令和七年四月八日(火曜日) 午前十時開会 ───────────── 委員の異動 四月一日 辞任 補欠選任 永井 学君 堀井 巌君 四月二日 辞任 補欠選任 進藤金日子君 中曽根弘文君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 滝沢 求君 理 事 佐藤 正久君 若林 洋平君 塩村あやか君 三浦 信祐君 柳ヶ瀬裕文君 委 員 有村 治子君 生稲 晃子君 猪口 邦子君 小林 一大君 中曽根弘文君 堀井 巌君 松川 るい君 広田 一君 福山 哲郎君 山口那津男君 松沢 成文君 榛葉賀津也君 山添 拓君 伊波 洋一君 高良 鉄美君 国務大臣 外務大臣 岩屋 毅君 副大臣 経済産業副大臣 古賀友一郎君 大臣政務官 外務大臣政務官 松本 尚君 事務局側 常任委員会専門 員 中内 康夫君 政府参考人 外務省大臣官房 審議官 小林 出君 外務省大臣官房 政策立案参事官 金子万里子君 外務省大臣官房 サイバーセキュ リティ・情報化 参事官 斉田 幸雄君 外務省大臣官房 参事官 門脇 仁一君 外務省大臣官房 参事官 石川 誠己君 外務省国際協力 局長 石月 英雄君 外務省領事局長 岩本 桂一君 財務省大臣官房 審議官 藤崎雄二郎君 財務省大臣官房 審議官 中澤 正彦君 財務省大臣官房 参事官 渡邉 和紀君 農林水産省大臣 官房審議官 笹路 健君 経済産業省大臣 官房審議官 井上誠一郎君 経済産業省大臣 官房審議官 小見山康二君 経済産業省大臣 官房審議官 田中 一成君 中小企業庁事業 環境部長 山本 和徳君 中小企業庁経営 支援部長 岡田 智裕君 防衛装備庁装備 政策部長 坂本 大祐君 参考人 独立行政法人国 際協力機構理事 長 田中 明彦君 独立行政法人国 際協力機構理事 大場 雄一君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○政府参考人の出席要求に関する件 ○参考人の出席要求に関する件 ○独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案(閣法第二三号)(衆議院送付) ─────────────
外交防衛委員会
発言 204
○委員長(滝沢求君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、永井学君及び進藤金日子君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君及び中曽根弘文君が選任されました。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房審議官小林出君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長田中明彦君及び同理事大場雄一君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(滝沢求君) 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松川るい君 自由民主党の松川るいです。 本日はJICA法改正の審議なので、この機会に、ODAについて国民の皆様が理解を深めるのに役立つような審議をしたいなと思っております。 さはさりながら、その前に、やはりトランプ関税についてお伺いしたいと存じます。 世界同時株安の連鎖のおそれもありますし、世界のこの経済が不透明な状況、恐慌になるんじゃないかといったおそれもある。また、我が国の対外関税極めて低くて、自動車に至ってはゼロ関税であるにもかかわらず、その我が国に対して二四%の相互関税が課されるということは非常に理不尽極まりなく、まさに国難ともいうべき状況であります。 昨晩、石破総理がトランプ大統領と電話会談を行い、そして閣僚を指名して協議を行っていくことで合意をしたとのことです。どのようにこの状況を打開していくべく対米交渉に臨んでいくのか、岩屋大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘のように、今般の米国の関税措置は我が国経済に甚大な影響を及ぼし得るものと認識しております。特に、自動車産業は基幹産業でございますので、非常に深刻なダメージが懸念されております。 昨晩行われた日米首脳電話会談においては、石破総理から、日本が五年連続で最大の対米投資国であることを述べた上で、米国の関税措置によって日本企業の投資余力が減退することを強く懸念するという考えを伝えられました。また、一方的な関税ではなくて、投資の拡大を含めて日米双方の利益になる幅広い協力の在り方を追求すべきだということを述べられた上で、措置の見直しを求めたところです。 両首脳は、引き続き率直かつ建設的な協議を続けていくことを確認をいたしました。また、双方において担当閣僚を指名し、協議を続けていくこととなりました。また、先刻、その日本側の担当閣僚として赤澤亮正大臣を指名することとなったと承知をしております。 総理の指示の下に、外務大臣としても、この交渉担当閣僚をしっかり支え、関係省庁と協力、連携しながら全力で取り組んでまいりたいと決意をしております。
○松川るい君 ありがとうございます。赤澤大臣にはもう是非頑張っていただきたいとエールを送りたいと思います。 USスチールについては、一旦駄目になったものが再検討されているということもありますので、大変、全世界に課している課税を日本だけ除外してくれというのは難しい交渉だと思いますが、やはり米国の製造業復活、ここに懸けていらっしゃるということを踏まえて、そういう観点からの打開を図っていただければと思う次第です。 同時に、まさに良薬は口に苦しということで、株安になっても動じずにやっていくというようなこともおっしゃっておられるので、中長期的にこれ続く可能性が高いということも踏まえた上で我が日本の産業を守っていかなければならないと存じます。 そうすると、やっぱり基幹産業たる自動車産業というのは、物づくり、日本の製造業の根幹でありますので、中小企業、私の地元大阪にもたくさんあるんですけれども、メーカーを含めた国内のサプライチェーンの維持というのは日本自身の製造力の維持という観点で極めて重要。そのためには、例えば車に掛かっている今の複雑な税制とかを簡素化とか軽減化するとか、それから日本の市場を拡大するための措置を打ち出すとか、政治も行政も産業界もタッグを組んで一丸となって日本の自動車産業を守るためにどのような取組を行っていくかということをやっていかなきゃいけないと思います。 今日お越しいただいております経産副大臣にお伺いいたします。力強いお答えを期待しております。
○副大臣(古賀友一郎君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、この自動車産業は我が国にとって基幹産業であって、しかも大変この裾野の広い産業でございますので、今般のこの自動車追加関税については、本当に国内の中小企業あるいは小規模企業に対してこの影響は懸念されるということで大変遺憾に存じております。 そうした中で、我が国としては、米国に対して今回の措置の見直しを強く求めていかねばならぬと、こう思っておるわけでございますが、御指摘のとおり、その一方でその国内対策も考えていかなきゃならぬと、こういうわけでございまして、この国内の対策につきましては、先週三日、省内に米国関税対策本部を立ち上げたところでございまして、国内産業への影響の精査、それから必要な対策の検討を至急進めていきたい、こう考えております。 取りあえず、まずは短期的な支援策といたしまして、全国に一千か所の特別の相談窓口を設置いたして、そしてまた資金繰りの問題、これについても、資金繰り支援、それから資金調達への支援を講じていきたいと、こう考えておりますし、あるいは新しい分野の事業進出を含めた中堅・中小企業への事業強化のための支援、これについても特段の措置を講じていきたいと、こういうふうに考えておりまして、これらをまずは着実に実施することで中小・小規模事業者の皆様方の御不安に対応していきたいと、こういうふうに考えております。 その上で、その先となりますと、考えていかなければならぬということもそのとおりでございまして、重要なことは、この先どこにどれだけどういうふうな影響が出てくるかということをやっぱり見定めていかなければならないと、こういうふうに考えているわけでございまして、その一環として、昨日、私自身も、自動車産業が集積いたします群馬県を訪問させていただきまして、中小自動車部品メーカーを含めて現場の声をお伺いしてまいりました。具体的に出てきた声といたしましては、やはり今後の見通しの不透明さ、これに対して不安が大変強かったということに加えまして、仮に今後発注が減少した場合のこの資金繰りや雇用の維持に関する政府への支援の期待も聞かれましたし、あるいは、新事業進出を含めて、前向きな事業強化に対する支援の御要望など、様々な御意見を頂戴いたしました。 週内にはまた加藤経産大臣政務官も広島県を訪問する予定でございますけれども、こうした現場の声をしっかり受け止めさせていただきまして、影響の把握を速やかに行って、そういった状況を踏まえながら追加の対応をしっかり検討していきたいと考えております。 力強い御答弁ということでございましたけれども、ともかく、政府一丸となって今回の関税措置から我が国の産業、雇用を守り、守り抜いてまいりたいと、このように考えておりますので、引き続いての御指導、御鞭撻、よろしくお願い申し上げます。
○松川るい君 力強い御答弁よろしく、ありがとうございました。古賀副大臣に期待をしております。済みません、私も言い間違えちゃった。 米国市場が当てにならないことも考えると、東南アジアとかアフリカとかその他の市場開拓を後押しするような、例えば日本はCPTPPとかいろんなものも牽引してきたわけですけど、これまで以外のところも、いろんな産業が拡大していけるような、そういうその外交的な後押しもお願いしたいと思います。 一九三〇年のスムート・ホーリー法は、高関税政策で結局、報復関税合戦になって、世界恐慌が更にひどくなって第二次世界大戦に結び付いてしまったという悪い過去もありますので、そうならないように、日本は日本自身の開かれた経済圏というのを、パートナー国を広げつつ、つくっていっていただきたいと思うところであります。 さて、本丸に入らないといけないんですけど、ちょっと時間が押しておりますけど、済みません、トランプ二・〇の下でもう一つパラダイムシフトがあるのがやっぱり援助の世界だと思います。USAIDが八三%の対外事業を打ち切るというようなことの中で、アメリカが、アフリカであったりアジアであったりラテンアメリカであったり、いろんなところの対策をして、そういう支援をすることによってアメリカのリーダーシップって保たれてきたと思うんですけど、これ、アメリカが引いてしまうと、一体どの国がその空白を埋めるのかと、まあ中国なんだろうなとやっぱり思うんですね。 それは、やはり日本として、そういうことが予想される中で一体どういう役割を果たしていくべきなのかという観点というのはとても大事だと私は思っております。岩屋外務大臣にこの点についてのお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) その点については私も大変心配をしております。現在、米国は、政府は対外援助と外交政策の整合性について評価中であるというふうに承知をしておりますが、委員御指摘のUSAIDをめぐる動きが国際的にもたらす影響については、我が国としても情報収集、分析をしっかりやっていかなければいけないと思っております。 USAIDというのは事業規模で六兆円ぐらいの大きなものだったと思いますので、なかなか我が国がすぐさまそれを埋めていくということは難しいわけではありますけれども、国際社会の分断と対立が深刻化する中で、これを協調に導いていくためにも、我が国のODAは非常に重要な外交ツールでございますので、ますますその戦略的、効果的な実施が重要になってきているというふうに認識をしております。 米国には、やはり必要な支援については継続することを友人として申し上げていきたいというふうに思っております。米国の外交基盤が損ねられるおそれがあると私は個人的に非常に心配をしております。その旨はしっかりと伝えていきたいと思っておりますが、米国を含む各国と意思疎通を図りながら、引き続きこの開発協力分野において我が国は積極的な役割を果たしていきたいと思っております。
○松川るい君 ありがとうございます。まさに友人として、本当に戦略的にアメリカの国益にとって重要なODAというのもやっぱりあるわけでありまして、それをアドバイスできるような関係になってしていただければと思います。 また同時に、アメリカ・ファーストがなぜ出てきたのかというところについては理解ができるところも十分にあって、要するに、アメリカの国民の税金というのが本当にアメリカの短期的な利益のために使われているんだろうかとか、さっきの高関税も、製造業が結局自由貿易の中でなくなってしまったじゃないかと、ラストベルトをどうするんだという、こういうことであります。 我が日本も、やはりいろんな国民の皆様の声の中に、ODAって他国を援助するんでしょうと、でも、日本って今、一人当たりの所得も今ちょっとずつ上がるフェーズに入りかけたところではあるんですけど、そんなに別に大盤振る舞いできる状態にないじゃないかと、なぜその他国を支援するんですかと、それは日本のどういう国益に結び付いているんですかと。このことについてやっぱり説明をしっかりしていかなきゃいけないと思いますし、もっと言えば、日本企業であったり日本人に短期的に、すごく回り回って情けは人のためならずではなくて、もう少し分かりやすく裨益をするようなODAをやっぱり模索するべきだと思います。 その方向に実は日本政府もかじを切っていると思うんですね。ただ、そのことって余り知られていないと思うんです。是非、新しく取組始められたオファー型ODA、具体的にいい例もあると思いますので、是非そのことを日本国民の皆さんにお伝えいただけないでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 目に見えるODAにしていくということは本当に大事なことだと考えております。国民の皆さんの理解を得て初めてこのODAというものをしっかりとこれからも実施していけるというふうに考えております。 今、松川委員御指摘のオファー型協力ですけれども、ODAに加えまして公的資金や民間資金も含む形で、日本の強みを生かした魅力的な協力メニューを途上国に能動的に積極的に提案して、相手国との共創、共に創る、によって目標を達成しようとする取組でございます。 戦略的に取り組む三つの重点分野がございまして、一つは気候変動・GX、二番目が経済の強靱化、三番目がデジタル化・DXの三つの重点分野を置いております。ここに日本企業、研究機関の技術や知見も活用しまして、相手国と日本の課題解決と経済成長にもつなげていきたいと考えております。 例えば、気候変動・GX分野では、フィジーに対しまして、準天頂衛星システム「みちびき」といった技術を活用して地域の気象予測、災害対応などの中核拠点をつくる、あるいはシームレスな防災体制の構築に向けた支援などを実施しております。そして、デジタル化・DX分野におきましては、カンボジアのデジタル経済社会の発展を支援するために、日本企業のノウハウも活用して同分野のインフラ整備をハード面、ソフト面両方で支援を行っております。 こういうオファー型の協力をしっかりこれからも展開していきたいと考えております。
○松川るい君 ありがとうございます。 本当に、私も幾つかの例を教えていただいたんですけど、大きな企業だけじゃなくて、スタートアップとか中小企業とかも含めて、ある意味ODAがその国に入っていく、何でしょう、種銭といいますか、イニシャルのプッシュをして、それによって、その国も喜ぶし、企業も市場に入っていく上でのスプリングボードになるし、ウィン・ウィンの、三方よしの、そういうODAであると思いますので、是非民間資金をレバレッジにして活用しながら取り組んでいただきたいと思います。 最後に、今次JICA法改正で、それでは日本企業に裨益する点というのはどういうところにあるのか教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 今般の法改正では、開発途上地域における多様な資金ニーズに応えるため、JICAが実施する海外投融資の手法を拡充することとしております。これにより、将来的なパートナーとなり得る現地企業の育成等を通じまして、日本企業の事業環境の向上等によりまして日本企業への裨益にもつながると考えております。 加えて、今回の法改正におきまして無償資金協力の迅速化を行いますけれども、開発途上地域の政府等を介さずにJICAから民間企業への直接支払、これを可能にする、そして迅速化を進める、これによりまして、事業に参画する日本企業にとっての利便性を高める効果が期待できると考えております。
○松川るい君 ありがとうございます。まさに日本企業がODAの目的で活動するに当たって非常に安心して活動がしやすくなるという法改正だと思います。 ただ、この中で、債券取得とか信用保証という、こういう業務にもJICAが乗り出すと。しかし、JICAにそういうノウハウがあるんだろうかというところがちょっと若干心配なんですね。どういう形でこれ安心した形で進めていこうと思っていらっしゃるのか教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 JICAはこれまでも、海外投融資業務において、金融庁ガイドラインにのっとって民間金融機関と同様のリスク管理体制を整えてきております。今後、本法改正によりまして拡充した業務を踏まえたJICAの体制をしっかりしかるべく整えていく予定でございまして、JICAの令和七年度予算でも、新業務に備えた機構、定員を盛り込んでいるところでございます。 加えて、専門的知見を有する人材の採用、育成、さらに実績のある国際機関との協力、協調によりまして知見、ノウハウの獲得にも努めていく所存でございます。
○松川るい君 ありがとうございます。 まさに世銀とか、既にやっているところとパートナーを組む形で、しっかり安心、安全な形で対応していただけるということだと理解しました。 最後に、ちょっと時間がなくなってしまったので御質問にはならないかもしれないんですけど、先生方にお配りしたこのシーレーンの表を見ていただきたいんですね。実を言うと、今日は、これ大臣に見ていただきたくてこの質問を入れたみたいなものなんですけど、防衛省と。 台湾有事がもしも起きたときに一番最初に懸念される事項というのは、いきなり何かが起きるというよりは、やはり台湾海峡の封鎖であったり、それからケーブルが切られちゃうとか、いろんなことがあると思うんですね。我が日本にとって一番直近ですぐ困るのがシーレーンでありまして、食料は日本とオーストラリアの間、エネルギーはマラッカ海峡ルートを使ってはいますけど、それが使えなくなったら、やっぱり代替ルート、ロンボク、それから南太平洋ルート、ここら辺を使ったりしながらやっていかないといけないと。 だけど、ここにある国々、フィリピン、インドネシア、オーストラリア、日本が鍵だと私は思っていますが、まあマレーシアもですけど、その間の連携というのは、時々、軍種間の協力というか、共同訓練はやっているんですけど、海軍がいきなり出ていく事態じゃないわけですよね。コースタルガード間の連携というのをふだんからやっておかないと、やっぱり抑止には、抑止か対処かちょっと分からないところがありますが、いかぬだろうと。 これ、是非、西太平洋のシーレーン防衛ネットワークをコースタルガードレベルからつなげて、日本がイニシアチブを取って、核になる国と防衛装備、OSA、それからODAなんかも組み合わせながらやっていただけたらいいんじゃないのかというのが私の、これまでの日本が既にやっている取組の延長線上にあるべき努力ではないかと思うので、御提案を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
