだ相手国がこのようなことをされると思いたくないですけれども、この法案には、締約国軍隊の公用車両、これに道路交通法が適用除外になるということは明記されていないんですね。もしこの締約国軍隊の公用車等と若しくは締約国から来た軍人軍属が交通違反を犯した場合、これ同じように免除されることがあるんでしょうか。それとも、しっかり日本人同様に対応するんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 円滑化協定は、派遣国と接受国の間で裁判権を行使する権利が競合する場合の裁判権の分配について規定しております。 我が国で相手国軍隊の構成員などが交通違反などを含む事件、事故を起こした場合、相手国当局は、専ら派遣国の財産又は安全のみに対する罪など及び公務執行中の作為又は不作為から生じる罪、公務中の事件ということになりますが、これについては裁判権を行使する第一次の権利を有することとなります。 一方で、それ以外の罪、すなわち公務外の事件などについては我が国の当局が裁判権を行使する第一次の権利を有することとなります。
○榛葉賀津也君 最後に外務大臣にお伺いしますが、これ、三か国になりましたね、イギリス、オーストラリア、そしてフィリピンと。次の国は、大臣、どんなところと交渉されて、その進捗状況はどうなんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 現在、フランスとの間で交渉を行っておりますが、先ほど申し上げましたように、自由で開かれたインド太平洋という構想をしっかりと実現をしていくためにどういう国と安全保障協力を結んでいくことが適切かと、またRAAについても結んでいくべきかということを防衛省としっかり協議をして考えていきたいと思っております。
○榛葉賀津也君 ありがとうございました。 終わります。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 三月十八日、イスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区への大規模攻撃を再開してから、間もなく一か月になります。この期間だけで死者は千人を超えます。十三日には、ガザ市で最後まで機能していたアル・アハリ・アラブ病院も攻撃されました。病院は完全に破壊され、患者とスタッフが移動を強いられたといいます。 資料をお配りしておりますが、三月二十三日には、南部ラファで赤色灯などを点滅させて夜道を走行していた救急車や消防車が攻撃され、パレスチナ赤新月社の救急隊員やUNRWA職員ら十五人が遺体で見付かったといいます。 外務大臣に伺います。これは国際法違反の攻撃ですね。
○国務大臣(岩屋毅君) イスラエル軍によるガザ地区への攻撃再開によって、今委員御指摘になったように、民間人を含む多くの死傷者が発生しております。危機的なこの人道状況に我が国としては深刻な懸念を有しておりますし、甚だ遺憾に思っております。 今般のイスラエルによる行動につきましては、我が方として事実関係の十分な把握が困難でありまして、我が国として確定的にこれを評価することは難しいということは御理解をいただきたいと思います。 いずれにしても、我が国は、全ての当事者が国際法に従って行動することを一貫して求めてきておりまして、イスラエルに対しても、一般市民の保護の重要性、国際人道法を含む国際法に従った対応を累次にわたって求めてきておりますし、また今後も求めてまいります。 私自身、まず就任直後にカッツ外相、今は国防相でございますが、また十二月にはサアル外相と電話会談を行いましてこういう点を申し入れましたが、今般の事態を受けて、更にイスラエルへの働きかけを強めてまいりたいと考えております。
○山添拓君 いや、記事にありますけれども、イスラエル軍の側がこれはミスだったと認めているんですよね。なぜ非難できないんですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 様々な報道等にも接しておりますけれども、我が方として事実関係を確定的に把握することが困難でございますので、評価は困難でありますけれども、我が方の考え方は先刻申し上げたとおりでございまして、甚だこの事態を遺憾に思っておりますし、働きかけを強めてまいりたいと思います。
○山添拓君 いまだに国際法違反だということを述べられようとしない。 国際赤十字・赤新月社連盟のジャガン・チャパゲイン事務総長は、最も複雑な紛争地域であってもルールは存在する、国際人道法のルールはこれ以上ないほど明確だ、民間人、人道支援、医療サービスは保護されなければならないと、こう述べています。日本政府としても明確に非難をすべきだと思います。 大臣、先ほども、深刻な懸念を持っている、甚だ遺憾と、こうおっしゃって、昨年末から就任前後にかけてイスラエル側にも働きかけてきたということをお話しでしたけれども、では、この攻撃の再開後はイスラエル政府やあるいはそれを支援している米国政府に対してどんな対応をされてきたんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 攻撃当日の三月十八日には、現地に出張していた安藤中東アフリカ局長からイスラエル政府に対して、攻撃への強い懸念を表明した上で、合意の誠実かつ着実な履行、人道状況の改善について直接強く申し入れたところでございます。
○山添拓君 大臣自身が行動すべきだと思います。 ユニセフなど六つの国連機関が七日、ガザ地区で死者数が急増しているとして、早急な停戦を求める共同声明を出しています。支援物資の搬入が停止されたままで、医療体制や食料不足は危機的状況にある、世界の指導者に緊急に行動するよう訴えるとしていますよ。 大臣、例えばイスラエル大使を呼んで抗議するなど、大臣自身が行動すべきじゃありませんか。
○国務大臣(岩屋毅君) 私を含めて、様々なレベルにおいてイスラエルへの働きかけを強化してまいりたいと思います。
○山添拓君 こうした中で、七日、ネタニヤフ首相と会談した米国のトランプ大統領は、またしても、ガザ所有という暴言を吐きました。ガザを信じられないほど重要な不動産と呼んで、米国のような平和勢力がガザ地区を支配し所有することはすばらしいことだ、パレスチナ人を連れてほかの国々に移住させれば、移住できる国はたくさんあるなどと述べています。 民族自決は国連憲章の大原則です。パレスチナ和平の二国家解決も日本政府が目指している方向だと思います。トランプ氏の発言は日本政府の立場としても到底許されないものだと思いますが、これについては批判をされたでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) トランプ大統領の一連の発言については承知をしておりますが、米国内や関係国の間においても様々な議論がある現段階において、日本政府として見解を述べることは必ずしも適切でないと思っておりまして、今後も推移を注意深く見極めていきたいと思いますが、先般アラブ諸国において、ガザの再建についての提案などがまとめられておりますけれども、こういうものはしっかり尊重されていかなければならないと考えているところでございます。
○山添拓君 重ねて伺いますけれども、トランプ氏に対して、この問題での発言に批判の声は届けていないんでしょうか。 私、様々な意見がある、様々な声があるといって済まされるような発言じゃないと思いますよ。世界のいろんな国々が発信していますよ。大臣は今後も、様々な意見があるからと、トランプ氏に対して、米国政府に対して物を言わなくていいんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 一般論として申し上げれば、国際法上、文民を占領地域から他の国に強制的に移送することは禁止されております。その上で、繰り返しになりますけれども、トランプ大統領の一連の発言については、米国の国内でも、あるいは関係国の間でも様々な議論があると承知をしておりまして、日本政府として確定的に見解を述べることは必ずしも適切ではないと、推移を見極めていきたいと思っております。
○山添拓君 いや、日米関係の黄金時代だと言ってきたわけでしょう。その米国がこういう発言をして、今大臣が言われたように、一般論からすれば到底許されないような発想を繰り返し語っているわけですよ。ですから、明確に批判し、撤回を求めるべきだと思います。この点、強く指摘しておきたいと思います。 法案についても伺います。 本法案は、従来、個別に整備してきた部隊間協力円滑化協定の国内実施法を一般化するものです。法案のタイトルは日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における云々とありますが、条文上、締約国とはどこなのかと、これ定めがありません。締約国とはどんな国であるべきか、その定めもありません。 特定の国際約束を担保する法律で、締約国を特定せず、今回の法案のように一般的な規律をしている例として、社会保障協定を参考にしたということを伺いました。ただ、社会保障協定というのは、海外で暮らす日本人や日本で暮らす外国人それぞれ、医療保険や年金制度のこの掛け捨て防止など、お互いに調整をするための協定です。ですから、相手国がどこであっても同じ仕組みになるのは当然だと思います。 しかし、円滑化協定はそれとは全く異なると思うんですね。今日お話もありましたけれども、派遣国軍隊の軍人や軍属が犯した公務中の犯罪は派遣国側に第一次裁判権を与えます。また、公務外、これもお話ありました、日本の刑法の下で死刑が科されるような重大な罪を犯した場合、死刑を廃止している国は日本に身柄引渡しの義務を負いません。つまり、こうした場合には日本が裁判権を行使できない。主権の制限、放棄ということです。主権の制限や放棄という重大な内容を含む法律を国会がその都度審議し判断していくのは当然のことだと思うんですね。 内閣法制局に来ていただいています。この法案についてどういう審査をされたんでしょうか。
○政府参考人(栗原秀忠君) お答えをいたします。 本法律案につきましては、防衛省の方において立案されまして、私ども内閣法制局において審査をしたものでございます。 先ほど委員から御紹介もございましたが、社会保障関係の法律といたしましては、社会保障協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律というものがございます。 こうした先例も踏まえまして、今回の法律案につきましては、今お話もありましたように、確かに法律に規定する内容につきましては異なるところはございますけれども、我が国と我が国以外の締約国との国際約束の実施を確保するために我が国の法律の特例等の必要な事項を定めるという点では同じでございまして、その規定する内容が異なるからといって法形式に違いがあるものではなく、今回の法案で適当であるというふうに判断したものでございます。
○山添拓君 いや、全く適当じゃないと思いますね。主権の放棄、制限に関わるような問題をどの国と約束するのかについて審査できないわけですよ。本当にそれでいいんですか。本当に適当でしょうか、法制局。
○政府参考人(栗原秀忠君) お答えいたします。 本法律案におきます締約国ということでございますけれども、この法律案の第二条第一号におきましては円滑化協定の定型的な事項が書かれておりまして、これに当てはまる国際約束が締結され、その内容がこの法律案に定める措置と合致するものであるということを確認した上で、具体のどの協定が適用対象かというのは政令で定めることにしております。 当該国際約束の相手方を締約国というふうにこの法律では扱うものでございますから、必ずしも不明確であるという御指摘は当たらないものというふうに考えております。
○山添拓君 いや、全く分かりません。 法制局における本法案の審査資料の委員会への提出を求めます。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○山添拓君 防衛大臣にも伺います。 主権の制限や放棄を伴う法律です。その相手国がどこであるのか、法律上明記されていません。にもかかわらず、国会にどんな審査をせよというんですか。
○国務大臣(中谷元君) 累次説明を申し上げていますけど、この円滑化協定に関する国内担保措置の内容、これは定型化をしていることを踏まえまして、これまで相手国ごとに整備している円滑化協定の国内実施法を共通規定化をするということでございまして、こういう共通化の規定によって担保措置を総覧することができる、そして国内法の内容について一定の示唆を与えるというようなことでありまして、このようなことによりまして法案を審査を今いただいておりますけれども、国会議員の皆様には、丁寧な御説明を通じまして皆様方の御理解をいただくということは非常に重要であるというふうに認識しております。
○山添拓君 いや、丁寧な説明といっても、今の段階で締約国はどこなのかと、どういう範囲なのか分からないじゃありませんか。
○国務大臣(中谷元君) この目的というのは、安全保障の防衛協力を促進するということで、インド太平洋地域の平和と安定を支えるということにつながることでございます。 この相手国を検討するに当たりましては、先ほど申し上げましたけれども、相手国との安全保障協力を進めている中で、相手国との二国間関係、また自衛隊と相手国との軍隊との協力の実績、具体的ニーズ等も踏まえながら、外務省と連携して適切に判断をしているというふうに認識しております。
○山添拓君 どれだけ聞いても、相手国と言われるだけで、それがどこまで広がっていくのか、どのような国を念頭に置くのかということさえ御説明になりません。全て今後の政府の判断に委ねよということになります。 私は、自衛隊の海外活動や外国軍との共同の軍事活動を拡大すること自体大問題だと考えますが、本法案は少なくとも国会の審議権、立法権を侵害するものであって、到底賛成できません。 防衛大臣に伺います。 これも先ほどお話が若干出ましたが、大臣が三月末、ヘグセス国防長官との会談でワンシアター構想を伝えていたことについて、そのとおりの言葉を使われたかどうかはともかく、先ほどの御答弁ですと、日米同盟とその同盟国の軍隊が文字どおり一体となって、米軍の下にこの地域全体で軍事ブロック的に対抗していこうとするものだと思います。専守防衛どころじゃないじゃありませんか。
○国務大臣(中谷元君) 会談の内容は、詳細を明らかにすることは差し控えたいと思いますが、やはり日米で協力を進めていくということにつきましては、近年のこのインド太平洋地域の安全保障情勢、これにつきましてやはり力又は威圧による一方的な現状変更の試みに反対するということは共通の認識でございます。 そういう意味で、自由で開かれたインド太平洋を実現するためには、日米を中核として、豪州、韓国、フィリピンを始めとする地域パートナーとの間で情報共有、運用面を含む協力を進展させていくということで、それぞれ各国とも協議は進めているわけでありまして、豪州、インドネシア、フィリピン、私訪問しましたけれども、このほかにも日米豪比韓、この五か国の防衛大臣会議も行いました。 こういった取組を推し進めて、やはりこの地域の同志国の連携、これを深めるということで地域の平和と安定を保っていくということでございます。