○国務大臣(岩屋毅君) 課題の所在を分かりやすく示していただく資料を提供していただきました。ありがとうございました。 今委員おっしゃったとおりでございまして、ODA、OSA等を通じた海上法執行能力の強化あるいは海軍への支援なども継続をしながら、このシーレーン防衛のために関係各国と緊密に連携してまいりたいと考えております。
○松川るい君 時間となりましたので、これで終わりたいと思います。 本当に日本は努力はしていますけど、バイなんですね。インドネシアとフィリピンの間に大した協力があるわけではない。なので、やっぱり面でやっていただきたいということを改めて申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○塩村あやか君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の塩村あやかでございます。今日はよろしくお願いいたします。 まずは、法案の質疑に入ります前に、ミャンマーの地震の件についてお伺いをしたいというふうに思います。日本の支援状況について教えてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 三月二十八日に発生したミャンマーの地震ですけれども、政府としては、発災直後から大使館、JICAを通じて、また、三月三十一日及び四月三日にそれぞれ派遣したJICA及び防衛省の調査チームを通じて現地のニーズや治安状況等の把握に努めてまいりました。 こうした取組を通じて医療分野での高いニーズが確認をされたために、国際緊急援助隊医療チームをマンダレーに派遣し、四日からマンダレーで活動を開始しております。連日多くの傷病者の治療活動に当たっています。また、早ければ本日にも、この医療チームが必要とする薬品、検査薬を含む医療資機材等を運ぶために自衛隊機が輸送することになる予定でございます。 また、JICAを通じた緊急援助物資の供与を進めるとともに、国際機関を通じて六百万ドルの緊急無償資金協力について実施する旨を表明したところでございます。 引き続き、ミャンマーの国民にしっかり寄り添いながら、人道支援をしっかり実施していきたいと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 JICAや自衛隊の皆様にも頑張っていただいているということでございました。 そこで、ちょっとお伺いしたいんですが、いろいろと難しい国でありますから、本当の被害がつかめているのかというところの心配がございます。報道されていないような現地の実態というのを外務省つかんでいるのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(岩屋毅君) 様々な機関と連携を取って現地の状況把握に努めております。また、既に緊急援助隊も、防衛省も先遣隊をまず派遣をしておりますので、それらの情報をしっかり分析をして効果的な支援に努めてまいりたいと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 これからしっかりつかんでいただいて、必要なところにしっかりとした手当てを行っていくということだというふうに受け止めさせていただきました。 私、超党派の方のミャンマーの民主化を応援するだったかな、支援するという議員連盟の方にも入っておりまして、先週だったかな、今週だったかな、いろいろお話を聞かせていただいております。支援の偏りがあるというふうにも言われているんですが、これはなぜ起こっているのか、教えてください。外務省で構いません。
○政府参考人(門脇仁一君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からも答弁いたしましたけれども、政府としては、今般の地震を受けて、苦難に直面するミャンマー国民を支えるとの考えに基づき人道支援を検討、実施しているところでございます。 どのような地域を対象に行っているか、一つ一つ具体的にお答えすることは差し控えますけれども、政府としては、日本の良き友人であるミャンマーの人々と共にあるという観点から、引き続き、被災された方々に直接裨益する人道支援を実施していく考えであります。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 答弁は差し控えるということだったんですが、お話を聞いていて、どうも国軍が強い地域には支援がしっかり行き届いて、いろんなむらが出ているということでございました。私は、もうそうしたことがないように、被害が甚大なところにしっかりと支援が届くような形で日本には頑張っていただきたいというふうに思っています。 最近、やっぱり春ですのでお祭りに行ったりとかすると、いろいろな団体の方から、ミャンマーに対して募金を行いたいんだけど、先生、どうしたらいいんだろうか、しっかりとその民主化を応援するような形で募金を行いたいという声もいただきました。そのときに、やっぱり気を付けなきゃいけないことが幾つかあるかと思っていまして、国軍への支援とならないようにしなくてはいけないのではないかというふうに私も思いますし、そのような声も直接いただいております。 そのような形にならないようにすべきだと思うんですが、一般の方々が募金をするときに気を付けるといいますか、どういうところに寄附をすればそうした思いが届く形になるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(門脇仁一君) お答えいたします。 御質問の点については、一概にどういったところに募金をすればどういったことになるということをちょっと政府の立場として今申し上げるわけにはいかないかと思いますけれども、我が国といたしましては、二〇二一年のクーデターの正当性は認めていないという立場に変わりはないと、政府としてはそういうことでございます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 今の御答弁を聞けば私は分かるんですが、恐らく国民の皆様にはよく分からないというふうに思うんですね。政府の方も団体さんの方にしっかりと支援をしているということでございますから、国連の機関を通じたというような、そういう広報をしていただくということが重要ではないかというふうに申し上げまして、JICA法の質疑に入らせていただきたいと思います。 今回の法改正なんですが、これまでの金融手段というのが融資と出資に限られていたということでございます。そして、今回、新たな手法として債券の取得と信用保証が追加されるということになりました。 私、対外支援は非常に重要であるというふうに考えています。ただし、先ほどからの質疑の中でも織り込まれておりますように、日本は今国際的なプレゼンスが少し落ちている中、国民の血税を毀損したりであるとか、そうした感じで対外支援に対する忌避感、国民の忌避感というものを増大させてしまったりとか、そして支援をした先、支援をした先での日本の評判を落としてしまったりとか、おとしめるようなことがあってはいけないなというふうに考えています。少しちょっと嫌な言葉を使って申し訳なかったんですが、私は本当に対外支援が大事だというふうに思っているからこそ、心配という意味でこれからの質疑を続けさせていただきたいというふうに思っています。 そこで、債券取得についてまずお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 今回、これやはり債券ということで、やっぱりリスクがあるというふうに思うんですね。なので、ちょっとリスクを含む本スキーム導入の経緯を教えていただけたらと思います。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 今般の法改正では、国際的な開発資金の不足を公的資金のみで賄うことが困難な状況を踏まえまして、民間資金動員を一層促進し、開発途上地域における多様な資金ニーズに一層きめ細かく対応するため、JICAの海外投融資業務における新たな手法として債券の取得を導入することとしております。 債券の取得につきましては、独力で起債が困難な開発途上地域の企業がグリーン債などを発行する際に民間投資家等からの与信を受けやすい環境をつくるため、JICAが必要に応じて、技術支援等も組み合わせつつ一部の債券を購入して支援するということを想定してございます。 債券取得に伴うリスクにつきましては、融資に伴うリスクと同様に一定のリスクはあると認識しておりますけれども、適切なリスク管理のために、JICAがこれまで海外投融資事業を通じて既に持っております信用リスク評価のノウハウまた体制をベースとしつつ、リスク管理体制を更に拡充していく方針でございます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 その導入の経緯というところは何となくは分かったんですが、具体的に頭で今私が思い浮かんだかといえば、そうではないというふうに申し上げておきたいというふうに思っております。 今回、先ほど松川先生の資料にもあります、外務省さんが作ってくださっている資料ですよね、これを見ると、地場の中小企業に支援をしていくというような形になってくるというふうに思うんですが、このリスクのあると言われている、まあ私が思っているんですが、このスキームを導入するに当たって途上国の、基本的に途上国ということですので、途上国の地場の中小企業から具体的な要望があったのかどうか、お聞かせいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(石月英雄君) 債券取得につきましては、過去にほかの開発金融機関、世銀ですとかそういった開発金融機関からJICAに対して協調の可能性につき打診がございましたけれども、その時点では法的な根拠がなかったため、具体的な検討を進めることができなかったような事例がございます。 その上で、現在の状況、世界の債券市場におけますグリーン債の占める割合等々を見ますと非常に増加している傾向にありまして、他方で、債券発行実績の乏しい開発途上国の企業がなかなか債券市場で資金調達を行うことが困難な場合が少なくないという実態がございます。開発途上国の企業にとって、JICAがいわゆるアンカー投資家として、債券を取得してアンカー投資家としての役割を担うことに対するニーズは高いものと認識しているところでございます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 アンカー投資家としてのニーズは高いというお話でございました。あともう一点、ほかの国の金融機関の方からお誘いがあったということで、その当時はその法的な根拠もなかったのでできなかったというふうに今理解をさせていただきました。 これは、基本的に、今私がした質問からすると、地場の中小企業から具体的な要望があったのかと言われればそうではなかったんだろうなというふうには思うんですが、もう少し、そういうことであれば、具体的にそういうニーズが本当にあったのかどうかというところは調べるというか、調べて開始した方がよかったのではないかというふうに思うんですが、もしかしてしていたら失礼な質問に当たってしまいますので、ちょっとここの点だけ確認させてください。
○政府参考人(石月英雄君) 現地の地場の中小企業という観点から申し上げますと、今現在、我々このスキームが法的にできないものですから、現時点で具体的なその要請等々が上がってきているということではございませんけれども、世界市場の潮流を見ますとこのグリーン債というのは非常に増える傾向にございまして、日本でも、また世界でも、一例を申し上げますと、二〇二二年には全体の社債の五%程度だったものが、二〇二三年には一三%程度まで伸びてきているというような実態がございます。こうした中で、なかなか途上国の企業は、起債をしても、信用がなかなかでき上がっていないということで債券市場での調達というのがなかなか難しいという中で、このスキームを使うことによってそういった債券市場へのアクセスがしやすくなるということを目指して、今回の措置を、スキームを導入させていただくということで法案を提出させていただいた次第でございます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 世界の潮流に乗ってしっかりとここで法改正をして、債券を発行してしっかりと支援をしていくということだというふうに思います。 その点は理解できるかなというふうには思うんですが、やっぱりちゃんといろいろニーズを把握した方がよかったのではないか、その答弁を期待していたので、そこはちょっと残念だったなというふうに思いますが、流れというのはよく理解ができました。ありがとうございます。 続いて、信用保証の方に入らせていただきたいというふうに思います。 これは、JICAが事業リスクを一部引き受けるということで、地場の銀行による地場の中小企業への融資を促すということでございます。これを、個別の信用保証ではなくて、ポートフォリオ単位で保証をすることを想定しているというふうに説明を受けました。そもそも、途上国は支援が必要とはいえ、民間企業の利益のためにJICAがリスクを取っていくということに関してはやはり少し不安があるというふうに申し上げておかねばいけないというふうに思います。 そして、本来であれば、これは衆議院の方でも指摘されておりましたけれども、各信用保証協会が保証をしている役割でありますとか日本政策金融公庫が行っているような信用保険制度、これらを全てJICAが行っていくというようなスキームになっておりまして、対象となった中小企業、地場の中小企業が倒産をした場合にはJICAが代位弁済をしていくという、少しやっぱりリスクがあるものだというふうに思います。 ただ一方で、有識者会議で提案されているリスクテーク機能の拡充という部分では合致しているなというふうに思うんですが、ちょっとやっぱり私は心配になってしまう部分がございます。 まずお伺いしたいんですが、今回ポートフォリオでやっていくということなんですが、そのまとめ方というのはどのようにまとめていくのかと、その選定の方法にJICAはどのような形で関わっていくのか、何か決まったことがあれば教えてください。
○参考人(田中明彦君) お答え申し上げます。 JICAが現地金融機関の融資に対してポートフォリオ保証を行うわけでございますけれども、その現地金融機関の融資のうちどのような融資を保証の対象とするかについて、それぞれ適格基準というものを定めていく考えでございます。 具体的な適格基準につきましては、まず第一に、このポートフォリオ保証の対象となる融資が現地の社会経済課題解決にどのようなインパクトをもたらすかという開発効果の観点。つまり、そこの企業が行うことがその国の開発効果に役立っているかどうかということがまず第一でございます。それから第二に、この融資先の信用力が一定基準以上であるか否かというリスク管理の観点、この二つです。 これを重視して、個別の案件ごとにJICAが現地金融機関等と協議して設定していくという考えでございます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 ちょっと個人的に聞かせていただきたいんですけれども、このポートフォリオの組み方というのは、同じような分野でまとめたポートフォリオになっていくのか、それとも全然違う分野も組み合わせながらそのポートフォリオを組んでいくのか、そこを教えていただきたいと思います。
○参考人(田中明彦君) ポートフォリオの組み方につきましては、この社会経済課題開発でどういうふうにするのかということで、具体的にどういうテーマでやっているのかというようなことに着目して個別に判断していく考えでございます。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 つまり、例えば気候変動みたいなものであるとか、社会課題の解決みたいな、そのポートフォリオの組み方は、選ばれるその中小企業といいますか、そこによって違ってきていて、その各々のテーマでも別のポートフォリオを組んでいくというような考え方でいいでしょうか。
○参考人(田中明彦君) これは、個別のケースでは、単一の社会課題だけを対象にするか、それとも複数の課題をまとめていくかというのは、これ個別の状況に応じて考えていくことになると思っております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 つまり、全然色の違うもの、分野は一緒になることがないという理解でよろしいでしょうか。
○参考人(田中明彦君) 異なるという場合も、両方とも開発効果があれば、そういうものを排除するわけではございません。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 結局、じゃ、気候変動なら気候変動というものだけではなくて、気候変動の中にも全然関係ないものが入ってくる可能性が、社会課題の解決であれば入ってくるというような認識でよろしかったでしょうか。
○参考人(田中明彦君) 開発効果というのは、私の理解では、一つのものをやった場合にほかにも役に立つというようなものというのはございますので、そういうことが最大化できればよろしい。 気候変動の問題とかが、仮にそれがジェンダーの平等に役立つとか、そういうようなものが全て組み合わさるということを私どもとして想定外にしているわけではございません。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 いろいろなものが入っていて、それが気候変動、あっ、社会問題の解決につながってくるようなポートフォリオの組み方であればいろいろな分野が入ってきているという認識だというふうに思います。ありがとうございます。 次の質問なんですが、個別の個々の会社が、地場の会社が債務不履行に陥ったときも、その保証の履行額が海外投融資業務の勘定全体の中で吸収できるように、できる範囲にとどまるように、規模感を管理しながら業務を実施し、リスクコントロールしていくことになるというふうに御説明を受けました。 ポートフォリオの保証というのはリスク管理にどれぐらい資するというふうに考えているのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(田中明彦君) 今回のはポートフォリオ保証でその開発金融機関を対象にするわけでございますので、これが個別の会社への保証ということになりますと、これは開発途上国の実態について、JICAといっても知見が限られるということがございますが、このポートフォリオ保証の場合は、現地金融機関の融資の貸倒れ状況とか、それまでのトラックレコードを検討するということによってリスク評価を行うことになるわけでございまして、この現地金融機関に関するリスクの評価ということについては、JICAはこれまでも海外投融資業務においてバンクローンを数多く行ってきておりますので、関連の知見を保持していると私どもは思っております。 ということでございますので、ポートフォリオ保証をするということは、JICAがリスクを適切に評価し、それに見合った保証率を設定することが可能だというふうに考えておりまして、そういうことで持続可能性を確保して、この信用保証業務を運用していくことができるんじゃないかと思っております。