○山添拓君 私は、今の御答弁の中に我が国における憲法上の制約についての発言が一切なかったということが大問題だと思います。 ヘグセス長官は大臣との共同会見で、日本は同盟国が西太平洋で直面するいかなる緊急事態でも最前線となる、こういうふうに述べていました。これ、大臣とまさに同じ発想だと思うんですが、つまり、日本の憲法などそっちのけで緊張関係を高める方向を共にしていると、共有しているということだと思うんですね。 こうした下で、円滑化協定や本法案によって円滑に実施しようとしているのが二国間、多国間の共同軍事演習です。昨年二月に実施した日米共同指揮所演習、キーンエッジで、台湾に侵攻する中国軍の艦艇に対して自衛隊機がミサイル攻撃を行う判断が下され、仮想攻撃したなど、演習の概要が明らかになったといいます。 これ、七日付けの産経新聞の報道です。防衛省、事実でしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 防衛省・自衛隊は、各種事態における日米共同対処及び自衛隊の統合運用に係る指揮幕僚活動を演練し、日米の共同統合運用能力の維持向上を図ることを目的として、昨年二月一日から八日にかけて令和五年度日米共同統合演習、キーンエッジを実施いたしました。 この演習は、我が国防衛のための日米共同対処及び自衛隊の統合運用に係る指揮幕僚活動を演練するものであり、特定の国や地域を念頭に置いたものではございません。
○山添拓君 記事によりますと、演習では、中国軍が台湾に侵攻するとともに、米軍佐世保基地などを攻撃し、ただし、武力攻撃事態の認定は見送り、存立危機事態と認定し、集団的自衛権の行使が可能となり、米側が攻撃を要請し、日本側がこれを受け入れ、攻撃したと記されております。 随分詳しいんですけど、これ事実じゃないということでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) そのような事実を発表したことはございませんし、その演習につきましても、自衛隊の活動というのは憲法そして法律の範囲内で総理や防衛大臣の指揮の下に行われておりますので、我が国が主体的に判断するものであります。したがって、そのような憲法違反の中で共同訓練を行うというようなことはあり得ないということです。
○山添拓君 発表したことはないとおっしゃるだけで、これが事実かどうかということは否定されなかったかと思います。 資料の二ページを御覧ください。琉球新報の記事です。 仮想敵国を初めて中国と明示した演習であったことは昨年二月にも報じられておりました。二〇二三年末、台湾有事に関する日米共同作戦計画の原案が完成し、図上演習であるキーンエッジの演習結果をこれに反映させ、続く実動演習であるキーンソードで実動し、計画の有効性を検証する流れと報じています。 キーンソードは、四万五千人が参加した最大規模の日米統合演習です。初めて南西諸島から住民を避難させる想定の訓練や、前線から傷病者を沖縄本島、本州に移送する訓練も行われました。 防衛省、このキーンソードもいわゆる台湾有事を想定したものだったんでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えいたします。 自衛隊と米軍は、我が国防衛のための日米共同対処及び自衛隊の統合運用について演練、検証し、共同統合運用能力の維持向上を図るために、昨年十月二十三日から十一月一日にかけて、日本全国において令和六年度日米共同統合演習、実動演習を実施いたしました。 これにつきましても、特定の地域あるいは国を念頭に置いたものではございません。
○山添拓君 そうしますと、これは台湾有事を想定したものではないと言いつつ、しかし、そもそも仮想敵国を初めて中国と明示した演習だったと、そのキーンエッジの演習結果を反映させたものかと、この昨年二月時点のこの報道についても事実とは異なるということでしょうか。
○政府参考人(大和太郎君) お答えします。 令和六年度日米共同統合演習、実動演習に係る具体的な内容については、我が国及び米国の具体的な態様に関わるものでありまして、事柄の性質上、お答えを差し控えさせていただきます。
○山添拓君 つまり、否定はされないんですね。 資料の三枚目、琉球新報の記事です。 今年二月に実施した、陸上自衛隊と米軍、オーストラリア軍による島嶼防衛を想定した共同指揮所演習ヤマサクラについて、森下幕僚長が講演しています。ここでは、シナリオを南西諸島とするなど、よりリアルな想定で実施していると発言しています。あるいは、ジョエル・ヴァウル米太平洋陸軍副司令官は開始式で、中国、北朝鮮、ロシアと名指しをして強調しています。少なくとも、米側は隠さずに述べているわけですね。 法制局に伺いたいんですが、こうして仮想敵を具体的に定めて行う軍事演習は、どれだけ抑止力だと言い繕っても、憲法九条一項が禁止する武力による威嚇に当たるのではないですか。
○政府参考人(栗原秀忠君) ただいまお尋ねのありました共同軍事演習が武力による威嚇に該当するかどうかという点でございますけれども、これ、個別の状況に応じて判断すべきものでありますところ、当局として、お尋ねの共同演習について、その詳細、事実関係を承知しておりませんため、お答えすることは困難でございます。
○山添拓君 いやいや、個別について伺うわけではなく、仮想敵を具体的に定めて行うような軍事演習が憲法上どういう問題があるかということを伺っています。 抑止力だと政府は言います。抑止力と武力による威嚇、その区別はどこにあるでしょうか。政府が主観的に抑止力だと言えば威嚇にならないのでしょうか。これは法制局にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(栗原秀忠君) 重ねてのお尋ねではございますが、内閣法制局として、この軍事演習のその詳細につきまして承知しているわけではございませんので、なかなかお答えするのは困難であることは御理解いただければと思います。
○山添拓君 法制局が憲法上の解釈について論じられないということ自体大変な問題だと思います。私は一般論で聞いているんですけどね。 大臣、抑止力というのは、防衛大臣、相手に攻撃が無意味だと思わせることです。軍事力を背景に、抑止が破れた際には武力を行使するという態度です。これは威嚇にほかならないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 我が国は憲法によって九条一項の武力による威嚇ということで禁止をされております。これはどういうことかというと、現実にはまだ武力を行使しないが、自国の主張、要求を入れなければ武力を行使するという意思、態度を示すということで威嚇するというものと認識をしております。 しかし、自衛隊が実施する共同訓練・演習というのは、自衛隊の戦技技量の向上及び米国及び第三国との連携強化、これを図ることを目的として実施をしておりますので、憲法により禁止されているところの武力による威嚇に当たることはありません。 加えて申し上げますが、この訓練は陸上自衛隊、米陸軍、オーストラリア軍との相互運用性の向上を図ることを目的としており、特定の国や地域を想定したものではありません。また、特定の地域における事態の発生を念頭に置いたものではございません。 記事の紹介がございましたが、一体誰がこういうことを言っているのか、そういうこともきちっと示していただかなければ、こういった間違った情報が流れているということにもつながります。 それから、陸上幕僚長の話がありましたが、これにつきましては、陸上自衛隊の幕僚長、これがこの特定の地域を念頭にしたことを言っているということではございません。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、まとめてください。