○塩村あやか君 平時はそれでもよさそうな気はするんですが、やっぱりこれから考えなきゃいけないのは、大地震もあったりであるとか、感染症があったりであるとか、これまでも、途上国ですから内戦のリスクがあったりとか、世界的な経済危機があったりとか、そういったことも考えていかなきゃいけないというふうに思っています。 特に、地場の中小企業を支えていくということでございますから、その地域が打撃を受ければ、そこはもう大きなダメージを負っていくということになるというふうに思うんですね。こういった場合はリスクの分散がし切れないというふうに思うんですが、今の理事長のお話の中で、吸収できると、ちゃんとポートフォリオで、これまでの知見もあるというお話ではあったんですが、こうした大規模災害であるとか、世界的な株安であるとか、恐慌であるとか、例えば感染症の発生であるとか、大地震が起こったとか、そういったものも吸収ができる範囲でポートフォリオを組んでいくと、そういう事業規模のものをやるのか、その辺りのリスクをちゃんと含んでいるのか、お伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(松本尚君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、マクロ経済に対する事態の発生を含めて、リスク環境の変化については注意深く、常に注意深く情報収集していかなければいけないと思います。 今おっしゃったように、大地震、感染症、戦争、テロ、いろいろあると思いますけれども、そういう中でリスク管理をする一つの方法として、先ほどお話がありましたポートフォリオ化、そしてもう一つ、今お話もありました保証履行額が海外の投融資業務の勘定全体の中で吸収できる範囲内にしておくというのも一つのリスク管理でございます。 もう一つは、現地の金融機関との保証契約において保証対象のポートフォリオの不良債権比率の上限をあらかじめ決めておくと、これを合意しておくことによって、これを超える範囲においては保証の対象外になるというふうな、追加的にそれを認めないというような合意をあらかじめしておくということも一つのリスク管理になるというふうに思います。 いずれにしましても、そういった大災害等々の状況を見ながら、外務省とそしてJICAとして、ほかの機関の運用も学びながら信用保証業務を実施していきたいというふうに考えております。 ありがとうございます。
○塩村あやか君 その辺りのリスクはしっかりとやっておいていただきたいというふうに思います。 平時であればと今申し上げたんですが、もう何かにつけて有事がやってくるような状況になっておりますので、その辺りをしっかりやっておかないと、また国内で、対外支援に対して国民の皆さんが、例えば何かJICAの財産を毀損するようなことになって、それが国民の税金に係る部分なかったとしても、そういうことが出てくると忌避感をやっぱり招いてしまうことになってしまうというふうに思うので、その辺りは特に慎重に準備をしていただきたいというふうに思っております。 改めてお伺いするんですが、そうしたコロナ禍のような感染症が大流行したような場合でも信用保証による海外投融資を行っていくのか、お伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(松本尚君) 委員の危惧というのは全くそのとおりだろうというふうに思います。くれぐれも慎重にやるべきだろうというふうに思います。 感染症の流行等につきましては、我々も経験したように、マクロ経済への影響を含むリスクの環境というのは様々に変化することがあると思います。経済活動が停止あるいは縮小するその範囲とか期間とかということがあると思います。そういったものを時々リスクを評価しながら、この一時見合せ、新しい信用保証付与の一時見合せなども含めながら、その時点の状況に応じて適切に対応していくということが大切だというふうに思っております。
○塩村あやか君 そういう場合には迅速に適切に対応していただきたいというふうに思います。 それで、やっぱり大規模災害が発生したりとかというときには、やっぱりもうやってしまったものに対しては、そのポートフォリオ機能、ポートフォリオというのがもう余り機能してこなくなってくるというふうに思うんですね、やっぱり有事になってきているわけなので。 そうなってくると、高額の代位弁済が発生するというふうに思うんです。貸倒れのリスクを勘案して、こういう場合に再保険を検討する必要があるのではないかというふうに思います。というのも、衆議院のやり取りでもありましたが、コロナ禍のときにアメリカの代位弁済は三・六兆円で、通常は一千億円ということでございました。大きくやっぱり跳ね上がるわけでございます。感染症だけではなくて、リーマン・ショックとか内戦もやっぱり勘案していかなきゃいけないというふうに思います。 日本の信用保証制度も年間五千億円程度の代位弁済が発生しているような状況で、保証料を差し引いても八百億円の税金が投入されているような状況になっています。日本であるならば、これも衆議院の方で神津議員の方が指摘しておりましたけれども、日本ならば日本の中小企業を支えて、そしてうまくいくところが出てくればそこから税金もやっぱり入ってくるし、中小企業を日本が支えていくというのはよく分かるんだけれども、やっぱりこれはそうではないというところもありますから、やっぱり再保険を検討して国民の皆さんが対外支援に対して不安を抱くことがないようにしていくことが必要だというふうに考えますが、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 委員御指摘の大規模災害等が発生した場合、この場合、JICAによる保証履行が大幅に増加する可能性があるということは認識しております。その際、そういうことに対処する上で、御指摘のとおり、適正な事業規模の管理、これが重要だと思っておりまして、海外投資業務などの勘定全体の中で吸収できる範囲にとどまるよう、規模感を慎重に管理しながら業務を実施していくことを考えております。 その上で、個々のケースにおけるリスク分散の方途、これにつきましては、何が最も効果的かつ適切かという種々の、適切かにつきまして種々の要素を勘案しながら検討していく必要があると考えておりますが、委員から御指摘のありました再保険につきましても、JICAの財務状況を見ながら、また引受け可能な団体があるのか、また再保険の利用が保証料率に与える影響、そういったこと等も総合的に考慮しながら検討していきたいと考えております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 今回の法改正、決して私、反対しているものではなくて、応援をしているので、だからこそ心配をしているということを改めて伝えておきたいというふうに思っています。 一方で、やっぱりこの今回の法改正といいますか、これはやっぱり支援が、現地で日本の姿が見えにくいものだというふうに思います。JICAの資金調達手段が増加すると、増えていくというところは理解はするんですが、やっぱり、何回も申し上げますように、対外支援に対してはかなり厳しい目が寄せられているというところで、だからこそ日本が現地でリスクを取りながら支援をしているんだというところを理解してもらう必要があるのではないかというふうに思っております。 少し質問飛ばすんですが、こうしたJICAの融資を、どのように日本の協力があるということを浸透させているのか、一定の目標値があるのか、お伺いをいたします。
○参考人(田中明彦君) 委員御指摘のとおり、日本の行うODAについて、現地でそれは日本が行っているのだということを理解していただくことは大変重要だというふうに思っております。海外投融資についてもまさにそのとおりでございまして、これの開発効果が、現地や国際社会に効果的に発信するということは重要だと思っております。 これまでの海外投融資におきましても、出融資契約の署名とか工事の完成というような節目の式典において現地のメディアも招いて英語や現地語での発信を行っておりますし、これに加えまして、国際会議などでも海外投融資の取組については私どもとして発信しておるところでございます。 現時点でこの発信について目標値というものを定めておるわけではございませんけれども、今後も積極的に発信を通じて現地への、日本の支援であるということがはっきり分かるような形で努力してまいりたいというふうに思っております。
○塩村あやか君 ありがとうございます。 本当に努力をしていただきたいなというふうに思います。 ポートフォリオでリスクを取っているとか、こういうのは私たちはよく分かるんですが、そういう手法を取っているからこそ、現地にはさっぱり見えにくいと。日の丸を付けてトラックが走っていくわけでもありませんし、何か工事が進んでいくわけでもありませんから、私たちが、昭和の生まれの私たちが想像している支援とはちょっと違う形になっているので、こうしたところをしっかりと現地の皆さんに伝えていただきたいというふうに思います。 最後に、外務大臣にお伺いしたいというふうに思います。 大臣がこの法案に期待すること、是非教えてください。
○国務大臣(岩屋毅君) ODAは言うまでもなく我が国外交の最重要のツールの一つですけれども、民間資金の動員に関しては、国際的な開発資金の不足を公的資金のみで賄うことが非常に困難な状況となってきております。したがって、今般の改正を通じまして、新たな手法の導入を含めた取組を促進することが一層重要だというふうに認識をしております。 今般の法改正では、こうしたODAを取り巻く環境変化を踏まえて、民間資金動員をより一層促進するとともに、開発途上地域における多様な資金ニーズにきめ細かく対応するための手法を拡充をしていきたいと考えております。 日本のODAも往時に比べると半分ぐらいの規模になっているわけですが、リスク管理をしっかり行って民間資金等を導入することによって、より効果的、効率的なODAを実施をしていきたいと。費用対効果を高めるということを意図して、意識してODAをしっかりと今後とも継続をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○塩村あやか君 終わります。ありがとうございました。
○福山哲郎君 おはようございます。福山です。 時間もありませんので、早速行きたいと思います。 先ほど松川委員からも御指摘ありましたが、トランプ関税が世界各国を動揺させ、株式市場も、ニューヨークのみならず、東京も、そしてアジアもEUも、それぞれの市場が非常に激震に見舞われています。今日は少し、東京市場は千五、六百円今上がっているようなので落ち着きを取り戻しているようですけれども、それでも急落からまだ余り戻っているとは言えない状況でございまして、日本の自動車産業を含めて非常に今リスクが広がっているということなので、このことについてもお伺いをしたいというふうに思います。 まずは、昨日、総理とトランプ大統領の電話会談が夜に行われました。これ、外務大臣は同席されたんでしょうか。してない。答えていただけますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 私は同席しておりません。
○福山哲郎君 では、公電等で確認された若しくは、公電等で確認された若しくは今日の対策本部で確認されたということですね。
○国務大臣(岩屋毅君) 総理が電話会談に臨まれるに当たりましては、その内容等について事前に外務省も入って検討しておりますし、また、終わった直後にも担当からしっかりと報告を受けているところでございます。
○福山哲郎君 まずは、総理とトランプ大統領との会談が行われたことについては僕は了としたいというふうに思います。 ただ、四月の二日にトランプ大統領から相互関税の発表がある前に日本としてはどのようなことができたのかという議論は一つあります。発表されてから、電話会談、それから今日の、今朝の本部の設置等々はもちろん私は了としていますけれども、四月の二日の発表前に一体どんなことを日本政府としてやってこられたのか、よろしくお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 私を始め、外務省のそれぞれのつかさつかさの者が米国政府側のカウンターパートと累次にわたってやり取りをしてきておりますし、私も、私のカウンターパートはマルコ・ルビオ国務長官ということになりますが、もうこれまで三度も四度もお会いしておりますけれども、そのたびに、この関税措置について極めて遺憾であるということと、早期の撤廃、見直しを強く申し入れております。先週も、ブリュッセルにおきましてNATOの外相会合の際に、ルビオ国務長官に対して、自動車関税措置、また相互関税措置両方については極めて遺憾である旨を伝達して、見直しを強く申し入れました。 また、武藤経済産業大臣は、渡米をされて、カウンターパートのラトニック商務長官等に対しても同様の申入れを行っております。 今朝の全閣僚出席の下の総合対策本部の設置の際に、総理から指示が出されました。今後とも、関係省庁と協力、連携の上、引き続き政府を挙げてこの問題に対応していきたいと考えております。
○福山哲郎君 御奮闘いただいていることも多としますけれども、残念ながら、その後、四月の二日に相互関税の発表になったと。なかなかアメリカ政府には伝わりにくい状況だということも理解します。ただ、残念ながら、EUの相互関税より、日本、高いんですね。それから、イギリスはそれなりにやっていて一〇パーかな。そんなことも含めて、昨日の首脳会談をキックオフとして更に御尽力を賜りたいということをまず強くお願いをしたいと思います。 その中で、昨日の電話会談で、日本が五年連続で世界最大の対米投資国であると、それから、日本企業の投資余力が減退することを強く懸念していると。先ほど大臣の御報告にありました総理のコメントでございますが、これはそのとおりだと思いますが、こういった発言は、恐らく累次、外務大臣からも先ほどの事前交渉でもやられていると思いますし、最初の日米首脳会談でもこの類いのメッセージは総理から発せられているはずです。 アメリカから出てきているのは、何か驚くべきものがあれば交渉に応じるという発言があるわけですけど、これには多分到底及ばないものだというふうに思っておりまして、今後日本政府としてどういう形で交渉を進めていくつもりなのか。今の段階で難しいと思います。私もそんなに簡単にできるとは思っていませんが、しかし日本の経済にとっては大変大きな問題なので、このトーンで本当に相手に伝わるのか。 なぜならば、この日米の首脳会談が終わった直後、トランプ大統領は、彼らは貿易面でアメリカをひどく粗末に扱っていた、彼らは我々の車を受け入れないが、我々は彼らの何百万台の車を受け入れている、農業やその他の多くの商品においても同様だと、首脳会談の後にこのことを言われているわけですね。 そしてなおかつ、二日、相互関税が発表された後も、極めて遺憾なんですが、最悪なのは韓国、日本、その他多くの国が課している非金銭的な障壁、これ非関税障壁だと思いますが、日本では自動車の九四%は日本製、トヨタは米国に百万台の自動車を販売しているが、GM、フォードはほとんど販売していないと、これ二日の演説。そして、今日のSNS、これ石破総理の会談の後なんですね。前後全く変わっていないんですね。 ここは非常に、いい悪い別です、僕、批判しているわけではなくて、非常に悲観的に思わざるを得なくて、ここを何らかの形でひっくり返す状況をつくらないことにはなかなかこの関税を引き下げてくれという状況になるのかなという思いがありまして、外務大臣、もし何かあればお願いします。
○国務大臣(岩屋毅君) トランプ大統領の様々な発言に逐一反応することは控えたいというふうに思います。我が方には我が方の言い分がしっかりございます。しかし、それをぶつけ合うことだけで何か問題が解決するかというと、そういう状況でもないと考えております。 したがって、総理からも、この一方的な関税措置ではなくて、投資の拡大を含めてお互いの利益になる幅広い協力の在り方を追求しましょうと、そのために担当閣僚を設けて協議をいたしましょうと、そういうふうに提案をして、そのことは合意を見て、先ほど申し上げたように、我が方は赤澤亮正大臣がその交渉担当となったわけでございます。 そういう粘り強い協議を続けながら打開策を見出していきたいと思います。何か無理やり驚くべき提案をすべきかどうかというと、必ずしもそういうことではないのではないかというふうに考えております。
○福山哲郎君 いや、そのお話も僕は理解をしています。ただ、私も政権にいたときにUSTRと自動車の交渉をした経験があって、非関税障壁の話は向こうはするんですけれども、このフォード、GMは売れていないという話を何度もするんですが、日本政府の、もう皆さんお分かりのとおり、EUの車は売れているわけです。そして、アメリカ車はちゃんと日本で売れるような企業努力をしているのかという話も我々は当時もしていました。同じ話が出てきているわけです。そこに非常に私は遺憾に思っている部分があって。 加えて、じゃ、昨晩の電話会談で、九日からのこの相互関税の発動について、とにかく発動を引き延ばせと、引き延ばしてほしいというような申入れは、日本国から、石破総理からはされたんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 引き延ばしてほしいというよりも、基本的には撤廃をされたしということだと思います。 しかし、それがためにも、一方的な関税措置で事を解決しようとするのではなくて、幅広い協力分野を日米間で探っていくべきではないかと、そのための協議をしようと、こういう提案を投げたということでございます。
○福山哲郎君 私は、引き延ばせというのは、粘り強く交渉を日米間でする、担当者も決まるということで、もう決まったようですけれども、その状況だからこそ、じゃ、九日の発動は一旦止めてほしいと、止めて交渉に入ろうではないかというのを、まあ多分、今の御答弁だと、言われていないのか、そのことについては全く向こうからは認めてもらえなかったのか分かりませんが、九日からの発動についてはもうやむなく発動するということなんですね。
○国務大臣(岩屋毅君) それ以上のやり取りについては、首脳同士の外交上のやり取りなので、そこは控えさせていただきたいと思いますけれども、最終的な目標は当然この関税措置の撤廃ということになります。 まずは協議を開始しようということで合意を見て、それぞれ担当閣僚が指名されたということでございますので、今委員が御指摘になったようなことも含めて、これから米側としっかり交渉していくということだと思います。
○福山哲郎君 ただ、今日はもう八日でございますし、交渉相手に指名されたベッセント財務長官は、実施は延期されないと。何日も何週間も間違いなくそのままだということを言われているので、非常にその分発動されれば日本経済に影響が及ぶということを懸念をさせていただいています。 懸命にやっていただいていることは理解をしていますが、実際不安に思っている国民もいるので、できれば九日の発動をとどめるというようなことのやり取りもしていただきたかったなと思います。 これ、実際に関税措置がされると、もう御案内のように、経済の失速、それから株式市場の下落もそうですが、せっかくの春闘での賃上げがもう吹っ飛ぶ、それから今後の賃上げ、中小企業やっている真っ最中ですけれども、これもやっぱり悪影響を及ぼす、水を差すような事態になるということも含めて、直接的な影響だけではない日本経済に対するマイナスが出てくると思うんですが、今日財務省を呼んでいますけれども、このトランプ関税が課された場合、日本経済に具体的にどのような影響出ると考えているのか、財務省、お答えいただけますか。
○政府参考人(藤崎雄二郎君) 今般の相互関税措置を始めましてアメリカ政府によります広範な貿易制限措置につきましては、日米間の貿易や経済関係、ひいては多角的貿易体制などに大きな影響を及ぼしかねないというふうに考えております。 四月三日、総理からも御指示がございましたけれども、財務省としても、本日、アメリカの関税措置に関する財務省総合対策本部というものを開催いたしまして、財務大臣から、トランプ大統領による発表内容を含め米国による関税措置の内容を精査するとともに、きめ細かく我が国経済、市場、産業等への影響を十分分析すること、こういった分析を踏まえつつ、政府系金融機関を通じた資金繰り支援など必要な支援に万全を期すこととの指示があったところでございまして、関係省庁等と連携しつつ、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○福山哲郎君 そんな建前みたいな答弁駄目でしょう。 今日指示が出たんですか、分析をするように。どの程度経済的に、GDPに影響するんですか、じゃ。
○政府参考人(藤崎雄二郎君) 今日、本部を開催したところ、改めて御指示をいただいたところでございますけれども、経済全体への影響ということに関しましては、関税の導入がグローバルな貿易活動に及ぼす影響、あるいは、その不確実性の高まりが各国の企業、家計のコンフィデンスといいますか信頼に与える影響のようなこと、様々考えられますので、今後引き続き十分に注視をしていきたいというふうに考えております。
○福山哲郎君 極めて抽象的で遺憾に思います。先ほど適切な措置をすると言われましたけれども、その分析が早く具体的になければ適切な措置も遅れるんじゃないですか。実際持っていると思いますけど、それを表に出せないのはなぜなのか、極めて遺憾です。これ国会の場です。 例えばですけど、みずほ証券は自動車その他の関税政策で〇・三八%日本の実質GDPが押し下げられる、それから、大和総研は〇・七%、野村総研は〇・七一%押し下げられるというふうにもう外へ出しています。日本の成長率、今年一・二%と言われているので、このとおりなら半分以上は吹っ飛びます。国民生活に影響します。 それを、今日の本部で、財務省から、指示が出ましたと、先ほどみたいな抽象的な表現で、財務省、いいんですか、本当に。お答えください。
○政府参考人(藤崎雄二郎君) 今先生から御指摘のあった、いろんなシンクタンクがいろんな試算をしておられるというのは承知をしております。いろんな前提条件を置いて試算をしておられるということだと思いますけれども、そういった試算というのが出ているということは承知しておりますし、実際どういうふうな影響が出てくるかというのは十分注視をしてまいりたいというふうに考えております。
○福山哲郎君 いや、極めて不誠実な答弁だと思いますよ。そこは、外務大臣、今度本部開かれてもいいですし、財務大臣に向けて早くやれと是非指摘をしていただきたいと思います。 加えて、僕本当はJICA法をやりたかったんですけど、賛成ですし、先ほど塩村委員がしっかりと質疑されたので、もう一点だけ、これ関税に関してお伺いします。 四月の二日のアメリカの上院で、対カナダ関税に異を唱える民主党の決議案を、上院では、賛成五十一、反対四十八で可決をされました。共和党議員が四人造反した上での可決だったんですが、この上院での決議案というのはどのような内容で、こういう決議が連邦議会でなされるとどの程度の実効性と拘束力があるのか。そうすると、日本の例えば自動車の工場があるようなアメリカの地域の議員に共和党、民主党関係なく日本として働きかけることによって、こういう決議が通ることによってもし実効性等、有効な効果があるんだとしたら、多様的な働きかけのルートとしてはあり得るのかなというふうに感じまして質問させていただきました。外務省、お答えいただけますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 御指摘の決議案ですが、これは、カナダに対して原則二五%の追加関税を課すために二月一日に署名された大統領令において追加関税賦課の根拠とされた国家緊急事態宣言を終了させる内容と承知をしております。他国の立法制度について政府として有権的に申し上げる立場にはありませんけれども、米連邦議会において、両院共同決議案は、上下両院にて可決後に大統領の署名をもって法的拘束力を有する法律として成立すると承知をしておりますので、もう一度大統領の署名が要るという手続になるんだと思います。 その上で、委員が御指摘の、これからの外務省の取組の一環として米国議会人への働きかけというのは大変重要なことだと思っておりまして、それもしっかりやらせていただきたいと考えております。
○委員長(滝沢求君) 質疑の時間が過ぎておりますので、おまとめください。
○福山哲郎君 はい、分かりました。 すぐに実効性は出ないけれども、今、一つの日本側のスタンス、状況を示すルートとしてはあり得るということですので、外務省におかれましては是非頑張っていただきたいというふうに思います。 JICA法に関しては、少し、塩村さんと一緒で、私は信用保証をする点についてはかなり大きな懸念を持っておりますので、そこについてはJICAとしては御留意をいただきたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 JICA法改正の質疑でありますけれども、通告していないので大変恐縮ですが、大臣に一言答弁をいただきたいと思います。 今回のトランプ米政権における関税問題についてでありますけれども、当然これからパイプを強力につないでいかなければいけないと。電話会談したということは重要なことだと思いますけれども、まず、担当大臣は決まったというのが本部であったと思います。ですが、これからやはり外交面を強力に進めることが重要だと思いますけど、どのような決意で臨まれますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今朝ほど全閣僚出席の対策会議の第一回が開催されまして、そこで総理から、全閣僚、政府一丸となってこの問題に対応するという御指示がございました。赤澤大臣が交渉担当閣僚になりましたが、当然、外務省としてはこの交渉をしっかりと支えていかなければいけないと思っております。 また、私自身も、カウンターパートである、直接の貿易政策の所掌では国務長官ありませんけれども、幅広い意味の外交の一環でございますから、引き続きしっかりと働きかけを行うとともに、外務省総力を挙げてこの措置の撤回のために様々な働きかけを行っていきたいと考えております。
○三浦信祐君 総力を挙げて是非我々もバックアップしたいと思いますし、バイの会談が必要であればしっかり後押ししていかなければいけないというふうに思いますので、よろしくお願いします。 我が国が国際貢献を果たすために具体的な取組を実行されているのが外務省やJICAの皆さんだと認識をしております。今回その基本法であるJICA法を改正するに当たって、タイミングとしてなぜ今なのでしょうか。 また、日本に対する期待はこれまで海外現地視察をさせていただいて私も痛感しましたが、ODA、JICAの皆様が構築してくださってきたことをデリーメトロなどで目の当たりにしてまいりました。この友好関係を構築するということに大変大きな貢献をされてきていると改めて敬意を表したいと思います。 その上で、近年のODA無償資金協力などのニーズについては今どのような内容となっておりますでしょうか。大臣に伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) ODAは引き続き我が国の重要な外交ツールでございます。したがって、これを一層戦略的に活用すること、そして費用対効果ということもよく考えていくことが不可欠であるというふうに思っております。 開発ニーズは非常に複雑化しております。近年経済成長を遂げている開発途上国は、高齢化ですとか大気汚染、気候変動、脱炭素化、デジタル化、我が国とも共通するような社会課題にも直面していると認識をしております。 そこで、今般のJICA法の改正は、こうした開発ニーズの複雑化や開発途上地域への民間資金の流入増大といったODAを取り巻く環境の変化を踏まえまして、民間資金動員の促進、国内外の課題解決力を有する主体との連携の強化、JICAの柔軟で効率的な財務の実現のために必要な制度改革を行おうとするものでございます。
○三浦信祐君 重要な改正だというふうに十分理解できます。 その上で、我が国の経済状況、停滞している部分、また、ドナー国において我が国からの経済支援効果により経済成長過程が顕著になっている中にありまして、ODAは重要な外交ツールではあるものの、効率化を図ろうとすることは当然であると考えます。さらに、今回のいわゆるトランプ関税の影響を受けることが想定される状況下で、国民的理解も図っていかなければなりません。私は、今後も、我が国の責任と使命として、ODAの予算は削ることなくむしろ拡充する、そういう経済状況もしっかりとつくっていくべきだと考えております。財政当局にこれも訴え続けてまいりたいと思います。 その上で、無償、有償問わず、資金援助の執行について、具体的な判断、想定している効率化、案件形成の時点からの効率化を図る必要があると私は考えますけれども、どのような体制、決断、実行をしていくのでしょうか。また、現状からどのようにJICAの体制を変えていくのでしょうか。JICA理事長に伺います。
○参考人(田中明彦君) 議員御指摘のとおり、ODAを取り巻く環境が変化している中で、今般のJICA法改正により、民間資金の一層の動員や無償資金協力のより迅速な実施を通じて、より効率的なODAの実施に取り組んでいくことが必要だと深く認識しております。特に、民間資金動員のために導入する信用保証や債券取得に取り組むに当たっては、リスク審査体制の強化が必要でございます。 このため、専門性を有する外部人材の活用を始め、体制強化に取り組む考えでございます。また、実績、こういう信用保証、債券取得については、実績のある国際機関等との協調や、それからまた国際機関等へのJICA職員の出向などを通して、知見の獲得を通じて適切な体制構築に努めてまいりたいと思っております。
○三浦信祐君 これはしっかり進めていただかなければならないと思います。 その上で、柔軟で効率的なJICA財務を実現するための法改正として、国庫返納、他事業の充当へ可能とする内容としていると承知をしております。当然、必要な改正であります。今後もJICAとして効果的な資金協力を遂行していくために、現状の課題について伺いたいと思います。 具体的には、無償資金協力について、未執行資金である支払前資金の現状、近年の傾向はどのようになっているかというのを確認をしていかなければいけないと思います。また、コロナ感染症の影響も世界的に及んで事業執行が困難な状況にあった、また、あるプログラムというのはどのような状況でありましょうか。外務省に伺いたいと思います。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 委員御指摘のいわゆる支払前資金、これは、無償資金協力の実施のために外務省がJICAに交付した資金のうち、JICAが被援助国政府への支払を行うまでの間、計画ごとに管理しているものでございます。JICAから被援助国政府等への支払につきましては計画の進捗状況に応じて行うこととなっておりまして、このため、治安情勢ですとか政変とかそういったもので計画が進捗しない場合には、支払前資金がJICAの管理下にとどめ置かれるということになります。 JICAが管理する支払前資金の額は、コロナ禍の影響を受けて、令和二年度、二〇二〇年度がピークでございまして、令和二年度末で千九百六十億円ございましたけれども、コロナ禍後の迅速な事業の実施を通じまして、財政制度審議会等での指摘も踏まえ、削減に取り組んできたところでございます。その結果として、減少傾向が続いておりまして、令和五年度末時点では千五百六十一億円となってございます。今般の法改正で導入する制度、これも活用しまして、支払前資金の更なる削減に努めてまいりたいと考えております。 なお、コロナ禍による事業への影響についてお尋ねがございましたけれども、一時遅延が生じました無償資金協力事業もコロナ禍の影響でございましたけれども、現在ではおおむね解消したものと認識しております。
○三浦信祐君 次に、民間では取り得ないリスクについてODAで取ること、また民間資金流入の増加を通して全体のボリュームを確保していこうという取組は重要であると思います。本改正によってリスクを取ることができるように提案なされていると理解しています。 そこで、伺いたいと思います。リスク引受けによるリスク、これはどこまで許容するのでしょうか。予測が難しい案件こそリスクの度合いが高いと考えられる中、整理しておく必要があると思います。先ほどありましたけれども、人材、目利きというのがとても重要になると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、体制整備、人材育成、人材の採用等々、専門的な知見を有する人材の育成及び、あと知見の取得、これがまず非常に重要だと考えております。 その上で、民間資金動員の促進に係る新業務に取り組むに当たってはリスクを適切に評価していくことが重要と考えておりまして、当該リスクに見合った保証料、また債券利回り、こういったものを設定しまして、既存の海外投融資事業と同様に、業務全体として利回りが事業リスク等を上回るように運用する、これによってJICA業務全体の健全性を確保していく、このように考えてございます。
○三浦信祐君 ここはしっかりやっていただかなきゃいけないと思いますが。 今回の米国発の関税措置のように、急激に世界経済への悪影響が及ぶような場合もございます。経済市場でのリスク変動に伴って、民間資金動員の促進に際し、JICAが請け負う信用保証への負担が増大することも想定しておかなければなりません。 JICAのオペレーションと経済激変リスクについてどう考えているのでしょうか。JICAに伺いたいと思います。
○参考人(田中明彦君) JICA事業は、全ての事業、この経済情勢含めて、リスク関係を常に注視していかなければいけないと思っておりますけれども、特に今回、信用保証業務を始めさせていただくということでありますので、常に注意深く情報収集を行いつつ、適切に対応していかなければいけないと思っております。 また、この信用保証業務に係るリスクを軽減するためとしましては、原則として、当面は国際開発金融機関等と協調して信用保証業務に取り組んでいくことでリスクをシェアするということを想定しております。また、海外投融資業務全体としてリスクが吸収できるように、新業務の規模感を慎重に管理していく考えでございます。
○三浦信祐君 まず、情報収集をしっかり外務省ともよく連携取っていただくこと、そしてボリュームマネジメント、極めて重要でありますので、慎重に対応するところも、それも勇気が必要なことでありますが、是非そのように対応していただきたいというふうに思います。 JICA、日本政府が被援助国政府との国際約束を行えば、JICAを通じて民間企業に迅速に無償資金協力の直接支払ができるようにするというのが本改正でも規定をされるというところであります。 この内容についてですが、どの程度の規模が想定されているのでしょうか。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 無償資金協力におきまして、従来の支払方法とするか、すなわち相手国政府に一回お金が行ってから流れる形にするか、今般の法改正で導入する民間企業への直接支払という形を取るか、これについては、案件ごとに被援助国政府と協議をする必要がございまして、そうした協議を経て決定していくこととなります。そういうことでございますので、現時点においてその特定の規模感というものが想定されているということではございません。 いずれにしましても、世の中のスピードに対応する上でも、無償資金協力事業の迅速化、これ非常に重要だと考えておりまして、外務省としましても、被援助国政府との対話を重ねつつ、無償資金協力の最適な方法、これを選択してまいりたいと考えているところでございます。
○三浦信祐君 やはり世界の中でのこの迅速化、そしてコミュニケーションを日頃からよく取っておくということは重要であります。是非そういう取組を加速をしていただきたいというふうに思います。規模感については、当然個別案件だということは十分理解できますので、それが国民にも理解できるような内容で、説明責任もしっかりと果たしていただきたいと思います。 我が国の民間企業が開発途上国との間で現地でのビジネス案件構築に当たって、先方国は比較的容易にいわゆる政府保証を付けて交渉を進展させるケースがあります。また、その際、我が国からも政府保証が欲しいと言われるケースもあり得ます。私も、実はそれ、こういうような相談を受けたことがございます。事業の失敗等を想定した保証を求めているのではなくて、プロジェクトを推進する際にいわゆる政府のお墨付きが欲しいとのレベルであります。 JICAが関わる、あるいは両政府間での、両国政府間での合意の場合には、政府保証等の議論すら当然必要はないものであります。しかし、民間ベースでプロジェクトとして進展するケースが当然今後増えてくる可能性も十分想定されます。後から両国間の関係の内容に昇華するような場合も想定される中で、その受皿が存在していないのが我が国の現状であります。具体的には、我が国では、経産省の視点でいえば、貿易保険の話につながって責任の所在等々細かな話になってしまう。では、内閣官房も含めた内閣がバックアップするのかといえば、その機能というのは余りないんではないかと。外務省かといえば、そのスキームもあり得ません。 今後、世界の中でアジア諸国やグローバルサウスとの関係を強固にしていくに当たって、民間交流や民間プロジェクトの成案化していくという、そういう活発化が確実に進んでいくときにはこのような対応というのが必要であり、そういう場合も想定していかなければいけないんではないかというふうに問題意識を持っております。 今後、いわゆる政府としてのお墨付きのリクエストについて、我が国ではどの省庁が判断し決定するのかが課題となります。この課題認識について、外務大臣に御見解を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 政府による日本企業の海外展開支援は極めて重要だと考えております。特に事業リスクの高い途上国に進出する日本企業に対しては、政府によるサポートの重要性は言うまでもないと思います。委員の御指摘もそういった問題意識によるものと理解をいたします。 政府の取組としては、なかなか、そのお墨付きというのを制度化するというのはなかなか難しいところがあると思いますけれども、例えばあらゆる外交シーン、首脳会談、外相会談、様々ありますが、そういう機会におけるトップセールスということも考えられると思います。私も、日本企業の優れた技術についてはそういう会談の折にできるだけアピールするようにしております。 そして、外務省としては、何といっても二百を超える在外公館ですね、このアセットを活用するということが大事だと思っておりまして、各公館に日本企業支援窓口を設けるとともに、それぞれの公館を使って、日本企業のビジネス活動に資するイベントなどを精力的に展開をしているところでございます。 今後も、何が最も効果的かということを検討して、きめ細かい支援に全力で取り組んでいきたいと思います。