○山添拓君 はい。 もう時間ですからもちろん終わりたいと思いますけれども、否定をされなかったから私は質問してきたわけです。仮想敵を公然と掲げて台湾有事など具体的に想定して行う共同軍事演習は、抑止力どころか軍事的緊張を高める威嚇にほかならないと思います。やめるべきだと、この点を指摘して、質問を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 RAA実施法案は、日本が戦争に巻き込まれた際に利害関係国を増やそうとする意図でしょうが、そもそも、戦争を前提とする安保三文書は、日本国民の生命、財産を守らないばかりか、既にトランプ二・〇以降、安保三文書の同盟国、同志国、国際機関の連携という外交方針が成り立たなくなっている中で、百害あって一利なしと考えます。 前回委員会で中谷防衛大臣は、那覇空港の第二滑走路も早期にできたとし、辺野古ができていないのは、県の努力が足りないかのように話され、軟弱地盤は関空や羽田にもあったが、両空港とも今は開港していると話されました。 大浦湾埋立工事は防衛省がやっているのであって、進まないのは技術的困難が立ちはだかっているからです。一九九六年の五ないし七年以内の普天間飛行場全面返還から二十九年目直前だったので、中谷大臣の発言は県民に大きな反発を呼んでいます。 配付資料③、④のように、大浦湾の海底地盤は均質な地層構造の羽田や関空と大きく違うのです。海底水深も均一でなく、水深五メートルから三十メートルと複雑で、海底地層も軟弱地盤を含めて多様な地層で、地層沈下も予測困難です。ですから、軟弱地盤については、辺野古基地と他の空港、羽田、那覇、関空の埋立地の違いについてレクを受けた方がいいとお勧めしたのです。 ちなみに、関空は一期島で、一九九四年開港から二〇二三年十二月までに平均沈下量で三・七九メートル沈下し、埋立開始から考えると、開港まで九・八二メートルでしたので、合計十三・六一メートル沈下しているんですよね。二期島では十七・二五メートルです。 このように、埋立ては沈下します。これについての質疑はしませんけれども、このような埋立地はずっと沈み続けるんです。その④の羽田、関空を見たら分かりますけれども、水平です、同じように沈むところなんですね。 そういう中で、実は辺野古は沈まないんです。真ん中には陸地があります。だから、五メートルのところもあれば、三十メートルもある。そういうことを予測できないということは技術検討委員会でももう明らかにされているんですね。だから、極めて困難な状況になっていく。ですから、私は、これは完成し得るのかといつも言っているわけです。 それでは次に、前回に引き続いて、台湾有事に関する日米共同作戦計画について伺います。 配付資料①のように、四月七日付けの産経新聞は、「空自機 中国艦を仮想攻撃 日米演習の概要判明」とする記事を掲載しました。 記事によれば、自衛隊と米軍が昨年二月に実施した日米共同指揮所演習、キーンエッジにおいて、中国軍が台湾を侵攻するとともに、米軍の佐世保基地や岩国基地を攻撃、日本政府は、個別的自衛権を行使する条件となる武力攻撃事態の認定は見送ったが、存立危機事態と認定、集団的自衛権の行使として、日本側は米側の要請を受け、航空自衛隊の戦闘機が空対艦ミサイルで台湾海峡の中国軍の輸送艦を攻撃、これを受けて中国軍が与那国島に上陸したが、戦闘の後、自衛隊が制圧という結果だったということです。 この戦闘図が示している特徴は、第一に自衛隊が中国軍を攻撃するということ、第二に日本国土で米軍は戦闘行動を行わないということ。二〇二四年十月のキーンソード、日米共同統合演習でも、米軍は武力攻撃をしていません。二十年前の二〇〇五年の米軍再編合意で、もはや日本は日本自身が守るということが合意されているんですね。ですから、今では米軍は日本を守りません。 大臣、日米共同指揮所演習、キーンエッジについて御存じでしたか。このとおりで間違いありませんか。
○国務大臣(中谷元君) 昨年二月は、まだ私、大臣に就任しておりませんでした。その後、この報道等にも接したわけでございますが、日米共同訓練は累次実施をしておりまして、これは、各種事態における共同対処、また自衛隊の統合運用に係る指揮幕僚活動を演練をしまして、日米の共同統合運用能力の維持向上を図ることを目的といたしておりまして、この昨年二月一日から八日にかけては令和五年度のキーンエッジを実施したということでございます。 本演習は、我が国の防衛のための日米共同対処及び自衛隊の統合運用に係る指揮幕僚活動を演練するものでありまして、特定の国又は地域を念頭に置いたものではございません。
○伊波洋一君 この図を見て分かるのは、米軍はもはや日本にはいないんですね。フィリピンから来るようになっています。ですから、私たちの国が、多くの皆さんが考えているように、アメリカが日本を守るということはもうないということを念頭に置いて考えないといけないということなんです。 これが確率の高いシナリオなのであれば、結局、台湾有事を存立危機事態に認定し、自衛隊が軍事介入、与那国など軍事目標に反撃を受けて日中の全面戦争へ発展するという、私が繰り返し警鐘を鳴らしてきたとおり、沖縄を始め日本全土を戦場にするシナリオではないですか。安保三文書とこの間の日米共同作戦計画は、このようなシナリオに沿ったものではありませんか。
○国務大臣(中谷元君) このキーンエッジは、我が国防衛のための日米共同対処及び自衛隊の統合運用に係る指揮幕僚活動を演練するものでありまして、何度も言いますが、特定の国・地域を念頭に置いたものではございません。我が国の防衛政策は、特定の国・地域を脅威とみなして、これに軍事的に対抗していくという発想には立っておりません。 戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、我が国の独立と平和、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは政府の最大の責務でありまして、防衛力の抜本的強化によって、我が国自身の、日米同盟、抑止力、対処力、これを向上させて、我が国に対する武力攻撃そのもの、その可能性を低下させていくためのものでございます。
○伊波洋一君 二〇一五年のガイドラインでも、もはや米軍は武力攻撃をするということを書いていない、その代わり自衛隊は、その集団的自衛権の行使として敵を攻撃するということはきちんと書いている、それは義務のように書いてある。だからこのような演習が成り立っているわけです、実際の話はですね。 存立危機事態と認定をして、集団的自衛権で自衛隊が軍事介入したことによって、与那国島など日本の領土が攻撃を受けるということは、国民の生命、財産を守れなかったということであって、日本政府の役割が果たせなかったということではありませんか。