○三浦信祐君 クリアに答えていただいてありがとうございます。是非、在外公館が頼りになるケースもあり、そしてそういう機会を、大臣にもしっかりと共有していただけるような機会があれば、まさにいろんなことで即断できるような国家との競争にも打ち勝っていけるんではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、バングラデシュに対するODA、JICAによる支援をしているうちの一つである発展する首都ダッカの国際空港の第三ターミナル、第一期から第三期まで借款を供与していることによって、バングラデシュの発展への寄与度は極めて大きい支援だというふうに思います。現地も視察させていただきました。一方で、首都空港の建設事業に携わることができる機会というのはめったになく、我が国にとって、また事業者、建設に従事されている方にとって極めて貴重な知見を得ることだと私は確信をしております。 その上で、これまで、このような大型プロジェクトでは、各国支援としてハード面、今回でいえばターミナル建設が主体でありました。しかし、今回は、優先的にハズラット・シャージャラール国際空港の運営、維持管理に日本企業が参画する予定であること、空港運営人材に対する技術移転への期待もバングラデシュからなされてきております。 空港運営は、世界が競い合い、ノウハウを積み上げている中、我が国への期待が寄せられている機会を必ず逃してはいけないと思います。ユヌス暫定政権下でもバングラデシュの発展を支えることになり、FOIPの推進への取組においても極めて重要な案件だと思います。外務省始め政府内で協力し、JICAも最後まで支援して実現を図っていただきたいと思います。 現在の状況、そして大臣の認識について伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員御指摘のとおりだと考えております。バングラデシュは、南西アジアの戦略的要衝に位置しておりますし、自由で開かれたインド太平洋のための重要なパートナーでございます。 我が国の強みは、今御指摘ありましたように、インフラ建設といったハードだけではなくて、技術移転を伴う人材育成でありますとか、日本企業の知見、ノウハウを生かした施設の運営といったソフト面のODAを民間投資等も組み合わせた総合的な支援ができるという点だと思います。このハズラット・シャージャラール、なかなか読みにくいんですが、ダッカ国際空港に係る支援はその好事例だと思っております。 政府としては、今後とも、こうした取組を積極的に推進して、バングラデシュを含む各国における我が国のプレゼンスをしっかり確保してまいりたいと思います。
○三浦信祐君 まさにこのバングラデシュの成功をしっかりすることができれば、ほかのODAの活用にも知見が得られるというふうに思います。是非これ総力を挙げて、相手国のことを思ってやってきたODAだからこそ、是非推進をお願いをしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 JICA法の前に何点かお伺いしたいことがあるんですけれども、まず、この中国の反スパイ法で起訴されたアステラス製薬の日本人従業員と中国の金杉大使が領事面会をしたという報道がございました。 そこで、お伺いをしたいわけですけれども、どこまで言えるのかということはあると思いますけれども、政府として、当該従業員の方の公訴事実と罪状は何であるのかということを把握をしているのかどうか。そもそもその従業員の方御本人も認識をされているのか、また、中国側からはもうそういったことを明らかにされているのか含めて、何らか言えることがあればちょっとおっしゃっていただきたいなと思います。
○政府参考人(岩本桂一君) 今御指摘のありました邦人の方でございますが、これまで中国側は、この方がスパイ活動に従事した疑いがあり、中国の刑法及び反スパイ法に違反したとして二〇二三年三月に拘束いたしました。そして、昨年八月には起訴したという具合に対外的に説明しているところでございます。 これ以上の詳細については現時点では明らかになっておりません。また、この方と中国当局との間でこの公訴事実等についてどのようなやり取りがなされているかについては承知はしておりません。中国側が詳細を公表していない理由につきましては、日本政府としてお答えすることは難しい状況にございます。 こうした状況を踏まえまして、政府としましてはこれまでも、様々なレベルや機会を通じて中国側に対して拘束理由を含む司法プロセスの透明性向上を求めてきておりまして、同時に、この方の早期釈放を引き続き強く申し入れていく考えでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 是非、これ早期釈放を強く訴えていただきたいというふうに思いますけれども、何か本人の健康状態であるとか、そういったことは大丈夫だったんでしょうか。
○政府参考人(岩本桂一君) この方とは、先ほど御指摘ありましたとおり、現地の金杉大使を含めて定期的に領事面会をさせていただいておりまして、その都度、健康状態についてもしっかりと確認をさせていただいてきております。現時点で特段大きな問題があるという状況ではないと承知しております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、領事面会というのも非常に、何というんでしょう、本人にとっては唯一の光というか、ということだというふうに思いますので、これ五回目ということで、頻繁に是非会いに行っていただきたいというふうに思いますし、この面会をしっかりと続けていただきたいというふうに思います。 これ、恐らくですけれども、中国当局もこれ公訴事実を分かっていないんじゃないかというふうに思うわけであります。なぜなら、この反スパイ法の内容自体がそもそもこれ不明確だということで、逮捕した捜査員個人のその場の判断限りということではないのかなというふうに思います。こういった事態というのは非常に危険であるということですね。 中国は、最も基本的な人権条約である自由権規約さえこれ批准していないわけであります。自由権規約第九条第一項、全ての者は、身体の自由及び安全についての権利を有する、何人も、恣意的に逮捕され又は勾留されない、何人も、法律で定める理由及び手続によらない限り、その自由を奪われない。同第二項、逮捕される者は、逮捕のときにその理由を告げられるものとし、自己に対する被疑事実を速やかに告げられる。この自由権規約すら批准されていないのが中国だということであります。 この自由権規約は、イラン、アフガニスタン、リビア、イエメン、ソマリアもこれ締約国であるということで、それ実際担保されているかどうかということは別としても、少なくともこの自由権規約を締結をしているということであります。 つまり、これすら締約をしていないというだけの人権後進国がこれ中国であるということ、これは明らかですよね。だから、私、前回の質疑のときも、こういった国に渡航をするのは極めて危険であると、そのリスクを外務省としてしっかり訴えるべきだということをこれ申し上げてきたわけであります。 改めて、このリスクについてしっかりと訴えていくべきだというふうに思いますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 政府としては、中国における拘束のリスクについては、従来から様々な形で邦人への注意喚起を行ってきたところでございます。特に、二〇二三年七月の改定反スパイ法の施行を受けまして、同法の解説に加えまして、といっても、運用は非常に不透明なところがあるわけですけれども、スパイ行為と認定される、され得る、その可能性のある活動の具体例を紹介するなどしてきているところでございます。 今後とも、こうした注意喚起を更に強化していって、邦人の安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 今、中国に多くの方が観光で渡航されているわけですけれども、多分このリスクを把握をされている方は極めて少ないというふうに思います。多分、それ外務省としてはホームページに載せているよということはあるんでしょうけれども、残念ながら伝わっていないという実態があるということなので、これはしっかりと警鐘を鳴らしていただきたいということを強く申し上げたいというふうに思います。 その上で、トランプ関税について何点か質問していきたいというふうに思いますけれども、昨日も私、決算委員会で石破総理とこの関税については話をさせていただきました。そのときに私が申し上げたのは、昨日、イスラエル・ネタニヤフ首相と会っていますね、トランプ大統領、ホワイトハウスで会っていると。インドに関しては、これも数日中に相互関税妥結をするという報道が出ています。これ、インドは三月末からもう断続的に、このタイミングで発表されるということを踏まえてずっと交渉してきたということで、数日中に妥結をするということを言っているわけであります。ベトナムも、全てのカードを切って、で、トランプ大統領とこれも妥結をするということになっているわけですよね。 これ、なぜそうなのかといったならば、それは発効があしただからです。これ、四月九日に、日本の場合はもう一〇%基礎関税は掛かっていて、一四%があした掛かるということになっているわけですね。これ、各国ともそうなんです。 つまり、四月九日が分水嶺だと。四月九日を超えてしまって、一四%掛かった後にそれを引き下げろというのはかなり困難を伴うと。各国ともそれを思っているから、この四月九日に向けてもうパッケージをとにかく詰め込んで妥結を図っているというのが実態だと思います。 だから、私は昨日申し上げたのは、早期にこれ総理渡米して、この四月九日、先ほど福山大先輩がおっしゃっていましたけれども、もうとにかく延期をしろと、延期をしてくださいということを申し上げるべきだということを、言ってくるべきじゃないかということを私は昨日申し上げたわけであります。それで、昨日の夜に電話会談をされたということで、これは評価をしたいというふうに思います。もうとにかくアクションを起こすということが大事だと思います。 ただ、昨日のその石破総理の答弁だと、やっぱりこれワンパッケージで、もうチャンスは一回なんだと。パッケージ化して、それをばんと示して、で、交渉する、これ一回限りなんだと、何回も何回もすることはできないんだと。だから、このワンパッケージでやるんだと言ってきたことと昨日の電話会談は多少そごがあるのかなというふうには思います。 外務省にお伺いしたいんですけれども、これ大臣にお伺いしたいんですけれども、この四月九日がその分水嶺だという危機意識はあるのか、そのワンパッケージはいつまでに示していこうという、このスケジュール感をどのように考えていらっしゃるのか、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、鉄鋼、アルミニウムから始まって自動車関税、そして相互関税、もちろん大まかなスケジュール感というのはしっかり頭に入っておりました。したがって、私もそうでございますけれども、様々なレベルで米側と交渉をしてきましたけれども、残念ながらまだ妥結に至っていないと。 そこで、石破総理が昨晩、電話会談をされて、じゃ、交渉の、協議の場をつくろうということで、お互いが担当閣僚を指名するというところまで来ておりますので、更にこの作業を進めて、問題の解決に全力を尽くしていきたいというふうに考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、だから、その動きの違いとしては、やっぱりインドは相当前からやっぱりここをターゲットにして動いているわけですよね。だから、その動きをやっぱり日本政府としては把握をしていなかったんじゃないかということは、これは指摘をしておきたいというふうに思います。 かつ、私がちょっと疑問に思うのは、前回の日米首脳会談で、私たちは評価をしました。それは、この一兆ドルの対米投資、かつ、アラスカの開発に日本が参画するんだという極めて大きなカードを切っているわけであります。このカードと今回の関税はどのように関連をしているのか。今回のカードをどこまでアメリカは捉えているのかということは、これについてはどういう認識をされているのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 米側がどう認識しているのかということについて我が方から断定的に申し上げることは避けたいと思いますが、既に、今も委員御指摘あったように、首脳会談の際に、そのときにはもちろん関税の話などは出ておりませんが、ただ、トランプ新政権、新大統領は、関税というものを重要なツールだと考えているということはもう選挙の最中からずっと言われてきたことでございました。 その認識はありましたけれども、首脳会談の席上で、今お話のあった我が国による投資、あるいはアラスカの天然ガスの開発等々、ある意味でいうと、ばくっとしたものではありましたけれども、いわゆるパッケージ的なお話をさせていただいて、非常にいい会談になったというふうに私も思っておりましたので、その後の米政権のいわゆる一連の関税措置の発動については甚だ遺憾に思っております。 ただ、遺憾だと言っていても仕方がないので、交渉担当を決めて、しっかりとこれの打開に向けてこれから全力を尽くしていくということでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 しかし、もうこれ結果として、イギリスで一〇%という中で日本二四%で、極めて高い関税を課されているわけですね。私は思うのは、このアラスカの開発についても、この一兆ドルの投資にしても、言うことは言ったよと、ただ、それは口先だけだったんじゃないのというふうに向こうから受け止められたんじゃないかというふうに思うわけであります。 これ具体的に、この日米首脳会談の後、じゃ、アラスカに対してどうコミットしていくのか、また、その一兆ドルの投資をどう実現していくのかというような話合いはされてきたのか、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) いずれも民間事業者が絡むことでございますので、政府が一方的にコミットをプレッジするというわけにはいかないんだろうというふうに思います。 ただ、ただ、これまでの我が国の投資の積み上げ、それから予定されている投資の総額等を踏まえて総理からそういうお話をさせていただいたということでございますし、アラスカの実際のその事業、開発に伴う採算性であるとか、そういうものはやっぱり精査していかなければいけないことであって、そう一朝一夕に簡単にできることではないと。ただ、お互いにそういう方向に向かって議論をしていこうということが示されたということだったと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 多分その姿勢が、結局、一兆ドルの投資をするんだと言ったのは、これは約束ですよね。向こうは約束と捉えたというふうに思います。ただ、今おっしゃったように、いや、それは民間がやることだから、政府はあくまでも民間をちょっとこう、何か投資してねというぐらいなものなんだよという、その本気度がなかなか伝わっていなかったんじゃないかということもあります。アラスカの開発もそうですね。これはいろんなことがあると思います。ただ、これに正面からしっかり取り上げていくんだという姿勢、これをしっかりと見せていくことが私は重要なのではないかというふうに思います。 その上で、多分、何というんですかね、この共和党を含め、今の政権との距離感がなかなかつかめていないのではないかということを心配しておりまして、この関税についても、これ、ヘリテージの方でこれをしっかりと警鐘を鳴らしているわけですね。つまり、これ、アメリカのシンクタンク、ハドソン研究所もあります、私、アメリカに行ったときに各シンクタンクの皆さんと意見交換をしましたけれども、やっぱり共和党のブレーンとしてこれしっかりとこの政権以降担ってきたというところがございます。 こういったシンクタンクとしっかりと一緒に何か協働するスキームをつくっていくであるとか、そういったことをやらないと、多分情報が入ってこないということになるのではないか。これは、トランプ大統領、ある意味独裁政権というか、トランプ大統領がもう全て決めるということの中で、ルビオと話していてもなかなか解決することはないだろうというふうに思います。 ただ、その中で、やっぱりブレーンとしては、このヘリテージもそうですし、各シンクタンクは機能しているというところはあると思いますので、こういったシンクタンクとの連携をしっかりと図るべきというふうに考えますけれども、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) それは御指摘のとおりだと思います。また、先刻、米議会に対する働きかけについても御提案がございましたが、そういう米政権の周辺に対する働きかけということもしっかりやってまいりたいと思います。
○柳ヶ瀬裕文君 もうこの話はこれであれなんですけど、もう一点だけちょっと確認をしたいのは、これ非関税障壁の話がございます。これ、アメリカの言っている非関税障壁で一番その目当てとしているのはどこなんでしょうか。これ消費税ということもトランプ大統領の発言からはあるわけですけれども、この消費税が非関税障壁の中で一つの重要なポジションを占めているというふうにアメリカとして考えているという認識を持っているのかどうなのか、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(小林出君) お答え申し上げます。 アメリカがどういうふうに認識しているかということについて断定的に申し上げるのはなかなか難しいところがございますが、我が国の消費税を含む付加価値税は国産品か輸入品かにかかわらず一律で課されているため、輸入品を不利には扱っておらず、輸入品にのみ課されている関税と同一視すべきものではないというふうに考えてございます。 輸出入取引の免税、それから輸出企業が仕入れ時に払った消費税の還付については、国産品と輸入品との間で付加価値税の負担に差を設けていないということでございますので、国際的に共通した取扱いとして行われているものでございます。したがって、WTO補助金協定においても輸出補助金には当たらないというふうに考えてございます。こうした点を踏まえずに消費税を根拠に今般の相互関税措置を発表したと仮にすれば、それは極めて遺憾なことであるというふうに考えてございます。 我が国としては、引き続き米国に対して措置の見直しを強く求めていくところでございます。また、米国と緊密に協議を進めるなど、必要な対応を粘り強く行っていく所存でございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ごめんなさい、ちょっといまいちよく分からなかったんですけど、これ、例えば、今、消費税の還付の話がありました。輸出する際には消費税還付されるということで、これ莫大な金額、例えばトヨタであるならば一兆円以上の還付なのかな、されているというようなことがあります。これは当然、米国から見ると、これはある意味非関税障壁なのではないかというふうに見られるわけで、だと思いますけれども、そういう認識をされているということですよね、それは。
○政府参考人(小林出君) 本来、消費税あるいは付加価値税というものは貿易に対して中立的であるべきものでございます。したがって、日本で消費されない以上は還付すると、アメリカも同様に本来はすればいいということであろうかとは思います。 ただ、必ずしもそうなっていない部分について、これはアメリカ側として不平等ではないかというような意見があるということは承知をしております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 四月九日はあしたに迫っているわけですけれども、岩屋大臣から、この後、四月九日に向けて、もう僅かでありますけれども、どういった対応をしていくのか、その決意だけ聞きたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 今日、交渉担当閣僚も指名されたところでございますので、これから様々な外交活動が展開をされることになります。外務省として、私として、全力でその交渉を支えてまいりたいというふうに決意しております。