○国務大臣(中谷元君) 政府としましては、まずこの台湾海峡の平和と安定、これは安全保障はもとより国際社会全体の安定にとっても重要であると認識しておりまして、台湾をめぐる問題が対話によって平和的に解決をされるということを第一といたしております。 いずれにしましても、この憲法九条の下で許容されるのは武力行使の三要件に該当する場合の自衛の措置に限られております。いかなる場合がこれに該当するかにつきましては、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して政府が持ち得る全ての情報を総合的に判断をするということでございまして、とにかく、政府としましては、我が国の平和と独立、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、いかなる事態にでも対応できるように平素から万全を期して対応しているというところでございます。
○伊波洋一君 キーンソード25、先ほど言いましたように、米軍は攻撃をしていません。つまり、自衛隊が自衛隊の基地から攻撃はしています、様々な攻撃。これは、皆さんが発表したものにどういうことをやるかというのは全部書かれているんですね。対艦攻撃と対空戦闘とか、あるいはそういったものが自衛隊の基地では行われています。それ新聞にも報道されています。でも、米軍の基地にはないんですよ。 その上で、今日、今回の産経は、まさに米軍は日本国土から来るのじゃなくて、フィリピンから来ると。つまり、いないんですから、何といっても、そこにもう。そういうことを何も明らかにしないまま、あたかも何か日本が戦争をできるんだというようなイメージだけを振りまいている。でも、私たち日本は、朝鮮とロシアまで敵にして、要するに、そういう抑止力をつくるんだという言いぶりだけれども、アメリカは助けないですよ。そういったことがもう既に合意されているわけなんですから。 是非、委員長、この記事にある昨年二月に実施された日米共同指揮所演習、キーンエッジの内容について、防衛省において委員会に提出するようお取り計らいください。
○委員長(滝沢求君) 後刻理事会で協議いたします。
○伊波洋一君 先島の十二万人、奄美群島の十万千五百人の住民を立ち退かせて、自衛隊が臨時の攻撃拠点を設けるというのが台湾有事の日米共同作戦の重要なキーです。そもそも、台湾有事というのは米国の戦略なんです。中国の戦略じゃないんですね。それにいかに日本を巻き込んで、そして日本に戦わせるかというのがこの間の流れです。米軍がグアムより東へ後退する中で、日本の自衛隊だけが台湾有事に軍事介入して南西諸島での戦闘を行うというのがその作戦計画です。 防衛大臣、この島外への全住民避難計画は、結局、南西諸島から人払いをして軍事要塞化して、そこで中国と戦争をするのが本当の目的ではありませんか。
○国務大臣(中谷元君) それは全く違います。 さきの沖縄戦におきましては、住民を盾に戦わせ、そして置き去りにし、そして犠牲にしたということは、これは私にとりましては一番大きな教訓でありまして、やはり万が一の有事の際には、住民の安全を実効的に確保するためのものでありまして、このために有事に際して住民の迅速な避難、これを実現させる、万が一の事態に備えて平素から関係機関が連携して、様々な検討、訓練を行っていくということが重要でありまして、私も石垣島に訪問して視察しました。市役所の方から丁寧な住民避難の手順や考え方も伺いました。そして、地元の方々も訓練をしておられまして、非常に、私の一環としましては、安全保障上、このような地方自治体が協力をし、そして住民の方々が実際に行動してくれているということにつきましては、この住民の安全を最優先にしたものでありまして、日頃から関係機関が連携して、こういった検討、訓練を行っていくということは非常に大事であるというふうに認識したところでございます。
○伊波洋一君 配付資料②を見てください。 沖縄戦において、渡嘉敷村前島では、当時、国民学校の比嘉分校長が具申をして日本軍を駐屯させなかったため、一九四五年三月に米軍が島に上陸した際も、渡嘉敷など他の慶良間諸島が激しい戦闘に巻き込まれたことと異なり、攻撃やいわゆる集団自決、強制集団死などの犠牲者を一人も出さずに済みました。軍隊がいなければ攻撃されないというのは、頭の中の空想ではないのです。こういう歴史があります。 私、前回の委員会で、まさに多良間島やあるいは竹富町などの島々は基地も何もないんですよ。あえて、そこから皆さんは九州の基地のあるところに避難させていく。その矛盾をお話をしました。こういうことは、やっぱり前の沖縄戦の経験としても、基地があるから攻撃をされている、軍隊がいるから攻撃をされるということが私たちの感覚であるんですね。 防衛省は、日米共同作戦計画の中身をきちんと国民に明らかにして、このままでよいかを問うべきです。三月三十日に、米国ヘグセス国防長官は日米共同記者会見で、中国共産党の威圧的な行動に日米が結束して立ち向かう、あるいは力による平和を達成する、日本は台湾有事の最前線に立つ、戦争準備をする必要があるなどと発言しました。日本は、そのような台湾有事の最前線に立つべきではありません。 米国にとって覇権維持のための対中抑止は、日本にとっては、国土を戦場にして、国民や自衛隊員の命を懸けた、まさに国の存亡を懸けた戦争です。与那国が戦場になった段階で、最終的な結果はどうであれ、日本政府の失敗ですよ。与那国は攻撃を受けるのです。住民も自衛隊員も無駄死にじゃないですか。そんなことをやっぱり受け入れるということはおかしいと思います。 防衛大臣、太平洋の東にいる米国と、台湾海峡を間近に望む日本とでは、明らかに国益やそれに伴う軍事基地的な考え方、防衛戦略は異なっていると思いませんか。
○国務大臣(中谷元君) せんだっても、日米間の防衛大臣会議においては、台湾海峡の平和と安定の重要性、これは一致をいたしております。 しかも、この台湾海峡の平和と安定というのは国際的にも非常に重要なことでありますが、まずは対話による解決、台湾をめぐる問題が平和的に解決されるということを期待をしている、これも日米間で一貫した立場でありまして、ただ、政府としましては、いかなる事態に対しても対応できるように、やっぱりいろんなことを対処して考える。例えば、急にミサイルが飛んできたとか、飛行機から原因不明のものがまかれるとか、様々な事態も考えられ得るわけでありますので、引き続き、日米間で緊密を、連携をし、そして住民の避難を計画をし、そして同盟力の、抑止力、対処力、これを更に強化をして、そのようなことが起こらないように、そういうことを対応する必要があろうかというふうに思います。
○伊波洋一君 政府は、この間、我が国を取り巻く安全保障環境が悪化していると言い続けていますが、米国の軍事戦略に追随する日本政府の安保政策には効果がなかった、むしろ、周辺国の疑念を招き、安全保障環境を悪化させてきたということではないでしょうか。 二〇〇五年の日米再編合意、「日米同盟:未来のための変革と再編」、そのときに米軍の海兵隊のグアム撤退が合意されるわけですけれども、そのときどういう合意をされたかというと、日本は、弾道ミサイル攻撃やゲリラ、特殊部隊による攻撃、島嶼部への侵略等、新たな脅威や多様な事態に対処を含めて、自らを防衛し、周辺事態に対応すると、これが合意されていました。そのために、海兵隊に代わる形で、離島のための水陸機動団だとか、そういったものを要するに配備したんですね。 その上で、二〇〇六年からは、例えばアイアン・フィスト、これは、この間、この二十年間、自衛隊はずっとカリフォルニアに行って、戦争の仕方を学んできていますよ。つまり、島嶼防衛をどうやるのかというそういう、武器も含めて、装備も含めて学んできて、買って、そしていよいよ三年ほど前から、具体的にここで演習をするようになったわけです、奄美とか、沖縄、南西諸島でですね。その目標は、まさに二〇二七年から二八年、戦争があることを前提にして作っているわけです。そして、先島住民あるいは奄美群島住民を、ミサイル基地のある奄美大島や宮古島や石垣島、与那国、そういうところに関連する住民を全部外して、そして戦争をする。でも、自衛隊だけでやるわけですよ。そういうことを本当に誰が知っていますか。そういうことも知らさないままにずっと安全保障、安全保障と言い続けてきているのが今の状況です。 その上で、安倍政権の集団的自衛権行使容認により、存立危機事態において日本が攻撃を受ける前に自衛隊が反撃をする、すなわち、実態を見れば先制攻撃をすることが可能になりました。また、岸田政権の敵基地攻撃ミサイル能力保有により、このような先制攻撃の際、日本の領海を飛び越えて敵基地を攻撃することが可能な長射程ミサイルを配備することになります。憲法九条に違反するこの二つが合わさって自衛隊が先制的に敵基地を攻撃することが可能になっているのです。 台湾有事に関して、防衛大臣は、憲法九条の下で容認される武力行使の三要件に該当する場合の自衛の措置に限られるとおっしゃっていますが、武力行使の三要件も集団的自衛権の行使まで拡大され、自衛の措置も敵基地攻撃へと変質しています。 防衛大臣、存立危機事態や敵基地攻撃能力保有を再考し、防衛政策の基本を少なくとも武力の先制不行使、いわゆる専守防衛に戻すべきではありませんか。
○国務大臣(中谷元君) まず、先島の防衛に関しまして、やはりこういった事態に際して、住民の避難という手段を持っておくべきなんですね。 ところが、船舶ありますか、すぐに調達できますか、そういう場合に、しっかりとやっぱり船舶の準備をし、そして先島から移動できるような手段を構えておくということは必要でありまして、今回、船舶の調達のためにいろいろと部隊をつくったり、民間に対するお願いもしているということで、やはり、いざというときに避難ができるという体制だけはつくっておく必要があるのではないかなというふうに思います。 それから、我が国の防衛に関しましては、何といっても受動的な防衛戦略の体制、存立危機事態というのも、我が国の存立に関わる事態に際して、我が国を助けに来た米国を防衛することができるということで、日本の存立に関わる事態ですから、まさにこれは我が国の自衛、防衛にも匹敵するような事態に限ってということでありまして、常にこういった憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略、これを構築をして、そして専守防衛につきまして、この国の基本政策であるということについてはいささかの変更も行われないようにやっているということでございます。
○伊波洋一君 この間、安保三文書の審議の中でもお話をしましたが、安保三文書が予定したシミュレーションは、少なくとも先制攻撃を認めているんですよ。つまり、日本は攻撃されなくても攻撃をする仕組みがつくられています。 今回も、キーンエッジもそうなんですね、結局は、これでは日本が攻撃されているわけではない。例えば、米軍基地は攻撃されている、でも、これで、空自に中国艦を撃ちなさいといって撃っていると、こうなっているわけです。そういったことが当たり前に書かれる。そして、それを周辺の諸国に知らせることになる。 ですから、私たちは、防衛大臣は三月二十四日の質疑でも、台湾で何かあった際は我が国に対する影響というのは必ずあるとおっしゃいました。このような有事のもたらす影響、被害を極小化することこそ防衛省・自衛隊の努力すべきことではないでしょうか。 私は、台湾防衛のために、日本が直接攻撃を受けていない中で、南西諸島を戦場にして自衛隊が介入するということは結局、私たちの島々や日本全土への反撃を招き、国民の生命、財産を守り抜くことにはならないと考えています。防衛大臣はいかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 日米防衛協力のためのガイドラインにおきましても、各種事態における日本の対応、また米国の対応を書き分けているわけでございます。その中で、やっぱり重要影響事態という我が国の安全保障に重大な影響を与える場合におきましては対米支援を可能とするような内容でありますが、これは、決してまだ武力行使をするのではなくて後方支援、これを行うレベルでありまして、その後、武力攻撃に向かっていろんな事態が進捗した場合には、それぞれの事態に応じた対応をするということでございます。 そして、台湾海峡の平和と安定というのは国際社会全体の安定にとっても重要でありまして、先ほどお話をしたとおり、まずは対話によって平和的に解決されるということを期待をする旨、一貫して表明をし、また実施をしてきているわけでございますので、それぞれの状況に応じて、結果的には我が国の安全、国民の生命、財産、これをいかにして守っていくかという手段を政府としては常に構築をしまして、そのための防衛力の整備をしているということでございます。
○伊波洋一君 話を変えます。 四月二日、米国トランプ大統領は、貿易相手国に対して相互関税を課すと発表しました。その後、日本には九十日間の猶予が発表され、協議が予定されています。二日の関税発表の際、トランプ大統領は、米国は全く別の国になると宣言しました。日本政府は、米国が政治的にも経済的にも世界をリードするという国ではなくなったことを直視すべきです。 現在、既に中国は世界一位の経済大国となっています。配付資料⑤のように、世銀の統計によれば、二〇二三年の購買力平価GDPは、一位は中国で三十四・六兆ドル、二位は米国で二十七・七兆ドル、日本は五位で六・二兆ドルです。購買力平価ベースのGDPは経済の生産力をより反映するとされ、中国は米国と日本を合わせた三十三・九兆ドルよりも大きいのです。 また、配付資料⑥のように、文科省の科学技術・学術政策研究所の昨年八月に公表した「科学技術指標二〇二四」の研究活動の国別比較で、科学技術力を示すトップ一〇%、それからトップ一%の補正論文数で、中国は三一・八%と三二・七%で一位、米国は一七・四%と二〇・二%で二位、日本は十三位と十二位です。既に経済力でも科学技術力でも中国が米国を追い抜いて世界第一位となっています。 確かに、経済安全保障政策の観点からは日米が組めば中国に対抗できる領域もありますが、それとて、中国の成長を阻害して覇権を維持するというアメリカの、米国の国益にはなっても日本の国益にはならないことは、失われた三十年というこの間の日本経済が物語っています。さらに、経済安全保障の名の下に世界一の科学技術力と市場、マーケットを持つ中国を排除することは、日本の成長を断念することにつながります。 中国は、二〇二三年から、新たな質の生産力、新質生産力の発展を目指し、イノベーション、協調、グリーン、開放、共有の理念の下で、AIを製造業など他の分野の高度化に活用するAIプラス政策を推進しています。 米国は、先端技術の優位性を維持するために技術の囲い込みと輸出管理を強化し、米国オープンAIなどがクローズドなモデルを採用する一方、中国のディープシークはオープンソース戦略を推進しています。日本企業、特に中小企業のAI導入の普及しない一因として、導入コストと人材不足が指摘されています。