○柳ヶ瀬裕文君 是非全力を挙げていただきたいと思います。 これ、スケジュール感はすごい大事だなというふうに思っていまして、日本がそのディールするつもりがないと、昨日も申し上げたんですけど、ディールするつもりがないとなると、アメリカは日本に対して四六%だと言っているわけですよ。ただ、それを二四%に下げているということを言っているわけですね。 これは、二四%が四六%になる可能性もあるよという意味合いも私は入っているというふうに思います。もちろん、ディールによってこの二四%を下げることもできると。ただ、ディールをしないんだったら、これが上がっていく可能性もあるということだというふうに思います。 ですので、このスケジュール感ですね、各国とも今もう物すごい大変な交渉をしているという中で、日本だけディールする気がないということに捉えられてしまうと、そういうリスクがあるということを踏まえて早期な、ワンパッケージを示すのであれば早急な対処をお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。 このJICA法についてでありますけれども、これもうJICA法の様々な改正について合意をするところでありますけれども、このJICAがやっぱりこの民間資金動員の促進ということで信用保証をするというスキームについては、かなりリスキーだなというふうに考えています。 これ、信用保証においては、信用リスク管理と担保価値の把握が事業に当たって重要な要素となると。要するに、もうどれだけ貸倒れになるのか、どれくらい回収できるのか、これを的確に見積もらなければいけないということであります。 ただ、JICAが自分の判断でこの現地の担保価値を判断し把握をできるということはないだろうというふうに思うので、これ当然、現地の銀行、金融機関ですよね、の言うことをそのままうのみにせざるを得ないんではないかということで、それが本当大丈夫なのということで危惧をしています。 これ、例えばのパターンとして、現地の銀行と、例えばその貸す先ですよね、の民間企業がある意味結託をして貸すみたいなパターンが私はあり得るというふうに思うんです。そういったリスクをどれだけ、どういうふうに回避していくのかということについては、いかがでしょうか。
○参考人(田中明彦君) この信用保証において、このリスク管理を適切に行っていくことは大変重要だと思っております。 今委員御指摘のとおり、今回の改正では、現地金融機関が現地企業に対して行う複数の融資を束ねた融資ポートフォリオに対してJICAが保証、信用保証をするということを想定しております。ということでございますので、個別の企業に対する担保価値というのは現地金融機関が評価するということになる。 その際、その現地金融機関がどの程度信頼に足るものかということをJICAがしっかりと評価していくということになります。ですから、その現地金融機関のこれまでの融資の貸倒れ率、債権保全措置の状況、それから金融市場の動向などを踏まえて、信用保証の付与に伴うリスクを適切に評価した上で、当該リスクに見合った保証料を徴収していく考えでございます。 これまでもJICAは海外投融資事業を通じて幾つものバンクローンを行っておりますので、信用リスク評価のノウハウや体制は整えておるわけでございますけれども、さらに、これをベースとしてリスク管理体制を拡充していく方針でございますし、そのために、専門性を有する人材の採用、育成、それから、実績のある国際機関との協調や、国際機関等へのJICA職員の出向など、様々な手段を動員して適切なリスク管理を行っていく考えでございます。
○柳ヶ瀬裕文君 ですが、現地の金融機関のその信用というものをJICAが判断するというのは、もうかなり難しいことだろうなというふうに思いますので、これは最初から信用しないということが大事だというふうに思いますので、そのリスク管理をしっかりお願いしたいと思いますし、これ、現地の金融機関が現地の民間企業に貸して、で、これが貸倒れになったときに担保を取るのは現地の金融機関ということですけれども、それ以外の債権に関してはこれJICAが回収すると、求償権を持つという形になっているわけであります。これは全て貸倒れになる可能性があるということも想定されるわけです。 私もう時間ないので最後に申し上げたいんですけど、このスキームはかなりリスクはあるというふうに思います、まあ今回パッケージ入っているので、我々もこれ賛成はするわけですけれども。という意味では、早めにこれ判断をしてほしいと思います。これ、やり始めて、あるところまでやって、やっぱりこれかなりリスクがあったなということであれば、これ撤退する勇気をしっかりと持って判断をしていただきたいというふうに思います。 ですから、債券でここまでという話になっているというのは先ほどの塩村委員の話でよく分かるわけですけど、そこまで損害を負って、じゃ、ここまで来たからやめようみたいな話ではなくて、やっぱりもっと短期間でこのスキームに対する信頼をしっかりと見ていく、そして大臣がしっかりと判断をされるということが重要だというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 委員も御指摘のように、また他の委員の皆さんからも御指摘ありましたとおり、新たに債券の取得であるとか信用保証ということを取り入れるということになりますと、全くリスクがないとは言えない、いかにそのリスクを最小限にとどめることができるかということが大切だと考えておりまして、それは理事長からもるる説明があったところですが。 やはりそこで失敗というものが起こらないように、これはスピードも必要ですけれども、債券の取得や信用保証についてはやはり適切で慎重な判断が必要だというふうに思っております。そういう推移を見ながら適切に判断をしてまいりたいというふうに考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 もう時間が参りましたので終わりますけれども、私、その残余の質疑、ODAに関しては結構懐疑派でありまして、またこれについてはしっかり質疑をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○榛葉賀津也君 国民民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。 今日は、テーマはJICA法の改正ですけれども、やはりこのトランプ関税の問題が余りにも大きいので、今日は十八分これに費やさせていただいて、我々、JICA法の改正は賛成です、また後日、改めてJICAの問題については質疑をさせていただきたいと思います。 まず、やっぱり若干、石破内閣、これ対応遅いと思いますね。先ほど来出ていますけれども、トランプさんは、既に昨年の選挙の最中、大統領選の最中から、もう世界に向けて関税を上げるということを明言していたわけですね。にもかかわらず、対応が後手後手になっているように思えてなりません。 目まぐるしく物事が動いているので通告していないことも幾つかありますが、なるべく政治家、もし無理なら政府参考人で結構ですので、御答弁願いたいと思います。 まず、この日米の交渉の担当が、アメリカ側はベッセント財務長官。この財務長官は、昨日の電話会談の直後に御自身から、トランプ大統領は、自分自身とそして米国通商代表のグリア代表、これを担当に任命したとすぐ発表しているんですね。で、それと同時並行に石破さんが会見やっているんですけれども、担当まだ決まらないよと、これから考えますと言っているんですね。このスピード感だと思うんですよ。で、今日になって、赤澤さんが、大臣が担当されると。 これ、今日、今一番大事なのは、私、中小企業だと思うんです。この国は大手の大企業だけが支えているんじゃなくて、いや、むしろ地方にいる中小零細企業がこの国の経済を踏ん張って支えているんですね。働く勤労者のうちの約七割がこの中小零細で頑張っているんです。日本の企業の九九・七%が中小零細なんです。我が国の冠たるメーカー、大企業を支えているのもこの中小零細なんです。 さきの春闘が大手はほぼほぼ満額でした。これから、さあ中小の賃上げどうするんだと。組合があるところも厳しくなるし、むしろ組合のないところなんてほとんどですよ。そこの経営者がどうやって、地域の経済を支えると同時に、地域を支えている、そこに頑張っている一人一人の勤労者を、家族をどう支えるんだと、それに不安がっているんですね。 だから、今日は経産省に是非お願いしたいんですけれども、まず、古賀さん、なぜ赤澤さんが担当だと説明されていますか。
○副大臣(古賀友一郎君) 突然のお尋ねでありますので、なかなか、今どういうお答えをしようかと思っておりますが、人事にまつわることでございますので、それは総理の御判断だと、こういうふうに思います。
○榛葉賀津也君 いや、これは、副大臣、分かるよ、副大臣、私、大好きなんで。 ただ、これ人事にまつわるからという問題じゃない。これは政務三役決める人事とかじゃないんで、これ、カウンターパートを誰にするかというので、向こうはやっぱり財務長官が出ているんですよ。私は、やっぱりこれのカウンターパートをしっかり立てると。 つまりは、これから補正も組んでいくでしょう、そして予算措置の伴うこともやっていかなきゃいけない、その緊張感を私、財務大臣や財務当局に持ってもらうためにも、またカウンターパートはすぐさまそろえる必要があったんだろうと思います。 経産省、やりたいこといっぱいあると思うよ。ところが、財務当局が駄目だ駄目だって言ったらできないね、これ。しかし、今向かなきゃならないのは、一人一人、納税者と中小零細で頑張っている経営者と、そこで働く仲間たちだと思っています。 第一生命経済研究所の永濱利廣首席エコノミストが今日こんなこと言っていましたよ。今回の株価下落は、リーマン・ショック、コロナ禍、バブル崩壊、これに匹敵する一大事態だと。しかも、大きなトラブルや問題があってではなくて、一人の男がこの問題を起こしているんですね。 経産省として、今のこの状況は、リーマン・ショックやコロナ禍やバブル崩壊に匹敵するとても大切な状況であるという認識はあるでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) もちろん我々もそういった、大変重大に受け止めておりますし、これからどういう時代になるのか、この行く末もいろんな頭の体操をしながら的確に対応してまいりたいと、このように考えております。
○榛葉賀津也君 副大臣、今日、財務大臣、ごめんなさい、経済産業大臣呼びたかったんですけど、国会のルール上、外交防衛委員会には経産大臣来れないんで、大臣に代わる副大臣に質問しているんですね。 これ、私は、まず我々が党派を超えて、それくらいの大変な状況だと、そういう意識でこれ対応しないと、だから我々は各野党も協力すると言っているんですから、国会日程含めて、これは日本の有事です、しっかりとこの対応をお願いしたいと思います。 先ほど、柳ヶ瀬委員からも御発言ありました。最近、柳ヶ瀬さんとかぶるんだよね、質問が。いい質問をするね、柳ヶ瀬さんはいつも。この日米首脳会談で、二月の七日の日米首脳会談で、一兆ドルの対米投資、百五十兆円だよ、この対米投資を約束したんですけれども、この中身というのはどういう積み上げなんでしょうか。
○副大臣(古賀友一郎君) 現状この我が国は、対米直接投資額、これは世界一と、こんな状況でありまして、約七千八百三十億ドルに上っております。 この中身については、米国政府の発表なんですけれども、化学分野の一千六百二十億ドルを筆頭にして、製造業で三千七百五十億ドルなど、そんな状況になっているというわけであります。 今後のその一兆ドルについては、具体的に積み上げているわけではありませんけれども、これまでのこの趨勢を考えれば、これから日米間のビジネス環境を的確に整備していくことによって一兆ドルまで到達できると、こういった政治的メッセージを石破総理から発したものだと、このように理解をしております。
○榛葉賀津也君 積み上げの中身がよく分からないと。つまり、悪く言えば風呂敷広げたと。しかし、数字のインパクトって大事なので、一兆ドル、百五十兆円。我々のカードって限られるんですけど、限られた中でもカードをしっかり使って交渉するしかないと思うんですね。これ、やっぱりトップ同士の話合いだとまず思います。 だから、私は昨日の電話会談がとても大事だと思ったんです。誰かに任せるとか積み上げるんじゃなくて、まず、石破さんがトランプさんに何を、刺さるようなメッセージを出すのかと。その一つがこの一兆ドルだと思ったんですね。しかし、若干パンチが弱いと思います。 私は、二〇一八年、鬼籍に入られた安倍晋三当時の総理大臣が、第一次トランプ政権で同じように二五%の関税の話があったんですよ。そのとき安倍総理はトランプさんと直談判をして、あのとき大豆と牛肉で譲歩して、二五%の関税を取り下げたんですよね。そのとき結んだのが二〇一八年の日米貿易協定です。 この貿易協定は、外務大臣、まだ生きていると思っていいですね。
○国務大臣(岩屋毅君) 当然生きております。
○榛葉賀津也君 そのとき安倍さんとトランプさんが約束したのは、日米貿易協定が誠実に履行されている間、日米共に協定及び声明の精神に反する行動は取りませんと言った。昨日の電話会談で、この約束違うじゃないかと、あなたが、大好きだ、グレースだと言った、信用していると言った安倍晋三をだますのかと、そういう電話会談はあったんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 昨日の電話会談は私は同席しておりませんが、首脳同士のやり取りでございますので、詳細については控えさせていただきたいと思いますが、いわゆる米国のとった措置については極めて遺憾であるということを言った上で、これを取り下げてもらいたいと、ついては幅広い分野で協力関係を構築していくために協議の場を設けたいと言って、お互いに担当閣僚を決めましょうという話をしていただいたと承知をしております。
○榛葉賀津也君 明らかにこれ、私は、日米貿易協定を破るものでありますから、したがって、この牛肉、大豆等々はまた我々はどうするかという、これは政治的な交渉に入るんだろうと思いますけれども、向こうから降りたんですからね、これしっかりメッセージを発する必要があると思います。 これも、先ほど福山委員だったかな、おっしゃいましたけれども、私は、昨日の電話会談でトランプさんに、三週間でも四週間でも待ってくれと、まずは時間的猶予をしっかり取るようにトップが交渉するべきだったと思います。トランプさんの立場も分かると、しかし一か月待ってくれと、同盟国だろうと、一兆ドルの対米投資、シンゾウ・アベとの約束もあるだろうと、一か月俺たちに時間をくれというですね。 石破さんというのは、ないとは言いませんよ、ないとは言いませんが、熱量とか情を表に見せる方ではないんですね。しかし、外交で、私、やっぱり熱量と情というのはとても大事だと思います。安倍さんはこれ上手にトランプさんを抱き込みましたね。拉致問題でも日米通商交渉でも、私、頑張ったと思います。私は、是非この局面、日本の中小企業を守るために石破さんには決死の思いでトランプさんに交渉してほしいんですよ。 しかし、昨日の夜の会見、ぶら下がり会見を見ても、残念ながら国民にその熱量が通じないんです。本当に、石破さん、中小企業を守ってくれるのかなと、三十年ぶりに元気になり始めたこの日本を取り戻してくれるのかなと、その期待が私は感じられなかったのは残念です。野党だからそれでいいってわけじゃないです。野党だろうが与党だろうが、今の国のトップに頑張ってもらわなかったらこの国救えないんだから。 これも、大臣、通告したけど、大変申し訳ないんですが、国際社会といかに連携していくかというのも大事だと思うんですね。WTOが今どれだけ機能しているか分かりません、分かりませんが、少なくとも仲裁機関であるWTOに提訴していくとか、訴えていくという考えは、今、外務省の中であるんでしょうか。経産省でも結構です。
○国務大臣(岩屋毅君) 今般の米国の関税措置は、委員御指摘のように、日米貿易協定上もあるいはWTO協定上も、私はその整合性については大いに疑念があるというふうに思っておりますが、選択肢としては全てテーブルの上に置いた上で、しかし、どうすることが一番問題の解決に効果的かということを考えていかなければならないというふうに思いますので、当面はやはり協議を通じて解決をしていくというところに専念をしていかなければいけないのではないかと考えております。
○榛葉賀津也君 第一次トランプ政権時は、あのときはEU、カナダ、韓国がWTOに提訴をしました。今、大臣のお考えですと、そういったカードも置いたままこれから交渉に入るということでよろしいということですね。うなずいていらっしゃるので、そうだと思います。 経産副大臣にお伺いします、これ、政治家として。 今、中小零細企業が困っていること、求めていること、これは何だと思いますか。
○副大臣(古賀友一郎君) 今、我が国政府としては、この物価高を上回る賃上げを実現をして、そしてその好循環、経済の好循環をつくっていこうと、こういった取組をしているさなかに起こったこういう事態でありますから、特にその中小・小規模事業者の皆さんにおかれましては、そもそもその賃上げの原資というものが大変厳しい中にあってこうして出てきた事態であるということを踏まえて、昨日も私、群馬県を訪問させていただいて、自動車部品のサプライヤーの皆さん方とも意見交換させていただきましたが、やはりこの先の見えない不安、それから、もし減産となってしまった場合のこの資金繰りであるとか雇用の維持であるとか、こういったところに大変心配をされておられたと、こういうことを感じました。 したがって、我々といたしましては、この先の対策も含めて、そういった中小零細企業の方々からの声をしっかり受け止めさせていただいて、的確な対応を取るように考えていきたいと、このように考えております。
○榛葉賀津也君 大臣、それ、役所の中でそういう会話されているのかもしれないけど、現場の中小零細企業はもっと分かりやすくメッセージが欲しいと思います。 つまりは、ガソリン税が高いんですよ。電気代も高いんですよ。今、絶対に内需をシュリンクさせては駄目だと思います。だから、手取りを増やさせる、経済を回す。そして、社会保険料も企業負担分は非常に高い。これ、ずっとやれとは言わないよ。この局面に、私は、やっぱり基礎控除を百七十八万まで上げる努力をして、所得減税させると。中小企業のガソリン代、もう半端ないですよ。やっぱりガソリン税の暫定税率を三党合意でやめると言ったんだから、今ですよ、やるべきは。このタイミングでやらなかったら、いつやるのかと。再エネ賦課金もやっぱりもう相当の負担になっています、家計も事業者も。これをやっぱり取りやめていくと。そして、備蓄米もしっかり追加放出して、御飯を食べれるという環境をつくる。 そういうふうに一人一人の納税者、庶民に刺さるメッセージを今出さなかったら、私は駄目だと思います。だからこそ、財務当局もこの交渉にしっかり入って、危機感を共有してほしいんですね。 今こそ税金を国民に返すべきだと。自民党の参議院の多くの仲間は、そうだそうだと言っていましたよ。松山幹事長だって、ガソリン税高いって。佐賀も高いでしょう、静岡だけじゃないと思う、高いのは。みんな高いよ。これ、ガソリン減税して困る人一人もいない。まあ一部いるかもしれないけど、財務当局が。今、国民が求めている政策をやらなかったら、いつやるんですか、この局面で。 アメリカのトランプ大統領のマインドは変えることは難しいかもしれないけど、日本の中でできることは全部やる、そのために我々協力すると言っているんですから。是非、両大臣、今日の午後、石破さんに会ったらよろしくお伝えください。 以上です。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 ミャンマーの地震被害について質疑がありました。被災者に届く支援の強化を私からも求めたいと思います。 初めに、法案について伺います。 本法案は、途上国への民間投資が直面する採算面のリスクをJICA、国際協力機構が肩代わりし、支援をするなどして、ODA、政府開発援助を経由した民間資金の動員を促進しようとするものです。本法案の基となった外務省の有識者会議は、民間では取り得ないリスクをODAで取りながら双方の連携を強化するなどとしていました。 外務省に伺います。 民間企業や投資家が成長が見込める途上国に対して投資したい、しかしリスクはなるべく回避したい、そこでODAの仕組みを間借りしたいという要望が本改正案の率直な狙いということではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石月英雄君) 現在、ODAは、民間資金フローの増大や途上国の開発ニーズの複雑化といった国際社会の環境の変化に直面してございます。加えて、国内におきましては、我が国の厳しい経済状況の中で、ODAの一層の効率化も必要となっているという状況でございます。 このようなODAを取り巻く環境の変化を受けまして、政府としましては、令和五年六月に開発協力大綱を改定し、また令和六年には、今委員から御指摘のありました有識者会議、開発のための新しい資金動員に関する有識者会議を外務大臣の下に立ち上げて、ODAのリスクテーク機能の拡充等を求める提言を受領したところでございます。 今般の改正は、これらを踏まえまして、民間資金動員の促進、国内外の課題解決を有する、課題解決力を有する主体との連携強化、柔軟で効率的なJICA財務の実現を主たる目的として改正を、今回の改正を行うものでございます。