低コストで可能なディープシークなど中国AIのオープンウエートモデルを日本の製造業が導入すれば、ローカル環境でのカスタマイズによって長期的なコスト抑制も可能となり、生産向上が見込めます。 米国のクローズドモデルはいわゆるサブスクのイメージですが、継続的なライセンス費用とクラウド依存によるデータ主権の問題があります。これからキャッチアップしていこうとする日本などAI後進国は、完全な米中のいずれかの依存を避け、中国と米国のAI技術を組み合わせるハイブリッドなアプローチが合理的ではないでしょうか。 外務大臣にお尋ねします。 政治的な課題はあっても、先端科学技術や経済面で中国との連携、交流を一層深めていく必要があるのではないですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員のお尋ねのそのAI政策等について外務省としてお答えするのが適切かどうか分かりませんが、我が国においてこのAIの開発力を高めていくことは極めて重要だと思っております。昨今のAIをめぐる技術革新に当たっては、イノベーションの促進と、一方でリスクへの対応を同時に進めること、両方をしっかり見ておくことが重要だと認識をしております。 政府として個別の企業のAIの導入についてコメントする立場にはありませんけれども、AIに対する国民の関心と理解を深めていただけるように広報活動を行うことは必要だと思っておりまして、外務省としても、引き続き、他国の政府機関などとも連携しながら、情報収集や評価、分析を行っていきたいと考えております。
○伊波洋一君 ディープシークは、ある意味でコストもそうですけど、ただ、オープンソースですから、それは別にデータが向こうに移るわけではないということも明らかですよね。 日本独自の国益の観点から、中国の先端技術や経済を日本の成長に取り込んでいくべきです。既に、ASEAN諸国は動き始めています。インドネシアは、ASEAN諸国で初めて正式にBRICSの加盟国、フルメンバー国になりました。また、マレーシア、タイも加盟を申請し、現在パートナー国として活動しています。 こうしたBRICSの状況について、外務省は把握していますか。
○政府参考人(山本文土君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、本年一月に二〇二五年BRICS議長の、議長国のブラジルがインドネシアの正式加盟を発表したと承知しております。 また、二〇二四年、昨年十月のBRICS首脳会合において、新たにBRICSパートナー国とのカテゴリーの創設が合意され、本年一月よりタイ及びマレーシアを含む九か国がパートナー国として加盟する旨が発表されたと承知しております。
○伊波洋一君 先ほど御紹介した二〇二三年世銀統計の購買力平価GDPを見ても、BRICS加盟国五か国の合計がG7加盟国の合計額を上回っています。さらに、現在、エジプト、エチオピア、イラン、アラブ首長国連邦、インドネシアを加えて十か国となり、今後も加盟国が増大するBRICSが経済力でG7を大きく上回っていくことは間違いありません。 台湾有事については、日本以外のアジア諸国はアメリカにも中国にもくみしないことを明らかにしています。米国シンクタンクの台湾有事シミュレーションでは、日本だけが中国と戦う想定です。実際はアメリカも中国と戦うことはありません。米国ヘグセス長官が日本は有事の最前線に立つと言ったように、アメリカ自身も台湾有事の最前線に立とうとは思っていないのです。 韓国は、台湾問題に言及するようにはなったものの、国防部は、韓国は台湾有事に参戦する義務はないと表明しています。また、近々、大統領選挙が行われますが、与野党とも慎重な立場を維持しています。 フィリピンは国内に米軍の拠点を新たに四か所認めましたが、マルコス大統領は二三年五月に、中国や他国を攻撃するための基地として使うことは意図していないと強調しています。 また、BRICSに加盟したインドネシアのプラボウォ大統領は、インドネシアは台湾問題における中国政府の立場を全面的に支持すると発言しています。 このような周辺諸国の状況を、外務省、把握していますか。
○政府参考人(門脇仁一君) 台湾海峡の平和と安定の重要性については、これまでも米国、G7各国、あるいはその他の関係国との間で情報交換や意見交換を行ってきております。 委員御指摘の韓国国防部関係者の発言やマルコス・フィリピン大統領の発言は、報道やフィリピン側のプレスリリースを通じて承知しているところであります。また、プラボウォ・インドネシア大統領の発言として御指摘のあった点については、昨年十一月の中国・インドネシア首脳会談に関する中国側の事後発表において言及があったものと承知しておりますけれども、これらの一つ一つ個別の発言についてコメントすることは差し控えたいと思います。 いずれにせよ、台湾海峡の平和と安定の重要性につきましては、引き続き、中国側に直接しっかりと伝えるとともに、米国やG7各国、あるいはその他の関係国と緊密に連携しながら、各国共通の立場として明確に発信していくことが重要であります。我が国として、両岸関係の推移をしっかりと注視するとともに、今後ともこうした外交努力を続けてまいりたいと思います。
○伊波洋一君 多くの日本国民は、東アジアの現状維持が好ましいと思いつつも、台湾防衛のため日本が最前線に立つこと、すなわち先島など日本の領土を戦場にし、自衛隊や自衛官や基地周辺住民の命を懸けるだけの意義があるとは考えていません。 三月四日の米国連邦議会における公聴会では、今回次官として承認されるエルブリッジ・コルビー氏は、台湾は米国にとって非常に重要だが、実存的な利益ではない、米国の核心的な利益は中国の地域的覇権を否定することだと述べています。 それに対して、日本は、現在のところ、アメリカの求めに応じて、国土を戦場にし、自衛官や国民の命を懸けて台湾を防衛するという路線を選択していると私は考えています。 岩屋防衛大臣に伺いますけれども、日本にとって台湾防衛は国土を戦場に、国民を犠牲にすることもいとわない核心的な利益と考えていますか。
○委員長(滝沢求君) 岩屋外務大臣。
○国務大臣(岩屋毅君) はい、外務大臣でございます。 御指摘のコルビー現在国防次官の発言は承知しておりますが、先生も御紹介あったように、これは公聴会での承認前の発言だというふうに承知をしておりまして、これがすぐさま米国政府の現在の方針だというふうには理解をしておりません。 その上で、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとよりですけれども、地域の平和と安定、そして国際社会全体の安定にとっても極めて重要だと思っております。 したがって、台湾をめぐる問題が対話によって平和的に解決されることが大事だというのが我が国の従来から一貫した立場でありまして、これは二月の日米首脳会談においても確認をされている、一致をしているところでございます。 そのような考え方で、この問題、課題に臨んでまいりたいと思っているところでございます。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が参りましたので、質疑をまとめてください。
○伊波洋一君 はい。 日中間は、一九七二年の日中共同声明と七八年の日中平和友好条約によって、日中二国間で戦争をしないということを条約で確認をしております。やはり日本と中国との間の抑止の問題は両国友好外交の維持で実現をすべきです。 三月二十四日の本委員会でも、岩屋外務大臣が日中共同声明に言及し、中華人民共和国は台湾が領土の不可分の一部であることを重ねて表明するということに対して、日本政府はこの立場を十分理解して尊重するということをしっかりと述べていただきました。 私たちは、戦争の問題を日中共同声明で解決しましたけれども、台湾は認めました。しかし同時に、日本の戦時賠償をゼロにしてくれた……
○委員長(滝沢求君) 質疑をおまとめください。
○伊波洋一君 中国の問題、そのことは忘れてはならないと思います。その後の発展に大きく寄与したものだと思います。私は、それに沿うような日本の歩みをやっぱりやっていくべきだと、こう思います。 以上です。
○委員長(滝沢求君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 外務大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山添拓君 日本共産党を代表し、RAA法案に反対の討論を行います。 本法案は、従来は個々の法律として整備してきた部隊間協力円滑化協定、RAAの国内実施法を一般法化、恒久法化するものです。 二〇二三年に国会承認された日豪及び日英間の部隊間円滑化協定も、今国会で承認を求められている日・フィリピン部隊間円滑化協定も、日米同盟を中心に自衛隊の海外活動と外国との、外国軍との共同の軍事活動の更なる強化を図ろうとするものであり、憲法九条に違反します。 また、自衛隊が米軍だけでなく第三国の軍隊への軍事支援を行うことを可能とした憲法違反の安保法制を具体化するものにほかなりません。 さらに、共同演習などの拡大は全国各地で基地負担の更なる増大を招きます。 政府は、RAAに係る法制の国民への分かりやすさなどを本法案の口実としていますが、要するに、新たな協定を締結しても、個々の国会審議を経ずに済むよう簡素化を狙うものです。 しかし、条文上の締約国がどこであるかさえ分からない法案で将来への白紙委任を取り付けようとするのは、国会の審査権、立法権の甚だしい侵害です。 政府は、社会保障協定の特例法を参考にしたと言いますが、社会保障制度の運用上の不都合を調整するための社会保障協定と国家主権の制限を伴う部隊間円滑化協定とでは全く意味合いが異なり、参考程度で同列に扱ってよいことにはなりません。国会審議を形骸化させるものであり、衆院安保委員会の附帯決議のように、新たな協定締結に際して委員会への報告が行われたとしても、立法権の侵害は何ら回復されません。このような一般法化は断じて認められません。 なお、法案は、派遣国軍隊の構成員等が公務中に起こした犯罪について、日米地位協定と同様、派遣国に第一次裁判権を与えています。派遣国軍隊の財産についての捜索、差押え、検証も派遣国軍隊の同意がない限り行えません。 また、公務外に日本の刑法下で死刑が科されるような重大な罪を犯した場合、死刑を廃止している派遣国側は身柄の引渡し義務を負わず、重大な犯罪ほど日本が裁判権を行使できなくなるおそれがあります。国の主権放棄に等しい内容であり、容認できません。 以上、討論とします。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 会派を代表して、部隊間協力円滑化法、RAA実施法案について、反対の立場から討論いたします。 本法案は、これまで個々の相手国ごとに整備してきた外国軍隊の地位協定、RAAの国内実施法を一般法化するものです。 本法案は、日本を戦場に自衛隊を戦わせ、中国を抑止しようという米軍事戦略と、それに応えて岸田政権が閣議決定した安保三文書に基づいて、同志国との連携を促進しようとするものです。 反対の第一の理由は、このような国際条約の国内実施法が一般法化されることは、国際条約締結における国会の関与を低下させ、行政府の暴走を許すことになり、憲法に違反し、立法府の自殺行為となるからです。 第二の理由は、このような一般法化によって、外国軍隊の地位協定であるRAAの締結が促進されることになり、外国軍隊の日本国内における駐留や訓練、とりわけ沖縄における軍事訓練の強度が高まることになりかねないからです。現在でも既に過重な沖縄県民の基地負担を更に重くするようなことは認めるわけにいきません。 第三に、現在、石破内閣は日米地位協定を見直そうとしているはずです。私たち沖縄県民は、日米地位協定から生じる航空機の騒音や墜落や落下物の危険、女性に対する暴力を含めた米兵の事件、事故など、日常的な基地負担について幾らでも情報提供し、地位協定改定に向けて協力する用意があります。本法案は、RAAという外国軍隊の地位協定を、より簡易に実施できるようにするもので、石破政権の目指す方向性とも相入れないものです。 現在、米国の第二次トランプ政権は、デンマーク自治領グリーンランドやパナマ運河を手に入れるために武力行使の可能性も排除しない姿勢を示しています。トランプ大統領は、これまで米国が行ってきたインテリジェンス機関や代理勢力、かいらい勢力を使った力による現状変更の試みを表の場で発言したにすぎません。トランプ大統領自身が四月二日に発言したとおり、米国は別の国になっているのです。 安保三文書が掲げる同盟国、同志国、国際機関が連携し中国を封じ込めるという戦略は、当時から日本を戦争に引きずり込むものでしたが、今や完全に現実に裏切られています。安保三文書の外交防衛政策に沿った本法案は既に意味を成していません。 以上申し上げて、与野党の皆さんに再考を強く求め、沖縄の風としての反対討論を終わります。 以上です。
○委員長(滝沢求君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、塩村君から発言を求められておりますので、これを許します。塩村あやか君。
○塩村あやか君 私は、ただいま可決されました日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 日本国の自衛隊と我が国以外の締約国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国と我が国以外の締約国との間の協定の実施に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、今後、新たに円滑化協定が署名された際に、当該協定が本法第二条第一号に規定する円滑化協定に含まれることが想定される場合には、防衛省は、遅滞なく本委員会に報告すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(滝沢求君) ただいま塩村君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 多数と認めます。よって、塩村君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、中谷防衛大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中谷防衛大臣。
○国務大臣(中谷元君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、努力してまいります。
○委員長(滝沢求君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十六分散会
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