○山添拓君 経済界からの要求も受けたものなんですよね。
○政府参考人(石月英雄君) 今回の法改正につきましては、先ほど申し上げたとおり、ODAが直面する国際社会の環境変化等々に即しましてODAの費用対効果を最大化していくという観点から行うものでございますが、本法改正の検討に当たりましては、外務省として、特に改正内容に関係の深い経済界、金融業界、またNGOといったステークホルダーから意見聴取を行ったところでございます。 各団体からは、本法改正に対しておおむね好意的な意見が寄せられたと認識しております。特に開発途上国の金融面での発展、また複雑化する社会環境課題解決への貢献、こういったものへの期待が寄せられたと、また無償資金協力の迅速化についても歓迎する声が多かったと考えております。
○山添拓君 経団連の提言書などでも、ODAの使い勝手の向上を求めるということが記されております。 私は、民間資金、否定されるものではないと思いますが、しかし、それは収益性が必然の要求となります。本来、途上国の貧困削減や社会開発の支援を目的とするODAは、収益性ではカバーできない分野や課題、そういうところでこそ求められるものだと思います。ODAに民間資金の投資リスクを軽減する役割を担わせることは、結果として利益優先の国際支援へと変容することを招きかねないと思います。 資料をお配りしていますが、日経新聞の記事で、先進国から途上国へのODA、総額は増加傾向ですが、ウクライナ支援に多くの資金が充てられ、サハラ以南アフリカなど最貧国への支援が相対的に圧縮されているという指摘があります。資金の削減は緊急に支援を必要とする数百万人の子供に手を差し伸べる活動を制限する、こういう、ユニセフ、ラッセル事務局長の言葉も紹介しております。 大臣の認識を伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 近年、確かにウクライナ支援へのニーズというのが高まっているということは事実だと思いますけれども、それ以前に、OECDの統計によりますと、二〇二一年と二〇二三年の実績を比較しますと、世界全体での後発開発途上国向けの援助額の援助全体に占める割合が約二六%から約一九%に減少しております。また、同時期の我が国のこの後発開発途上国向け援助につきましても、援助額全体に占める割合が約二四%から約二一%に減少していることは事実でございます。ただ、援助額全体の実績が増えておりますために、額としてはほぼ同水準の実績額、約四十二億ドルですが、となっております。 今後とも、我が国の開発協力は、人間の安全保障の考え方を基本にして、人道支援を始め後発開発途上国向けの協力に引き続き積極的に取り組んでいきたいと考えております。
○山添拓君 国際的には、日本など先進国に対して、ODAの支出額をより増やすように求められてきました。政府は、先ほどもありましたが、厳しい財政状況などを理由として、効率化が必要だと言い、民間資金の動員を進めてきましたが、それはODAが本来果たすべき役割を変容させかねないと思います。今日はリスクの話が多数ありました。それもうなずける点があります。私どもは法案には賛成できないという点を申し上げたいと思います。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 トランプ関税について伺います。 ルールを無視して一方的に関税引上げを通告した、乱暴で不当な措置です。石破総理は、昨日決算委員会で、我が党の山下芳生議員の質問に、トランプ大統領に事実認識の誤りを正し、措置の撤回も求めると答弁しました。 大臣に伺いますが、総理は昨夜の電話会談で誤りを指摘して撤回を求めたのでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 昨日の総理と山下御党の委員の話は非常にかみ合っていたというふうに私も思って拝聴しておりましたけれども、総理は、具体的な詳細に至るやり取りは、首脳間の外交上のやり取りですので、控えさせていただきたいと思いますが、一連のその米国の関税措置に対して極めて遺憾だという趣旨のことを伝えた上で、今後はお互いに交渉担当の閣僚を決めて協議をしようと、幅広い協力関係をその中で、ウィン・ウィンの関係を築いていこうという話をしていただいておりますので、具体にわたって指摘されたかどうかは別にして、米国の措置に対して極めて遺憾だという意は伝えていただいているというふうに承知をしております。
○山添拓君 遺憾と言っていても駄目だとさっきおっしゃったじゃないですか。やっぱり撤回を求めると国会で言ったからには、第一声できちんと言っていただく必要があるかと思うんですよ。 トランプ氏からは国際経済においてアメリカが現在置かれている状況について率直な認識が示されたとも石破総理は会見で述べています。その説明というのは、政府にとって納得のいく説明だったんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 納得がいくかどうかという評価をするのは控えたいと思いますけれども、私どもは、そういった措置について極めて遺憾だということを申し上げているわけでございます。
○山添拓君 結局、遺憾、遺憾の繰り返しなんですね。言うべきことを言わずに聞きおくだけという態度に私には聞こえます。 今、指摘、榛葉委員からもありましたけれども、関税率を国によって差別してはならないという最恵国待遇、これはWTO協定の基本的な原則の一つかと思います。また、一方的な措置の禁止も協定上明示されてきました。大臣は先ほど、WTO協定との整合性について疑念があると、そういう認識を示されましたが、協定との整合性について米国の側はどう説明しているのでしょうか。また、説明がないのだとすれば説明を求めるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 米国側がそのことについて言及をされたとは承知をしておりません。交渉担当閣僚も決まったことでございますし、それらのことも含めて、これから米側としっかりと早急にやり取りをしていくということになると思います。
○山添拓君 何だか頼りないんですけれども、今の時点で整合性に疑念があるわけですよね。ならば、そのことを伝えた上で、少なくともまず米国側の説明を受けるべきだと思うんですよ。いかがですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 言えば解決するなら言うだけでいいんだと思いますけれども、なかなか、(発言する者あり)いやいや難しい交渉になろうかと思いますので、もちろん交渉の過程を通じて我が方がどう考えているかということは当然伝えることになると思いますし、その上で、どうすればお互いにとってウィン・ウィンの関係を築けるような協力になっていくかということを議論をしていくということになろうかと思います。
○山添拓君 言わずに済まして何とかなるような、そういう関係じゃないと思いますよ。 外務省に伺いますが、過去、日本政府が関税の引上げによるWTO協定違反を理由に紛争解決の申立てを行った実績を御紹介ください。
○政府参考人(小林出君) お答え申し上げます。 関税措置いろいろございますが、直近で日本が相手国の関税措置に対してWTO紛争解決制度に申し立てた事例は、例えば二〇二一年の六月、中国に対して、同国が二〇一九年七月に日本製ステンレス製品、具体的にはステンレス熱延鋼板、それからコイル等でございますが、これに対するアンチダンピング措置として追加関税を賦課したことについて、WTO協定との整合性に懸念を有して協議要請を実施しているところでございます。 それから、二〇一九年五月、インドに対しては、同国が二〇一四年以降WTO協定上無税を約束している情報通信技術、これに関する製品を対象に関税を引き上げた措置について、WTO協定との整合性に懸念を有し、協議要請を実施してございます。
○山添拓君 米国に対しても行ったことがありますね。
○政府参考人(小林出君) はい、ございます。 かつてバード修正条項というものがございまして、これに対して措置を行ったケースがございます。
○山添拓君 そして、従来申立てを行った事例と比べて、今度のトランプ関税の対象や規模、どうだと認識していますか。
○政府参考人(小林出君) 今回のトランプ関税については大変重大な影響を及ぼすものであるというふうに認識しておりまして、極めて遺憾に思っております。
○山添拓君 過去と比べても、著しく対象は広くて、規模は大きい、しかも合理性も認められないだろうと思います。ですから、整合性に疑念どころか、協定違反はもうはっきりしているんだと思うんですね。 そのことを、しかし、言えば解決するものでないと言って言わずに済ませようということでは、(発言する者あり)あっ、言うんですね、言うとおっしゃっているから言っていただこうと思いますが、やっぱりそれは、初めから言うべきことを言わずに来たということの問題を問われると思うんです。 トランプ氏は、貿易赤字を理由としています。二四年の対日貿易赤字額六百八十五億ドルを輸入額の千四百八十二億ドルで割って百を掛けると四六%と、まあそんな説明がされております。ただ、事はそう単純ではないと思うんですね。 財務省に伺いますが、例えば日本のデジタル赤字、この現状を御説明ください。
○政府参考人(渡邉和紀君) お答え申し上げます。 御質問のありましたデジタル赤字につきましては明確な定義はございませんが、サービス収支のうちデジタル関連の取引を多く含む項目でありますコンピューターサービス、著作権等使用料、専門・経営コンサルティングサービスの収支を合計したもので議論されておりまして、近年赤字が拡大しております。例えば二〇一九年は三・八兆円の赤字であったところ、二〇二四年には六・七兆円の赤字となっており、この五年間で二・九兆円拡大しているところでございます。
○山添拓君 このマグニフィセント・セブン、グーグル、アマゾン、アップル、マイクロソフト、テスラ、メタ、エヌビディアなど、巨大IT企業は多くが多国籍展開しています。これらの企業が日本で上げた収益は必ずしも全て日米間の収支に反映されているわけではないかと思いますが、そういう認識でよろしいでしょうか。
○政府参考人(渡邉和紀君) そのとおりでございます。
○山添拓君 つまり、米国にはグローバル企業の巨額の利益が流れ込んでいるわけです。同時に、今日トランプ氏が主張している貿易赤字というのは、米国自身が取ってきた産業構造の転換の結果でもあるかと思います。 各国に新自由主義的な国際経済秩序を押し付けながら多国籍展開し、安い労働力で利益を上げて、国内で高収益のIT産業に傾斜する。結果、米国内での格差と貧困が広がることになりましたが、それはもとより米国自身の責任です。にもかかわらず、それを他国との貿易戦争によって解消しようなどというのは言語道断だと思うんですね。 大臣、そういう認識はお持ちですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 言いたいことは私も山ほどあるのでございますけれども、やっぱりこれから交渉を通じて何とかこの局面を打開していかなければいけないというときでございますので、是非、意のあるところをお酌み取りいただければ有り難いと思います。
○山添拓君 言いたいことは言った方がいいと思いますが。 石破総理は、日本が米国に対して巨額の投資を行って雇用の創出にも貢献していると説明し、他国と同じように扱うことは認められない、だから措置を見直しを求めるということもおっしゃっております。 これ、日本だけ良ければいいということになるんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) それは決してそうではないと思います。 石破総理のお考えも、やっぱり国際交易というものがしっかりとあってこそそれぞれの国の国益がある、日本の国益もあるというお考えだと、私はそのように思っております。
○山添拓君 私は、その御発言は大事だと思います。国益、国益ということをおっしゃいますが、日本の中小企業も、もちろん中国とも東南アジアとも多くの貿易関係があり、経済的な結び付きがあります。そういう中で、むしろ、日本さえ良ければよいと、そういう態度で臨んでしまえば、日本の経済を冷え込ませることにもなりますし、いや、そもそもアメリカの側は、相手の国が不公平な関税や非関税障壁を完全に是正したときのみ交渉する余地がある、こういう認識を示している中ですから、日本さえ良ければよいという姿勢では、これはやっぱり足下を見られることにもなりかねないと思うんですね。 大臣もこれはそういう認識でしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 私はやっぱり、この種の関税措置といいますか、関税戦争といいますか、一般的に関税戦争に勝者はいないという言い方もありますけれども、最終的には果たして米国経済にプラスになるんだろうかという、個人的な私の思いですけれども、そういう疑念も抱いておりまして、したがって、今やこれだけ経済がリンクしている国際社会の中にあって、一国のみが良くなる、繁栄をするという、そういうことはあり得ないというふうに考えているんですね。 したがって、まずは日米の間でしっかりと協議をいたしますが、やっぱりこの公正で自由な貿易体制というものが全ての国を利するということをしっかり日本は説いていかなければいけないんだと考えております。
○委員長(滝沢求君) 申合せの時間が来ておりますので、まとめてください。
○山添拓君 はい。 我が党は、WTO体制を始め、新自由主義の下での貿易ルール、自由貿易ルールには反対をしてきました。これは、経済主権を脅かすものだと、そして多大な犠牲を強いるものだという観点からです。しかし、そのルールを米国自身が否定していると。今、自由貿易のルールそのものの行き詰まりがはっきりしたと言うべきだと思います。 私は、それに日米同盟絶対で付き従ってきた日本政府も反省をすべきだと思うんですが、今、国内での雇用と営業を守る対策とともに、経済主権、食料主権を守る新たな公正な貿易ルールを主導すべきだということを指摘しまして、質問を終わります。
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。 JICA法に関連して質問します。 ロシアのウクライナ侵攻以降、日本がウクライナに既に行った援助と行うことが決まっている援助を、無償援助、返済を要する援助などの類型と実績を明らかにしてください。 先ほども山添委員からこのODAとウクライナ支援の問題がありましたけれども、その上で、今回の法改正はウクライナ支援には関係ないとの理解でよいか、確認させてください。
○政府参考人(石月英雄君) お答え申し上げます。 ロシアによるウクライナ侵略以降、我が国は、人道、財政、復旧復興といった分野でウクライナを支援してきております。このうち、無償資金協力につきましては約一千億円供与してきており、また、ウクライナが返済を要する円借款につきましては七百八十億円を供与してきております。 その上で、今回のJICA法改正につきましては必ずしもウクライナへの支援を念頭に置いたものではございませんが、今後の情勢の推移、ウクライナ側のニーズに応じて、今回の改正に基づく対ウクライナ支援を将来的に検討していく可能性は排除されないものと考えてございます。
○高良鉄美君 このJICAの本来の目的からいうとウクライナ支援では直接的にはないという今お答えでしたけれども、やっぱりその関連ははっきりさせた方がいいと思いますので、今のお答えの中ですと、もうあるということですね。ウクライナ支援と関係がありますという理解でよろしいですね。
○政府参考人(石月英雄君) 繰り返しになって恐縮でございますが、今回のJICA法改正がウクライナへの支援を目的としてやっているものではございません。他方で、全般的にやりますので、今後の情勢の推移とかウクライナ側のニーズに応じまして、同改正に基づくウクライナ支援を将来的に検討していく可能性は排除されていないと、そういうことでございます。
○高良鉄美君 将来的にはその可能性もあるというお話でした。 JICAに匹敵する、対応するアメリカの機関はUSAIDです。トランプ政権は、USAIDが不当な行動や無駄遣いを行っているといって、必要な対外援助は国務省に移管した上、廃止しました。 不当な行動として、メディア、ジャーナリストなどに資金を流して世論工作をしていることなども挙げられています。日本を含め多くのメディアやジャーナリストがUSAIDから資金提供されコントロールされているという情報が流れ、NHKや新聞社など複数の日本のマスコミが否定をしました。 例えば、開発途上国のメディアへの支援は全否定することではありませんけれども、しかし、極端な例でいえば、政権転覆工作は許されないだろうし、そこまでいかなくても、他国への干渉として許されないものはあると思います。 JICAが他国のメディアやジャーナリストへの支援を行うに当たって、許されない干渉とならないための方針はあるでしょうか。また、USAIDが日本のマスコミに資金を流していることが仮にあったとすれば、同盟国としては望ましくないことと考えられるのでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 我が国の開発協力の基本方針を示す開発協力大綱におきましては、途上国の平和、安全、安定な社会の実現を重点政策の一つに掲げて、グッドガバナンスや民主化の促進、定着、支援等を行っていく旨を表明しておりまして、委員御指摘のメディアへの支援もこれには含まれます。 ただ、メディア支援を含めて、案件実施に当たりましては、開発協力大綱上の適正性確保のための実施原則、これは民主化の定着あるいは法の支配及び基本的人権の保障に係る状況などをしっかり見なければいけないという原則ですけれども、これを常に踏まえた上で、相手国の開発需要及び経済社会状況、二国間関係等を総合的に判断の上で開発協力を実施することとしております。 なお、御指摘のUSAIDからの我が国のメディアに対する資金提供があるんではないかということに関しては、各主要メディアはこれを否定していると承知をしております。
○高良鉄美君 実施原則の話は承りました。 ただ、最後の、二番目というのは、同盟国とはいえ、このUSAIDが、仮にあったとすればということなので、もしそういうのがあった場合にこれは同盟国としてはやっぱり望ましくないんじゃないかと、アメリカが日本のメディアに介入をしてくるということは答えられるでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 各メディアともに否定されていると承知をしておりますが、仮定の質問にお答えするのもおかしいんですけど、もし万が一、仮にそのようなことがあれば、これは適切ではないということだと思います。
○高良鉄美君 ありがとうございます。はっきりおっしゃっていただいてありがとうございます。 それでは、このJICA法については賛成しておりますので、これから前回通告してできなかった質問をします。 ウクライナ侵攻開始当時、ロシアは、集団的自衛権の行使に該当するとして、侵攻を合法と主張しました。ドンバスのロシア系住民がウクライナ中央政府の攻撃を受けていることを前提に、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立宣言をロシアが承認した上、両共和国との条約に基づき集団的自衛権を行使するという主張です。形を整えただけとの批判もありますが、一方の西側諸国は、形を整えることすらせず、堂々と侵略を行ってきた歴史があるということを想起すべきだと思います。ロシアのウクライナ侵攻を、日本政府も、国連総会も、国連事務総長も違法と評価していることには反対しません。 ロシアの主張を否定する日本政府は、ウクライナ中央政府によるロシア系住民への攻撃がなかったのか、攻撃はあったが自衛権の行使の対象となるレベルのものではなかったのか、あるいは独立宣言が認められないのか、仮にそうであれば、独立宣言が有効であるために日本政府が考える基準は何か、この理論構成を聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(石川誠己君) お答え申し上げます。 ロシアは、自称ドネツク人民共和国及びルハンスク人民共和国の要請を受けて、国連憲章第五十一条及び両自称共和国とのいわゆる友好協力相互支援協定に従い軍事行動を実施したと主張しているというふうに承知しております。 この点、ロシアは、ウクライナへの侵略直前の二〇二二年二月二十一日に、ウクライナ国境で威嚇的な軍事増強を進める中で、両共和国のいわゆる独立を承認するとともに、また、このいわゆる友好協力相互支援協定なるものに署名しましたが、これは明らかにウクライナの主権及び領土の一体性を侵害し、国際法に違反する行為であるというふうに考えております。 したがいまして、こうした中でのロシアによる主張についても決して認められず、ロシアがウクライナ領域内に一方的に軍隊を派遣し軍事行動を取っていることは、国連憲章第二条四が禁じる違法な武力の行使であり、重大な国際法違反であるというふうに考えております。
○高良鉄美君 自称ということもありましたけれども、基本的にはもう認めないということで、ウクライナへの主権侵害ということになるということだと確認させていただきました。 当委員会で、国際法上武力の行使が合法となるのは、安保理決議がある場合と集団的自衛権を含む自衛権行使に該当する場合、この二つだけです。国連加盟国は、自衛権を行使した場合には、国連憲章五十一条により、直ちに安保理に報告する義務を負いますが、セルビア空爆に対してはいずれもなかったと繰り返し述べてきました。 三月二十四日の当委員会で、NATOのセルビア空爆について、外務省の石川参考人は、当時のユーゴスラビア政府が和平合意案をかたくなに拒否し、他方で国連安保理決議に反した行動を取り続ける中で、更なる犠牲者の増加という人道上の惨劇を防止するためにやむを得ずとられた措置と答弁されました。 委員の皆さんも、当時、セルビアが他民族に様々な残虐行為を行っているという情報を、新聞、テレビが民族浄化という言葉を用いて大々的に流したことを覚えておられると思います。 しかし、当時の旧ユーゴでは各民族同士が戦っていました。セルビア人による残虐行為もありましたが、逆にセルビア人に対する他民族からの残虐行為もありました。事情も状況も複雑であったにもかかわらず、西側諸国と西側メディアはセルビア人を一方的な加害者、悪とし、ほかの民族を一方的な被害者、善と、極端に単純化して描き、西側の国民の多くがそれに乗せられました。 二〇〇二年に出版されて話題になり、その年の講談社ノンフィクション賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞した「戦争広告代理店」と、こういうのがあります。(資料提示)著者は「NHKスペシャル」の報道ディレクターの高木徹さんという方です。 岩屋大臣はこの本を読まれたことがあるでしょうか。読まれたことがあるなら、当時の感想として何か覚えておられるでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 読んだことはございません。
○高良鉄美君 なかなか読む機会もないかと思いますけれども、お忙しくてですね。 この本は、ユーゴ紛争の際にセルビアを一方的に悪役とするプロパガンダが行われていたことを明らかにしました。この本の中で紹介されている新聞を国会図書館から取り寄せ、資料でお配りしております。 資料一を御覧ください。 当時、ナチスのアウシュビッツを想像させるほどのインパクトがあったことを覚えております。この写真です。 しかし、ドイツのジャーナリスト、トーマス・ダイヒマンが、戦後、現地を訪れて調査をしたところ、痩せたモスレム人が鉄条網で囲まれた収容所に閉じ込められているように見えるが、実はこの鉄条網はカメラマンの背中側にあった。つまり、写真には写っていない倉庫や変電設備を囲うためのもので、痩せた男を収容するためのものではなかったというものです。しかも、この痩せた男というのは、民族浄化とは関係ない、ほかの民族だったということです。しかし、当時この写真が大きなインパクトを与え、強制収容所が、強制収容所などないと幾らセルビアが事実を述べても一切通じなかったと言われています。 セルビア人による残虐行為の象徴とされているのがスレブレニツァ事件です。一九九五年にボスニアのスレブレニツァという町でセルビア側が約一万人のイスラム教徒、民間人を虐殺したと言われているものです。 資料一の四と五、新聞の三つの後ですね、は、旧ユーゴスラビア国連事務総長特別代表もされた明石康さんのインタビュー記事です。明石さんも、公のストーリーとは全く違った事実を主張されています。 明石さんは、セルビア人勢力による残虐行為は紛れもない事実です、しかし、そればかりが強調され過ぎたため、ほかの勢力の残虐行為は見過ごされてしまった、そこに善玉、悪玉という単純化したイメージができてしまった、あるいは、安全地域に指定されたスレブレニツァをセルビア人は占拠しました、安全地域に対する行為としては許せない、しかし、ボスニア政府、モスレム人側が先に仕掛けたという疑いがないわけではない、ここに数千人を配備していたボスニア政府側は、セルビア人側の攻撃とともに勢力をさっと引いてしまった、このような事実は取り上げられません、セルビア人の非人道性だけが喧伝された、また、ボスニアの町モスタルの破壊はすさまじかった、ここではクロアチア人がモスレム人に対して残虐行為に及びました、しかし、これもほとんど取り上げられませんでしたと述べておられます。 次に、セルビア人、セルビア側が和平案を拒絶したという点について述べます。 ユーゴ紛争のうちコソボ問題について、一九九九年二月に行われたいわゆるランブイエ和平交渉は、ユーゴ側は署名を拒否したために決裂したと言われており、交渉失敗後の三月からNATOの空爆が始まりました。 しかし、その合意文書案には、お配りした資料二の四十ページですね、文書がありますけれども、そこの下の方にあります注三十二にある条項があり、ユーゴ側はこれを問題として署名を拒否しました。米国のオルブライト国務長官が入れたと言われる附属文書Bです。NATOの平和維持部隊はコソボだけでなくユーゴ連邦全域に展開し、交通、運輸、公共施設の優先的かつ無料の使用が許され、全ての民事、行政、刑事上の違反が当事者の管轄権から除外されるというものです。 事実上、ユーゴ全土をNATOが軍事占領するというものであり、独立国であれば決してのむはずがありません。空爆の口実をつくるため、わざとのめない条件をアメリカが出したと推測されます。 外務省は、前回、ユーゴスラビア政府が和平合意案をかたくなに拒否と答弁しています。事実上の占領、軍事占領を突き付け、これを拒絶したことをもって空爆とは、余りに悪逆非道と言わざるを得ません。 岩屋大臣、せめて、当時の高村外務大臣もこの条項の存在をもし御存じであれば別の判断をされた可能性があったのではないかくらいのコメントをされてもよろしいのじゃないでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 当時のその和平合意案について、我が国はもちろん交渉の当事者ではございませんので、詳細についてコメントする立場にはございません。 その上で、当時の状況について申し上げれば、当時の危機的状況を打開すべく欧米諸国が取りまとめた当該合意案についてユーゴスラビア政府がその受入れを拒否すると同時に、国連安保理決議に反した行動を取り続けたことは事実だったと認識をしております。したがって、当時、人道上の危機に何とか対処しようとする欧州諸国、NATO諸国に一定の切迫感を与えた結果、御案内のとおりのNATOによる行動につながっていた側面もあるものと考えております。 その上で、委員御指摘のように、紛争には必ず認知戦といいますか、プロパガンダ戦が付き物でございますけれども、国際情勢を含め、物事の状況を判断するに当たっては、特定のソースのみならず、様々な情報を多角的に収集、分析した上で適切に判断することが重要であるというふうに考えております。
○高良鉄美君 今の御答弁、まさに多くのソースをチェックしながらということでございますけれども、アメリカのこのオルブライト国務長官のこの特別に入れた、空爆の直前に入れた、空爆じゃないですね、和平交渉の直前に入れたこの項目が問題になるわけですね。 そうすると、やっぱり、多極化の話をこの間大臣やりましたけれども、やっぱりいろいろ見ていかないといけない。そして、アメリカのは仕方がないとか、アメリカ政府に対する場合にはどんな場合でも反対しないとか、こういうふうなことではないと思いますので、そこはもうやっぱり法の支配からいって非常に大事な問題だと指摘しておきます。 さて、委員の皆さんはナイラ証言というのを覚えておられるでしょうか。イラクのクウェート侵攻の際、イラク兵が病院で新生児を殺したのを見たとアメリカの議会で涙ながらに証言したナイラという少女がいましたが、その後、その少女は駐米クウェート大使の娘で、母国クウェートに行ったことがないことが明らかになりました。 また、当時、油まみれの水鳥の写真が、これ有名ですね、イラクの軍事行動によるとして流されていましたけれども、実際にはアメリカ軍の攻撃によって流出した原油によるものであったことが分かりました。後にアメリカは、イラクが大量破壊兵器を保持していると主張し、イラクに侵攻しました。結局これも、大量破壊兵器は見付かりませんでした。 ほかの多くの国についても、西側がプロパガンダを一体化として行いつつ、国を破壊することが延々と繰り返されてきました。世界情勢を見るに当たっては、西側によるプロパガンダにも警戒し、特に新聞、テレビが同じ論調に染まったときは警戒を強め、慎重にならなければならないという認識を共有していただけるでしょうか、外務大臣、お願いします。
○国務大臣(岩屋毅君) 先刻も申し上げましたが、今、西側、東側という言い方が適切なのかどうか分かりませんが、北であろうが南であろうが、そういう認知戦に当たっては、これがAIなんかも出てきておりますので、もうどんな画像でも動画でも真偽の区別が付かないようなものが出回るようなことになってきておりますので、本当に国際情勢を判断するに当たっては、様々な情報を多角的に収集、分析した上で判断していくことがこれまで以上に重要であるというふうに考えておりますので、外務省としても、そのことにしっかり留意をしていきたいと考えております。
○高良鉄美君 非常に、もう非常に力強いというんでしょうかね、もう安心できる形で御答弁をいただきました。やっぱり外務省、対外的な問題に関しては非常に慎重にということがやっぱり求められていると思います。 前回、外務省は、セルビア空爆が国際法上合法か違法かを尋ねた私の質問に対し、作戦名を含むNATOの軍事行動に関する詳細な情報を有していないので、我が国として法的評価を下すことはできないとも御答弁しました。 資料二の表の二の方にリストがありますけれども、このセルビア空爆ですね、実に七十八日間も、一万四百八十四ソーティー、このソーティーというのは軍用機の延べ出撃機数です。出撃した出撃機の数です。これに及ぶ、一万四百八十四ソーティーに及ぶ攻撃が行われています。 その後の表四は、国防省発表ですけれども、石油精製施設の一〇〇%、ドナウ川道路橋の七〇%が、そういったものなど民間に多大な被害を及ぼす攻撃を行っています。 このセルビア攻撃の、先ほどのお話では、更なる犠牲者の増加という人道上の惨劇を防止するためにやむを得ずとったと言いますが、ここに表れている数字は、そこの道路や橋や、あるいはもうインフラ、あるいは攻撃の回数を見ても非常に多いということが更に追加されていったと、逆にですね、ということです。 こういった情報があっても、詳細な情報を有していないので法的評価を下すことができないと答弁するのであれば、まだこの戦時中で、両当事者が自分に都合の良い情報を流しているウクライナ戦争を国際法違反の侵略と評価することもできないような点はないですかということを外務省に聞きたいと思います。
○政府参考人(石川誠己君) お答えいたします。 今委員から御指摘の情報ございましたけれども、そうした情報を踏まえても、その当時のNATOの行動につきましては、我が国が当事者でないということに加えまして、作戦名というふうに、議員、委員おっしゃいましたけれども、私前回申し上げたのは、作戦面を含むNATOの軍事行動に関する詳細な情報を含め、事実関係ですとか、そうした全容を有していないと、に関する情報を有していないということで、我が国として法的評価を下すことはできないという立場に立っております。 その上で申し上げれば、それぞれ、このセルビア空爆、それからウクライナ戦争、経緯が異なる事象について同列に扱って論じることは適切ではないというふうに考えております。ロシアによるウクライナ侵略については、ロシアが一方的にウクライナに侵攻し、ウクライナの主権、領土的一体性を侵害しているものであり、我が国も賛成した関連する国連決議においても、国連憲章第二条に違反するものと、こういうふうにされております。
○高良鉄美君 やっぱりこれ、じゃ、先ほども話した出撃回数とかああいうことを見ても、あるいは橋の破壊を見ても、やっぱり武力の行使に該当するという法的評価ぐらいは言ってもいいんじゃないでしょうか。 これで最後の質問にしますけれども、お答えください。
○委員長(滝沢求君) 質疑の時間が過ぎておりますので、簡潔に願います。
○政府参考人(石川誠己君) はい。 御指摘の情報を含めて考えて、踏まえても、我が国として法的評価を下すのに十分なその事実関係等の全容を把握しているわけではないというふうに考えております。
○高良鉄美君 本日もう時間が来ましたので、終わります。 ありがとうございました。
○委員長(滝沢求君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山添拓君 日本共産党を代表し、JICA法改正案に反対の討論を行います。 本法案は、途上国への資金流入について、民間資金がODA、政府開発援助を上回っていることを理由に、途上国への投融資に際して、民間資金が直面する採算面のリスクをJICA、国際協力機構の投融資により肩代わりさせることで更なる民間資金の動員を図ろうとするものです。 ODAは本来、途上国の貧困削減や社会開発の支援を目的とするものであり、いかに効率的に利益を上げるかという観点で投資する民間資金では手が届かないところへの支援こそが求められます。日本を含む先進国によるODA支出は増額が求められていますが、外務省は、厳しい財政状況を理由に、ODAの一層の効率化が必要だとして民間資金の動員を強調してきました。 経団連の二〇二四年十月の提言書は、アフリカなどを今後発展が予想される国や地域とし、民間資金動員の触媒機能の強化などODAの使い勝手の向上を求めており、本法案はこうした経済界の要求を踏まえた措置でもあります。 ODAに民間資金の投資リスクを軽減する役割を担わせ、結果として利益優先の国際支援への変容を招きかねません。また、無償資金協力事業に関して、JICAから相手国政府を介さず企業への直接支払を可能とすることは、途上国の要請に基づき実施するODA事業において取られてきた相手国政府を通じた支払という仕組みを変えるものであり、要請主義の原則にふさわしいとは言えません。 以上、討論とします。
○委員長(滝沢求君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、塩村君から発言を求められておりますので、これを許します。塩村あやか君。
○塩村あやか君 私は、ただいま可決されました独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会、国民民主党・新緑風会及び沖縄の風の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。 一、独立行政法人国際協力機構(以下「機構」という。)が開発途上地域の銀行等に対し当該地域の法人等の債務の保証を提供するに当たって、対象となる融資について、銀行等と法人等との間の契約の条件が法人等にとって高利と見込まれる場合又は債権回収の方法に疑義が残る場合には、保証の提供を行わないこと。 二、経済危機・災害・内戦・テロが起きた場合には、信用保証による高額の代位弁済が発生し得るが、求償権による債権の回収は困難となり、信用保証業務の持続性が担保されない懸念がある。そのような場合に備え、機構が信用保証を提供するに当たり、適正な事業規模の管理や再保険等のリスク分散の検討等を通じて持続性を確保すること。 三、求償権による債権の回収は銀行等を通じて行うことが想定されているが、日本の信用保証における回収率は極めて低いとされる。機構が行う信用保証においても、回収率が著しく低ければ当該業務の持続性が担保できない。持続可能な保証料率が他の国際機関や民間が提供する信用保証の保証料率と比較して高くなるようであれば、保証の提供を再検討すること。 四、多くの国際機関や開発銀行が既に信用保証を提供している中で、機構が信用保証を提供しても比較優位はない懸念がある。機構が信用保証業務を行う場合、機構の強みである技術協力や海外協力隊の活動等と合わせて事業の相乗効果が発揮されるよう検討すること。 五、開発途上地域における小規模なビジネスや貧困層の人々への少額の貸付け等の金融サービスを行う金融機関に対して直接的、間接的に信用保証を提供する場合、更なる注意を払うこと。また、代位弁済発生後の求償権の行使は慎重に判断すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(滝沢求君) ただいま塩村君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(滝沢求君) 多数と認めます。よって、塩村君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、岩屋外務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。岩屋外務大臣。
○国務大臣(岩屋毅君) 独立行政法人国際協力機構法の一部を改正する法律案を可決いただきまして、誠にありがとうございました。 外務省といたしましては、ただいまの附帯決議の御趣旨を踏まえつつ、適切に対処してまいります。
○委員長(滝沢求君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(滝沢求君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十二分散会
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